JP2007233321A - 平版印刷版用現像処理液及び平版印刷版の製版方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上に、画像記録層を有する平版印刷版原版を、画像様露光により露光
部の画像記録層を硬化させた後、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表
される化合物の少なくともいずれかを含有し、pH2〜10である水溶液にて現像を行う
ことを特徴とする。
【化1】
(式中、R1〜R10はそれぞれHまたはアルキル基を、lは1〜3の整数を、X1及び
X2はそれぞれスルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩または燐酸塩を表し、
R1〜R5またはR6〜R10中の炭素数の総和が3以上である。)
【選択図】なし
Description
この平版印刷版を作製するため、従来、親水性の支持体上に親油性の感光性樹脂層(感光層、画像記録層)を設けてなる平版印刷版原版(PS版)が広く用いられている。通常は、平版印刷版原版を、リスフィルムなどの原画を通した露光を行った後、画像記録層の画像部となる部分を残存させ、それ以外の不要な画像記録層をアルカリ性現像液または有機溶剤によって溶解除去し、親水性の支持体表面を露出させて非画像部を形成する方法により製版を行って、平版印刷版を得ている。
ート(CTP)技術が注目されてきている。従って、このような技術に適応した平版印刷版原版を得ることが重要な技術課題の一つとなっている。
このように微粒子の単なる熱融着による合体で画像を形成させる方法は、良好な機上現像性を示すものの、画像強度(支持体との密着性)が極めて弱く、耐刷性が不十分であるという問題を有していた。
また、一般的に酸性〜低アルカリ領域の現像では、現像性を確保しにくい他、一旦除去した非画像部領域の感光層成分が安定に現像液中に分散されにくい。このため、現像槽内に該感光層成分が沈殿し、ランニング処理を行う場合に、該沈殿物が現像カスとして処理中の印刷版に付着し、画像欠陥となりやすいという問題点があった。
本発明は、上記従来の技術の欠点を克服し、酸性から中性域で現像可能であり、そして、その際に問題となる現像性、更に現像によって除去した感光層成分(現像カス)の分散安定性の問題を克服した平版印刷版用現像処理液及び平版印刷版の製版方法を提供することにある。
即ち、本発明は以下のとおりである。
3. 前記式(I)で表される化合物または式(II)で表される化合物おいて、R1〜R5またはR6〜R10中少なくとも1つが下記構造A)で表されるものであることを特徴とする前記1または2記載の平版印刷版用現像処理液。
A) −CmH2mOCn-mH2(n-m)+1
(式中、n≧2、n≧m≧0である。)
4. 前記式(I)で表される化合物および式(II)で表される化合物の総和の濃度が1質量%以上である事を特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の平版印刷版用現像処理液。
5. さらに水溶性高分子化合物を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに
記載の平版印刷版用現像処理液。
画像記録層を硬化させた後、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表され
る化合物の少なくともいずれかを含有し、pH2〜10である水溶液にて現像を行うこと
を特徴とする平版印刷版の製版方法。
8. 平版印刷版原版が画像記録層上にさらに保護層を有する前記6または7記載の平版印刷版の製版方法。
9. 前記画像様露光を760〜1200nmの光を放射するレーザーを用いて行うことを特徴とする前記6〜8のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
10. 前記画像様露光を250〜420nmの光を放射するレーザーを用いて行うことを特徴とする前記6〜8のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
11. 前記画像記録層成分の一部または全てが、マイクロカプセルに内包されている前記6〜10のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
12. 露光から現像までの間に、さらに、露光された平版印刷版原版を加熱処理することを特徴とする前記6〜11のいずれかに記載の平版印刷版の作製方法。
〔現像処理液〕
本発明の平版印刷版用現像処理液(以下、単に処理液とも称する)は、アニオン型面活性剤として、下記式(I)で表される化合物および下記式(II)で表される化合物の少なくともいずれかを含有するものである。
この化合物(界面活性剤)中のR1〜R5の炭素の総数は、感光層に用いる材料、とりわけバインダの影響をうける。親水性の高いバインダの場合、R1〜R5の炭素の総数は比較的小さくてよいが、用いるバインダの親水度の低いものは、R1〜R5の炭素の総数を大きくする必要がある。
更に、上記化合物中X1は、特に、スルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩、または燐酸塩である。この中で、とりわけ、スルホン酸塩、カルボン酸塩の効果が大きい。これらの塩において、アルカリ金属塩が特に水系溶媒への溶解性が良好であり、好ましい。中でも、ナトリウム塩、カリウム塩が特に好ましい。より具体的に化合物を例示すると、以下のようになる。
以下には、R1〜R5が酸素原子を含有しないアルキル基の場合について記載する。
この化合物(界面活性剤)中のR6〜R10の炭素の総数は、感光層に用いる材料、とりわけバインダの影響をうける。親水性の高いバインダの場合、R6〜R10の炭素の総数は比較的小さくてよいが、用いるバインダの親水度の低いものは、R6〜R10の炭素の総数を大きくする必要がある。
更に、上記化合物中X2は、スルホン酸塩、硫酸モノエステル塩、カルボン酸塩、または燐酸塩である。この中で、とりわけ、スルホン酸塩、カルボン酸塩の効果が大きい。これらの塩において、アルカリ金属塩が特に水系溶媒への溶解性が良好であり、好ましい。中でも、ナトリウム塩、カリウム塩が特に好ましい。
より具体的に化合物を例示すると、以下のようになる。
先ず、R6〜R10が酸素原子を含有しないアルキル基の場合について記載する。
用いられる水溶性高分子化合物としては、大豆多糖類、変性澱粉、アラビアガム、デキストリン、繊維素誘導体(例えばカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース等)およびその変性体、プルラン、ポリビニルアルコールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミドおよびアクリルアミド共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。
防腐剤の添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時の処理液に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、殺菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。
これらキレート剤は処理液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時の処理液に対して0.001〜1.0質量%が好適である。
消泡剤の含有量は、使用時の処理液に対して0.001〜1.0質量%の範囲が好適である。
本発明で用いられる処理液のpHは、2〜10である。現像性や感光層分散性の観点から言えば、pHを高めに設定するほうが有利であるが、印刷性、とりわけ汚れに関しては、pH値を低めに設定するほうが有効である。従って、両者のバランスをとり、好ましいpHは3〜8、より好ましくは3.5〜7である。
本発明の製版方法に用いられる平版印刷版原版は、支持体上に、印刷インキ、湿し水またはこれらの両方により除去可能であり、露光により硬化するネガ型画像記録層を有する。ネガ型画像記録層は、現像されやすさおよび良好な耐刷性が得られる点から、(1)重合開始剤、(2)重合性化合物、および(3)疎水性バインダーポリマーを必須成分として含有する重合性の画像記録層である。以下、画像記録層、支持体など平版印刷版原版の構成要素および成分について説明する。
<重合開始剤>
本発明に用いられる重合開始剤は、光または熱エネルギーによりラジカルまたは酸を発生し、重合性不飽和基を有する化合物の重合を開始、促進する化合物である。このような重合開始剤としては、公知のラジカル発生剤または酸発生剤や結合解離エネルギーの小さな結合を有する化合物などから、適宜、選択して用いることができる。
本発明に用いることができる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。
これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。このようなモノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基などの求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類あるいはエポキシ類との付加反応物、および単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物なども好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基などの親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基などの脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルあるいはアミド類と単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテルなどに置き換えた化合物群を使用することも可能である。
(ただし、R4およびR5は、HまたはCH3を示す。)
また、ある場合には、特開昭61−22048号公報記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。更に日本接着協会誌vol.20、No.7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上が好ましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものがよく、更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。
また、画像記録層中の他の成分(例えば非水溶性高分子、開始剤、着色剤など)との相溶性、分散性に対しても、付加重合化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や、2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板や後述の保護層などの密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
本発明の画像記録層に用いられる疎水性バインダーポリマーとしては、非水溶性ポリマーが好ましく用いられる。さらに、本発明に使用可能な疎水性バインダーポリマーは、カルボキシル基、スルホン基、リン酸基などの酸基を実質的に含有しないものが好ましく、バインダーポリマーの酸価(ポリマー1gあたりの酸含率を化学等量数で表したもの)は、0.3meq/g以下であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1meq/g以下である。
すなわち、本発明に使用可能な疎水性バインダーポリマーは、水及びpH10以上の水溶液に対し不溶であることが好ましく、疎水性バインダーポリマーの水及びpH10以上の水溶液に対する溶解度が、0.5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1質量%以下である。このような疎水性バインダーポリマーを用いることによって、画像記録層の膜強度、耐水性および着肉性が向上して、耐刷性の向上が得られる。
このような疎水性バインダーポリマーの例としては、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、メタクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる高分子が好ましい。なかでも、アクリル樹脂が好ましく、(メタ)アクリル酸エステル共重合体が好ましい。より具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルまたはアラルキルエステルと(メタ)アクリル酸エステルのエステル残基(−COOR)のRに−CH2CH2O−単位または−CH2CH2NH−単位を含む(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が特に好ましい。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好ましいアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基であり、メチル基がより好ましい。好ましい(メタ)アクリル酸アラルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。
エステル残基の具体例としては、−CH2 CH=CH2 (特公平7−21633号公報に記載されている。)、−CH2 CH2 O−CH2 CH=CH2 、−CH2 C(CH3 )=CH2 、−CH2 CH=CH−C6 H5 、−CH2 CH2 OCOCH=CH−C6 H5 、−CH2 CH2 −NHCOO−CH2 CH=CH2 および−CH2 CH2 O−X(式中、Xはジシクロペンタジエニル残基を表す。)が挙げられる。
アミド残基の具体例としては、−CH2 CH=CH2 、−CH2 CH2 −Y(式中、Yはシクロヘキセン残基を表す。)、−CH2 CH2 −OCO−CH=CH2 が挙げられる。
疎水性バインダーポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等のいずれでもよいが、ランダムポリマーであるのが好ましい。
疎水性バインダーポリマーの含有量は、画像記録層の全固形分に対して、5〜90質量%であり、10〜70質量%であるのが好ましく、10〜60質量%であるのがより好ましい。この範囲内で、良好な画像部の強度と画像形成性が得られる。
赤外線を放射する光源を用いて画像様露光を行う平版印刷版原版の画像記録層には、前記の重合開始剤と組み合わせて赤外線吸収剤を用いることができる。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有しており、この際発生した熱により、重合開始剤が熱分解し、ラジカルを発生する。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760〜1200nmに吸収極大を有する染料または顔料である。
同59−146063号、同59−146061号の公報に記載されているピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号明細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩などや特公平5−13514号、同5−19702号公報に記載されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。
また、特に好ましい他の例としてさらに、特開2002−278057号公報に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げることができる。
250〜420nmの光を放射する光源を用いて画像様露光を行う平版印刷版原版の画像記録層には、前記の重合開始剤と組み合わせて増感剤を用いることによりラジカル発生効率を高めることもできる。
本発明においては、上記の画像記録層構成成分および後述のその他の構成成分を画像記録層に含有させる方法として、例えば、特開2001−277740号公報、特開2001−277742号公報に記載のごとく、該構成成分の一部をマイクロカプセルに内包させて画像記録層に添加することができる。その場合、各構成成分はマイクロカプセル内および外に、任意の比率で含有させることが可能である。
本発明の画像記録層には、さらに、必要に応じて種々の添加剤を含有させることができる。以下、それらについて説明する。
本発明の平版印刷版原版における画像記録層には、現像性の向上、マイクロカプセルの分散安定性の向上などのため、親水性ポリマーを含有させることができる。
親水性ポリマーとしては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシル基、カルボキシレート基、ヒドロキシエチル基、ポリオキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ポリオキシプロピル基、アミノ基、アミノエチル基、アミノプロピル基、アンモニウム基、アミド基、カルボキシメチル基、スルホン酸基、リン酸基等の親水性基を有するものが好適に挙げられる。
親水性ポリマーの画像記録層への含有量は、画像記録層全固形分の20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
本発明において、画像記録層には、現像性の促進および塗布面状を向上させるために界面活性剤を用いるのが好ましい。界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いられる両性界面活性剤は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミタゾリン類が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.01〜7質量%であるのがより好ましい。
本発明では、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。具体的には、オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミンB(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等、および特開昭62−293247号公報に記載されている染料を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタン等の顔料も好適に用いることができる。
本発明の画像記録層には、焼き出し画像生成のため、酸またはラジカルによって変色する化合物を添加することができる。このような化合物としては、例えばジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、チアジン系、オキサジン系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノキノン系、アゾ系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられる。
本発明の画像記録層には、画像記録層の製造中または保存中において、ラジカル重合性化合物の不要な熱重合を防止するために、少量の熱重合防止剤を添加するのが好ましい。
熱重合防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩が好適に挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、画像記録層の全固形分に対して、約0.01〜約5質量%であるのが好ましい。
本発明の画像記録層には、酸素による重合阻害を防止するために、ベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で画像記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、画像記録層の全固形分に対して、約0.1〜約10質量%であるのが好ましい。
本発明の画像記録層は可塑剤を含有してもよい。可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジオクチルフタレート、オクチルカプリルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;ジメチルグリコールフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカプリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレエート等の脂肪族二塩基酸エステル類;ポリグリシジルメタクリレート、クエン酸トリエチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等が好適に挙げられる。可塑剤の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、約30質量%以下であるのが好ましい。
本発明の画像記録層は、画像部の硬化皮膜強度向上のために、無機微粒子を含有してもよい。無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、アルギン酸カルシウムまたはこれらの混合物が好適に挙げられる。これらは光熱変換性でなくても、皮膜の強化、表面粗面化による界面接着性の強化等に用いることができる。無機微粒子は、平均粒径が5nm〜10μmであるのが好ましく、0.5〜3μmであるのがより好ましい。上記範囲内であると、画像記録層中に安定に分散して、画像記録層の膜強度を十分に保持し、印刷時の汚れを生じにくい親水性に優れる非画像部を形成することができる。
上述したような無機微粒子は、コロイダルシリカ分散物等の市販品として容易に入手することができる。
無機微粒子の含有量は、画像記録層の全固形分に対して、20質量%以下であるのが好ましく、10質量%以下であるのがより好ましい。
本発明の画像記録層は、現像性向上のため、親水性低分子化合物を含有することができる。親水性低分子化合物としては、例えば、水溶性有機化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類およびそのエーテルまたはエステル誘導体類、グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンモノエタノールアミン等の有機アミン類およびその塩、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類およびその塩、フェニルホスホン酸等の有機ホスホン酸類およびその塩、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、アミノ酸類等の有機カルボン酸類およびその塩等が上げられる。
本発明の画像記録層は、必要な上記各成分を溶剤に分散または溶解して塗布液を調製し、塗布して形成される。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、単独または混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、好ましくは1〜50質量%である。
本発明の画像記録層は、同一または異なる上記各成分を同一または異なる溶剤に分散、または溶かした塗布液を複数調製し、複数回の塗布、乾燥を繰り返して形成することも可能である。
塗布する方法としては、種々の方法を用いることができる。例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げられる。
本発明の平版印刷版原版に用いられる支持体は、特に限定されず、寸度的に安定な板状
な親水性支持体であればよい。例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされまたは蒸着された紙またはプラスチックフィルム等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステルフィルムおよびアルミニウム板が挙げられる。中でも、寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板が好ましい。
のがより好ましく、0.2〜0.3mmであるのが更に好ましい。
が好ましい。表面処理により、親水性の向上および画像記録層と支持体との密着性の確保
が容易になる。アルミニウム板を粗面化処理するに先立ち、所望により、表面の圧延油を
除去するための界面活性剤、有機溶剤、アルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
機械的粗面化処理の方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法等の公知の方法を用いることができる。 電気化学的粗面化処理の方法としては、例えば、塩酸、硝酸等の酸を含有する電解液中で交流または直流により行う方法が挙げられる。また、特開昭54−63902号公報に記載されているような混合酸を用いる方法も挙げられる。
陽極酸化処理の条件は、用いられる電解質により種々変わるので一概に特定することはできないが、一般的には、電解質濃度1〜80質量%溶液、液温5〜70℃、電流密度5〜60A/d m2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分であるのが好ましい。形成される陽極酸化皮膜の量は、1.0〜5.0g/m2 であるのが好ましく、1.5〜4.0g/m2 であるのがより好ましい。この範囲内で、良好な耐刷性と平版印刷版の非画像部の良好な耐傷性が得られる。
なかでも、無機フッ素化合物を含有する水溶液による封孔処理、水蒸気による封孔処理および熱水による封孔処理が好ましい。
また、支持体の色濃度としては、反射濃度値として0.15〜0.65であるのが好ましい。この範囲内で、画像露光時のハレーション防止による良好な画像形成性と現像後の良好な検版性が得られる。
本発明の平版印刷版原版においては、支持体上に重合性基を含有する化合物の下塗り層を設けることが好ましい。下塗り層が用いられるときは、画像記録層は下塗り層の上に設けられる。下塗り層は、露光部においては支持体と画像記録層との密着性を強化し、また、未露光部においては、画像記録層の支持体からのはく離を生じやすくさせるため、現像性が向上する。
下塗り層としては、具体的には、特開平10−282679号公報に記載されている付加重合可能なエチレン性二重結合反応基を有しているシランカップリング剤、特開平2−304441号公報記載のエチレン性二重結合反応基を有しているリン化合物などが好適に挙げられる。特に好ましい化合物として、メタクリル基、アリル基などの重合性基とスルホン酸基、リン酸基、リン酸エステルなどの支持体吸着性基を有する化合物が挙げられる。重合性基と支持体吸着性基に加えてエチレンオキシド基などの親水性付与基を有する
化合物も好適な化合物として挙げることができる。
下塗り層の塗布量(固形分)は、0.1〜100mg/m2であるのが好ましく、1〜30mg/m2であるのがより好ましい。
本発明の平版印刷版原版においては、画像記録層における傷等の発生防止、酸素遮断、高照度レーザー露光時のアブレーション防止のため、画像記録層の上に水可溶な保護層を設けることができる。
本発明においては、通常、露光を大気中で行うが、保護層は、画像記録層中で露光により生じるラジカル重合反応を阻害する大気中に存在する酸素、塩基性物質等の低分子化合物の画像記録層への混入を防止し、大気中での露光による画像形成反応の阻害を防止する。従って、保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、更に、露光に用いられる光の透過性が良好で、画像記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の簡易現像の水溶液によって容易に除去することができるものであるのが好ましい。このような特性を有する保護層については、以前より種々検討がなされており、例えば、米国特許第3、458、311号明細書および特公昭55−49729号公報に詳細に記載されている。
ポリビニルアルコールの具体例としては、71〜100%加水分解された重合度300〜2400の範囲のものが好適に挙げられる。具体的には、例えば、(株)クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8が挙げられる。
ここで無機質の層状化合物とは、薄い平板状の形状を有する粒子であり、例えば、下記一般式
支持体に表面処理を施した後または下塗り層を形成させた後、必要に応じて、支持体の裏面にバックコートを設けることができる。
バックコートとしては、例えば、特開平5−45885号公報に記載されている有機高分子化合物、特開平6−35174号公報に記載されている有機金属化合物または無機金属化合物を加水分解および重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好適に挙げられる。中でも、Si(OCH3 )4 、Si(OC2 H5 )4 、Si(OC3 H7 )4 、Si(OC4 H9 )4 等のケイ素のアルコキシ化合物を用いるのが、原料が安価で入手しやすい点で好ましい。
本発明の製版方法においては、平版印刷版原版は、線画像、網点画像等を有する透明原画を通して露光するかデジタルデータによりレーザー走査露光することにより画像様に露光される。露光光源としては、例えば、カーボンアーク、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンランプ、紫外光レーザー、可視光レーザー、赤外光レーザーが挙げられる。特にレーザーが好ましく、250〜420nmの範囲の光を放射する半導体レーザー、760〜1200nmの範囲の赤外
線を放射する固体レーザーおよび半導体レーザーなどが挙げられる。レーザーを用いる場合は、デジタルデータに従って、画像様に走査露光することが好ましい。また、露光時間を短縮するため、マルチビームレーザーデバイスを用いるのが好ましい。
これらレーザーはコンピュータ制御により画像様露光を行なう、所謂プレートセッタに搭載されて使用される。
このとき、加熱処理工程に用いられる加熱処理手段および現像処理工程に使用される現像装置はお互いに接続されて、自動的に連続処理されることが好ましい。具体的にはプレートセッタと、現像装置がコンベアなどの運搬手段によって結合されている製版ラインである。プレートセッタと現像装置の間に加熱処理手段が入っていても良く、加熱手段と現像装置は一体の装置となっていても良い。
また、本発明においては、上記露光工程の後、直ちに現像処理を行ってもよいが、露光工程と現像工程との間に、上述の保護層を除去するなどの目的で水洗工程(プレ水洗)工程があっても良い。
上記2つの工程は双方入れることもあるし、何れか一方導入される場合もある。
上記のように現像処理を終え、画像形成した後、紫外線光などの活性光線で全面露光を行い、画像部の硬化促進を行っても良い。該全面露光時の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、水銀灯、ガリウム灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、各種レーザー光などが挙げられる。さらに、十分な耐刷性を得るためには全面露光量としては少なくとも10mJ/cm2以上が好ましく、より好ましくは100mJ/cm2以上である。
本発明では、上記の現像処理、および付加的にプレヒートまたはプレ水洗工程による処理を施され画像形成した平版印刷版原版を、その後の取り扱いをしやすくするため、乾燥することが好ましい。乾燥方法としては、室内に放置する自然乾燥、熱風乾燥、ガムコーターや自動現像機に付属する乾燥機を用いるなどの方法が挙げられる。
厚み0.3mmのアルミニウム板(材質1050)の表面の圧延油を除去するため、10質量%アルミン酸ソーダ水溶液を用いて50℃で30秒間、脱脂処理を施した後、毛径0.3mmの束植ナイロンブラシ3本とメジアン径25μmのパミス−水懸濁液(比重1.1g/cm3)を用いアルミニウム表面を砂目立てして、水でよく洗浄した。この板を45℃の25質量%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、さらに60℃で20質量%硝酸に20秒間浸漬し、水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2であった。
実験に用いる支持体を作製した。
・下記の下塗り化合物(1) 0.017g
・メタノール 9.00g
・水 1.00g
上記の下塗り層を付与した支持体上に、画像記録層塗布液(1)をバー塗布した後、100℃、75秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.0g/m2の画像記録層を形成してその上に、更に下記組成の保護層塗布液(1)を乾燥時の塗布量が1.0g/m2となるようにバーを用いて塗布した後、100℃90秒の条件にてオーブンで乾燥し、平版印刷版原版Aを得た。
画像記録層塗布液(1)は下記感光液(1)およびマイクロカプセル液(1)を塗布直
前に混合し攪拌することにより得た。
・バインダーポリマー(1) 0.162g
・下記重合開始剤(1) 0.100g
・下記赤外線吸収剤(1) 0.020g
・重合性化合物、アロニックスM-215(東亜合成(株)製) 0.385g
・下記フッ素系界面活性剤(1) 0.044g
・メチルエチルケトン 1.091g
・1−メトキシ−2―プロパノール 8.609g
・下記の通り合成したマイクロカプセル(1) 2.640g
・水 2.425g
油相成分として、トリメチロールプロパンとキシレンジイソシアナート付加体(三井武田ケミカル(株)製、タケネートD−110N、75%酢酸エチル溶液)10g、アロニックスM−215(東亞合成(株)製)6.00g、およびパイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)0.12gを酢酸エチル16.67gに溶解した。水相成分としてPVA−205の4質量%水溶液37.5gを調製した。油相成分および水相成分を混合し、ホモジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化した。得られた乳化物を、蒸留水25gに添加し、室温で30分攪拌後、40℃で2時間攪拌した。このようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度を、15質量%になるように蒸留水を用いて希釈した。平
均粒径は0.2μmであった。
・水 88g
・ポリビニルアルコールPVA105((株)クラレ製) 10g
・ポリエチレングリコール(分子量2000) 2g
・下記の界面活性剤 1g
上記支持体(A)に、下記組成の画像記録層塗布液(2)をバー塗布した後、100℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.4g/m2の画像記録層を形成し、この上に上記組成よりなる保護層塗布液(1)を、乾燥塗布質量が0.5g/m2となるように塗布し、120℃で1分間乾燥して平版印刷版原版Bを得た。
・上記バインダーポリマー(1) 2.0g
・重合性化合物 1.5g
イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート
(東亜合成(株)製、アロニックスM−315)
・下記(1)で表される化合物 0.15g
・下記(2)で表される化合物 0.20g
・下記(3)で表される化合物 0.4g
・エチルバイオレット 0.1g
・熱重合禁止剤 0.1g
N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩
・上記水溶性フッ素系界面活性剤(1) 0.02g
・テトラエチエルアミン塩酸塩 0.06g
・1−メトキシ−2−プロパノール 17.5g
・メチルエチルケトン 19.0g
上記の下塗り層を付与した支持体上に、下記組成の画像記録層塗布液(3)をバー塗布した後、70℃、60秒でオーブン乾燥し、乾燥塗布量1.1g/m2の画像記録層を形成し、この上に下記組成よりなる保護層塗布液(2)を、乾燥塗布量が0.2g/m2となるようにバーを用いて塗布した後、125℃、70秒で間乾燥して平版印刷版原版Cを得た。
・上記構造のバインダーポリマー(1)(平均分子量8万) 0.54g
・重合性化合物 0.40g
イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート
(東亜合成(株)製、アロニックスM−315)
・重合性化合物
エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート 0.08g
(日本化薬(株)製、SR9035、EO付加モル数15、分子量1000)
・下記増感色素(1) 0.06g
・下記重合開始剤(2) 0.18g
・下記連鎖移動剤(1) 0.07g
・ε−フタロシアニン顔料の分散物 0.40g
(顔料:15質量部、分散剤 バインダーポリマー(1):10質量部、溶剤 シクロヘキサノン/メトキシプロピルアセテート/1−メトキシ−2−プロパノール=15質量部/20質量部/40質量部)
・熱重合禁止剤 0.01g
N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩
・上記水溶性フッ素系界面活性剤(1) 0.001g
・ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物 0.04g
(旭電化工業(株)製、プルロニックL44)
・テトラエチルアミン塩酸塩 0.01g
・1−メトキシ−2−プロパノール 3.5g
・メチルエチルケトン 8.0g
・下記雲母分散液(1) 13.0g
・ポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度500) 1.3g
・2−エチルヘキシルスルホコハク酸ソーダ 0.2g
・ポリ(ビニルピロリドン/酢酸ビニル(1/1))分子量7万 0.05g
・界面活性剤(エマレックス710、日本エマルジョン(株)製) 0.05g
・水 133g
水368gに合成雲母(「ソマシフME−100」:コープケミカル社製、アスペクト比:1000以上)の32gを添加し、ホモジナイザーを用いて平均粒径(レーザー散乱法)0.5μmになる迄分散し、雲母分散液(1)を得た。
さらに、保護層の酸素透過率を以下の条件で測定したところ、上記保護層の酸素透過率は、2.0ml/(m2・day・atom)であった。
両面を厚さ約20μmのポリエチレンでコートした厚さ約200μmの印画紙表面に、前記光重合性層上に塗布するのと同様に酸素遮断層を塗布、乾燥し、測定用の試料を作製した。予め測定した印画紙の酸素透過率は、下記測定条件において約700ml/(m2・day・atom)であり、酸素遮断層における透過率を測定する際には十分無視できる値であった。
このようにして得られた試料を用い、JIS K7126B及びASTM D3985に記載の気体透過度試験方法に準じて、モコン社製OX−TRAN2/20を用いて、25℃60%RHの条件で酸素透過率〔ml/(m2・day・atom)〕を測定した。
下記の表1及び表2に組成を示した処理液1〜22を作製した。表中の単位は[g]である。
得られた平版印刷版Aは、水冷式40W赤外線半導体レーザー搭載のCreo社製Trendsetter3244VXにて、出力9W、外面ドラム回転数210rpm、解像度2400dpiの条件で画像様露光を行った。
平版印刷版Bは、出力30mWの405nm半導体レーザーを用いて、エネルギー密度0.5mJ/cm2解像度2400dpiの条件にて画像様露光を行った。
△× : 僅かに現像され、非画像濃度が若干減少するが、残膜大。
△ : 僅かではあるが、薄く残膜あり、印刷しても支障ないレベル。
△○ : 基本的には残膜ないが、極まれに薄く残膜する事があるレベル。
○ : 残膜なく、全く問題ないレベル。
処理液の不感脂化性を評価するために、平版印刷版原版の感光層を除去したもの(未塗布版状態)を、ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取り付けた。湿し水(EU−3(富士写真フイルム(株)製エッチ液)/水/イソプロピルアルコール=1/89/10(容量比))とTRANS−G(N)墨インキ(大日本インキ化学工業(株)製)とを用い、湿し水とインキを供給した後、毎時6000枚の印刷速度で印刷を500枚行った。
汚れなかったものは○、汚れたものは×で表す。
結果を表3、4、5に示す。
前記平版印刷版原版Aの作成に用いた画像記録層塗布液及び保護層塗布液の各濃縮液(以下単に、「画像記録層濃縮液」及び「保護層濃縮液」とも称する。各濃縮液の組成は後に述べる。)を各処理液中に0.3:1:10(=保護層濃縮液:画像記録層濃縮液:処理液)になるように添加した。この混合液を10分以上攪拌させたものを、2週間経時させ、この時の混合液の固形分分散状況を評価した。結果を表3、4、5に示す。なお、感光層分散性の評価指標は以下の通りである。
△ : 濁りがあり、2日以内に沈殿ができ始めるが、容易に再分散可能な状態。
○ : 濁りはあるが、2週間まで沈殿が殆どない状態。
◎ : 混合後、現像液が略透明な状態。
<実施例49〜57>
下記表に示す平版印刷版原版を、画像露光を行った後、30秒以内にオーブンに入れ、熱風を吹き付けて平版印刷版原版の全面を加熱し、110℃に、15秒間保持した。その後、30秒以内に下記表に示す現像液を用いて上記現像処理を行う以外は、上述した方法の画像露光、現像処理及び印刷を実施し、画像再現性、印刷性およびセーフライト適性を評価した。結果を下記表に示す。
なお、画像再現性並びに印刷性の評価は、実施例1〜48の現像性並びに印刷性と同様の方法及び指標で行った。
セーフライト適性の評価方法、評価指標は以下の通りである。
平版印刷版原版を画像露光前に、30分間黄灯下(蛍光灯の光から500nm以下の波長をカットしたもの)にさらした後、上述した画像露光を行った。現像後に平版印刷版の非画像部を目視確認し、カブリ発生(感光層の残存)の有無を評価した。
下記表に示す平版印刷版原版をFUJIFILM Electronic Imaging Ltd 製Violet半導体レーザープレートセッターVx9600(InGaN系半導体レーザー405nm±10nm発光/出力30mWを搭載)により画像露光を実施した。画像は、解像度2438dpiで、富士写真フイルム(株)製FMスクリーン(TAFFETA 20)を用い、35%の平網を、版面露光量0.09mJ/cm2で描画した。露光後の平版印刷版原版を画像露光後、30秒以内に、富士写真フイルム(株)製自動現像機LP1250PLXと用いて、現像処理を実施した。前記自動現像機は、加熱ユニット/水洗ユニット/現像ユニット/リンスユニット/フィニッシングユニットの順番に構成されており、加熱ユニットの加熱条件は、100℃、10秒間で行い、水洗ユニット、現像ユニット、リンスユニット/フィニッシングユニットの全ての浴には、下記表に示す現像液を仕込んで実施した。現像液の温度は、28℃であり、平版印刷版の搬送は、搬送速度110cm/minで行った。
実施例49〜57と同様に、画像再現性、印刷性およびセーフライト適性を評価し、結果を下記表に示す。
現像処理後に、平版印刷版の非画像部および画像を目視で確認したところ、非画像部での画像記録層の残存はなく、ムラのない均一な平網画像が形成された。さらに、この平版印刷版を上記の印刷条件で印刷したところ、非画像部の汚れなく、ムラのない均一な平網画像の良好な印刷物が得られた。
108 搬送ローラ
112 回転ブラシ
Claims (12)
- 前記式(I)で表される化合物または式(II)で表される化合物おいて、R1〜R5ま
たはR6〜R10中の炭素数の総和が24以下であることを特徴とする請求項1記載の平
版印刷版用現像処理液。 - 前記式(I)で表される化合物または式(II)で表される化合物おいて、R1〜R5ま
たはR6〜R10中少なくとも1つが下記構造A)で表されるものであることを特徴とす
る請求項1または2記載の平版印刷版用現像処理液。
A) −CmH2mOCn-mH2(n-m)+1
(式中、n≧2、n≧m≧0である。) - 前記式(I)で表される化合物および式(II)で表される化合物の総和の濃度が1質
量%以上である事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の平版印刷版用現像処理液
。 - さらに水溶性高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
の平版印刷版用現像処理液。 - 画像記録層が、(1)重合開始剤、(2)重合性化合物、および(3)疎水性バインダ
ーポリマーを含有する請求項6記載の平版印刷版の製版方法。 - 平版印刷版原版が画像記録層上にさらに保護層を有する請求項6または7記載の平版印
刷版の製版方法。 - 前記画像様露光を760〜1200nmの光を放射するレーザーを用いて行うことを特
徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。 - 前記画像様露光を250〜420nmの光を放射するレーザーを用いて行うことを特徴
とする請求項6〜8のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。 - 前記画像記録層成分の一部または全てが、マイクロカプセルに内包されている請求項6〜10のいずれかに記載の平版印刷版の製版方法。
- 露光から現像までの間に、さらに、露光された平版印刷版原版を加熱処理することを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載の平版印刷版の作製方法。
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