JP2008055893A - リボンカセット、及びこのリボンカセットを用いたプリンタ - Google Patents

リボンカセット、及びこのリボンカセットを用いたプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】駆動ローラに到るまでのインクリボンの移動距離を短くかつ直線的にしたことにより、インクリボンのたるみやそれに起因するリボンジャムなどが生じ難く、また、インクリボンの移動に大きな駆動量を要しないリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタを提供する。
【解決手段】無端状のインクリボン22を、印字部20aとの間で循環移動させるケース21,28の本体部21a,28a内を、復路となるアーム部21c,28cからのインクリボンの入口部と駆動ローラ23aのインクリボン22が巻き掛けられる外周面とを結ぶ仮想直線で区分し、この区分された一方側にローラ状のインクタンク25を設け、その円柱形の外周面が前記仮想直線に近い位置関係で配置する。そして、この仮想直線に近い側の外周面には転写ローラ26の外周面を接触させる。この転写ローラ26の、インクタンク25とは反対側の外周面に、インクリボン22が巻き掛けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクリボンに対するインク補給機能を備えたリボンカセット、及びこのリボンカセットを用いたプリンタに関する。
用紙などの印字対象の媒体上に任意の文字や図形などを印字する方式としてワイヤドット方式が広く知られている。このワイヤドット方式では、前記印字対象の媒体は、印字ヘッドとプラテンとの間に配置される。また、この印字ヘッドと印字媒体との間には、インクが含浸されたインクリボンが配置される。印字に当っては、印字ヘッドを搭載したキャリアをプラテンに沿って移動させながら、印字ヘッドからニードルと呼ばれるワイヤを突出動作させ、その先端を、インクリボンを介して印字媒体の表面に衝突させ、印字媒体上にドット状の印字を行うものである。
インクリボンは、無端状のもので、インク補給機構を備えたケース内に収納され、リボンカセットを構成している。このリボンカセットは、印字ヘッドと共にキャリア上に搭載され、無端状のインクリボンの一部が印字ヘッドと対向するように配置される。そして、キャリアの移動に伴い、無端状インクリボンをその長さ方向に循環移動させ、新たなインクリボン面が印字ヘッドと対向するように構成している(例えば、特許文献1及び2参照)。
図5は、このようなリボンカセット10の外観を成しており、その構成用品は、図6で示すように、上面を開放した下部ケース11の内に構成される。この下部ケース11は、本体部11aと、このケース本体11aの一辺両端からそれぞれ略円弧状に伸びる一対のアーム部11b、11cとを有する。この一対のアーム部11a,11bの先端部間は、図示しない印字ヘッドと対向する印字部10a(図5に図示)となる。したがって、一対のアーム部11a,11bは、無端状インクリボン12を、印字部10aに対して循環移動させるための往路及び帰路として機能する。また、ケース本体11a内には、無端状インクリボン12を、キャリアの移動に連動してその長さ方向に送って循環移動させる駆動機構13や、インクリボン12に対するインク補給機構14が設けられている。インク補給機構14は、駆動機構13の送り動作によるインクリボン12の循環移動により、アーム部11c(循環移動の帰路)を通って印字部10aから戻ってきたインクリボン12の、印字後の部分に対してインクを補給する。
前記駆動機構13は、インクリボン12を挟持する駆動ローラ13aと従動ローラ13bとを有する。駆動ローラ13aはキャリアの移動に伴って図示右回りに回転し、インクリボン12を図示左方に送る。また、インク補給機構14は、ローラ状のインクタンク15を有する。このインクタンク15は、インクが含浸されたスポンジ材などにより円柱状に形成され、その軸芯を中心に回転可能なに構成されている。また、このインクタンク15の外周面には、転写ローラ16の外周面が接触しており、この接触関係によりインクタンク15と転写ローラは互いに協動回転する。さらに、この転写ローラ16の外周には、無端状インクリボン12の、前記印字部10aから戻ってきた部分が巻き掛けられて接触している。したがって、転写ローラ16は、インクリボン12の接触部分(印字後の部分)に対してインクタンク15に含浸されているインクを転写して補給する。このようにしてインクが補給されたインクリボン12は、リボン収納部17内に一旦収納される。そして、キャリアの移動に伴う駆動ローラ13aの図示右回りの回転により、一方のアーム部11b(循環移動の往路)を通って印字部10aに送られる。
リボンカセット10は、上記下部ケース11に対して、その内部に収納された構成用品を覆うための、図5で示す上部ケース18を有する。この上部ケース18も、下部ケース11に対応して本体部18aと一対のアーム部18b、18cとを有する。本体部18aの上面には、内装されたインクタンク15に対応するタンクカバー部18d及び駆動ローラ13aに対応する軸カバー部18eが形成されている。
駆動ローラ13aは、インクリボン12のたるみを無くす(巻き取る)ためにも用いられる。例えば、リボンカセット10をキャリアに装着するときなどに、インクリボン12にたるみが生じていると場合、手動で回転操作され、リボン12を長さ方向に送ることにより、たるみを解消している。すなわち、駆動ローラ13aは、インクリボン12のたるみ解消のための巻き取り軸を兼ねている。このため、駆動ローラ13aの軸上部には、図5で示すように操作つまみ19が設けられる。
実開平6−42197号公報 特開平5−16506号公報
ここで、従来のインクタンク15は、インクの含浸容量(体積)を大きくするために、大径のものを用いていた。この場合、インクリボン12は図6で示すように、インクタンク15の外周に沿わせて配置され、また、駆動ローラ13aはインクタンク15の外周近くに設置せざるを得なかった。
このため、上部ケース18の上面に形成されるタンクカバー部18d及び軸カバー部18eは、図5で示すように、極めて近接しており、実質的に一体形状となっている。このような配置関係のため、駆動ローラ13aの上部に設けられる操作つまみ19は、タンクカバー18dの上面より上方に突出して設けなければ操作することができない。この結果、タンクカバー18dの上方には、その上面より、操作つまみ19の高さ分のスペースを確保しなければならなかった。
一般に、このリボンカセット10が設置されるプリンタ内部は、プリント基板などの多くの構成部品が高密度に実装されており、キャリアに搭載されて移動するリボンカセット10の上方に、上述のようなスペースを設けることはスペース効率上の無駄が大きかった。インクタンク15の容量増大策として、その軸方向の高さを大きくすることが考えられるが、上記理由によりインクタンク15の軸方向高さを大きくすることはスペース上の無駄が多く、実質的に困難である。したがって、インクタンク15の容量増加に関する要望に対応できない。
また、インクタンク15が大径のため、限られたスペース内では、転写ローラ16及び駆動ローラ13aを、図6で示すように、インクタンク15の外周近くの、図示下部左右に分散して配置せざるを得なかった。このためインクリボン12は、アーム部11cから転写ローラ16を経て、この部分で大きく90度近く折り曲げられた後、駆動ローラ13aに達しており、駆動ローラ13aに達するまでの距離が長くなり、かつ大きく折れ曲がっている。このように駆動ローラ13aまでの距離が長く、かつ大きく折れ曲がっていると、インクリボン12にたるみが生じやすく、このたるみに起因するリボンジャムが発生しやすくなる。また、駆動ローラ13aには、インクリボン12を移動させるために大きな駆動力が必要になる。さらに、組み立て時の組み立てミスも生じやすくなる。
また、リボンカセット10を小型化するためにケース11を縮小した場合、図6における駆動ローラ13aの位置は図示上方に移動するため、インクタンク15の直径を小さくしなければならずインク容量が減少してしまう。この場合、インクタンク15の軸線方向の高さを増大してインク容量(体積)の減少を防止することが考えられるが、インクタンク15の高さの増大は、前述した操作つまみ19との関係から実現できない。このため、インクタンク15の容量が減少し、リボンカセット10としての寿命が短くなってしまう。
本発明の目的は、駆動ローラに到るまでのインクリボンの移動距離を短くかつ直線的にしたことにより、インクリボンのたるみやそれに起因するリボンジャムなどが生じ難く、また、インクリボンの移動に大きな駆動量を要しないリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタを提供することにある。
本発明にかかるリボンカセットは、無端状のインクリボンと、この無端状のインクリボンを挟持する駆動ローラと従動ローラとを有し、それらの回転動作によりこの無端状のインクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で循環移動させる駆動機構と、この駆動機構を収納する本体部、及び前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースと、このケースの本体部内の、前記印字部からの復路となるアーム部からのインクリボンの入口部と前記駆動ローラのインクリボンが巻き掛けられる外周面とを結ぶ仮想直線で区分された一方側に設けられ、円柱形の外周面が前記仮想直線に近い位置関係で軸芯を中心に回転可能な、インクを含浸したローラ状のインクタンクと、軸芯を中心に回転可能な円柱状を成し、その外周面が前記インクタンクの、前記仮想直線に近い側の外周面と接し、このインクタンクとの接触部とは反対側の外周面に、前記インクリボンの、前記復路となるアーム部から前記駆動ローラに到る部分が巻き掛けられた転写ローラとを備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかるプリンタは、無端状のインクリボンを挟持し、回転動作によりこの無端状のインクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で循環移動させる駆動機構、この駆動機構を収納する本体部、及び前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケース、このケースの本体部内の、前記印字部からの復路となるアーム部からのインクリボンの入口部と前記駆動ローラのインクリボンが巻き掛けられる外周面とを結ぶ仮想直線で区分される一方側に設けられ、円柱形の外周面が前記仮想直線に近い位置関係で軸芯を中心に回転可能な、インクを含浸したローラ状のインクタンク、及び軸芯を中心に回転可能な円柱状を成し、その外周面が前記インクタンクの、前記仮想直線に近い側の外周面と接し、このインクタンクとの接触部とは反対側の外周面に、前記インクリボンの、前記復路となるアーム部から前記駆動ローラに到る部分が巻き掛けられた転写ローラを有するリボンカセットと、所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向するように前記印字ヘッドが搭載され、かつ前記リボンカセットが、その印字部が前記印字ヘッドとプラテンとの間に位置するように装着され、前記プラテンの長さ方向に沿って往復動可能に構成されたキャリアと、前記プラテンとインクリボン及び印字ヘッドとの間に印字対象の媒体を供給し、前記キャリアの移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に前記媒体を移動させる媒体送り機構とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、インクタンクや駆動ローラの配置構成を改良したことにより、ケース本体部内における転写ローラを経て駆動ローラに到るまでのインクリボンの移動距離を短くかつ直線的にできる。このため、インクリボンのたるみやそれに起因するリボンジャムなどが生じ難くなる。また、インクリボンの移動に大きな駆動量を要せず、さらにインクタンクの含浸容量を増大することができる。
以下、本発明にかかるリボンカセット及びこのリボンカセットを用いたプリンタの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この実施の形態におけるリボンカセット20の外観を示しており、図2は、その内部構成を示している。リボンカセット20の内部構成部品は、図2で示すように、上面を開放した下部ケース21の内部に配置構成され、その上面は図1で示すように上部ケース28で覆われている。これら各ケース21,28は、本体部21a,28aと、この本体部21a,28aの図示上辺両端からそれぞれ略円弧状に伸びる一対のアーム部21b、21c及び28b、28cとを有する。これら一対のアーム部21b、21c及び28b、28cの先端部間は、後述する印字ヘッドと対向する印字部20aとなる。
このリボンカセット20は、プリンタへの適用に当って、図4で示すように、ワイヤドット方式の印字ヘッド31を搭載したキャリア32に装着される。すなわち、リボンカセット20は、その一対のアーム部21b、21c及び28b、28cが印字ヘッド31を包囲し、この一対のアーム部21b、21c及び28b、28cの先端部間である前記印字部20aが、印字ヘッド31のニードルと呼ばれるワイヤが突出する部分と対向するように装着される。このリボンカセット20は、後述する内蔵された無端状のインクリボン22を前記印字部20aに循環移動させる。
キャリア32は、図4で示すように、プリンタの下部ケース33内において、図示横方向に配置されたガイドロッド34により往復動可能に支持されている。このキャリア32は、左右に配置された一対のプーリ35,36及びこの間に掛け渡されたタイミングベルト37などから構成される駆動機構により、後述する印字動作に伴って、ガイドロッド34に沿って駆動される。また、この下部ケース33内には、キャリア32に搭載された印字ヘッド31との対向位置にプラテン39が固定設置されている。このプラテン39は、キャリア32の移動に伴う印字ヘッド31の印字範囲をカバーするため、図示横長に形成されている。
このプラテン39の下部には、図示されていないが、印字対象の媒体(用紙など)をプラテン39と印字ヘッド31との間に供給するローラが設けられている。この供給ローラは、プラテン39の上部に配置された排出ローラ40と共に、媒体送り機構を構成している。
このように、キャリア32には印字ヘッド31が搭載されており、所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向している。また、リボンカセット20は、そのインクリボン22の一部(印字部20aに位置する部分)が印字ヘッド31とプラテン39との間に位置するように装着されている。さらに、排出ローラ40を有する媒体送り機構は、プラテン39とインクリボン22及び印字ヘッド31との間に印字対象の媒体を供給し、前記キャリア32の移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に前記媒体を移動させる。
プリンタの下部ケース33に対しては、図3で示すように上部ケース42が開閉可能に設けられる。この上部ケース42の内側には、プリンタの各部を制御するためのプリント基板など、各種の制御部品が設けられている。また、上部ケース42の図示手前側の上面には、操作部43が配置され、各種の制御指令を入力するための複数のスイッチ44が設けられている。さらに、この上部ケース42の上面部には、印字対象の媒体差込部や印字後の媒体の排出部が設けられている。
ここで、用紙などの媒体は、前記媒体送り機構により、印字ヘッド31とプラテン39との間に送られる。また、この印字ヘッド31と印字媒体との間には、リボンカセット20の印字部20aが位置する。この印字部20aには、インクリボン22のインクが含浸された部分が供給されている。印字に当っては、印字ヘッド31を動作させ、ニードルと呼ばれるワイヤを突出動作させる。突出動作したワイヤの先端は、インクリボン22を介して媒体の表面に衝突し、媒体上にドット状の印字を行う。この印字ヘッド31の動作に伴いキャリア32をプラテン34に沿って移動させ、媒体上に任意の文字や図形を描写する。
次に、前述したリボンカセット20の詳細構成を説明する。図2において、下部ケース21の一対のアーム部21b,21cは、無端状のインクリボン22を、印字部20aに対して循環移動させるための往路及び帰路として機能する。下部ケース21の本体部21a内には、無端状のインクリボン22を、キャリア32の移動に連動してその長さ方向に送り、循環移動させる駆動機構23や、インクリボン22に対するインク補給機構24が設けられている。インク補給機構24は、駆動機構23の送り動作により印字部20aからアーム部21c(帰路)を通って戻ってきたインクリボン22の印字後の部分にインクを補給する。
インクリボン22は、無端状のものであるが、その長さは、ケース本体部21a及び一対のアーム部21b,21cからなるリボンの循環経路の長さより充分に長いものである。したがって、インクリボン22の大部分は、ケース本体部21a内の隔壁21dにより形成されたリボン収納室27内に、図示のように折り畳み状態で収納される。
インク補給機構24は、ローラ状のインクタンク25を有する。このインクタンク25は、インクが含浸されたスポンジ材などにより円柱状に形成された回転可能なローラ状のものである。このインクタンク25は、大きなインク容量を有することが望ましく、その体積の大形化が要求される。この要求に対し、この実施態様では、従来のように円柱形状の直径を大きくするのではなく、軸方向の高さを大きくして体積を増大させ、インク容量を大容量化している。
このインクタンク25は、下部ケース21a内の、図2における上部右寄りの部分、すなわち、アーム部21cの根元部近くで、印字部20aからのインクリボン22の帰路に近接した部分に回転可能に設置されている。インクタンク25の図示右側には転写ローラ26が回転可能に配置されており、その外周面は、インクタンク25の外周面と接触している。また、この転写ローラ26の図示右外周部分には、その上下に配置されたガイド部材47,48により、インクリボン22が案内され、接触している。したがって、インクリボン22の接触部(印字後の部分)は、この転写ローラ26によりインクタンク25に含浸されたインクが転写され補給を受ける。なお、転写ローラ26の軸芯部内周26aは、ケース側の支軸21eと遊嵌している。したがって、転写ローラ26の回転中心は図示左右方向に変位可能であり、インクタンク25との接触圧力を変化できるように構成している。
駆動機構23は、インクリボン22を挟持する駆動ローラ23aと従動ローラ23bとを有する。駆動ローラ23aはキャリア32の移動に伴って図示右回りに回転するように構成されており、この右回りの回転によりインクリボン22を図示左方のリボン収納室27内に送る。
上記駆動ローラ23aは、インクタンク25の下方に配置されており、インクリボン22の転写ローラ26に接触した部分が巻き掛けられ、その図示右回転により、従動ローラ23bと共に、インクが補給されたインクリボン22を前記リボン収納室27内に送り込む。また、この駆動ローラ23aは、インクタンク25の外周面に対し、充分に距離をとって配置される。
このように各構成用品を収納した下部ケース21に対しては、図1で示したように、その内部構成用品を覆うために上部ケース28が設けられる。この上部ケース28も、前述のように、下部ケース21に対応して本体部28aと一対のアーム部28b、28cとを有する。本体部28aの上面には、内装されたインクタンク25に対応するタンクカバー部28dが形成されている。
駆動ローラ23aは、インクリボン22に生じるたるみを巻き取る巻き取り軸としても用いられる。このため、駆動ローラ23aの軸上部には、図1で示すように操作つまみ29が設けられる。この操作つまみ29は、上部ケース28の本体部28a上面に、回転操作可能に立設されている。
ここで、前述のように、駆動ローラ23aは、インクタンク25の外周面に対し、充分に距離をとって配置されているので、操作つまみ29はタンクカバー部28dの外周面から充分離れて位置する。このため、従来のように、操作つまみ29をタンクカバー部28dの上面より高く設置する必要はなく、図1で示すように、ケース本体部28a上面に直接的に立設しても、これを摘んで回転操作することができる。
次に、ケース本体部21a内におけるインクリボン22、その駆動ローラ23a、インクタンク25、及び転写ローラ26の位置関係について詳細に説明する。
先ず、ケース本体部21a内に対するアーム部21c(復路)からのインクリボン22の入口部(図2では案内部材の47の図示左外周面とする)から、駆動ローラ23aのインクリボン22が巻き掛けられる図示右外周面とを結ぶ仮想直線(図示破線)を引く。インクを含浸したローラ状のインクタンク25は、前記仮想直線で左右に区分される一方側(図示左側)に設けられ、その円柱形の外周面が、図示のように前記仮想直線に近い位置関係で配置される。また、このインクタンク25は、その軸芯を中心に回転可能に構成されている。
転写ローラ26も、その軸芯を中心に回転可能な円柱状のもので、その外周面は、インクタンク25の、仮想直線に近接した側の外周面と接している。また、転写ローラ26の、インクタンク25との接触部とは反対側(図示右側)の外周面には、インクリボン22の、前記アーム部21cから駆動ローラ23aに到る部分が巻き掛けられている。
このような構成のため、入口部47から駆動ローラ23aのまでのインクリボン22の長さが、従来のインクタンクの外周に沿って引き回されるものに比べ大幅に短くなる。また、この部分のインクリボン22は、ほぼ直線状を成しており、従来の転写ローラ部分で90度近くに大きく折れ曲がることはない。このように駆動ローラ23aまでの距離が短く、ほぼ直線状であるため、インクリボン22にはたるみが生じ難く、このたるみに起因するリボンジャムの発生を有効に防止できる。また、駆動ローラ23aは、比較的小さな駆動力によりインクリボン22を移動させることができる。さらに、組み立て時の組み立てミスも生じ難くなる。また、インクタンク25は、そのタンクカバー部28dが操作つまみ29と離間して配置されているため、従来のようにつまみの存在に影響されることなく、インクタンク25の軸線方向の高さを充分に取れる。このため、コンパクト化などのために、インクタンク25の直径を小さくしても、充分な体積を確保でき、従来のようにインクタンク25のインク容量が減少することはない。
上記構成において、図1で示すリボンカセットは、図4で示すように、印字ヘッド31が搭載されたキャリア32上に装着される。図3及び図4で示すプリンタに対しては、図示しない外部情報機器から印字情報が入力される。プリンタは印字情報が入力されると、プリント基板などの制御部により、前述した媒体送り機構、キャリア駆動機構、印字ヘッドを動作させ、印字対象の媒体上に所望の文字や図形を印字する。
すなわち、用紙などの媒体は、排出ローラ40などを有する媒体送り機構により、印字ヘッド31とプラテン39との間に送られ、その印字対象部分を印字ヘッド31と対向させる。印字ヘッド31は印字情報に基いてニードルと呼ばれるワイヤをプラテン39に向って突出動作させ、その先端を、リボンカセット20の印字部20aに位置するインクリボン22を介して媒体上に衝突させ、媒体上にドット状の印字を行う。また、この印字ヘッド31の動作に連動してキャリア32が移動することで、媒体上に印字情報に基く文字や図形を印字する。
上記印字動作時、インクリボン20では、駆動ローラ23aが、キャリア32の移動に伴って図示右回りに回転するので無端状のインクリボン22をその長さ方向に沿って、図示右回りに循環移動させる。このためインクリボン22の、印字部20aにおいて印字済の部分(インクが媒体上に転写された部分)は、図2におけるアーム部21c(帰路)を通ってインク補給機構24に送られる。また、印字部20aには、アーム部21b(往路)を通って、インクリボン22の、印字前の部分が送られ、次の印字に備える。
ここで、駆動ローラ23aの回転により無端状のインクリボン22には張力が加わるため、この張力により転写ローラ26の回転中心は図示左方に移動し、インクタンク25の外周面に圧接する。このため、インクタンク25に含浸されたインクは、転写ローラ26を介して、その外周面に接するインクリボン26に付着し、印字済みの部分にインクを補給する。すなわち、転写ローラ26は、常時はインクタンク25の外周に単に接しているだけであり、インクリボン22に対するインク補給は行われない。これに対し、インクリボン22が送られると、その張力により転写ローラ26はインクタンク25の外周面に圧接され、インクリボン22に対するインク補給を行う。
すなわち、印字動作に伴うインクリボン22の循環移動時のみインクリボン22へのインク補給が行われ、それ以外のときにはインク補給は行われない。このため、インクリボン22に対する過多なインク補給を防止できる。また、インクタンク25に対する圧接時間が、常時圧接する場合に比べ短くなるので、インクタンク25が変形するまでの時間を長くすることができ、良好な印字状態を維持できる。
このように、印字動作時は、駆動ローラ23aの回転により無端状のインクリボン22を循環移動させ、インクリボン22のインクが含浸されている部分を、往路を経て印字部20aに循環供給する。また、印字後の部分は、帰路を経てインク補給機構24へ帰還させ、インク補給後、リボン収納部27に送り込んでいる。この場合、前述のように、インクリボン22の印字部20aからの帰路から駆動ローラ23aまでの距離が短く、かつ、ほぼ直線状であるため、インクリボンにたるみが生じ難く、たるみに起因するリボンジャムを防止できる。また、駆動ローラ23aの駆動力も比較的小さくてよい。さらに、リボンカセット20の小型化に対しても、インクタンク25の容量を減らすことなく対応することができる。
また、インクリボン22は長期間使用すると、生地がほつれ、さらにそのまま使用すると生地がぼろぼろになってジャムが発生し、印字ヘッド31のピンを破損するも考えられる。この実施の態様では、このようなジャムの発生を未然に防止できる。
すなわち、この実施の形態では、印字動作時、駆動ローラ23aの回転によりインクリボン22に張力を与え、転写ローラ26の回転中心を変位させてインクタンク25の外周面に圧接させて、インクタンク25に含浸されたインクを転写するようにしている。しかし、一般に、インクリボン22の生地がほつれ始めると生地の張りが弱くなる。この場合、インクリボン22の張力により転写ローラ26をインクタンク25の外周面に押し付ける力も低下し、インクリボン22へのインク補給量も少なくなる。このため、印字が薄くなりインクリボン22がほつれ始めたことを使用者に知らせ、リボン交換を促す。すなわち、インクリボン22の生地がぼろぼろになる前のほつれ始めた段階で、使用者にリボン交換を促すので、ジャムの発生及びそれに基く印字ヘッド31のピンの破損などを防止できる。
また、インクタンク25は、インクが含浸されたスポンジ材などにより円柱状に形成されたものであり、前述のように、その外周面には、キャリア32の移動に伴って、転写ローラ26が圧接する。このため、インクタンク25の外周面には、転写ローラ26が圧接する部分にくぼみ状の変形が生じる。印字が行われない場合、駆動ローラ23aが回転しないため、インクリボン22への張力は解除され、インクタンク25はその弾性により転写ローラ26を押し戻し、原形状に復帰する。しかし、長期間使用すると、インクリボン22への張力が解除されても原形状には復帰せず、インクタンク25の外周面にはくぼみ状の変形が固定化されてしまう。このように、くぼみが固定化されてしまうと、その後のインク補給機能に支障をきたすことが考えられる。
そこで、インクタンク25としては、くぼみが生じたものは交換し、外周面の転写ローラ26との接触部に生じる変形が固定化せずに、加圧力が解除されると原形状に弾性復帰するものを用いる。
本発明に係るリボンカセットの一実施の態様における外観形状を示す斜視図である。 図1で示したリボンカセットの内部構成を示す平面図である。 本発明にかかるプリンタの一実施の形態における外観形状を示す斜視図である。 図3で示したプリンタの内部構成を示す斜視図である。 従来のリボンカセットを説明する斜視図である。 従来のリボンカセットの内部構成の一部を示す平面図である。
符号の説明
20 リボンカセット
20a 印字部
22 インクリボン
23 駆動機構
23a 駆動ローラ
23b 従動ローラ
25 インクタンク
26 転写ローラ
21、28 ケース
21a,28a 本体部
21b,21c及び28b,28c 一対のアーム部
31 印字ヘッド
32 キャリア
39 プラテン
40 媒体送り機構を構成する排出ローラ

Claims (4)

  1. 無端状のインクリボンと、
    この無端状のインクリボンを挟持する駆動ローラと従動ローラとを有し、それらの回転動作によりこの無端状のインクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で循環移動させる駆動機構と、
    この駆動機構を収納する本体部、及び前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケースと、
    このケースの本体部内の、前記印字部からの復路となるアーム部からのインクリボンの入口部と前記駆動ローラのインクリボンが巻き掛けられる外周面とを結ぶ仮想直線で区分される一方側に設けられ、円柱形の外周面が前記仮想直線に近い位置関係で軸芯を中心に回転可能な、インクを含浸したローラ状のインクタンクと、
    軸芯を中心に回転可能な円柱状を成し、その外周面が前記インクタンクの、前記仮想直線に近い側の外周面と接し、このインクタンクとの接触部とは反対側の外周面に、前記インクリボンの、前記復路となるアーム部から前記駆動ローラに到る部分が巻き掛けられた転写ローラと
    を備えたことを特徴とするリボンカセット。
  2. インクタンクは、外周面の転写ローラとの接触部に生じる、転写ローラからの加圧力による変形が固定化せずに、前記加圧力が解除されることによりに原形状に弾性復帰する特性を有することを特徴とする請求項1に記載のリボンカセット。
  3. 無端状のインクリボンを挟持し、回転動作によりこの無端状のインクリボンを、印字ヘッドと対向する印字部との間で循環移動させる駆動機構、この駆動機構を収納する本体部、及び前記インクリボンの、前記印字部に対する循環移動の往路と復路とを構成する一対のアーム部を有するケース、このケースの本体部内の、前記印字部からの復路となるアーム部からのインクリボンの入口部と前記駆動ローラのインクリボンが巻き掛けられる外周面とを結ぶ仮想直線で区分される一方側に設けられ、円柱形の外周面が前記仮想直線に近い位置関係で軸芯を中心に回転可能な、インクを含浸したローラ状のインクタンク、及び軸芯を中心に回転可能な円柱状を成し、その外周面が前記インクタンクの、前記仮想直線に近い側の外周面と接し、このインクタンクとの接触部とは反対側の外周面に、前記インクリボンの、前記復路となるアーム部から前記駆動ローラに到る部分が巻き掛けられた転写ローラを有するリボンカセットと、
    所定の印字方向に沿って固定配置されたプラテンと対向するように前記印字ヘッドが搭載され、かつ前記リボンカセットの印字部が前記印字ヘッドとプラテンとの間に位置するように装着され、前記プラテンの長さ方向に沿って往復動可能に構成されたキャリアと、
    前記プラテンとインクリボン及び印字ヘッドとの間に印字対象の媒体を供給し、前記キャリアの移動に関係して、キャリアの移動方向と直交する方向に前記媒体を移動させる媒体送り機構と
    を備えたことを特徴とするプリンタ。
  4. リボンカセットのインクタンクは、外周面の転写ローラとの接触部に生じる、転写ローラからの加圧力による変形が固定化せずに、前記加圧力が解除されることによりに原形状に弾性復帰する特性を有することを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
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