JP2007332919A - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フロントハウジング5とリアハウジング7とから構成されるハウジング3内にスクロール圧縮機構23を設置し、その固定スクロール部材25を、端板25Aの外周よりも内周側の端面とリアハウジング7の内面との間に介装される第1シール材39により、第1シール材39の内周側に、スクロール圧縮機構23で圧縮されたガスが吐出される吐出チャンバー41を区画するよう第1ボルト31を介してリアハウジング7内面に締め付け固定し、第1シール材39を、ハウジング3の内部空間を、吐出チャンバー41と該吐出チャンバー41を除く空間にて形成される吸入チャンバー43とに区画することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
また、上記シール材がハウジングの内径あるいは固定スクロール部材の端板外径と略同径位置に配置されている。このような構成によると、ハウジングおよび固定スクロール部材端板の全面に高圧が負荷されることとなり、この高圧による圧力荷重を受ける面積が最大となる。このため、過大な圧力荷重によってハウジングおよび端板が微小変形することに起因するガス漏れの発生が懸念される。従って、ハウジングおよび端板の板厚を厚くして剛性を高くせざるを得ず、これが圧縮機の重量増加をもたらし、軽量化の妨げとなっている。
従って、微小圧力変形によるガス漏れ、その対策としてのハウジングおよび端板の剛性アップ、それに伴う圧縮機の重量増加等の諸問題については、依然解消されていないのが実情である。
特に、車両用の空調装置に適用される圧縮機については、軽量化は最も大きな課題の1つである。
すなわち、本発明にかかるスクロール圧縮機は、ハウジングの内部に、一対の固定スクロール部材および旋回スクロール部材から構成されるスクロール圧縮機構と、該スクロール圧縮機構の前記旋回スクロール部材を旋回駆動する駆動軸とが収容設置されるスクロール圧縮機において、前記ハウジングは、フロントハウジングと、前記スクロール機構を収容する前記フロントハウジングの胴部開口を蓋うリアハウジングとから構成され、前記フロントハウジングは、前記スクロール圧縮機構を設置する大径の前記胴部と、前記駆動軸を設置する、前記胴部に連なるこれより小径の駆動軸支持部とを備えた漏斗形状とされ、前記固定スクロール部材は、その端板の外周よりも内周側の端面と前記リアハウジングの内面との間に介装される第1シール材により、前記スクロール圧縮機構で圧縮されたガスが吐出される吐出チャンバーを、前記第1シール材の内周側に区画するよう第1ボルトを介して前記リアハウジングの内面に締め付け固定され、前記第1シール材は、前記ハウジングの内部空間を、前記吐出チャンバーと該吐出チャンバーを除く空間にて形成される吸入チャンバーとに区画することを特徴とする。
つまり、受圧面積が小さくなれば圧力荷重が軽減されるので、圧力を受ける部材は応力が軽減される。こうして応力が軽減された分、各部材を薄肉化、軽量化等により小さい構造としても、十分な剛性および強度を確保することができる。
また、吐出チャンバーを区画する第1シール材の外周側に吸入チャンバーが形成されることとなるので、万一吐出チャンバーからガスが漏洩したとしても、これが直接大気に漏出するのを防止できるとともに、高圧が異常上昇した時に吐出チャンバーからガスを吸入チャンバーにリークすることによって、異常な圧力上昇による圧縮機の破損を未然に回避することができる。
また、第1シール材の外周側に吸入チャンバーが形成されることとなるため、万一吐出チャンバーからガスが漏洩したとしても、これが直接大気に漏出するのを防止することができる。同時に異常な圧力上昇時に吐出チャンバーから高圧ガスを吸入チャンバーにリークすることにより、圧力の異常上昇による圧縮機の破損を未然に回避することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図3を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態にかかるスクロール圧縮機1の縦断面図が示されている。
スクロール圧縮機1は、その概略外形を構成するハウジング3を有する。このハウジング3は、フロントハウジング5とリアハウジング7とをボルト9(第2ボルト)によって一体的に締め付け固定することにより構成される。フロントハウジング5およびリアハウジング7には、各々円周上の複数箇所、例えば4箇所に等間隔で締め付け用のフランジ5A,7Aが一体に形成されている。このフランジ5A,7A同士をボルト9で締め付けることにより、フロントハウジング5とリアハウジング7とが一体に結合される。
なお、メイン軸受13とサブ軸受15との間には、メカニカルシール(リップシール)17が設置されており、ハウジング3内と大気との間を気密にシールしている。
上記ハウジング3の内部には、スクロール圧縮機構23を構成する一対の固定スクロール部材25と旋回スクロール部材27が組み込まれる。固定スクロール部材25は、端板25Aと該端板25Aから立設された渦巻き状ラップ25Bとから構成され、一方、旋回スクロール部材27は、端板27Aと該端板27Aから立設された渦巻き状ラップ27Bとから構成される。
また、旋回スクロール部材27は、フロントハウジング5に形成されているスラスト受け面5Bに端板27Aの背面が支持され、このスラスト受け面5Bと端板27Aの背面との間に介装されるピンリングやオルダムリング等の自転阻止機構33により、旋回スクロール部材27は、自転が阻止されながら固定スクロール部材25に対して公転旋回駆動される構成とされる。
インロー部7Cには、上記シール材47が介装されるとともに、該シール材47の設置部よりも口元側には、図3に示されるように、フロントハウジング5の胴部5Cにおける大径の開口部との間に微小隙間Sが形成されるようになっている。そして、このインロー部7Cを、フロントハウジング5における胴部5Cの開口に嵌合させた状態で、上述のとおり、両ハウジング5,7のフランジ5A,7A同士をボルト9にて締め付け固定することにより、両ハウジング5,7が、シール材47を介して大気から気密にシールされた状態で結合されるようになっている。
外部駆動源から図示省略のプーリーおよび電磁クラッチ等を介して回転駆動力をクランク軸11に伝達し、クランク軸11を回転すると、クランク軸11の偏心ピン11Cにドライブブッシュ19およびドライブ軸受21を介して連結されている旋回スクロール部材27が、自転阻止機構33により自転を阻止されながら、固定スクロール部材25に対して公転旋回駆動される。
また、仮に、シール材39に不具合が生じたり、あるいは高圧の異常上昇により端板25Aやリアハウジング7に微小変形が生じたりして、高圧の圧縮ガスがリークされる事態に陥ったとしても、吐出チャンバー41が直接大気に通ずることはなく、圧縮ガスは、吐出チャンバー41の外周側に形成されている吸入チャンバー43にリークされることとなる。従って、圧縮ガスが吐出チャンバー41から直接大気に流出する事態を回避することができる。
吐出チャンバー41を区画するシール材39を、固定スクロール部材25の端板25Aの外周面よりも内周側の位置に介装しているので、端板25Aおよびリアハウジング7が高圧による圧力荷重を受ける面の面積を狭くすることができる。従って、端板25A、リアハウジング7およびボルト31の応力を僅かながら低下させることができる。このため、これら部品の板厚を低減する等により、スクロール圧縮機1の軽量化およびコストダウンを図ることができる。
また、インロー部25Lと嵌合部7Dとの間のコーナー部にシール材39を介装しているため、シール材39を設置するシール溝の加工が不要となり、加工コストを低減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
本実施形態は、固定スクロール部材25のリアハウジング7に対する固定設置構造に特徴を有するものである。他の点については、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図4には、固定スクロール部材25が、リアハウジング7に対してボルト31により締め付け固定されている部分の断面図が示されている。
本実施形態において、固定スクロール部材25の端板25Aの背面側には、ボトム面25Dに設けられている段部25Fよりも内周側であって、かつ吐出チャンバー41を区画するシール材39Aが設置されるインロー部25Lよりも内周側となる位置に、ネジボス部25Nが設けられる。ネジボス部25Nは、端板25Aの端面から軸線L方向に沿ってラップ側(図4において右側)へ突出されて環状に設けられる。
なお、このシール材39Aは、ネジボス部25Mにおいて、ネジ孔25Pよりも外周側の端面に設けてもよく、これによって、高圧による圧力荷重を受ける部位の面積を更に狭くすることができる。
段部25Fを設けることによって端板25Aの厚さが厚くなる部位にネジボス部25Nを形成し、このネジボス部25Nに、その厚さを利用してネジ径の少なくとも1.5倍の長さのネジかかり代が必要とされるボルト31用のネジ孔25Pを設けているので、所要寸法のネジ孔25Pを設けるためにネジボス部25Nの軸線L方向長さを特に長くする必要はない。このため、ボルト31が支配的なスクロール圧縮機1の軸線L方向の寸法を短くすることができる。従って、スクロール圧縮機1の小型コンパクト化ならびに軽量化を実現し、搭載性を向上させることができる。
また、ネジボス部25Nをシール材39Aよりも内周側に設け、当該位置で固定スクロール部材25をボルト31により締め付け固定しているため、シール材39Aに負荷される力を軽減することができる。従って、シール材39Aの寿命を延ばすことができる。
次に、本発明の第3実施形態について、図5を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1および第2実施形態に対して、固定スクロール部材25に加工時のクランプ用溝25Rを設けている点が異なっている。他の点については、第1および第2実施形態と同様であるので、説明は省略する。
図5は、固定スクロール部材25の一部を示す部分断面図である。
本実施形態においては、固定スクロール部材25のネジボス部25Nの外周部分に、加工時に固定スクロール部材25をチャック等によりクランプするための溝25Rを設けている。この溝25Rは、チャック等に対応して必要な範囲のみに設けてもよいし、あるいはネジボス部25Nの全周に設けてもよい。
しかして、本実施形態のように、固定スクロール部材25において、端板25Aの板厚が最も厚く、剛性が高くなっているネジボス部25Nにクランプ用の溝25Rを設け、この溝25Rで固定スクロール部材25をクランプして加工することにより、加工時に、固定スクロール部材25を安定的に固定することができる。従って、固定スクロール部材25を精度よく加工することができる。
3 ハウジング
5 フロントハウジング
5C 胴部
5F クランク軸支持部(駆動軸支持部)
7 リアハウジング
7C インロー部
7D 嵌合部
9 ボルト(第2ボルト)
11 クランク軸(駆動軸)
23 スクロール圧縮機構
25 固定スクロール部材
25A 端板
25B 渦巻き状ラップ
25C 先端面
25D ボトム面
25E,25F 段部
25I 段部より外周側のボトム面
25L インロー部
25M 端板最外周部分
25N ネジボス部
25P ネジ孔
25R 溝
27 旋回スクロール部材
27A 端板
27B 渦巻き状ラップ
27C 先端面
27D ボトム面
27E,27F 段部
31 ボルト(第1ボルト)
39,39A シール材(第1シール材)
41 吐出チャンバー
43 吸入チャンバー
47 シール材(第2シール材)
S 微小隙間
Claims (15)
- ハウジングの内部に、一対の固定スクロール部材および旋回スクロール部材から構成されるスクロール圧縮機構と、該スクロール圧縮機構の前記旋回スクロール部材を旋回駆動する駆動軸とが収容設置されるスクロール圧縮機において、
前記ハウジングは、フロントハウジングと、前記スクロール機構を収容する前記フロントハウジングの胴部開口を蓋うリアハウジングとから構成され、
前記フロントハウジングは、前記スクロール圧縮機構を設置する大径の前記胴部と、前記駆動軸を設置する、前記胴部に連なるこれより小径の駆動軸支持部とを備えた漏斗形状とされ、
前記固定スクロール部材は、その端板の外周よりも内周側の端面と前記リアハウジングの内面との間に介装される第1シール材により、前記スクロール圧縮機構で圧縮されたガスが吐出される吐出チャンバーを、前記第1シール材の内周側に区画するよう第1ボルトを介して前記リアハウジングの内面に締め付け固定され、
前記第1シール材は、前記ハウジングの内部空間を、前記吐出チャンバーと該吐出チャンバーを除く空間にて形成される吸入チャンバーとに区画することを特徴とするスクロール圧縮機。 - 前記リアハウジングは、前記フロントハウジングの前記開口部に、大気との間をシールする第2シール材を介装して第2ボルトにより締め付け固定され、
前記第2シール材は、第1シール材の外周側において前記吸入チャンバーを大気からシールすることを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。 - 前記リアハウジングに、前記フロントハウジングの前記開口内に嵌合されるインロー部が形成され、該インロー部を前記開口内に嵌合して前記リアハウジングを前記フロントハウジングに前記第2ボルトにより締め付け固定することを特徴とする請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
- 前記インロー部と前記フロントハウジングとの間に、前記第2シール材が介装されることを特徴とする請求項3に記載のスクロール圧縮機。
- 前記第2シール材が、前記インロー部側に設置されることを特徴とする請求項3または4に記載のスクロール圧縮機。
- 前記インロー部の前記第2シール材の設置部よりも口元側と前記フロントハウジングの前記開口内との間に、微小隙間が形成されることを特徴とする請求項5に記載のスクロール圧縮機。
- 前記固定スクロール部材の前記端板の外周よりも内方側の端面にインロー部が形成されるとともに、前記リアハウジングの内面に該インロー部との嵌合部が形成され、該インロー部を前記嵌合部に嵌合させ、その嵌合位置の外周側に前記第1シール材を介装して前記固定スクロール部材を、その端面に形成されたネジボス部を介して前記前記リアハウジングの内面に前記第1ボルトにより締め付け固定することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
- 前記インロー部と前記嵌合部との間のコーナー部に、第1シール材が介装されることを特徴とする請求項7に記載のスクロール圧縮機。
- 前記固定スクロール部材の前記端板における前記インロー部よりも外周側の端板最外周部分の板厚が、他の部分よりも薄く形成されることを特徴とする請求項7または8に記載のスクロール圧縮機。
- 前記スクロール圧縮機構は、前記端板上に渦巻き状ラップが立設されて構成される一対の前記固定スクロール部材および旋回スクロール部材が、各々の前記渦巻き状ラップの先端面とボトム面とにそれぞれ段部を備え、前記渦巻き状ラップの外周側において渦巻き状ラップ高さが内周側の渦巻き状ラップ高さよりも高くされて、周方向およびラップ高さ方向に圧縮ができる三次元圧縮が可能な構成とされることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
- 前記固定スクロール部材の前記端板における前記ボトム面の段部よりも内周側となる位置の端面に、第1ボルトが締め付け固定される前記ネジボス部が形成されることを特徴とする請求項10に記載のスクロール圧縮機。
- 前記ネジボス部に、前記第1ボルト用のネジ孔を、前記段部よりも外周側の前記ボトム面より軸線方向ラップ側に延在させて設けることを特徴とする請求項11に記載のスクロール圧縮機。
- 前記ネジボス部が、前記第1シール材よりも内周側に設けられることを特徴とする請求項11または12に記載のスクロール圧縮機。
- 前記ネジボス部の外周に、前記固定スクロール部材の加工時に用いられるクランプ用の溝が設けられることを特徴とする請求項10ないし13のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
- 前記溝が、前記ネジボス部の外周に、その全周にわたって設けられることを特徴とする請求項14に記載のスクロール圧縮機。
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