JP2007322585A - 誘導シール及び誘導シールの製造方法 - Google Patents

誘導シール及び誘導シールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
蓄光材を用いた表示材において、印刷を行うと表面処理等のコストがかかっていた。
【解決手段】
かかる課題を解決するために本発明は、上記問題点を解決するために、透明シートを準備する工程と、準備された透明シートの一の面に蓄光性のマークを印刷する印刷工程と、印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープ被覆工程と、からなる誘導シールの製造方法を提供する。これにより、作業工程の簡素化と低コスト化が可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導シール及び誘導シールの製造方法に関するものである。
地下鉄駅構内や地下街、ビル等の屋内施設において、地上口や非常口、非常階段等の位置を示す誘導灯や避難灯などが設置されている。これらは停電時にも点灯するようになっているが、停電時に人々が地上口や非常口、非常階段等の表示を発見しやすいように天井付近に固定されている。これら非常灯は内部からの照明により表示するため電気配線等の設備が必要であり、階段等の段差ごとに設置するような細やかな配置を行うことができない。また、地震や火災等の災害時に上記電気配線が断線する危険性もあり、停電等のトラブル発生時には電気配線設備等の必要のない、非常時の避難誘導手段が求められる。このことから、照明点灯時には蓄光し、停電等の消灯時には発光する蓄光材を利用し、さらに手軽にいろいろな場所に設置することができる蓄光材料を利用したシート状の誘導表示体がある。
このような蓄光材料を利用したシート状の誘導表示体は電気配線設備が不要ではあるが、手軽に様々な場所に設置を求められるため、設置場所に合わせ、いろいろな種類を用意する必要があり、シート自体を低コストで作製しなければならない。また、停電等のトラブルが長時間続く場合を想定して長時間発光も求められている。
かかる問題を解決するための蓄光機能を有する表示部材およびその製造方法が特許文献1に開示されている。特許文献1には透明シートの一面側が接着層で、この接着層に剥離シートを重ねた貼着シートを用意する工程と、前記貼着シートの剥離シートに画像または文字を表わす所定の領域に沿って切り込みを入れる工程と、前記切り込み部分の剥離シートを剥離して接着層を露出させ、この露出した接着層に大粒径蓄光材粒子をふりかけるか、露出した接着層を大粒径蓄光材粒子に押し付けて接着層に大粒径蓄光材を層状に付着させる工程と、残りの剥離シートを剥離して接着層を露出し、この接着層を介してベースシートに貼り付ける工程からなることを特徴とする蓄光機能を有する表示部材の製造方法と、その表示部材が記載されている。
また、特許文献2には、透明シート上に蓄光材を混入したインクを塗布している発明の記載がある。
特開2004−45823 特開2005−213433
しかしながら、特許文献1に記載の発明のような方法では、画像等を表す領域を形成するための、剥離シートを剥がした切り込み部分に蓄光材を付着する工程において、接着層へ蓄光材をふりかけるか、接着層への蓄光材の押し付け等でしか画像等を表す領域が形成できない。これは、世間一般に画像等を大量に形成できる印刷方法が採用できないことを意味し、製品の生産性に限界を生じる。また、画像や文字等に使用する面積が大きくなればなるほど、用意されている透明シートとベースシートとの接着可能な領域の面積が減少し、透明シートとベースシートが剥離しやすくなるため、画像や文字等の図形の領域に限界が生じてしまっていた。
さらに、特許文献2に記載の発明では透明シート表面にインクで印刷を行っているが、その印刷が長期で使用される条件下では、経年変化や印刷層に対する摩擦などにより生じる印刷層の剥離等の破損をできるだけ防ぐために、印刷に使用するインクをシートになじみやすくするためのコロナ放電処理やプライマー処理などの表面処理を行わなければならない。このため、印刷以外の作業工程が必要になりコストアップの一因になってしまう。
そこで、上記問題点を解決するために、本件発明では透明シートを準備する工程と、準備された透明シートの一の面に蓄光性のマークを印刷する印刷工程と、印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープ被覆工程と、からなる誘導シールの製造方法を提供する。第二の発明は、前記印刷工程は、蓄光性塗料を用いて第一層を印刷する第一印刷工程と、第一印刷工程の後に第一層の蓄光性塗料を乾燥させる乾燥工程と、乾燥工程の後に第一層の上面に非蓄光性塗料を用いて第二層を印刷する第二印刷工程と、からなる印刷工程である誘導シールの製造方法を提供する。第三の発明は、第一印刷工程は、透明シートの一の面の一部分に印刷をし、第二印刷工程は、透明シートの残余の部分にも印刷を行なう誘導シールの製造方法を提供する。
また、第四の発明は、透明シートと、前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、前記一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープと、からなる誘導シールを提供する。第五の発明は、透明シートと、前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、前記蓄光性マークの上面に印刷された非蓄光性印刷層と、前記非蓄光性印刷層の上面に貼り付けされた両面テープと、からなる誘導シールを提供する。第六の発明は、前記透明シートの一の面は、蓄光性マークの蓄光材の粒径の3倍以上の表面粗度を有する誘導シールを提供する。第七の発明は、前記透明シートの材質として、生分解性プラスチックを用いた誘導シールを提供する。第八の発明は、前記透明シートの蓄光性マークが印刷されない面である他の面は、凹凸面である誘導シールを提供する。第九の発明は、前記凹凸面は、0.1ミリメートル以上15ミリメートル以下の段差にて構成されている誘導シールを提供する。第十の発明は、前記凹凸は、凸レンズ又は凹レンズを構成する誘導シールを提供する。
以上のような構成をとる本発明によって、蓄光材を用いた誘導シールは、透明シートに印刷するための表面処理を必要とせず、印刷された蓄光マークの保護を両面テープで行うため、作業工程の簡素化が可能になる。
以下に、各発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1は、主に請求項1と請求項4などについて説明する。また、実施形態2は、主に請求項2、請求項3、請求項5などについて説明する。また、実施形態3は、主に請求項6などについて説明する。また、実施形態4は、主に請求項7などについて説明する。また、実施形態5は、主に請求項8から請求項10などについて説明する。
<<実施形態1>>
<実施形態1の概要>
本実施形態は、透明シートの一の面に蓄光性マークを印刷し、その面に印刷された蓄光性マークを両面テープで被覆した誘導シールである。また、その誘導シールの製造方法である。
<実施形態1の構成>
本実施形態は、透明シートと、前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、前記一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープと、からなる誘導シールに関する。また、その誘導シールの製造方法に関する。
図1に本実施形態における誘導シールの構成の一例を示す。図1は本実施形態の構成を示す概念図である。図1に示すとおり、本実施形態における誘導シールは、両面テープ(0101)と、透明シート(0102)と、蓄光性マーク(0103)と、を有する。図中の蓄光性マークは透明シート印刷面上にある。また、図では両面テープは断面をもって描かれているが実際は蓄光性マークを被覆するために透明シートの全面を覆っている。また、完成品である誘導シールは蓄光性マークを視認する透明シート側が正面になるため、図1は完成品の裏面から見た斜視図である。
「両面テープ」とは、透明シートに印刷された蓄光性マークを被覆するために用いられるものである。図2に示すように、両面テープは、両面テープ外側接着層(0201)と両面テープベース層(0202)と両面テープ内側接着層(0203)から成る。両面テープ内側接着層とは、印刷面を被覆する側の接着層である。両面テープベース層とは、両面に存在する接着層の中間位置に入るベース層であり、一般的に紙などが使用されるが、テープ強度をあげたい場合は、不織布、フィルム、布、ゴムなどが使用される。また、テープに厚みを持たせたい場合やクッション性を持たせたい場合、発泡体などが使用される。またさらに、金属、およびベースレスなどでもよい。また、前記ベースは蓄光材の発光効率を上げるため白色が好ましいが着色タイプや模様が入っているタイプでもよい。このとき、完成品である誘導シールは、透明シートを通して、蓄光性マークと蓄光性マーク以外の場所にあるベースの色や模様が視認されることになる。
外側接着層は、完成品である誘導シールを設置したい場所に貼り付けるための接着層である。本実施形態の誘導シールを凸凹した壁面に貼り付ける場合は、厚層タイプの接着層を選択したり、コストを重視するなら薄層タイプの接着層でもよい。また、頻繁に張り替える用途に使用するならば再剥離性タイプの接着層を選択してもよい。また、設置場所が極低温になる可能性がある場合に接着層の劣化により誘導シールを剥離しないよう耐低温タイプの接着層、もしくは設置場所が高温になる可能性がある場合は耐高温タイプの接着層を用いてもよい。また、工場等の発火の危険性のある場所の場合は難燃タイプの接着層を用いてもよい。
「蓄光性マーク」とは、蓄光材料を印刷利用可能な状態にし、印刷されたマークである。図3に示すように、「マーク」には(a)のような単純な図形や、(b)のような文字もしくは数字、(c)のような絵もしくは画像などであってもよい。
蓄光材料とは、太陽光や蛍光灯などの光エネルギーを吸収蓄積して、遮光時にエネルギーを徐々に放出し、発光する性質を持った材料をいう。蓄光材の材質としては硫化亜鉛タイプ(ZnS:Cu)やアルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素の賦活剤を添加焼成したタイプなどがあり、発光が長時間持続する。また、粒度については通常5〜60マイクロメートル程度である。図4に発光が長時間持続する蓄光材の性能を示す一例としてアルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素の賦活剤を添加焼成したタイプの諸特性を示す。図4より、それぞれの製品はアルミン酸塩化合物を主成分に希土類元素の賦活剤を添加焼成したタイプであり、発光ピーク波長が緑、青、紫が存在する。発光色はマークの図形や図柄により選択するのが好ましい。例をあげると前述の図3(c)の絵は緑色が一般に使用されているため、発光ピークの波長を緑の製品を使用する等である。また、どの製品も励起ピーク波長は約365ナノメートルの紫外線光であるため、太陽光や蛍光灯などの紫外線を発する光源が必要である。
また、図5(a)に本実施形態の誘導シールと(b)にその断面を示す。(b)は(a)の線X―Xで切断した面をA方向から見た断面図である。(b)からわかるように蓄光性マーク(0501)は透明シート(0502)と両面テープ内側接着層(0503)との間にはさまれ保持されることとなる。
また、インクに使用する溶剤と両面テープ内側接着層との界面に化学的な相性により溶剤の染み出し、もしくは染み込みが考えられる場合、蓄光性マークの印刷部分にガラスコーティングを行ってもよい。図6(a)に前記ガラスコーティングを行った誘導シートと(b)にその断面を示す。(b)は(a)の線X―Xで切断した面をA方向から見た断面図である。(b)に示すようにガラスコーティング層(0604)が蓄光性マーク(0601)もしくは透明シート(0602)と両面テープ内側接着層(0603)との間に存在する。このガラスコーティングにより、前述した溶剤の染み出し、もしくは染み込みが防げる。ここで、ガラスコーティング材料は、ポリシラザン、ホウ酸シリカ、オルガノシラン等がある。
また、蓄光性塗料を利用した印刷のみでなく、例えば図7のように文字や図形などを非蓄光性塗料を用いた印刷(0701)で行い、矢印などのマークは蓄光性塗料の印刷(0702)で行ってもよい。
「透明シート」とは、上記蓄光性マークを印刷するシートである。シート材質としてはポリカーボネイトなどである。また、ポリエチレン系、ポリ塩化ビニル系などのプラスチックであってもよい。
<実施形態1の製造方法の流れ>
図8に本実施形態の誘導シール製造方法のフローチャートを示す。まず、本実施形態の透明シートは、透明シートを準備する工程(S0801)と、準備された透明シートの一の面に蓄光性のマークを印刷する印刷工程(S0802)と、印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープ被覆工程(S0803)と、から成る製造方法で作製される。
「透明シートを準備する工程」とは、印刷したい透明シートを所望の形状や大きさにカッティングする等の印刷前段階を表す。
「蓄光性のマークを印刷する印刷工程」とは、蓄光材料を含んだインクを用い、前記透明シートの印刷面に印刷する工程を表す。ここで印刷工程で用いられる印刷方法は凸型、凹型、オフセット、スクリーン印刷方法などがあるが、本実施形態ではスクリーン印刷が好ましいと考えられる。以下に好ましい理由を述べる。
スクリーン印刷は、絹・ナイロン・テトロンなどの繊維、またステンレススチールの針金などで織ったスクリーンを枠に張り、四方を引張り緊張させて固定し、光工学的(写真的)方法で版膜(レジスト)を作り必要な画線以外の目を塞ぎ、枠内に印刷インクを入れ、スキージ等でスクリーンの内面を加圧移動することにより、インクを版膜のない部分のスクリーンを透過させ版下に置かれた被印刷物面に印刷をおこなう方法である。
この印刷方法は、印刷されたインクの層が非常に厚く、豊富な種類のインクが使用でき、印刷の版面が柔軟であり、印刷圧が非常に小さく傷つきやすいものにも使用できるという利点がある。また、版が非常に安価なため、少量でも低コストで印刷が可能である。よって、透明シートが傷つきにくい、蓄光材粒子が壊れにくい、印刷層が厚く蓄光材を印刷面に多く含めることができる等の利点がある。これらのことから、スクリーン印刷は本実施形態の誘導シールの製造方法に用いるのに好ましい。
ここで図9を用いて、蓄光性マークが印刷される透明シートの印刷面と、その印刷された蓄光性マークを透明シートを通して視認する視認面の関係を説明する。図9に示すように、(a)に示す蓄光性マーク印刷面(0901)と(b)に示す人間が視認する誘導シールの視認面(0902)とは透明シート(0903)を挟んだ反対面になる。よって、この印刷工程で印刷する蓄光性マーク(0904)は、視認面(0902)で印刷されたマークの面対象として視認されることになる。また、このことから、印刷時に印刷すべきマークは、人間に視認させたいマークと面対象にする必要がある。
「両面テープ被覆工程」とは、「蓄光性のマークを印刷する印刷工程」で印刷した蓄光性マークを前述した両面テープの内側接着層で被覆し保護すると共に、製品完成後に本製品が設置される場所に貼り付ける両面テープ外側接着層を同時に付す工程である。
図10に本実施形態の誘導シールの製造方法の一例を示す。図10ではスクリーン印刷を想定している。まず(a)において、透明シートを所望の大きさに切断する。(b)において、前記切断した透明シートを印刷の版に用いるスクリーン(1001)に合わせ置く。(c)において、前期位置合わせした透明シートに印刷するための蓄光材を利用したインクまたは非蓄光性のインク(1002)をスクリーン上に置く。ここで選択するスクリーンは印刷したいマークや印刷する色、材料によって適時変更する。(d)において、前記インクを前記透明シートに印刷するためスキージ(1003)をスクリーン上で加圧移動させる。(e)において、前記インクを印刷された透明シートから前記スクリーンを離す。ここで、透明シートに蓄光材を利用したインクまたは非蓄光性のインクが印刷されたことになる。(f)において、前記透明シートの前記インク印刷面乾燥後、両面テープ(1004)を印刷面に貼り付ける。
<実施形態1の効果>
本実施形態における誘導シールは、両面テープにて印刷面の被覆を行い印刷面の保護を行うことで、透明シートの印刷面のプライマー処理などの表面処理を必要とせず、作業工程の簡素化を可能にする。また、スクリーン印刷のような少量多品種の生産を低コストで行える印刷方法を用いてシートに蓄光材を用いたマークを印刷することで製品の低コスト化を可能にする。
<<実施形態2>>
<実施形態2の概要>
本実施形態は、透明シートの一の面に蓄光性マークを印刷し、その面に印刷された蓄光性マークの上面に非蓄光性の塗料を印刷し、その印刷された非蓄光性塗料層を両面テープで被覆した誘導シールである。また、その誘導シールの製造方法である。
<実施形態2の構成>
本実施形態は、透明シートと、前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、前記蓄光性マークの上面に印刷された非蓄光性印刷層と、前記非蓄光性印刷層の上面に貼り付けされた両面テープと、からなる誘導シールに関する。また、その製造方法に関する。
図11に本実施形態における誘導シールの構成の一例を示す。図11は本実施形態の構成を示す概念図である。図11(a)に示すとおり、本実施形態における誘導シールは、両面テープ(1101)と、透明シート(1102)と、蓄光性マーク(1103)と、非蓄光性印刷層(1104)を有する。図中の蓄光性マークは透明シート印刷面上にある。また、非蓄光印刷層は図では断面をもって描かれているが実際は蓄光性マーク上面全体に印刷され蓄光性マーク上面を覆っている。また、同様に両面テープ(1101)も断面を持って描かれているが実際には蓄光性マーク及び非蓄光層を被覆するために透明シートの全面を覆っている。また、(b)に示すように非蓄光印刷層が蓄光性マークの上部以外の蓄光性マークが印刷されていない透明シートの残余部分にも印刷されていてもよい。また完成品である誘導シールは蓄光性マークを視認する透明シート側が正面になるため、図11(a)(b)は共に完成品の誘導シール裏面から見た斜視図である。
ここで、「非蓄光性印刷層」とは、前記蓄光性材料を塗料に用いずに、通常のインク等の塗料により印刷された印刷層である。選択色は蓄光性マークの発光効率をよくするため白色が好ましいが、誘導シールの設置場所や目的により黄色や緑等の他の色の塗料を用いてもよい。
また、図12(a)に本実施形態の誘導シールと(b)または(c)にその断面を示す。 (b)または(c)は(a)の線X−Xで切断される面をA方向から見た断面図である。(b)からわかるように蓄光性マーク(1201)および非蓄光性印刷層(1204)は透明シート(1202)と両面テープ内側接着層(1203)との間にはさまれ保持されることとなる。また、非蓄光性塗料を蓄光性マーク上面のみに印刷する場合(c)のような断面になる。ただし、(c)のように蓄光性マーク上面のみに非蓄光性印刷層を形成する場合、(a)図中の誘導シールの端面に描かれている非蓄光性印刷層は現れない。
また、非蓄光性印刷層のインクに使用する溶剤と両面テープ内側接着層との界面に化学的な相性により溶剤の染み出し、もしくは染み込みが考えられる場合、蓄光性マークの印刷部分にガラスコーティングを行ってもよい。図13(a)に前記ガラスコーティングを行った誘導シートと(b)にその断面を示す。(b)は(a)の線X−Xで切断される面をA方向からみた断面図である。(b)に示すようにガラスコーティング層(1305)が非蓄光性印刷層(1304)と両面テープ内側接着層(1303)との間に存在する。このガラスコーティングにより、前述した溶剤の染み出し、もしくは染み込みが防げる。ここで、ガラスコーティング材料は、ポリシラザン、ホウ酸シリカ、オルガノシラン等がある。また、非蓄光性印刷層(1304)が蓄光性マーク(1301)上面のみ形成されている場合は(c)に示すように非蓄光性印刷層(1304)の上部のみに前記ガラスコーティングを行ってもよい。ただし、(c)のように蓄光性マーク上面のみに非蓄光性印刷層を形成する場合、(a)図中の誘導シールの端面に描かれている非蓄光性印刷層は現れない。
<実施形態2の製造方法の流れ>
図14に本実施形態の誘導シール製造方法のフローチャートを示す。まず、本実施形態の透明シートは、透明シートを準備する工程(S1401)と、蓄光性のマークを印刷する印刷工程において、準備された透明シートの一の面に蓄光性塗料を用いて第一層を印刷する第一印刷工程(S1402)と、第一印刷工程の後に第一層の蓄光性塗料を乾燥させる乾燥工程(S1403)と、乾燥工程の後に第一層の上面に非蓄光性塗料を用いて第二層を印刷する第二印刷工程(S1404)と、印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて被覆するる両面テープ被覆工程(S1405)と、から成る製造方法で作製される。
「第一印刷工程」とは、準備された透明シートの一の面に蓄光性塗料を用いて蓄光性マークを印刷する工程である。
「乾燥工程」とは、蓄光性マークの印刷層が後述する第二印刷工程で非蓄光性塗料印刷層と混ざらないようにするため完全に乾燥させるための工程である。
「第二印刷工程」とは、蓄光性マークの上面に非蓄光性塗料を用いて第二層を印刷する工程である。この工程により蓄光性マークの上部に非蓄光性印刷層が形成されることになる。また、この工程で印刷される非蓄光性塗料の印刷部分は、前記第一印刷工程で印刷された蓄光性マーク上のみならず、蓄光性マークが印刷されていない透明シートの残余部分を含んでもよい。
「透明シートを準備する工程」「両面テープ被覆工程」は実施形態1と同様なため説明を省略する。
<実施形態2の効果>
本実施形態における誘導シールは、両面テープにて印刷面の被覆を行い印刷面の保護を行うことで、透明シートの印刷面のプライマー処理などの表面処理を必要とせず、作業工程の簡素化を可能にする。また、スクリーン印刷のような少量多品種の生産を低コストで行える印刷方法を用いてシートに蓄光材を用いたマークを印刷することで製品の低コスト化を可能にする。また、蓄光性マーク上面に非蓄光性印刷層を形成することで、蓄光性マークの印刷層に直接両面テープを張付ける場合に比べ蓄光性マーク印刷層のよりいっそうの保護が行える。さらにまた、視認面から見た蓄光性マークの背景に白色の非蓄光性塗料を用いた印刷層を形成した場合、発光時の反射効率を上げる効果等がある。
<<実施形態3>>
<実施形態3の概要>
本実施形態における誘導シールは、透明シートの蓄光性マークを印刷する面が蓄光性マークの蓄光材の粒径の3倍以上の表面粗度をさらに有することを特徴とする。印刷する側の透明シート表面を表面粗化することで、通常の表面粗度を持つ透明シートに比べ表面積が大きくなる。
<実施形態3の構成>
蓄光性マークを印刷する面が蓄光性マークの蓄光材の粒径の3倍以上の表面粗度を有する透明シートの一の面に蓄光性マークを印刷し、その面に印刷された蓄光性マークを両面テープで被覆した誘導シールである。
図15において通常の透明シートと表面粗化を行った透明シートの表面構成の違いを説明する。図15(a)は通常の透明シートであり、図15(b)は表面粗化したシートである。図15において(1501)は透明シートであり、(1502)は蓄光性マークの印刷層である。(1503)は蓄光材粒子である。ここで、理解しやすくするため、透明シートと蓄光性マークの印刷層との界面に並んでいる蓄光材粒子のみを網掛けで強調した。
本実施形態における表面粗化された透明シートにスクリーン印刷のような方法で蓄光材、又は蓄光材を使用したインクを印刷すると、蓄光粒子が透明シート表面の凹凸に入り込み、図15(b)のように並ぶ。例えば、蓄光材の粒径(1504)が5マイクロメートルであったとすると、表面粗度Rz(1505)は15マイクロメートル以上である。また、蓄光材の粒径(1504)が40マイクロメートルであったとすると、表面粗度Rz(1505)は120マイクロメートル以上である。表面粗化する場所は蓄光材を用いたインクを印刷する部分のみ、またはシート全体でもよい。表面粗化の方法はエッチング等の化学的方法やサンドブラスト等の物理的方法を用いてもよい。
<実施形態3の製造方法の流れ>
図16に本実施形態の誘導シール製造方法のフローチャートを示す。まず、本実施形態の透明シートは、表面粗化を行った透明シートを準備する工程(S1601)と、準備された透明シートの一の面に蓄光性のマークを印刷する印刷工程(S1602)と、印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープ被覆工程(S1603)と、から成る製造方法で作製される。
本実施形態の製造方法の流れは実施形態1とほぼ同様であるが、「透明シートを準備する工程」において、実施形態1の作業の他に前述のような表面粗化を印刷面に施す作業を加える。このこと以外は実施形態1と同様なため詳細な説明は省略する。
<実施形態3の効果>
図16に示すように、印刷する側の透明シート表面を表面粗化し、表面粗度を蓄光材の粒径の3倍以上にすることで、通常の表面粗度を持つ透明シートに比べ印刷面に凹凸があるため、印刷面の表面積が大きくなる。そのため印刷された蓄光材粒子が、通常の表面粗度を持つ透明シートより、透明シートの印刷面に多く並ぶことになる。このことから、従来では透明シート表面に最も近くに並んでいる蓄光材粒子が最も励起光を吸収し、奥側に行くほど吸収の効率が悪くなるという、励起光の到達深度の問題が緩和され、本実施形態の透明シートは多くの蓄光材粒子が励起光を効率よく吸収することができる。よって、発光のための励起時間が短くてすむ効果を得ることができる。また、通常の表面粗度を持つ透明シートに比べ発光の際曇りが生じるが、透明シートの印刷面に並ぶ蓄光粒子が多くなっているため単位面積あたりの発光効率がよくなり、誘導シールの蓄光性マークの輝度が上がる効果が得られる。
また、シート全体を表面粗化した場合、アンカー効果により透明シートと両面テープとの接着強度が上がり、本実施形態の誘導シールの強度が上がる効果が得られる。
<<実施形態4>>
<実施形態4の概要>
本実施形態は、透明シートの材質として、生分解性プラスチックを用いたことをさらに有することを特徴とする誘導シールである。
<実施形態4の構成>
生分解性を有する透明シートの一の面に蓄光性マークを印刷し、その面に印刷された蓄光性マークを両面テープで被覆した誘導シールである。
「生分解性プラスチック」とは、通常のプラスチック製品と同じように使え、しかも使用後は自然界の微生物や分解酵素によって水と二酸化炭素に分解される機能を持つプラスチックのことである。廃棄物の処理に際しても地中への埋め立てが可能で、燃焼させても発生熱量が低くダイオキシン等の有害物質が放出されることがないという環境利点を持つ。生分解性プラスチックの材質は、飼料用トウモロコシから抽出される天然高分子(澱粉)を利用したものや酢酸セルロース・酢酸グリセリンが主成分のもの、ポリL乳酸による脂肪族ポリエステル等である。
<実施形態4の効果>
透明シートに生分解性プラスチックシートを用いることにより、火災等の災害時により本実施形態における誘導シートの燃焼による有毒ガスの発生を抑えることができ、ビル等の建物内や地下街等の閉鎖された場所にいる被災者の安全性を確保できる。
また、本実施形態の誘導シールを廃棄するような場合、自然界の微生物や分解酵素によって水と二酸化炭素に分解されるため、廃棄物の処理に際しても地中への埋め立てが可能なため廃棄処理コストの削減も可能であり、焼却処分でもダイオキシン等の有害物質を放出しないため環境への負荷をなくすことができる。
<<実施形態5>>
<実施形態5の概要>
本実施形態は透明シートの蓄光性マークが印刷されない面に凹凸を設けることをさらに有することを特徴とする誘導シールである。
<実施形態5の構成>
透明シートの蓄光性マークが印刷されない面である他の面は、凹凸面である誘導シールである。
図17に本実施形態の透明シートの斜視図を示す。図17(a)は点状ブロックの形状の透明シート(1701)であり、点状の凹凸(1702)を有する。また、(b)は線状ブロックの形状の透明シート(1703)であり、線状の凹凸(1704)を有する。(c)または(e)は(a)の線X−Xで切断した面をA方向から見た断面図であり、(d)または(f)は(b)の線Y−Yで切断した面をB方向から見た断面図である。(c)(d)は印刷面が平滑な形状の透明シートの断面である。また、(e)(f)のように印刷面が平滑でなく、印刷されない面と同様に凹凸を持つ形状であってもよい。このときの点状ブロックの形状の透明シート及び線状ブロックの形状の透明シートを利用する誘導シールにおいて透明シートの凹凸の高さ(1705)は0.1ミリメートル以上15ミリメートル以下で構成される。
図18に本実施形態の誘導シール正面図の一例を示す。(a)は点状ブロックの形状の誘導シール上面図であり、(b)は線状ブロックの形状の誘導シール上面図である。両方とも印刷面に印刷されたマーク(1801)及びマーク以外の部分(1802)が視認される。ここで、マーク(1801)に蓄光性塗料を用いた印刷、マーク以外の部分(1802)に非蓄光性塗料を用いた印刷が透明シートを通して視認される。また、マーク(1801)に非蓄光性塗料を用いた印刷、マーク以外の部分(1802)に蓄光性塗料を用いた印刷が透明シートを通して視認されるように構成してもよい。
また、図19に示すように、透明シートの蓄光性マークが印刷されない面の凹凸がレンズ形状であってもよい。(a)は透明シートの蓄光性マークが印刷されない面から見た正面図であり、(b)は(a)の線X−Xで切断される面をA方向からみた断面図である。例えば本実施形態の透明シートを床面に設置し、レンズ焦点距離を日本人の平均身長における目の高さ程度に合致させる場合、透明シートの材質にポリカーボネイト(屈折率1.59)を使用すると、凸レンズ形状の高さ(1901)を約0.1ミリメートル、透明シートに形成される凸レンズ形状の直径(1902)を約20ミリメートル、形成する凸レンズの曲率半径(1903)を約1500ミリメートル程度にすればよい。また、本実施形態の誘導シールを階段の蹴込み面に設置した場合に、人間が階段を上る際、目線が来る位置に焦点が合うよう前記凸レンズ形状の高さ(1901)、透明シートに形成される凸レンズ形状の直径(1902)、形成する凸レンズの曲率半径(1903)の値を決定し透明シートを形成してもよい。
<実施形態5の効果>
透明シートの蓄光性マークが印刷されない面に凹凸を設けることにより、照明の点灯時には視覚障害者用の点字ブロックとして本実施形態の誘導シールを用いることができ、停電等の災害時には避難誘導用ブロックとして用いることができる。また、凹凸部にレンズ効果を持たせる形状にすることで、蓄光性マークからの発光が集光され蓄光性マークが強調される、または明るく見える効果を得ることができる。
実施形態1の構成の一例を説明するための斜視図 実施形態1に使用される両面テープの断面図 実施形態1の蓄光性マークの例 蓄光材の諸特性 実施形態1の誘導シールと断面 実施形態1の誘導シールと断面(コーティング有り) 実施形態1の誘導シールの印刷の一例 実施形態1の誘導シール製造方法のフローチャート 透明シート印刷面と視認面の関係 実施形態1の誘導シール作製方法の一例 実施形態2の構成の一例を説明するための斜視図 実施形態2の誘導シールと断面 実施形態2の誘導シールと断面(コーティング有り) 実施形態2の誘導シール製造方法のフローチャート 実施形態3の透明シートと蓄光マークとの界面 実施形態3の誘導シール製造方法のフローチャート 実施形態4の誘導シールに使用する透明シート斜視図と断面の例 実施形態4の誘導シール上面図の例 実施形態4の透明シート上面図と断面図の例
符号の説明
0101 両面テープ
0102 透明シート
0103 蓄光性マーク

Claims (10)

  1. 透明シートを準備する工程と、
    準備された透明シートの一の面に蓄光性のマークを印刷する印刷工程と、
    印刷工程にて印刷された蓄光性マークの印刷面に両面テープを貼り付けて一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープ被覆工程と、
    からなる誘導シールの製造方法。
  2. 前記印刷工程は、
    蓄光性塗料を用いて第一層を印刷する第一印刷工程と、
    第一印刷工程の後に第一層の蓄光性塗料を乾燥させる乾燥工程と、
    乾燥工程の後に第一層の上面に非蓄光性塗料を用いて第二層を印刷する第二印刷工程と、
    からなる印刷工程である請求項1に記載の誘導シールの製造方法。
  3. 第一印刷工程は、透明シートの一の面の一部分に印刷をし、第二印刷工程は、透明シートの残余の部分にも印刷を行なう請求項2に記載の誘導シールの製造方法。
  4. 透明シートと、
    前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、
    前記一の面に印刷された蓄光性マークを被覆する両面テープと、
    からなる誘導シール。
  5. 透明シートと、
    前記透明シートの一の面に印刷された蓄光性マークと、
    前記蓄光性マークの上面に印刷された非蓄光性印刷層と、
    前記非蓄光性印刷層の上面に貼り付けされた両面テープと、
    からなる誘導シール。
  6. 前記透明シートの一の面は、蓄光性マークの蓄光材の粒径の3倍以上の表面粗度を有する4または請求項5に記載の誘導シール。
  7. 前記透明シートの材質として、生分解性プラスチックを用いた請求項4から請求項6のいずれか一に記載の誘導シール。
  8. 前記透明シートの蓄光性マークが印刷されない面である他の面は、凹凸面である請求項4から7のいずれか一に記載の誘導シール。
  9. 前記凹凸面は、0.1ミリメートル以上15ミリメートル以下の段差にて構成されている請求項8に記載の誘導シール。
  10. 前記凹凸は、凸レンズ又は凹レンズを構成する請求項8または9に記載の誘導シール。
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