JP2009069256A - 定着液の定温保持装置、および画像形成装置 - Google Patents

定着液の定温保持装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な装置構成で、部品点数の増加を防ぎ、画像形成装置の消費電力の低減を図りながら、定着液の温度を一定に保って記録材に定着液を安定的に過不足なく付与する。
【解決手段】トナーを溶解または膨潤させる定着液45を貯留する、全部または一部が蓄熱部材44からなる定着液溜め(容器)43と、画像形成装置本体内に設置されて、定着液溜めの蓄熱部材に熱が伝達されるヒータ(加熱手段)17と、定着液溜め内の定着液の温度を検知する液温検知手段81と、その液温検知手段の検知結果に基づき、蓄熱部材に伝達するヒータからの熱量を制御する制御手段82と、定着液溜め内に貯留する定着液を付与して記録材50上のトナーを記録材に定着させる塗布部材(定着液付与手段)47とを備えてなる。
【選択図】図4

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。そのうち、帯電、書込み、現像を行って像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を直接または中間転写体を介して間接的に転写して、その転写トナー像を定着装置で定着し、用紙等の記録材に画像を記録する電子写真式の画像形成装置に関する。特に、定着液を用いて記録材上のトナーを定着する定着装置を備える画像形成装置に関する。および、この発明は、そのような定着装置を備える画像形成装置において、定着液を所定温度に保つ定着液の定温保持装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置では、画像情報に基づいて、用紙、布、OHPフィルム等の記録材に、文字や記号等を含む画像を記録する。このような画像形成装置には、種々の方式のものがあるが、そのうち、電子写真方式の画像形成装置は、普通紙に高精細な画像を高速で記録することができる点から、オフィスで現在広く使用されている。
電子写真方式の画像形成装置は、光導電性のドラム状やベルト状の像担持体のまわりに帯電装置、書込み装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置、除電装置などを配置し、像担持体の回転とともに帯電して後、書込みを行って像担持体表面に静電潜像を形成し、トナーを付着することによりその静電潜像を現像して像担持体上にトナー像を形成し、そのトナー像を直接、またはベルト状等の中間転写体を介して間接的に転写して記録材に画像を記録する。トナー像転写後の記録材は定着装置に導き、未定着トナーを記録材上に定着する一方、画像転写後の像担持体表面はクリーニング装置で清掃するとともに除電し、再度の画像形成に備えていた。
この種の電子写真方式の画像形成装置では、定着装置として、定着速度が速く、定着画像品質が良好なことなどから、記録材上のトナーをハロゲンヒータやセラミックヒータなどの発熱体で加熱して溶解し、溶解したトナーを加圧することで記録材上に定着させる熱定着方式が広く普及している。しかしながら、このような熱定着方式の定着装置を用いる画像形成装置では、トナーを加熱することから多量の電力が消費されており、省エネルギが叫ばれている今日、熱定着方式のものに代えて低消費電力の定着装置の採用が強く望まれている。また、熱定着方式の定着装置には、定着開始までの立ち上げ時間が長いなどの問題もあった。
上記要望に対し、例えば、定着液でトナーを溶解または膨潤させ、乾燥させることでトナーを定着させる方法(特許文献1、特許文献2)が提案されている。この溶剤定着方式は、熱定着方式のようにトナーを溶融させるための加熱処理が不要であることから、消費電力が低く、省エネルギ対策として優れた定着方式である。
上記技術においては、使用環境によらず、定着液を安定に供給することが重要になる。しかしながら、定着液は温度により粘度が変化するため、例えば、定着液の温度上昇とともに低粘度化するような定着液では、使用環境温度が高いと定着液の粘度が下がり、供給量が増加して定着液を無駄に消費し、余剰の定着液で記録材にカール、しわなどが発生する問題があった。また、定着液の温度低下とともに高粘度化するような定着液では、使用環境温度が低いと定着液の粘度が上がり、供給量が減少して定着不良を起こす問題があった。
これらの問題に対し、定着液の温度を調節する手段を設ける対策が考えられる。例えば、定着液が入ったタンク内にヒータを配置して定着液の温度を制御する方法(特許文献3、特許文献4)、定着液を噴出する噴出ヘッド内にヒータを配置して打ち出す直前の定着液の温度を制御する方法(特許文献3)が提案されている。
特開昭59−119364号公報 特許第3290513号公報 特開2004−109751号公報 特開2006−195429号公報 特開平4−218063号公報 特開平8−262796号公報
しかしながら、上記方法では、ヒータ近傍の定着液しか直接的に加熱されないため、寒冷地における早朝などのような使用環境温度が低い場合では、定着液の温度はヒータから離れるほど低くなる傾向にあり、定着液に温度ムラが生じていた。その結果、定着液の粘度が不均一になり、定着液の供給量がばらつく問題があった。
この問題に対し、攪拌装置を設置して定着液を攪拌しながら加熱する対策が考えられるが、装置構成が複雑になるためメンテナンス性が悪く、また装置を小型化しにくい等の不具合がある。一方、ヒータを大型化し、ヒータの電力を上げて定着液全体を加熱する対策も考えられるが、溶剤定着方式は消費電力の低減を狙ったものであり、ヒータの大型化、ヒータの電力アップは省エネルギの観点から好ましくない。
そこで、この発明の第1の目的は、簡便な装置構成で、部品点数の増加を防ぎ、画像形成装置の消費電力の低減を図りながら、定着液の温度を一定に保って記録材に定着液を安定的に過不足なく付与することにある。
この発明の第2の目的は、加熱手段の熱を、損失なく、蓄熱部材を介して定着液に有効に伝達することにある。
この発明の第3の目的は、制御手段で効率よく定着液温度を制御し、定着液の温度を一定に保って記録材に定着液を安定的に付与することにある。
この発明の第4の目的は、加熱手段の熱を一層損失なく、定着液付与手段で付与する定着液に効率よく有効に伝達することにある。
この発明の第5の目的は、温度を一定に保った定着液を確実かつ均一にトナーに付与することにある。
この発明の第6の目的は、トナーを溶解または膨潤させるのに必要最低限の定着液で記録材にトナーを定着させることにある。
ところで、近年、電子写真方式の画像形成装置の普及に伴い、不要となった印刷物、使用済み廃トナーが大量に廃棄されるようになり、廃棄物の安全性、環境汚染性が問題となっている。トナーに使用される汎用樹脂としては、従来、ポリスチレン、スチレンアクリル、ポリエステル、エポキシ、スチレンブタジエン等が使用されてきた。上記樹脂を用いたトナーは、焼却や埋立により処分される。
しかし、例えば、焼却する場合には、上記樹脂は燃焼カロリが高いため、炉を痛めやすく、炉の寿命を短くしてしまう問題がある。また、一酸化炭素、イオウ化合物、塩素ガス、ダイオキシン等の有害焼却ガス発生による大気汚染が懸念される。また、埋立する場合には、上記樹脂は、化学的安定性が高いため、原形をとどめたまま半永久的に残留することが知られており、自然環境、人体への影響が懸念される。また、自然環境中に廃棄される場合には、その安定性のために長期にわたって土中に存在し、海洋生物、鳥類等が誤って補食する可能性が高く、生態系破壊の一因となることが懸念される。さらに、資源のリサイクルを行っていくためには、普通紙を再生、再利用することが重要な課題のひとつであるが、従来のスチレン系を中心とする樹脂は、アルカリ加水分解による脱墨が困難であり、普通紙をリサイクルする際の課題のひとつとなっている。
上記要望に対し、例えば、生分解性樹脂を含有するトナー(特許文献5、特許文献6)が提案されている。しかしながら、上記技術は、熱定着方式で用いられており、溶剤定着方式で生分解性樹脂を含有するトナーを使用した例は報告されていない。そこで、溶剤定着方式を採用した画像形成装置においても、トナーを人体に対して無害であり、かつ微生物等の作用により経時的に分解可能なトナーに切り替える必要がある。
生分解性樹脂を含有するトナーは、従来の樹脂を用いたトナーよりも定着液に溶解または膨潤しやすい反面、トナーの流動性が低下しにくく、粘着性を有してオフセットしやすい。そのため、生分解性樹脂を含有するトナーを溶剤定着方式に使用する場合、定着液を過不足なく安定に供給することが特に重要になってくる。
そこで、この発明の第7の目的は、トナーが定着した記録材や使用済み廃トナーを廃棄しても、環境問題を生ずることなく、人体に無害であるようにして、安全性を高めることにある。
このため、請求項1に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、画像形成装置において、
トナーを溶解または膨潤させる定着液を貯留する、全部または一部が蓄熱部材からなる容器と、
画像形成装置本体内に設置されて、前記容器の蓄熱部材に熱が伝達されるヒータ等の加熱手段と、
前記容器内の定着液の温度を検知する液温検知手段と、
その液温検知手段の検知結果に基づき、前記蓄熱部材に伝達する前記加熱手段からの熱量を制御する制御手段と、
前記容器内に貯留する定着液を付与して記録材上のトナーを用紙等の記録材に定着させる定着液付与手段と、
を備えてなることを特徴とする。
そして、加熱手段をオンして画像形成装置本体内の除湿等を行うとともに、熱を蓄熱部材に伝達して定着液を保温し、その保温した定着液を定着液付与手段により付与し、トナーを溶解または膨潤させて記録材上のトナーを記録材に定着させる。一方、その定着液付与手段で付与する定着液の温度を液温検知手段により検知し、その液温検知手段の検知結果に基づき、蓄熱部材に伝達する加熱手段からの熱量を制御手段により制御して、定着液の温度を所定温度に保持する。
請求項2に記載の発明は、上述した第2の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着液の定温保持装置において、前記加熱手段の熱を前記蓄熱部材に伝達するヒートパイプ等の熱輸送手段が設けられていることを特徴とする。そして、加熱手段の熱を、熱輸送手段を介して蓄熱部材に伝達する。
請求項3に記載の発明は、上述した第3の目的を達成すべく、請求項2に記載の定着液の定温保持装置において、前記制御手段が、前記液温検知手段の検知結果に基づき、前記加熱手段またはその熱を伝達する前記熱輸送手段を制御するものであることを特徴とする。そして、液温検知手段の検知結果に基づき、加熱手段や熱輸送手段を例えば制御手段でオンオフ制御することにより、蓄熱部材を介して定着液に伝達する熱量を制御する。
請求項4に記載の発明は、上述した第4の目的を達成すべく、請求項1に記載の定着液の定温保持装置において、前記蓄熱部材に接して前記加熱手段が設けられていることを特徴とする。そして、加熱手段の熱を、熱輸送手段等を介することなく、定着液を貯留する容器の蓄熱部材に直接伝達する。
請求項5に記載の発明は、上述した第5の目的を達成すべく、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置において、前記定着液付与手段として、トナーに接触させてそれに定着液を塗布する塗布部材が設けられていることを特徴とする。そして、定着液を塗布部材に付着してその塗布部材をトナーに直接接触させ、塗布部材で塗布して定着液を付与し、記録材上のトナーを記録材に定着させる。
請求項6に記載の発明は、上述した第5の目的を達成すべく、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置において、前記定着液付与手段として、前記容器内の定着液を液滴として噴霧する超音波振動子が設けられ、気流を発生させてその超音波振動子により噴霧された液滴を記録材に向けるファンが設けられていることを特徴とする。そして、容器内の定着液を超音波振動子により液滴として噴霧し、ファンにより記録材に向けて記録材上のトナーに付着し、トナーを記録材に定着させる。
請求項7に記載の発明は、上述した第6の目的を達成すべく、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置において、前記定着液付与手段として、定着液を記録材に向けて噴霧する噴霧手段が設けられていることを特徴とする。そして、噴霧手段により記録材に向けて定着液を噴霧し、噴霧した定着液を付着して記録材上のトナーを記録材に定着させる。
請求項8に記載の発明は、上述した第6の目的を達成すべく、請求項6または7に記載の定着液の定温保持装置において、定着液を噴霧して得られた液滴を帯電させてトナーに付着する帯電手段が設けられていることを特徴とする。そして、噴霧手段により記録材に向けて定着液を噴霧し、噴霧して得られる液滴を帯電手段により帯電させてクーロン力によってトナーがある部分だけ選択的、またはトナーのまわりも含めて集中的にトナーに付着し、記録材上のトナーを記録材に定着させる。
請求項9に記載の発明は、上述した第1の目的を達成すべく、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置において、請求項1ないし8のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置を備えていることを特徴とする。
そして、画像形成装置本体内に設置する加熱手段をオンして画像形成装置本体内の除湿等を行うとともに、熱を蓄熱部材に伝達して定着液を保温し、その保温した定着液を定着液付与手段により付与し、トナーを溶解または膨潤させて記録材上のトナーを記録材に定着させる。一方、その定着液付与手段で付与する定着液の温度を液温検知手段により検知し、その液温検知手段の検知結果に基づき、蓄熱部材に伝達する加熱手段からの熱量を制御手段により制御して、定着液の温度を所定温度に保持する。
請求項10に記載の発明は、上述した第7の目的を達成すべく、請求項9に記載の画像形成装置において、トナーが生分解性樹脂を含有していることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、上述した第7の目的を達成すべく、請求項10に記載の画像形成装置において、トナーが含有する生分解性樹脂が、少なくともポリ乳酸、ポリ(ε−カプロラクトン)のいずれか1つの含有していることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、加熱手段として例えば除湿用のものを用いるので、新たに加熱手段を設ける必要なく、部品点数の増加を防ぎ、画像形成装置の消費電力の低減を図ることができる。そして、定着液は容器の蓄熱部材に蓄えられた熱で温度制御されているため、使用環境に関係なく、定着液を一定の温度に保持して定着液の粘度変化を防止し、記録材に定着液を安定的に過不足なく付与して定着液を無駄に消費することがなく、例えば余剰に付与した定着液で記録材にカールやしわなどが発生したり、反対に定着液不足で定着不良を生じたりすることをなくすことができる。また、定着液の内部にヒータを配置した装置構成と異なり、構造がシンプルなのでメンテナンスしやすく、小型化しやすい。
加えて、請求項1に記載の発明によれば、加熱手段の熱を伝達して、一部または全部が蓄熱部材で形成されている容器に蓄熱し、容器に収容する定着液を保温するので、容器に伝達した熱を無駄に放熱することなく、加熱手段の熱を有効利用して効率的に使用することができる。
また、この請求項1に記載の発明によれば、定着液をいったん容器に貯留してその容器の定着液の温度を液温検知手段により検知するので、定着液付与手段で付与する直前の定着液の温度を的確に検知することができる。
請求項2に記載の発明によれば、加熱手段の熱を、熱輸送手段を介して蓄熱部材に伝達するので、加熱手段が画像形成装置本体内の離れた位置に配置されていても、加熱手段の熱を蓄熱部材を介して定着液に損失なく、有効に伝達することができる。
請求項3に記載の発明によれば、液温検知手段の検知結果に基づき、加熱手段や熱輸送手段を例えば制御手段でオンオフ制御することにより、蓄熱部材に伝達する熱量を制御するので、制御手段で効率よく定着液温度を制御し、定着液の温度を一定に保って記録材に定着液を安定的に付与することができる。
請求項4に記載の発明によれば、加熱手段の熱を、定着液を貯留する容器の蓄熱部材に直接伝達するので、加熱手段の熱を一層損失なく、定着液付与手段で付与する定着液に効率よく有効に伝達することができる。
請求項5に記載の発明によれば、定着液を塗布部材に付着して塗布部材をトナーに直接接触させ、塗布部材で塗布して定着液を付与し、記録材上のトナーを記録材に定着させるので、温度を一定に保った定着液を確実かつ均一にトナーに付与することができる。
請求項6に記載の発明によれば、容器内の定着液を超音波振動子により液滴として噴霧し、ファンにより記録材に向けて記録材上のトナーに付着し、トナーを記録材に定着させるので、温度を一定に保った定着液を確実かつ均一にトナーに付与することができる。
請求項7に記載の発明によれば、噴霧手段により記録材に向けて定着液を噴霧し、記録材上のトナーを記録材に定着させるので、トナーを溶解または膨潤させるのに必要最低限の定着液で記録材にトナーを定着させることができる。よって、トナーが付着していない部分には、ほとんど定着液が付着しないので、カールやしわの発生も抑制することができる。また、トナーに付与しているため、トナー像は定着液の流動で乱されることがない。
請求項8に記載の発明によれば、噴霧手段により記録材に向けて定着液を噴霧し、噴霧して得られる液滴を帯電手段により帯電させてクーロン力によって選択的または集中的にトナーに付着し、記録材上のトナーを記録材に定着させるので、トナーを溶解または膨潤させるのに必要最低限の定着液で記録材にトナーを定着させることができる。また、トナーが付着していない部分には定着液がほとんど付着していないため、紙等の記録媒体を用いてもカールやシワの発生が抑制される。
請求項9に記載の発明によれば、加熱手段として例えば除湿用のものを用いるので、新たに加熱手段を設ける必要なく、部品点数の増加を防ぎ、画像形成装置の消費電力の低減を図ることができる。そして、定着液は容器の蓄熱部材に蓄えられた熱で温度制御されているため、使用環境に関係なく、定着液を一定の温度に保持して定着液の粘度変化を防止し、記録材に定着液を安定的に過不足なく付与して定着液を無駄に消費することがなく、例えば余剰に付与した定着液で記録材にカールやしわなどが発生したり、反対に定着液不足で定着不良を生じたりすることをなくすことができる。また、定着液の内部にヒータを配置した装置構成と異なり、構造がシンプルなのでメンテナンスしやすく、小型化しやすい。
加えて、請求項9に記載の発明によれば、加熱手段の熱を伝達して、一部または全部が蓄熱部材で形成されている容器に蓄熱し、容器に収容する定着液を保温するので、容器に伝達した熱を無駄に放熱することなく、加熱手段の熱を有効利用して効率的に使用することができる。
また、この請求項9に記載の発明によれば、定着液をいったん容器に貯留してその容器の定着液の温度を液温検知手段により検知するので、定着液付与手段で付与する直前の定着液の温度を的確に検知することができる。
請求項10に記載の発明によれば、トナーが生分解性樹脂を含有しているので、不要となった記録済みの記録材や廃トナーを廃棄しても、環境問題を生ずることなく、人体に無害として、安全性を高めることができる。また、生分解性樹脂を含有するトナーを用いても定着不良を生じることなく、安定に画像を形成することができる。
請求項11に記載の発明によれば、トナーが含有する生分解性樹脂が、少なくともポリ乳酸、ポリ(ε−カプロラクトン)のいずれか1つを含有しているので、不要となった記録済みの記録材や廃トナーを廃棄しても、微生物等の働きで分解されやすく、環境に配慮することができる。また、従来実施されているアルカリ加水分解による脱墨が容易に行え、普通紙のリサイクル使用を可能とすることができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、一例である画像形成装置の内部機構の全体概略構成を示す。図示画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であり、電子写真式の像担持体タンデム配置型のものである。
図示画像形成装置は、画像形成装置本体100と、その画像形成装置本体100上に取り付けられるスキャナ200と、このスキャナ200の上に取り付けられる自動原稿搬送装置(ADF)300とから構成されている。なお、この画像形成装置からスキャナ200と自動原稿搬送装置(ADF)300とを取り外すと、プリンタ単体機として使用することができる。
画像形成装置本体100内には、画像形成手段400が設置されている。画像形成手段400は、図2にも示すように、イエロ(Y)、シアン(C)マゼンタ(M)、ブラック(K)の4つの作像装置500(500Y、500C、500M、500K)と、中間転写装置600とから構成されている。中間転写装置600は、エンドレスの中間転写ベルト10が4つのローラ11〜14に掛けまわされてなり、その図中左側にベルトクリーニング装置15が配置されている。
4つの作像装置500Y、500C、500M、500Kは、使用するトナーの色が相違するのみで同一構成をなし、中間転写装置600下に中間転写ベルト10に沿ってタンデム式に並べて設けられている。
図3には、その1つの作像装置500の概略構成を示す。
各作像装置500には、ドラム状の像担持体20が備えられている。像担持体20のまわりには、帯電ローラよりなる帯電装置21、現像装置22、中間転写ベルト10を挟んで転写ローラよりなる一次転写装置16、除電ランプ等よりなる除電装置23、クリーニング装置24などが配置されている。
ここで、帯電装置21は、像担持体20に接触して電圧を印加することにより、像担持体20の表面を一様に帯電する。図示例では、帯電装置21として帯電ローラを用いた接触帯電方式であったが、この他、ブラシ帯電方式、スコロトロン帯電方式などであってもよい。現像装置22は、撹拌部と現像部とで構成されており、現像に使用されなかった現像剤は、撹拌部に戻されて再利用される。撹拌部のトナー濃度は、トナー濃度センサで検出され、濃度が一定になるように制御されている。
また、一次転写装置16は、転写ローラ方式を採用しており、図2中符号16Y、16C、16M、16Kで示すように中間転写ベルト10を挟んでそれぞれ像担持体20Y、20C、20M、20Kに押し当てるように配置されている。一次転写装置16としては、この他に導電性ブラシ形状のもの、非接触のコロナチャージャ等を採用することもできる。
画像形成手段400の下には、図1に示すように、露光装置26が配置されている。この露光装置26は、例えば、スキャナ200で読み取った原稿の画像情報に基づいて、各作像装置500に設けられている像担持体20上に静電潜像を形成するためのものである。
そして、像担持体20の図中時計まわりの回転とともに、帯電装置21で像担持体20の表面が一様に帯電される。次いで、画像信号に基づき露光装置26により書込み光が照射されて、像担持体20上に静電潜像が形成される。その後、現像装置22の現像スリーブ27(図3参照)でトナーが像担持体20に付着され、その付着されたトナーが一次転写装置16により一次転写位置N1で中間転写ベルト10上に一次転写される。
このとき、転写されずに像担持体20上に残留したトナーは、除電装置23により像担持体20の表面電位が初期化されて除電された後、ドラムクリーニング装置24のクリーニングブレード等のクリーニング部材28(図3参照)により掻き落として除去され、再度の画像形成に備えられる。ドラムクリーニング装置24で回収されたトナーは、不図示の回収スクリュやトナーリサイクル装置で現像装置22に回収され、再利用することができる。
さて、図1に示すように、露光装置26の下方には、給紙トレイ30が多段に(図示例では2段に)備えられている。各給紙トレイ30には、それぞれ対応して、それに収納する記録材を一枚ずつ繰り出す給紙手段31が設けられており、給紙手段31で繰り出した記録材を搬送する搬送路32が形成されている。各給紙トレイ30からの搬送路32は、合流して上方に向けて延び、画像形成装置本体100とスキャナ200との間の胴内排紙スタック部33まで続いている。
搬送路32には、中間転写装置600と対向して二次転写装置34の転写ローラが配置され、二次転写位置N2が形成されている。二次転写位置N2の上流には、レジストローラ対36が設けられている。二次転写位置N2の下流には定着装置40が配置され、さらにその下流に二対の搬送ローラ対37に続けて排紙ローラ対38が備えられている。二次転写装置34は、転写ローラ以外にも、転写ベルトや転写チャージャなどを用いて構成することもできる。
そして、中間転写ベルト10の図中反時計まわりの回転とともに、各作像装置500の像担持体20上に形成されたイエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの各トナー像が上述したごとく一次転写位置N1で順次転写されて重ね合わされ、中間転写ベルト10上にカラー画像が形成される。他方、給紙手段31により繰り出された記録材は、搬送路32を通してレジストローラ対36でタイミングを取って二次転写位置N2に送り込まれる。
二次転写位置N2に送り込まれた記録材には、二次転写装置34により中間転写ベルト10上のカラー画像が二次転写される。その後、記録材は、定着装置40に搬送され、そこでトナー像が定着されてさらに搬送ローラ対37で搬送され、排紙ローラ対38により胴内排紙スタック部33上に排出される。このとき、転写されずに中間転写ベルト10上に残留したトナーは、ベルトクリーニング装置15のクリーニングブレード等のクリーニング部材により掻き落として除去される。
ところで、図示画像形成装置には、画像形成装置本体100内に通常設置される除湿用の加熱手段として、図1に示すように、画像形成装置本体100内に3つ、スキャナ200内に1つの計4つのヒータ17が設置されている。ヒータ17としては、公知のヒータを使うことができる。例えば、シースヒータ、シートヒータ(面状発熱体)などで、スイッチがオンされることにより熱を発して画像形成装置の除湿を行う。もちろん、加熱手段としてのヒータ17の数および配置は、図示例に限らず、画像形成装置本体100やスキャナ200内に適宜、計3つ以下、または5つ以上配置してもよい。
また、図1中符号18Y、18C、18M、18Kは、画像形成装置本体100内に交換可能に設けるトナーボトルであり、それぞれ作像装置500Y、500C、500M、500Kに補給するトナーを収容している。また、符号19は、手差し用の給紙トレイである。
図4には、図1に示す画像形成装置に備える定着装置40の概略構成を示す。
図4中符号41は、画像形成装置本体100に対して交換可能に備える定着液タンクである。定着液タンク41は、トナーを溶解または膨潤させる定着液が収容されており、その定着液が供給管42を介して定着液溜め43に供給されるようになっている。
定着液溜め43は、容器の一部または全部が蓄熱部材で形成されている。図示例では、定着液溜め43の下半分が蓄熱部材44によって形成されており、そこに定着液タンク41から供給された定着液45が貯留されるようになっている。蓄熱部材44としては、公知の材料を使うことができる。例えば、パラフィン、酢酸ナトリウム、酢酸ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物、硫酸ナトリウム水和物、チオ硫酸ナトリウム水和物、炭酸ナトリウム等を専用容器に充填したもの、被覆材で被覆したもの、セラミックス、金属などである。
図示省略するが、定着液溜め43には、定着液の水位を検知する水位センサと水位制御装置が設置されており、定着液の消費状況に応じて、定着液タンク41から供給管42を介して、定着液45が供給されて常に一定量の定着液45が安定的に収容されているようになっている。この定着液溜め43には、定着液45に異物が混入することを防止するため、フィルタを設置するようにしてもよい。
さて、上述した図示例では、定着液溜め43の一部が蓄熱部材44によって形成されているが、定着液溜め43のみならず、定着液タンク41や供給管42などのすべてまたは一部も蓄熱部材によって被われるようにしてもよい。
定着液溜め43内には、そこに貯留する定着液45中に一部が入り込むようにワイヤーバーローラ46が設けられ、そのワイヤーバーローラ46に接するように定着液付与手段としてローラ状の塗布部材47が備えられている。塗布部材47としては、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の耐溶剤性に優れた部材が好ましい。また、塗布部材47の表面は、多孔質状、メッシュ状になっていてもよく、多孔質状、メッシュ状にすることで、トナーとの接触面積が減り、オフセットが抑制される。
塗布部材47には、加圧ローラ48が押し当てられている。加圧部材48としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の耐溶剤性に優れた部材を用いたり、金属部材を用いたりして形成することが好ましい。加圧ローラ48により加圧することにより、定着液45が記録材50に確実かつ均一に塗布される。加えて、定着液付与工程後に記録材50を通す一対の加圧ローラ(不図示)を付設することで、トナー表面の平滑化による光沢付与や記録材50の繊維内へのトナー押し込みによる定着性向上を図ることもできる。
そして、定着液溜め43内の定着液45がワイヤーバーローラ46の回転により汲み上げられて塗布部材47に付着され、その塗布部材47に付着された定着液45が加圧ローラ48との間を通過する用紙等の記録材50上のトナーに付与されてトナーが記録材に定着される。定着液45は、ワイヤーバーローラ46の表面上の凹凸により一定量に規制され、塗布部材47の表面上で薄層化した状態で担持され、塗布部材47が記録材上のトナーに接触されて定着液が塗布される。
さて、図示定着装置40には、定着液45の定温保持装置80が設けられている。定温保持装置80には、上述した定着液溜め43とヒータ17と塗布部材47とともに、定着液溜め43の内壁に取り付けて設ける熱電対等の液温検知手段81と、その液温検知手段81に接続して定着液溜め43外に設ける制御手段82とが備えられている。制御手段82には、上述したヒータ17が接続されている。
そして、定着液45の温度を液温検知手段81により検知し、その液温検知手段81の検知結果に基づき制御手段82により、ヒータ17をオンオフ制御して蓄熱部材44に伝達するヒータ17からの熱量を制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節する。ヒータ17には、制御手段82を一体化した自己制御機能を有しているヒータを使用するようにしてもよい。
定着液45の温度が20℃より低いと、定着液の粘度が高くなって供給量が減り、定着不良を起こす可能性がある。一方、定着液45の温度が60℃より高いと、定着液の粘度が低くなって定着液が必要量以上に供給され、定着液を無駄に消費したり、記録媒体にカール、シワなどを発生させたりする可能性がある。また、定着液が変質し、定着性能が悪化する可能性がある。
そして、熱を伝達して定着液45を保温し、その保温した定着液45を塗布部材47により付与し、トナーを溶解または膨潤させて記録材50上のトナーを記録材50に定着させる。一方、その塗布部材47で付与する定着液45の温度を液温検知手段51により検知し、その液温検知手段51の検知結果に基づき、塗布部材47で付与する定着液45に伝達する熱量を制御手段53により制御して、定着液45の温度を所定温度に保持する。
これにより、加熱手段として、除湿用のヒータ17を用いるので、新たに加熱手段を設ける必要なく、部品点数の増加を防ぎ、画像形成装置の消費電力の低減を図ることができる。そして、定着液45は定着液溜め43の蓄熱部材44に蓄えられた熱で温度制御されているため、使用環境に関係なく、定着液45を一定の温度に保持して定着液45の粘度変化を防止し、記録材50に定着液45を安定的に過不足なく付与して定着液を無駄に消費することがなく、例えば余剰に付与した定着液45で、記録材50にカールやしわなどが発生したり、反対に定着液不足で定着不良を生じたりすることをなくすことができる。また、定着液45の内部にヒータ17を配置した装置構成と異なり、構造がシンプルなのでメンテナンスしやすく、小型化しやすい。
加えて、ヒータ17の熱を伝達して、一部または全部が蓄熱部材44で形成されている定着液溜め43に蓄熱し、定着液溜め43に収容する定着液45を保温するので、定着液溜め43に伝達した熱を無駄に放熱することなく、ヒータ17の熱を有効利用して効率的に使用することができる。また、定着液45をいったん定着液溜め43に貯留してその定着液溜め43の定着液45の温度を液温検知手段81により検知するので、塗布部材47で付与する直前の定着液45の温度を的確に検知することができる。
図5には、図1に示す画像形成装置において、ヒータ17の熱を蓄熱部材44に伝達する構成を示す。
図示するように、画像形成装置には、上述した各加熱手段であるヒータ17と、定着液溜め43の蓄熱部材44とを結ぶ熱輸送手段52が備えられている。熱輸送手段52は、ヒータ17の熱をそれぞれ伝達して蓄熱部材44に蓄熱し、定着液付与手段である塗布部材47で記録材50に付与する定着液45に伝達する。
熱輸送手段52としては、公知の手段を使うことができる。例えば、ヒートパイプ、ヒートレーン、断熱材で覆われた金属等を用いたものが挙げられる。また、定着液溜め43とヒータ17とが断熱パイプで繋がれ、ファンによりヒータ17の熱を移動させる手段なども挙げることができる。
なお、制御手段82により、ヒータ17をオンオフ制御することに代えて、例えば熱輸送手段52をオンオフ制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節するようにしてもよい。
図6には、別の定温保持装置80を備える定着装置40の概略構成を示す。
この例では、図4に示すワイヤーバーローラ46、塗布部材47に代えて、定着液付与手段としての超音波振動子55、帯電手段56、ファン57などが用いられ、また加圧ローラ48に代えて、搬送ベルト58がローラ59間に掛けまわして設けられる。図中符号41、42は、図4に示す例と同様に、定着液タンク、供給管である。
そして、定着液溜め43内の定着液45が超音波振動子55により液滴として噴霧され、ファン57で発生される気流により記録材50に向けられる。このとき、噴霧された液滴は、ワイヤ等を張り渡して構成した帯電手段56に通電することによりプラスに帯電される。一方、画像転写後、定着装置40に送り込まれた記録材50は、搬送ベルト58により上方に向けて搬送されるが、このときプラスに帯電した液滴がクーロン力によりトナーに引き寄せられ、非接触でトナーに付与されて定着液が選択的または集中的に供給される。
なお、この例の場合には、図示するように、搬送ベルト58の内側に第二帯電手段60を配置して、記録材50の裏側からマイナスの電荷が印加され、プラスに帯電した液滴が素早く記録材50上のトナーに付与されるようにするとよい。
また、電子写真プロセスの帯電極性が逆の場合は、トナーがプラスになっているため、噴霧された定着液にマイナスの電荷が注入され、噴霧された液滴がマイナスに帯電される。このときも、記録材50の裏側から第二帯電手段60によりプラスの電荷が印加され、マイナスに帯電した液滴が素早く記録材50上のトナーに付与されるようにするとよい。
噴霧された液滴の電荷および帯電量、ならびにトナーの電荷および帯電量は、帯電手段56、第二帯電手段60で任意に設定することができる。そして、トナーの定着に使われなかった定着液45の液滴は、図中矢示するように定着液溜め43内を循環して、蓄熱部材44内に戻る。
なお、噴霧された液滴の粒径は、大きすぎると凝集して記録材50上のトナー像を乱すことがある。このため、粒径は、20μm以下が好ましい。
この定着装置40においても、定着液45の定温保持装置80が設けられている。定温保持装置80には、トナーを溶解または膨潤させる定着液45を貯留する、一部が蓄熱部材44からなる定着液溜め43と、画像形成装置本体100内に設置されて、定着液溜め43の蓄熱部材44に熱が伝達されるヒータ17と、定着液45を付与して記録材50上のトナーを記録材50に定着させる超音波振動子55とともに、定着液溜め43の内壁に取り付けて定着液溜め43内の定着液45の温度を検知する液温検知手段81と、その液温検知手段81に接続して検知結果に基づき、蓄熱部材44に伝達するヒータ17からの熱量を制御する制御手段82とが備えられている。
図7には、図6に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータ17の熱を蓄熱部材44に伝達する構成を示す。
この画像形成装置にも、同様に、上述した各加熱手段であるヒータ17と、定着液溜め43の蓄熱部材44とを結ぶ同様な熱輸送手段52が備えられている。熱輸送手段52は、ヒータ17の熱をそれぞれ伝達して蓄熱部材44に蓄熱し、定着液45に伝達する。
また、図6に示す液温検知手段81の検知結果に基づき制御手段82によりヒータ17をオンオフ制御し、ヒータ17から蓄熱部材44に伝達する熱量を制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節する。同様に、制御手段82により、ヒータ17をオンオフ制御することに代えて、例えば熱輸送手段52をオンオフ制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節するようにしてもよい。
そして、熱を伝達して定着液45を保温し、その保温した定着液45を、定着液付与手段である超音波振動子55により付与し、トナーを溶解または膨潤させて記録材50上のトナーを記録材50に定着させる。一方、その超音波振動子55で付与する定着液45の温度を液温検知手段81により検知し、その液温検知手段81の検知結果に基づき制御手段82により、ヒータ17から蓄熱部材44に伝達する熱量を制御して、定着液45の温度を所定温度に保持する。
これにより、加熱手段として、除湿用のヒータ17を用いるので、新たに加熱手段を設ける必要なく、画像形成装置の消費電力の低減を図ることができる。そして、定着液45は定着液溜め43の蓄熱部材44に蓄えられた熱で温度制御されているため、使用環境に関係なく、定着液45を一定の温度に保持して定着液45の粘度変化を防止し、記録材50に定着液45を安定的に過不足なく付与して、例えば余剰に付与した定着液45で、記録材50にカールやしわなどが発生したり、反対に定着液不足で定着不良を生じたりすることをなくすことができる。また、定着液45の内部にヒータ17を配置した装置構成と異なり、構造がシンプルなのでメンテナンスしやすく、小型化しやすい。
加えて、ヒータ17の熱を伝達して、一部または全部が蓄熱部材44で形成されている定着液溜め43に蓄熱し、定着液溜め43に収容する定着液45を保温するので、定着液溜め43に伝達した熱を無駄に放熱することなく、ヒータ17の熱を有効利用して効率的に使用することができる。また、定着液45をいったん定着液溜め43に貯留してその定着液溜め43の定着液45の温度を液温検知手段81により検知するので、塗布部材47で付与する直前の定着液45の温度を的確に検知することができる。
図8には、また別の定温保持装置80を備える定着装置40の概略構成を示す。
この例では、図6と同様に非接触でトナーに定着液が付与されるが、トナーの定着に使われなかった定着液45の液滴が回収管61を介して定着液タンク41に回収される点において構成が相違している。これにより、トナーの定着に使われなかった定着液45の液滴が確実に回収され、定着液45の無駄な消費を抑えることができる。その他、この図8では、図6の対応部分に使用したと同一の符号が使用される。
図9には、図8に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータ17の熱を蓄熱部材44に伝達する構成を示す。
この画像形成装置にも、同様に、上述した各加熱手段であるヒータ17と、定着液溜め43の蓄熱部材44とを結ぶ同様な熱輸送手段52が備えられている。熱輸送手段52は、ヒータ17の熱をそれぞれ伝達して蓄熱部材44に蓄熱し、定着液45に伝達する。これにより、同様な作用効果を得ることができる。
ところで、図9に示す画像形成装置では、ヒータ17の1つが定着液溜め43に接触して設けられている。そして、そのヒータ17の熱が、定着液45を貯留する定着液溜め43に直接伝達される。これにより、ヒータ17の熱を、熱輸送手段52を介さずに、一層損失なく、蓄熱部材44に効率よく有効に伝達することができる。ヒータ17は、定着溜め43に完全に接触しなくても、間近に設けるようにしてもよい。
図10には、さらに別の定温保持装置80を備える定着装置40の概略構成を示す。
この例の定着装置40には、定着液45を収容する容器である定着液タンク63と、その定着液タンク63内に収容する定着液45を供給管64を通して吸い上げて記録材50に向けて噴霧する噴霧手段65と、その噴霧手段65に設置された不図示の帯電手段と、その帯電手段を設置する噴霧手段65を保持するとともに、記録材50に付着しなかった定着液45を定着液タンク63に戻す回収管66を有する噴霧カバー67と、その噴霧カバー67と対向してローラ68間に掛けまわして設ける搬送ベルト69と、その搬送ベルト69の内側に配置して記録材50の裏側から、噴霧手段65により噴霧して得られた液滴を帯電させて記録材50上のトナーに付着する第二帯電手段70とが設けられている。定着液タンク63は、全部が蓄熱部材で形成されている。
そして、噴霧手段65により記録材50に向けて定着液45を噴霧し、噴霧して得られる液滴を不図示の帯電手段により帯電させてクーロン力によって選択的または集中的にトナーに付着し、記録材50上のトナーを記録材50に定着させる。これにより、トナーを溶解または膨潤させるのに最低限必要な定着液量で、記録材50にトナーを定着させることができる。よって、トナーが付着していない部分には、ほとんど定着液が付着しないので、カールやしわの発生も抑制することができる。
記録材50上の図示しないトナーは、上述の画像形成プロセスでマイナスに帯電している。このため、噴霧された液滴が、噴霧手段65に設置された不図示の帯電手段でプラスに帯電されると、プラスに帯電された液滴がクーロン力によりトナーに引き寄せられ、定着液45が選択的または集中的に供給される。この例のように、搬送ベルト58の内側に第二帯電手段70を配置し、プラスに帯電された液滴が素早くトナーに付与されるように、記録材50の裏側から第二帯電手段70を用いてマイナス電荷を印加するとよい。
また、上述したと同様に、電子写真プロセスの帯電極性が逆の場合は、トナーがプラスになっているため、噴霧された定着液にマイナスの電荷を注入する。また、噴霧された液滴をマイナスに帯電させ、記録材50の裏側から第二帯電手段70を用いてプラス電荷を印加する。
噴霧された液滴の電荷および帯電量、ならびにトナーの電荷および帯電量は、不図示の帯電手段、第二帯電手段70で任意に設定することができる。そして、トナーの定着に使われなかった定着液45の液滴は、図中矢示するように回収管66を通って定着液タンク63内に戻る。
この場合も、定着液付与工程後に記録材50を通す一対の加圧ローラ(不図示)を付設することで、トナー表面の平滑化による光沢付与や記録材50の繊維内へのトナー押し込みによる定着性向上を図ることもできる。
噴霧手段65としては、静電気を用いる静電噴霧方式の噴霧器、インクジェットノズルを用いるインクジェット方式の噴霧器、圧縮空気を用いるエアースプレー方式の噴霧器等を採用することができる。
なお、この場合も、噴霧された液滴の粒径は、大きすぎると凝集して記録材50上のトナー像を乱すことがある。このため、粒径は、20μm以下が好ましい。
定着液タンク63には、定着液45に異物が混入することを防止するため、フィルタを設置するようにしてもよい。図10の構成は、定着液タンク63の開口部を小さくできるため、定着液45の温度調整がしやすい。また、定着液タンク63以外に、回収管66、噴霧カバー67のすべてまたは一部が蓄熱部材で被われていてもよい。
この定着装置40においても、定着液45の定温保持装置80が設けられている。定温保持装置80には、トナーを溶解または膨潤させる定着液45を貯留する、全部が蓄熱部材44からなる定着液溜め43と、画像形成装置本体100内に設置されて、定着液溜め43の蓄熱部材44に熱が伝達されるヒータ17と、定着液45を付与して記録材50上のトナーを記録材50に定着させる噴霧手段65とともに、定着液溜め43の内壁に取り付けて定着液溜め43内の定着液45の温度を検知する液温検知手段81と、その液温検知手段81に接続して検知結果に基づき、蓄熱部材44に伝達するヒータ17からの熱量を制御する制御手段82とが備えられている。
図11には、図10に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータ17の熱を蓄熱部材44に伝達する構成を示す。
この画像形成装置にも、同様に、上述した各加熱手段であるヒータ17と、定着液溜め43の蓄熱部材44とを結ぶ同様な熱輸送手段52が備えられている。熱輸送手段52は、ヒータ17の熱をそれぞれ伝達して蓄熱部材44に蓄熱し、定着液45に伝達する。
また、図10に示す液温検知手段81の検知結果に基づき制御手段82によりヒータ17をオンオフ制御し、ヒータ17から蓄熱部材44に伝達する熱量を制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節する。同様に、制御手段82により、ヒータ17をオンオフ制御することに代えて、例えば熱輸送手段52をオンオフ制御し、定着液45の温度が20〜60℃の範囲となるように調節するようにしてもよい。
そして、同様に、熱を伝達して定着液45を保温し、その保温した定着液45を、定着液付与手段である噴霧手段65により付与し、トナーを溶解または膨潤させて記録材50上のトナーを記録材50に定着させる。一方、その噴霧手段65で付与する定着液45の温度を液温検知手段51により検知し、その液温検知手段51の検知結果に基づき制御手段53により、ヒータ17から蓄熱部材44に伝達する熱量を制御して、定着液45の温度を所定温度に保持する。これにより、同様な作用効果を奏することができる。
次に、この発明で用いるトナーには、以下の材料が好適である。
(樹脂)
トナーが生分解性樹脂を含有しているとよい。「生分解性」とは、細菌、真菌などの微生物、酵素などにより分子の結合が切断されることをいい、「生分解性樹脂」とは、生分解性を有し、生分解することにより環境を汚染することがなく、生態系のリサイクルに組み込まれる樹脂をいう。生分解性樹脂はその製造方法により、1)微生物生産系、2)化学合成系、3)天然物系に大別される。
本発明において、トナーに含有することができる生分解性樹脂としては、生分解性を有する樹脂であれば特に限定されず、1)微生物生産系、2)化学合成系、3)天然物系、それらを混合したもののいずれも使用することができ、例えば、下記のものを挙げることができる。
1)微生物生産系
ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)、3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸の共重合体、3−ヒドロキシ酪酸と4−ヒドロキシ酪酸の共重合体等のポリ酪酸が挙げられる。
また、ポリ(3−ヒドロキシプロピオネート)、ポリ(3−ヒドロキシブチレート)、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)、ポリ(3−ヒドロキシヘプタノエート)、ポリ(3−ヒドロキシオクタノエート)、ポリヒドリキシパリレート、及びこれらの共重合体等のポリヒドロキシアルカノエートが挙げられる。
2)化学合成系
脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステルとポリアミドの共重合体、脂肪族ポリエステルとポリウレタンの共重合体、脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステルの共重合物、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリリンゴ酸、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリ(β−プロピオラクトン)、ポリ(γ−バレロラクトン)、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオペンチルオキサレート、及びこれらの共重合体等が挙げられる。
脂肪族ポリエステルとポリアミドの共重合体としては、上記の脂肪族ポリエステルとナオロン6、ナイロン46、ナイロン66のようなポリアミドとの共重合体が挙げられる。
脂肪族ポリエステルと芳香族ポリエステルの共重合物としては、上記の脂肪族ポリエステルとテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシエチル安息香酸、p−ヒドロキシフェニル酢酸等の芳香族ジカルボン酸や芳香族オキシカルボン酸との共重合体が挙げられる。
3)天然物系
パルプ、木綿、羊毛等から得られるセルロース、カニ、エビ等の甲殻類から得られるキチン、キトサン、コーンスターチ等から得られる澱粉、及びそれらを合成高分子にブレンドしたものが挙げられる。
上記の樹脂の中でも、ポリ酪酸、ポリヒドロキシアルカノエート、脂肪族ポリエステル、その中でも特にポリ乳酸、ポリ(ε−カプロラクトン)は、微生物等の作用で完全に容易に分解さる上、本発明の定着液との相溶性が高く、主たる記録媒体である紙との親和性が高く、定着性が良好であることから、好適に用いられる。
本発明においては、上記生分解性樹脂に、生分解性を妨げない範囲で下記のような樹脂を混合することができる。例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などの、スチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン樹脂、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどが挙げられる。
混合量は、生分解性樹脂の種類によって異なるが、通常、生分解性樹脂100重量部に対して70重量部以下である。70重量部を超えると、生分解性が阻害される。
上記樹脂により得られる共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体またはグラフト共重合体のいずれであっても良い。生分解性を損なわない点でブロック共重合体が好ましい。
(その他の成分)
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、ナフトールブルーブラック、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用青色2号、食用緑色3号、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色40号アルミニウムレーキ、食用赤色102号アルミニウムレーキ、食用赤色104号アルミニウムレーキ、食用赤色105号アルミニウムレーキ、食用赤色106号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用青色1号アルミニウムレーキ、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用緑色3号アルミニウムレーキなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、環境保全や人体に対する安全性などを考慮した場合には、特に、ナフトールブルーブラックや各種の食用色素、食用レーキを使用することが好ましい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記含有量が、1質量%未満であると、トナーの着色力の低下が見られ、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下、及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、上記の生分解性樹脂、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、水添ホホバ油ワックス、木ロウ、キャンデリラワックス、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、等が挙げられる。前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、等が挙げられる。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と、前記着色剤とを高せん断力をかけて混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。このフラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のもの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、等が挙げられる。
前記帯電制御剤の前記トナーにおける含有量としては、前記樹脂の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記結着樹脂100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。該含有量が、0.1質量部未満であると、帯電制御性が得られないことがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
前記無機微粒子は、トナー粒子に流動性、現像性、帯電性等を付与するための外添剤として使用することができる。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、前記無機微粒子のBET法による比表面積としては、20〜500m2/gが好ましい。
前記無機微粒子の前記トナーにおける含有量としては、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味し、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、等が挙げられる。前記シリカ、前記酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、等が挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
(トナーの製造方法)
トナーは製造方法により、粉砕トナーと重合トナーとに大別される。
粉砕トナーの製造方法としては、例えば、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、磁性剤などの必要なトナー成分を、ヘンシェルミキサー及びボールミル等の混合機で十分に混合する。
次に、得られた混合物を、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて溶融混練し、樹脂成分を相溶させ、トナー成分を均一に分散させる。その後、得られた混練物を冷却固化し、ハンマーミル及びジェットミル等で粉砕し、サイクロン及びミクロンセパレーター等で分級して造粒し、所望のトナーを得る。
さらに必要に応じて表面処理剤などを、ヘンシェルミキサー等の混合機で混合することもできる。
一方、重合トナーの製造方法としては、例えば、ディスク及び多流体ノズル等を用いて溶融混合物を空気中に霧化し球状トナー粒子を得る方法;懸濁重合法を用いて直接トナー粒子を生成する方法;単量体には可溶で得られる重合体が不要な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合法、水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナー粒子を生成するソープフリー重合法などの乳化重合法;予め一次極性乳化重合粒子を調製後、反対電荷を有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用いる。
中でも、重合性モノマーと他のトナー成分とを含むモノマー組成物を直接重合してトナー粒子を生成する方法が好ましい。また、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着させた後、重合開始剤を用い重合させるシード重合方法も好ましい。
以上の様にして得られたトナーは、必要に応じてキャリアと混合される。混合は、Vブレンダーなどを用いて行われる。
一方、湿式トナーの場合は、ボールミル及びアトライタ等の混合機にトナー成分とキャリア液体とを投入し、十分に分散させて、混合工程および造粒工程を同時に行う。
生分解性樹脂および結着樹脂などのトナーの構成要素の混合方法としては、これらの各種成分を一斉に混合することもできれば、例えば、結着樹脂成分中に、従来の発像成分の代わりに、有色染料などにより着色された生分解性樹脂粉体を分散させ、必要に応じて帯電防止剤などの添加物を混入した後、これを平均粒子径1〜20μm程度に微粉砕した微細粒子としても製造できる。
予め着色された生分解性樹脂粉体を用いることにより、トナーの良好な着色を実現できるため、良好に着色された画像を形成できる。
この様にして得られたトナーの場合も、通常は、単体もしくは鉄粉、ガラスビーズなどの担体物質(キャリア)と混合して用いられる。
以上の様にして得られる生分解性樹脂を含有するトナーの平均粒子径は、1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、また、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、8μm以下が更に好ましい。1μmよりも小さい場合には、感光体との付着力が大きくなり、一次転写性が不十分になる場合があり、逆に20μmより大きい場合には、トナー重量に対するトナーの表面積が小さくなるため、定着液の吸収が速やかに行なわれず、定着速度の高速化への対応が困難になることがある。
本発明で用いられるトナーの一例を示す。
<トナー1>
ポリ乳酸樹脂を100部、着色剤としてカーボンブラックを10部、電荷制御剤として保土ヶ谷TRH(保土ヶ谷化学製)を3部、および離型剤として低分子量ポリプロピレンを2部混合し、二軸押出機を用いて145℃にて溶融混練した。得られたトナー成分混練物を冷却し、粉砕し、分級して、平均粒径が10μmのトナー原粉を得た。得られたトナー原粉に、流動性改良剤として平均粒径が0.015μmの疎水性シリカ微粒子をトナー原粉100重量部に対して0.3重量部の割合で添加(外添)し、そしてヘンシェルミキサーで2分間混合して、トナー1を得た。
<トナー2>
ポリ(ε−カプロラクトン)樹脂を100部、着色剤としてカーボンブラックを10部、電荷制御剤として保土ヶ谷TRH(保土ヶ谷化学製)を3部、および離型剤として低分子量ポリプロピレンを2部混合し、二軸押出機を用いて145℃にて溶融混練した。得られたトナー成分混練物を冷却し、粉砕し、分級して、平均粒径が10μmのトナー原粉を得た。得られたトナー原粉に、流動性改良剤として平均粒径が0.015μmの疎水性シリカ微粒子をトナー原粉100重量部に対して0.3重量部の割合で添加(外添)し、そしてヘンシェルミキサーで2分間混合して、トナー2を得た。
<定着液>
本発明の定着液は、トナーを溶解または膨潤させる軟化剤と、軟化剤を溶解または分散できる溶媒とから主に構成されている。
(軟化剤)
本発明の軟化剤は、トナー中の樹脂成分に対して充分な相溶性を有するものであれば、特に限定されず任意のものを用いることができる。その中でも、エステル化合物は多くのトナーに対して充分な相溶性を有することから好適に用いられる。
エステル化合物としては、脂肪族エステルと芳香族エステルが挙げられる。
脂肪族エステルとしては、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、トリデシル酸エチル、トリデシル酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル等のモノカルボン酸エステル化合物、コハク酸エチル、アジピン酸エチル、アジピン酸イソブチル、アジピン酸イソプロピル、アジピン酸イソデシル、セバシン酸エチル、セバシン酸ブチル、コハク酸エトキシエチル、コハク酸ブトキシエチル、アジピン酸エトキシエチル、アジピン酸ブトキシエチル、セバシン酸エトキシエチル等のジカルボン酸モノエステル化合物、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、アジピン酸ジメトキシエチル、アジピン酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジブトキシエチル、セバシン酸ジエトキシエチル、セバシン酸ジブトキシエチル等のジカルボン酸ジエステル化合物が挙げられる。
芳香族エステルとしては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル等のジエステル化合物、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)等のトリエステル化合物が挙げられる。
また、上記エステル化合物以外に、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、エチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールジアセタート、トリエチレングリコールジアセタート、炭酸プロピレン、グリセロール1,2−カルボナート、4−メトキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、リモネンが挙げられる。
上記軟化剤の中でも脂肪族エステルは本発明の生分解性樹脂を含有するトナーとの相溶性が高いので好ましく、その中でも特に脂肪族二塩基酸エステルは無臭、無害であることから更に好ましい。
また、本発明において、軟化剤は流動性を有する液体の他に、ゲル状の液体やワックスのような半固体でも構わない。また、固体の場合は、適当な溶媒に溶解または分散させて用いることができる。
定着液中の軟化剤の含有量は、0.5重量%以上80重量%以下程度であることが好ましく、1重量%以上70重量%以下がさらに好ましい。軟化剤の含有量が0.5重量%より小さいと、トナーを溶解又は膨潤させる効果が不十分となり、80重量%より大きいと、長時間に亘り、トナーの流動性を低下させることができず、定着トナー層が粘着性を有する可能性がある。
(溶媒)
本発明において、定着液の溶媒としては、主成分として水を含有することが好ましい。これにより、臭気を減少させることができる。水は、揮発性有機化合物(VOC)に非該当であり、オフィス環境に対して極めて有利である。
また、溶媒として、水と水溶性の溶媒との混合溶媒を用いることもできる。水溶性の溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
また、溶媒として、疎水性溶媒を用いることもできる。疎水性の溶媒としては、シリコーンオイル類、オレフィン系溶剤、パラフィン系溶剤、フッ素系溶剤等が挙げられる。シリコーンオイル類としては、粘度が1〜10mPa・s程度のポリジメチルシロキサン、メチルシクロシロキサンの4量体、5量体等が適する。パラフィン系としては、n−デカン、n−ドデカン、n−ウンデカン等が適する。フッ素系溶剤としては、ハイドロフルオロエーテル等が適する。
(その他の成分)
本発明の定着液には、必要に応じて分散助剤、界面活性剤、pH調整剤を使用することができる。
分散助剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール等が挙げられ、軟化剤の分散性、トナーとの濡れ性を向上することができる。
本発明の定着液には、必要に応じて分散助剤、界面活性剤、pH調整剤を使用することができる。
分散助剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール等が挙げられ、軟化剤の分散性、トナーとの濡れ性を向上することができる。
pH調整剤としては、リン酸水素二ナトリウムが挙げられ、軟化剤の加水分解を抑制することができる。
(臭気)
本発明において、定着液の臭気指数は10以下であることが好ましい。ここで臭気指数とは、臭いのついた気体や液体がその臭いを感じられなくなるまで無臭の空気や無臭の液体(水)で薄められた時の希釈倍率(以下、臭気濃度と呼ぶ)を求め、その常用体数値に10を乗じた数値である。臭気指数の算出式は次のとおりである。
臭気指数=10×Log(臭気濃度)
例えば、臭いを含んだ気体や液体を、臭いのない気体または液体で100倍に希釈して、臭いが感じられなくなった場合、その臭気濃度は100であり、下記の式よりその臭気指数は20となる。
臭気指数=10×Log(100)=10×2=20
臭いに対する規制基準として臭気指数を採用している多くの地方自治体では、工場や事業場の敷地境界線上の臭気指数を10以下にするように規制している。また、臭気指数10とは、異臭を持つ気体を10倍に薄めた気体を20人が嗅いで、18人は無臭と判定するレベルである。よって、臭気指数が10以下であれば無臭であるということができ、通常のオフィス環境では不快感が無くなる。
(毒性)
本発明において、定着液の急性経口毒性試験LD50は3g/kg以上であることが好ましい。ここで、LD50とは、American Industrial Hygiene Associationの毒性表示で50Percent Lethal Doseのことであり、すなわち50%致死量のことである。これは、ラットやモルモットに試験溶媒、試験物を一定量投与して個体数の50%が死亡する量のことである。例えばジメチルシリコーンオイルはLD50経口投与15g/kg以上である。個体の重量1kgあたりの50%致死量が15g以上であるので、63kgの人間でのシリコーンオイルの推定致死量は945g以上となる。また、食塩のLD50の値は3g/kgである。よって、食塩より安全なものを用いれば人体に対して無害であると言うことができる。
本発明で用いられる定着液の一例を示す。
<定着液1>
蒸留水 53.9重量%、プロピレングリコール(LD50=20g/kg) 35重量%、コハク酸ジエトキシエチル(LD50=5g/kg) 10重量%、メチルエーテルジメチルシリコーン 1重量%、リン酸水素二ナトリウム 0.1重量%を攪拌し、定着液1を得た。定着液1の臭気指数は0であった。
<定着液2>
蒸留水45重量%、グリセロール1,2−カルボナート20重量%、炭酸プロピレン(LD50=29g/kg)35重量%を攪拌し、定着液2を得た。定着液2の臭気指数は0であった。
トナー1と定着液1を用い、図5に示すような画像形成装置でPPC用紙上にトナー画像を形成した。その際、画像形成装置の使用環境温度は10℃にし、定着液1の温度を20℃、50℃にした。得られたトナー画像の表面をウエス擦ったところ、下記の結果であった。
Figure 2009069256
トナー1と定着液2を用い、図7に示すような画像形成装置でPPC用紙上にトナー画像を形成した。その際、画像形成装置の使用環境温度は30℃にし、定着液2の温度を50℃にした。定着液2の液滴には帯電装置で+1kVを印加し、PPC用紙には帯電装置で−2kVを印加した。得られたトナー画像の表面をウエス擦ったところ、下記の結果であった。
Figure 2009069256
トナー2と定着液2を用い、図9に示すような画像形成装置でPPC用紙上にトナー画像を形成した。その際、画像形成装置の使用環境温度は10℃にし、定着液2の温度を30℃、60℃、70℃にした。定着液2の液滴には帯電装置で−1kVを印加し、PPC用紙には帯電装置で+2kVを印加した。得られたトナー画像の表面をウエス擦ったところ、下記の結果であった。定着液2の温度を70℃にした場合、定着液2は変質していた。
Figure 2009069256
トナー2と定着液1を用い、図11に示すような画像形成装置でPPC用紙上にトナー画像を形成した。その際、画像形成装置の使用環境温度は30℃にし、定着液1の温度を60℃にした。定着液1の液滴には帯電装置で−2kVを印加し、PPC用紙には帯電装置で+2kVを印加した。得られたトナー画像の表面をウエス擦ったところ、下記の結果であった。
Figure 2009069256
一例である画像形成装置の内部機構の全体概略構成図である。 その画像形成装置に備える画像形成手段の拡大構成図である。 その画像形成手段に備える1つの作像装置の概略構成図である。 図1に示す画像形成装置に備える定着装置の概略構成図である。 図1に示す画像形成装置において、ヒータの熱を蓄熱部材に伝達する構成図である。 別の定温保持装置を備える定着装置の概略構成図である。 図6に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータの熱を蓄熱部材に伝達する構成図である。 また別の定温保持装置を備える定着装置の概略構成図である。 図8に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータの熱を蓄熱部材に伝達する構成図である。 さらに別の定温保持装置を備える定着装置の概略構成図である。 図10に示す定着装置を備える画像形成装置において、ヒータの熱を蓄熱部材に伝達する構成図である。
符号の説明
17 ヒータ(加熱手段)
43 定着液溜め(容器)
44 蓄熱部材
45 定着液
47 塗布部材(定着液付与手段)
50 記録材
52 熱輸送手段
55 超音波振動子(定着液付与手段)
56 帯電手段
57 ファン
63 定着液タンク(容器)
65 噴霧手段(定着液付与手段)
80 定着液の定温保持装置
81 液温検知手段
82 制御手段
100 画像形成装置本体

Claims (11)

  1. トナーを溶解または膨潤させる定着液を貯留する、全部または一部が蓄熱部材からなる容器と、
    画像形成装置本体内に設置されて、前記容器の蓄熱部材に熱が伝達される加熱手段と、
    前記容器内の定着液の温度を検知する液温検知手段と、
    その液温検知手段の検知結果に基づき、前記蓄熱部材に伝達する前記加熱手段からの熱量を制御する制御手段と、
    前記容器内に貯留する定着液を付与して記録材上のトナーを記録材に定着させる定着液付与手段と、
    を備えてなることを特徴とする、定着液の定温保持装置。
  2. 前記加熱手段の熱を前記蓄熱部材に伝達する熱輸送手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の定着液の定温保持装置。
  3. 前記制御手段が、前記液温検知手段の検知結果に基づき、前記加熱手段またはその熱を伝達する前記熱輸送手段を制御するものであることを特徴とする、請求項2に記載の定着液の定温保持装置。
  4. 前記蓄熱部材に接して前記加熱手段が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の定着液の定温保持装置。
  5. 前記定着液付与手段として、トナーに接触させてそれに定着液を塗布する塗布部材が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置。
  6. 前記定着液付与手段として、前記容器内の定着液を液滴として噴霧する超音波振動子が設けられ、気流を発生させてその超音波振動子により噴霧された液滴を記録材に向けるファンが設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置。
  7. 前記定着液付与手段として、定着液を記録材に向けて噴霧する噴霧手段が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置。
  8. 定着液を噴霧して得られた液滴を帯電させてトナーに付着する帯電手段が設けられていることを特徴とする、請求項6または7に記載の定着液の定温保持装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1に記載の定着液の定温保持装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
  10. トナーが生分解性樹脂を含有していることを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
  11. トナーが含有する生分解性樹脂が、少なくともポリ乳酸、ポリ(ε−カプロラクトン)のいずれか1つを含有していることを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
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