JP2009059603A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】FED(フィールドエミッションディスプレイ)において、アノード基板とカソード基板と封止枠で囲まれた内部の真空封止の信頼性を向上する。
【解決手段】FEDの外囲器はカソード基板1とアノード基板2と封止枠31で構成される。封止枠31は棒状の短辺部311と棒状の長辺部312を接合することによって形成される。FEDが真空に排気された場合、封止枠31では、大気圧のストレスは長辺コーナー部で最も大きい。短辺と長辺の接合部を短辺側に設定することによって機械的強度の弱い接合部に大きなストレスが係ることを防止する。これによって、封止の信頼性を上げることが出来る。
【選択図】図5
【解決手段】FEDの外囲器はカソード基板1とアノード基板2と封止枠31で構成される。封止枠31は棒状の短辺部311と棒状の長辺部312を接合することによって形成される。FEDが真空に排気された場合、封止枠31では、大気圧のストレスは長辺コーナー部で最も大きい。短辺と長辺の接合部を短辺側に設定することによって機械的強度の弱い接合部に大きなストレスが係ることを防止する。これによって、封止の信頼性を上げることが出来る。
【選択図】図5
Description
本発明は、内部を真空にし、背面基板に電子放出源をマトリクス状に配置し、前面基板に対応する蛍光体を配置したフラット型表示装置における、真空封止の信頼性に関連する。
2枚のガラス基板に挟まれた内部を真空にして、一方の基板上に電子放出源をマトリクス状に配置し、対向基板に蛍光体を配置したいわゆるフィールドエミッションディスプレイ(FED)の開発が進んでいる。FEDは電子放出源からの電子が蛍光体に射突して発光することによって画像を形成するもので、明るさ、コントラスト、動画特性等でブラウン管並の優れた性能を得ることが出来るので、将来のTV用ディスプレイとして期待されている。
FEDは電子を蛍光体に射突させて発光させるため、FEDの内部は真空に保つ必要がある。FEDはマトリクス状に配置された電子源を有するカソード基板と、蛍光体を有するアノード基板とから構成されている。そして、カソード基板およびアノード基板の周辺に封止枠を配置し、一般にはフリットガラスから成る封着材を用いて封止している。封着後はカソード基板に形成された排気孔を通して排気する。枠の高さによってアノード基板とカソード基板の間隔を決定する。
したがって、カソード基板とアノード基板を封着するための、封止枠、封着部材を含む封着部の信頼性は非常に重要である。封止枠はガラスあるいはセラミック等の絶縁物で形成され、矩形状の枠である。材料の歩留まりを良くするために枠はガラスの棒状の材料を融着するか、フリットガラス等によってガラス棒を接合して枠状としている。
棒状の部材を接合する場合は、接合部分においてリークが生じないよう、信頼性が非常に重要である。棒状のガラス材をフリットガラスによって接合する場合に、リークを発生しないような構成の例としては例えば「特許文献1」に記載がある。「特許文献1」には、接合部にフリットガラスの軟化温度の異なる複数種のフリットガラスを使用することによって接合部でのリークに対する信頼性を向上させている。
封止枠は棒状のガラスを融着あるいはフリットガラスによって接合するので、接合部の機械的強度は他の部分に比較して小さい。したがって、封止枠に機械的ストレスが加わると、接合部において破壊しやすい。カソード基板とアノード基板を封止枠によって接合し、FEDの内部を真空に引くと、カソード基板、アノード基板には大気による圧力がかかる。カソード基板およびアノード基板の破壊を防止するために、カソード基板とアノード基板の間にはスペーサが配置される。
一方、封止枠に対しても大気圧が加わる。この圧力は封止枠をFEDの内側に押し込む力である。このようなストレスが加わると、封止枠の前記接合部は機械的な強度が弱いために、この接合部において封止枠が破壊されることがありうる。封止枠が破壊されれば、FEDの内部を真空に維持することができなくなり、FED自体が動作不能となる。
以上のように、封止枠の機械的強度はFEDの信頼性にとって非常に重要である。しかしながら、従来は、大気圧による影響はアノード基板、あるいはカソード基板のそりに対する影響のみが考慮されて、封止枠に対する大気圧の影響に対しては考慮されておらず、FEDの信頼性は十分に保たれていなかった。本発明はFEDにおいて、アノード基板とカソード基板の封止枠を含む封着部の信頼性を向上することである。
本発明はアノード基板とカソード基板を接合する封止枠を長辺と短辺を形成する棒状のガラス等を接合することによって略々矩形状とし、前記接合部分を前記短辺側とする。また、略々矩形状の封止枠はコーナー部において曲率形状(以下Rと称する)を有し、内側のコーナーRは曲率半径を1mm以上とし、外側のコーナーRは曲率半径を5mm以上とする。これによって、封止枠コーナー部のストレスを緩和することが出来る。具体的な構成は下記のとおりである。
(1)電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成しており、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。
(2)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーはコーナーRを有しており、前記短辺と前記長辺の接合部は前記コーナーR部の前記短辺側に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(3)前記長辺と接合する前の前記短辺の端部はコーナーRを形成する曲面部を有しないことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(4)前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(5)前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(2)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーはコーナーRを有しており、前記短辺と前記長辺の接合部は前記コーナーR部の前記短辺側に形成されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(3)前記長辺と接合する前の前記短辺の端部はコーナーRを形成する曲面部を有しないことを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(4)前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(5)前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(6)電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されており、前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは内側で曲率R1を有し、前記R1は曲率半径が1mmよりも大きいことを特徴とする表示装置。
(7)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半径が5mmよりも大きいことを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(8)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半径が10mmよりも大きいことを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(9)前記カソード基板はコーナー部付近に貫通孔を有し、前記貫通孔と前記封止枠のコーナー部の内側とは1mm以上の間隔があいていることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(7)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半径が5mmよりも大きいことを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(8)前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半径が10mmよりも大きいことを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(9)前記カソード基板はコーナー部付近に貫通孔を有し、前記貫通孔と前記封止枠のコーナー部の内側とは1mm以上の間隔があいていることを特徴とする(6)に記載の表示装置。
(10)電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも大きく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。
(11)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(10)に記載の表示装置。
(12)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(10)に記載の表示装置。
(11)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(10)に記載の表示装置。
(12)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(10)に記載の表示装置。
(13)電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも小さく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。
(14)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(13)に記載の表示装置。
(15)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(13)に記載の表示装置。
(14)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(13)に記載の表示装置。
(15)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(13)に記載の表示装置。
(16)電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも大きく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記長辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。
(17)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(16)に記載の表示装置。
(18)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(16)に記載の表示装置。
(17)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする(16)に記載の表示装置。
(18)前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする(16)に記載の表示装置。
本発明によれば、封止枠を棒状のガラス等を接合して矩形の封止枠とするので、材料歩留まりを上げることが出来る。接合部を短辺側とすることによって、ストレスが最も大きくなる長辺側のコーナー部でのストレスを避けることが出来る。これによって封止の信頼性が高まり、ひいてはFEDの信頼性を向上することが出来る。
また、本発明によれば、接合した後の封止枠のコーナー部にコーナーRを設け、内側のコーナーRの曲率半径を1mm以上とすることによってコーナー部でのストレスを緩和することが出来、封止の信頼性を向上することが出来る。また、カソード基板に貫通孔が形成されている場合は、貫通孔と封止枠との距離を1mm以上とすることによって、貫通孔と封止枠の干渉によるストレスを緩和することが出来る。
以下、本発明の最良の形態を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例を示す平面図である。図1において、カソード基板1の上には封着部3を介してアノード基板2が設置されている。カソード基板上には横方向には走査線が、縦方向にはデータ信号が延在している。走査線、データ信号線には端子5を介して外部から信号が供給される。走査線と信号線の交差部付近には電子放出源が配置されている。したがって、多数の電子放出源がマトリクス状に配列されている。電子放出源としては、いわゆるMIM方式、SED方式、Spindt方式等種々のもが開発されているが、いずれの電子放出源も本発明に適用可能である。
カソード基板1とアノード基板2と周辺を囲む封着部3の内部は真空に保たれる。したがって、大気圧によってアノード基板2、カソード基板1が撓み、カソード基板1とアノード基板2の間隔が確保できなくなる。あるいは、カソード基板1あるいはアノード基板2が破壊してしまう。これを避けるために、カソード基板1とアノード基板2との間にスペーサ4が設置される。このスペーサ4はセラミックまたはガラスで形成され、画像形成の妨げにならないように一般的には走査線上に設置される。
アノード基板上には電子ビームの射突によって光を発する赤、緑、青の蛍光体が電子放出源に対応して形成されている。蛍光体の周囲にはブラックマトリクス(BM)が形成されており、画像のコントラスを向上させる。ブラックマトリクスを覆ってAlによるメタルバクが形成されている。メタルバックには高電圧が印加され、カソードから出射する電子ビームを加速して蛍光体21に射突させる。
電子ビームによって蛍光体から光を発生させるためには電子ビームはある程度のエネルギーをもっていなければならないので、アノード基板2のメタルバックには8KVから10KVの高電圧が印加される。本実施例では外部からの高電圧導入端子60はカソード基板側に設けられ、コンタクトスプリング50を介してアノード基板2に高電圧が供給される。図1おいて、コンタクトスプリング50とアノード基板2が接触するアノード端子24が表示装置のコーナー部に形成されている。表示装置の内部は真空に保たなければならないので、図1における表示装置のコーナー部に排気のための排気孔81が形成されている。
図2は図1をC方向から見た側面図である。図2において、カソード基板1とアノード基板2は封着部3を介して所定の距離を持って対向している。カソード基板1のほうが端子5等が設置される分大きく形成されている。カソード基板1の下には、排気管8および高電圧導入端子60を取り付けるための排気基板6が取り付けられている。排気基板6は排気基板封着部7を介してカソード基板1に取り付けられている。図2では排気基板6には表示装置の内部を真空にするための排気管8がチップオフされた状態で描かれている。排気基板6の排気管8の近くに高電圧導入端子60が取り付けられている。
図3は図1のA−A断面図である。図3において、データ信号線12が紙面と垂直方向に延在している。本実施例ではこのデータ信号線12の上に電子放出源13が形成されている。絶縁膜14を介して走査線11がデータ信号線12と直角方向に形成されている。図3において、走査線11は封着部3の外部に延在している。走査線11の上にはカソード基板1とアノード基板2との距離を保つためのスペーサ4が設置されている。スペーサ4は固着材41によってカソード基板側では走査線上に、アノード基板側ではメタルバック23に固着されている。このスペーサ4には109から1011Ω程度の導電性が与えられ、カソードとアノードとの間にわずかに電流を流すことによってスペーサ4の帯電を防止している。
アノード基板側では、電子放出源13に対応する場所には、赤、緑、青等の蛍光体21が配置され、この蛍光体21は電子ビームに射突されることによって発光し、画像が形成される。蛍光体21の間はBM22で充填され、画像のコントラストの向上に寄与する。BM22は例えば、クロムおよび酸化クロムの2層構造になっている。酸化クロムがアノード基板2側に形成され、その上にクロムが形成されている。蛍光体21およびBM22を覆ってAlによるメタルバック23が形成されている。メタルバック23には約8KVから10KV程度の高電圧が印加され、電子ビームを加速する。加速された電子ビームはメタルバック23を突き抜けて蛍光体21に射突し、蛍光体21を発光させる。
表示装置の内部を真空に保つために、封止枠31と封着材32によってカソード基板1とアノード基板2がシールされている。カソード基板1の厚さおよびアノード基板2の厚さは3mm程度である。また、カソード基板1とアノード基板2との距離は約2.8mm程度であり、表示装置の内側は高電界となっている。
図4は図1のB‐B断面図である。図4において、カソード基板1には通孔10が形成されており、この通孔10を通して表示装置の排気あるいは高電圧の供給が行なわれる。カソード基板1の通孔10を覆って排気基板6が排気基板用封着部7を介して設置され、表示装置の内部を真空に保つ。排気基板用封着部7はカソード基板1とアノード基板2の封着部3と基本的な構成は同じである。すなわち、排気基板用枠体71が封着材32を介してカソード基板1およびアノード基板2と封着されている。本実施例ではアノード基板2とカソード基板1を封着する枠体31とカソード基板1と排気基板6を封着する枠体とは同じ厚さとしているが、必要に応じて枠体の厚さは自由に設定可能である。
高電圧導入端子60が排気基板6に融着され、外部と気密を保っている。高電圧導入端子60にはFe−Ni合金が用いられる。Fe−Ni合金の成分比は封着材32と熱膨張係数を合わせるように選定される。本実施例ではFe52%、Ni48%である。高電圧導入端子60の外部端子63は外部からアノード基板2に高電圧を与えるための端子であり、外部のソケットと接続する。。
高電圧導入端子60にはコンタクトスプリング50がスポット溶接によって取り付けられている。コンタクトスプリング50によって高電圧導入端子60に印加された高電圧がアノード基板側に導入される。コンタクトスプリング50は先端のコンタクト部53がスプリング力によって適切な押圧によってアノード基板2に接触する。
アノード基板2にはコンタクトスプリング50と接触するためのアノード端子24が形成されている。アノード端子24には比較的大きな電流が流れるために、信頼性が重要である。本実施例ではアノード端子24付近の構造は次のようになっている。アノード基板上にはクロムと酸化クロムのBM22が形成され、これを覆ってAlによるメタルバック23が形成されている。これは画面の有効面と同じ構成である。本実施例ではメタルバック23の上に、アノード端子24としての導電膜が厚さ10μmから30μmで形成される。本実施例では導電膜は銀ペーストを印刷によって塗布し、その後、焼成することによって形成される。この導電膜の焼成は特別なプロセスを設ける必要は無く、例えば、スペーサ4を固着するときの焼成プロセスと同時に行なえばよい。
銀ペーストは直径1ミクロンから数μmの銀粒子を粘度の高い有機溶媒に分散させたものである。焼成後、銀粒子同士がつながることによって導電性を持つことになる。導電膜はある程度の抵抗を持ったほうが良い場合もある。このような場合は通常の銀ペーストにさらにフリットガラス用のペーストを混合して抵抗を調整することができる。なお、導電膜の材料としては、銀ペーストに限る必要は無く、Ni粒子を分散させたNiペースト、Al粒子を分散させたAlペースト等を用いることもできる。また、バインダによって結合した黒鉛膜を用いることも出来る。この場合の黒鉛はグラファイトが好適である。黒鉛膜の抵抗は、例えば、黒鉛にベンガラ(酸化鉄)を混合することによって調整することができる。
導電膜を10μmから30μmと厚く形成することによって、コンタクトスプリング50と導電膜の接触を安定に行なうことができる。すなわち金属膜であれば、コンタクトスプリング50と金属膜とは点接触となり、この点接触部分に電流が集中して導電膜が破壊する危険が大きいが、本実施例のような導電膜であれば、導電膜とコンタクトスプリング50とは金属膜の場合と比較して接触面積を大きくとることができ、面接触に近い状態となり、接触が安定する。また、本実施例のような導電膜であれば、金属に比べて抵抗が大きいため、コンタクト部53に大電流が流れることを抑止することができる。この点からも接触による導通の安定性を向上することが出来る。
図5はFEDの主な構造物であるアノード基板2、封止枠31、カソード基板1の分解斜視図である。封止枠31は封着部材によってアノード基板2あるいはカソード基板1に封着される。カソード基板1には、コンタクトスプリング50が挿通する通孔10が形成されている。この通孔10はまた、排気孔81としての役割を持つ。
封止枠31はガラスの棒状部材である封止枠短辺311と封止枠長辺312を融着したものである。融着部は封止枠31の短辺側に形成されている。封止枠31は、アノード基板2あるいはカソード基板1を封着した後は、図5の矢印の方向に大気圧からの圧力を受ける。歪は長辺中央で最も大きい。したがって、封止枠31に対する曲げ応力は長辺コーナー部において最も大きい。
封止枠31は長尺のガラス棒と短尺のガラス棒を溶着したものであるが、この溶着部において機械的強度が弱い。したがって、大気圧によるストレスが最も大きい封止枠31の長辺コーナー部に溶着部を形成するとこの部分で封止枠31が破壊するという危険を生ずる。
この危険を防止するために、本発明では、融着部を封止枠31の短辺コーナー部に形成している。一方、封止枠31のコーナー部から離れるほど材料歩留まりが低下するので、融着部は封止枠31の短辺側のコーナー部が最適である。図5はガラス棒を融着する場合であるが、ガラス棒をフリットガラスによって接合する場合も同様である。
図6は実施例1の第1の形態である。図6(a)は封止枠31全体の斜視図で、図6(b)は右下コーナー部の拡大図である。図6は封止枠31のコーナー部のRが小さい場合である。コーナーRが小さければ表示領域を大きくすることが出来るという利点がある一方、封止枠31に対する大気圧によるストレスは大きくなる。
図6(b)において、封止枠31の長辺側はR2が形成されている他は一本の棒状である。また、封止枠31の短辺側もR1が形成されているほかは一本の棒状である。したがって、図6に示す形態は封止枠31の材料歩留まりという点では非常に優れている。
図7は本実施例における第2の形態である。図7(a)は封止枠31全体の斜視図で、図7(b)は右下コーナー部の拡大図である。図7は封止枠31のコーナーRが大きい場合である。コーナーRが大きい分、表示領域は小さくなるが、封止枠31コーナー分における大気圧によるストレスは小さくなる。
図7(b)において、短辺と長辺は、コーナーRを曲がりきったところで融着されている。この構造では、短辺は単なるガラス棒であるのに対し、長辺は両端において、コーナーR部を有する棒となっている。この構成は融着部がコーナー部にかかっておらず、短辺上で融着されているために、大気圧に対するストレスには非常に強い。
図8は本実施例における第3の形態である。図8(a)は封止枠31全体の斜視図で、図8(b)は右下コーナー部の拡大図である。図8は封止枠31のコーナーRが大きい場合である。図8(b)において、融着部は封止枠31の外側Rよりも短辺側に形成されているが、コーナーR部分にかかっている。このように、融着部が完全に短辺側でなく、コーナーRにかかっている場合であっても、本発明の効果を得ることが出来る。また、本形態のように、融着部をコーナーR部に形成することによって特に長辺のガラスの材料歩留まりを第2の形態の場合よりも上げることが出来る。
図9は本実施例における第4の形態である。図9(a)は封止枠31全体の斜視図で、図9(b)は右下コーナー部の拡大図である。図9は封止枠31のコーナーRが大きい場合である。図9(b)において、融着部は封止枠31のコーナーR部に形成されているが、図9(a)における対角線Dよりも短辺側に形成されている。このように、融着部を対角線D付近に形成することによって、ガラスの材料歩留まりをさらに改善することが出来る。
図10は本実施例における第5の形態である。図10(a)は封止枠31全体の斜視図で、図10(b)は右下コーナー部の拡大図である。図10は図6から図9の場合と異なり、棒状のガラスの封止枠31を融着ではなく、フリットガラスによって接合する場合である。図10(b)において、封止枠短辺311と封止枠長辺312はコーナー部付近においてフリットガラスによって接合される。封止枠31の接合に用いられるフリットガラスの融着温度は、封止枠31とアノード基板2あるいは、カソード基板1を封着するためのフリットガラスの融着温度よりも高くしておく必要がある。本実施例の利点は、ガラスを融着する工程が無いために、FEDの製造メーカーにおいて、封止枠31を接合することが可能な点である。したがって、封止枠31の運搬を初めとする取り扱いが容易である。
図10において、長辺と短辺の接合部はコーナーRを曲がりきった短辺側である。したがって、短辺部材は単なる棒状のガラスでよい。しかし、本形態のように、フリットガラスによって接合する場合も、接合部は図10に示す場合のみでなく、図7、図8、図9等に示す部分で接合しても同様な効果を得ることが出来る。
実施例1で説明したように、FEDを真空排気した後は、封止枠31に大気圧によるストレスがかかる。このストレスは封止枠31のコーナー部において最も大きい。すなわち、封止枠31の長辺と短辺は大気圧によって歪を受けるが、この歪による応力はコーナー部において最も大きいからである。
従来はFEDの表示面積を大きくするために、封止枠31のコーナーRは出来るだけ小さくするような構成がとられていた。しかしながら、このような従来の構成は真空封止の信頼性からは問題を生ずることが発明者の実験によって明らかとなった。図11は封止枠31のコーナー部の斜視図である。図11において、内側コーナーRであるR1が小さいとこの部分からクラックが入りやすい。このクラックを防止するためにはR1は1mm以上とする必要がある。
図11における外側コーナーRには、大気圧による引っ張り応力が加わる。ガラスは圧縮応力に比較して引っ張り応力には弱いために、内側コーナーRよりもさらに大きなRを形成する必要がある。このため、図11における外側コナーRであるR2は5mm以上とする必要がある。より信頼性を向上させるためには、R2は10mm以上とすることが望ましい。
ところで、実施例1で説明した図4は排気基板6に排気管8と高電圧導入端子60が設置されている。一方、図12に示すように、排気管8と高電圧導入端子60を別に設置する場合がある。図12はこのようなFEDを裏側から見た斜視図である。図12の右上コーナー部に高電圧導入端子60が設置され、左上と左下のコーナー部に排気管8が設置されている。
図13は図12に示すFEDの高電圧導入端子部分の断面図である。図13において、各構成部品は図4で説明したと同様である。図4と異なるところは、排気基板6に排気孔81および排気管8が設置されていない事である。排気基板6に排気管8が設置されていない分、カソード基板1に形成された通孔10は封止枠31に近づいている。
先に説明したように、封止枠31のコーナー部には大気圧によって大きなストレスがかかっている。封止枠31のコーナー部に大きなストレスがかかっているということは、その反作用として封止枠31のコーナー付近におけるアノード基板2あるいはカソード基板1にも大きなストレスがかかっていることになる。したがって、カソード基板1、アノード基板2等の、封止枠31のコーナー付近にキズ等があると、その部分でガラスクラックを生じやすい。
カソード基板1においては、図13に示すように、封止枠コーナー部に通孔10が形成されている。したがって、この通孔10の位置が問題となる。特に通孔部には微小なガラスクラックが形成されやすいのでストレスによるクラックの危険はさらに大きい。図14は本実施例におけるカソード基板1のコーナー部の拡大図である。図14において、カソード基板1のコーナー部付近には封止枠31が形成されている。封止枠31の内側RであるR1は1mm以上となっている。また、封止枠31の外側RであるR2は5mm以上となっている。通孔10と封止枠31の距離dは1mm以上に設定されている。こでの値を1mm以上に設定することによって、通孔10と封止枠31間の干渉によるカソード基板1のクラック、あるいは、封止枠31のクラックは防止することが出来る。
図14は封止枠31の内側のコーナーRであるR1が通孔10の半径よりも大きい場合なので、通孔10と封止枠31の距離dはコーナー部において最も小さくなっている。一方、通孔10の半径が封止枠31のR1よりも大きい場合は通孔10と封止枠31の最短距離dはコーナー部以外の2箇所となる。この場合は、2箇所においてdは1mm以上とする必要がある。通孔10の半径は5mm程度であるので、封止枠31と通孔10の最短距離dはコーナー部以外の2箇所となる場合が多い。
実施例1および実施例2では封止枠31に短辺の幅WSと長辺の幅WLが同一であるという前提で説明をした。この場合は、第1の形態として、図15に示すように、短辺側においてガラスを融着するかフリットガラスによって接合するのが良いことは実施例1で説明したとおりである。なお、図15から図18においては封止枠31のコーナーRは省略されている。
一方、封止枠31の幅を短辺側の幅WSと長辺側WLとで変える必要がある場合がある。この場合は、第2の形態として、図16に示すように、長辺側の幅WLを短辺側の幅WSよりも大きくすることによってコーナー部でのストレスを最も小さくすることが出来る。すなわち、枠部材の大気圧による曲がりにくさは幅の3乗に比例するのに対し、歪による応力は幅の2乗に比例するからである。さらに、封止枠31の短辺側で融着あるいは、フリットガラスによって接合することによってさらに信頼性を向上することが出来る。
一方、表示領域等の要請から、長辺側の幅WLを短辺側の幅WSよりも小さくする必要がある場合がある。この場合は、第3の形態として、図17に示すように、封止枠31を短辺側で溶着するかフリットガラスによって接合する必要がある。
さらに、構造上の要請等から、封止枠31の溶着あるいは接合の場所を長辺側で行わなければならない場合もある。この場合は、第4の形態として、図18に示すように、コーナー部での封止枠31のストレスを緩和するためには、長辺側の幅WLを短辺側の幅WSよりも大きくする。こうすることによって封止枠コーナー部におけるストレスを小さくすることが出来、封止の信頼性を向上することが出来る。
1・・・カソード基板、2・・・アノード基板、3・・・封着部、4・・・スペーサ、5・・・端子、6・・・排気基板、7・・・排気基板封着部、8・・・排気管、10・・・通孔、11・・・走査線、12・・・データ信号線、13・・・電子放出源、14・・・絶縁膜、21・・・蛍光体、22・・・ブラックマトリクス、23・・・メタルバック(陽極電極)、24・・・アノード端子、31・・・封止枠、50・・・コンタクトスプリング、51・・・コンタクトスプリングのベース部、52・・・コンタクトスプリングのアーム部、53・・・コンタクトスプリングのコンタクト部、60・・・高電圧導入端子、311・・・封止枠の短辺、312・・・封止枠の長辺。
Claims (18)
- 電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、
前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成しており、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。 - 前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーはコーナーRを有しており、前記短辺と前記長辺の接合部は前記コーナーR部の前記短辺側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記長辺と接合する前の前記短辺の端部はコーナーRを形成する曲面部を有しないことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記封止枠はガラスで形成されており、前記長辺と前記短辺との接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、
前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されており、
前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは内側で曲率R1を有し、前記R1は曲率半径が1mmよりも大きいことを特徴とする表示装置。 - 前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半期得が5mmよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記封止枠の短辺と長辺の接合された後の前記封止枠のコーナーは外側で曲率R2を有し、前記R2は曲率半径が10mmよりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 前記カソード基板はコーナー部付近に貫通孔を有し、前記貫通孔と前記封止枠のコーナー部の内側とは1mm以上の間隔があいていることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
- 電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、
前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも大きく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。 - 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
- 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする請求項10に記載の表示装置。
- 電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、
前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも小さく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記短辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。 - 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
- 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
- 電子放出源がマトリクス状に形成されたカソード基板と、前記カソード基板と対向し、アノード電圧が印加され、前記電子放出源と対応する場所に蛍光体が形成されたアノード基板を備え、前記カソード基板と前記アノード基板とは封止枠を介して封止され、内部が真空に保持された表示装置であって、
前記封止枠は長辺と短辺を接合することによって矩形の枠を形成し、前記封止枠の前記長辺の幅は前記短辺の幅よりも大きく、前記長辺と前記短辺の接合部は前記長辺側に形成されていることを特徴とする表示装置。 - 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はガラスを融着することによって接合されていることを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
- 前記封止枠はガラスで形成されており、前記接合部はフリットガラスによって接合されていることを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012101694A1 (ja) * | 2011-01-27 | 2012-08-02 | パナソニック株式会社 | 封着材、プラズマディスプレイパネル及びプラズマディスプレイパネルの製造方法 |
-
2007
- 2007-08-31 JP JP2007226333A patent/JP2009059603A/ja active Pending
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