JP2007303341A - 内燃機関の樹脂製吸気マニホールド、及び内燃機関 - Google Patents
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Abstract
【課題】インテークパイプ内に乱流が発生することに起因する吸気効率の低下を抑制するとともに、バックファイアの発生に起因する悪影響を極力抑えることのできる樹脂製吸気マニホールドを提供する。
【解決手段】吸気マニホールド30は、合成樹脂により形成され、サージタンク31と、サージタンク31から分岐しエンジン10の吸気ポート17に指向するように曲成されて吸気ポート17にそれぞれ接続される複数のインテークパイプ32とを備えている。これらインテークパイプ32の内部には、吸気ポート17に接続される最下流側に位置して整流部材35が設けられている。この整流部材35は吸入空気の流路断面を複数の通路に区画するハニカム構造を有している。
【選択図】図1
【解決手段】吸気マニホールド30は、合成樹脂により形成され、サージタンク31と、サージタンク31から分岐しエンジン10の吸気ポート17に指向するように曲成されて吸気ポート17にそれぞれ接続される複数のインテークパイプ32とを備えている。これらインテークパイプ32の内部には、吸気ポート17に接続される最下流側に位置して整流部材35が設けられている。この整流部材35は吸入空気の流路断面を複数の通路に区画するハニカム構造を有している。
【選択図】図1
Description
この発明は、吸入空気をサージタンクから分岐した複数のインテークパイプを通じて各燃焼室に導入するための内燃機関の樹脂製吸気マニホールド、並びに内燃機関に関する。
内燃機関の吸気マニホールドにおいて、サージタンクと、サージタンク内の空気を各燃焼室に導くインテークパイプとを合成樹脂により形成したものがある(例えば特許文献1)。こうした樹脂製吸気マニホールドにあっては、金属製の吸気マニホールドと比較して、その軽量化を図ることができるとともに、成形自由度が高いため、吸気慣性効果を得る上で必要なインテークパイプの長さを確保しながらも、エンジンルーム内への搭載性向上を図ることができる。
特開2005−273528号公報
ところが、このようにインテークパイプの長さを確保しつつそのコンパクト化を図るためには、各気筒に接続するインテークパイプを湾曲した形状とせざるを得ないため、この湾曲部分では吸入空気の流れに乱流が発生しやすいものとなる。そして、このようにインテークパイプから吸気ポートを介して通じて燃焼室に導入される吸入空気に乱流が発生していると、燃焼室に導入可能な吸入空気の量が制限され、吸気効率の低下、ひいては機関出力の低下を招くこととなる。特に、こうした傾向は大きな機関出力が要求される機関高回転時において顕著なものとなる。
またその他、内燃機関の燃焼室に供給される燃料の一部が燃焼することなく吸気ポート壁面等に付着し、その付着した燃料が気化して吸気ポート内に滞留すると、これに燃焼室内の火炎が引火して吸気マニホールド内に伝播する、いわゆるバックファイアが発生することがある。樹脂製の吸気マニホールドは、金属製のものと比較して耐熱性が劣るため、バックファイアの熱による内壁の損傷等、同バックファイアの発生に起因する悪影響についても無視できない問題となっている。
この発明は上記実情に鑑みてなされたものでありその目的は、インテークパイプ内に乱流が発生することに起因する吸気効率の低下を抑制するとともに、バックファイアの発生に起因する悪影響を極力抑えることのできる樹脂製吸気マニホールドを提供することにある。
以下、上記目的を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、サージタンクと、該サージタンクから分岐し内燃機関の吸気ポートに指向するように曲成されて該吸気ポートにそれぞれ接続される複数のインテークパイプとを備えた内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、前記インテークパイプの内部には吸入空気の流路断面を網目状に区画する整流部材が設けられることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、サージタンクと、該サージタンクから分岐し内燃機関の吸気ポートに指向するように曲成されて該吸気ポートにそれぞれ接続される複数のインテークパイプとを備えた内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、前記インテークパイプの内部には吸入空気の流路断面を網目状に区画する整流部材が設けられることをその要旨とする。
また、請求項5に記載の発明は、複数のインテークパイプがサージタンクから分岐し内燃機関の吸気ポートに指向するように曲成されて該吸気ポートにそれぞれ接続された内燃機関であって、前記複数のインテークパイプ及び前記サージタンクは樹脂材料により形成され、前記複数のインテークパイプはガスケットを介して前記吸気ポートに接続され、該ガスケットは吸入空気が流通する開口を網目状に区画する整流部を有してなることをその要旨とする。
請求項1又は請求項5に記載の構成によれば、吸入空気はインテークパイプ内部に設けられた整流部材により整流された後に各吸気ポートに流入するようになるため、乱流による吸気効率の低下を抑制することができる。更に整流部材としてインテークパイプ内部の断面を網目状に区画するものを採用しているため、バックファイアと整流部材との接触面積を大きく確保することができ、整流部材を通過して上流側に伝播しようとするバックファイアの熱を奪ってこれを効果的に消炎することができる。その結果、上記構成によれば、インテークパイプ内に乱流が発生することに起因する吸気効率の低下、特に機関高回転域における吸気効率の低下を抑制することができ、併せてバックファイアによるインテークパイプやサージタンクの損傷を極力抑制することができるようになる。なお、整流部材はこれを各インテークパイプの全てに設けられるようにするのが望ましいが、例えば特定のインテークパイプにおいて乱流が発生しやすい場合に同インテークパイプにのみ整流部材を設けるようにすることもできる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、前記整流部材は前記インテークパイプの延伸方向に沿って延びるハニカム構造を有してなることをその要旨とする。
同構成では、ハニカム構造を有した整流部材を採用しているため、バックファイアと整流部材との接触面積を大きく確保することができ、同バックファイアが整流部材の内部を通過する際にその熱を大量に奪ってこれを効果的に消炎することができる。その結果、バックファイアが整流部材より上流側に伝播することを一層効果的に抑制することができるようになる。
なお、整流部材の長さが長いほど高い消炎効果が期待できるが、その反面、吸入空気が流れる際の圧力損失は増大するようになる。そのため、この整流部材の長さは、バックファイアの消炎効果と圧力損失の増大との兼ね合いを考慮して設定することが望ましい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、前記整流部材は前記インテークパイプの最下流側に位置して設けられることをその要旨とする。
同構成によれば、整流部材がインテークパイプの最下流側に設けられるため、曲成されたインテークパイプのどの部分で乱流が発生する場合であっても、最終的には整流部材によって整流された吸入空気が内燃機関の吸気ポートを通じて燃焼室に導入されるようになり、吸気効率の向上を図ることができる。
更に、燃焼室に近接するように整流部材をできる限り下流側に設けることにより、インテークパイプのより広い範囲においてバックファイアの影響を抑制することができるようになる。また、バックファイアはインテークパイプの上流側に伝播するのに伴って同インテークパイプの内壁に付着した燃料と反応して徐々に成長し、その熱量及び伝播速度が増大する傾向がある。このため、バックファイアの悪影響を効果的に抑制する上では、それが成長する前の、熱量及び伝播速度が小さい段階でこれを消炎するのが望ましい。この点、請求項3に記載の構成では、消炎機能を有する整流部材をインテークパイプの最下流側に設けるようにしているため、バックファイアが成長する前の段階でこれを効果的に消炎することができるようになる。
またここで、バックファイアが成長する前の段階ではその熱量や伝播速度が小さいため、請求項2に記載されるように整流部材をインテークパイプの延伸方向に沿って所定の長さを有するハニカム構造とした場合には、その整流部材の長さを極力短く設定することができる。従って、請求項2に記載の樹脂製吸気マニホールドに請求項3に記載の構成を適用することにより、整流部材の消炎機能を維持しつつ、同整流部材による圧力損失の低減を図ることができるようになる。
なお、整流部材はこれをインテークパイプとともに合成樹脂材料によって一体に形成することもできるが、請求項4に記載されるように、バックファイアに対する耐熱性の面では、同整流部材を金属材料によって別途形成し、これをインテークパイプの内部に配設するようにした構成を採用するのが望ましい。
以下、この発明の一実施形態にかかる内燃機関の吸気マニホールドについて、図1〜図5を参照して説明する。
図1に、この実施形態にかかる吸気マニホールドを備えるエンジン10の概略構成を示す。エンジン10は、そのシリンダブロック11に4つのシリンダ11a(図1にはその1つのみを図示)が形成された直列4気筒エンジンである。シリンダブロック11の上部には、シリンダヘッド12が組み付けられている。また、各シリンダ11aの内部に上下動可能に設けられたピストン13はコネクティングロッド14を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。シリンダ11aの内部には、そのシリンダ11aの壁面、ピストン13の上面、及びシリンダヘッド12の下面により区画された燃焼室15が形成されている。
図1に、この実施形態にかかる吸気マニホールドを備えるエンジン10の概略構成を示す。エンジン10は、そのシリンダブロック11に4つのシリンダ11a(図1にはその1つのみを図示)が形成された直列4気筒エンジンである。シリンダブロック11の上部には、シリンダヘッド12が組み付けられている。また、各シリンダ11aの内部に上下動可能に設けられたピストン13はコネクティングロッド14を介して図示しないクランクシャフトに連結されている。シリンダ11aの内部には、そのシリンダ11aの壁面、ピストン13の上面、及びシリンダヘッド12の下面により区画された燃焼室15が形成されている。
シリンダヘッド12には、各燃焼室15に対応して点火プラグ16が設けられるとともに、燃焼室15と連通する吸気ポート17及び排気ポート18がそれぞれ形成されている。なお、各吸気ポート17には吸気マニホールド30のインテークパイプ32が、各排気ポート18には排気マニホールド40のアウトレットパイプ41がボルト22による締結を通じてそれぞれ接続されている。なお、吸気ポート17と吸気マニホールド30との接続部分、及び排気ポート18と排気マニホールド40との接続部分には、同接続部分をシールするとともに、シリンダヘッド12の熱が吸気マニホールド30及び排気マニホールド40に伝達するのを抑制する板状のガスケット23が挟み込まれている。そして、吸気ポート17及び吸気マニホールド30により吸気系が、排気ポート18及び排気マニホールド40により排気系がそれぞれ構成されている。
更に、シリンダヘッド12には、吸気ポート17及び排気ポート18の燃焼室15に連通する各開口を開閉する吸気バルブ19及び排気バルブ20がそれぞれ設けられている。
上記各気筒の吸気ポート17には、同吸気ポート17内に燃料を噴射する燃料噴射弁21がそれぞれ設けられている。これら燃料噴射弁21には、図示しない燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給される。そして、吸気マニホールド30を通じて燃焼室15に導入される空気に対して燃料噴射弁21から燃料が噴射供給され、その空気と燃料の混合気が吸気バルブ19の開弁によって燃焼室15に導入される。そして、燃焼室15に導入された混合気が点火プラグ16によって点火されることにより、その混合気が燃焼してピストン13が押し下げられ、クランクシャフトが回転する。燃焼後の既燃ガス、すなわち排気は、排気バルブ20が開弁することにより排気マニホールド40に排出される。そして、排気系に設けられた触媒コンバータ(図示略)で浄化された後、外部へ排出される。
上記各気筒の吸気ポート17には、同吸気ポート17内に燃料を噴射する燃料噴射弁21がそれぞれ設けられている。これら燃料噴射弁21には、図示しない燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給される。そして、吸気マニホールド30を通じて燃焼室15に導入される空気に対して燃料噴射弁21から燃料が噴射供給され、その空気と燃料の混合気が吸気バルブ19の開弁によって燃焼室15に導入される。そして、燃焼室15に導入された混合気が点火プラグ16によって点火されることにより、その混合気が燃焼してピストン13が押し下げられ、クランクシャフトが回転する。燃焼後の既燃ガス、すなわち排気は、排気バルブ20が開弁することにより排気マニホールド40に排出される。そして、排気系に設けられた触媒コンバータ(図示略)で浄化された後、外部へ排出される。
次に図2〜図4を併せ参照して吸気マニホールド30の構造について詳細に説明する。なお、図2は吸気マニホールド30の分解斜視図、図3は吸気マニホールド30の組み付けられた状態を示す斜視図、並びに図4は図1の部分Sを拡大して示す断面図である。
図2に示されるように、吸気マニホールド30は、吸気系の図示しないエアクリーナと接続される接続部33及びエンジン10の吸気ポート17と接続される接続部34を備えて形成された第1ハウジング36と、第1ハウジング36と組み合わされることによってサージタンク31を形成する第2ハウジング37と、第1ハウジング36と組み合わされることによって4本のインテークパイプ32を形成する第3ハウジング38と、から構成される。これらハウジング36,37,38はいずれもABS樹脂等の合成樹脂によって形成されており、第1ハウジング36を第2ハウジング37と第3ハウジング38とで挟む態様で一体に組み合わせ振動溶着することによって図3に示すような吸気マニホールド30として構成される。また、図2及び図3に示されるように、各インテークパイプ32は、それらが接続される吸気ポート17に指向するように曲成されサージタンク31を取り囲むように湾曲した形状を有している。
また、吸気ポート17と接続される接続部34の開口36cには金属材料により形成される整流部材35がそれぞれ内嵌されている。この整流部材35はハニカム構造、すなわち各インテークパイプ32の延伸方向において所定の長さL(図4参照)を有しており、各インテークパイプ32の内部を複数の流路に区画するハニカム構造を有している。インテークパイプ32の最下流側の開口36c、すなわち吸入空気の流路断面は整流部材35によって網目状、詳しくは複数の三角形に区画されている。
次に上記のように構成された吸気マニホールド30の作用について説明する。
エアクリーナから接続部33の開口36aに導入された吸入空気は、サージタンク31を通過した後に各挿通孔36bに導入される。各挿通孔36bに導入された吸入空気は各インテークパイプ32を通じて開口36cにそれぞれ導かれ、同開口36cからエンジン10の各吸気ポート17に導入される。そして、このように各吸気ポート17に導入された吸入空気は同吸気ポート17に対応する気筒の燃焼室15にそれぞれ導入される。
エアクリーナから接続部33の開口36aに導入された吸入空気は、サージタンク31を通過した後に各挿通孔36bに導入される。各挿通孔36bに導入された吸入空気は各インテークパイプ32を通じて開口36cにそれぞれ導かれ、同開口36cからエンジン10の各吸気ポート17に導入される。そして、このように各吸気ポート17に導入された吸入空気は同吸気ポート17に対応する気筒の燃焼室15にそれぞれ導入される。
更に、図4を参照して整流部材35の作用を説明する。
サージタンク31から各インテークパイプ32に導入される吸入空気は慣性を有しており、その全体が図4の矢印Aで示すように流れる。そのため、インテークパイプ32の湾曲部分に差し掛かるとその外周側の壁面32aに衝突し、矢印Bで示すような乱流が発生する。乱流が発生した吸入空気は、インテークパイプ32の開口36cに設けられた整流部材35を矢印Cで示すように通過し、整流された状態でエンジン10の吸気ポート17に導入されるようになる。また、バックファイアが発生した場合、同バックファイアが整流部材35に接触することによりその熱が奪われるため、同バックファイアを消炎することができ、その成長を極力抑制することができるようになる。
サージタンク31から各インテークパイプ32に導入される吸入空気は慣性を有しており、その全体が図4の矢印Aで示すように流れる。そのため、インテークパイプ32の湾曲部分に差し掛かるとその外周側の壁面32aに衝突し、矢印Bで示すような乱流が発生する。乱流が発生した吸入空気は、インテークパイプ32の開口36cに設けられた整流部材35を矢印Cで示すように通過し、整流された状態でエンジン10の吸気ポート17に導入されるようになる。また、バックファイアが発生した場合、同バックファイアが整流部材35に接触することによりその熱が奪われるため、同バックファイアを消炎することができ、その成長を極力抑制することができるようになる。
以上説明したように本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)本実施形態によれば、吸入空気はインテークパイプ32内部に設けられた整流部材35により整流された後に各吸気ポート17に流入するようになるため、乱流による吸気効率の低下を抑制することができる。特に、こうした乱流の発生し易い機関高回転域における吸気効率の低下についてこれを効果的に抑制することができるようになる。更に整流部材35としてインテークパイプ32内部の断面を網目状に区画するものを採用しているため、バックファイアと整流部材35との接触面積を大きく確保することができ、図4の矢印Fで示すように整流部材35を通過して上流側に伝播しようとするバックファイアの熱を奪ってこれを効果的に消炎することができる。その結果、インテークパイプ32内に乱流が発生することに起因する吸気効率の低下を抑制することができ、併せてバックファイアによるインテークパイプ32或いはサージタンク31の損傷を極力抑制することができるようになる。
(1)本実施形態によれば、吸入空気はインテークパイプ32内部に設けられた整流部材35により整流された後に各吸気ポート17に流入するようになるため、乱流による吸気効率の低下を抑制することができる。特に、こうした乱流の発生し易い機関高回転域における吸気効率の低下についてこれを効果的に抑制することができるようになる。更に整流部材35としてインテークパイプ32内部の断面を網目状に区画するものを採用しているため、バックファイアと整流部材35との接触面積を大きく確保することができ、図4の矢印Fで示すように整流部材35を通過して上流側に伝播しようとするバックファイアの熱を奪ってこれを効果的に消炎することができる。その結果、インテークパイプ32内に乱流が発生することに起因する吸気効率の低下を抑制することができ、併せてバックファイアによるインテークパイプ32或いはサージタンク31の損傷を極力抑制することができるようになる。
(2)また、整流部材35をインテークパイプ32の延伸方向に沿って延びるハニカム構造としたため、バックファイアと整流部材35との接触面積を大きく確保することができ、同バックファイアが整流部材35の内部を伝播する際にその熱を大量に奪うことによってこれを効果的に消炎することができる。その結果、バックファイアが整流部材35より上流側に伝播することを一層効果的に抑制することができるようになる。
(3)整流部材35をインテークパイプ32の最下流側に位置する開口36cに設けるようにしたため、インテークパイプ32のどの部分で乱流が発生する場合であっても、最終的には整流部材35で整流された吸入空気がエンジン10の吸気ポート17を通じて燃焼室15に導入されるようになり、吸気効率の向上を図ることができるようになる。更に、燃焼室15に近接するように整流部材35をできる限り下流側に設けることにより、インテークパイプ32のより広い範囲においてバックファイアの影響を抑制することができるようになる。また、バックファイアはインテークパイプ32の上流側に伝播するのに伴って同インテークパイプ32の内壁に付着した燃料と反応して徐々に成長し、その熱量及び伝播速度が増大する傾向がある。このため、バックファイアの悪影響を効果的に抑制する上では、それが成長する前の、熱量及び伝播速度が小さい段階でこれを消炎するのが望ましい。この点、本実施形態によれば、消炎機能を有する整流部材をインテークパイプ32の最下流側に設けるようにしているため、バックファイアが成長する前の段階でこれを効果的に消炎することができるようになる。
(4)また、バックファイアが成長する前の段階ではその熱量や伝播速度が小さいため、整流部材35をインテークパイプ32の最下流側に位置する開口36cに設けるようにした構成によれば、インテークパイプ32の延伸方向における整流部材35の長さLを極力短く設定することができる。そのため、整流部材35の消炎機能を維持しつつ、同整流部材35をインテークパイプ32の内部に配設することによる圧力損失を極力小さくすることができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・整流部材35の長さは、インテークパイプ32の形状等に合わせて適宜変更することができる。この場合、整流部材35の長さが長いほど高い消炎効果が期待できるが、その反面、吸入空気が流れる際の圧力損失は増大するようになる。そのため、この整流部材35の長さは、バックファイアの消炎効果と圧力損失の増大との兼ね合いを考慮して設定することが望ましい。
・整流部材35の長さは、インテークパイプ32の形状等に合わせて適宜変更することができる。この場合、整流部材35の長さが長いほど高い消炎効果が期待できるが、その反面、吸入空気が流れる際の圧力損失は増大するようになる。そのため、この整流部材35の長さは、バックファイアの消炎効果と圧力損失の増大との兼ね合いを考慮して設定することが望ましい。
・同様に整流部材35の網目の粗さについても適宜変更することができる。整流部材35の網目の粗さを細かくするほど整流部材35と火炎との接触面積を増大させることができるため、整流部材35の目の粗さが細かいほど高い消炎効果が期待できるが、その反面、吸入空気が流れる際の圧力損失は増大するようになる。そのため、整流部材35の目の粗さについても整流部材35の長さと同様にバックファイアの消炎効果と圧力損失の増大との兼ね合いを考慮して設定することが望ましい。
・また、インテークパイプ32の最下流側の開口36cに整流部材35を設ける構成としたが、インテークパイプ32内部の開口36cよりも上流側に整流部材35を設ける構成とすることもできる。なお、できる限り下流側に整流部材35を設けることにより、インテークパイプ32のより広い範囲において同バックファイアの影響を抑制することができるようになる。更に、バックファイアはインテークパイプ32の上流側に伝播するのに伴って成長する傾向があるため、バックファイアの悪影響を効果的に抑制する上では、それが成長する前の熱量、伝播速度が小さい段階でこれを消炎することが望ましい。またここでバックファイアが成長する前の段階ではその熱量や伝播速度が小さいため、整流部材35の長さを極力短く設定することができるといった利点もある。すなわち、インテークパイプ32内部の開口36cよりも上流側に整流部材35を設ける構成とする場合であっても、整流部材35はできる限り下流側に設けることが望ましい。
・上記実施形態のように整流部材35を各インテークパイプ32の全てに設けることが望ましいが、例えば特定のインテークパイプ32において乱流が顕著に発生する場合に同インテークパイプ32にのみ整流部材35を設けるようにすることもできる。
・更に整流部材35は、上記実施形態にて例示した形状を有するものに限定されず、所定の整流機能を発揮するものであればその形状は適宜変更することができる。従って、例えば図5に示される整流部材135のようにインテークパイプ32の流路断面を平行に延びる複数の領域に区画する形状を有するものであってもよい。
・また、上記実施形態では、金属材料により形成される整流部材35が開口36cにそれぞれ内嵌される構成としたが、この発明はこうした構成に限定されるものではなく、金属以外の材料、例えば吸気マニホールド30と同様、合成樹脂によって形成することもできる。なお、整流部材の材料としては、熱伝導率が高く、耐熱性の高い材料であることが望ましい。
・上記実施の形態では吸気マニホールド30のインテークパイプ32の開口36cに整流部材35を嵌合する構成としたが、図6に示されるように、ガスケット23に吸入空気が流通する開口に同開口を網目状に区画する整流部39を設ける構成としても上記実施形態に準じた作用効果を得ることができる。
・また上記のようにガスケット23に整流部39を設ける場合には、更に図7に示されるように整流部39をエンジン10の吸気ポート17の延伸方向に沿って同吸気ポート17内に延びるハニカム構造とすることによって、消炎効果を向上させることができる。また、こうしたハニカム構造に限らず、例えば図8に示されるように、ガスケット23を吸気ポート17の延伸方向に沿って同吸気ポート17内に延設し、その先端部に整流部39を設ける構成を採用することもできる。
・上記実施形態では、吸気ポート17に燃料を噴射供給する燃料噴射弁21を備えたエンジン10について例示したが、同エンジン10は燃焼室15内に直接燃料を噴射供給する燃料噴射弁を備えるもの、或いはそれら吸気ポート用燃料噴射弁及び筒内噴射用燃料噴射弁の双方を備えるものであってもよい。
10…エンジン、11…シリンダブロック、11a…シリンダ、12…シリンダヘッド、13…ピストン、14…コネクティングロッド、15…燃焼室、16…点火プラグ、17…吸気ポート、18…排気ポート、19…吸気バルブ、20…排気バルブ、21…燃料噴射弁、22…ボルト、23…ガスケット、30…吸気マニホールド、31…サージタンク、32…インテークパイプ、33,34…接続部、35…整流部材、36…第1ハウジング、36a…開口、36b…挿通孔、36c…開口、37…第2ハウジング、38…第3ハウジング、39…整流部、40…排気マニホールド、41…アウトレットパイプ。
Claims (5)
- サージタンクと、該サージタンクから分岐し内燃機関の吸気ポートに指向するように曲成されて該吸気ポートにそれぞれ接続される複数のインテークパイプとを備えた内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、
前記インテークパイプの内部には吸入空気の流路断面を網目状に区画する整流部材が設けられる
ことを特徴とする内燃機関の樹脂製吸気マニホールド。 - 請求項1に記載の内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、
前記整流部材は前記インテークパイプの延伸方向に沿って延びるハニカム構造を有してなる
ことを特徴とする内燃機関の樹脂製吸気マニホールド。 - 請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、
前記整流部材は前記インテークパイプの最下流側に位置して設けられる
ことを特徴とする内燃機関の樹脂製吸気マニホールド。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の樹脂製吸気マニホールドにおいて、
前記整流部材は金属材料により形成されてなる
ことを特徴とする内燃機関の樹脂製吸気マニホールド。 - 複数のインテークパイプがサージタンクから分岐し内燃機関の吸気ポートに指向するように曲成されて該吸気ポートにそれぞれ接続された内燃機関であって、
前記複数のインテークパイプ及び前記サージタンクは樹脂材料により形成され、
前記複数のインテークパイプはガスケットを介して前記吸気ポートに接続され、該ガスケットは吸入空気が流通する開口を網目状に区画する整流部を有してなる
ことを特徴とする内燃機関。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006131690A JP2007303341A (ja) | 2006-05-10 | 2006-05-10 | 内燃機関の樹脂製吸気マニホールド、及び内燃機関 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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