JP2007283236A - マイクロ流体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性よく安定して流体を加熱することが可能なマイクロ流体装置を提供すること。
【解決手段】例えば、マイクロ流体装置100を、流路基板10と、磁界印加装置20と、が複数積層された積層体で構成し、当該流路基板を例えば金属材料で構成することで、磁界印加装置20による磁界により流路基板10自体が電磁誘導作用により発熱し、液体を加熱することができる。マイクロ流体装置100は、例えば、例えば、反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作に適用することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つの液体の層流を形成する流路を有し、例えば、反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作を行うことのできるマイクロ流体装置に関する。
近年、反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作を行うことのできるマイクロ流体装置が盛んに研究されている。このマイクロ流体装置は、マイクロリアクタとも呼ばれ、基本化学操作を行う反応空間の集積化、小型化が可能となり、合成機器や分析機器などへの適用が検討されている。
例えば、マイクロ流体装置の構成要素は、断面寸法が数十〜数千ミクロンのマイクロチャネル(流路)である。マイクロチャネルは通常2枚の板、すなわち微細なチャネルとなる溝を形成した基板と、平らな基板とを接合することによって形成される。
このような構成のマイクロ流体装置では、上記反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作の種類によっては加熱を必要とする操作もある。このマイクロ流体装置での加熱を可能にするため、特許文献1には、マイクロ流体装置に適用可能な小型ヒータが開示されている。
特許文献1に開示されている小型ヒータは、金属薄膜を用いた加熱方式であり、金属膜を薄くすることで、抵抗値を高め、電圧印加して直流電流を流しジュール発熱により、加熱するものである。
特開2004−214030
しかしながら、上記特許文献1に開示されている小型ヒータは、金属膜の抵抗発熱を利用しているため、電力供給用の電極が必要であり、マイクロ流体装置に適用する流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の湿潤や、装置(マイクロリアクタ)の亀裂等で導通が阻害されたり、信頼性よく安定して加熱を施すことができないといった問題がある。
また、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)が上記電極や金属膜と接触すると、発火、発煙といった問題も生じる場合もある。
そこで、本発明は、上記諸問題に鑑み、信頼性よく安定して流体を加熱することが可能なマイクロ流体装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明のマイクロ流体装置は、
少なくとも2つの流体の層流が形成される主流路を有する流路部材と、
電磁誘導作用により自己発熱する発熱部材と、
前記発熱部材に磁界を印加する磁界印加手段と、
を備えることを特徴としている。
本発明のマイクロ流体装置では、電磁誘導加熱方式を利用し、適用する流体を加熱することができ、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の湿潤や、装置(マイクロリアクタ)の亀裂等で導通が阻害されたり、発熱体(導通している電極)への流体の接触による発火、発煙といった問題が防止される。このため、信頼性よく安定して流体を加熱し、化学基本操作を実施することができる。
本発明のマイクロ流体装置において、具体的には以下の構成が挙げられる。
1)前記流路部材は、金属板状体で構成され、前記発熱部材を兼ねた構成。
2)前記流路部材は、樹脂環状体で構成され、且つ前記発熱部材は、前記樹脂環状体を被覆する金属膜である構成。
3)前記流路部材は、導電材料を含む樹脂環状体で構成され、前記発熱部材を兼ねる構成。
本発明のマイクロ流体装置において、前記磁界印加手段が印加する磁界を検出し、当該磁界に基づいて前記磁界印加による電磁誘導加熱温度を算出する温度算出手段をさらに備えることができる。
本発明によれば、信頼性よく安定して流体を加熱することが可能なマイクロ流体装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同様な機能を有する部材には、全図面通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略することがある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な分解斜視図である。図2は、第1実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な断面図であり、図1のA−A’断面図である。
本実施形態に係るマイクロ流体装置100は、図1及び2に示すように、流路基板10と、磁界印加装置20と、が複数積層された積層体が備えられている(本実施形態では、流路基板10が5つ、磁界印加装置20が2つが積層されている)。そして、磁界印加装置20から印加される磁界を検出して磁界強度を算出すると共に、磁界・温度算出装置30により算出された磁界強度に基づき、電磁誘導作用により、発熱部材(流路基板10)が発熱する温度を算出する磁界・温度算出装置30、その算出した磁界強度、温度を表示するための表示装置50を備えている。
まず、流路基板10について説明する。
流路基板10は、導電部材(例えば、金属、導電性樹脂など)で構成され、電磁誘導作用により発熱する発熱部材を兼ねている。本実施形態では、SUSを適用している。
流路基板10は、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の一方としての第1液体A及び他方としての第2液体Bの2液から形成される層流が形成される主マイクロチャネル11(主流路)を有している。当該主マイクロチャネル11の両端には、供給流路として2つの供給用マイクロチャネル12A,12B(供給流路)と、排出流路として1つの排出用マイクロチャネル13と、がそれぞれ連通している。
供給用マイクロチャネル12A,12Bは、それぞれ、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の一方としての第1液体A及び他方としての第2液体Bを、主マイクロチャネル11へ供給する、チャネル(流路)である。また、各供給用のマイクロチャネルには各流体を導入する導入口14A,14Bが連通している。
一方、排出用マイクロチャネル13は主マイクロチャネル11に供給した液体を排出するチャネルである。また、排出用マイクロチャネル13には各流体を排出する排出口15が連通している。本実施形態では、排出用マイクロチャネル13が一つである形態を示したが、排出用マイクロチャネル13を供給用マイクロチャネルの数と同数にして、それぞれの液体を回収するようにしてもよい。
次に、磁界印加装置20について説明する。
磁界印加装置20は、例えば、励磁コイル21とそれを保持する保持基板22とから構成されている。磁界印加装置20は、不図示の励磁回路により励磁コイル21に交流電流が印加され、発熱部材を兼ねる流路基板10面とほぼ直交する交番磁界を形成するものである。そして、この磁界によって、発熱部材を兼ねる流路基板10に渦電流が発生し、当該流路基板10が発熱し、流路内を流れる液体を加熱することができる。
ここで、磁界(磁場)を作用させることによって、発生する渦電流により発熱する原理について説明する。
励磁回路により励磁コイル21に交流電流が印加されると、励磁コイル21の周囲に磁束が生成消滅を繰り返す。この磁束が流路基板10を横切るとき、その磁束の変化を妨げる磁界を生じるように流路基板10中に渦電流が発生する。この渦電流と流路基板10の固有抵抗によってジュール熱が発生する。
渦電流は、表皮効果のためにほとんど流路基板10の磁界印加装置20側の面に集中して流れ、流路基板10の表皮抵抗Rsに比例した電力で発熱を生じる。ここで、角周波数をω、透磁率をμ、固有抵抗をρとすると、表皮深さδは次式で示される。
δ=(2ρ/ωμ)1/2
さらに、表皮抵抗RSは次式で示される。
Rs=ρ/δ=(ωμρ/2)1/2
流路基板10に発生する電力Pは、流路基板10中を流れる電流をIhとすると、次式で表わされる。
P∝Rs∫|Ih|2dS
したがって、表皮抵抗Rsを大きくするか、あるいは電流Ihを大きくすれば電力Pを増すことができ、発熱量を増すことが可能となる。ここで表皮深さδ(m)は、励磁回路の周波数f(Hz)と、比透磁率μrと、固有抵抗ρ(Ωm)により次式で表わされる。
δ=503(ρ/(fμr))1/2
これは電磁誘導で使われる電磁波の吸収の深さを示しており、これより深いところでは電磁波の強度は1/e以下になっており、逆に言うとほとんどのエネルギーはこの深さまで吸収されている。
ここで、流路基板10の厚みは、上の式で表わされる表皮深さより厚く(1〜100μm)することが好ましい。また、流路基板10の厚みが1μmよりも小さいと、ほとんどの電磁エネルギーが吸収しきれないため効率が悪くなる。
以上の原理により、発熱部材を兼ねる流路基板10が、電磁誘導作用による発熱する。
次に、磁界・温度算出装置30について説明する。
磁界・温度算出装置30は、図3に示すように、磁気センサ40と、磁気センサ40の圧電素子41に加わる力学的な力に応じて発振周波数が変化する発振回路31Aと、発振回路31Aの発振周波数の変化を計測し磁気センサ40で検出された磁場強度、電磁誘導作用による発熱温度を算出・表示するための複数の回路とを備えている。
磁気センサ40は、少なくとも、外部磁場に対して極反転しない磁石43と、磁石43に加わる磁場強度を力学的な力として検出する圧電素子41とを備えている。また、磁気センサ40には、圧電素子41の表面上において、磁石43と離間した位置で磁石43のトルクによる応力の影響を受けない領域に非磁性金属44が配設されている。
磁石43は圧電素子41の表面上に一方にN極、他方にS極を有する直方体形状で配設されている。磁石43には、希土類金属と鉄族遷移金属との化合物、さらに詳細には高飽和磁化を有しかつ結晶磁気異方性が高い強磁性金属である希土類コバルト磁石が実用的に使用できる。希土類コバルト磁石としてはサマリウム・コバルト(SmCo又はSmCo17)が実用的に使用することができる。サマリウム・コバルトは、例えばスパッタリング法に圧電素子41の表面上に、容易軸方向が圧電素子41面内に存在するように直接成膜し、成膜後に着磁される。
なお、磁石43は発振回路31Aを構築する水晶振動子の電極としても使用される。このため、図4に示すように磁石43にはリード配線45が接続されている。
非磁性金属44は例えばスパッタリング法で成膜された銅(Cu)で磁石43と同一寸法の直方体形状に形成され、こちらも水晶振動子の電極として機能している。従って、この非磁性金属44にも後述する発振回路31Bを構築するためのリード配線45が接続されている。
圧電素子41には、検出感度の温度依存性が小さく、外部磁場の変化量と歪量との間の直線的比例範囲(リニア域)が比較的広い材料を選ぶ。例えば、圧電素子41として、円板形状で形成された水晶(石英)を使用することが好ましい。水晶の熱膨張率は極めて小さく、水晶振動の誤差範囲は10−6〜10−7で極めて安定している。さらに、水晶には外部磁場の磁束密度が1テスラ乃至10テスラの範囲内で外部磁場の変化量と歪量との間に直線的比例範囲が存在する。
そして、圧電素子41の裏面には水晶振動子の裏面電極42が配設され、(図4には図示しないが)磁石43及び非磁性金属44に接続されるリード配線45と同様にリード配線が接続され、発振回路31A及び31Bを構築している。
発振回路31Aは、磁気センサ40の磁石43、圧電素子41、CMOSインバータ回路32Aを帰還路内に配設して構築され、圧電素子41に加わる応力すなわち磁石43に印加される外部磁界に応じた所定発振周波数の出力信号をCMOSインバータ回路32Aから出力する。
発振回路31Bは、前述のように圧電素子41に非磁性金属44が配設され、非磁性金属44、圧電素子41、CMOSインバータ回路32Bを帰還路内に配設して構築されている。非磁性金属44には外部磁場が印加されてもトルクを生じないので、この非磁性金属44及び圧電素子41を帰還路に含む発振回路31Bは、常時、外部磁場が零の状態の発振周波数で動作する基準周波数となる。
磁界・温度算出装置30を構築する複数の回路には、カウンタ回路33A、33B、減算回路34、補償回路35、較正係数発生回路36、磁界乗算回路37、温度乗算回路38、タイマ39が含まれる。
カウンタ回路33Aは発振回路31Aから出力される単位時間当たりのパルス数をカウントする。同様に、カウンタ回路33Bは発振回路31Bから出力される単位時間当たりのパルス数をカウントする。
減算回路34は、カウンタ回路33Aでカウントされたパルス数とカウンタ回路33Bでカウントされたパルス数との差を演算する。
補償回路35は、後述するパルス数の差を補償し、外部磁場が零の時の出力(補償回路35からの出力)を零にする。外部磁場が零の時、発振回路31A、31Bのそれぞれから出力されるパルス数は同じで減算回路34の減算出力は零になるはずであるが、実際には磁石43や非磁性金属44の面積のばらつき、圧電素子41の厚みのばらつき等により双方から出力されるパルス数に差が生じる。このパルス数の差を、補償回路35により補償し外部磁場が零の時の出力(補償回路35からの出力)を零にする。
較正係数発生回路36は補償回路35からの出力を外部磁場の値として表示するための較正係数を出力する。
磁界乗算回路37は補償回路35からの出力に較正係数発生回路36からの較正係数を乗算し、磁気センサ40で検出された外部磁界強度の値を算出する。
温度乗算回路38は、磁界乗算回路37により算出された外部磁界強度に基づき、電磁誘導作用により発熱する発熱温度を算出する。
なお、表示装置50は、磁界乗算回路37により算出された外部磁界強度、及び温度乗算回路38により算出された発熱温度を表示するための、例えば液晶モニタなどで構成される。
このような構成の磁界・温度算出装置30の動作は次のようにして行う。
まず、図5に示すように、磁気センサ40の磁石43に外部磁場Hが作用すると、磁石43の磁気モーメントMと外部磁場Hとの外積(H×M)方向を軸とするトルクが働く。圧電素子41としての水晶の表面と磁石43との間は機械的に接合されているので、このトルクTが水晶に応力(ねじり応力)を生じさせる。
外部磁場Hの強度が高くなると、力学的な力であるトルクTは増大する。応力は圧電素子41の結晶に歪を生じさせ、圧電素子41を帰還路に含む発振回路31Aの発振周波数が歪量に応じて変化する。発振周波数の変化はわずかであるが、例えば圧電素子41の発振周波数を10MHzのオーダーに設定し、圧電素子41、磁石(電極)23、裏面電極42のそれぞれの形状を適宜選定すれば10MHz〜100MHzの範囲で発振周波数を自由に設定することができる。
このように、圧電素子41に生じた応力は圧電素子41の結晶に歪を生じさせ、発振回路31Aは応力に応じた発振周波数でパルス信号を出力する。このパルス数はカウンタ回路33Aでカウントされる。
一方、非磁性金属44にも外部磁場Hが印加されるが、圧電素子41には応力を生じることがないので、発振回路31Bは応力が発生しない時の発振周波数でパルス信号を出力する。このパルス数はカウンタ回路33Bでカウントされる。
減算回路34はカウンタ回路33Aでカウントされたパルス数とカウンタ回路33Bでカウントされたパルス数との差を演算する。減算回路34の出力は補償回路35を通して磁界乗算回路37に出力され、磁界乗算回路37においては補償回路35の出力と較正係数発生回路36からの較正係数を乗算する。
このようにして、磁界乗算回路37で磁気センサ40で検出された外部磁界強度の値を算出する。
一方、この外部磁界強度の値に基づき、以下の式(チャート)に従って温度乗算回路38は、磁界によって発熱する電磁誘導加熱温度を算出する。
式:T=k・t・M+50
(ここで、Tは温度(℃)、kは係数(℃m/(A*sec))、tは磁界を印加した時間(sec)、Mは磁界強度(A/m)を示す。)なお、kは発熱部材固有の係数であり、発熱部材種に応じて、例えば次のように予め決定されるものである。例えば、発熱部材が銅(銅被覆)の場合、磁界強度を1〜10A/mで50℃から150℃へ直線的に変化し、kは、10℃m/(A*sec)となる。また、時間は、タイマ39から取得する。
そして、表示装置50により、算出された磁界強度、発熱温度を表示する。
このような構成の本実施形態に係るマイクロ流体装置100では、まず、導入口14A,14Bから各流体を導入すると、供給用マイクロチャネル12Aから第1液体Aが、供給用マイクロチャネル12Bから第2液体Bが、それぞれ主マイクロチャネル11へ流入する。
主マイクロチャネル11内では第1液体A及び第2液体Bの層流が形成され、この層流(即ち液体間の界面)において、反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作が行われる。
そして、排出用マイクロチャネル13を通じて排出口15から各液体が排出(回収)される。
このような基本化学操作の際、励磁回路により励磁コイル21に交流電流を印加することで、流路基板10中に渦電流が発生し、この渦電流と流路基板10の固有抵抗によってジュール熱が発生して、流路基板10自体が発熱し、各液体を加熱することが可能となる。
従って、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の湿潤や、装置(マイクロリアクタ)の亀裂等で導通が阻害されたり、発熱体(導通している電極)への流体の接触による発火、発煙といった問題が防止される。このため、信頼性よく安定して流体を加熱し、化学基本操作を実施することができる。
また、本実施形態に係るマイクロ流体装置100では、磁界・温度算出装置30により、磁界の検知のみで、発熱部材を兼ねる流路基板10の発熱温度、強いては流体温度を知りうることが可能となる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な斜視図である。図7は、第1実施形態に係るマイクロ流体装置における流路管の模式的な断面図であり、図1のB−B’断面図である。
本実施形態に係るマイクロ流体装置101は、図6に示すように、束になって配設される複数の流路管60(樹脂環状体)と、当該流路管60を挟持すりょうに対向配置された2つの磁界印加装置20とを備えられている。そして、磁界印加装置20から印加される磁界を検出して磁界強度を算出すると共に、算出された磁界強度に基づき、電磁誘導作用により、発熱部材(流路管60)が発熱する温度を算出する磁界・温度算出装置30を備えている。
流路管60は、図7(A)に示すように、樹脂材料(例えばポリイミド、ポリアミドイミド、ナイロン、など)を環状に形成した樹脂環状体70と、その表面に発熱部材として被覆される金属膜71(例えば、銅膜、ニッケル膜、ステンレス膜など)とで構成してる。また、流路管60は、図7(B)に示すように、導電材料(例えば銅、ニッケル、鉄、ステンレス粒子あるいは粒子の外部を種々の金属でめっきした粉体など)を配合した導電性樹脂環状体72で構成し、当該環状体が発熱部材を兼ねる構成としてもよい。なお、金属膜71はめっき処理や圧延プレスで得ることができる。あらかじめ樹脂に被覆しておき、金属被覆したチューブを管状体にかぶせる構成としてもよい。また、その厚みは、印加される磁界の最適共振領域から、金属膜71が銅膜の場合5〜10μmであることが好ましい。また、ニッケル膜の場合30μm程度が好ましい。金属の抵抗値により最適厚みは変化する。
流路管60は、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の一方としての第1液体A及び他方としての第2液体Bの2液から形成される層流が形成される主流路管61(主流路)を有している。当該主流路管61の両端には、供給流路として2つの供給用流路管62A,62B(供給流路)と、排出流路として1つの排出用流路管63と、がそれぞれ連通している。
供給用流路管62A,62Bは、それぞれ、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の一方としての第1液体A及び他方としての第2液体Bを、主マイクロチャネル11へ供給する、チャネル(流路)である。また、各供給用流路管には各流体を導入する導入口64A,64Bが連通している。
一方、排出用流路管63は、主流路管61に供給した液体を排出するチャネルである。また、排出用流路管63には各流体を排出する排出口65が連通している。本実施形態では、排出用マイクロチャネル13が一つである形態を示したが、排出用流路管63を供給用流路管の数と同数にして、それぞれの液体を回収するようにしてもよい。
また、複数の流路管60の一端には、当該管を収束・支持するための支持部材66が配設されている。また、他端には、当該管を収束・支持すると共に、排出する液体を集めて回収・排出するための回収・排出管67を有する回収・支持部材68が配設されている。
上記構成以外は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
このような構成の本実施形態に係るマイクロ流体装置101では、まず、導入口64A,64Bから各流体を導入すると、供給用流路管62Aから第1液体Aが、共給用流路管62Bから第2液体Bが、それぞれ主流路管61へ流入する。
主流路管61内では第1液体A及び第2液体Bの層流が形成され、この層流(即ち液体間の界面)において、反応・分離・抽出・検出などの基本化学操作が行われる。
そして、排出用流路管63を通じて排出口65から回収・支持部材68へ各液体が送られ、回収・排出管67により排出(回収)される。
このような基本化学操作の際、励磁回路により励磁コイル21に交流電流を印加することで、流路基板10中に渦電流が発生し、この渦電流と流路基板10の固有抵抗によってジュール熱が発生して、流路基板10自体が発熱し、各液体を加熱することが可能となる。
従って、流体(例えば反応液、分離液、抽出液、検出液等)の湿潤や、装置(マイクロリアクタ)の亀裂等で導通が阻害されたり、発熱体(導通している電極)への流体の接触による発火、発煙といった問題が防止される。このため、信頼性よく安定して流体を加熱し、化学基本操作を実施することができる。
また、本実施形態に係るマイクロ流体装置101でも、磁界・温度算出装置30により、磁界の検知のみで、発熱部材を兼ねる流路基板10の発熱温度、強いては流体温度を知りうることが可能となる。
なお、本実施形態では、流路管60として、樹脂環状体を適用した形態を説明したが、無論、金属管も適用することができる。
第1実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な分解斜視図である。 第1実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な断面図であり、図1のA−A’断面図である。 磁界・温度算出装置の一例を示す模式的な構成図である。 磁界センサの一例を示す模式的な斜視図である。 磁界センサ周辺を示す模式的な側面図である。 第2実施形態に係るマイクロ流体装置を示す模式的な斜視図である。 流路管の一例を示す図であり、(A)は樹脂環状体と金属膜とで構成された例を示し、(B)は導電性の樹脂環状体で構成された例を示す。
符号の説明
10 流路基板
11 主マイクロチャネル
12A,12B 供給用マイクロチャネル
13 排出用マイクロチャネル
14A,14B 導入口
15 排出口
20 磁界印加装置
21 励磁コイル
22 保持基板
30 磁界・温度算出装置
31A,31B発振回路
32A,32B インバータ回路
33A,32B カウンタ回路
34 減算回路
35 補償回路
36 較正係数発生回路
37 磁界乗算回路
38 温度乗算回路
39 タイマ
40 磁気センサ
41 圧電素子
42 裏面電極
43 磁石
44 非磁性金属
45 リード配線
50 表示装置
60 流路管
61 主流路管
62A,62B 供給用流路管
63 排出用流路管
64A,64B 導入口
65 排出口
66 支持部材
67 回収・排出管
68 回収・支持部材
70 樹脂環状体
71 金属膜
72 導電性樹脂環状体
100 マイクロ流体装置
101 マイクロ流体装置

Claims (5)

  1. 少なくとも2つの流体の層流が形成される主流路を有する流路部材と、
    電磁誘導作用により自己発熱する発熱部材、
    前記発熱部材に磁界を印加する磁界印加手段と、
    を備えることを特徴とするマイクロ流体装置。
  2. 前記流路部材は、金属板状体で構成され、前記発熱部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体装置。
  3. 前記流路部材は、樹脂環状体で構成され、
    且つ前記発熱部材は、前記樹脂環状体を被覆する金属膜である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体装置。
  4. 前記流路部材は、導電材料を含む樹脂環状体で構成され、前記発熱部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体装置。
  5. 前記磁界印加手段が印加する磁界を検出し、当該磁界に基づいて前記磁界印加による電磁誘導加熱温度を算出する温度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体装置。
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