JP2007258917A - 圧電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない圧電デバイスを提供すること。
【解決手段】ベース基体54と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片55と、該枠付き振動片に積層固定されるリッド56とを含む圧電デバイスであって、前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドとが全て同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されており、互いの接合面が表面活性化接合により接合されることで、真空封止されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電振動片と、パッケージやケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスの改良に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器や圧電ジャイロセンサー等において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図13は、圧電デバイスに従来より用いられている圧電振動片の一例を示す概略平面図である。
図において、圧電振動片1は、水晶などの圧電材料をエッチングすることにより、図示する外形を形成するもので、パッケージ(図示せず)等に取付けられる矩形の基部2と、基部2から図において上方に延長された一対の振動腕3,4を備えており、これら振動腕の主面(表裏面)に長溝3a,4aを形成するとともに、必要な駆動用の電極を形成したものである(特許文献1参照)。
このような圧電振動片1においては、駆動用の電極を介して駆動電圧が印加されると、各振動腕3,4の先端部を近接・離間するようにして、屈曲振動することにより、所定の周波数の信号が取り出されるようになっている。
ところで、このような圧電振動片1は、基部2の符号5,6で示す箇所に引出し電極が形成され、この部分に接着剤7,8を塗布して、例えば箱形の矩形のセラミック製パッケージの内側底面に接合固定されることで、収容されている。
そして、この接着剤による接合固定後に、圧電振動片を構成する材料と、パッケージなどの材料の線膨張係数の相違などに起因して残る残留応力が、振動腕の屈曲振動を妨げないように、基部2に切り込み部9,9を形成するようにしている。
特開2002−261575 特開2000−68780
ところで、このような、圧電振動片1においては、小型化が進められた結果、振動腕3,4の腕幅W1,W1がそれぞれ100μm程度、これらの間の距離MW1が100μm程度、基部2の幅BW1が500μm程度である。そして、これらの部位の小寸法化を進め、これに対応して、基部の長さBL1も小寸法とされることで、圧電振動片1の小型化が進められている。
このような小型の圧電振動片1においてはきわめて小型の圧電振動片1を、振動腕の先端が下降して、底面に接する等の不都合なくセラミックパッケージに接合すること自体が困難になってきている。
また、基部2の符号5,6で示す箇所を固定することにより、接合される圧電振動片1は、デバイスの落下衝撃により損傷しやすく、これをできるだけ防止しようとして基部2に塗布する接着剤7,8の量を増やすと、振動腕の屈曲振動を妨げ、CI(クリスタルインピーダンス)値が上昇してしまったり、ドライブ特性が悪化したりする。
そこで、このような事態を回避する方法として、例えば特許文献2に開示されている手法も以前より知られている。
特許文献2は特許文献1よりも以前に開示された文献であるが、この文献においては、凹部を有するガラス製のケース70に外枠50を一体に形成した水晶振動子片60を重ね、さらにガラス製の蓋10を重ねて、これらを陽極接合する技術である(特許文献2、図1、図3参照)。
しかしながら、特許文献2は陽極接合技術を用いることから、水晶製の枠付き振動子を、材質の異なるガラスで挟み込んで接合するものであり、熱膨張係数が異なるもの同士が接合されることにより、該接合部には応力が残留し、特性悪化要因となるものである。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない圧電デバイスを提供することを目的とする。
上記目的は、第1の発明にあっては、ベース基体と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片と、該枠付き振動片に積層固定されるリッドとを含む圧電デバイスであって、 前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドとが全て同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されており、互いの接合面が表面活性化接合により接合されることで、真空封止されている圧電デバイスにより、達成される。
第1の発明の構成によれば、この発明の圧電デバイスは圧電振動片を納めるパッケージが前記ベース基体と、その上に重ねられる枠付き振動片の枠部分とにより形成され、その上にリッドを重ねて気密に封止する構造である。
このため、圧電振動片は、枠部に一体に形成されているから、パッケージに接着剤などを用いて固定する必要がなく、小型に形成しても接合の困難さはない。
また、ベース基体と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片と、該枠付き振動片に積層固定されるリッドが同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されているから、これらを積層状態で接合した場合にも温度環境の変化により接合部に応力がかかることもない。
しかも、前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドの各接合面に、例えばプラズマを照射することにより、該接合面の表面を活性化(表面活性化接合)させることで、同じ材料どうしでも適切に接合できる。
かくして、小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない圧電デバイスを提供することができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドとが全て同一のカットアングルを持つ水晶により形成されていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、前記枠付き振動片を所定のカットアングルを持つ水晶で形成することにより、その圧電効果によって、適切な圧電作用を発揮する圧電振動片を得ることができる。そして、リッドとベース基体をこの枠付き振動片と同じカットアングルの水晶とすることで、熱に対する線膨張係数などの種々の特性が一致したものとなり、互いに接合する上で、余計な応力による歪みが残らないなどの好ましい特性を得ることができる。
第3の発明は、第1または2の発明のいずれかの構成において、前記枠付き振動片が、圧電振動片部分と、該圧電振動片部分の周囲を囲むように形成された枠部とを備えており、前記圧電振動片部分である振動片本体が、前記枠部の内側で、該枠部を構成する辺の内側から延びる基部と、前記基部から延びる複数の振動腕とを有し、前記複数の振動腕には、その主面の長手方向に沿って形成され、内側に駆動電極を備えた長溝が設けられており、前記各振動腕の幅寸法が、前記基部側から先端側に向かって、徐々に縮幅する縮幅部を有するとともに、前記先端側には前記幅寸法が、先端側に向かって等しい寸法で延びるか、もしくは増加に転じる幅変化の変更点Pがあり、前記変更点Pを、前記長溝の先端部よりもさらに振動腕先端側に位置させるようにしたことを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、振動腕に形成した前記長溝に駆動用の電極(励振電極)を形成すると、電界効率が向上する。しかもこの長溝を形成した場合に、その腕幅に関して、前記基部側から先端側に向かって、徐々に縮幅するとともに、前記先端側には前記幅寸法が増加に転じる幅変化の変更点Pを設けることにより、CI値を抑制しつつ、2次の高調波における発振の防止をすることができる。
第4の発明は、第3の発明の構成において、前記各振動腕の幅寸法が、前記振動腕の前記基部に対する付け根の箇所で、先端側に向かって急激に縮幅する第1の縮幅部と、この第1の縮幅部の終端から、前記縮幅部として、さらに先端側に向かって、徐々に縮幅する第2の縮幅部とを有することを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、第1の縮幅部の終端から、さらに先端側に向かって、前記振動腕の腕幅が徐々に縮幅するようにした前記第2の縮幅部を設けるとともに、前記先端側には前記幅寸法が増加に転じる幅変化の変更点Pを設けることにより、CI値を抑制しつつ、2次の高調波における発振の防止をすることができる。
しかも、前記振動腕の前記基部に対する付け根の箇所で、先端側に向かって急激に縮幅する第1の縮幅部を有しているので、振動腕が屈曲振動する際に、最も大きな応力が作用し、歪みが大きくなる付け根部分の剛性を向上させることができる。これにより、振動腕の屈曲振動が安定し、不要な方向への振動成分が抑制されるので、一層CI値を低減させることができる。すなわち、圧電振動片を小型化する上で、安定した屈曲振動を実現し、CI値を低く抑えることができる。
第5の発明は、第3または4のいずれかの発明の構成において、前記基部には、幅方向に縮幅して形成した切り込み部を備えることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、前記基部の側縁の一部を幅方向に縮幅して形成した切り込み部を備えることにより、振動腕の屈曲振動による振動漏れが前記基部を介して、枠部に及ぶことを抑制し、CI値の上昇を防止もしくは一層確実に防止することができる。
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記切り込み部が、前記各振動腕の付け根から前記腕幅の寸法の1.2倍以上の距離を離して前記基部に形成されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、音叉型振動片の振動腕が屈曲振動する際に、その振動漏れが伝えられる範囲について、振動腕の腕幅寸法W2と相関があることに鑑み、前記切り込み部が設けられる位置について、前記振動腕の付け根から、前記振動腕の腕幅寸法W2を超える位置とした。これによって、切り込み部は、振動腕からの振動漏れが、基部側に伝搬することを、より確実に抑制することができる構造とすることができる。これにより、振動腕側から基部側への振動の漏れ込みを適切に防止して、ドライブレベル特性が良好な圧電デバイスを提供することができる。
第7の発明は、第3ないし6のいずれかの発明の構成において、前記基部には、前記枠部が前記基部と一体に接続されている箇所よりも前記振動腕寄りの位置に、貫通孔を設けたことを特徴とする。
第7の発明の構成によれば、前記枠部が前記基部に対して一体に接続されている接続部よりも前記振動腕寄りの位置に貫通孔を設けたことにより、貫通孔の代わりに基部の側縁に切り込み部を深く形成することに比べて、基部の剛性を大きく低下させることなく、より一層振動漏れを抑制することができる。
第8の発明は、第3ないし7のいずれかの発明の構成において、前記各振動腕の側面に、プラスX軸(電気軸)方向に突出する異形部が5μm以下の大きさで形成されていることを特徴とする。
第8の発明の構成によれば、圧電振動片の外形形成をウエットエッチングにより行う場合に、エッチング異方性により生成される前記異形部が5μm以下と、最小となるように形成したから、振動腕の屈曲振動を安定したものとすることができる。
第9の発明は、第3ないし8のいずれかの発明の構成において、前記各振動腕の前記長溝の幅寸法の中心位置が、腕幅寸法の中心位置よりもマイナスX軸方向に偏心されていることを特徴とする。
第9の発明の構成によれば、枠付き振動片を形成する過程において、そのエッチング異方性により、前記振動腕に設けた前記長溝を両側から挟む壁部の厚みが相違し、マイナスX側の方が厚い。このため、長溝の幅寸法の中心位置は、従来の形成位置では振動腕の幅方向の重心位置を通らないことになり、振動腕の屈曲振動を阻害してしまう。
そこで、長溝の幅寸法の中心位置をマイナスX軸方向に偏心させること、すなわち長溝の幅寸法の中心位置をマイナスX軸方向にずらすことにより、長溝の幅寸法の中心位置は、より振動腕の幅方向の重心位置に接近し、振動腕の左右の重量バランスを調整することができる。これにより、圧電振動片を小型にして、長溝の溝幅を小さくし、かつヒレを小さくしても、振動腕の安定した屈曲振動を実現でき、ドライブ特性に優れた圧電デバイスを提供することができる。
また、上記目的は、第10の発明にあっては、各層とも同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されており、それぞれ同じ個数の複数個の製品に相当する大きさとされている、ベース基体を構成するベース基体層と、枠付きの圧電振動片を構成する素子層と、リッドを構成するリッド層とを形成し、これらベース基体層と、素子層と、リッド層の各接合面の表面活性化をする工程と、前記各層を積層して加圧することにより接合する工程と、前記積層固定後に、前記各製品の大きさに切断する切断工程とを含む圧電デバイスの製造方法により、達成される。
第10の発明によれば、ベース基体層と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片を構成するための素子層と、これに接合されるリッド層とが同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されているから、これらを積層状態で接合した場合にも温度環境の変化により接合部に応力がかかることもない。
しかも、前記ベース基体層と、素子層と、リッド層の各接合面に予めプラズマ等を照射することにより、該接合面の表面を活性化させることで、同じ材料どうしでも適切に接合する構造を実現することができる。そして、接合後ダイシングなどによる前記切断工程を実行することで、効率よく生産でき、しかも、小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない製造方法を提供することができる。
第11の発明は、第10の発明において、前記積層して加圧する工程が真空中で行われ気密封止を行うことを特徴とする。
第11の発明の構成によれば、真空下で加圧接合して、パッケージもしくはケース内を高い精度で真空封止することにより、収容される圧電振動片の振動性能が損なわれることがないから、実用レベルの低いCI(クリスタルインピーダンス)値を達成することができる。
第12の発明は、第10の発明の構成において、前記積層して加圧する工程が大気中で行われ、その後、真空中で孔封止することにより気密封止されることを特徴とする。
第12の発明の構成によれば、加圧し、接合する工程を大気中で行うことができれば、真空装置を用いない分、工程の設備が簡単になり、実行が容易となる。そして、真空中で孔封止することによって、パッケージもしくはケース内を一層高い真空度で気密封止することができる。
第13の発明は、第10ないし12のいずれかの発明の構成において、前記接合面へのプラズマ照射が、前記素子層と前記ベース基体層もしくは前記素子層と、前記リッド層の相互の接合面に先行して真空中で照射され、これらを大気中でアライメントし、接合する接合工程を実施した後で、残りの層との接合面に真空中で前記プラズマを照射して、大気中でアライメントし、その後真空中で接合工程を行うことを特徴とする。
第13の発明の構成によれば、プラズマ照射と接合工程を完全に分離できるため、同一の装置で、これらの工程を連続して行う手法に比べて、装置規模が小さくて済み、それぞれの工程の能力に見合った装置を用意すれば、効率的な生産が可能となる。
図1は、本発明の圧電デバイスの一実施形態を示しており、図1はその概略縦断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ57内に圧電振動片を収容している。
具体的には、圧電デバイス30は、絶縁基体であるベース基体54と、このベース基体54の上に積層固定された枠付き振動片55と、この枠付き振動片55の上に積層固定されたリッド56とを有している。
上記パッケージ57は、この圧電デバイス30では、圧電振動片を気密に収容するもので、ベース基体54と、枠付き振動片55の枠部分と、リッド56を含んで構成されている。これらベース基体54と、枠付き振動片55の枠部分と、リッド56の外形は一致している。
ベース基体54は、絶縁基体であり、後述する絶縁材料で形成されている。このベース基体54は、パッケージ57の底部を形成するものである。
枠付き振動片55は、圧電材料で形成されている。この枠付き振動片55を形成するもので、圧電材料として、本実施形態では、水晶が使用されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。この実施形態では特に、水晶Z板でなるウエハが使用されている。水晶のカットアングルについては後で詳しく説明する。
この枠付き振動片55は、図2(a)にその概略平面図が、図2(b)にその概略底面(裏面)図が示されている。
これらの図において、枠付き振動片55は、本実施形態の場合、例えば、一方向に長い矩形の枠部53と、この枠部53の内側において、該枠部53の一辺から内方に向かって一体に延びるように形成された基部51と、この基部51から、図において左方に平行に延びる一対の振動腕35,36を備えている。
各振動腕には例えば長溝が形成され、該長溝内には、駆動電極として励振電極が形成されている。各長溝内の励振電極は互いに対をなし、互いに異極として機能する電極で、振動片本体32の内部に効率よく電界を形成するものである。また、各振動腕35,36の先端側には、後述する周波数調整(微調)用の錘付けである金属被膜21,21が形成されている。
リッド56は、蓋体であり、枠付き振動片55の上に後述するように固定され、振動片本体32を収容した空間を気密に封止するものである。
特に本実施形態では、リッド56は、好ましくは、周波数調整用の光(たとえばレーザ光)が透過される材料が選択されており、透明材料が適している。リッド56は、後述するように形成され、たとえば水晶Z板で形成されると、接合対象としての枠付き振動片55と同じ材料とすることができ、線膨張係数が同じになることから、好ましい。それ以外には、例えば高膨張のガラスもしくは高膨張のガラスセラミックスを用いることができる。なお、ベース基体54にも同様の材料を用いることができる。
リッド56には図1に示すように内側に凹部56aと、凹部56aから内方(下方)に突出する緩衝用凸部29が設けられている。凹部56aは内側全体に形成され、パッケージ57の内部空間Sの上部を構成している。なお、緩衝用凸部29は、振動片本体32が外部からの衝撃などにより上方に振れた際にリッド56の内面に衝突して損傷するのを防止するために、その大きな振れを阻止するものである。
上記枠付き振動片55については、図4に詳しい平面図が示されており、図5は、図4のA−A線切断端面図、図6は図4のB−B線切断端面図である。
これらの図を参照して、枠付き振動片55の圧電振動片部分である振動片本体32を特に詳しく説明する。
この振動片本体32は、図4に示すように、基部51と、この基部51の一端(図において上端)から、上方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えている。
各振動腕35,36の主面の表裏には、好ましくは、それぞれ長さ方向に延びる長溝33,34をそれぞれ形成し、図6に示すように、この長溝内に駆動用の電極である励振電極37,38が設けられている。
好ましくは、各振動腕35,36の先端部は、ややテーパ状に次第に拡幅されることにより、重量増加され、錘の役割を果たすようにされてもよい。これにより、振動腕の屈曲振動がされやすくなっている。
このような振動片本体32の音叉状の外形を含む枠付き振動片55および各振動腕に設ける長溝は、それぞれ例えば水晶ウエハなどの材料をフッ酸溶液などでウエットエッチングしたり、ドライエッチングすることにより精密に形成することができる。
図6に示すように、励振電極37,38は、長溝33,34内と、各振動腕の側面とに形成され、各振動腕について長溝内の電極と、側面に設けた電極が対となるようにされている。そして、各励振電極37,38は、それぞれ引出し電極37a,38aとして、基部51に引き回されているが、枠部53には引き回されていない。なお、圧電デバイス30を実装基板などに実装した場合に、外部からの駆動電圧が、振動片本体32に伝達されるための接続については、後で詳しく説明する。
この実施形態では、後述する構造により、長溝33,34内の励振電極に駆動電圧が印加されることによって、駆動時における各振動腕の長溝が形成された領域の内部の電界効率を高めることができるようになっている。
この場合、図6に示すように、各励振電極37,38はクロス配線により、交流電源に接続されており、電源から駆動電圧としての交番電圧が、各振動腕35,36に印加されるようになっている。
これにより、振動腕35,36は互いに逆相振動となるように励振され、基本モード、すなわち、基本波において、各振動腕35,36の先端側を互いに接近・離間させるように屈曲振動されるようになっている。
ここで、例えば、振動片本体32の基本波は、Q値:12000、容量比(C0/C1):260、CI値:57kΩ、周波数:32.768kHz(「キロヘルツ」、以下同じ)である。
また、2次の高調波は、例えば、Q値:28000、容量比(C0/C1):5100、CI値:77kΩ、周波数:207kHzである。
図3はベース基体を示しており、該ベース基体54は、図3(a)にその概略平面図が、図3(b)にその概略底面(裏面)図が示されている。
ベース基体54は、リッドおよび枠付き振動片と同じ材料で板状に形成されている。
図3(a)および図1に示すように、ベース基体54の表面はパッケージ57の内側底面となるものである。
ベース基体54には図1に示すように内側に凹部54aと、凹部54aから内方(上方)に突出する緩衝用凸部28が設けられている。凹部54aは内側全体に形成され、パッケージ57の内部空間Sの下部を構成している。なお、緩衝用凸部28は、振動片本体32が外部からの衝撃などにより下方に振れた際にベース基体54の内面に衝突して損傷するのを防止するために、その大きな振れを阻止するものである。
図3(a)に示すように、ベース基体54の表面の長さ方向の端部付近には、電極部23が形成されている。また、ベース基体54の表面の長さ方向の反対側の端部には、電極部24,25が並列的に形成されている。電極部24と電極部23は導電パターン24aにより電気的に接続されている。
図1および図2(b)に示すように、ベース基体54の裏面には、その長さ方向の各端部に、実装電極26,27がそれぞれ形成されている。
また、図3(a)および図1を参照して理解されるように、ベース基体54の電極部23に設けた導電スルーホール23aにより、該電極部23は実装電極27と電気的に接続され、ベース基体54の電極部24に設けた導電スルーホール24aにより、該電極部24は実装電極26と電気的に接続されている。
また、ベース基体54の中央には、好ましくは、貫通孔22が形成されている。該貫通孔22は、図1に示すように、外部に向かって徐々に拡径しており、後述するように、製造工程では孔封止用の貫通孔として機能する。すなわち、貫通孔22を介して接合時の内部ガスなどを排出した後で、該貫通孔22を金属充填材などで塞ぐことで、内部気密に封止するようになっている。この貫通孔22は省略してもよいが、後述する第3の実施形態で説明するように、孔封止工程を実行するためには必要となる。
図1および図2(b)に示すように、振動片本体32の引出し電極37aとベース基体54の電極部24の間には金属バンプ51aが介在されている。つまり、振動片本体32の引出し電極38aとベース基体54の電極部25の間には金属バンプ51aが介在されることで、振動片本体32とベース基体54およびその実装端子26,27とが電気的に接続されている。なお、振動片本体32の引出し電極38aとベース基体54の電極部25の間の電気的接続には、金属バンプ以外にも、ろう材などを用いることができるが、金属バンプとする方が、限られたスペースを用いて、より簡単に電気的接続を実現できる。
図4を参照して、振動片本体32を詳しく説明する。
好ましくは、図4に示すように、基部51には、基部51の振動腕側の端部から十分離れた位置において、両側縁に、基部51の幅方向の寸法を部分的に縮幅して形成した凹部もしくは切り込み部71,72を設けている。切り込み部71,72の深さ(図4の寸法q)は、例えば、それぞれ近接する振動腕35,36の外側の側縁と一致する程度まで縮幅されると好ましく、例えば30μm程度とすることができる。
これにより、振動腕35,36が屈曲振動する際に振動漏れが基部51側に漏れ、枠部53に伝搬することを抑制し、CI値を低く抑えることができる。
切り込み部71,72の深さ寸法を大きくすると、振動漏れの低減には有効であっても、基部51自体の剛性が必要以上に低下し、振動腕35,36の屈曲振動の安定性を害する。
そこで、本実施形態では、基部51の幅方向の中心付近であって、枠部53が基部51に対して一体に接続されている接続部53aよりも振動腕35,36寄りの位置に貫通孔80を形成するようにしている。
貫通孔80は、基部51の表裏に貫通する例えば矩形の孔であり、孔形状はこれに限らず、円形や楕円、正方形などでもよい。
これにより、切り込み部71,72をより深く形成することに比べて、基部51の剛性を大きく低下させることなく、より一層振動漏れを抑制して、CI値を低減することができる。
ここで、貫通孔80の基部51幅方向の長さrは50μm程度が好ましいが、貫通孔80の寸法rと上記切り込み部71の深さqとの寸法eに対する割合、すなわち(r+q)/eは、30パーセントないし80パーセントとされることで、振動漏れ低減と、枠部53を介した接合箇所の影響を低減する上で効果がある。
左の切り込み部q、右の切り込み部q2とすると、(r+q+q2)/e=30パーセント程度とするのが好ましい。
また、本実施形態では、パッケージ寸法を小型にするために、基部51の側面と枠部53の間隔(寸法p)を30μmないし100μmとしている。
また、本実施形態では、図4に示すように、上述した枠部53が延びる箇所、すなわち、基部51の他端部53a(接続部)は、振動腕35,36の付け根部52よりも十分離れた距離BL2を有するようにされている。
この距離BL2は、好ましくは、振動腕35,36の腕幅寸法c(W2)の大きさを超える寸法とされている。
すなわち、音叉型振動片の振動腕35,36が屈曲振動する際に、その振動漏れが基部51に向かって伝えられる範囲は、振動腕35,36の腕幅寸法W2と相関がある。本発明者はこの点に着目し、枠部53の基端となる箇所を適切な位置に設けなければならないという知見を持った。
そこで、本実施形態では、枠部53の基端となる箇所53a(接続部)について、振動腕の付け根部52を起点として、振動腕の腕幅寸法W2の大きさに対応した寸法を超える位置を選択することで、振動腕35,36からの振動漏れが、枠部53側に伝搬することを、より確実に抑制する構造とすることができたものである。したがって、CI値を抑制して、かつ後述する枠部53で固定接合することによる作用効果を得るためには、53aの位置を振動腕35,36の付け根部(すなわち、基部51の一端部である)52の箇所から上記BL2の距離だけ離すことが好ましい。
同様の理由により、切り込み部71,72が形成される箇所も、振動腕35,36の付け根部52の箇所から振動腕35,36の腕幅寸法W2の大きさを超える箇所とするのが好ましい。このため、切り込み部71,72は、枠部53が基部51に対して一体に接続されている箇所を含んで、そこよりも振動腕寄りの位置に形成される。
また、好ましくは、切り込み部71,72の位置が、前記付け根(根元)の箇所から前記腕幅寸法W2×1.2以上離れた位置に形成することで、ドライブレベル特性を正常な圧電振動片のレベルに適合させることができることが確認されている。
かくして、この実施形態では、振動腕の腕幅W2が40ないし60μm程度、振動腕どうしの間隔k(MW2)が50ないし100μm程度である。
また、この実施形態では、枠部53のY方向の幅寸法sが100μm程度、X方向の幅寸法fは200μmであり、枠の幅寸法は50μmないし300μmとすることが好ましい。すなわち、枠の幅寸法に関しては、f寸法よりもs寸法を小さくする方が好ましい。
振動片本体32は、小型化した場合、寸法バランスにおいて、長さ方向(Y方向)の寸法が大きくなることから、枠付き振動片55を小さくするためには、s寸法が小さい方がよい。また、枠部53は接合部となることからf寸法を大きくして、枠部53に働く応力を小さく抑えることができる。
本実施形態は、上記のように寸法を決めて、小型化をはかりつつ、以下のような作用効果を得ることができる。
図1の振動片本体32においては、従来のように圧電振動片をパッケージに対して接着して接合するのではなく、枠部53を介して、パッケージと一体にされている。このため、周囲温度の変化や、落下衝撃などを原因として、その接合箇所に生じた応力変化が、枠部53と、基部51の他端部53aまでの屈曲した距離と、さらには、距離BL2を超える基部51の長さ分の距離を隔てて振動腕35,36に影響を与えることはほとんどなく、このため、特に温度特性が良好となる。
しかも、これとは逆に屈曲振動する振動腕35,36からの振動漏れは、基部51を隔てた枠部53に達するまでに距離BL2を超える基部51の所定長さを隔てていることから、ほとんど及ぶことがない。
ここで、基部51の長さが極端に短いと、屈曲振動の漏れた成分が枠部53の全体に拡がり、制御が困難となる事態が考えられるが、この実施形態では、そのような事態が十分に回避される。
そして、このような作用を得ることができる上に、枠部53は基部51の他端部53a(接続部)で結合されていて、パッケージ57と一体になる構成としたから、全体の大きさをコンパクトにすることができる。
さらに、図14の構成と比較して、容易に理解されるように、図13では、互いに接近した引き出し電極5と引き出し電極6に、導電性接着剤7,8を塗布して接合する構造であるから、これらが接触しないように、短絡を避けてきわめて狭い範囲に接着剤を塗布(パッケージ側)したり、接合後も硬化前に接着剤が流れて短絡しないようにしながら接合工程を実行しなければならず、容易な工程ではなかった。
これに対して、図1の振動片本体32では、一体の枠部53が後述する工程でパッケージと一体に接合されるので、上述のような困難さがほとんどなく、また、短絡の心配もないものである。
図5は、図4のA−A線切断端面図であり、振動腕36の切断端面について、図示の便宜と理解の便宜のために、励振電極を省略して図示したものである。なお、図示は省略するが、振動腕35の切断端面も同じ形態であり、重複した説明を省略して、振動腕36についてだけ説明する。
既に説明したように、振動腕36の主面、すなわち、この実施形態では、表面と裏面(上面と下面)には、それぞれ長手方向に沿って延びる長溝34,34が形成されている。ここで、図示の破線KLは、振動腕35の腕幅寸法cに関する中心位置を示している。
ここで、本実施形態の圧電振動片は、後述する製造工程において、圧電材料のうち、圧電基板として、例えば、振動片本体32を枠部53と一体に複数もしくは多数分離することができる大きさの素子層である水晶ウエハを用いて形成されている。すなわち、後述する工程でも言及する素子層は、図4に示すX軸が電気軸、Y軸が機械軸及びZ軸が光学軸となるように、圧電材料、例えば水晶の単結晶から切り出されることになる。また、上記水晶ウエハは、水晶の単結晶から切り出す際、上述のX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸を中心に時計回りに0度ないし5度(図12のθ)の範囲で回転して切り出した水晶Z板を所定の厚みに切断研磨して得られるものを用いる。
図5に示すように、振動腕36においては、長溝34を挟む両側の壁の厚み寸法HK2とMK2は、マイナスX軸側であるHK2の方が大きい。このため、振動腕36の重心は、上記中心線KLよりも明らかにマイナスX軸側にある。
そこで、この実施形態では、長溝34,34を形成する位置を変更して、この長溝34,34(の幅寸法の中心位置)を従来よりもマイナスX軸側に偏心させている。
その理由は、図5のような振動腕36で、従来のように、長溝34の幅方向の中心位置を腕幅の幅方向の中心位置と一致させてしまうと(図13参照)該長溝34の幅方向の中心が重心位置を通らないことになり、振動腕の屈曲振動を阻害してしまう。
そこで、上述のように、長溝34の幅寸法の中心位置MCをマイナスX軸方向に偏心させることにより、この長溝34の幅寸法の中心位置MCは、より振動腕の幅方向の重心位置に接近し、振動腕の左右の重量バランスを調整することができる。これにより、圧電振動片を小型にして、長溝の溝幅を小さくし、かつヒレ81(後述)を小さくしても、振動腕の安定した屈曲振動を実現でき、ドライブレベル特性に優れた振動片本体32を提供することができる。
ここで、このような構造を実現するためには、後述する長溝のエッチング(ハーフエッチング)工程において、従来のように、該ハーフエッチングの領域を中心線KLを中心として行うのではなく、例えば、エッチング用のマスクをマイナスX軸側にCWの距離だけずらして、ハーフエッチングするとよい。
この場合、長溝34,34の形成後においては、図6に示すように、振動腕36に形成された長溝34の外縁と、該振動腕36の外縁との間隔の寸法に関して、プラスX軸側の該間隔寸法m1が、マイナスX軸側の該間隔寸法m2よりも大きくなるようにしている。すなわち、この振動腕36に形成された長溝34の外縁と、該振動腕36の外縁との間隔の寸法は、プラスX軸側とマイナスX軸側にて、それぞれ確実に設ける必要があり、これによって、電極の分極を確実にすることができる。しかしながら、この寸法は、長溝34,34のハーフエッチングによる形成時に、マスクを配置する位置を工夫し、プラスX軸側の該間隔寸法m1が、マイナスX軸側の該間隔寸法m2よりも大きなものとされることにより、長溝の幅寸法の中心位置をマイナスX軸方向にずらす上記構成を適切に実現できるものである。
具体的には、振動腕36の重心は、上記中心線KLよりも3μm程度マイナスX軸側にある場合に、長溝34の中心位置をマイナスX軸側にずらし、振動腕36の重心と上記中心線KLを合わせようとすると、図5の寸法m2が極端に小さくなってしまう。そうなると、この部分での電極分離が難しくなる。そこで、長溝34のマイナスX軸側への偏心(位置ずらし)を1μmないし3μm程度とすることで、このような弊害もなく、比較的安定した屈曲振動を得られる。
次に、本実施形態の振動片本体32の好ましい詳細構造について説明する。
図4に示す振動片本体32の各振動腕35,36は同じ形状であるから、振動腕36について説明すると、基部51から各振動腕が延びる基端部Tでは、振動腕幅cが最も広い。そして、振動腕36の付け根部であるこのTの位置から振動腕36の先端側に僅かな距離だけ離れたUの箇所の間において、急激に縮幅する第1の縮幅部TLが形成されている。そして第1の縮幅部TLの終端であるUの位置から、振動腕36のさらに先端側に向かってPの位置まで、すなわち、振動腕に関して、CLの距離にわたって、徐々に連続的に縮幅する第2の縮幅部が形成されている。
このため、振動腕36は基部に近い付け根付近が、第1の縮幅部TLを設けることにより、高い剛性を備えるようにされている。また、第1の縮幅部の終端Uから先端に向かうにつれて、第2の縮幅部CLを形成したことにより、連続的に剛性が低くなるようにされている。Pの箇所は腕幅の変更点Pであり、振動腕36の形態上くびれた位置であるから、くびれ位置Pと表現することもできる。振動腕36においては、この腕幅の変更点Pよりもさらに先端側は、腕幅が同じ寸法で延長されるか、好ましくは図示のように徐々に僅かに拡大している。
ここで、図4の長溝33,34が長い程、振動腕35,36を形成する材料について電界効率が向上する。ここで、振動腕の全長bに対して、長溝33,34の基部51からの長さjが、少なくともj/b=0.7程度までは、長くするほど音叉型振動片のCI値は下がることがわかっている。このため、j/b=0.5ないし0.7であることが好ましい。この実施形態では、図4において、振動腕36の全長bは、例えば1100μm乃至1400μm程度である。
また、長溝の長さを適切に長くして、十分にCI値の抑制をはかるようにした場合、次に振動片本体32のCI値比(高調波のCI値/基本波のCI値)が問題となる。
すなわち、基本波のCI値が低減されると同時に、高調波のCI値も抑制され、該高調波のCI値が、基本波のCI値よりも小さくなると、高調波により発振しやすくなってしまう。
そこで、長溝を長くしてCI値を低くするだけでなく、さらに、腕幅の変更点Pについても振動腕の先端よりに設けることで、CI値を低減しつつ、さらにCI値比(高調波のCI値/基本波のCI値)を大きくすることができる。
すなわち、振動腕36ではその根本部分、つまり、付け根付近が、第1の縮幅部TLにより、剛性が強化されている。これにより、振動腕の屈曲振動を一層安定させることができ、貫通孔80を形成したことと相俟って、CI値の抑制をはかることができる。
しかも、第2の縮幅部CLを設けたことで、振動腕36は、その付け根付近から、先端側に向かって、腕幅の変更点であるくびれ位置Pまで、徐々に剛性が低下し、くびれ位置Pからさらに先端側では、長溝34が無く、腕幅cを徐々に拡大させていることから、剛性は先端側にいくに従って高くされている。
このため、2次の高調波における振動の際の振動の「節」を、振動腕36のより先端側に位置させることができると考えられ、このことにより、長溝34を長くして圧電材料の電界効率を上げても、基本波のCI値を抑制しながら、2次の高調波のCI値の低下を招くことがないようにすることができる。このことから、図4に示すように、好ましくは腕幅の変更点Pを長溝の先端部よりも、振動腕の先端側に設けることで、ほぼ確実にCI値比を大きくして、高調波による発振を防止できる。
さらに、本発明者の研究によると、振動腕の全長bに対して、長溝33,34の基部51からの長さをjとしたときの、上記j/bと、振動腕36の最大幅/最小幅の値である腕幅縮幅率Mと、これらに対応したCI値比(=第2高調波のCI値/基本波のCI値)とは相関がある。
上記j/b=61.5パーセントとした場合、振動腕36の最大幅/最小幅の値である腕幅縮幅率Mを1.06よりも大きくすることにより、CI値比を1より大きくすることができ、高調波による発振を防止することができることが確認されている。
かくして、全体を小型化しても、基本波のCI値を低く抑えることができ、ドライブレベル特性が悪化することがない圧電振動片を提供することができる。
次に、振動片本体32のさらに好ましい構造について説明する。
図6の寸法xで示すウエハ厚み、すなわち、圧電振動片を形成する水晶ウエハの厚みは、70μmないし130μmが好ましい。
図4の寸法aで示す振動片本体32の全長は、1500μmないし1800μm程度である。振動腕の全長である寸法bは、1100ないし1400μmとし、圧電デバイス30の全幅dは、400μmないし600μmとすることが、圧電デバイスの小型化の上で好ましい。このため、音叉部分の小型化のためには、基部51の幅寸法eは200ないし400μmである。
また、図4の振動腕35と36の間の寸法kは、前述したように50ないし100μmとするのが好ましく、例えば84μmである。寸法kが50μmより少ないと、振動片本体32の外形を、後述するように、水晶ウエハをウエットエッチングにより貫通させて形成する場合に、エッチング異方性に基づく異形部、すなわち、図6の符号81で示した振動腕側面におけるプラスX軸方向へのヒレ状凸部を、十分に小さくすることが困難になる。寸法kが100μm以上となると、振動腕の屈曲振動が不安定になるおそれがある。
さらに、図5の振動腕35(振動腕36も同じ)における長溝33の外縁と振動腕の外縁との寸法m1,m2は、ともに3ないし15μmとするとよい。寸法m1,m2は15μm以下とすることで、電界効率が向上し、3μm以上とすることで、電極の分極が確実に行われるのに有利である。
図4の振動腕36において、第1の縮幅部TLの幅寸法nが11μm以上あると、CI値の抑制に確実な効果が期待できる。
図4の振動腕36において、腕幅の変更点Pよりも先端側が拡幅している拡幅度合いが、振動腕36の腕幅が最小とされている箇所である該腕幅の変更点Pの箇所の幅に対して、0ないし20μm程度の増加とするのが好ましい。これを超えて拡幅されると、振動腕36の先端部が重くなりすぎて、屈曲振動の安定性を損なうおそれがある。
また、前述のように、図6における振動腕35(振動腕36も同じ)の外側の一側面に、プラスX軸方向にヒレ状に突出する異形部81が形成されている。これは、圧電振動片をウエットエッチングして外形形成する際に、水晶のエッチング異方性によりエッチング残りとして形成されるものであるが、好ましくは、フッ酸とフッ化アンモニウムによるエッチング液中で、9時間ないし11時間エッチングすることにより、該異形部81の突出量vを5μm以内に低減することが、電界効率を向上させ低いCI値とする上で好ましい。
図4の寸法gで示す長溝の幅寸法は、振動腕の該長溝が形成されている領域において、振動腕の腕幅cに対して、60ないし90パーセント程度とするのが好ましい。振動腕35,36には、第1および第2の縮幅部が形成されているので、腕幅cは振動腕の長さ方向の位置により異なるが、振動腕の最大幅に対して、長溝の幅gは60ないし90パーセント程度となる。これより長溝の幅が小さくなると、電界効率が下がり、CI値の上昇につながる。
また、長溝33,34の基部51側端部の位置は、図4において振動腕35,36の付け根、すなわちTの位置と同じか、それより僅かに振動腕先端側であって、第1の縮幅部TLが存在する範囲内であることが好ましく、特にTの位置よりも基部51の基端側に入り込まないようにすることが好ましい。
図7は、本実施形態の圧電デバイス30を利用して圧電発振器を構成する場合の発振回路の例を示す回路図である。
発振回路91は、増幅回路92と帰還回路93を含んでいる。
増幅回路92は、増幅器95と帰還抵抗94を含んで構成されている。帰還回路93は、ドレイン抵抗96と、コンデンサ97,98と、振動片本体32とを含んで構成されている。
ここで、図7の帰還抵抗94は、例えば10MΩ(メガオーム)程度、増幅器95はCMOSインバータを用いることができる。ドレイン抵抗96は、例えば200ないし900kΩ(キロオーム)、コンデンサ97(ドレイン容量)と、コンデンサ98(ゲート容量)は、それぞれ10ないし22pF(ピコファラド)とすることができる。
本実施形態の圧電デバイス30は以上のように構成されており、圧電振動片としての振動片本体32を納めるパッケージ57がベース基体54と、その上に重ねられる枠付き振動片55の枠部53とにより形成され、その上にリッド56を重ねて気密に封止する構造である。
このため、振動片本体32は、枠部53に一体に形成されているため、パッケージ57に接着剤などを用いて固定する必要がなく、小型に形成しても接合の困難さはない。
また、ベース基体54と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片55と、該枠付き振動片55に積層固定されるリッド56が同じ材料で形成されているから、これらを積層状態で接合した場合にも温度環境の変化により接合部に応力がかかることもない。
しかも、後述する製造工程で説明するように、ベース基体54と、枠付き振動片55と、リッド56の各接合面に、例えばプラズマを照射することにより、接合面の表面を活性化(表面活性化接合)させることで、同じ材料どうしでも適切に接合でき、接合時に加熱を要しないので、熱による悪影響をなくした構造を実現することができる。
かくして、小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない圧電デバイス30を提供することができる。
(圧電デバイスの製造方法の第1の実施形態)
次に、図8のフローチャートおよび図9の工程図(一部)を参照しながら、上述の圧電デバイス30の製造方法の第1の実施形態を説明する。
圧電デバイス30の製造工程は前工程と、後工程とを有している。
(前工程)
圧電デバイス30の製造方法における前工程は、複数のベース基体54を一度に形成するベース基体層の形成工程と、複数の枠付き振動片を一度に形成するための素子層の形成工程と、複数のリッドを一度に形成するためのリッド層の形成工程とを含んでいる。これらのベース基体層の形成工程と、素子層の形成工程と、リッド層の形成工程は、それぞれ別々に行われる工程である。すなわち、前工程は組み立ての準備工程であり、複数の工程が並列的に行われる。ただし、これらは、ほぼ同様な手法を用いて行われるので、まとめて説明する。
図9において、ベース基体層54−1は複数もしくは多数のベース基体54が縦横に配置された状態のウエハである。素子層55−1は複数もしくは多数の枠付き振動片55が縦横に配置された状態のウエハである。リッド層56−1は複数もしくは多数のリッド56が縦横に配置された状態のウエハである。これらは、全て、詳しく上述した同じ水晶ウエハである。
リッド層56−1に関しては、例えばドライエッチングやウエットエッチングにより、多数の凹部56aを同時に形成することができる。
同様に、ベース基体層54−1については、多数の凹部54aを上記同様にエッチングにより同時に形成し、さらに、エッチングを行い、多数の貫通孔22を同時に形成する。
なお、ベース基体層54−1に関しては、図1の導電スルーホールをエッチングで形成し、さらに、クロムと、金を順次蒸着やスパッタリング、メッキなどにより成膜することで、各電極部23,24,25や導電パターン24a、実装端子26,27などを形成することができる。実装端子26,27の場合、スパッタリングによりでクロムを成膜し、金でパターニング後にニッケルメッキ、さらにその上層に金をメッキすることで形成できる。
素子層55−1の加工については、図8を参照して説明する。
素子層55−1を形成するための水晶ウエハを用意し、たとえば、フッ酸溶液によるエッチングを行い、図4で説明したような外形を形成することができる(ST11)。
次いで、図4で説明した長溝33,34をハーフエッチングにより形成し(ST12)、続いて、駆動用の電極としての励振電極37,38および引出し電極37a,38aを形成するための電極形成工程を行う(ST13)。
電極膜は、例えば、下地層と電極層からなり、下地層としてはクロムやニッケルが適しており、電極層としては金が適している。これらは、例えば、順次スパッタリングや蒸着の手法により形成することができる。さらに、振動片本体32の各振動腕35,36の先端部に、さらにスパッタリングを継続する等して、図1で説明した周波数調整用の錘用電極21を成膜する(ST14)。
次いで、接合前の素子層55−1に、通電して所定の駆動電圧を印加することによって、励振により出力される周波数をモニタしながら、電極を付加し、あるいはレーザ光などによりトリミングすることで、周波数の粗調整を行う(ST15)。なお、先に説明したように、素子層55−1とは別にベース基体層54−1に電極部を形成しておく(ST16)。
(接合工程)
(表面活性化工程)
本発明では、接合工程に先行して表面活性化処理を行う。
すなわち、この種の接合に際しては、従来、陽極接合などの加熱下での接合がなされていた。「陽極接合」は、表面どうしを密着させて固相のまま接合する手法で、接合面どうしの間に静電引力が発生し、互いに密着して、強電界によりガラス側から電極側へイオンの移動が進み、界面で電極側の原子と共有結合を生じて、結合が行われると考えられている。したがって、電界が作用することで、イオンを生成するガラスなどの材料と、金属膜同士を接合するもので、同じ材料どうしを接合することができない。
また、加熱下で接合が行われるので、熱と電界が作用する環境を形成する必要があり、面倒であるだけでなく、接合後の熱応力の残留が、製品に悪影響を及ぼすおそれがある。
これに対して、表面活性化接合は、接合面どうしの表面を活性化して、接合するものである。具体的には、例えば酸化膜や吸着されている水分子、有機物分子などの汚れ、すなわち表面層を除いて接合の障害物を除去(物理処理工程)する。さらに接合面を改質して、活性化(化学処理工程)することで、各接合面に対して「結合手」としてのOH基の付着を行い、各接合面を接触させるものである。このため、必ずしも加熱を要しない(加熱が許される環境であれば、加熱をすることもできる)し、強電界が不要であって、陽極接合の欠点が表面活性化接合にはないだけでなく、同じ材料どうしを接合できるという優れた特徴を有している。
このため、接合する各層の接合面にプラズマを照射する(ST17)。
具体的には、図9のベース基体層54−1と、素子層55−1とを、例えば真空チャンバーに収容し、所定のマスキングをして、互いに接合される各層の接合面を露出させる。
プラズマ処理の方式としては、RIE(Reactive Ion Etching)を採用することができ、ICP(Inductively Coupled Plasma)型RIE炉、SWP(Surface Wave Plasma )型RIE炉が好適に使用できる。
主として表面の汚染を除去する物理処理には、Ar、CF、Nの各ガスを使用したプラズマを生成することで処理可能である。
主として上記活性化すなわち、化学処理のためには、O、O+CF、O+Nの各ガスを使用したプラズマを生成することで処理可能である。
本実施形態では、物理処理として、Arガスを真空チャンバー内に導入し、真空チャンバー内の真空度を20乃至30Pas程度として1分程度の時間プラズマ処理した。
また、化学処理として、O+Nガスを真空チャンバー内に導入し、真空チャンバー内の真空度を20乃至30Pas程度として1分程度の時間プラズマ処理した。
次に、プラズマ照射して表面が活性化されたベース基体層54−1と、素子層55−1の各接合面を合わせて、大気中において、アライメントし、例えば、100度(摂氏)(なお、以下の温度表示は全て「摂氏」)程度の加熱下で、加圧し接合する(ST18)。すなわち、この工程は、ベース基体層54−1と、素子層55−1とを接合するだけでなく、図1および図2で説明した金属バンプ51aの加熱・加圧接合を兼ねている。
次に、真空中で素子層55−1と、リッド層56−1とを接合するための各接合面に、真空中でプラズマ照射を行う(ST19)。
このプラズマ照射はST17で説明した手法と同じである。
続いて、プラズマ照射して表面が活性化された素子層55−1とリッド層56−1の各接合面を対向させて、大気中にて、互いに所定のギャップを隔てて所定の治具にセットする(ST20)。
上記治具を真空チャンバー内に入れて、10−5Torr程度の真空度とし、200ないし250度程度の温度で30分程度の加圧を行う(ST21)。
これにより、接合が行われる。なお、接合を真空中で行うことで、次の利点がある。
すなわち、真空下で加圧接合して、パッケージ内を高い精度で真空封止することにより、収容される圧電振動片の振動性能が損なわれることがないから、実用レベルの低いCI(クリスタルインピーダンス)値を達成することができる。
そして、図9の各層が全て接合されたので、ベース基体層54−1の底面(裏面)に、図3(b)で説明した実装端子26,27を形成する。この場合、ニッケルの下地層に金をメッキすることで形成できる(ST22)。
次に、図9において、各層に縦横に記載されている鎖線に沿う切断線に従って、切断する(切断工程)(ST23)。
最後に個々の圧電デバイス30のリッドを透過するようにして、外部から例えばレーザ光を照射して振動片本体32の各振動腕の先端部の錘用電極21をトリミングし、周波数削減形式の周波数調整(微調)を行う(ST24)。
以上により、圧電デバイス30が完成する。
本実施形態の製造方法によれば、ベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1の各接合面に予めプラズマ等を照射することにより、該接合面の表面を活性化させることで、同じ材料どうしでも適切に接合する構造を実現することができる。そして、接合後ダイシングなどによる切断工程を実行することで、多数の圧電デバイス30を一度に効率よく生産でき、しかも、小型化を進める上で、ドライブレベル特性が良好で、収容体の接合部に応力が残留せず、特性悪化要因を残すことがない製造方法を提供することができる。
(圧電デバイスの製造方法の第2の実施形態)
次に、図10のフローチャートを参照しながら、上述の圧電デバイス30の製造方法の第2の実施形態を説明する。
圧電デバイス30の製造工程における前工程と、ST11ないしST16の工程は第1の実施形態と同じであり、その他の工程についても第1の実施形態と共通する説明は省略して、以下、相違点を中心に説明する。
(接合工程)
(表面活性化工程)
この実施形態で行う表面活性化工程は第1の実施形態と同じである。
図9のベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1の全てを例えば真空チャンバーに収容し、所定のマスキングをして、互いに接合される各層の接合面を露出させ、プラズマを照射する(ST31)。
次に、プラズマ照射後の接合面の表面が活性化されたベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1を真空チャンバーから取り出し、互いに所定のギャップを隔てるようにして、大気中で所定の治具にセットする(ST32)。
上記治具を真空チャンバー内に入れて、10−5Torr程度の真空度とし、200ないし250度程度の温度で30分程度の加圧を行う。これにより、接合が行われる。この工程は、ベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1とを接合するだけでなく、図1および図2で説明した金属バンプ51aの加熱・加圧接合を兼ねている(ST33)。
以降の工程は、第1の実施形態におけるST22以降の工程と同じである。
第2の実施形態は以上のように構成されており、ベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1の全てを同時に表面活性化するので、その分効率がよい。
その他の点では、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮する。
(圧電デバイスの製造方法の第3の実施形態)
次に、図11のフローチャートを参照しながら、上述の圧電デバイス30の製造方法の第3の実施形態を説明する。
圧電デバイス30の製造工程における前工程と、ST11ないしST16の工程は第1の実施形態と同じであり、その他の工程についても第1の実施形態と共通する説明は省略して、以下、相違点を中心に説明する。
図9のベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1とを、例えば真空チャンバーに収容し、所定のマスキングをして、互いに接合される各層の接合面を露出させる。この露出させた接合面にプラズマを照射する(ST41)。
プラズマの照射条件等は第1の実施形態と同じである。
続いて、プラズマ照射して表面が活性化されたベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1の各接合面を対向させて、大気中にて、互いに所定のギャップを隔てて所定の治具にセットし、加熱・加圧する。この工程は、ベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1とを接合するだけでなく、図1および図2で説明した金属バンプ51aの加熱・加圧接合を兼ねている(ST42)。
図9の各層が全て接合されたので、ベース基体層54−1の底面(裏面)に、図3(b)で説明した実装端子26,27を形成する(ST43)。
続いて、例えば、3つの層が接合された状態で、例えばこれを真空チャンバー内で、逆さにして、各貫通孔22に金ゲルマニウムなどの金属ボールをそれぞれ載置し、加熱下で各金属ボールに順次、もしくは同時にレーザ光などを当てて金属ボールを溶融し、貫通孔22に溶融金属を充填すると同時に、パッケージ57内部のガスを貫通孔22から排出する(孔封止)。これにより、パッケージ57が気密に封止される(ST44)。
これに続くST45,ST46は、それぞれ第1の実施形態のST23、ST24と同じである。
第3の実施形態は以上のように構成されており、ベース基体層54−1と、素子層55−1と、リッド層56−1の全てを同時に表面活性化するので、その分効率がよい。また、孔封止工程(ST44)を行うようにしたので、振動片本体へのガスの付着を防止できるので、製品品質が向上する。
その他の点では、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮する。
本発明は上述の実施形態に限定されない。実施形態や変形例の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、箱状のパッケージに圧電振動片を収容したものに限らず、シリンダー状の容器に圧電振動片を収容したもの、圧電振動片をジャイロセンサーとして機能するようにしたもの、さらには、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、圧電振動片を利用したあらゆる圧電デバイスに適用することができる。さらに、振動片本体32では、一対の振動腕を形成しているが、これに限らず、振動腕は3本でも、4本以上でもよい。
本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略断面図。 枠付き振動片の図。 ベース基体の図。 図2の枠付き振動片の詳細な概略平面図。 図4の振動腕部分のA−A線切断端面図。 図4のB−B線切断端面図。 本実施形態の圧電デバイスを利用して圧電発振器を構成する場合の発振回路の例を示す回路図。 図1の圧電デバイスの製造方法の第1の実施形態を示すフローチャート。 図1の工程の一部を示す分解斜視図。 図1の圧電デバイスの製造方法の第2の実施形態を示すフローチャート。 図1の圧電デバイスの製造方法の第3の実施形態を示すフローチャート。 水晶Z板の座標軸を示す図。 従来の圧電振動片の概略平面図。
符号の説明
30・・・圧電デバイス、32・・・振動片本体、33,34・・・長溝、35,36
・・・振動腕、53・・・枠部、54・・・ベース基体、55・・・枠付き振動片、56・・・リッド、71,72・・・切り込み部、80・・・貫通孔

Claims (13)

  1. ベース基体と、該ベース基体に積層固定される枠付き振動片と、該枠付き振動片に積層固定されるリッドとを含む圧電デバイスであって、
    前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドとが全て同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されており、互いの接合面が表面活性化接合により接合されることで、真空封止されている
    ことを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記ベース基体と、前記枠付き振動片と、前記リッドとが全て同一のカットアングルを持つ水晶により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 前記枠付き振動片が、圧電振動片部分と、該圧電振動片部分の周囲を囲むように形成された枠部とを備えており、
    前記圧電振動片部分である振動片本体が、前記枠部の内側で、該枠部を構成する辺の内側から延びる基部と、
    前記基部から延びる複数の振動腕と
    を有し、
    前記複数の振動腕には、その主面の長手方向に沿って形成され、内側に駆動電極を備えた長溝が設けられており、
    前記各振動腕の幅寸法が、前記基部側から先端側に向かって、徐々に縮幅する縮幅部を有するとともに、前記先端側には前記幅寸法が、先端側に向かって等しい寸法で延びるか、もしくは増加に転じる幅変化の変更点Pがあり、前記変更点Pを、前記長溝の先端部よりもさらに振動腕先端側に位置させるようにしたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイス。
  4. 前記各振動腕の幅寸法が、前記振動腕の前記基部に対する付け根の箇所で、先端側に向かって急激に縮幅する第1の縮幅部と、この第1の縮幅部の終端から、前記縮幅部として、さらに先端側に向かって、徐々に縮幅する第2の縮幅部とを有することを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイス。
  5. 前記基部には、幅方向に縮幅して形成した切り込み部を備えることを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の圧電デバイス。
  6. 前記切り込み部が、前記各振動腕の付け根から前記腕幅の寸法の1.2倍以上の距離を離して前記基部に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の圧電デバイス。
  7. 前記基部には、前記枠部が前記基部と一体に接続されている箇所よりも前記振動腕寄りの位置に、貫通孔を設けたことを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の圧電デバイス。
  8. 前記各振動腕の側面に、プラスX軸(電気軸)方向に突出する異形部が5μm以下の大きさで形成されていることを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載の圧電デバイス。
  9. 前記各振動腕の前記長溝の幅寸法の中心位置が、腕幅寸法の中心位置よりもマイナスX軸方向に偏心されていることを特徴とする請求項3ないし8のいずれかに記載の圧電デバイス。
  10. 各層とも同じ材料もしくは線膨張係数がきわめて近似した材料で形成されており、それぞれ同じ個数の複数個の製品に相当する大きさとされている、ベース基体を構成するベース基体層と、枠付きの圧電振動片を構成する素子層と、リッドを構成するリッド層とを形成し、
    これらベース基体層と、素子層と、リッド層の各接合面の表面活性化をする工程と、
    前記各層を積層して加圧することにより接合する工程と、
    前記積層固定後に、前記各製品の大きさに切断する切断工程と
    を含む
    ことを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  11. 前記積層して加圧する工程が真空中で行われ気密封止を行うことを特徴とする請求項10に記載の圧電デバイスの製造方法。
  12. 前記積層して加圧する工程が大気中で行われ、その後、真空中で孔封止することにより気密封止されることを特徴とする請求項10に記載の圧電デバイスの製造方法。
  13. 前記接合面へのプラズマ照射が、前記素子層と前記ベース基体層もしくは前記素子層と、前記リッド層の相互の接合面に先行して真空中で照射され、これらを大気中でアライメントし、接合する接合工程を実施した後で、残りの層との接合面に真空中で前記プラズマを照射して、大気中でアライメントし、その後真空中で接合工程を行うことを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
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