JP2009003096A - 光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法 - Google Patents

光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法 Download PDF

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浩司 長木
Kenji Miyao
憲治 宮尾
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Abstract

【課題】光度波路を持つ基板に対する光素子の実装を簡単に実現できる技術の開発。
【解決手段】光導波路5を持つ基板2に光素子4の位置決め用の凹所3が形成され、前記凹所3に組み込んだ光素子4が、凹所3の内面によって、光導波路5のコア部51に前記光素子4の受/発光部41が対面配置するように位置決めされて、光素子4が光導波路5に対して光結合される光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光導波路を有する基板に、受光素子又は発光素子である光素子を実装した光導波路モジュールと、その製造方法に関する。
近年、例えば、電子機器内の信号伝送の高速化、伝送量増大の要求に鑑みて、光導波路が設けられた基板(以下、光導波路基板とも言う)を用いた光通信技術を機器内の信号伝送に応用することが普及しつつある(例えば特許文献1、2)。
光導波路基板は、電子回路(導体回路)と光導波路とを持つ複合構造としたものが多用されており、この光導波路基板に実装した受光素子と発光素子とを光導波路を介して光接続して、受光素子側と発光素子側との信号伝送を行えるようにしたモジュール(以下、光導波路モジュールともいう)としたものが広く用いられている。
従来の光導波路モジュールは、例えば、特許文献1の図1、特許文献2の図2(d)等を参照して判るように、光導波路の光路を直角に曲げるミラーを設けて、光導波路基板上に実装した光素子(受光素子、発光素子)と光導波路との光結合を実現した構成が一般的である。
特開2000−199827号公報 特開2002−182049号公報
しかしながら、従来の光導波路モジュールは、光導波路基板上の光素子とミラーとの位置合わせに手間が掛かるといった問題があった。また、光素子を光導波路基板上の導体回路と電気的に接続する作業において、前記ミラーに対する光素子の位置決め精度が保たれる必要があることから、光素子の実装作業の手間を増大させる原因にもなっていた。
また、そもそも、ミラーの形成に、手間、コストを要するといった問題もある。
本発明は、前記課題に鑑みて、光素子の光導波路に対する位置決め、実装を、低コストで簡単に実現できる、光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明では以下の構成を提供する。
第1の発明は、光導波路を有する基板に形成された凹所に、受光素子又は発光素子である光素子が収納され、前記光素子は、前記基板の凹所内面に形成された位置決め用当接部に当接して、前記光導波路のコア部の前記凹所に露出する端面に受/発光部が対面するように位置決めされていることを特徴とする光導波路モジュールを提供する。
第2の発明は、前記基板の前記凹所の位置決め用当接部が、前記凹所において互いに対向する対をなし、前記基板の一方の面に開口する前記凹所の開口部から他方の面に向かって互いの離隔距離が次第に狭くなるように形成された内面であり、前記凹所は、前記光導波路の光軸の延長が、一対の位置決め用当接部の間に位置するように形成されていることを特徴とする第1の発明の光導波路モジュールを提供する。
第3の発明は、前記光素子が板状であり、表裏両面の内の一方に前記受/発光部が設けられている受/発光部設置領域を具備し、受/発光部設置領域を介して両側の側面に、前記凹所に前記開口部から挿入することで前記凹所の一対の位置決め用当接部に当接される当接面を具備していることを特徴とする第2の発明の光導波路モジュールを提供する。
第4の発明は、さらに、前記凹所内には、前記光素子が当接されることで、前記光素子を、前記受/発光部の受/発光の光軸が前記光導波路の前記凹所に露出するコア部端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜した向きに支持するための、傾斜支持用当接部が設けられていることを特徴とする第2又は第3の発明の光導波路モジュールを提供する。
第5の発明は、前記傾斜支持用当接部が、前記凹所の前記開口部が開口する前記基板の一方の面の側から他方の面の側に行くにしたがって、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面からの距離が次第に増大する傾斜面であることを特徴とする第4の発明の光導波路モジュールを提供する。
第6の発明は、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面が、該端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面、あるいは、前記端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する仮想傾斜面上に膨出する湾曲面であることを特徴とする第1〜5のいずれかの発明の光導波路モジュールを提供する。
第7の発明は、前記光素子の両面に設けられている電極が、それぞれ、前記基板の前記凹所の開口部が開口されている側の面に設けられている電気回路と電気導通可能に接続されていることを特徴とする第1〜6のいずれかの発明の光導波路モジュールを提供する。
第8の発明は、前記光素子の電極と、前記基板の前記電気回路とが、半田ペーストによってボンディングされていることを特徴とする第7の発明の光導波路モジュールを提供する。
第9の発明は、光導波路を有する基板に形成された凹所に、受光素子又は発光素子である光素子を収納して、前記凹所内面に形成された位置決め用当接部に当接させることで、前記光導波路のコア部の前記凹所に露出する端面に受/発光部が対面するように位置決めして、実装することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第10の発明は、前記基板の前記凹所の位置決め用当接部が、前記凹所において互いに対向する対をなし、前記基板の一方の面に開口する前記凹所の開口部から他方の面に向かって互いの離隔距離が次第に狭くなるように形成された内面であり、前記凹所は、前記光導波路の光軸の延長が、一対の位置決め用当接部の間に位置するように形成されており、前記光素子を一対の位置決め用当接部の間に挿入して一対の位置決め用当接部に当接させることで、前記受/発光部を前記光導波路の光軸に対して位置決めすることを特徴とする第9の発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第11の発明は、前記光素子が板状であり、表裏両面の内の一方に前記受/発光部が設けられている受/発光部設置領域を具備し、前記凹所に前記開口部から前記凹所の互いに対向する位置に形成された一対の位置決め用当接部の間に挿入して、前記光素子において受/発光部設置領域を介して両側の側面に形成された当接面を、前記一対の位置決め用当接部に当接させることで、前記受/発光部を前記光導波路の光軸に対して位置決めすることを特徴とする第10の発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第12の発明は、さらに、前記凹所内には、前記光素子が当接されることで、前記光素子を、前記受/発光部の受/発光の光軸が前記光導波路の前記凹所に露出するコア部端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面に対して傾斜した向きに支持するための、傾斜支持用当接部が設けられていることを特徴とする第10又は第11の発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第13の発明は、前記傾斜支持用当接部が、前記凹所の前記開口部が開口する前記基板の一方の面の側から他方の面の側に行くにしたがって、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面からの距離が次第に増大する傾斜面であることを特徴とする第12の発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第14の発明は、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面が、該端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面、あるいは、前記端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する仮想傾斜面上に膨出する湾曲面であることを特徴とする第9〜13のいずれかの発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第15の発明は、前記光素子を、前記基板の凹所に挿入して位置決めした後、前記光素子の両面に設けられている電極を、それぞれ、前記基板の前記凹所の開口部が開口されている側の面に設けられている電気回路と電気導通可能に接続することを特徴とする第9〜14のいずれかの発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
第16の発明は、前記光素子の電極と、前記基板の前記電気回路との接続を、半田ペーストを用いたボンディングによって行うことを特徴とする第15の発明の光導波路モジュールの製造方法を提供する。
本発明によれば、凹所に挿入した光素子を、凹所内の位置決め用当接部に当接させるだけで、光導波路に対して光素子を光結合可能に位置決めする作業を非常に簡単に行える。このため、光導波路モジュールの製造を大幅に省力化することができる。
従来技術のように、光導波路と光素子との間の光結合をミラーを介して実現する構成に比べて、ミラーの形成の手間の省略、低コスト化を実現できる。
以下、本発明を実施した光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法について、図面を参照して説明する。
図1は光導波路モジュール1の構造を示す断面図、図2は光導波路モジュール1の基板2に形成された凹所3(レセプタ構造部)と光素子4との関係を示す図であって、(a)は基板2と光素子4とを分離して示した図、(b)は凹所3に光素子4を固定した状態を示す図、図3(a)、(b)は凹所3を貫通穴とした場合を示す図、図4は光導波路モジュールの基板2と光素子4とを分離して示した分解斜視図である。
図1、図2(a)、(b)に示すように、光導波路モジュール1は、光導波路を有する基板2と、この基板2に形成された凹所3に収納して前記基板2に実装された光素子4とを具備する概略構造になっている。
前記光素子4は、例えばLD(半導体レーザー)、LED等の発光素子、あるいは、PD(フォトダイオード)等の受光素子である。発光素子としては、VCSEL(面発光半導体レーザー)が好適である。
前記光素子4は板状であり、表裏両面の内の一方が、受/発光部41が設けられている受/発光部設置面42(受/発光部設置領域)となっている。前記光素子4は、前記基板2の凹所3に挿入して、凹所3内面に形成された位置決め用当接部31(後述)に当接させることで、光導波路5に対して光結合可能に位置決めされる。つまり、光素子4は、光導波路5のコア部51(後述)の前記凹所3に露出する端面51aに前記受/発光部41が対面するように位置決めされて、前記光導波路5に対して光結合される。
(基板、光導波路)
図1等に例示した光導波路モジュール1の基板2は、プレート状の光導波路5の片面あるいは両面(図1では両面)に、銅あるいは銅合金等の導体金属によって形成された導体回路21が設けられた構成になっている。
前記光導波路5は、線状のコア部51の周囲がクラッド部52によって覆われた構成になっている。
また、前記基板2は、光導波路5の一方の面に導体回路21、他方の面にシート状あるいはプレート状の基材が設けられた構成であっても良い。前記基材は、例えば、後述の3層構造の光導波路形成体の個々の層を形成する樹脂材料を含むワニスの塗布によって順次形成する際に用いる基材であっても良い。
前記光導波路5の製造方法としては、例えば、以下の(a)、(b)を採り得る。
(a)コア部形成用の樹脂層であるコア層の両面に、クラッド層(クラッド部52の一部を形成するための樹脂層)が設けられた3層構造の光導波路形成体を作成し、この光導波路形成体に活性エネルギー線を照射してコア部51を形成する。図1(a)、(b)において、コア層に符号5a、クラッド層に符号5b、光導波路形成体に符号5cを付して示す。
活性エネルギー線の照射によって、コア層の一部がコア部51となり、コア層のコア部51以外の部分と、コア層の両側のクラッド層とが、クラッド部52を構成する。
コア層を形成する材料としては、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂、といった樹脂材料が挙げられる。ベンゾシクロブテン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂を主材料とする樹脂組成物が好適であり、ノルボルネン系樹脂の付加重合体を主材料とする樹脂組成物が特に好ましい。
コア部51の形成のための活性エネルギー線としては、可視光、紫外光、赤外光、レーザー光等の活性エネルギー光線や、電子線、X線等が挙げられる。電子線は、例えば50〜200KGy程度の照射量で照射することができる。
クラッド層を構成する材料としては、コア層を構成する材料よりも屈折率が低いものであれば特に限定されない。具体的には、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、ノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂、といった樹脂材料が挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系樹脂の付加重合体を主材料とする樹脂組成物が特に好ましい。
コア層、クラッド層の形成材料としてノルボルネン系樹脂の付加重合体を主材料とする樹脂組成物を採用した場合は、透明性、絶縁性、柔軟性及び耐熱性が充分に得られる。また、他の樹脂を用いた場合との比較で、吸湿性を低くできる。また、ノルボルネン系樹脂の付加重合体を主材料とする樹脂組成物の場合、ノルボルネン系樹脂の付加重合体の側鎖の種類等によって、屈折率を調整することができる利点がある。
この製造方法の場合は、断面四角形(長方形。但し正方形を含む)のコア部51が得られる。
(b)予め形成しておいたコア部の周囲をクラッド材(クラッド部)で覆う。
この製造方法の場合は、コア部51の断面形状は自由となる。
(凹所(レセプタ構造部))
基板2に設けられた凹所3は、光素子4を収納することで、該凹所3の内面構造によって、光素子4を、前記受/発光部41が、光導波路5のコア部51の前記凹所3に露出する端面51aに対面するように位置決めする、光素子搭載用のレセプタ構造部として機能するものである。
図1、図2(a)、(b)においては、前記凹所3が、基板2の両面(厚みの両側の主面2a、2b)の一方(主面2a)のみに開口し、他方の面には開口していない、非貫通穴になっている。但し、凹所3としては非貫通穴に限定されず、例えば図3(a)、(b)に示すように、基板2を厚み方向に貫通して両主面2a、2bに開口する貫通穴であっても良い。
なお、図4、図5(a)、(b)は、凹所3が貫通穴である場合を例示している。
図1(a)、(b)〜図4に示すように、前記凹所3には、光導波路5のコア部51の端面51aが露出されている。コア部51の端面51aは、凹所3の内面付近(内面と面一、あるいは、内面から僅かにずれた位置)に位置する。
前記凹所3は、前記コア部51の端面51aにおける光導波路5の光軸に一致する仮想直線H(以下、光軸H、と称する場合がある)が、該凹所3内を貫通するように形成されている。
符号S1は、基板2(詳細には両主面2a、2b)に対して垂直、かつ、前記仮想直線Hに重なる仮想基準面(以下、仮想基準面)である。
前記凹所3は、前記仮想直線Hに沿った方向の両端の端面36a、36b(内壁面。以下、光軸方向端面とも言う)と、前記仮想基準面S1を介して両側の内面(内壁面)である一対の位置決め用当接部31(位置決め用当接面)とを具備して、第1主面2aから窪む穴状(貫通穴又は非貫通穴)に形成されている。前記コア部51の端面51aは、一対の光軸方向端面36a、36bの内、少なくとも一方(ここでは符号36aの光軸方向端面)に露出される。
図示例の凹所3は、図4に示すように、平面視形状(第1主面2a側から見た形状)が、長方形(正方形)になっている。
図1(a)、(b)、図4に例示した凹所3の一対の光軸方向端面36a、36bは、前記仮想直線Hに垂直に形成されている。
図2(a)、(b)、図3(a)、(b)等に示すように、一対の位置決め用当接部31(位置決め用当接面)は、既述の通り、仮想基準面S1を介して両側に位置する凹所内面(内壁面)である。
この一対の位置決め用当接部31(位置決め用当接面)は、基板2の一方の主面(後述の第1主面2a)側から他方の主面(後述の第2主面2b)側に行くにしたがって互いの離隔距離が次第に狭くなるように形成されている。
図2(a)、(b)、図3(a)、(b)等では、仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31(一対の内面)が、それぞれ、基板2の一方の主面(後述の第1主面2a)側から他方の主面(後述の第2主面2b)側に行くにしたがって、仮想基準面S1に接近するように形成されている構成を例示している。
但し、一対の位置決め用当接部31(位置決め用当接面)は、光素子4の形状に応じて、光素子4の位置決めを可能にするために、適宜、形状を変更できる。例えば、仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31の一方が、基板2の一方の主面(後述の第1主面2a)側から他方の主面(後述の第2主面2b)側に行くにしたがって仮想基準面S1に接近するように形成され(傾斜面)、他方の位置決め用当接部31が、仮想基準面S1に平行に延在する平坦面となっている構成であっても良い。
凹所3は、既述のように、一対の位置決め用当接部31(一対の内面)が、それぞれ、基板2の一方の主面(後述の第1主面2a)側から他方の主面(後述の第2主面2b)側に行くにしたがって、仮想基準面S1に接近するように形成されていることにより、前記基板2の一方の面(主面2a)に開口する前記凹所3の開口部32aの側から他方の面(主面2b)の側に行くにしたがって次第に断面積が小さくなる(狭くなる)テーパ穴状に形成されている。
本明細書及び図面において、符号32aを付した開口部が、テーパ穴状の凹所3の軸方向両端の内、断面積が大きい側の端部の開口部である。
また、基板2の両面(主面2a,2b)の内、前記開口部32aが開口されている面(ここでは符号2aの主面)を、以下、第1主面、反対側の面(ここでは符号2bの主面)を、以下、第2主面と称して説明する場合がある。
なお、テーパ穴状の凹所3は、非貫通穴の場合は、軸方向(図2(a)、(b)、図3(a)、(b)の上下方向。換言すれば深さ方向。基板2の厚み方向と一致)両端の内、断面積が大きい側(第1主面2a側)のみが開口された構造となる。
凹所3は、コア部51を介して第1主面2a側とは反対の第2主面2b側に位置するクラッド部52に達するように形成される。
また、図示例の凹所3は、光素子4の一部を収納する深さ(第1主面2aからの深さ)で形成しているが、光素子4の全体を収納可能な深さで形成しても良い。
凹所3(レセプタ構造部)は、該凹所3に収納した光素子4が、仮想基準面S1の両側の位置決め用当接部31に当接することで、受/発光部41が、凹所3の光導波路5の光軸に沿った方向の両端の光軸方向端面36a、36bの一方(ここでは、符号36aの光軸方向端面)に露出するコア部51の端面51aに向かい合って光導波路5に対して光結合可能となるように、光素子4を位置決めする機能を果たす。
光素子4は、受/発光部設置面42を介して両側に、該光素子4を凹所3に収納したときに仮想基準面S1の両側の位置決め用当接部31に当接される当接面43(側面)を具備する。凹所3に収納した光素子4は、両側の当接面43を、仮想基準面S1の両側の位置決め用当接部31に当接させることで、光導波路4に対して光結合可能な位置に位置決めされる。
図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に例示した凹所3(レセプタ構造部)は、具体的には、V溝状に形成されている。この凹所3の、仮想基準面S1を介して両側に位置する一対の内面(位置決め用当接部31)は、それぞれ、基板2の第1主面2a側から第2主面2b側に行くにしたがって仮想基準面S1に接近し、互いの離隔距離が次第に狭くなる平坦面(仮想基準面S1に対して傾斜する傾斜面)となっている。また、各位置決め用当接部31(位置決め用当接面。傾斜面)は、光軸方向端面36aに露出するコア部51の端面51aに垂直の仮想垂直面(例えば、図6(a)の仮想垂直面S2等を参照)に対して垂直になっている。光素子4は、一対の当接面43を凹所3の一対の位置決め用当接部31(位置決め用当接面。傾斜面)に接合させるようにして当接させることで、光導波路5に対して光結合可能に位置決めされる。
本発明に係る凹所3(レセプタ構造部)としては、これに限定されず、例えば、図5(a)、(b)に例示した構成等、様々な構成を採用できる。
凹所3(レセプタ構造部)の構造(仮想基準面S1の両側の凹所内面の形状)としては、この凹所3に収納して位置決めする光素子4の形状に応じて、光素子4を位置決め可能なように、基板2の一方の主面(後述の第1主面2a)側から他方の主面(後述の第2主面2b)側に行くにしたがって、仮想基準面S1を介して両側の内面(位置決め用当接部31)の一方又は両方が仮想基準面S1に接近していき、両内面の互いの離隔距離が次第に狭くなっている構成であれば良く、適宜設計変更が可能である。
図5(a)、(b)に例示した凹所3も、仮想基準面S1を介して両側に位置して互いに対向する対をなす内面を、位置決め用当接部31としている点は、図1、図2(a)、(b)の凹所3と共通する。
図5(a)の凹所3は、仮想基準面S1を介して両側に位置する一対の内面が、それぞれ、基板2の第1主面2a側から第2主面2b側に行くにしたがって仮想基準面S1に接近し、互いの離隔距離が次第に狭くなる湾曲面33になっている。この一対の湾曲面33が、それぞれ、位置決め用当接部31として機能する。
図5(b)の凹所3は、仮想基準面S1を介して両側に位置する一対の内面の一方が、基板2の第1主面2a側から第2主面2b側に行くにしたがって仮想基準面S1に接近する湾曲面34に形成されているが、対をなす内面の内の他方は基板2の第1主面2a側から第2主面2b側に行くにしたがって仮想基準面S1に接近する平坦面(傾斜面)になっている。湾曲面34と平坦面35とが、位置決め用当接部31として機能する。
凹所の位置決め用当接部31としては、上述の図5(a)、(b)に限定されず、例えば、仮想基準面S1を介して両側に位置する一対の内面の一方を、仮想基準面S1に平行な平坦面(基板2に対して垂直の面)とした構成も採用可能である。
光素子4は、凹所3に第1主面2a側から挿入して組み込んで、基板2に実装される。
光素子4は、先細り形状(楔状)になっている挿入位置決め部46を有しており、この挿入位置決め部46の先端(挿入先端部44)側から凹所3に挿入して組み込まれる。
光素子4の受/発光部設置面42を介して両側に位置する当接面43は、挿入位置決め部46の両側の側面であり、光素子4において、前記挿入先端部44から該挿入先端部44とは反対側の後端部45(光素子4の後端部)の側に行くにしたがって、互いの離隔距離が次第に増大するように形成されている。一対の当接面43は、受/発光部設置面41に対して垂直に形成されている。
光素子4は、前記挿入位置決め部46を前記挿入先端部44から凹所3に挿入(凹所3の第1主面2a側の開口部32aから挿入)して、挿入位置決め部46の両側の当接面43を、凹所3の仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31に当接させることで、光導波路5に対して光結合可能に位置決めされる。
図2(a)、(b)〜図5(a)、(b)に例示した光素子4は、具体的には、四角板状に形成されており、四角の4つの頂点の内の一つが、挿入先端部44として機能する。また、この挿入先端部44から延びる一対の側面(受/発光部設置面41に垂直の端面)が当接面43とされている。
この実施形態においては、光素子4として、受/発光部41の受/発光の光軸(例えば、図11(b)の光軸H1を参照)が、受/発光部設置面42に対して垂直になっているものを採用する。
光素子4が発光素子の場合は、受/発光部設置面42に対して垂直の光軸の光を出射するものを採用する。VICSEL等の発光面(発光部)を有する光素子4の場合は、受/発光部設置面42に平行の向きの前記発光面から、発光面に垂直の方向に出力光を出射するものを採用する。受光素子の場合は、受/発光部設置面42に平行の向きの受光面(受光部)を具備するものを採用し、これを、受光の光軸が受/発光部設置面42に対して垂直になっている光素子(受光素子)として扱うこととする。
換言すれば、受/発光部41の受/発光の光軸H1が受/発光部設置面42に対して垂直になっている光素子4は、受/発光部設置面42に平行の向きの受/発光面を有する光素子である。
凹所3における光素子4の位置決めは、図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に示すように、光素子4の挿入位置決め部46の両側の当接面43が、凹所3の仮想基準面S1を介して両側の内面である位置決め用当接部31に面接触する態様の他、図5(a)に示すように、凹所3の両側の位置決め用当接部31(湾曲面33)に対する局所的な当接によって位置決めする態様、図5(b)に示すように、仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31の片方(湾曲面34)に対する局所的な当接と他方の位置決め用当接部31(平坦面35)に対する面接触とによって位置決めする態様も採用可能である。
また、図5(a)、(b)の凹所3については、仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31に面接触可能な形状に形成された当接面43を両側に有する光素子4を採用することが可能である。
また、凹所3においては、光導波路5の光軸H(仮想直線)に沿った方向の両端の光軸方向端面36a、36bの片方(ここでは、符号36bの光軸方向端面)に、光素子4の受/発光部設置面42とは反対側の背面48を当接させることで、光軸方向における光素子4の位置決めを行えるようになっている。これにより、受/発光部41の、光導波路5のコア部51の端面51aに対する光軸方向の位置決めが実現される。
光素子4は、受/発光部41が、凹所3において光素子4の背面48を当接させた光軸方向端面36bとは反対側の光軸方向端面36a(以下、コア部側端面とも言う)に露出されている光導波路5のコア部51の端面51aから微小な隙間を介して対面配置されるか、受/発光部41がコア部51の端面51aに対して接する(但し、圧接させず、軽い力で接触させるようにする)ように位置決めする。光軸方向端面36bは、光素子4を、光導波路5の光軸方向に位置決めするための位置決め部(光軸方向位置決め部)として機能する。
なお、光導波路5の光軸方向における光素子4の位置決めは、例えば、光軸方向端面36bと光素子4の間にスペーサを介挿して行うことも可能である。
光導波路5のコア部51の端面51a(以下、コア部端面51aと略称する場合がある)は、凹所3のコア部側内壁面36aと面一である場合の他、凹所3のコア部側内壁面36aから僅かにずれていても良い。
コア部51は、コア部側内壁面36aから僅かに突出されても良く(図6(a)、(b)、(c)参照)、また、先端位置が、コア部側内壁面36aから僅かに陥没した位置にあっても良い。
(コア部端面の形状)
コア部端面51aの形状は、該コア部端面51aにおける光導波路5の光軸Hに垂直の平坦面であっても良いが、光素子4の受/発光部41と光導波路5との間で発生する散乱光の光導波路5への入射を抑える点で、図6(a)〜(d)に例示した形状を採用することがより好ましい。
図6(a)、(b)、(c)は、凹所3のコア部側内壁面36aから僅かに突出させたコア部51先端の端面51aの例を示す。
図6(a)は、コア部端面51aを、コア部51先端における光導波路5の光軸Hに垂直の仮想垂直面S2(図6(a)では、凹所3のコア部側内壁面36aが仮想垂直面S2と一致する)に対して傾斜する傾斜面51a1(コア部端面)とした構成を例示する。
なお、仮想垂直面S2に対する傾斜面51a1の傾斜角度θ1は、8度程度(7−9度)であることが好ましい。
図6(b)、(c)は、コア部端面51aを、コア部51先端における光導波路5の光軸Hに垂直の仮想垂直面S2(図6(b)、(c)では、凹所3のコア部側内壁面36aが仮想垂直面S2と一致する)に対して傾斜する仮想傾斜面S3上に膨出する形状の湾曲面とした例である。
なお、仮想垂直面S2に対する仮想傾斜面S3の傾斜角度θ2は、5〜11度、より好ましくは8度程度(7−9度)とする。
図6(b)のコア部端面51a(湾曲面51a2)は、断面四角形(正方形を含む長方形)のコア部51の互いに平行な一対の辺(但し、仮想傾斜面S3におけるコア部51断面の4辺の内、仮想垂直面S2に平行な一対の辺)の間を結ぶように仮想傾斜面S3上に膨出して円弧状に延在する一定幅の湾曲面となっている。断面四角形のコア部51の4側面の内、仮想傾斜面S3におけるコア部51断面の4辺の内の仮想垂直面S2に対して傾斜する一対の辺が位置する2側面は、湾曲面51a2に対して垂直になっている。図6(b)では、コア部51先端の仮想傾斜面S3上に位置する部分が、いわゆる蒲鉾形に近い外観になっている。
図6(c)では、コア部51先端が仮想傾斜面S3上に膨出する外観ドーム状に形成されている。コア部端面51a(湾曲面51a3)は、コア部51先端の仮想傾斜面S3上での突出が最大の頂点51bから、光導波路5の断面四角形(正方形を含む長方形)のコア部51の仮想傾斜面S3における断面の4辺を結ぶ湾曲面となっている。
このコア部端面51a3は、いわゆるAPC(Angled Physical Contact)研磨と同様の外観となっている。
図7(a)、(b)は、コア部端面51aを、該コア部端面51aにおける光導波路5の光軸Hに垂直の仮想面(仮想垂直面)に対して傾斜する平坦面(以下、傾斜面51a1とも言う)とした例である。
但し、図7(a)、(b)では、凹所3のコア部側内壁面36aを、基板2の第1主面2a側から第2主面2b側へ行くに従って、光軸Hの方向においてコア部側内壁面36aと対向する光軸方向端面36bの側への張り出し量が増大(換言すれば、光軸Hに垂直かつ前記コア部側内壁面36aの第1主面2a側の端部を通る仮想垂直面S4から光軸方向端面36bの側への突出寸法が増大)するように形成された平坦面(傾斜面36a1)とし、コア部端面51aである傾斜面51a1を、凹所3のコア部側内壁面36aと面一に形成している。傾斜面51a1は、仮想垂直面S4に対して傾斜している。この構成であれば、例えば、光導波路5のレーザー加工、機械加工等によって凹所3を形成する際に、凹所3のコア部側内壁面36aの形成と同時に、コア部端面51aの加工(傾斜面51a1の形成)も完了するため、端面51aの加工を別途行う必要が無い等の利点がある。
この場合も、光素子4の受/発光部41と光導波路5との間で発生する散乱光の光導波路5への入射を抑える点では、仮想垂直面S4に対する傾斜面36a1の傾斜角度θ3が8度前後(7〜9度)であることが好ましい。
(光素子の電極)
図2(a)、(b)、図3(a)、(b)に例示した板状の光素子4の両面には、図8等に示すように、前記光素子4を、基板2に設けられている導体回路21(電気回路)と電気導通可能に接続するための電極47a、47bが設けられている。光素子4の両側の電極47a、47bの内、一方はカソード、他方はアノードである。
一方の電極47aは、受/発光部設置面42にて、受/発光部41よりも後端部45側に設けられている。他方の電極47bは、光素子4において、受/発光部設置面42とは反対側の背面48側に設けられている。
電極47a、47bは光素子4の受/発光部設置面42あるいは背面48に沿って延在するように形成されている。光素子4を凹所3に挿入して位置決めしたとき、電極47a、47bは、基板2の第1主面2aの延長上に交差(電極47a、47bの一部のみが基板2上に露出)するか、あるいは、全体が、光素子4の凹所3内に収納されずに基板2上に突出した部分に存在して露出される。
光導波路モジュール1は、光素子4を凹所3に挿入した後、電極47a、47bを、基板2の第1主面2a側に設けられている導体回路21と電気的に接続して組み立てられる。
凹所3に挿入した光素子4の電極47a、47bと、基板2の導体回路21との電気的な接続は、例えば、図8に例示したように、凹所3付近にて導体回路21に形成されている電極21a(ランド部)と、光素子4の電極47a、47bとの間を直接、半田ペースト6を用いてボンディングする。この場合は、半田ペースト6自体を、基板2に対して光素子4を固定するための固定部として機能させることも可能である。
導体回路21の電極21aと、光素子4の電極47a、47bとの間を直接、半田ペースト6を用いてボンディングする以外に、例えば、極細線を用いたワイヤボンディング等も採用可能である。
なお、光素子4の電極47a、47bと、導体回路21との電気的接続は、例えば、凹所3内に予め導体回路21の電極を形成しておき、凹所3に挿入した光素子4の光素子4の電極47a、47bが導体回路21の電極に接して実現されるようにすることも可能である。この場合は、例えば、光素子4の電極47a、47bの位置を当接面43に変更し、光素子4を凹所3に挿入したときに、前記電極47a、47bが、凹所3内の位置決め用当接部31に予め形成しておいた導体回路21の電極に当接されて、電気的接続が実現されるようにする構成等が採用可能である。
(光導波路モジュールの製造方法)
次に、上述の光導波路モジュール1の組立方法(光導波路モジュールの製造方法)の一例を、図9(a)〜(d)を参照して説明する。
まず、基板2を用意し(図9(a)参照)、この基板2の凹所3内面に接着剤7を塗布する(図9(b))。次いで、図9(c)に示すように、凹所3に光素子4を挿入して、光素子4の両側の当接面43を凹所3内の位置決め用当接部31に当接させることで、光素子4を位置決めする。次に、光素子4の電極47a、47bを、基板2の導体回路21と電気導通可能に接続する(図9(d))。
基板2については、例えば、プレート状の光導波路5を用意して、光導波路モジュール1を実装する電子機器内の回路との電気的接続、基板2の導体回路21の位置等に鑑みて、前記光導波路5の適宜位置に凹所3を加工して形成する。
ここで用いる光導波路5は、片面に導体回路21を具備するものであっても良い。
凹所3の形成は、例えば、レーザー加工、小型工具を用いた機械加工等により行うことができる。
レーザー加工の場合は、例えば、図10に示すように、レーザー照射装置8と光導波路5との間に配置したマスク81を移動しながら、凹所3形成位置にレーザー光82を照射する。マスク81の移動速度によって、光導波路5に対するレーザー照射時間を制御することで、一対の位置決め用当接部31を持つ凹所3を形成できる。光軸方向端面36a,36bも形成する。
前記レーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、紫外線レーザー等が挙げられる。
導体回路21については、凹所3の形成が完了した光導波路5に、銅、銅合金などの金属板を貼り合わせ、これをエッチングして形成することも可能である。導体回路形成用の金属板(例えば、銅、あるいは、銅合金)を貼り合わせ済みの光導波路5に凹所3を形成した後に、金属板をエッチングして導体回路21を形成することも可能である。
さらに、すでに述べた光導波路の製造方法の内、コア部形成用の樹脂層であるコア層の両面に、クラッド層(クラッド部52の一部を形成するための樹脂層)が設けられた3層構造の光導波路形成体を作成し、この光導波路形成体に活性エネルギー線を照射してコア部51を形成することで、光導波路5を得る場合は、例えば、3層構造の光導波路形成体を構成する各層を、個々の層を形成する樹脂材料を含むワニスの塗布によって順次形成(最初に形成する層は、塗布用の基材を用いる)する際に、凹所3を確保するためのスペーサを用いて、凹所3が形成済みの光導波路形成体を得るといったことも可能である。
(別態様1)
図11(a)、(b)は、凹所3内に、光素子4を、前記受/発光部41の受/発光の光軸H1が前記光導波路5のコア部端面51aにおける光軸Hに垂直の仮想垂直面S4に対して傾斜した向きに支持するための、傾斜支持用当接部37を設けた例を示す。
なお、この傾斜支持用当接部37を持つ凹所3について、区別のため、説明の便宜上、以下、符号3Aを付して説明する場合がある。
図11(a)、(b)は、既述の図7(a)、(b)に例示した構成の傾斜面36a1(コア部側内壁面36a)自体を、傾斜支持用当接部37として用いた例を示す。
凹所3Aの傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)は、光導波路5の前記光軸Hに垂直の仮想垂直面S4に対して傾斜している。傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)も、凹所3Aの内面の一部である。コア部端面51aである傾斜面51a1は、凹所3のコア部側内壁面36aと面一に形成されている。
光素子4は、凹所3Aに挿入して、受/発光部設置面42を前記傾斜支持用当接部37(コア部側内壁面36a)に当接(面接触)させることで、受/発光部設置面42が前記傾斜支持用当接部37に沿う向きとなる。
なお、この凹所3Aは、光素子4が、凹所3A内の仮想基準面S1を介して両側の位置決め用当接部31及び傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)に当接することで位置決め可能に構成することができる。このため、凹所3Aにおいてコア部側内壁面36aに対向する光軸方向端面36bについては、必ずしも、光軸方向位置決め部として機能するように形成する必要は無い。
上述のことから、凹所3Aに挿入した光素子4の受/発光部設置面42を前記傾斜支持用当接部37に当接させて光素子4を位置決めすると、受/発光部設置面42に対して垂直の、受/発光部41の受/発光の光軸H1が、光導波路5の前記凹所3に露出するコア部端面51aにおける光軸Hに垂直の仮想垂直面S4に対して傾斜した向きとなる。
前記仮想垂直面S4に対する受/発光部41の受/発光の光軸H1の傾斜角度θ4(換言すれば、仮想垂直面S4に対する仮想傾斜面S3の傾斜角度)は、光素子4の受/発光部41と光導波路5との間で発生する散乱光の光導波路5への入射を防ぐ点では、5〜11度、より好ましくは8度程度(7−9度)とすることが適切であるが、これに限定されるものではない。例えば、前記傾斜角度θ4が10〜60度程度であると、光素子4の凹所3A内に収納されずに基板2から突出状態となる後端部45側部分の基板2からの突出寸法の縮小等に有効に寄与する。
傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)が形成された凹所3Aを持つ光導波路モジュール1においても、図6(a)〜(c)に例示したように、コア部51先端をコア部側内壁面36aから僅かに突出させた構成を採用可能である。凹所3Aの場合は、コア部51先端を、傾斜支持用当接部37(傾斜面36a1、コア部側内壁面36a)から突出させた構成となる。
図12(a)、(b)〜図14(a)、(b)は、凹所3Aの傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)に当接される光素子4の受/発光部41が、コア部側内壁面36aから突出されたコア部51先端に圧接されることを回避するために、コア部51先端に対する光素子4の距離を適切に設定するための構成を例示する。
図12(a)、(b)、図13(a)、(b)は、傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)に仮想基準面S1に沿って延在する凹溝37aを形成し、コア部51先端を前記凹溝37a内に突出させた構成を例示する。コア部51先端は、凹溝37aの底面37b(コア部側内壁面36aの一部)から凹溝37a内に突出しているが、傾斜支持用当接部37から、凹所3Aにおいてコア部側内壁面36aに対向する光軸方向端面36bの側に突出しない。これにより、傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)に当接させて位置決めして凹所3A内に組み込んで基板2に実装した光素子4の受/発光部41を、コア部51先端(端面51a)に対して微小な隙間を介して対面配置、あるいは、軽い力で接触するように配置することが可能であり、コア部端面51aに対して強い力で圧接しないように配置することができる。
図14(a)、(b)は、傾斜支持用当接部37(傾斜支持用当接面)の中央部に突出するコア部51先端及び光素子4の受/発光部41との接触を回避するための切り欠き部38aを形成した板状スペーサ38を、光素子4と傾斜支持用当接部37との間に介挿して、板状スペーサ38の厚みによって、コア部51先端に対する光素子4の距離を設定できるようにした構成を例示する。
板状スペーサ38の具体的形状は、傾斜支持用当接部37の中央部に突出するコア部51先端及び光素子4の受/発光部41との接触を回避できるものであれば良く、図14(a)、(b)に例示したものに限定されない。また、2枚の板状スペーサをコア部51先端を介して両側に対向配置する構成等も採用可能である。
また、板状スペーサは、凹所3Aに光素子4を組み込む前に、接着剤等によって、予め、傾斜支持用当接部37あるいは光素子4の受/発光部設置面42に固定しておいても良い。
さらに、板状スペーサは、複数枚を重ね合わせて使用しても良い。
(別態様2)
図15(a)、(b)は、受/発光部41を複数有する光素子4(以下、この光素子に符号4Aを付す)を用いた光導波路モジュール1(以下、この光導波路モジュール1に符号1Aを付す)の構成を例示する。
図15(a)、(b)に示す光素子4Aは、受/発光部設置面42の両側の当接面43の間に、複数の受/発光部41が一列に配列設置されたものである。
図示例の光素子4Aは、全体が、挿入位置決め部46として機能するものであり、挿入先端部44から、該挿入先端部44とは反対側の後端部45の側に行くにしたがって、光素子4の受/発光部設置面42を介して両側の当接面43の間の離隔距離が次第に増大する形状になっている。また、前記後端部45は、光素子4において、複数の受/発光部41が配列されている配列仮想直線Lを介して、挿入先端部44とは反対の側に位置する。
また、各受/発光部41から、光素子4Aにおいて後端部45側にずれた位置には、個々の受/発光部41に対応する、複数の電極47a、47bが設置されている。
前記光素子4Aが実装される基板2の凹所3(区別のため、説明の便宜上、以下、符号3Bを付して説明する場合がある)は、コア部側内壁面36aに、光導波路5の複数本のコア部51の先端が横並びに露出されている。コア部側内壁面36aに露出されている複数本のコア部51先端は、凹所3内の一対の位置決め用当接部31の間に、基板2の面方向に沿う配列仮想直線上に配列されている。
前記光素子4Aを凹所3Bに組み込んで、光素子4Aの両側の当接面43を、基板2の凹所3内の一対の位置決め用当接部31に当接することで、凹所3Bのコア部側内壁面36aに横並びに露出されている複数本のコア部51(詳細にはコア部51先端)に対して、光素子4Aの複数の受/発光部41が対面配置されて光結合可能に位置決めされる。
この光導波路モジュール1Aも、既述の光導波路モジュールの製造方法(組立方法)と同様の手順で組み立てることができる。
以上説明したように、本発明によれば、凹所3に挿入した光素子4を、凹所3内の位置決め用当接部31、光軸方向位置決め部として機能する光軸方向端面36b(あるいは、光軸方向端面36bと光素子4との間にスペーサを介挿する)に当接させるだけで、光導波路5に対して光素子4を光結合可能に位置決めする作業を非常に簡単に行える。従来技術のように、光導波路と光素子との間の光結合をミラーを介して実現する構成に比べて、ミラーの形成の手間の省略、コスト低減も実現できる。これにより、光導波路モジュールの製造の大幅な省力化、低コスト化を実現できる。
また、光素子を光導波路に対して直接、光結合させる構成であるため、光導波路と光素子との間の光結合をミラーを介して実現する構成に比べて、低損失での光信号の伝送が可能になる。このため、高速、大量の信号伝送に有利である。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、適宜、設計変更可能であることは言うまでも無い。
例えば、光素子の具体的形状等は、上述の実施形態に限定されず、適宜、変更可能である。
また、上述の実施形態では、凹所3に組み込んで基板2に実装した光素子4の後端部45側が、基板2上に突出する構成を例示したが、光素子全体が凹所内に収納されて、基板から突出する部分が存在しない構成も採用可能である。
また、本発明に係る光導波路モジュールは、基板に形成された凹所に嵌め込むようにして組み込んだ光素子4が、凹所内面形状によって、光導波路5に対して光結合可能に位置決めされる構成であれば良く、凹所の具体的形状には特には限定は無い。
本発明に係る光導波路モジュールの構造の一例を示す断面図である。 図1の光導波路モジュールの基板に形成された凹所(レセプタ構造部)と光素子との関係を示す図であって、(a)は基板と光素子とを分離して示した図、(b)は凹所に光素子を固定した状態を示す。 (a)、(b)は、凹所を貫通穴とした光導波路モジュールの構成を示す図である。 図1の光導波路モジュールの基板と光素子とを分離して示した分解斜視図である。 (a)、(b)は、凹所の位置決め用当接部の変形例を示す図である。 (a)〜(c)は、光導波路のコア部の、凹所のコア部側内壁面から突出させた先端の端面形状の例を示す図である。 (a)、(b)は、コア部端面を、傾斜面としたコア部側内壁面と面一に形成した構成を示す図である。 基板の凹所に挿入した光素子の電極と、基板の導体回路とを、半田ペーストによって電気的に接続した状態を示す平面図である。 (a)〜(d)は、本発明に係る光導波路モジュールの製造方法を、順番に説明する図である。 光導波路に凹所を形成するための手法の一例を説明する図であって、マスクを移動しながらレーザー照射によって凹所を形成する手法を説明する図である。 (a)、(b)は、光素子の傾斜支持用の傾斜支持用当接部(傾斜支持用当接面)を持つ凹所を基板に形成した構成の光導波路モジュールの構造を示す図である。 図11の凹所に、光素子の受/発光部が、コア部側内壁面から突出されたコア部先端に圧接されることを回避するための凹溝を形成した例を示す斜視図である。 (a)、(b)は、図12の凹溝を設けた凹所を持つ基板と光素子との関係を示す断面図である。 (a)は、図11の凹所に収納した光素子を傾斜支持用当接部(傾斜支持用当接面)に当接させる際に、受/発光部がコア部側内壁面から突出されたコア部先端に圧接されることを回避するために使用する板状スペーサを示す斜視図、(b)は図14(a)の板状スペーサを凹所の傾斜支持用当接部と光素子との間に介挿した状態を示す図である。 (a)、(b)は、受/発光部を複数持つ光素子を、基板の複数本のコア部に対応させて、一括して位置決めできるようにした態様を示す図である。
符号の説明
1、1A…光導波路モジュール、2…基板、2a…主面(第1主面)、2b…主面(第2主面)、21…導体回路、21a…電極、3、3A、3B…凹所(レセプタ構造部)、31…位置決め用当接部、32a、32b…開口部、33、34…湾曲面(位置決め用当接部)、35…平坦面(位置決め用当接部)、36a…光軸方向端面(コア部側内壁面)、36a1…傾斜面(光軸方向端面、コア部側内壁面)、36b…光軸方向端面、37…傾斜支持用当接部(傾斜支持用当接面)、37a…凹溝、38…板状スペーサ、38a…切り欠き部、4、4A…光素子、41…受/発光部、42…受/発光部設置領域(受/発光部設置面)、43…当接面、44…挿入先端部、45…後端部、46…挿入位置決め部、47a、47b…電極、48…背面、5…光導波路、51…コア部、51a…端面、51a1…傾斜面(コア部端面)、51a2…湾曲面(コア部端面)、51a3…湾曲面(コア部端面)、51b…頂部(頂点)、52…クラッド部、6…半田ペースト、7…接着剤、H…光軸と一致する仮想直線、光軸、H1…受/発光部の光軸、8…レーザー照射装置、81…マスク、82…レーザー光、S1…仮想基準面、S2…仮想垂直面、S3…仮想傾斜面、S4…仮想垂直面。

Claims (16)

  1. 光導波路を有する基板に形成された凹所に、受光素子又は発光素子である光素子が収納され、
    前記光素子は、前記基板の凹所内面に形成された位置決め用当接部に当接して、前記光導波路のコア部の前記凹所に露出する端面に受/発光部が対面するように位置決めされていることを特徴とする光導波路モジュール。
  2. 前記基板の前記凹所の位置決め用当接部が、前記凹所において互いに対向する対をなし、前記基板の一方の面に開口する前記凹所の開口部から他方の面に向かって互いの離隔距離が次第に狭くなるように形成された内面であり、
    前記凹所は、前記光導波路の光軸の延長が、一対の位置決め用当接部の間に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路モジュール。
  3. 前記光素子が板状であり、表裏両面の内の一方に前記受/発光部が設けられている受/発光部設置領域を具備し、受/発光部設置領域を介して両側の側面に、前記凹所に前記開口部から挿入することで前記凹所の一対の位置決め用当接部に当接される当接面を具備していることを特徴とする請求項2記載の光導波路モジュール。
  4. さらに、前記凹所内には、前記光素子が当接されることで、前記光素子を、前記受/発光部の受/発光の光軸が前記光導波路の前記凹所に露出するコア部端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜した向きに支持するための、傾斜支持用当接部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の光導波路モジュール。
  5. 前記傾斜支持用当接部が、前記凹所の前記開口部が開口する前記基板の一方の面の側から他方の面の側に行くにしたがって、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面からの距離が次第に増大する傾斜面であることを特徴とする請求項4記載の光導波路モジュール。
  6. 前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面が、該端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面、あるいは、前記端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する仮想傾斜面上に膨出する湾曲面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光導波路モジュール。
  7. 前記光素子の両面に設けられている電極が、それぞれ、前記基板の前記凹所の開口部が開口されている側の面に設けられている電気回路と電気導通可能に接続されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光導波路モジュール。
  8. 前記光素子の電極と、前記基板の前記電気回路とが、半田ペーストによってボンディングされていることを特徴とする請求項7記載の光導波路モジュール。
  9. 光導波路を有する基板に形成された凹所に、受光素子又は発光素子である光素子を収納して、前記凹所内面に形成された位置決め用当接部に当接させることで、前記光導波路のコア部の前記凹所に露出する端面に受/発光部が対面するように位置決めして、実装することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
  10. 前記基板の前記凹所の位置決め用当接部が、前記凹所において互いに対向する対をなし、前記基板の一方の面に開口する前記凹所の開口部から他方の面に向かって互いの離隔距離が次第に狭くなるように形成された内面であり、
    前記凹所は、前記光導波路の光軸の延長が、一対の位置決め用当接部の間に位置するように形成されており、
    前記光素子を一対の位置決め用当接部の間に挿入して一対の位置決め用当接部に当接させることで、前記受/発光部を前記光導波路の光軸に対して位置決めすることを特徴とする請求項9記載の光導波路モジュールの製造方法。
  11. 前記光素子が板状であり、表裏両面の内の一方に前記受/発光部が設けられている受/発光部設置領域を具備し、前記凹所に前記開口部から前記凹所の互いに対向する位置に形成された一対の位置決め用当接部の間に挿入して、前記光素子において受/発光部設置領域を介して両側の側面に形成された当接面を、前記一対の位置決め用当接部に当接させることで、前記受/発光部を前記光導波路の光軸に対して位置決めすることを特徴とする請求項10記載の光導波路モジュールの製造方法。
  12. さらに、前記凹所内には、前記光素子が当接されることで、前記光素子を、前記受/発光部の受/発光の光軸が前記光導波路の前記凹所に露出するコア部端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面に対して傾斜した向きに支持するための、傾斜支持用当接部が設けられていることを特徴とする請求項10又は11記載の光導波路モジュールの製造方法。
  13. 前記傾斜支持用当接部が、前記凹所の前記開口部が開口する前記基板の一方の面の側から他方の面の側に行くにしたがって、前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面からの距離が次第に増大する傾斜面であることを特徴とする請求項12記載の光導波路モジュールの製造方法。
  14. 前記凹所に露出する前記光導波路のコア部の端面が、該端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する傾斜面、あるいは、前記端面における光軸に垂直の仮想垂直面に対して傾斜する仮想傾斜面上に膨出する湾曲面であることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の光導波路モジュールの製造方法。
  15. 前記光素子を、前記基板の凹所に挿入して位置決めした後、前記光素子の両面に設けられている電極を、それぞれ、前記基板の前記凹所の開口部が開口されている側の面に設けられている電気回路と電気導通可能に接続することを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の光導波路モジュールの製造方法。
  16. 前記光素子の電極と、前記基板の前記電気回路との接続を、半田ペーストを用いたボンディングによって行うことを特徴とする請求項15記載の光導波路モジュールの製造方法。
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