JP2007296830A - フィルム印刷物 - Google Patents

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豊 中嶋
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Koichi Nobuto
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Abstract

【課題】 本発明は、(1)透明プラスチック基材上へのオフセットカラー印刷において、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を組み合わせた裏刷りまたは表刷りの印刷物(積層体)を提供すること、及び(2)アルミ蒸着紙、アルミ貼合紙などのメタリック調基材へのオフセットカラー印刷において、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を組み合わせた表刷りの印刷物を提供することを課題とする。
【解決手段】 裏刷りの場合は、プラスチック基材上にプロセス色および特色を含む色インキを用いてオフセット印刷し、続いてオフセット印刷機の後に設置されたコーターユニットを用いて白インキ層を形成した印刷物。また表刷りの場合は、プラスチック基材およびメタリック基材上に、オフセット印刷機の前に設置されたコーターユニットを用いて白インキ層を形成し、続いてプロセス色および特色を含む色インキを用いてオフセット印刷された印刷物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、透明プラスチック等の基材上に裏刷りまたは表刷りをした印刷物において、優れた印刷画質を得るために、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を設けた印刷物に関する。
従来、フィルム等の透明基材にカラーのオフセット印刷をする場合は、そのカラー印刷を際立たせる為に、裏刷りまたは表刷りで白インキを全面または一部に印刷することが行われている。
また、透明基材以外にも、例えばメタリック調基材(アルミ蒸着紙等)等の白以外の基材にオフセット印刷をする場合には、そのメタリック調基材等の白以外の基材に白インキを全面または一部に印刷し、それにオフセットカラー印刷を重ねることで、そのオフセット印刷を際立たせている。
ここでいう裏刷りとは、単色若しくはカラーインキ等で絵柄や文字を透明基材に印刷し、透明基材の印刷面とは反対側からフィルムを通して画像を観察する印刷物をいう。絵柄の上に白インキを印刷すると、印刷画像が白地の上に際立ち、高品質の画像が得られる。
また表刷りとは、単色若しくはカラーインキ等で絵柄や文字を印刷し、その印刷面の側から画像を観察する印刷物をいう。表刷りの場合は白インキを印刷した上に絵柄の印刷を行う。
近年のオフセット印刷機の精度の向上に伴い、透明プラスチック基材やメタリック調基材上にオフセット印刷により高精度な印刷画像を形成した印刷物が増えてきている。
また近年のオフセット印刷機の応用分野の多様化により、オフセット印刷機のユニットの前後にコーターユニットを有し、水性または活性エネルギー線硬化型の無色透明なコーティング剤をオフセット印刷と同時に塗工することが可能になった。
特許文献1には、フィルムにオフセット印刷されたディスプレイ用印刷物であって、2層の同一の絵柄層の間に半透明の白色インキ層を設け、照明ランプ等による退色を減少させる印刷物が記載されている。
特許文献2には、プラスチックフィルムにフレキソ印刷で色インキ、アンカーコート剤、オーバープリントワニスおよび白インキ等を印刷したものであって、これらを適切に組み合わせることにより、高品質な画像と塗膜物性を有する裏刷り若しくは表刷り印刷の構成物が記載されている。
実用新案登録第3065094号公報 特開2005−225083号公報
本発明の目的は、透明プラスチック基材上へのオフセットカラー印刷において、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を組み合わせた裏刷りまたは表刷りの印刷物を提供すること、及びアルミ蒸着紙、アルミ貼合紙などのメタリック調基材へのオフセットカラー印刷において、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を組み合わせた表刷りの印刷物を提供することにある。
従来透明プラスチック基材へのオフセットカラー印刷において、そのカラー印刷を際立たせる為に、裏刷りまたは表刷りで白インキを全面または一部に印刷することが行われている。また、メタリック調基材へのオフセットカラー印刷においては、そのカラー印刷を際立たせる為に、カラー印刷を行う前に表刷りで白インキを全面または一部に印刷することが行われている。これらの白インキによる印刷層は、ムラ等が無く均一であり、かつ隠ぺい性が高いことが必要である。尚、ここでカラー印刷とは単色で印刷する場合をも含む。
しかし、白インキで均一かつ隠ぺい性を有する印刷層をオフセット印刷機で形成しようとしても、オフセット印刷では2ミクロン弱の膜厚しか得られず、十分な隠ぺい性を有する均一な白インキ層を得ることは困難であった。
それを解決すべく、印刷ユニットを2〜4胴使用し、白インキを重ねて印刷することも行われている。この方法では、例えばプロセス4色でカラー印刷をして白インキを重ね刷りするには6〜8胴が必要になり、6色以上の大型多色印刷機で印刷するか、白インキとカラーインキを別々にオフラインの2工程で印刷しなければならなかった。
また白インキ層の隠ぺい性を得るために、白インキのみスクリーン印刷機を用いて印刷する方法もある。スクリーン印刷では一般に膜厚の厚い印刷層が形成できる。しかしこの方法では、インライン(一つの印刷機内でカラー印刷と白インキによる印刷を一工程で行うこと)で印刷できず、オフセット印刷とスクリーン印刷との2工程となり、時間と費用がかさむという問題があった。
前記課題を解決するために、発明者らは、透明プラスチック基材あるいはメタリック調基材上にオフセット印刷機の前後に付設されたコーターユニットを用いて、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を形成すること発案した。
即ち、本発明は、裏刷りの場合は、プラスチック基材上に単色若しくはカラーインキを用いてオフセット印刷し、続いてオフセット印刷機の後に設置されたコーターユニットを用いて白インキ層を形成した印刷物であり、該白インキが活性エネルギー線硬化型インキ若しくは温風乾燥型インキであることを特徴とする裏刷り印刷物である。
また、本発明は、表刷りの場合は、プラスチック基材およびメタリック基材上に、オフセット印刷機の前に設置されたコーターユニットを用いて白インキ層を形成し、続いて単色若しくはカラーインキを用いてオフセット印刷された印刷物であり、該白インキが活性エネルギー線硬化型インキ若しくは温風乾燥型インキであることを特徴とする表刷り印刷物である。
上記手段により、従来は複数の印刷ユニットを用いて印刷していた白インキを、コーターユニットで塗工することにより、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を有する裏刷り印刷物及び表刷り印刷物を作製できる。またスクリーン印刷を併用する場合の様に、分離した2工程で白インキの塗工と色インキによる印刷を行うのに比べ、時間の面でも費用の面でも改善される。
以下、最良の形態に基づき、本発明を詳しく説明する。尚、本明細書において部および%は特記しない限り質量基準である。
本発明は透明プラスチック基材あるいはメタリック調基材上に、オフセット印刷機の前後に設置されたコーターユニットを用いて、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキを塗工することを特徴とする。これにより、複数の印刷ユニットを用いて印刷していた白インキを、コーターユニットのみの使用により、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を有する裏刷り印刷物及び表刷り印刷物を作成できるようになった。またスクリーン印刷の様にオフラインの2工程で白インキを塗工するのに比べ、格段に時間の面でも費用の面でも改善された。
ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の透明なプラスチック基材、アルミ蒸着紙やアルミ貼合紙などのメタリック調基材上にオフセットカラー印刷するには、非吸収基材用の石油溶剤成分の少ない酸化重合型インキを用いる方法と、活性エネルギー線硬化型インキを用いる方法が一般的である。
特に活性エネルギー線硬化型インキは速乾性に優れるだけでなく、印刷機上での粘度安定性が良好であるため好ましい。尚、本明細書においては活性エネルギー線とは紫外線若しくは電子線を指す。
これらのオフセットカラー印刷物に対し、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を形成する場合に用いられるインキとして、好ましくは次の2種類が挙げられる。
(1)ポリエステル樹脂などのビヒクルを主体とする活性エネルギー線で硬化させる活性エネルギー線硬化型白インキ。
(2)スチレン−アクリル酸樹脂などのビヒクルを主体とし、温風で乾燥させる水性型白インキ。
(活性エネルギー線硬化型白インキ)
本発明における活性エネルギー線硬化型白インキとしては、着色剤、ポリエステル樹脂などのビヒクル、アクリレートプレポリマーやモノマー、光重合開始剤、添加剤からなる活性エネルギー線硬化型白インキが好適である。
着色剤としては、一般の白インキ、塗料、および記録材などに使用されている酸化チタン顔料を使用する。酸化チタンはルチル型、アナターゼ型のどちらの結晶型のものも使用可能であるが、印刷物の濃度、隠ぺい性を確保する為にはルチル型が好ましい。着色剤はインキの濃度、着色力を確保するためにインキ中に25〜55%の範囲で含まれることが好ましい。より好ましくは35〜55%である。また一部の着色剤を、他の有機顔料や無機顔料などに置換することで、色彩感の付与、風合いの付与も可能である。
好ましい例として、本発明の白インキは、顔料若しくは色材としてPY12、PY13、PR57:3、PB15:3、PG7、PV1及びアルカリブルートナーから成る群から選ばれる一つ以上を、酸化チタン100質量部に対して0.05〜10質量部含有することができる。これにより白インキに濃度感や風合いを付与することができる。尚、これらの着色剤が0.05〜5質量部程度の時は、耐光性のある顔料を用いる方がより好ましい。
ポリエステル樹脂などのビヒクルとしては、一般の紫外線硬化型インキの樹脂ワニス(ビヒクル)に用いられているポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル酸共重合樹脂、スチレン−マレイン酸共重合樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを後述のアクリレートモノマーに溶解したものを使用できるが、特にスチレン−アクリル共重合樹脂が流動性、着色剤の分散性、印刷原反への密着性の面で好ましい。樹脂含有率は、インキに十分な密着性と流動性を付与するために、5〜25部の割合であることが好ましい。より好ましくは10〜25部である。
アクリレートプレポリマーとしては、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどを用いることができる。また、アクリレートモノマーとしては、一般の紫外線硬化型インキに用いられる低分子ポリオールのアクリレートやそれらにアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールや、多塩基カルボン酸を変性したポリエステルポリオールのアクリレートなどが用いられる。
具体的には、ジプロピレングリコールジアクリレート(DPGDA)、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGDA)、トリメリロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、エトキシ3モル変性トリメチロールプロパントリアクリレート(EO3TMPTA)、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)などを単独や混合で使用することができる。特にDPGDAなどの低分子ポリオールのアクリレートが、インキの流動性、硬化性、基材への密着性の面で好ましい。
これらアクリレートモノマーのインキ中の含有率としては、インキに十分な流動性を付与するために、10〜50%が好ましい。より好ましくは20〜50%である。またこれらのアクリレートモノマーの一種類以上を、前述の樹脂成分と加熱混合することにより、樹脂ワニス(ビヒクル)を作成することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型白インキが紫外線により硬化するタイプの場合は、光重合開始剤を含有させる必要がある。光重合開始剤には必要に応じて増感剤を併用することができる。
紫外線硬化に用いられる光重合開始剤および増感剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィノキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン]、2,4−ジエチルチオキサントン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
なお紫外線硬化型白インキに使用される酸化チタンは紫外線を透過しにくいが、隠ぺい性を確保するためにはインキ中に35%以上含有させることが好ましい。このため紫外線硬化型白インキの紫外線硬化速度は、有機顔料を含む一般的な紫外線硬化型インキと比較して遅い傾向がある。
また、この白インキはコーティングユニットで印刷されるために白インキ層が3−5μmとなり、オフセット印刷によるインキ層に比較して層の膜厚が厚い。
このため光重合開始剤としてはより可視光に近い350nm以上の長波長領域の紫外線で硬化するような光重合開始剤を使用することが好ましい。また、白色度の高いインキ層を形成するために、色の薄い光重合開始剤を使用することが好ましい。
このような光重合開始剤として好適なものとして、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(ビーエーエスエフジャパン株式会社のルシリンTPO(商品名))、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社のイルガキュア819(商品名))、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社のイルガキュア907(商品名))などが挙げられる。
前記光重合開始剤は、酸化チタンと、紫外線硬化型樹脂ワニスと、アクリレートオリゴマー及び又はアクリレートモノマーとからなる紫外線硬化型白インキ中の含有率が1〜10%、より好ましくは3〜7%の範囲で使用する。光重合開始剤の白インキ中の割合が10%を超えると、余分な光重合開始剤やラジカル発生後の生成物が白インキの密着性や硬度等に悪影響を与える恐れがあり、また1%未満では必要な紫外線硬化性が得られない。
この活性エネルギー線硬化型白インキに使用される重合禁止剤としては、ハイドロキノンなど一般に活性エネルギー線硬化型インキに用いられる重合禁止剤を用いることができる。
また、この活性エネルギー線硬化型白インキには、必要に応じて、レベリング剤、消泡剤、ワックス、シランカップリング剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤などの添加剤を使用することができる。
(水性型白インキ)
本発明における温風で乾燥させる水性型白インキとしては、着色剤、スチレン−アクリル酸樹脂などのエマルジョン樹脂などのビヒクル、アルコール系、またはグリコールエーテル系溶剤と水などの溶剤、添加剤からなる温風乾燥型の水性白インキを用いることができる。
着色剤としては、一般の白インキ、塗料、および記録材などに使用されている酸化チタン顔料を使用する。酸化チタンはルチル型、アナターゼ型のどちらの結晶型のものも使用可能であるが、印刷物の濃度、隠ぺい性を確保する為にはルチル型、白色性を確保するためにはアナターゼ型が好ましい。着色剤はインキの濃度、着色力を確保するのに十分な量、すなわちインキ中に25〜45%の範囲で含まれることが好ましい。また一部の着色剤を、他の有機顔料などに置換することで、濃度感の付与、風合いの付与も可能である。
好ましい例として、本発明の白インキは、顔料若しくは色材としてPY12、PY13、PR57:3、PB15:3、PG7、PV1及びアルカリブルートナーから成る群から選ばれる一つ以上を、酸化チタン100質量部に対して0.05〜10質量部含有することができる。これにより白インキに濃度感や風合いを付与することができる。尚、これらの着色剤が0.05〜5部程度の時は、耐光性のある顔料を用いる方がより好ましい。
スチレン−アクリル酸樹脂などのビヒクルとしては、スチレン−(メタ)アクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、α−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル樹脂などの、アルカリ可溶型樹脂、ヒドロゾル型樹脂、あるいはエマルジョン型樹脂を、単独であるいは2種類以上を混合して使用することができる。樹脂含有率は、十分な着色剤との濡れ性、インキの流動性を保持するために、インキ中に15〜55%の割合で含まれることが好ましい。
アルコール系、またはグリコールエーテル系溶剤と水などの溶剤としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール(IPA)などのアルコール類やエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのグリコールモノエーテルあるいはそのエステル、およびグリコールジエーテル類などを単独、あるいは2種類以上の溶剤を水と共に溶剤として使用することができる。溶剤の含有率は、インキに十分な流動性を付与するために、インキ中に5〜15%の割合で含まれることが好ましい。
その他、必要に応じて着色剤、ワックス、高沸点溶剤、界面活性剤、消泡剤など、グラビアインキや塗料などに一般に使用される添加剤を加えても良い。
(基材)
本発明における透明な基材としては、コロナ放電またはプラズマ処理などの表面処理を施された様々なタイプの透明または半透明のプラスチック基材が好適に用いられる。例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系プラスチックやポリスチレン、ポリエステル(PET)などが挙げられる。
特に極性の低いポリオレフィン系のプラスチック基材への印刷物を作成する際、湿し水を使用してオフセット白インキを印刷するよりも、水無しで印刷可能な白インキのコーティングの方が、インキの転移性(隠蔽性)、接着性に関して有利である。
また表刷りの白以外の基材としては、アルミ蒸着紙やアルミ貼合紙などがある。
以下に本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明は、これらの実施例になんら限定されるものではない。
(実施例1の活性エネルギー線硬化型白インキの調製)
表1に示した配合に基づき諸材料を配合し、3本ロールミルを用いて練肉して活性エネルギー線硬化型白インキを作製した。表の数値は質量%を示す。
(他の実施例および比較例の活性エネルギー線硬化型インキの調製)
実施例2の活性エネルギー線硬化型白インキは、実施例1の活性エネルギー線硬化型白インキと同一である。
実施例3〜9と比較例1の活性エネルギー線硬化型白インキについても、原料の配合を変更したほかは実施例1の活性エネルギー線硬化型白インキと同様にして調製した。
実施例9の活性エネルギー線硬化型白インキは、実施例6の活性エネルギー線硬化型白インキと同一である。
実施例10の温風で乾燥させる水性型白インキは、<実施例10の配合>に示した配合に基づき諸材料を配合し、3本ロールミルを用いて練肉して作成した。
比較例1の活性エネルギー線硬化型白インキは、一般的なオフセット印刷用紫外線硬化型インキである。
尚、参考例は、オフセットカラー印刷と、スクリーン印刷で白インキ層を設けることとを別工程で行う方法であり、従来一般的な方法である。
これらの活性エネルギー線硬化型白インキの配合は、表1及び表2に示すとおりである。尚、実施例10の配合は別に示した。
表1及び表2において、顔料としては、酸化チタンCR58−2(石原産業株式会社)を、アクリル樹脂としては、ビームセット255(荒川化学工業株式会社製)を、ポリエステル樹脂としては、ユニディックV−3211(大日本インキ化学工業株式会社製)を、エポキシ樹脂としては、61X2002(大日本インキ化学工業株式会社製)を、ジアリルフタレート樹脂としては、ダイソーダップA(ダイソー株式会社製)を用いた。
DPGDAはジプロピレングリコールジアクリレート、TPGDAはトリプロピレングリコールジアクリレート、EOTMPTAはエトキシ変性トリメチロールプロパントリアクリレート、DTMPTAはジトリメチロールプロパントリアクリレートの略である。
また、イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社の商品名)、ルシリンTPO(ビーエーエスエフジャパン株式会社の商品名)は前記の光重合開始剤である。重合禁止剤としてはtert−ブチルハイドロキノンを用いた。
(活性エネルギー線硬化型白インキおよび印刷物の評価)
得られた活性エネルギー線硬化型白インキについて、下記の方法により、インキ粘度測定、硬化性評価、隠ぺい性評価及び接着性評価を行った。評価結果を表1〜3に示す。
(実施例1)
被印刷体である厚さ300μmのコロナ放電処理したポリプロピレンシート(PPシート)上に紫外線硬化型インキ「ダイキュアRT−V墨」(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いてオフセット印刷し、胴間に設置されたアイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×1灯の照射下を印刷速度6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV(紫外線)硬化させ、オフセットカラー裏刷り印刷物を得た。尚、胴間とは、プロセス印刷のように複数の印刷ユニットでそれぞれの色の印刷を行う場合に、各ユニット(胴と呼ばれる)の間にランプが設置されていることを言う。
引き続きインラインのロールコーターにより、その印刷物上に表1の実施例1に示す配合の活性エネルギー線硬化型白インキを塗工し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下を6500枚/時にて通すことで、オフセットカラー+白インキ裏刷りの評価用印刷物を得た。用いたインキ及び作製した評価用印刷物について、次のa〜dの項目について評価を行った。
(a.インキ粘度)
インキ粘度は株式会社東京計器製BM型粘度計により、60rpmの回転数にて、温度25℃にて測定した。表1において流動性は下記の基準により評価した。粘度が5ポイズ以下であるインキは、コーティング適性が非常に優れたインキと言える。15ポイズ以下であれば実用上は十分である。
5・・・粘度が5ポイズ以下である。
4・・・粘度が5ポイズ以上10ポイズ以下である。
3・・・粘度が10ポイズ以上15ポイズ以下である。
2・・・粘度が15ポイズ以上20ポイズ以上である。
1・・・粘度が20ポイズ以上である。
(b.硬化性測定)
評価用印刷物を用いて、この印刷物表面を指で触ったときのタック感と表面のサラサラ感で評価した。表1において硬化性は下記の基準により評価した。評価3以上が実用上十分なレベルである。
5・・・タック感が全くなく、表面がサラサラしている。
4・・・タック感は全くないが、表面のサラサラ感が若干悪い。
3・・・タック感は全くないが、表面のサラサラ感がない。
2・・・タック感が若干あり、表面のサラサラ感がない。
1・・・タック感がかなりあり、表面がベタベタしている。
(c.接着性評価)
評価用印刷物を用いてニチバン株式会社製18mm幅のセロハン粘着テープ(以下単に粘着テープと記載する)を用いて剥離試験を行い、セロハン粘着テープへのインキ取られを評価した。判定基準は以下の通りである。評価3以上が実用上十分なレベルである。
5・・・粘着テープにインキが全く取られない。
4・・・粘着テープに20%未満のインキの取られが認められる。
3・・・粘着テープに20%以上40%未満のインキの取られが認められる。
2・・・粘着テープに40%以上60%未満のインキの取られが認められる。
1・・・粘着テープに60%以上のインキの取られが認められる。
(d.隠ぺい性評価)
評価用印刷物における白インキの隠ぺい性は、評価印刷物の下に墨文字印字物を置き、その文字の透ける程度を以下の基準で目視判定した。評価3以上が実用上十分なレベルである。
5・・・文字が全く透けない。
4・・・文字の透けはあるが、読み取れない。
3・・・文字の透けがあり、若干読み取れる。
2・・・文字の透けが大きく、大体読み取れる。
1・・・文字の透けが大きく、はっきりと読み取れる。
(実施例2)
得られた活性エネルギー線硬化型白インキをオフセット印刷胴以前に設置のロールコーターを用いて、被印刷体である厚さ300μmのコロナ放電処理したポリプロピレンシート(PPシート)上に塗工し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×1灯の照射下を6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV硬化させ、白インキ塗工印刷物を得た。
この白インキ塗工印刷物上に、引き続き紫外線硬化型インキ「ダイキュア RT−V 墨」(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いてオフセット印刷し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下を6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV硬化させ、評価用の表刷り印刷物を作製した。用いたインキ及び作製した印刷物について、前記のa〜dの項目について同様にして評価を行った。
(実施例3)
樹脂ワニスとしてポリエステル樹脂を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例4)
樹脂ワニスとしてエポキシ樹脂を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例5)
樹脂ワニスとしてジアリルフタレート樹脂を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例6)
モノマーとしてトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例7)
モノマーとしてエトキシ変性トリメチロールプロパントリアクリレート(EOTMPTA)を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例8)
モノマーとしてジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)を用いた活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外は実施例1と同様にして裏刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例9)
実施例6の活性エネルギー線硬化型白インキを使用したこと以外、その他の条件は実施例2と同じとして表刷り印刷物を作成し、評価した。
(実施例10)
配合を<実施例10の配合>に示す。顔料としては、ルチル型酸化チタンとしてサンカチタンJR809(テイカ株式会社)、アナターゼ型酸化チタンとしてチタンホワイトA220(石原産業株式会社)を用いた。
またスチレン−アクリルエマルジョン樹脂としてションクリル7001(ジョンソンポリマー株式会社)とジョンクリル352D(ジョンソンポリマー株式会社)を用い、水溶性樹脂としてジョンクリル60(ジョンソンポリマー)を用いた。これらの以外に配合に示したその他の原料を混合して、温風乾燥型である実施例10の白インキを作製した。塗工前に水を用いて、ザーンカップ#4で18秒程度の粘度に再調整した。
被印刷体である厚さ300μmのコロナ放電処理したポリプロピレンシート(PPシート)上に紫外線硬化型インキ『ダイキュアRT−V墨』(大日本インキ化学工業株式会社製)をオフセット印刷し、アイグラフィックス株式会社製胴間UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×1灯にて硬化させた。
引き続きインラインのロールコーターにより、その印刷物上に実施例10の温風乾燥の水性型白インキを塗工し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下を6500枚/時にて通すことで、下地の紫外線硬化型墨インキの完全な硬化と水性型白インキの温風乾燥を同時に実施し、裏刷りの評価用印刷物を得た。用いたインキ及び作製した印刷物について、前記のa〜dの項目について同様にして評価を行った。
<実施例10の配合>
サンカチタンJR809・・・20部、
チタンホワイトA220・・・13部、
ジョンクリル7001・・・・30部、
ジョンクリル352D・・・・10部、
ジョンクリル60・・・・・・12部、
ポリエチレン系ワックス・・・・2部、
アニオン系界面活性剤・・・・・1部、
ジエチレングリコール・エーテル系溶剤・・・2部、
IPA・・・・・3部、
水・・・・・・・7部、
シリコン系消泡剤・・・0.5部。
(実施例10の配合の合計・・・100.5部)
(比較例1)
被印刷体である厚さ300μmのコロナ放電処理したポリプロピレンシート(PPシート)上に紫外線硬化型インキ「ダイキュアRT−V墨」(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いてオフセット印刷し、胴間に設置されたアイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×1灯の照射下を印刷速度6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV(紫外線)硬化させ、引き続き比較例1の活性エネルギー線硬化型白インキを印刷し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下で印刷速度6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV硬化させ、裏刷りの評価用印刷物を作成した。
用いたインキ及び作製した印刷物について、前記のa〜dの項目について、前記の実施例1の説明に示したものと同様にして評価を行った。
白インキはオフセット印刷であるため膜厚が小さく、隠ぺい性が良くない。
(参考例)
被印刷体である厚さ300μmのコロナ放電処理したPPシート上に紫外線硬化型インキ「ダイキュアRT−V墨」(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いてオフセット印刷し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下を6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV硬化させた。
その後、別のシルクスクリーン印刷機により紫外線硬化型スクリーンインキ「ダイキュアSSD F27ホワイト」(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いて、シルクスクリーン印刷し、アイグラフィックス株式会社製UVランプ/メタルハライド灯(160W/cm)×3灯の照射下を6500枚/時(約30m/分)にて通すことでUV硬化させた。
本参考例の評価は使用可能なレベルであるが、オフラインで2工程を要するため、手間がかかり、生産性が低いという欠点がある。
Figure 2007296830
Figure 2007296830
(表3:実施例10と比較例2の評価)
Figure 2007296830
本発明の印刷物は、均一かつ隠ぺい性に優れた白インキ層を有する裏刷り印刷物及び表刷り印刷物であり、高品質の画像を得ることができる。また従来のスクリーン印刷とオフセット印刷とを併用して、分離した2工程で白インキの塗工とカラーインキによる印刷を行うのに比べ、時間の面でも費用の面でも改善される。



Claims (7)

  1. 透明性を有する基材上にオフセット印刷による印刷層が設けられ、該印刷層の上にコーターを用いて白インキが塗工された裏刷り印刷物。
  2. 透明性を有する基材若しくは白以外の基材に、コーターを用いて白インキが塗工され、該白インキの層の上にオフセット印刷による印刷層が設けられた表刷り印刷物。
  3. 前記の白インキが、活性エネルギー線硬化型インキである請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷物。
  4. 前記の白インキが、温風乾燥型インキである請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷物。
  5. 基材上にオフセット印刷による印刷層を設ける工程及びコーターにより白インキ層を設ける工程を、コーターユニットを有するオフセット印刷機により一工程で行うことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の印刷物の作製方法。
  6. 前記の活性エネルギー線硬化型インキが、ビヒクルとしてスチレン−アクリル酸共重合樹脂及びジプロピレングリコールジアクリレートを含有する請求項3に記載の印刷物。
  7. 前記の白インキが、酸化チタンを含有し、さらに顔料若しくは色材としてPY12、PY13、PR57:3、PB15:3、PG7、PV1及びアルカリブルートナーから成る群から選ばれる一つ以上を、酸化チタン100質量部に対して0.05〜10質量部含有する請求項3または請求項4のいずれかに記載の印刷物。



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