JP2009053077A - 荷重測定装置及びその誤差補正方法 - Google Patents

荷重測定装置及びその誤差補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えて非直線性による誤差を小さくする補正ができる荷重測定装置を提供する。
【解決手段】負荷された荷重を電気信号として検出し出力する荷重検出部1と、前記電気信号の値を補正する補正関数及び前記補正関数による補正量の調整を行う調整係数を格納する記憶部4と、前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出する演算部3と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷重測定装置及びその誤差補正方法に関するものである。
物体の重さの計量や、構造物に作用する力の測定のために、歪みゲージを用いたロードセルが使用されている。ロードセルは、起歪体のビーム部の薄肉部に歪みゲージが設けられており、荷重による負荷で薄肉部に生じる歪みを歪みゲージが検出し、電気信号に変換して荷重値を算出するものである。
ロードセルの出力はヒステリシス、繰り返し性、非直線性等による誤差を有する。ヒステリシスとは、負荷増加時と負荷減少時の変換器出力に生じる差(の最大値)である。また、繰り返し性とは、同一の負荷条件及び同一の周囲条件において、同じ負荷を繰り返し負荷したときに生じる出力差(の最大値)である。また、非直線性とは、無負荷時の出力及び定格負荷時の出力を結ぶ基準直線に対する荷重増加時の出力の偏差(の最大値)である。
ヒステリシス誤差の補正方法として以下のようなものが提案されている(例えば特許文献1参照)。まず、荷重を0とした後、順次校正用の分銅A、分銅Bの荷重を加え、次に順次分銅B、分銅Aの荷重を減らし、各状態での計量値を記憶する。そして荷重0、荷重Aでのヒステリシス量H0、Haを算出し、荷重0、荷重A、荷重A+荷重Bでのヒステリシス量H0、Ha、0を通る2次方程式を導き、任意の荷重でのヒステリシス量Hnをこの2次方程式より算出する。計量値にヒステリシス量Hnを加算してヒステリシス誤差を補正する。
また、非直線性による誤差は、無負荷、定格負荷だけでなく、複数の負荷における出力値を取得し、直線補間を用いることで補正することができる。このような方法は、取得する出力値の数が多いほど誤差を小さく補正することができる。
しかし、取得する出力値の数の増加に伴い、コストが増加するという問題を有する。
特開2006−90707号公報
本発明はコストを抑えて非直線性による誤差を小さくする補正ができる荷重測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による荷重測定装置は、負荷された荷重を電気信号として検出し出力する荷重検出部と、前記電気信号の値を補正する補正関数及び前記補正関数による補正量の調整を行う調整係数を格納する記憶部と、前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出する演算部と、を備えるものである。
本発明の一態様による荷重測定装置の誤差補正方法は、荷重検出部、調整係数及び補正関数を格納した記憶部、及び演算部を有する荷重測定装置の誤差補正方法であって、前記荷重検出部が負荷された荷重を電気信号として検出して出力し、前記演算部が前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出して誤差を補正するものである。
また、本発明の一態様による荷重測定装置の誤差補正方法は、補正関数の係数を算出して記憶部に格納し、調整係数を設定して前記記憶部に格納し、負荷された荷重を電気信号として検出し、前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出して誤差を補正するものである。
本発明によれば、コストを抑えて非直線性による誤差を小さくする補正ができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の実施形態に係る荷重測定装置の概略構成を示す。荷重測定装置は、ロードセル1、A/Dコンバータ2、マイクロプロセッサ3、及びメモリ4を備える。ロードセル1は起歪体(図示せず)、起歪体に設けられる歪みゲージ1a、荷重が負荷される秤台1bを有する。荷重測定装置にはユーザからの測定開始命令等が入力される操作部11、測定結果等を表示する表示部12が接続される。
秤台1bに荷重が負荷されると起歪体が歪む。歪みゲージ1aはその歪みを電気信号(電圧値)に変換してA/Dコンバータ2へ出力する。A/Dコンバータ2はアナログデジタル変換器であり、歪みゲージ1aの出力をデジタル値に変換して出力する。
メモリ4はロードセル1にて測定された電圧値、補正関数及び調整係数を格納する。補正関数及び調整係数については後述する。
マイクロプロセッサ3は測定された電圧値に基づき秤台1bに負荷された荷重の重量値を算出する。また、所定の荷重の電圧値を用いて補正関数を生成する。
本発明の実施形態による荷重測定装置は、補正関数設定モード、調整係数設定モード、及び測定モードの3つの動作モードを有する。通常は測定モードとされるが、ユーザが操作部11に対して所定の操作を行ったことをマイクロプロセッサ3が検出することにより、補正関数設定モード及び調整係数設定モードの各モードに移行することができる。操作部11に対してユーザが所定の終了操作を行ったことをマイクロプロセッサ3が検出することにより、補正関数設定モード及び調整係数設定モードが終了する。補正関数設定モード及び調整係数設定モードの終了後は測定モードとなる。
まず、補正関数設定モードについて説明する。このモードにおいては2次の補正関数の係数値を設定することができる。一般に、荷重に対するロードセルの出力値(電圧値)をプロットした場合、図2(a)に示すような曲線状になり、理論値との誤差は図2(b)に示すような曲線状になる。ここで理論値とは例えばその質量が予め分かっている標準分銅を測った時に指し示すべき値のことを言う。本実施形態ではこの誤差を近似する2次方程式を算出し、この2次方程式を用いて任意の荷重での誤差成分を算出し、電圧値の補正を行う。この2次方程式が補正関数である。
補正関数の算出方法を図3に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)無負荷(下限荷重)で測定を行い、測定値(電圧値)x1をメモリ4に格納する。
(ステップS302)所定の負荷での測定を行い、測定値x2をメモリ4に格納する。所定の負荷は例えば無負荷と定格荷重の中間値である。荷重の負荷には分銅等を用いる。
(ステップS303)定格荷重(上限荷重)での測定を行い、測定値x3をメモリ4に格納する。
(ステップS304)各荷重における理論値と測定値x1、x2、x3との差分(誤差)y1、y2、y3を求め、近似する2次式の補正関数y=ax+bx+cを求める。ここで理論値は無負荷時の測定値と定格荷重を負荷した時の測定値とを結ぶ基準直線上の値である。従って、無負荷時と定格荷重を負荷した時の誤差y1、y3は0になる。
(ステップS305)算出された補正関数の係数a、b、cをメモリ4に格納する。
以上が補正関数設定モード時の動作である。
次に、補正関数の算出の一例を図4、図5を用いて説明する。図4(a)は各荷重に対する測定値、理論値、誤差を示す。図4(a)の上段は荷重を増加させていった場合であり、下段は荷重を減少させていった場合である。零リセットは無負荷時の測定値を0に補正した値であり、ここでは各荷重に対する測定値から0.0941を減じたものとなる。測定値、零リセット、理論値、誤差の単位はmV/10Vである。
図4(b)は理論値の最大値、すなわち定格荷重(200kN)までの荷重を負荷したときの理論値に対する誤差の割合をプロットしたグラフである。誤差は無負荷(0kN)と定格荷重(200kN)の中間値(100kN)で最大となることがわかる。
補正関数y=ax+bx+cは(x、y)=(0.0000、0.0000)、(11.4695、0.0255)、(22.8880、0.0000)を満たすことになる。従って、係数a=−0.194709274×10−3、b=4.456505863×10−3、c=0が求まる。
測定モードでは、荷重測定においてこの補正関数を用いて補正された測定値を得る。その例を図5に示す。データの補正はまず、上記補正関数のxに零リセット値を代入して補正値yを求める。そして、零リセット値から補正値yを減じることで補正データが得られる。図5(b)から、このような補正関数を用いたデータ補正により、誤差が低減されることが分かる。
また、調整係数fをこの補正関数(補正値y)に乗じることで誤差特性を調整することができる。例として、fを0.95、1.05、1.1とした場合の誤差をそれぞれ図6〜8に示す。図6から分かるようにf=0.95の場合、荷重増加時、減少時共に誤差は正の値となる。また、図7から分かるようにf=1.05の場合、誤差は荷重増加時が負、荷重減少時が正の値になる。また、図8から分かるようにf=1.1の場合、誤差は荷重増加時、減少時(無負荷時除く)共に負の値となる。
このように調整係数fの値に応じて荷重と電圧値の関係が変わり、図9に示すようにf<1の場合は上に凸、f>1の場合は下に凸、f=1の場合は直線状になる。ユーザから要求される装置の精度は使用環境等に応じて変わるものであり、本実施形態による荷重測定装置は調整係数fの値を適宜変えることで各ユーザの所望の精度(特性)を実現することができる。
調整係数fによる調整が有効な状況の例としては次のような場合がある。荷重測定装置においては、規格内の精度を有していることが必須であることは勿論であるが、規格の範囲内での測定値の傾向については、過去に使用していた装置、例えばアナログ式の秤装置と同様になることがデータの互換性から望ましい場合がある。そこで、調整係数fという単一のパラメータによる簡易な調整で、例えば特定の測定範囲では若干高めの数値を出力させるといったことができ、各ユーザにより異なる所望の特性を柔軟に実現することが可能となる。
調整係数fの値の設定は、調整係数設定モードで行う。このモードにおいては、測定モードと同様、荷重を秤台1bに負荷して測定を行うが、測定モードとは異なり、fの値をユーザからの指令により変更し、その結果得られる測定値を表示する。そして、予め質量の分かった重りを載せてその時の望ましい測定値となるようにする等の方法でユーザが所望のf値を決定し、このf値をメモリ4に格納する。f値の決定方法は、このようにユーザによる操作を受けて行うだけでなく、マイクロプロセッサ3に予め所定の条件を満たすf値を得るアルゴリズムを組み込んでおき、自動的にそのようなf値を算出するようにしてもよい。
このようにしてf値を設定した後に測定モードにて荷重測定を行う。測定モードはメモリ4に格納されているf値を用いて調整を行った結果を出力するものであり、f値の設定は行わない。なお、測定モードで使用されるf値は1つでなくても良く、複数のf値をメモリ4に格納しておき、被測定物の種類等に応じて切り替えるようにしても良い。
本実施形態による荷重測定装置は誤差を補正する補正関数を、無負荷、定格荷重、無負荷と定格荷重の中間値の3つの荷重における測定値から求めるため、誤差を小さくする補正をコストを抑えて行うことができる。
また、補正関数に調整係数fを乗じることで所望の出力誤差特性を持たせることができ、あらゆるユーザの要求に応えることができる。
上述した実施の形態は一例であって限定的なものではないと考えられるべきである。例えばマイクロプロセッサ3とインタフェースを介して通信を行うパーソナルコンピュータが接続され、操作部11はこのパーソナルコンピュータに接続されたキーボード及び/又はマウス、表示部12はこのパーソナルコンピュータに接続されたディスプレイであっても良い。そして、一部又は全てのモードは、このパーソナルコンピュータのプログラムにより動作することとしても良い。
また、補正関数や調整係数の設定は、ユーザでなく荷重測定装置の製造業者やサービス業者等の専門業者が行い、補正関数設定モード及び調整係数設定モードはこの専門業者が有する装置を接続したり、専用のプログラムを走らせたりすることによってのみ動作させるようにしても良い。
また、ロードセル1にA/Dコンバータ2を含むような構成にしても良い。
また、補正関数を求める際には、秤台1bを設けず、分銅や検定機等を用いてロードセル1の起歪体に直接荷重を負荷するようにしても良い。
また、上記実施形態では、無負荷、定格荷重、及び無負荷と定格荷重の中間値の3種類の荷重を負荷した時の測定値を用いて補正関数を算出したが、それ以外の荷重にしても良い。
調整係数fは任意の値を設定できるようにしても良いし、予め複数の値をメモリ4に格納しておき、その中から選択するような構成にしても良い。
本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係る荷重測定装置の概略構成図である。 荷重と出力電圧値との関係を示すグラフである。 補正関数の算出方法を示すフローチャートである。 補正前の荷重と電圧値との関係を示すグラフである。 補正後の荷重と電圧値との関係を示すグラフである。 補正及び調整を行った後の荷重と電圧値との関係を示すグラフである。 補正及び調整を行った後の荷重と電圧値との関係を示すグラフである。 補正及び調整を行った後の荷重と電圧値との関係を示すグラフである。 調整係数による誤差特性の違いを示すグラフである。
符号の説明
1 ロードセル
2 A/Dコンバータ
3 マイクロプロセッサ
4 メモリ

Claims (6)

  1. 負荷された荷重を電気信号として検出し出力する荷重検出部と、
    前記電気信号の値を補正する補正関数及び前記補正関数による補正量の調整を行う調整係数を格納する記憶部と、
    前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出する演算部と、
    を備える荷重測定装置。
  2. 前記演算部は、補正関数設定モード時に前記補正関数の係数を算出して前記記憶部に格納し、調整係数設定モード時に前記調整係数を前記記憶部に格納し、測定モード時に前記補正関数及び前記調整係数を用いて前記負荷された荷重の荷重値を算出することを特徴とする請求項1に記載の荷重測定装置。
  3. 前記補正関数は2次関数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の荷重測定装置。
  4. 前記2次関数の係数は、前記荷重検出部に下限荷重、上限荷重、及び前記下限荷重より大きく前記上限荷重より小さい荷重を負荷した時に出力される前記電気信号の値に基づいて決定されることを特徴とする請求項3に記載の荷重測定装置。
  5. 荷重検出部、調整係数及び補正関数を格納した記憶部、及び演算部を有する荷重測定装置の誤差補正方法であって、
    前記荷重検出部が負荷された荷重を電気信号として検出して出力し、
    前記演算部が前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出して誤差を補正する荷重測定装置の誤差補正方法。
  6. 補正関数の係数を算出して記憶部に格納し、
    調整係数を設定して前記記憶部に格納し、
    負荷された荷重を電気信号として検出し、
    前記電気信号の値を前記補正関数に代入して求めた値に前記調整係数を乗じて補正値を求め、前記電気信号の値と前記補正値との加算値又は減算値に基づいて前記負荷された荷重の荷重値を算出して誤差を補正する荷重測定装置の誤差補正方法。
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