JP2009090547A - サーマルプリンタ、および印字速度減速制御方法 - Google Patents

サーマルプリンタ、および印字速度減速制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 印字内容と印字位置の情報から求めた最適な減速の傾きにより減速を行うことができる、サーマルプリンタを提供する。
【解決手段】 本発明のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドで印字する複数のラインデータをnラインデータ記憶部23に記憶し、ヘッドストローブ信号生成部28は、ラインデータごとにヘッドストローブ信号を求める。印字速度算出部29は、各ラインデータごとにヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する。そして、算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、減速傾き算出部30は、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する。モータ制御部31は、算出された減速傾きに応じてモータの速度を制御して印字速度を低下させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印字内容(通電パルス幅、物理ブロックによる分割など)と印字位置の情報から求めた最適な減速の傾きにより減速を行うことができる、サーマルプリンタ、および印字速度減速制御方法に関する。
情報印刷端末のひとつであるサーマルプリンタは、小売業界や物流業界をはじめ、様々なシステム形態の中で使用されている。
図6は、サーマルプリンタの一般的な構成を示す図である。図6(A)に示す様に、サーマルプリンタはプラテン(プラテンロール)53とサーマルヘッド41とを備えている。プラテン53は感熱紙(図示せず)の幅方向に沿った軸53aを中心にして回転可能に保持されている。また、この軸53aに対して輪列54を介しモータ52が接続している。このモータ52は、例えば、ステッピングモータである。
モータ52の回転運動が輪列54により減速された後、軸53aに伝達され、プラテン53が紙送りの為に矢印で示す方向に回転される。サーマルヘッド41は感熱紙を間にしてプラテン53に後方から押し付けられるように配置されている。
また、図6(B)に示すように、サーマルヘッド41は軸53aを中心として回動可能に保持されており、印字動作を行なう時には、サーマルヘッド41の印字部がバネ部材55により記録紙である感熱紙42に圧接される。この状態で印字部に通電を行なうと1ライン分の印字が行われ、文字の一部あるいは画像の一部が感熱紙に発現する。1ライン分の印字が終るとプラテン53が矢印の方向に回転し感熱紙の紙送りが行われる。
また、サーマルヘッド41は、図7に示すように、形成する画像の1ライン分の発熱素子が主走査方向に配列されている。図7に示す例では、サーマルヘッド41は、4つの物理ブロック1〜4に分割されており、各物理ブロック1〜4には、64個の発熱素子R1〜R64がライン状に配列されている。また、各物理ブロック1〜4内の発熱素子R1〜R64は、ヘッド駆動回路25のヘッド駆動ブロックDST1〜4にそれぞれ接続されている。(なお、物理ブロックとは、サーマルヘッド内の発熱素子をグループ単位に分けたものであり、1つのヘッドストローブ信号で駆動される発熱素子のグループである。また、実際の発熱素子の個数、および物理ブロックの個数はさらに多数で構成される場合がある。)
そして、通電パルス制御部27からヘッド駆動ブロックDST1に対し、ヘッドストローブ信号STB1を印加することにより、物理ブロック1内の発熱素子R1〜R64が1ラインバッファ24に保持されたドットデータに応じて駆動される。すなわち、オンドットとなる発熱素子(通電パルスが印加され実際に印字を行う発熱素子)に、サーマルヘッド駆動電源26の出力電圧Vpが印加される。
同様にして、ヘッド駆動ブロックDST2にヘッドストローブ信号STB2を印加することにより、物理ブロック2内の発熱素子が駆動され、ヘッド駆動ブロックDST3にヘッドストローブ信号STB3を印加することにより、物理ブロック3内の発熱素子が駆動される。また、ヘッド駆動ブロックDST4にヘッドストローブ信号STB4を印加することにより、物理ブロック4内の発熱素子が駆動される。
ところで、このような複数の物理ブロックに分割されたサーマルヘッドを駆動する場合に、1ラインの印字データのオンドット数を検出し、印字速度を制御する方法が開示されている(特許文献1を参照)。すなわち、検出したオンドット数が少ない場合は、物理ブロック1〜4を同時に駆動することによって高速印字を行い、検出したオンドット数が多い場合は、物理ブロック1〜4を2つのグループに分けて、時分割的に駆動することによって低速印字を行ない、サーマルヘッド駆動電源の消費電流を抑える方法である。
このために、この特許文献1のサーマルプリンタでは、データ記憶部に印字直前の複数ライン分の印字データを1ラインずつ順次記憶する。そして、オンドット数検出部でデータ記憶部に記憶した1ラインの印字データのオンドット数を検出している場合に、制御部において、オンドット数が規定数を跨いで変化する1ラインの印字データを認識すると、制御部は、その1ラインの印字データの印字時までに、1ラインの印字データを印字する度に、印字速度を段階的に変化させるようにしている。これにより、印字速度を段階的に切替えることが可能になり、印字速度の切替え時に急激な印字速度の変化が生じないので、利用者に違和感を与えないようにできる。
特開2001−180027号公報
上述した、特許文献1のサーマルプリンタは、印字前の複数ライン分の印字データからオンドット数を検出し、規定のオンドット数を超えるオンドット数を検出した段階で、サーマルヘッドの物理ブロックを時分割的して駆動するために、高速印字から低速印字に移行するように、印字速度を段階的に減速させるものである。
しかしながら、近時のサーマルプリンタおいては、印字速度の高速化、電源電圧・電源容量や環境温度の広範囲化にともない、ヘッド駆動制御におけるヘッドストローブ信号の変動幅や印字速度の変動量が大きくなっている。このため、特許文献1のように、物理ブロックを時分割的に駆動するために、高速印字から低速印字へ移行するという方法だけで対応することが困難になってきている。
また、サーマルプリンタのモータ(紙送り用のモータ、例えば、ステッピングモータ)の制御においては、ヘッドストローブ信号のパルス幅条件により減速が必要となる場合もある。
また、所定のステップ数分のヘッドストローブ信号を予測し、その中で最も長いヘッドストロープを現在のモータパルス幅と比較し、現在のモータパルス幅が最も長いヘッドストローブ信号のパルス幅よりも短い場合、所定の割合で減速制御を行うことで、急減速によるモータの脱調等の不具合を発生させない制御方法が必要となることもある。
特許文献1のサーマルプリンタでは、所定のステップ数内のどの位置(時間)に最も長い幅のヘッドストロープが存在しても、駆動用モータは同じ割合の減速幅で減速する。この方法の場合、より近い位置(時間)に最も長い幅のヘッドストロープが存在することを考慮して減速幅を設定することが必要となるため、減速の割合が常に最大となるため、低速でのモータ駆動の割合が高くなり、トータルの速度が遅くなるという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、サーマルプリンタのモータ制御において、印字するラインデータの印字内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾きにより印字速度の減速を行うことができる、サーマルプリンタ、および印字速度減速制御方法を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明のサーマルプリンタは、複数の発熱素子がライン状に配設されたサーマルヘッドを感熱紙に押し当て、前記複数の発熱素子のうちから選択指定した発熱素子にパルス通電を行うと共に、前記パルス通電と前記感熱紙のモータによる紙送りとを交互に繰り返して印字を行うサーマルプリンタであって、前記サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶する複数ラインデータ記憶部と、前記複数ラインデータ記憶部に保持されたラインデータを基に、該ラインデータごとに前記サーマルヘッドの発熱素子を駆動するヘッドストローブ信号を生成するヘッドストローブ信号生成部と、前記ヘッドストローブ信号生成部により生成されたヘッドストローブ信号を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する印字速度算出部と、前記印字速度算出部により算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する減速傾き算出部と、減速傾き算出部により算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御するモータ制御部と、を備えることを特徴とする。
上記構成からなる本発明のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶し、該ラインデータごとにヘッドストローブ信号を求め、このヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する。そして、算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出し、この算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御する。すなわち、印字速度はヘッドストローブ信号(パルス幅や物理ブロックによる分割回数など)に応じて多岐に渡り変化するため、現在の印字速度から低速印字速度へ移行する際に必要となる減速幅と、減速を必要とするライン位置とを基に減速傾きを算出する。
これにより、印字内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾きを求めることができ、この減速傾きにより印字速度の減速を行うことができる。
また、本発明のサーマルプリンタは、前記ヘッドストローブ信号生成部は、前記複数ラインデータ記憶部に保持されたラインデータごとにオンドットとなる印字データ数を基に、前記サーマルヘッドの発熱素子をパルス通電して駆動するヘッドストローブ信号のパルス幅を求めるように構成され、前記印字速度算出部は、前記ヘッドストローブ信号生成部により求めたヘッドストローブ信号のパルス幅を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出するように、構成されたことを特徴とする。
上記構成からなる本発明のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶し、該ラインデータに応じたヘッドストローブ信号のパルス幅を求め、このヘッドストローブ信号のパルス幅に対応する印字速度を算出する。そして、算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出し、この算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御する。すなわち、印字速度はヘッドストローブ信号のパルス幅に応じて変化するため、現在の印字速度から低速印字速度へ移行する際に必要となる減速幅と、減速を必要とするライン位置とを基に減速傾きを算出する。
これにより、印字内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾きを求めることができ、この減速傾きにより印字速度の減速を行うことができる。
また、本発明のサーマルプリンタは、前記サーマルヘッドの発熱素子は、前記サーマルヘッドの発熱素子は、1つのヘッドストローブ信号で駆動される物理ブロックの単位に分割されており、前記印字速度算出部は、前記物理ブロックの全部に同時にヘッドストローブ信号を印加して同時駆動するか、または、前記物理ブロックを順次もしくは分割選択してヘッドストローブ信号を印加し選択駆動するかに応じて、前記印字速度を算出するように、構成されたことを特徴とする。
上記構成からなる本発明のサーマルプリンタでは、サーマルヘッドの発熱素子が複数の物理ブロックに分割されている場合に、物理ブロックの全部を同時駆動するか、または、前記物理ブロックを順次もしくは分割駆動するかに応じて、印字速度を算出する。
これにより、物理ブロックの駆動方法に応じて、印字速度の減速が必要になる場合にも、最適な減速の傾きを求めることができる。
また、本発明のサーマルプリンタは、前記減速傾き算出部では、前記減速傾きをプリンタの構造およびサーマルヘッドの特性に応じた減速曲線に変換するように、構成されたことを特徴とする。
これにより、減速傾きを、サーマルプリンタのプリンタメカニズムに適した減速曲線に変換することでより細かな減速制御を行うことができる。
また、本発明の印字速度減速制御方法は、複数の発熱素子がライン状に配設されたサーマルヘッドを感熱紙に押し当て、前記複数の発熱素子のうちから選択指定した発熱素子にパルス通電を行うと共に、前記パルス通電と前記感熱紙のモータによる紙送りとを交互に繰り返して印字を行うサーマルプリンタにおける印字速度減速制御方法であって、前記サーマルプリンタ内の制御部により、前記サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶する複数ラインデータ記憶手順と、前記複数ラインデータ記憶手順により保持されたラインデータを基に、該ラインデータごとに前記サーマルヘッドの発熱素子を駆動するヘッドストローブ信号を生成するヘッドストローブ信号生成手順と、前記ヘッドストローブ信号生成手順により生成したヘッドストローブ信号を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する印字速度算出手順と、前記印字速度算出手順により算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する減速傾き算出手順と、減速傾き算出手順により算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御するモータ制御手順と、が行われることを特徴とする。
上記手順を含む本発明の印字速度減速制御方法では、サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶し、該ラインデータごとにヘッドストローブ信号を求め、このヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する。そして、算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出し、この算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御する。すなわち、印字速度はヘッドストローブ信号(パルス幅や物理ブロックによる分割回数など)に応じて多岐に渡り変化するため、現在の印字速度から低速印字速度へ移行する際に必要となる減速幅と、減速を必要とするライン位置とを基に減速傾きを算出する。
これにより、印字内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾きを求めることができ、この減速傾きにより印字速度の減速を行うことができる。
本発明のサーマルプリンタにおいては、印字内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾き(または、減速曲線)を求めることができ、この減速傾きにより印字速度の減速を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わるサーマルプリンタの構成を示す図であり、本発明に関係する部分を示したものである。
図1に示すサーマルプリンタにおいて、主制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含むコンピュータシステムで構成されており、プリント制御部21内の各処理部の処理機能を実現すると共に、サーマルプリンタ内の各部の動作を統括して制御する制御部である。
プリント制御部21は、外部入力される画像データを基に、ヘッド駆動回路25へ出力する印字データ(発熱素子をON/OFFするドットデータ)を生成する。また、モータ52の駆動制御を行う。
プリント制御部21内のプリント用印字データ生成部22は、外部入力される画像データを基に、サーマルヘッド41で印字する印字データ(ラインデータ)を生成して、nラインデータ記憶部23に出力する。
nラインデータ記憶部23は、サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶する。1ラインバッファ24は、印字する1ライン分のドットデータを保持する。
例えば、図2に示すように、nラインデータ記憶部23には、14個のラインデータL1からL14が保持される。そして、nラインデータ記憶部23内のラインデータL1が1ラインバッファ24に送信されると、ラインデータL2〜L13がそれぞれ上のブロックにシフトし、ラインデータL1〜L13となる。その後、プリント用印字データ生成部22から、新たな1つのラインデータが入力され、ラインデータL14となる。
また、ヘッド駆動回路25は、ヘッド駆動ブロックDST1〜4で構成されており、各ヘッド駆動ブロックDST1〜4はそれぞれサーマルヘッド41内の物理ブロック1〜4に接続されている。そして、通電パルス制御部27からヘッド駆動ブロックDST1に対し、ヘッドストローブ信号STB1を印加することにより、物理ブロック1内の発熱素子R1〜R64が、1ラインバッファ24に保持されたドットデータに応じて駆動される。すなわち、オンドットとなる発熱素子に、サーマルヘッド駆動電源26の出力電圧Vpが印加される。同様にして、ヘッド駆動ブロックDST2にヘッドストローブ信号STB2を印加することにより、物理ブロック2内の発熱素子が駆動され、ヘッド駆動ブロックDST3にヘッドストローブ信号STB3を印加することにより、物理ブロック3内の発熱素子が駆動される。また、ヘッド駆動ブロックDST4にヘッドストローブ信号STB4を印加することにより、物理ブロック4内の発熱素子が駆動される。
通電パルス制御部27は、ヘッドストローブ信号生成部28からの指示信号により、ヘッドストローブ信号STB1〜STB4を生成して、ヘッド駆動回路25に印加する。
ヘッドストローブ信号生成部28は、nラインデータ記憶部23に保持されたラインデータごとに、オンドットとなる印字データ数を基に、サーマルヘッドの発熱素子をパルス通電して駆動するヘッドストローブ信号のパルス幅を求める。また、物理ブロック1〜4を同時に駆動するか、時分割的(順次に、または分割して)に駆動するかを決める。時分割的に駆動する場合は、結果的に全体のヘッドストローブ信号幅が長くなることになる。
印字速度算出部29は、ヘッドストローブ信号生成部28により求めたヘッドストローブ信号のパルス幅を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する。また、サーマルヘッドの発熱素子が複数の物理ブロックに分割されている場合に、物理ブロックの全部を同時駆動するか、または、前記物理ブロックを順次もしくは分割駆動するかに応じて、印字速度を算出する。
なお、印字速度とは、1ラインの印字を行う場合の、モータによる紙送り動作時間と、サーマルヘッドによる印字動作の時間とを含む印字周期のことを意味する。印字速度が速い(高速印字)とは、この印字周期が短いことを意味する。印字速度が遅い(低速印字)とは、この印字周期が長いことを意味する。なお、ヘッドストローブ信号のパルス幅が長くなるほど印字速度が低下する。また、物理ブロックを細かく分割駆動する程、印字速度が低下する。
減速傾き算出部30は、印字速度算出部29により算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合、現在の印字速度から、現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する。
モータ制御部31は、減速傾き算出部30により算出された減速傾きに応じて、モータ52の回転速度を制御する。
モータドライバ51は、モータ制御部31から送られる制御指令を基に、モータ52を回転駆動するモータ駆動制御装置である。モータ52の回転はプラテン53に伝達され、このプラテン53の回転により感熱紙42が紙送りされる。
また、図3は、本発明のサーマルプリンタにおける減速制御動作について説明するための図である。
図3(A)に示すように、現在(T0の位置)の印字速度F1を、T1の位置(時間)に到達したときに必要な印字速度F1に減速させるために、速度の差分「F0−F1」と位置(時間)の差分「T1−T2」により必要な減速の傾きKaを求める。
なお、図3(B)に示すように、T1の位置(時間)に到達したときに必要な印字速度に減速させるために、図3(A)に示すような直線的な減速ではなく、プリンタメカニズム(プリンタ機構およびサーマルヘッド特性)に応じた減速曲線Kp,Kcを求めるようにしてもよい。この減速曲線Kp,Kcに沿って、減速を行うようにしてもよい。
なお、図3(C)は従来例の場合を示しており、現在(T0の位置)の印字速度F1を、T1の位置(時間)に到達したときに必要な印字速度に減速させる場合にも、一定の減速傾きKsにより減速を行うため、T2の位置で低速になってしまい、トータルの印字速度が遅くなる。すなわち、斜線で囲まれた部分における速度に起因して、トータルの印字速度が遅くなる。
このように、本発明のサーマルプリンタにおいては、印字するラインデータの内容と印字位置の情報を基に、最適な減速の傾きを求め、この最適な減速の傾きにより印字速度の減速を行うことができる
図4は、本発明のサーマルプリンタにおける減速制御の処理の流れを示すフローチャートであり、上述した印字速度の減速制御動作をフローチャートで示したものである。以下、図4を参照して、その処理の流れについて説明する。
最初に、nラインデータ記憶部23から、複数ラインデータを取得する(ステップS1)。この複数ラインデータは、1ラインの印字が行われるごとに更新されるデータである。
次に、ヘッドストローブ信号生成部28により、各ラインのヘッドストローブのパルス幅を予測し、印字速度算出部29により、印字速度の上限値を計算する(ステップS2)。
続いて減速傾き算出部30において、減速計算用のステップ位置:Xを1に、減速傾き:aを0に初期化する(ステップS3)。そして、ステップ位置:Xでは、現在の速度より減速する必要があるかどうかを判定する(ステップS4)。
現在の速度より減速する必要がある場合は(ステップS4:Yes)、現在の速度と減速後の速度の差:yと、減速が必要となるステップ位置:xから、減速傾きを求める(ステップS5)。
この場合の減速傾きaは、
a=max{(Y−Yn)/Xn}、n=1,2,3・・・・、規定ライン数、により求める。
ここで、Xn(1〜規定ライン数)はステップ位置、Yは現在速度、Yn(1〜規定ライン数)は各印字位置での速度上限値を示している。
一方、ステップS4において減速する必要がないと判定された場合は(ステップS4:No)、ステップS6に移行する。
そして、今回求まった減速傾きは、現在保持している減速傾き:aより大きいかどうかを判定する(ステップS6)。保持している減速傾き:aより大きい場合は(ステップS6:Yes)、保持している減速傾き:aの値を今回の減速傾きに更新する(ステップS7)。一方、保持している減速傾き:aより小さい場合は(ステップS6:No)、ステップS8に移行する。
次に、ステップ位置:xに1加算すると複数ライン数を超過するかどうかを判定する(ステップS8)。超過する場合は(ステップS8:Yes)、全てのラインデータについて処理を行ったので、減速制御処理を終了する。超過しない場合は(ステップS8:No)、ステップS4に戻り、次のラインデータについての処理を行う。
図5は、本発明における減速制御の具体例を示す図である。図5に示す例は、規定ライン数(n=14)の例であり、14のラインデータを監視し、減速傾きを求める例である。図5において、縦軸はラインデータ(L1〜L14)に対する駆動可能印字速度を示しており、横軸はラインデータ(L1〜L14)の印字位置(または時間)を示している。
図5(A)は、ラインデータL1〜L13に対応する駆動可能印字速度がaであり、ラインデータL14における駆動可能印字速度がbに低下する場合の例である。この場合は、符号K1で示す減速傾きにより、L1からL14にかけての印字速度を、印字速度aから印字速度bを段階的に低下させる。
図5(B)は、ラインデータが更新され、ラインデータL14における印字速度がcにさらに低下した場合の例である。この場合は、減速傾きK1をより大きな傾きを持つ減速傾きK2に変更する。
図5(C)は、当初の減速傾きがK1であり、次に減速傾きK2に変更して減速中の場合において、ラインデータL14における駆動可能印字速度dに低下する場合の例である。この場合は、新たに求めた減速傾きがK3となるが、既に減速中の減速傾きK2の方が減速傾きK3よりも大きいため、ラインデータL5までは減速傾きK2をそのまま維持して減速を行う。その後、ラインデータL5からは、L5〜L14に向かう減速傾きを再計算し、この減速傾きにより減速を行う。
なお、図5(D)は、本発明の場合と、従来技術の場合を比較して示したものである。図5(D)において、従来技術の場合は、ラインデータL14における印字速度が、印字速度bへ低下することが検出されると、印字速度を一義的な減速傾きK4により低速印字速度dまで低下させるように作動する。一方、本発明の場合は、最初は減速傾きK1、続いて減速傾きK2、さらに減速傾きK3を選択して減速する。
従って、本発明の場合には、必要以上の減速を行うことなく(必要以上に印字速度を低下させることなく)、印字動作を実行することが可能となり、また、減速傾きを適宜変更することにより、モータを急減速することを回避でき、モータおよび関連する機械部分に急激な負担がかかることを回避できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明のサーマルプリンタは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の実施の形態に係わるサーマルプリンタの構成を示す図である。 nラインデータ記憶部の動作を説明するための図である。 本発明のサーマルプリンタにおける減速制御動作を説明するための図である。 本発明のサーマルプリンタにおける減速制御の処理の流れを示すフローチャートである。 減速制御の具体例を示す図である。 サーマルプリンタの一般的な構成を示す図である。 サーマルヘッドと発熱素子について説明するための図である。
符号の説明
11・・・主制御部、21・・・プリント制御部、22・・・プリント用印字データ生成部、23・・・nラインデータ記憶部、24・・・1ラインバッファ、25・・・ヘッド駆動回路、26・・・サーマルヘッド駆動電源、27・・・通電パルス制御部、28・・・ヘッドストローブ信号生成部、29・・・印字速度算出部、30・・・減速傾き算出部、31・・・モータ制御部、41・・・サーマルヘッド、42・・・感熱紙、51・・・モータドライバ、52・・・モータ、53・・・プラテン

Claims (5)

  1. 複数の発熱素子がライン状に配設されたサーマルヘッドを感熱紙に押し当て、前記複数の発熱素子のうちから選択指定した発熱素子にパルス通電を行うと共に、前記パルス通電と前記感熱紙のモータによる紙送りとを交互に繰り返して印字を行うサーマルプリンタであって、
    前記サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶する複数ラインデータ記憶部と、
    前記複数ラインデータ記憶部に保持されたラインデータを基に、該ラインデータごとに前記サーマルヘッドの発熱素子を駆動するヘッドストローブ信号を生成するヘッドストローブ信号生成部と、
    前記ヘッドストローブ信号生成部により生成されたヘッドストローブ信号を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する印字速度算出部と、
    前記印字速度算出部により算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する減速傾き算出部と、
    減速傾き算出部により算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御するモータ制御部と、
    を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 前記ヘッドストローブ信号生成部は、
    前記複数ラインデータ記憶部に保持されたラインデータごとにオンドットとなる印字データ数を基に、前記サーマルヘッドの発熱素子をパルス通電して駆動するヘッドストローブ信号のパルス幅を求めるように構成され、
    前記印字速度算出部は、前記ヘッドストローブ信号生成部により求めたヘッドストローブ信号のパルス幅を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出するように、
    構成されたことを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリンタ。
  3. 前記サーマルヘッドの発熱素子は、1つのヘッドストローブ信号で駆動される物理ブロックの単位に分割されており、
    前記印字速度算出部は、
    前記物理ブロックの全部に同時にヘッドストローブ信号を印加して同時駆動するか、または、前記物理ブロックを順次もしくは分割選択してヘッドストローブ信号を印加し選択駆動するかに応じて、前記印字速度を算出するように、
    構成されたことを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリンタ。
  4. 前記減速傾き算出部では、前記減速傾きをプリンタの構造およびサーマルヘッドの特性に応じた減速曲線に変換するように、
    構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のサーマルプリンタ。
  5. 複数の発熱素子がライン状に配設されたサーマルヘッドを感熱紙に押し当て、前記複数の発熱素子のうちから選択指定した発熱素子にパルス通電を行うと共に、前記パルス通電と前記感熱紙のモータによる紙送りとを交互に繰り返して印字を行うサーマルプリンタにおける印字速度減速制御方法であって、
    前記サーマルプリンタ内の制御部により、
    前記サーマルヘッドで印字する複数のラインデータを記憶する複数ラインデータ記憶手順と、
    前記複数ラインデータ記憶手順により保持されたラインデータを基に、該ラインデータごとに前記サーマルヘッドの発熱素子を駆動するヘッドストローブ信号を生成するヘッドストローブ信号生成手順と、
    前記ヘッドストローブ信号生成手順により生成したヘッドストローブ信号を基に、該ヘッドストローブ信号に対応する印字速度を算出する印字速度算出手順と、
    前記印字速度算出手順により算出された各ラインデータの印字速度の中に、現在の印字速度よりも低い印字速度が存在する場合に、現在の印字速度から前記現在よりも低い印字速度に向けて減速するための減速傾きを算出する減速傾き算出手順と、
    減速傾き算出手順により算出された減速傾きに応じて前記モータの速度を制御するモータ制御手順と、
    が行われることを特徴とする印字速度減速制御方法。
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