JP2007299934A - 窒化物系半導体発光素子及びその製造方法、並びにランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板11と、少なくともn型半導体層12、発光層13、及びp型半導体層14が基板11上に順次積層されてなる積層半導体10とを具備してなる窒化物系半導体発光素子であって、積層半導体10の側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされており、基板11として、積層半導体10よりも高いビッカース硬度を有する基板が用いられた構成としている。
【選択図】図1
Description
しかしながら、GaN系化合物半導体のみならず発光ダイオード(LED)においては、一般的に光取り出し効率が押並べて低いため、注入電流のエネルギーに対し、内部発光を充分に外部に取り出しているとは言い難い。
しかしながら、特許文献1に記載の半導体発光素子は、ブラスト加工の角度制御を行ないながら傾斜面を形成する方法で製造されるため、傾斜面を安定して形成するための角度制御が難しく、生産性が低いという問題がある。
特許文献2に記載の半導体発光素子は、上記構成により、光取り出し効率の向上に一定の効果が見られる。
即ち、本発明は以下に関する。
[2] 前記積層半導体は、ビッカース硬度が、前記基板に対して90%以下とされていることを特徴とする[1]に記載の窒化物系半導体発光素子。
[3] 前記基板がサファイアからなることを特徴とする[1]又は[2]に記載の窒化物系半導体発光素子。
[4] 前記積層半導体がGaN系半導体からなることを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載の窒化物系半導体発光素子。
[6] 前記半導体層のビッカース硬度が、前記基板のビッカース硬度の90%以下であることを特徴とする[5]に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[7] 前記ブラスト加工を、前記基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行なうことを特徴とする[5]又は[6]に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[8] 前記ブラスト加工を、平均粒径が5〜50μmの範囲のブラスト粒子を用いて行なうことを特徴とする[5]〜[7]の何れかに記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[9] 前記ブラスト粒子は、アルミナ又はシリコンを主成分としてなるものであることを特徴とする[7]又は[8]に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[10] 前記ブラスト加工は、前記半導体層側にレジストでパターニングを施して行うことを特徴とする[5]〜[9]の何れかに記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[11] 前記基板がサファイアからなることを特徴とする[5]〜[10]の何れかに記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[12] 前記半導体層がGaN系半導体からなることを特徴とする[5]〜[11]の何れかに記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
[14] 上記[1]〜[4]及び[13]の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子を備えたことを特徴とするランプ。
但し、本発明は、以下の実施形態の各々に限定されるものではなく、例えば、これら実施形態の構成要素同士を適宜組み合わせても良い。
以下、本発明に係る窒化物系半導体発光素子(以下、半導体発光素子と略称することがある)及び製造方法について、フリップチップタイプの半導体発光素子を例に詳述する。
本実施形態のフリップチップタイプの半導体発光素子1は、図1(a)、(b)、(c)に示すように、基板11と、少なくともn型半導体層12、発光層13、及びp型半導体層14が基板11上に順次積層されてなる積層半導体10とを具備してなり、積層半導体10の側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされており、基板11として、積層半導体10よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いて、概略構成されている。さらに、本例の半導体発光素子1は、積層半導体10表面にオーミックコンタクト層15、反射層16が積層されており、反射層16表面には正極17が設けられている。また、上記各層の一部が除去されることによって露出したn型半導体層12の露出面には、負極18が設けられている。
本実施形態のようなフリップチップタイプの半導体発光素子1では、正極17及び負極18の両電極が積層半導体10側の面に配置され、各々が配された位置が、図1(b)の断面図に示すように段差がある関係とされている。
基板11に用いられる基板材料としては、サファイア単結晶(Al2O3;A面、C面、M面、R面)、スピネル単結晶(MgAl2O4)、ZnO単結晶、LiAlO2単結晶、LiGaO2単結晶、MgO単結晶等の酸化物単結晶、Si単結晶、SiC単結晶、GaAs単結晶、AlN単結晶、GaN単結晶及びZrB2等のホウ化物単結晶等の材料が周知である。本発明においても、これら周知の基板材料を含めて、如何なる基板材料を何ら制限なく用いることができる。これらの中でも、サファイア単結晶(ビッカース硬度Hv:2300)、及びSiC単結晶(ビッカース硬度Hv:2400)を用いることが、ビッカース硬度が高い点で特に好ましい。
本例の基板11は、上述したように、後述の積層半導体10よりも高いビッカース硬度を有してなるものである。
積層半導体10は、GaN系半導体からなるn型半導体層12、発光層13及びp型半導体層14によって構成され、通常、GaNからなる図示略のバッファ層を介して上記基板11上に積層される。また、使用する基板やエピタキシャル層の成長条件によっては、バッファ層が不要な場合がある。
また、図1(b)、(c)に示すように、本例の積層半導体10は、側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされている。
MBE法では、元素状のゲルマニウムもドーピング源として利用できる。p型にはMg原料としては例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCp2Mg)を用いる。
n型半導体層12は、図示を省略するが、通常、下地層、nコンタクト層およびnクラッド層から構成される。nコンタクト層は下地層および/またはnクラッド層を兼ねることができる。
下地層はAlXGa1―XN層(0≦x≦1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましい。下地層の膜厚は0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.5μm以上であり、1μm以上が最も好ましい。膜厚を1μm以上とすることにより、結晶性の良好なAlXGa1―XN層が得られやすくなる。
また、nクラッド層のn型ドープ濃度は1×1017〜1×1020/cm3の範囲が好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cm3の範囲である。ドープ濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持、及び発光素子の動作電圧低減の点で好ましい。
n型半導体層12上に積層される発光層13としては、GaN系半導体、好ましくはGa1−sInsN(0<s<0.4)のGaN系半導体からなる発光層が通常用いられる。
発光層14の膜厚としては、特に限定されないが、量子効果の得られる程度の膜厚、即ち臨界膜厚が好ましく、例えば1〜10nmの範囲が好ましく、より好ましくは2〜6nmの範囲である。膜厚が上記範囲であると、発光出力を向上させる点で好ましい。
また、発光層は、上記のような単一量子井戸(SQW)構造の他、上記Ga1−sInsNを井戸層として、この井戸層よりバンドギャップエネルギーが大きいAlcGa2BN(0≦c<0.3かつb>c)障壁層とからなる多重量子井戸(MQW)構造としてもよい。また、井戸層および障壁層には、不純物をドープしてもよい。
p型半導体層14は、図示を省略するが、通常、pクラッド層およびpコンタクト層から構成される。また、pコンタクト層がpクラッド層を兼ねる構成としてもよい。
pクラッド層としては、発光層13のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層13へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、AldGa1−dN(0<d≦0.4、好ましくは0.1≦d≦0.3)のものが挙げられる。pクラッド層が、このようなAlGaNからなると、発光層13へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。
pクラッド層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。
pクラッド層のp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021m3が好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cm3である。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。
また、p型ドーパントを1×1018〜1×1021m3の範囲の濃度で含有していると、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましく、より好ましくは5×1019〜5×1020/cm3の範囲である。
p型不純物としては、特に限定されないが、例えば、好ましくはMgが挙げられる。
pコンタクト層の膜厚は、特に限定されないが、0.01〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.05〜0.2μmである。膜厚がこの範囲であると、発光出力を向上させる点で好ましい。
図1(b)、(c)に示すように、積層半導体10の側面が傾斜面として形成されている。
本例の積層半導体10の側面に形成された傾斜面は、詳細を後述するブラスト加工によって形成された傾斜面であり、図示例では、積層半導体10が、基板11側からオーミックコンタクト層15側へ向かうに従って縮寸するように形成されている。
積層半導体10及び基板11のビッカース硬度(Hv)を上述のような関係とすることにより、詳細を後述するブラスト加工の処理において、側面が安定した形状の傾斜面とされた積層半導体10を形成することができる。
積層半導体10上には、オーミックコンタクト層15を積層して設けることができる。
オーミックコンタクト層15に要求される性能としては、p型半導体層14との接触抵抗が小さいことが必須として挙げられる。
また、オーミックコンタクト層15の材料としては、p型半導体層14との接触抵抗の観点から、Pt、Ru、Os、Rh、Ir、Pd等の白金族、又はAgを用いることが好ましい。さらに好ましくは、Pt、Ir、Rh及びRuであり、Ptが特に好ましい。
オーミックコンタクト層15にAgを用いることは、良好な反射を得るためには好ましいが、接触抵抗はPtよりも大きい。従って、接触抵抗がそれほど要求されない用途にはAgを用いることも可能である。
オーミックコンタクト層15上には、Ag合金、Al合金等からなる反射層16を設けることができる。
オーミックコンタクト層15に用いられるPt、Ir、Rh、Ru、OS、Pd等は、Ag合金と比較すると、可視光から紫外領域の反射率が低い。このため、発光層13からの光が十分に反射せず、発光出力の高い素子を得ることが困難となる。
このような場合には、オーミックコンタクト層15を、光が充分に透過するように薄く形成するとともに、オーミックコンタクト層15上にAg合金等からなる反射層16を形成して反射光を得ることにより、良好なオーミック接触が得られ、且つ、発光出力の高い半導体発光素子を得ることができる。この場合の上記オーミックコンタクト層15の膜厚は、30nm以下とすることが好ましく、より好ましくは10nm以下である。
正極17は、図1に示す例のように、反射層16上に設けられる。
正極17としては、例えば、Au、Al、Ni及びCu等の材料を用いた各種構造が公知であり、これら公知の材料を何ら制限なく用いることが出来る。
負極18としては、各種組成及び構造の負極が公知であり、これら公知の構成の負極を何ら制限なく用いることができ、また、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
従って、発光特性に優れる窒化物系半導体発光素子が安価に得られる。
本実施形態の窒化物系半導体発光素子の製造方法は、基板11上に、少なくともn型半導体層12、発光層13、及びp型半導体層14を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層側をブラスト加工することにより、前記半導体層を、前記ブラスト加工によって形成される傾斜面からなる側面を有する積層半導体10とし、基板11として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いる方法として概略構成されている。
以下、本実施形態の製造方法において、半導体層をブラスト加工して傾斜面を形成し、該傾斜面からなる側面を有する積層半導体とする方法について詳述する。
本実施形態では、図3(a)、(b)、(c)に示すように、基板11上に積層された半導体層10A上に、レジストフィルム51でパターニングを施し(図3(a)、(b))、ブラスト粒子50を用いて半導体層10Aをブラスト加工することにより、側面が傾斜面として形成された積層半導体10とする(図3(c))。
次いで、図3(b)に示すように、レジストフィルム51を露光現像することによって、半導体層10A上において加工を施す位置からレジストフィルム51を除去する。
この際、基板11よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いることにより、基板11側にブラスト粒子51による加工が生じることはほとんど無い。また、ブラスト粒子は、一般的に球形状又は針状であるので、図3(c)に示すように、ブラスト加工時は、レジストフィルム51及び基板11にその動きが規制されることにより、半導体層10Aの基板11側の面に、ブラスト加工されない領域が発生する。図示例では、ブラスト粒子が球形状又は針状であるので、上述したような半導体層10Aのブラスト加工されない領域は、基板11側の面に向かうほど大きくなる(図3(c)の左右方向)。
このようなブラスト加工を行うことにより、図1に示すように、側面が安定した形状の傾斜面とされた積層半導体10を形成することができる。
このような従来の製造方法の場合、図4(a)に示すように、基板101上に積層された半導体層102の加工領域側面の角度が、徐々に基板101上面に対して直角となる方向に近づいてゆき、最終的に、図4(b)に示すように、基板101上面に対して直角となり、傾斜面が消滅した形状となる。
しかしながら、ブラスト加工によって基板が全く加工されないことのみが求められるのではなく、例えば、積層半導体の側面を傾斜面として形成できるような僅かな程度の加工代であれば、基板がブラスト加工されても構わない。
また、基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いた場合であっても、半導体層側に比べれば極めて遅いものの、基板側も一定の加工レートを有するので、通常、ある程度の加工が生じる。
図5に示すように、基板A側も1μm程度加工されているものの、半導体層B側面に傾斜角が約45度の傾斜面が形成されていることがわかる。
しかしながら、ブラスト粒子のビッカース硬度が基板よりも高い場合、基板側をほとんど加工せずに、側面が傾斜面とされた積層半導体を形成するためには、ブラスト粒子の突出圧や加工時間等をより厳密に制御しなければならず、製造装置が複雑になるとともに、工程管理が難しくなる虞がある。
上述のような観点からも、ブラスト粒子のビッカース硬度は、基板よりも低いことが好ましい。
また、レジストフィルム51の露光は、通常のフォトリソグラフィーと同様に、露光機を用いて実施することができる。
また、レジストフィルム51の現像は、炭酸ナトリウム水溶液をシャワー状に吹き付ける等の方法によって実施することができる。
半導体層10A側にレジストフィルム51が貼り付けられ、露光現像したものに、半導体層10A側からブラスト処理を施すことにより、側面が傾斜面とされた積層半導体10を形成することができる。この際、レジストフィルム51が残存している部分は加工されず、レジストフィルム51が除去された所定の位置にのみブラスト加工が施される。
ブラスト粒子51の粒径としては、加工幅や、加工対象の半導体層10Aの厚さによって変化するが、加工幅が30〜100μm、半導体層10Aの厚さが3〜15μmの範囲である場合、ブラスト粒子51の平均粒径は5〜50μmの範囲であることが好ましい。この範囲であれば、側面が安定した形状の傾斜面とされた積層半導体10を形成することができる。
アルミナやシリコンは、サファイア単結晶、SiC単結晶に比べてビッカース硬度が低く、且つ、GaN系単結晶とはビッカース硬度が同等程度であるため、アルミナ又はシリコンを主成分としてなるブラスト粒子を用いてブラスト加工を行うことが、安定した形状の傾斜面を有する積層半導体10を、効率良く形成できる点から好ましい。
従って、現実的には、一定条件でブラスト加工を行い、半導体層に対する加工レートが基板に対する加工レートよりも大きければ良い。この際、半導体層に対する加工レートが基板に対する加工レートの3倍以上であれば好ましく、さらに、10倍以上であればより好ましい。
そして、図1に示す半導体発光素子のように、積層半導体10上に、オーミックコンタクト層15、反射層16をこの順で積層した後、該反射層16上に正極17を形成する。
また、図1に示すように、エッチング法などによって半導体発光素子を構成する各層の一部を除去し、n型半導体層12のnコンタクト層(図示略)を露出させ、この上に負極18を形成する。
正極17及び負極18としては、各種組成及び構造の電極が公知であり、これら公知の構成の電極を何ら制限なく用いることができ、また、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
上述のようにして製造される半導体発光素子は、素子毎に分割することにより、最終的に、図1に示すような半導体発光素子1として得ることができる。素子の分割方法としては、レーザスクライブ法やダイシング法等、公知の技術を何ら制限なく用いることが出来る。
これにより、側面が安定した形状の傾斜面とされた積層半導体層10を形成することが可能となり、生産性が向上するとともに、光取り出し効率が向上した半導体発光素子を製造することができる。
従って、発光特性に優れた窒化物系半導体発光素子を安価に得ることができる。
以下、本発明に係る窒化物系半導体発光素子の第2の実施形態として、フェイスアップタイプの半導体発光素子について、図2(a)、(b)、(c)を参照しながら詳述する。
なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通の構成については、その詳細な説明を省略する。
本実施形態のフェイスアップタイプの半導体発光素子2は、図2(a)、(b)、(c)に示すように、基板21と、少なくともn型半導体層22、発光層23、及びp型半導体層24が基板21上に順次積層されてなる積層半導体20とを具備してなり、積層半導体20の側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされており、基板21として、積層半導体20よりも高いビッカース硬度を有する基板が用いられ、概略構成されている。さらに、本例の半導体発光素子2は、積層半導体20上に透光性正極25が積層され、該透光性正極25上にはボンディングパッドである正極26が設けられている。また、上記各層の一部が除去されることによって露出したn型半導体層22上には、負極27が設けられている。
本例のようなフェイスアップタイプの半導体発光素子2では、正極26及び負極27の両電極が積層半導体側の面に配置され、各々が配された位置が、図2(b)の断面図に示すように段差がある関係とされている。
基板21としては、第1の実施形態におけるリップチップタイプの半導体発光素子1と同様の基板材料を何ら制限無く用いることができ、また、半導体発光素子1と同様に、サファイア単結晶(ビッカース硬度Hv:2300)、及びSiC単結晶(ビッカース硬度Hv:2400)を用いることが、ビッカース硬度が高い点で特に好ましい。
本例の基板21は、上述したように、後述の積層半導体20よりも高いビッカース硬度を有してなるものである。
本例の積層半導体20としては、第1の実施形態の半導体発光素子1と同様、GaN系単結晶等の半導体を何ら制限無く用いることにより、n型半導体層22、発光層23、及びp型半導体層24が順次積層された構成とすることができる。
本例の積層半導体20側面の傾斜面は、ブラスト加工によって形成された傾斜面であり、図示例では、積層半導体20が、基板21側からオーミックコンタクト層25側へ向かうに従って縮寸するように形成されている。
透光性正極25は、少なくとも上記積層半導体20のp型半導体層24と接するように積層して設けられ、透光性導電酸化膜層からなる。
透光性正極25の材質としては、ITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)の内、少なくとも一種以上を含有した材料を、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。また、その構造も、従来公知の構造を含めて如何なる構造のものも何ら制限なく用いることができる。
透光性正極25上の所定の位置には、回路基板又はリードフレーム等との間で電気接続するためのボンディングパッドである正極26が設けられる。
正極26の材料としては、Au、Al、NiおよびCu等が挙げられ、このような材料を用いてなる各種構造が周知であり、これら周知の材料及び構造のものを何ら制限無く用いることができる。
正極26の厚さは、100〜1000nmの範囲内であることが好ましい。また、ボンディングパッドとしての特性上、厚さが大きい方が、ボンダビリティーが高くなるため、正極26の厚さは300nm以上とすることがより好ましい。さらに、製造コストの観点から、正極26の厚さは500nm以下とすることが好ましい。
負極27としては、各種組成及び構造の負極が公知であり、これら公知の構成の負極を何ら制限なく用いることができ、また、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることができる。
本実施形態のフェイスアップタイプの窒化物系半導体発光素子2の製造方法では、第1の実施形態におけるフリップチップタイプの半導体発光素子と同様の材質の基板21及び積層半導体20を使用し、該積層半導体20上に透光性正極25を形成することができる。また、正極26を、この技術分野でよく知られた慣用の手段で透光性正極25上に設けるとともに、エッチング法などによって半導体発光素子を構成する各層の一部を除去し、n型半導体層22のnコンタクト層(図示略)を露出させ、この上に負極26を形成する。
従って、発光特性に優れたフェイスアップタイプの窒化物系半導体発光素子が安価に得られる。
本発明に係る窒化物系半導体発光素子は、例えば、図6に示す例のような上下電極構造の半導体素子において、積層半導体30の側面が傾斜面とされた構成とすることができる。
以下、本実施形態の窒化物系半導体発光素子について詳述するが、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と共通の構成については、その詳細な説明を省略する。
図6に示す本実施形態の半導体発光素子3は、SiC単結晶からなる基板31と、少なくともn型半導体層32、発光層33、及びp型半導体層34が基板31上に順次積層されてなる積層半導体30とを具備してなり、積層半導体30の側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされており、基板31として、積層半導体30よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いて、概略構成されている。さらに、本例の半導体発光素子3は、積層半導体10表面にオーミックコンタクト層35、反射層36が積層されており、反射層36表面には正極37が設けられている。また、基板31上には負極38が設けられている。
本実施形態のような上下電極構造の半導体発光素子3では、正極37及び負極38の両電極がそれぞれ反対側(図6の上下方向)の面に配置された関係とされている。
図6に示す例のような上下電極構造の半導体素子に用いられる基板としては、材質は特に限定されず、第1及び第2の実施形態と同様の基板材料を何ら制限されること無く用いることができる。図示例の半導体発光素子3では、基板31上に負極38が設けられた構造とされているため、導電性材料のSiC単結晶を基板31の材料に用いているが、基板材料にSiC単結晶を用いることは、ビッカース硬度が高い点(ビッカース硬度(Hv)2400)からも好ましい。
基板31の材質をSiC単結晶とした場合も、第1及び第2の実施形態と同様、積層半導体30(n型半導体層32、発光層33、p型半導体層34)の半導体材料としてGaN系単結晶、GaP系単結晶、GaAs系単結晶、ZnO系単結晶等、周知の半導体発光材料を用いることができるが、SiC単結晶上にエピタキシャル成長可能なGaN系単結晶、ZnO系単結晶を用いることがより好ましい。また、GaN系単結晶を用いることがより好ましい。
本実施形態の半導体発光素子3では、積層半導体30表面にオーミックコンタクト層35及び反射層36が積層され、該反射層36表面に正極37が形成されている。
正極37としては、Au、Al、Ni及びCu等の材料を用いた各種構造が公知であり、これら公知の材料を何ら制限なく用いることが出来る。
負極38としては、各種組成及び構造の負極が公知であり、これら公知の負極を何ら制限なく用いることが出来る。
本実施形態の上下電極構造の窒化物系半導体発光素子3の製造方法では、第1の実施形態と同様の材質の基板21及び積層半導体20を使用し、該積層半導体20表面に上述のオーミックコンタクト層35及び反射層36を積層することができる。また、正極37を、この技術分野でよく知られた慣用の手段で反射層36表面に形成するとともに、基板31上に負極38を形成することができる。
従って、発光特性に優れた上下電極構造の窒化物系半導体発光素子が安価に得られる。
本発明の半導体発光素子は、当業者周知の方法を用いてなんら制限無くLEDランプとして構成することができる。
図7は、本発明のランプの一例を模式的に示した断面図であり、このランプ4は、図2に示す本発明のフェイスアップタイプの半導体発光素子2が砲弾型に実装されたものである。図7において、符号41、42はフレームを示し、符号43、44はワイヤー、符号45はモールドを示している。
また、本発明のランプは、上述のフェイスアップタイプの半導体発光素子に限らず、図1に示す半導体発光素子1のようなフリップチップタイプのものや、図6に示すような上下電極構造のもの等、各種用いることができる。
また、本発明のランプは、一般用途の砲弾型、携帯のバックライト用途のサイドビュー型、表示器に用いられるトップビュー型等、何れの用途にも用いることができる。
「半導体発光素子の作製」
図1に示すような、サファイア単結晶からなる基板11上に、AlNからなる図示略のバッファ層を介して、窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体層を積層した。この窒化ガリウム系化合物半導体層は、厚さ4μmのアンドープGaNからなる下地層(図示せず)、厚さ2μmのGeドープn型GaNコンタクト層及び厚さ0.02μmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層がこの順序で積層されたn型半導体層12、厚さ16nmのSiドープGaN障壁層および厚さ2.5nmのIn0.06Ga0.94N井戸層を5回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層13、及び、厚さ0.01μmのMgドープp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層と厚さ0.18μmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層がこの順序で積層されたp型半導体層14からなり、各層をこの順で積層して形成した。
この構造において、n型GaNコンタクト層のキャリア濃度は1×1019cm−3であり、GaN障壁層のSiドープ量は1×1017cm−3であり、p型AlGaNコンタクト層のキャリア濃度は5×1018cm−3であり、p型AlGaNクラッド層のMgドープ量は5×1019cm−3であった。
また、GaN系化合物からなる半導体層の積層(図1の符号12、13、14を参照)は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
この測定結果により、基板11が、半導体層よりも高いビッカース強度を有していることが確認できた。
(1)レジストフィルム51(東京応化製:BF45Z)を半導体層10A表面に密着させた。
(2)レジストフィルム51を、露光機を用いて所定のパターンに露光することにより、350μm角の格子状パターンとし、幅50μmでレジストフィルムを除去した。
(3)炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像した。
(4)ブラスト装置により、平均粒径20μmのホワイトアランダム(図3のブラスト粒子50:ビッカース硬度(Hv)2000)を用いてブラスト加工を行った。
(5)超音波洗浄にてレジストフィルム51及びブラスト粒子50の残渣を除去した。
次に、反射層16上に、Ptからなる第1の層(膜厚=40nm)、及びAuからなる第2の層(膜厚=100nm)を、この順でスパッタ法によって成膜することにより、正極17を形成した。
次に、真空蒸着法により、n型半導体層12上にCrからなる第1の層(層厚=40nm)、Tiからなる第2の層(層厚=100nm)、及びAuからなる第3の層(層厚=400nm)を、この順で積層することにより、負極18を形成した。
次いで、素子をダイシングによって分割し、図1に示すような、350μm角の、フリップチップタイプのGaN系半導体発光素子とした。
上述のようにして得られた半導体発光素子を、TO−18缶パッケージに実装し、テスターによって印加電流を20mAとした際の発光出力(Po)及び駆動電圧(Vf)を測定した。
実施例1の半導体発光素子は、発光出力(Po)=17mW、駆動電圧(Vf)=3.3Vであった。
半導体層の加工にブラスト法を用いず、公知のフォトリソグラフィー法で加工した点以外は、実施例1と同様にしてGaN系半導体発光素子を作製し、実施例1と同様に評価した。
比較例1の半導体発光素子は、発光出力(Po)=13mW、駆動電圧(Vf)=3.3Vであった。
「半導体発光素子の作製」
図2に示すような、サファイア単結晶からなる基板21上に、AlNからなる図示略のバッファ層を介して、窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体層を積層した。この窒化ガリウム系化合物半導体層は、厚さ4μmのアンドープGaNからなる下地層(図示せず)、厚さ2μmのGeドープn型GaNコンタクト層及び厚さ0.02μmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層がこの順序で積層されたn型半導体層22、厚さ16nmのSiドープGaN障壁層および厚さ2.5nmのIn0.06Ga0.94N井戸層を5回積層し、最後に障壁層を設けた多重量子井戸構造の発光層23、及び、厚さ0.01μmのMgドープp型Al0.07Ga0.93Nクラッド層と厚さ0.18μmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層がこの順序で積層されたp型半導体層24からなり、各層をこの順で積層して形成した。
この構造において、n型GaNコンタクト層のキャリア濃度は1×1019cm−3であり、GaN障壁層のSiドープ量は1×1017cm−3であり、p型AlGaNコンタクト層のキャリア濃度は5×1018cm−3であり、p型AlGaNクラッド層のMgドープ量は5×1019cm−3であった。
また、GaN系化合物からなる半導体層の積層(図2の符号22、23、24を参照)は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
(1)レジストフィルム51(東京応化製:BF45Z)を半導体層20A表面に密着させた。
(2)レジストフィルム51を、露光機を用いて所定のパターンに露光することにより、350μm角の格子状パターンとし、幅50μmでレジストフィルム51を除去した。
(3)炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像した。
(4)ブラスト装置により、平均粒径20μmのホワイトアランダム(ブラスト粒子50:ビッカース硬度(Hv)2000)を用いてブラスト加工を行った。
(5)超音波洗浄にてレジストフィルム51及びブラスト粒子50の残渣を除去した。
次に、真空蒸着法により、p型半導体層24上に、Crからなる第1の層(層厚=40nm)、Tiからなる第2の層(層厚=100nm)、Auからなる第3の層(層厚=400nm)を、この順で積層し、正極26を形成した。
次に、真空蒸着法により、n型半導体層22上にCrからなる第1の層(層厚=40nm)、Tiからなる第2の層(層厚=100nm)、及びAuからなる第3の層(層厚=400nm)を、この順で積層することにより、負極27を形成した。
次いで、素子をダイシングによって分割し、図2に示すような350μm角の、フェイスアップタイプのGaN系半導体発光素子とした。
上述のようにして得られた実施例2のフェイスアップタイプの半導体発光素子を、TO−18缶パッケージに実装し、テスターによって印加電流を20mAとした際の発光出力(Po)及び駆動電圧(Vf)を測定した。
実施例2の半導体発光素子は、発光出力(Po)=16mW、駆動電圧(Vf)=3.3Vであった。
半導体層の加工にブラスト法を用いず、公知のフォトリソグラフィー法で加工した点以外は、実施例2と同様にしてGaN系半導体発光素子を作製し、実施例2と同様に評価した。
比較例2の半導体発光素子は、発光出力(Po)=12mW、駆動電圧(Vf)=3.3Vであった。
Claims (14)
- 基板と、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層が前記基板上に順次積層されてなる積層半導体とを具備してなる窒化物系半導体発光素子であって、
前記積層半導体の側面が、ブラスト加工により形成された傾斜面とされており、
前記基板として、前記積層半導体よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いたことを特徴とする窒化物系半導体発光素子。 - 前記積層半導体は、ビッカース硬度が、前記基板に対して90%以下とされていることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体発光素子。
- 前記基板がサファイアからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の窒化物系半導体発光素子。
- 前記積層半導体がGaN系半導体からなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子。
- 窒化物系半導体からなる半導体層を基板上に積層する窒化物系半導体発光素子の製造方法であって、
基板上に、少なくともn型半導体層、発光層、及びp型半導体層を順次積層して半導体層を形成した後、該半導体層側をブラスト加工することにより、前記半導体層を、前記ブラスト加工によって形成される傾斜面からなる側面を有する積層半導体とし、
前記基板として、前記半導体層よりも高いビッカース硬度を有する基板を用いることを特徴とする窒化物系半導体発光素子の製造方法。 - 前記半導体層のビッカース硬度が、前記基板のビッカース硬度の90%以下であることを特徴とする請求項5に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト加工を、前記基板よりもビッカース硬度が低いブラスト粒子を用いて行なうことを特徴とする請求項5又は6に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト加工を、平均粒径が5〜50μmの範囲のブラスト粒子を用いて行なうことを特徴とする請求項5〜7の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト粒子は、アルミナ又はシリコンを主成分としてなるものであることを特徴とする請求項7又は8に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記ブラスト加工は、前記半導体層側にレジストでパターニングを施して行うことを特徴とする請求項5〜9の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記基板がサファイアからなることを特徴とする請求項5〜10の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 前記半導体層がGaN系半導体からなることを特徴とする請求項5〜11の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子の製造方法。
- 請求項5〜12の何れか1項に記載の製造方法によって得られる窒化物系半導体発光素子。
- 請求項1〜4及び請求項13の何れか1項に記載の窒化物系半導体発光素子を備えたことを特徴とするランプ。
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