〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本実施形態に係るスイッチング電源装置11の回路構成を示している。なお、スイッチング電源装置11は、上記従来技術で示したスイッチング電源装置100に、スイッチング電源装置100が備えるMOSFETQ1(主スイッチング素子)のオフ期間を制御するオフ期間設定回路1(オフ期間設定手段)を付加したものである。よって、ここでは、オフ期間設定回路1について説明する。また、下記に示す図において、図13に示したスイッチング電源装置100と同一の符号を付した部材は、特に説明しない限り同一の機能を有するものとする。
オフ期間設定回路1は、MOSFETQ1のオフ時にMOSFETQ1のドレイン(高電位側端子)に発生するドレイン電圧を使用して、MOSFETQ1のオフ期間を制御するものである。なお、上記従来技術でも述べたように、MOSFETQ1は主スイッチング素子の一例であるため、他のスイッチング素子でもよい。
始めに、オフ期間設定回路1の構成を示す。
オフ期間設定回路1は、ダイオードD2、D3、D4、コンデンサC6〜C9、トランジスタQ3(PNP型)、Q4(NPN型)、および抵抗R6〜R13により構成されている。なお、ダイオードD2、コンデンサC6、C7、および抵抗R6〜R9、抵抗R12により電位上昇手段が構成されている。
抵抗R6の一端は、MOSFETQ1のドレインとトランスT1の1次巻線N1の他端との接続点に接続され、抵抗R6の他端は、抵抗R7を介して、抵抗R8の一端と直列に接続されている。抵抗R6、R7と、抵抗R8との分圧点には、コンデンサC6の一端が接続され、さらに、ダイオードD2のアノード側が接続されている。
ダイオードD2のカソード側には、抵抗R9の一端が接続され、抵抗R9の他端にはトランジスタQ4のベースが接続され、トランジスタQ4のベースには、さらに、抵抗R12、およびコンデンサC7の一端が接続されている。また、ブリッジダイオードBD1の直流側帰線に、MOSFETQ1のソース、Q4のエミッタ、R12の他端、C7の他端、C6の他端、および抵抗R8の他端が接続されている。
また、トランジスタQ4のコレクタには、抵抗R11を介して、トランジスタQ3のベースが接続され、トランジスタQ3のエミッタには、ダイオードD4を介してトランスT1の制御巻線N3の一端が接続され、同様に、コンデンサC8を介して、トランスT1の制御巻線N3の他端が接続されている。
さらに、トランジスタQ3のコレクタには、コンデンサC9、ダイオードD3を介して、MOSFETQ1のゲートが接続されている。なお、トランジスタQ3のエミッタとベースとは、抵抗R10によって接続され、コンデンサC9と並列に抵抗R13が接続されている。
次に、オフ期間設定回路1の動作を示す。
まず、スイッチング電源装置11に電源が投入されると、入力された交流電圧は、ヒューズF1を介してラインコンデンサC1、およびラインフィルタL1でノイズ除去され、その後、ブリッジダイオードBD1および平滑コンデンサC4を介して整流平滑され直流電圧に変換される。平滑コンデンサC4の上記直流電圧が上昇することにより主電源電圧が上昇し、起動抵抗R2、R3とR5とでの分圧値が、MOSFETQ1の動作電圧以上になると、MOSFETQ1がオンし、トランスT1の1次巻線N1に励磁エネルギが蓄積される。
それと同時に、トランスT1の制御巻線N3には、トランスT1の1次巻線N1と同一方向の電圧V1が誘起され、その誘起電流は、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられ、これによってMOSFETQ1はオン状態を維持する。また、上記誘起電流は、オフ期間設定回路1のコンデンサC8に、ダイオードD4を介して流れ、電荷が蓄積される。
さらに、上記誘起電流は、フォトカプラPC1のフォトトランジスタを介してコンデンサC3に充電され、充電された電圧が制御トランジスタQ2の動作電圧以上になると、制御トランジスタQ2がオンする。これにより、MOSFETQ1のゲート電位が低下し、MOSFETQ1はオフとなる。
このとき、MOSFETQ1のドレインには、平滑コンデンサC4の上記直流電圧と同等の高いドレイン電圧が発生し、トランスT1の制御巻線N3には、MOSFETQ1のオン時に誘起されていた電圧V1とは逆向きの電圧V3が誘起される。該電圧V3が誘起されることにより抵抗R1を介して電流が流れ、コンデンサC3の電荷が引き抜かれ、MOSFETQ1の次のオン動作のための準備が行われる。
MOSFETQ1がオフすると、トランスT1の1次巻線N1に蓄積されていた上記励磁エネルギがトランスT1の2次巻線N2へ供給され、これ以降従来技術で示したように動作が行われるが、それと同時に、オフ期間設定回路1の動作も行われる。
オフ期間設定回路1は、まず、抵抗R6により上記ドレイン電圧をプローブし、抵抗R6およびR7の抵抗値の和と、抵抗R8の抵抗値との比により、上記ドレイン電圧を分圧する。抵抗R6およびR7を経由した電荷は、コンデンサC6に蓄積される。コンデンサC6の電流は、ダイオードD2、抵抗R9を介してコンデンサC7、抵抗R12に流れ、トランジスタQ4のベース(所定箇所)に印加される。トランジスタQ4のベース電位が、トランジスタQ4の動作電圧(所定電位)以上になると、トランジスタQ4がオンする。トランジスタQ4がオンすることにより、トランジスタQ3のベース電位が低下し、トランジスタQ3がオンする。なお、トランジスタQ4のベース電位は、抵抗R6〜R9、R12の各抵抗値、コンデンサC6、C7の容量、およびダイオードD2の電流定格で決定される時定数により上昇する。
トランジスタQ3がオンすると、コンデンサC8から電流が、トランジスタQ3、コンデンサC9、ダイオードD3を介して起動抵抗R2、R3、R5に与えられ、その電圧がMOSFETQ1のゲートに与えられ、MOSFETQ1の動作電圧以上になると、MOSFETQ1をオンさせる。すなわち、MOSFETQ1のオフ期間が終了する。なお、コンデンサC9に蓄積された電荷は、抵抗R13により放出される。
MOSFETQ1のオフ期間が終了するのは、トランスT1の1次巻線N1に蓄積されていた上記励磁エネルギの2次側への放出が終了し、トランスT1の1次巻線N1に発生する寄生容量と、トランスT1の1次巻線N1のインダクタとの間で発生したリンギング電圧がトランスT1の制御巻線N3に伝達され、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられる前である。
すなわち、オフ期間設定回路1は、MOSFETQ1が従来のように上記リンギング電圧でオンする前に、MOSFETQ1のオフ時にMOSFETQ1のドレインに発生するドレイン電圧を用いて、MOSFETQ1をオンさせることで、MOSFETQ1のオフ期間を短くすることができる。
また、オフ期間設定回路1は、抵抗R6〜R9、R12の各抵抗値、コンデンサC6、C7の容量、およびダイオードD2の電流定格を変化させることにより、上記時定数を変化させることで、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができる。その結果、出力負荷VR1の変化によらず、スイッチング周波数f2を高くするように任意に制御することができる。
なお、MOSFETQ1がオンした後は、上記ドレイン電圧はほぼ0となる。従って、コンデンサC6およびC7に蓄積された電荷は、抵抗R12およびR8を介して放出される。これにより、MOSFETQ1のオン期間に、オフ期間設定回路1は初期の状態になり、次回の動作に備えられる。
以上、オフ期間設定回路1の動作について説明した。次に、オフ期間設定回路1が奏する効果について、図2〜図6を用いて詳細に説明する。
図2は、従来のスイッチング電源装置100が備えるMOSFETQ1のドレイン電圧およびドレイン電流A1を示している。また、図3は、スイッチング電源装置11が備えるMOSFETQ1の上記ドレイン電圧およびドレイン電流A2を示している。
図示より、スイッチング電源装置11のMOSFETQ1のオフ期間は、スイッチング電源装置100のMOSFETQ1のオフ期間より短くなっていることがわかる。すなわち、オフ期間設定回路1が、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができることを示している。
また、図示より、スイッチング電源装置100のドレイン電流A1が三角波であり、電流ピーク値が大きいことがわかる。これにより、スイッチング電源装置100は、自身の構成部品の発熱を余儀なくされていた。しかしながら、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2は台形波であり、電流ピーク値が小さいことがわかる。このスイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値を詳細に示したものが図4である。
図4は、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値の出力電流依存性を示している。なお、図中の太線は、図2で示したスイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値を示しており、図中の一点鎖線は、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値を示している。
図示より、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値は、おおよそ出力電流が3A以上になると、スイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値より小さくなっていることがわかり、これにより、オフ期間設定回路1の動作が有効であることわかる。また、スイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値は、出力電流に対して線形に増加を続けるが、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値は、出力電流が4A以上になると、その増加が抑えられていることがわかる。
以上のように、スイッチング電源装置11は、出力電流の変化によらず、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるオフ期間設定回路1を備えているため、図2および図4に示したように、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値を、スイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値に比べて小さくすることができる。その結果、自身の構成部品の発熱を抑制することができる。また、電流連続モードでの駆動が可能となるため、トランスT1のサイズ、MOSFETQ1の電流定格、およびダイオードD1の電流定格など、より小さいものを採用することができ、大幅なコストダウンを見込める。
次に、図5は、スイッチング電源装置11の効率の出力電流依存性を示している。なお、図中の太線は、従来のスイッチング電源装置100の効率を示しており、図中の二点鎖線および点線は、スイッチング電源装置11の効率を示している。詳細には、上記一点鎖線は、出力電流が3A以上でスイッチング周波数f2が約75kHzの場合の効率、上記点線は、出力電流が2A以上でスイッチング周波数f2が約120kHzの場合の効率を示している。
図示より、上記一点鎖線および上記点線で示すように、それぞれ出力電流が2A以上、または出力電流が1A以上になると、スイッチング電源装置11は、リンギングによらず本実施の形態の周波数制御により動作していることが明白である。
また、出力電流が5A以上になると、銅損等によるロスが、MOSFETQ1のスイッチングによるロスに比べ支配的となる領域である。オフ期間設定回路1を備えたスイッチング電源装置11は、銅損等によるロスが顕著になる領域で、従来より効率が改善されていることがわかる。
最後に、図6は、スイッチング電源装置11のスイッチング周波数f2の出力電流依存性を示している。なお、図中の太線は、従来のスイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1を示しており、図中の二点鎖線および点線は、スイッチング電源装置11のスイッチング周波数f2を示している。詳細には、上記二点鎖線が、出力電流が3A以上でスイッチング周波数f2が約75kHz、上記点線が、出力電流が2A以上でスイッチング周波数f2が約120kHzの場合を示している。
図示より、上記二点鎖線および上記点線で示すように、それぞれ出力電流が2A以上、または出力電流が1A以上になると、スイッチング電源装置11は、リンギングによらず本実施の形態の周波数制御により動作し、その結果、スイッチング電源装置11の上記2つのスイッチング周波数f2は、スイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1よりも高くなっていることがわかる。また、スイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1は、出力電流が増加するにつれて低下を続けるが、スイッチング電源装置11の上記2つのスイッチング周波数f2は出力電流が増加しても低下するのを防いでいることがわかる。これにより、オフ期間設定回路1の動作が有効であることわかる。
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置11は、MOSFETQ1のオフ時にMOSFETQ1のドレインに発生するドレイン電圧を用いて、リンギング電圧でMOSFETQ1がオンする前に、MOSFETQ1をオンさせることができるオフ期間設定回路1を備えている。
これにより、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるため、出力負荷VR1の変化によらず、スイッチング周波数f2を高くするように任意に制御することができる。その結果、上述したような効果を奏することができる。なお、従来では、本発明の課題を解決するために、トランスに補助巻線(追加の巻線)を設けている(特許文献1参照)。ところが、この場合、トランスのピンの使用数が増加するため、トランスのピン配置の自由度を低下させてしまうという新たな問題を生じてしまう。しかしながら、本実施形態に係るスイッチング電源装置11では、上記のような問題を生じることなく、上記課題を解決できる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
図7は、本実施形態に係るスイッチング電源装置21の回路構成を示している。なお、スイッチング電源装置21は、上記従来技術で記載したスイッチング電源装置100に、スイッチング電源装置100が備えるMOSFETQ1(主スイッチング素子)のオフ期間を制御するオフ期間設定回路2(オフ期間設定手段)を付加した回路である。よって、ここでは、オフ期間設定回路2について説明する。また、下記に示す図において、図13に示したスイッチング電源装置100と同一の符号を付した部材は、特に説明しない限り同一の機能を有するものとする。
なお、オフ期間設定回路2は、実施の形態1で示したオフ期間設定回路1と同様な効果を奏する回路であるが、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くするために、MOSFETQ1のオフ時に、MOSFETQ1のドレインに発生するドレイン電圧ではなく、MOSFETQ1のオン時に、トランスT1の制御巻線N3に誘起される電圧V1を使用する。
始めに、オフ期間設定回路2の構成を示す。
オフ期間設定回路2は、ダイオードD5〜D8、コンデンサC10、C11、トランジスタQ5(NPN型)、および抵抗R14〜R16により構成されている。なお、ダイオードD5〜D7、コンデンサC10、C11、トランジスタQ5、および抵抗R14〜R16により電位上昇手段が構成されている。
ダイオードD5のアノード側が、トランスT1の制御巻線N3の一端に接続され、ダイオードD5のカソード側には、抵抗R14およびコンデンサC10の一端、ダイオードD6のアノード側が接続されている。
抵抗R14の他端には、ダイオードD7を介して、トランジスタQ5のコレクタが接続され、ダイオードD7のカソード側とトランジスタQ5のコレクタとの接続点には、コンデンサC11の一端およびダイオードD8のアノード側が接続されている。また、ダイオードD8のカソード側には、MOSFETQ1のゲートが接続されている。
トランジスタQ5のベースには、ダイオードD6のカソード側に接続された抵抗R15が接続されている。なお、トランジスタQ5のベースと抵抗R15との接続点に抵抗R16の一端が接続されている。
トランジスタQ3のエミッタには、MOSFETQ1のソース、コンデンサC11の他端、抵抗R16の他端、およびコンデンサC10の他端が接続されている。
次に、オフ期間設定回路2の動作を示す。
まず、スイッチング電源装置21に電源が投入されると、入力された交流電圧は、ヒューズF1を介してラインコンデンサC1、およびラインフィルタL1でノイズ除去され、その後、ブリッジダイオードBD1および平滑コンデンサC4を介して整流平滑され直流電圧に変換される。平滑コンデンサC4の上記直流電圧が上昇することにより主電源電圧が上昇し、起動抵抗R2、R3とR5とでの分圧値が、MOSFETQ1の動作電圧以上になると、MOSFETQ1がオンし、トランスT1の1次巻線N1に励磁エネルギが蓄積される。
それと同時に、トランスT1の制御巻線N3には、トランスT1の1次巻線N1と同一方向の電圧V1が誘起され、その誘起電流は、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられ、これによってMOSFETQ1はオン状態を維持する。
上記誘起電流は、オフ期間設定回路2のダイオードD5を介して、コンデンサC10、抵抗R14、ダイオードD7を介してコンデンサC11、ダイオードD6を介して抵抗R15およびR16に流れる。これにより、コンデンサC10(第1の所定箇所)およびC11(第2の所定箇所)には電荷が蓄積される。しかしながら、抵抗R15の抵抗値と、R16の抵抗値とで分圧された分圧値が、トランジスタQ5のベースに供給され、トランジスタQ5をオンさせる。
その結果、抵抗R14、ダイオードD7を介してコンデンサC11に蓄積されるはずの電荷が、トランジスタQ5を介して放出され、コンデンサC7の電圧は、MOSFETQ1に作用するほどの電圧にはならない。すなわち、スイッチング電源装置21のオン期間には、オフ期間設定回路2の動作は影響しない。
また、上記誘起電流は、フォトカプラPC1のフォトトランジスタを介してコンデンサC3に充電され、充電された電圧が制御トランジスタQ2の動作電圧以上になると、制御トランジスタQ2がオンする。これにより、MOSFETQ1のゲート電位が低下し、MOSFETQ1はオフとなる。このとき、MOSFETQ1のドレインには、平滑コンデンサC4の上記直流電圧と同等の高いドレイン電圧が発生し、トランスT1の制御巻線N3には、MOSFETQ1のオン時に誘起されていた電圧V1とは逆向きの電圧V3が誘起される。該電圧V3が誘起されることにより抵抗R1を介して電流が流れ、コンデンサC3の電荷が引き抜かれ、MOSFETQ1の次のオン動作のための準備が行われる。
MOSFETQ1がオフとなり、電圧V1とは逆向きの電圧V3が誘起されると、オフ期間設定回路2のダイオードD5のアノード側がマイナスとなる。このとき、トランジスタQ5が瞬時にオフとなるように、抵抗R15およびR16の抵抗値を設定しておく。
コンデンサC10に蓄積された電荷は、ダイオードD6、抵抗R15、およびR16を介して徐々に放出され、コンデンサC10の電圧は徐々に減少する。他方では、抵抗R14、ダイオードD7を介してコンデンサC11に電荷が蓄積され、コンデンサC11の電圧が上昇し、該コンデンサC11の電圧がMOSFETQ1の動作電圧(所定電位)を超えると、MOSFETQ1がオンする。すなわち、MOSFETQ1のオフ期間が終了する。なお、コンデンサC11の電圧は、抵抗R14〜R16の各抵抗値、コンデンサC10、C11の容量、ダイオードD5〜D7の電流定格、およびトランジスタQ5で決定される時定数により上昇する。
MOSFETQ1のオフ期間が終了するのは、オフ期間設定回路1と同様に、トランスT1の1次巻線N1に蓄積されていた上記励磁エネルギの2次側への放出が終了し、トランスT1の1次巻線N1に発生する寄生容量と、トランスT1の1次巻線N1のインダクタとの間で発生したリンギング電圧がトランスT1の制御巻線N3に伝達され、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられる前である。
また、オフ期間設定回路2は、抵抗R14〜R16の各抵抗値、コンデンサC10、C11の容量、ダイオードD5〜D7の電流定格、およびトランジスタQ5を変化させることにより、上記時定数を変化させることで、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができる。その結果、出力負荷VR1の変化によらず、スイッチング周波数f2を高くするように任意に制御することができる。
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置21は、MOSFETQ1のオン時に、トランスT1の制御巻線N3に誘起される電圧V1を使用して、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くするオフ期間設定回路2を備えている。
これにより、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるため、出力負荷VR1の変化によらず、スイッチング周波数f2を高くするように任意に制御することができる。その結果、オフ期間設定回路1が奏する効果と同様な効果を奏することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態について図に基づいて説明すると以下の通りである。
図8は、本実施形態に係るスイッチング電源装置31の回路構成を示している。なお、スイッチング電源装置31は、上記実施の形態1で記載したオフ期間設定回路1に、MOSFETQ1のオフ期間を決定する時定数をスイッチング電源装置31の出力負荷VR1の大きさに応じて変更するための時定数変更回路3(時定数変更手段)を付加した回路である。よって、ここでは、時定数変更回路3について説明する。また、下記に示す図において、図1に示したスイッチング電源装置11と同一の符号を付した部材は、特に説明しない限り同一の機能を有するものとする。
まず、時定数変更回路3の構成を示す。
時定数変更回路3は、ツェナダイオードD9、ダイオードD10、コンデンサC12、フォトカプラPC2、および抵抗R17、R18により構成されている。
トランスT1の制御巻線N3の一端に、抵抗R17の一端が接続され、抵抗R17の他端には、フォトカプラPC2(発光素子)を介してツェナダイオードD9のアノード側が接続され、ツェナダイオードD9のカソード側には、ダイオードD10のカソード側が接続されている。また、ダイオードD10のアノード側には、トランスT1の制御巻線N3の他端が接続され、ツェナダイオードD9とダイオードD10との接続点と、トランスT1の制御巻線N3の一端との間に、コンデンサC12が接続されている。
また、抵抗R18とフォトカプラPC2(フォトトランジスタ)とは、オフ期間設定回路1のダイオードD2と抵抗R9との接続点と、トランジスタQ4のベースとの間に直列に接続されている。なお、トランジスタQ4のベースには、フォトカプラPC2(フォトトランジスタのエミッタ)が接続されている。
次に、時定数変更回路3の動作を説明する。
まず、スイッチング電源装置31に電源が投入されると、入力された交流電圧は、ヒューズF1を介してラインコンデンサC1、およびラインフィルタL1でノイズ除去され、その後、ブリッジダイオードBD1および平滑コンデンサC4を介して整流平滑され直流電圧に変換される。平滑コンデンサC4の上記直流電圧が上昇することにより主電源電圧が上昇し、起動抵抗R2、R3とR5とでの分圧値が、MOSFETQ1の動作電圧以上になると、MOSFETQ1がオンし、トランスT1の1次巻線N1に励磁エネルギが蓄積される。
それと同時に、トランスT1の制御巻線N3には、トランスT1の1次巻線N1と同一方向の電圧V1が誘起され、その誘起電流は、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられ、これによってMOSFETQ1はオン状態を維持する。
次に、トランスT1の制御巻線N3に誘起された上記誘起電流は、フォトカプラPC1のフォトトランジスタを介してコンデンサC3に充電され、充電された電圧が制御トランジスタQ2の動作電圧以上になると、制御トランジスタQ2がオンする。これにより、MOSFETQ1のゲート電位が低下し、MOSFETQ1はオフとなる。
このとき、MOSFETQ1のドレインには、平滑コンデンサC4の上記直流電圧と同等の高いドレイン電圧が発生し、トランスT1の制御巻線N3には、MOSFETQ1のオン時に誘起されていた電圧V1とは逆向きの電圧V3が誘起される。該電圧V3が誘起されることにより抵抗R1を介して電流が流れ、コンデンサC3の電荷が引き抜かれ、MOSFETQ1の次のオン動作のための準備が行われる。
ところで、電圧V3は、出力負荷VR1が大きくなれば、大きくなり、出力負荷VR1が小さくなれば、小さくなる。このような電圧V3を用いて、時定数変更回路3は、MOSFETQ1のオフ期間を決定する時定数を、出力負荷VR1の大きさに応じて変更することで、MOSFETQ1のオフ期間を出力負荷VR1の大きさに応じて任意に制御する。
詳細には、電圧V3が誘起されると、電圧V3は、時定数変更回路3のダイオードD10、コンデンサC12により整流平滑される。なお、この整流平滑された電圧V3、すなわち、コンデンサC12の電圧は、図8のコンデンサC12に付記されたように、トランスT1の制御巻線N3の一端側がマイナス、トランスT1の制御巻線N3の他端側がプラスとなる。
コンデンサC12の電圧がツェナダイオードD9にかかり、コンデンサC12の電圧がツェナダイオードD9のツェナ電圧を上回れば、図8に付記された矢印の方向のように、トランスT1の制御巻線N3の他端側からトランスT1の制御巻線N3の一端側への方向へ多くの電流が流れ、コンデンサC12の電圧がツェナダイオードD9のツェナ電圧を下回れば、上記電流は流れない。
すなわち、出力負荷VR1が大きければ、コンデンサC12の電圧が大きくなるため、上記矢印の方向へ電流が流れる。これにより、フォトカプラPC2のフォトダイオードが発光し、このフォトカプラPC2のフォトダイオードにより発光された光は、オフ期間設定回路1内に接続されているフォトカプラPC2のフォトトランジスタにより受光される。
これにより、オフ期間設定回路1内の時定数変更回路3にも電流が流れるようになり、コンデンサC6の電流が、ダイオードD2、抵抗R9およびR18の並列接続された抵抗値を介してコンデンサC7、抵抗R12に流れ、トランジスタQ4のベースに印加される。この結果、出力負荷VR1が大きい場合には、オフ期間設定回路1によりオンさせるタイミングより早く、MOSFETQ1をオンさせることができ、スイッチング周波数f4を高くすることができる。
一方、出力負荷VR1が小さければ、コンデンサC12の電圧が小さくなるため、上記電流が微量流れ、フォトカプラPC2の発光素子が弱く発光するか、あるいは、上記電流が流れず、フォトカプラPC2のフォトダイオードが発光しなくなる。この場合、オフ期間設定回路1内に接続されているフォトカプラPC2のフォトトランジスタは受光できないため、オフ期間設定回路1内の時定数変更回路3に電流が流れず、トランジスタQ4のベースには、コンデンサC6の電圧が、抵抗R9およびR12の抵抗値によって分圧されて印加される。
この結果、出力負荷VR1が小さい場合には、オフ期間設定回路1によりオンさせる場合と同じタイミングでMOSFETQ1をオンさせるため、MOSFETQ1のオフ期間が、出力負荷VR1が大きい場合に比べて長くなる。すなわち、スイッチング周波数f4を出力負荷VR1が大きい場合に比べて低くすることができる。
なお、実施の形態1および2同様、MOSFETQ1のオフ期間が終了するのは、トランスT1の1次巻線N1に蓄積されていた上記励磁エネルギの2次側への放出が終了し、トランスT1の1次巻線N1に発生する寄生容量と、トランスT1の1次巻線N1のインダクタとの間で発生したリンギング電圧がトランスT1の制御巻線N3に伝達され、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられる前である。
以上、時定数変更回路3の動作について説明した。次に、時定数変更回路3が奏する効果について、図を用いて詳細に説明する。
図9は、スイッチング電源装置31のドレイン電流A3のピーク値の出力電流依存性を示している。なお、図中の太線は、図2で示した従来のスイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値を、図中の二点鎖線は、図4で示した実施の形態1に係るスイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値を、図中の点線は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置31のドレイン電流A3のピーク値を示している。
実施の形態1で、図4を用いて、スイッチング電源装置100のドレイン電流A1のピーク値は、出力電流に対して線形に増加していくが、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2のピーク値は、出力電流が4A以上になると、その増加が抑えられていることを述べた。しかしながら、図9から明らかであるように、スイッチング電源装置31のドレイン電流A3のピーク値は、出力電流が4A以上になると、その増加が、スイッチング電源装置11のドレイン電流A2よりもさらに抑えられていることがわかる。これにより、時定数変更回路3の動作が有効であることわかる。
これにより、自身の構成部品の発熱をさらに抑制することができる。また、トランスT1のサイズ、MOSFETQ1の電流定格、およびダイオードD1の電流定格など、スイッチング電源装置11に比べてさらに小さいものを採用することができ、大幅なコストダウンを見込める。
次に、図10は、スイッチング電源装置31のスイッチング周波数f4の出力電流依存性を示している。なお、図中の太線は、図6で示した従来のスイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1を示しており、二点鎖線および点線は、実施の形態1に係るスイッチング電源装置11のスイッチング周波数f2を示している(上記二点鎖線が、出力電流が3A以上でスイッチング周波数f2が約75kHz、上記点線が、出力電流が2A以上でスイッチング周波数f2が約120kHz)。また、実線は、本実施の形態に係るスイッチング電源装置31のスイッチング周波数f4を示している。
実施の形態1における図6の説明において、スイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1は、出力電流が増加するにつれて低下していくが、スイッチング電源装置11の上記2つのスイッチング周波数f2は出力電流が増加しても低下するのを防いでいることを述べたが、本実施の形態におけるスイッチング電源装置31のスイッチング周波数f4は、スイッチング周波数f2と同様に、出力電流が増加しても低下するのを防ぐことができるだけでなく、出力電流が3A以上になると、スイッチング周波数f4を増加させるように動作していることがわかる。これにより、時定数変更回路3の動作が有効であることわかる。
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置31は、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるオフ期間設定回路1に、出力負荷VR1の大きさに応じて変動する電圧V3の大きさに基づいて電流を流す、もしくは流さないツェナダイオードD9と、該電流に応じて、オフ期間設定回路1内の時定数変更回路3をオン・オフさせるように動作するフォトカプラPC2とを備える時定数変更回路3を備えている。
これにより、スイッチング電源装置31の出力負荷VR1が大きい場合には、オフ期間設定回路1によりオンさせるタイミングより早く、MOSFETQ1をオンさせることができ、スイッチング周波数f4を高くするように任意に制御することができる。この結果、出力負荷VR1が大きい場合に、スイッチング周波数f4を低下させてしまうことがなく、オフ期間設定回路1より高い効率を得ることができる。
一方、スイッチング電源装置31の出力負荷VR1が小さい場合には、オフ期間設定回路1によりオンさせる場合と同じタイミングでMOSFETQ1をオンさせるため、MOSFETQ1のオフ期間が、出力負荷VR1が大きい場合に比べて長くなる。すなわち、スイッチング周波数f4を出力負荷VR1が大きい場合に比べて低くするように任意に制御することができる。この結果、出力負荷VR1が小さい場合に、むやみにスイッチング周波数f4を高くしてしまうことがなく、オフ期間設定回路1より高い効率を得ることができる。
〔実施の形態4〕
本発明の他の実施形態について図11に基づいて説明すると以下の通りである。
図11は、本実施形態に係るスイッチング電源装置41の回路構成を示している。なお、スイッチング電源装置41は、上記実施の形態1で記載したオフ期間設定回路1に、オフ期間設定回路1が備えるMOSFETQ1のオフ期間を変調させるためのオフ期間変調回路4(オフ期間変調手段)を付加した回路である。よって、ここでは、オフ期間変調回路4について説明する。また、下記に示す図において、図1に示したスイッチング電源装置11と同一の符号を付した部材は、特に説明しない限り同一の機能を有するものとする。
まず、オフ期間変調回路4の構成を示す。
オフ期間変調回路4は、抵抗R19およびR20により構成され、抵抗R19およびR20は、オフ期間設定回路1の抵抗R6、R7と、抵抗R8との分圧点に接続されているコンデンサC6の一端とラインフィルタL1とブリッジダイオードBD1との間の入力ライン(Lライン)との間に直列に接続されている。
次に、オフ期間変調回路4の動作を示す。
上記入力ラインに接続された抵抗R19およびR20は、コンデンサC6へ上記入力ラインから電荷を供給する。この電荷量は、上記交流電圧のレベルと、図示しないGNDとの差により決定されるため、上記入力交流電圧の周期に依存して変動する。
このように、周期的に量が変動する電荷をコンデンサC6へ供給し、トランジスタQ4のベース電位が、トランジスタQ4の動作電圧以上に達するまでの期間を周期的に変動させることで、MOSFETQ1のオフ期間を変調させることができる。これにより、スイッチング周波数を変調させることができるため、上記スイッチング周波数の高調波に依存するノイズのエネルギが、特定の周波数に集中することを防止することができ、この結果、スイッチング電源装置41のフィルタ構成を最小限にすることができる。
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置41は、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるオフ期間設定回路1に、周期的に量が変動する電荷をコンデンサC6へ供給することでMOSFETQ1のオフ期間を変調させるオフ期間変調回路4を備えている。
これにより、オフ期間設定回路1により奏する効果に加えて、MOSFETQ1のオフ期間を変調させることができるため、上記スイッチング周波数も変調させることができ、ノイズが、特定の周波数に集中することを防止することができるため、フィルタ構成を最小限にすることができる。
〔実施の形態5〕
本発明の他の実施形態について図12に基づいて説明すると以下の通りである。図12は、本実施形態に係るスイッチング電源装置51の回路構成を示している。
ところで、全世界に対応した電源装置の定格入力電圧はAC100V〜AC240Vというワイドレンジ入力に対応する必要がある。ところが、従来のRCC方式のスイッチング電源装置では、上記のようなワイドレンジ入力の場合、スイッチング周波数が広範囲に変動し、その結果、特にノイズ性能が悪化してしまうという問題を生じていた。
そこで、上記問題を解決するために、スイッチング電源装置51は、上記実施の形態1で記載したオフ期間設定回路1に、MOSFETQ1のオフ期間を決定する時定数をスイッチング電源装置51に入力される交流電圧の大きさに応じて変更するための時定数変更回路5(時定数変更手段)を付加している。よって、ここでは、時定数変更回路5について説明する。また、下記に示す図において、図1に示したスイッチング電源装置11と同一の符号を付した部材は、特に説明しない限り同一の機能を有するものとする。
まず、時定数変更回路5の構成を示す。
時定数変更回路5は、ツェナダイオードD11、トランジスタQ6(NPN型)、および抵抗R21〜R25により構成され、抵抗R21の一端は、平滑コンデンサC4のプラス側端子に接続され、抵抗R21の他端には、抵抗R22および抵抗R23が直列に接続されている。抵抗R23の他端には、ツェナダイオードD11を介して抵抗R24の一端が直列に接続されている。すなわち、抵抗R21の他端と抵抗R24の一端との間には、抵抗R22、抵抗R23、ツェナダイオードD11が接続されている。
また、抵抗R24の他端は、平滑コンデンサC4のマイナス側端子に接続され、さらに、ツェナダイオードD11のアノード側と、抵抗R24の一端との接続点には、トランジスタQ6のベースが接続され、トランジスタQ6のコレクタと、オフ期間設定回路1の抵抗R6およびR7と抵抗R8との分圧点との間には、抵抗R25が接続されている。トランジスタQ6のエミッタは、平滑コンデンサC4のマイナス側端子に接続されている。
次に、時定数変更回路5の動作を示す。
まず、スイッチング電源装置51に電源が投入されると、入力された交流電圧は、ヒューズF1を介してラインコンデンサC1、およびラインフィルタL1でノイズ除去され、その後、ブリッジダイオードBD1および平滑コンデンサC4を介して整流平滑され直流電圧に変換される。
該直流電圧、すなわち平滑コンデンサC4の電圧は、上記入力交流電圧が大きければ、大きくなり、上記入力交流電圧が小さければ、小さくなる。このような平滑コンデンサC4の電圧を用いて、時定数変更回路5は、MOSFETQ1のオフ期間を決定する時定数を、上記入力交流電圧の大きさに応じて変更することで、MOSFETQ1のオフ期間を上記入力交流電圧の大きさに応じて任意に制御する。
まず、上記入力交流電圧が小さい場合について詳細に説明すると、上述したように、上記入力交流電圧が小さい場合、平滑コンデンサC4の電圧も小さくなる。また、これに伴い、スイッチング周波数f5も低くなる。そこで、この場合は、平滑コンデンサC4の電圧が、ツェナダイオードD10のツェナ電圧を越えないように抵抗R21〜R24の抵抗値を選定し、トランジスタQ6をオフのままにしておく。
これにより、オフ期間設定回路1によりオンさせる場合と同じタイミングでMOSFETQ1をオンさせるため、MOSFETQ1のオフ期間を短くすることができ、スイッチング周波数f5を高くすることができる。
一方、上記入力交流電圧が大きい場合、平滑コンデンサC4の電圧も大きくなる。また、これに伴い、スイッチング周波数f5も高くなる。そこで、この場合は、平滑コンデンサC4の電圧が、ツェナダイオードD10のツェナ電圧を越えるように抵抗R21〜R24の抵抗値を選定し、トランジスタQ6をオンさせるようにする。
トランジスタQ6がオンすると、コンデンサC6の電圧を決定する抵抗R6、R7、およびR8のうち、抵抗R8に、抵抗R25が並列に接続される。これにより、コンデンサC6の電圧の増加が緩やかに推移することになり、この結果、MOSFETQ1のオフ期間を長くすることができ、スイッチング周波数f5を低くすることができる。
なお、実施の形態1および2同様、MOSFETQ1のオフ期間が終了するのは、トランスT1の1次巻線N1に蓄積されていた上記励磁エネルギの2次側への放出が終了し、トランスT1の1次巻線N1に発生する寄生容量と、トランスT1の1次巻線N1のインダクタとの間で発生したリンギング電圧がトランスT1の制御巻線N3に伝達され、バイアス抵抗R4、コンデンサC5を介してMOSFETQ1のゲートに与えられる前である。
以上のように、本実施形態に係るスイッチング電源装置51は、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができるオフ期間設定回路1に、上記入力交流電圧の大きさに基づいて電流を流す、もしくは流さないツェナダイオードD11と、該電流に応じてオン・オフすることにより、コンデンサC6の電圧を設定するトランジスタQ6とを備える時定数変更回路5を備えている。
これにより、上記入力交流電圧が小さい場合には、オフ期間設定回路1によりオンさせる場合と同じタイミングでMOSFETQ1をオンさせるため、MOSFETQ1のオフ期間を任意に短くすることができる。すなわち、スイッチング周波数f5を高くするように任意に制御することができ、高い効率を得ることができる。
一方、上記入力交流電圧が大きい場合には、MOSFETQ1のコンデンサC6の電圧を設定することにより、コンデンサC6の電圧の増加を緩やかなものとして、MOSFETQ1のオフ期間を長くすることができる。この結果、むやみにスイッチング周波数f5が高くなることを防ぎ、高い効率を得ることができる。
すなわち、本実施形態に係るスイッチング電源装置51は、スイッチング電源装置100のスイッチング周波数f1の入力電圧依存性と逆の依存性を付加することで、上記入力交流電圧の大きさに応じてスイッチング周波数が変動することを防ぎ、比較的上記スイッチング周波数の入力電圧依存性の小さな電源を得ることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。