JP2008155155A - 塗布剤の定量押出し方法及び塗布剤の定量押出し装置 - Google Patents

塗布剤の定量押出し方法及び塗布剤の定量押出し装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タンクからノズルに向けて、塗布剤を常に安定的に送出し得る塗布剤の定量押出し方法、及び装置を提供する。
【解決手段】塗布剤2を収容するタンク1と塗布剤2を吐出するノズル3の間に、弾性体から成る供給チューブ4を介在させ、該供給チューブ4を挿んで上側が下側に対して接近・離隔するよう移動板6に配設した上下一対の押出しロール9、10を、移動機構Aを介してタンク1側からノズル3側へ応動させるに際しては、上下一対の押出しロール9、10によって供給チューブ4を押し潰すと共に、供給チューブ4が延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、下側の押出しロール9を図示矢印方向へ強制回転させる。また、上下一対の押出しロール9、10を、ノズル3側からタンク1側へ復動させるに際しては、上下一対の押出しロール9、10による供給チューブ4の押し潰しを休止する。
【選択図】図1

Description

本発明は塗布剤の定量押出し方法及び塗布剤の定量押出し装置に関するものである。
従来、例えば接着剤・硬化剤等の塗布剤をノズルから間歇的に吐出して、シート・板状体等の被塗布材料に塗布する場合に、塗布量の一定化を図る手段としては、特許文献1・特許文献2に開示される如く、多量の塗布剤を収容するタンクと塗布剤を吐出するノズルの間へ、適量の塗布剤を収容するシリンダ、該シリンダに嵌装するピストン、ピストンロッドを介して前記ピストンを往復移動させるアクチュエータ等を具備する、所謂シリンジポンプを配設すると共に、常に一定距離だけピストンをシリンダへ押し込む方向に応動させることによって、塗布量の一定化を図る手段が知られている。
特開2005−254206号公報 特開2006−68700号公報
ところが、前記各公報に開示された手段によると、ピストンをシリンダから引き抜く方向へ復動させることによって、タンクからシリンダ内に適量の塗布剤を再収容する際には、比較的長期に亘って塗布を中断する必要があるので、塗布作業の継続性を損なう弱点があるのみならず、ピストンの復動に伴って、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力が作用するので、誤ってシリンダ或は塗布剤内に空気が混入する虞があり、該空気の混入に起因して、塗布量の過不足(一般的には、不足であるが、空気が幾分圧縮されてから噴出する場合には、過剰となることもある)や塗布タイミングのズレなどの不具合を誘発する欠点があった。
また、前記各公報に開示された手段に準ずる手段として、シリンダの容積を、一回分の塗布量を収容するに足る容量に留めて、都度、ピストンを往復動させる方式も実用化されており、前記弱点の解消には相応の効果を挙げてはいるが、反面、斯様な方式によると、都度、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力が作用するので、誤ってシリンダ或は塗布剤内に空気が混入する機会が著しく増加することとなり、前記欠点が頻発し易くなる欠陥があった。
本発明は、前記従来手段の弱点と欠点とを併せて解消すべく開発したものであって、具体的には、多量の塗布剤を収容するタンクと塗布剤を吐出するノズルの間へ、弾性体から成る供給チューブを介在させると共に、少なくともいずれか片方が他方に対して接近・離隔自在な一対の押出しロールを、前記供給チューブを中間に介在させて、供給チューブの延在方向と直交方向へ対向状に、且つ、供給チューブの延在方向へ往復移動可能に配設し、前記一対の押出しロールによって、前記供給チューブを延在方向と直交方向に押し潰しながら、当該一対の押出しロールをタンク側からノズル側へ往動させることにより、適量の塗布剤をタンク側からノズル側に向けて押出す塗布剤の定量押出し方法であって、一対の押出しロールの復動時には、供給チューブの押し潰しを休止させることと、少なくとも往動時には、少なくともいずれか片方の押出しロールを、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させることを特徴とする塗布剤の定量押出し方法(請求項1)を提案する。
また、前記請求項1に係る塗布剤の定量押出し方法の実施に用いる装置として、多量の塗布剤を収容するタンクと塗布剤を吐出するノズルの間に介在させて、適量の塗布剤をタンク側からノズル側に向けて押出す塗布剤の定量押出し装置であって、弾性体から成る供給チューブと、該供給チューブが中間に介在する状態を以って、少なくともいずれか片方が他方に対して接近・離隔可能に、前記供給チューブの延在方向と直交方向へ対向状に備えられた一対の押出しロールと、該一対の押出しロールを供給チューブの延在方向へ一定距離だけ往復移動させる移動機構と、前記一対の押出しロールをノズル側へ往動させる際には、予め少なくともいずれか片方の押出しロールを、他方の押出しロールに対して接近させ、且つ、タンク側へ復動させる際には、接近させた押出しロールを、他方の押出しロールから離隔させる作動部材と、少なくとも前記一対の押出しロールの往動時には、少なくともいずれか片方の押出しロールを、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させるロール回転部材とを有して成り、而も往動時に於て回転させる押出しロールの回転速度を、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度としたことを特徴とする塗布剤の定量押出し装置(請求項2)と、天然ゴム・合成ゴム等から成るゴム製の供給チューブを用いて成る請求項2記載の塗布剤の定量押出し装置(請求項3)と、一方の押出しロールが供給チューブに隣接して延在方向のみへ移動可能に配設され、残りの押出しロールが前記非離隔側の押出しロールに対して接近・離隔可能に配設された一対の押出しロールを用い、前記非離隔側の押出しロールにロール回転部材を付設すると共に、可離隔側の押出しロールを従動回転自在に備えて成る請求項2又は請求項3記載の塗布剤の定量押出し装置(請求項4)とを提案する。
前記請求項1に係る塗布剤の定量押出し方法によれば、前記一対の押出しロールの往動によって、都度、適量の塗布剤をタンク側からノズル側に向けて押出すことができ、一対の押出しロールを復動させる僅かな時間だけ塗布作業を休止させれば足りるので、先記従来手段の如く比較的長期に亘って塗布作業を中断する必要がなく、塗布作業の継続性を損なう弱点が解消されるのは勿論のこと、一対の押出しロールの復動時に、供給チューブの押し潰しを休止させることによって、塗布剤の流れは、実質的にタンク側からノズル側への一方通行となり、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力は、殆ど発生しないので、先記従来手段の如く誤って塗布剤内に空気が混入し、塗布量の不足や塗布タイミングのズレなどの不具合を誘発する欠点も解消されることになる。
尚、述上の如く塗布剤の流れを、実質的にタンク側からノズル側への一方通行に規制するには、一対の押出しロールの往動時に、少なくともいずれか片方の押出しロールを、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させることが肝要であって、仮に供給チューブが伸び縮みすると、特に伸びが開放される際に、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力が発生し易くなり、誤って塗布剤内に空気が混入して前記不具合を誘発する虞が生じる。
而して、前記請求項1に係る塗布剤の定量押出し方法は、前記請求項2に係る塗布剤の定量押出し装置を用いて実施することが可能であり、また、請求項2に係る塗布剤の定量押出し装置を構成する供給チューブとしては、復元性の安定度からして、請求項3に係る塗布剤の定量押出し装置の如く、ゴム製とするのが好ましく、更に、請求項2及び請求項3に係る塗布剤の定量押出し装置を構成する一対の押出しロールとしては、構造の簡易性からして、請求項4に係る塗布剤の定量押出し装置の如く、一方の押出しロールが供給チューブに隣接して延在方向のみへ移動可能に配設され、残りの押出しロールが前記非離隔側の押出しロールに対して接近・離隔可能に配設されており、前記非離隔側の押出しロールにロール回転部材を付設すると共に、可離隔側の押出しロールを従動回転自在に備える態様とするのが至便である。
以下、本発明を図面に例示した実施の一例と共に更に詳述するが、本発明に係る塗布剤の定量押出し方法、及び本発明に係る塗布剤の定量押出し装置に関連する機器類、即ち、タンク、ノズル、供給チューブ、一対の押出しロール、移動機構、作動部材、ロール回転部材等の形態については、図示した形態のものに限るものではなく、後述する変更例を含めて、種々設計変更することが可能であり、要は所要の機能を奏し得る形態であれば足りる。
図1は、本発明に係る塗布剤の定量押出し装置の側面概略説明図であり、図2は、図1の線Y−Yに於ける部分拡大正面説明図である。図中、1は、多量の塗布剤2を収容するタンクであり、実質的に殆ど伸縮性を有しない合成樹脂、金属、硬質ゴム等から成る連結管5aを介して、後述する供給チューブ4に塗布剤2を供給する。尚、粘性を有する塗布剤が、連結管、供給チューブ等を流通する際には、多少なりとも流体抵抗が発生するので、当該タンクは、供給チューブが押し潰されていない状態に於ても、後述するノズルから塗布剤が漏出しない程度の軽微な加圧力を以って、常に塗布剤を加圧(押圧)することができる構成を採るのが好ましく、また、当初に多量の塗布剤を収容する際に入り込む空気を抜き取る為の脱気ポンプ(真空ポンプ)も、必要に応じて付設する。
3は、ノズルであり、前記連結管5aと同質の連結管5bを介して、後述する供給チューブ4から送出される適量の塗布剤2を、被塗布材14の塗布面14aに向けて吐出する。因に、例えば図示矢印で示した被塗布材の進行方向と直交方向に於ける塗布面の幅が比較的広い場合等の如く、必要に応じては、当該ノズルを、所望方向に(例えば被塗布材の進行方向と直交方向に)往復移動させる構成を採ることも可能である。
4は、弾性体から成る供給チューブであって、いずれの方向へも移動することなく水平方向に延在するように、前記タンク1とノズル3の間に定置的に介在せしめられており、後述する一対の押出しロール9、10による押出し作用を得て、タンク1からノズル3に向けて適量の塗布剤2を送出する。尚、当該供給チューブの具体的な材質としては、復元性からして、天然ゴム・合成ゴム等から成るゴムが最適であり、外径、内径、長さ等の諸寸法や硬さなどについては、使用する塗布剤の所要塗布量、流動性等に対応するように、実験に基づいて定めるのが好ましい。
6は、移動板であり、直動軸受等から成るガイド部材(図示省略)を介して、図示矢印方向へ往復移動自在に備えられており、後述する一対の押出しロール9、10を、実線及び点線で示す如く、前記供給チューブ4の延在方向へ一定距離だけ往復移動させる移動機構Aの一部を構成する。
7は、サボーモータ等から成る可逆回転可能な往復駆動源であり、チェーン等から成る伝達部材8を介して、前記移動板6を図示矢印方向へ往復移動させるように備えられており、後述する一対の押出しロール9、10を、実線及び点線で示す如く、前記供給チューブ4の延在方向へ一定距離だけ往復移動させる移動機構Aの一部を構成する。
9、10は、上下一対の押出しロールであり、下側の押出しロール9は、後述するロール回転部材11を介して、図示矢印方向へ強制的に回転させられるように、また、上側の押出しロール10は、ロール支持具13を介して、回転自在に枢支されると共に、後述する作動部材12の作動作用を得て、実線及び点線で示す如く、ロール支持具13を介して、垂直方向へ昇降させられるように、夫々前記移動板6に付設されており、而も移動機構Aの往復駆動源7の駆動作用を得て、実線及び点線で示す如く、伝達部材8及び移動板6を介して、前記供給チューブ4の延在方向へ一定距離だけ往復移動させられる。
11は、サーボモータ等から成るロール回転部材であり、前記上下一対の押出しロール9及び10が往動(タンク側からノズル側への移動)させられる際に、前記供給チューブ4が延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、下側の押出しロール9を、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制的に回転させる。尚、復動時には、下側の押出しロールをいずれかの方向へ強制的に回転させる必要はない。
12は、流体シリンダ等から成る作動部材であって、実線及び点線で示す如く、前記上下一対の押出しロール9及び10が往動させられる前に、ロール支持具13を介して、上側の押出しロール10を下側の押出しロール9に接近させ、前記供給チューブ4が、各押出しロール9、10によって押し潰される状態とすると共に、上下一対の押出しロール9及び10が復動(ノズル側からタンク側への移動)させられる前に、ロール支持具13を介して、上側の押出しロール10を下側の押出しロール9から離隔させ、供給チューブ4の押し潰しが開放される状態とする。
本発明に係る塗布剤の定量押出し方法は、例えば前記の如く構成した本発明に係る塗布剤の定量押出し装置を用いて実施することが可能であり、図1及び図2に例示した塗布剤の定量押出し装置の作動説明図である図3〜図6も併せて、一連の作動状態を順に説明すると、当初、図1に於ける実線で示した位置を待機位置として、前記一対の押出しロール9及び10を待機させ、所要時に、制御機構(図示省略)の制御に基づき、ロール回転部材11を介して、下側の押出しロール9を供給チューブ4が延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、図示矢印方向に強制的に回転させると共に、往復駆動源7を作動させることにより、図3に例示する如く、伝達部材8、移動板6等を介して、各押出しロール9、10を図示矢印方向へ往動させると、供給チューブ4内の塗布剤2が安定的にノズル3へ送出され、該ノズル3の先端から被塗布材14の塗布面14aに向けて吐出される。
やがて、図4に例示する如く、各押出しロール9、10が一定距離だけ往復して終点に達したら、制御機構の制御に基づき、ロール回転部材11による下側の押出しロール9の強制的な回転と、往復駆動源7による各押出しロール9、10の往動とを中止することによって、ノズル3の先端から被塗布材14の塗布面14aへの塗布剤2の吐出も中止される。
そこで、図5に例示する如く、制御機構の制御に基づき、作動部材12を作動させ、ロール支持具13を介して、上側の押出しロール10を下側の押出しロール9から離隔させると共に、塗布処理を終えた被塗布材14を次工程へ移送し、次いで、図6に例示する如く、往復駆動源7を作動させることにより、伝達部材8、移動板6等を介して、各押出しロール9、10を図示矢印方向へ復動させると共に、次の被塗布材15を図示矢印方向へ移送して、塗布面15aをノズル3の直下に至らしめる。
そして、各押出しロール9、10が一定距離だけ復動して始点に達したら、各押出しロール9、10が再び往動させられる前までに、制御機構の制御に基づき、作動部材12を作動させ、ロール支持具13を介して、上側の押出しロール10を下側の押出しロール9に接近させて、当初の待機状態(図1に於て実線で示した状態)に戻す。
以下、同様の動作の繰返しにより、都度、ノズルから被塗布材の塗布面へ塗布剤を吐出することができるが、一対の押出しロールを復動させる僅かな時間だけ塗布作業を休止させれば足りるので、先記従来手段の如く比較的長期に亘って塗布作業を中断する必要がなく、塗布作業の継続性を損なう弱点が解消されるのは勿論のこと、一対の押出しロールの復動時に、供給チューブの押し潰しを休止させることによって、塗布剤の流れは、実質的にタンク側からノズル側への一方通行となり、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力は、殆ど発生しないので(塗布剤を加圧する構成を採っていないタンクを用いる場合等に、各押出しロールが往路の終点に達して供給チューブの押し潰しを開放するのに伴って、逆流させる吸引力が少々作用することもあるが、最大限でも押し潰された供給チューブの内径部分の容量に相当する微弱なものであって、実用的に全く支障はない)、先記従来手段の如く誤って塗布剤内に空気が混入し、塗布量の不足や塗布タイミングのズレなどの不具合を誘発する欠点も解消されることになる。
尚、述上の如き作用・効果を奏するには、一対の押出しロールの往動時に、少なくともいずれか片方の押出しロールを、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させることが肝要であって、これを怠ると以下に述べるような不都合が生じる。
即ち、本発明の発明者は、本発明の開発に先立って、図8に例示する如く、前記実施例の定量押出し装置に於ける下側の押出しロール9に代えて、ロール回転部材を付設することなく回転自在とした下側の押出しロール9aを備える構成以外は、前記実施例の定量押出し装置と同じ構成を採った試験機と、図10に例示する如く、前記実施例の定量押出し装置に於ける下側の押出しロール9に代えて、供給チュ−ブ4を収容案内する溝18aを有する案内板18を、上側の押出しロール10に対設することと、前記実施例の移動機構Aにに代えて、下側の押出しロール9の付設部分を省略した移動板6aを備えた移動機構A1を備える構成以外は、前記実施例の定量押出し装置と同じ構成を採った試験機とを用いて、塗布剤の吐出試験を実施したが、いずれの試験機に於ても、図9或は図11に例示する如く、上側の押出しロール10(図8の例では、下側の押出しロール9aも併せて)を往動させた際に、供給チュ−ブ4が上側の押出しロール10を境として、タンク寄りの部分では伸びノズル寄りの部分では縮む、所謂、しごき現象が発生する。
而して、述上の如く供給チュ−ブにしごき現象が発生すると、供給チュ−ブの押し潰しが開放されるのに伴って、タンク寄りの部分の伸びが元通りに復元する際に、ノズル側からシリンダ側へ塗布剤を逆流させる吸引力が比較的大きくなり易いので、ノズル側から塗布剤内に空気が混入し、塗布量の不足や塗布タイミングのズレなどの不具合を誘発したり、或はタンク寄りの部分の伸びが許容限度を超えた場合には、供給チュ−ブのしごき現象が一時的に急速に解除される現象(脈動現象)が発生して、局部的な塗布剤の塗布量の過不足が発生するなど、実用的に支障となる不都合が生じる。
但し、本発明に係る塗布剤の定量押出し方法、及び本発明に係る塗布剤の定量押出し装置あっては、一対の押出しロールの往動に伴う供給チューブの伸び縮みを全く零とする構成に限定するものではなく、実用的に支障とならない程度の微少な供給チューブの伸び縮みは、誤差として問題なく許容することができる。更に、強制的に回転させる押出しロールの回転速度は、往動に伴う従動回転速度よりも相当量(数%〜数十%)増速させる必要があるが、その具体的な所要値については、強制的に回転させる押出しロールの数(双方共に強制的に回転させる場合に比べて、片方のみを強制的に回転させる場合の方が、より多く増速させる必要がある)、供給チューブの態様、塗布剤の流動性等の関連諸条件によって変動するので、具体的な実例を用いた実験に基づいて定めるのが望ましい。
尚、本発明に係る塗布剤の定量押出し方法、及び本発明に係る塗布剤の定量押出し装置に関連する機器類、即ち、タンク、ノズル、供給チューブ、一対の押出しロール、移動機構、作動部材、ロール回転部材等の形態については、図示した形態のものに限るものではなく、要は所要の機能を奏し得る形態であれば足りることは既述した通りであり、また、その内の幾つかについては、既に設計変更例等にも言及したが、ここで改めて種々の設計変更例等について補足的に説明する。
先ず、ノズルの形態について、前記実施例のノズルは、一種類の塗布剤を吐出する形態であるが、必要に応じては、前記特許文献2に開示される如きマニホールドとスタティックミキサーとから成る混合ノズルを用いても差支えなく、本発明に係る塗布剤の定量押出し装置を2基備えて、互いに異なる性質の塗布剤、例えば接着剤と硬化剤とを、各定量押出し装置から別々にマニホールドへ送出し、スタティックミキサー部分に於て混合しながら吐出する構成とすることも可能であり、従来公知の種々の形態のタンクを採用して差支えないのと同様に、ノズルについても、従来公知の種々の形態が採用し得る。
次に、一対の押出しロールの態様については、前記実施例に例示する如く、供給チューブに隣接して延在方向のみへ移動可能に備えられた下側の押出しロールに、ロール回転部材を付設すると共に、下側の押出しロールに対して接近・離隔可能に備えられた上側の押出しロールを従動回転自在な態様とするのが、構造が簡易で至便ではあるが、一対の押出しロールの態様を斯様に限定するものではなく、図示は省略したが、例えば双方共に所要速度で駆動する態様、或は例えば双方共に、他方の押出しロールに対して接近・離隔可能とする態様等々、必要に応じて、種々設計変更して差支えなく、その太さ(外径)についても、供給チューブの太さなどに対応させて、適宜設計変更して差支えない。
また、一対の押出しロールの移動機構についても、図示は省略したが、例えば前記実施例に於ける往復駆動源及び伝達部材以外では、油圧シリンダ、定速クランク機構など、必要に応じて、適宜設計変更して差支えなく、作動部材についても、図示は省略したが、流体シリンダ以外では、図示は省略したが、例えばカム機構、クランク機構など、必要に応じて、適宜設計変更して差支えない。
更に、ロール回転部材についても、必要に応じて、適宜設計変更して差支えなく、前記実施例に於けるサーボモータ等の電動機類以外では、例えば図7に例示する如く、下側の押出しロール9に連結したピニオンギヤ16と、機枠(図示省略)に固定したラックギヤ17とによって、下側の押出しロール9を所要速度で強制的に回転させることも可能であり、斯様な構成によると、復動時に、下側の押出しロール9が往動時とは逆向きに回転することになるが、供給チューブを押し潰す状態ではないので、供給チューブ内の塗布剤をいずれかの方向へ送出する虞はない。
以上明らかな如く、本発明に係る塗布剤の定量押出し方法、及び本発明に係る塗布剤の定量押出し装置によれば、従来に比べて一段と適確に塗布量の安定化が図り得るので有益であり、斯界に於ける本発明の利用価値は多大である。
本発明に係る塗布剤の定量押出し装置の側面概略説明図である。 図1の線Y−Yに於ける部分拡大正面説明図である。 図1及び図2に例示した塗布剤の定量押出し装置の作動説明図である。 図1及び図2に例示した塗布剤の定量押出し装置の作動説明図である。 図1及び図2に例示した塗布剤の定量押出し装置の作動説明図である。 図1及び図2に例示した塗布剤の定量押出し装置の作動説明図である。 ロール回転部材の異なる実例の拡大正面説明図である。 本発明の開発に先立って試験した試験機の側面概略説明図である。 図8に例示した試験機の作動説明図である。 本発明の開発に先立って試験した別の試験機の側面概略説明図である。 図10に例示した別の試験機の作動説明図である。
符号の説明
1 :タンク
2 :塗布剤
3 :ノズル
4 :供給チューブ
5a、5b :連結管
6 :移動板
7 :往復駆動源
9 :下側の押出しロール
10 :上側の押出しロール
11 :ロール回転部材
12 :作動部材
A、A1 :一対の押出しロールの移動機構

Claims (4)

  1. 多量の塗布剤を収容するタンクと塗布剤を吐出するノズルの間へ、弾性体から成る供給チューブを介在させると共に、少なくともいずれか片方が他方に対して接近・離隔自在な一対の押出しロールを、前記供給チューブを中間に介在させて、供給チューブの延在方向と直交方向へ対向状に、且つ、供給チューブの延在方向へ往復移動可能に配設し、前記一対の押出しロールによって、前記供給チューブを延在方向と直交方向に押し潰しながら、当該一対の押出しロールをタンク側からノズル側へ往動させることにより、適量の塗布剤をタンク側からノズル側に向けて押出す塗布剤の定量押出し方法であって、一対の押出しロールの復動時には、供給チューブの押し潰しを休止させることと、少なくとも往動時には、少なくともいずれか片方の押出しロールを、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度を以って、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させることを特徴とする塗布剤の定量押出し方法。
  2. 多量の塗布剤を収容するタンクと塗布剤を吐出するノズルの間に介在させて、適量の塗布剤をタンク側からノズル側に向けて押出す塗布剤の定量押出し装置であって、弾性体から成る供給チューブと、該供給チューブが中間に介在する状態を以って、少なくともいずれか片方が他方に対して接近・離隔可能に、前記供給チューブの延在方向と直交方向へ対向状に備えられた一対の押出しロールと、該一対の押出しロールを供給チューブの延在方向へ一定距離だけ往復移動させる移動機構と、前記一対の押出しロールをノズル側へ往動させる際には、予め少なくともいずれか片方の押出しロールを、他方の押出しロールに対して接近させ、且つ、タンク側へ復動させる際には、接近させた押出しロールを、他方の押出しロールから離隔させる作動部材と、少なくとも前記一対の押出しロールの往動時には、少なくともいずれか片方の押出しロールを、往動に伴う従動回転方向と同方向へ強制回転させるロール回転部材とを有して成り、而も往動時に於て回転させる押出しロールの回転速度を、供給チューブが延在方向に対して伸び縮みしない回転速度としたことを特徴とする塗布剤の定量押出し装置。
  3. 天然ゴム・合成ゴム等から成るゴム製の供給チューブを用いて成る請求項2記載の塗布剤の定量押出し装置。
  4. 一方の押出しロールが供給チューブに隣接して延在方向のみへ移動可能に配設され、残りの押出しロールが前記非離隔側の押出しロールに対して接近・離隔可能に配設された一対の押出しロールを用い、前記非離隔側の押出しロールにロール回転部材を付設すると共に、可離隔側の押出しロールを従動回転自在に備えて成る請求項2又は請求項3記載の塗布剤の定量押出し装置。
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