JP2009097601A - 打抜き保持器及び分離型ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】打抜き保持器の抜け止めを、ポケットを冗長に打ち抜くことなく、しかも抜け止めとぬすみ部の掛り具合を安定させ易くする。
【解決手段】打抜き保持器4の一端側環状部41の板厚面に、他端側環状部42の板厚面に向かって突き出た突部をポケット打抜きで形成し、その突部を、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状に研削することにより、ポケットをころ中心軸c方向に冗長に打ち抜くことなく抜け止め45を形成した。また、ぬすみ部32に、ころ3の一端面側の案内部31と直角を成す内周壁面を形成することにより、抜け止め45と内周壁面とが直角に掛るようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、打抜き保持器、及びその打抜き保持器を利用した分離型ころ軸受に関する。
従来、ころ軸受においては、内外の軌道輪のうちの一方に、軌道面の両側につばが一体に形成された両つば付きの軌道輪を備え、その軌道輪と、ころ、保持器とが内輪アセンブリ又は外輪アセンブリに組み立てられた分離型のものがある。保持器としては、鋼板、黄銅板等の金属板に各ポケットをプレス加工で打ち抜いた、かご形の打抜き保持器が多用されている。この種の標準的な打抜き保持器は、両環状部間を亘る各柱部でころを内外径一方側から抱くように形成されている。このため、各ポケットに収まるころは、ポケットから内外径一方側に抜けることがない。この打抜き保持器を利用したアセンブリの組み立て方法として、従来から、打抜き保持器の各ポケットからころが内外径他方側に抜けないよう治具でサブユニットとし、このサブユニットと軌道輪とをアキシアル方向に近づけ、ころに片方のつばを越えさせることにより、ころを軌道面上に配置することが行なわれている。
ここで、ころに片方のつばを越えさせるため、打抜き保持器に対してプレス加工による径変形を生じさせることにより、つばところとの間のクリアランスを増し、この状態でころを軌道輪の軌道面上に配置した後、打抜き保持器に対してプレス加工でクリアランスを元に戻す径変形を生じさせることにより、サブユニットと軌道輪のばらけ止めするようにしたアセンブリの組み立て方法が実施されている。
上記のように、打抜き保持器に上記クリアランスを拡縮させるためのプレス加工を施すと、打抜き保持器の真円度が狂い易く、プレス工程が面倒である。このため、各ポケットの内周に抜け止めを形成することにより、プレス工程を無くせるようにした打抜き保持器がある(特許文献1)。
具体的には、ころの一端面に、他端面側に凹むぬすみ部が形成されている。打抜き保持器の両環状部のうち、ころの一端面と対面する一端側環状部に、ぬすみ部に入り込む抜け止めが形成されている。この抜け止めは、一端側環状部を内外径他方側に曲げたフランジと、このフランジから内外径一方側に突出する舌片とを形成し、その舌片を前記両環状部のうちの他端側環状部に向かって押し、傾きを付けることで形成されている。ポケットに対して内外径他方側からころを押し込むと、抜け止めは、ころの一端側を受け、このとき、他端側環状部は、ころの他端面を受ける。ころの一端側を受けた抜け止めは、ころとの傾きをもった接触により、ころ中心軸方向の分力を生じさせる。その結果、打抜き保持器は、抜け止めがころの一端面から逃げる弾性変形を生じ、ころの一端面周縁部が抜け止めを乗り越え、弾性回復により、抜け止めがぬすみ部に入り込む。当然ながら、ころは、抜け止めがぬすみ部から外れないように両環状部でころ中心軸方向に位置決めされる。したがって、ころがポケットから内外径他方側に抜けようとしても、抜け止めがぬすみ部に引っ掛かるため、そのころ抜けが阻止される。
したがって、前掲の特許文献1に開示された打抜き保持器及びころを利用すれば、先に各ポケットが空の打抜き保持器と軌道輪とを内外に重ねられるので、打抜き保持器に拡縮させるためのプレス加工を行うこと無く、アセンブリに組み立てることができる。
特開平11−62983号公報
しかしながら、前掲の特許文献1に開示の打抜き保持器のような抜け止めは、内外方向に曲げたフランジから舌片を傾けて形成するため、ポケット打抜きに際し、少なくともフランジの板厚分を見越してころ中心軸方向に冗長な孔を打ち抜く必要があり、その分、各ポケットの内周が板厚面から形成された標準的な打抜き保持器と比して材料素材の歩留りが下がる。また、抜け止めの掛りは、プレス加工で傾けるため、形状精度出しが難しく、ぬすみ部との掛り具合が安定させ難い。
上記の事情に鑑み、この発明の課題は、打抜き保持器の抜け止めを、ポケットを冗長に打ち抜くことなく、しかも抜け止めとぬすみ部の掛り具合を安定させ易くすることにある。
上記の課題を達成するため、この発明は、両環状部間を亘る各柱部でころを内外径一方側から抱き、前記両環状部のうち、前記ころの一端面のぬすみ部と対面する一端側環状部に、該ぬすみ部に入り込む抜け止めを形成し、ポケットに対して内外径他方側からころを押し込むことにより前記抜け止めを該ころのぬすみ部に入り込ませるようにした打抜き保持器において、前記一端側環状部の板厚面に、他端側環状部の板厚面に向かって突き出た突部をポケット打抜きで形成し、その突部を、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状に研削し、そのテーパ状の突部を前記抜け止めとした構成を特徴とするものである。
この発明の構成によれば、ポケット打抜きで形成された前記突部をテーパ状にすることで前記抜け止めを形成したため、ポケット打抜きに際して、ころ中心軸方向に冗長な孔を打ち抜く必要がない。また、抜け止めは、前記突部をテーパ状に研削することで形成されるため、プレス加工で抜け止めの傾きを出す場合と比して、抜け止めの形状精度出しが容易であり、抜け止めとぬすみ部の掛り具合を安定させ易い。
前記ぬすみ部に、前記ころの一端面側の案内部と直角を成す内周壁面を形成した構成を採用すれば、抜け止めとぬすみ部とが直角に掛るため、ころを最もしっかりと抜け止めすることができる。
すなわち、ころがポケットから抜け出ようとする方向は、その案内部とつば面との接触により決まる。換言すれば、ころは、その案内部と平行な向きで内外径他方側に抜けようとする。一方、上記のように抜け止めを形成すれば、ポケット内周の一部である抜け止め及び前記一端側環状部の内外径一方側の径面が同一面を形成する。通常、打抜き保持器の各ポケット内周は、全体としてころ中心軸と平行に形成されている。したがって、ぬすみ部に、ころの一端面側の案内部と直角を成す内周壁面を形成しておけば、抜け止めとぬすみ部とが直角に掛る。
従来例の抜け止めでこの構成を実現するには、舌片を全体として傾けて抜け止めを形成するため、舌片先端部をころ中心軸に平行な面に研削する手間を要するが、この発明の場合、抜け止め及び前記一端側環状部の内外径一方側の径面がころ中心軸に平行な同一面を形成するため、従来例のような研削が不要である。
なお、上記の「直角」は、製造誤差の限りで正負に幅をもった角度の概念であり、厳密に90°である構成に限定されない。
前記ころは、円筒ころ、円すいころ、又は球面ころから構成することができる。
前記ころを円すいころから構成した場合、前記ころの一端面を大端面とすれば、前記ぬすみ部を小端面に形成する場合より比較的内周の大きな凹みに形成することができる。ぬすみ部は、その内周を大きくする程、抜け止めとの干渉を避け易くし、また、打抜き保持器の板厚を増すことができる。
両つばが形成された軌道輪と、ころと、打抜き保持器とをアセンブリに組み立てた分離型ころ軸受を構成する場合、この発明に係る打抜き保持器を、前記軌道輪に対してラジアル方向に締め代を有する部分がないものとし、前記抜け止めと前記ぬすみ部とを、前記ころの転動面が軌道面に接触する状態で非接触の関係とすればよい。
打抜き保持器を軌道輪に対してラジアル方向に締め代を有する部分がないものとすれば、打抜き保持器を、各ポケットが空の状態で軌道輪に対してアキシアル方向に近づけ、各ポケットが軌道面に臨むまで前記両つばと干渉しないよう軌道輪に通すことができる。すなわち、従来のようにクリアランスを設けるためのプレス加工は必要ない。
抜け止めとぬすみ部とを、ころの転動面が軌道面に接触する状態で非接触の関係とすれば、各ポケットが軌道面に臨む状態でポケットに対して内外径他方側からころを押し込み、抜け止めをぬすみ部に入れ込ませることができる。
上記の分離型ころ軸受を構成する場合、前記両つばのうち、前記他端側環状部に対向する側のつばのみに、保持器案内面を形成した構成を採用することが好ましい。この構成によれば、打抜き保持器を軌道輪で案内しながら、抜け止めを比較的に逃げ易くすることができる。
すなわち、打抜き保持器を軌道輪案内方式とする場合、環状部をラジアル方向に曲げてフランジを形成し、そのフランジの先端円周縁と保持器案内面とで案内させることになる。フランジを形成すると、そのフランジを形成した環状部付近の剛性が上がる。したがって、前記抜け止めを形成する前記一端側環状部にフランジを形成すると、抜け止めが逃げ難くなるが、この構成のように他端側環状部のみで打抜き保持器を案内すれば、比較的に抜け止めを逃げ易くすることができる。
上述のように、この発明は、前記一端側環状部の板厚面に、他端側環状部の板厚面に向かって突き出た突部をポケット打抜きで形成し、その突部を、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状に研削し、そのテーパ状の突部を前記抜け止めとした構成の採用により、打抜き保持器の抜け止めを、ポケットを冗長に打ち抜くことなく、しかも抜け止めとぬすみ部の掛り具合を安定させ易くすることができる。
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る分離型ころ軸受のアキシアル断面で部分的に拡大して示す。図2は、実施形態に係る分離型ころ軸受を図1中のc線方向の視線で右側から視た様子を部分的に拡大して示す。図3は、実施形態に係る分離型ころ軸受の軌道輪アセンブリの組み立て工程を斜視で概念的に示す。
図1、図2に示すように、実施形態に係る分離型ころ軸受は、内外の軌道輪1、2と、複数のころ3から構成されたころと、円すい台形状に形成された打抜き保持器4とを備えている。
軌道輪1は、軌道面11の両側に大小のつば12、13が形成されたつば付き内輪となっている。
軌道輪2は、つばなしの外輪となっており、その軌道面大端側から軌道輪1、ころ、打抜き保持器4とからなるアセンブリと軸方向に組み合わせることができる。
各ころ3は、円すいころからなる。各ころ3の一端面に、この実施形態では大端面に、軌道輪1の大つば12のつば面に案内される円環状の平坦な案内部31と、この案内部31よりころ中心軸c側の領域に形成されたぬすみ部32と、案内部31と転動面33とを繋ぐ面取り部とを有している。
打抜き保持器4は、一端側環状部41と、他端側環状部42と、両環状部41、42間に亘る各柱部43とからなるかご形のものである。この打抜き保持器4は、鋼板から形成されている。一端側環状部41は、大径側環状部とされ、他端側環状部42は、小径側環状部とされている。各柱部43は、ポケット44に収まるころ3の転動面33が軌道面11に接触する状態でころ中心軸cに沿う向きに傾斜している。
図1、図3に示すように、打抜き保持器4は、軌道輪1に対してラジアル方向に締め代を有する部分がない。このため、打抜き保持器4は、軌道輪1に対して一端側環状部41側からアキシアル方向に通し、各ポケット44を軌道面11に臨ませることができる。
上記の大小のつば12、13のうち、他端側環状部42に対向する側の小つば13のみに、保持器案内面13aが形成されている。保持器案内面13aは、小つば13の外径面に形成され、軸心と同心の円筒面とされている。他端側環状部42に形成されたフランジ部分は、軸心と同心の先端円周縁を有している。各ポケット44が軌道面11に臨む状態で、他端側環状部42のフランジ先端円周縁と保持器案内面13aとで打抜き保持器4の芯出しが行なわれる。打抜き保持器4を軌道輪案内方式とすれば、軸受作動時、外部からの振動、ころ3の転動遅れ、ころ3のスキュー等により、ころ3に大きな力が作用しても、打抜き保持器4が受ける力を軌道輪1側に分散させることができ、ひいては転動体案内方式とした場合と比して打抜き保持器4の破損を防止することができる。
上記の芯出し状態で、一端側環状部41と大つば12間のラジアル方向クリアランスδ1は、他端側環状部42のフランジと保持器案内面13a間のラジアル方向クリアランスδ2より大きくなっており、一端側環状部41と大つば12間の干渉が防止されている。
なお、打抜き保持器4の案内は、上記に代えて、大つば12のみに保持器案内面を形成した構成、両つば12、13のそれぞれに保持器案内面を形成した構成を適宜に採用することができる。
大つば12のみに保持器案内面を形成した構成を採用すれば、より大きな円周で打抜き保持器が案内されるので、打抜き保持器の挙動をより安定させることができ、より保持器破損を防止することもできる。
両つば12、13のそれぞれに保持器案内面を形成した構成を採用すれば、打抜き保持器全体のラジアル方向の変形を防止することができ、より一層保持器破損を防止することもできる。
図2に示すように、各柱部43は、周方向に隣り合う柱部43、43間の最小間隔がころ3のころ径より小さくなっており、ころ3の転動面33が軌道面11に接触する状態でころ中心軸cより内外径一方側、この実施形態では内径側に位置するように形成されている。各ポケット44に収まる各ころ3は、内外径一方側へ抜けようとしても、隣り合う柱部43、43で抱かれるため、内外径一方側へ抜けることができない。
なお、各柱部43は、ポケット44に収まるころ3と面部でのみ接触するように形成されている。これにより、ころ3と柱部43とのエッジ当りが防止され、打抜き保持器4及びころ3の転動面33の損傷、摩耗を防止することができる。
前記面部は、例えば、図4aに柱部43のラジアル断面を拡大して示すように、内外径他方側から一方側に進むに連れてころ3側に近づくテーパ状の平坦面部43aとすることができる。
図4bに前記面部の別例を同じく示すように、前記面部は、柱部43側に曲率中心を有するR状面部43bとすることができる。R状面部43bを採用すれば、柱部43の内外径面に近づく程に、ころ3の転動面33との間のクリアランスが増すため、柱部43と転動面33間の油膜形成を促進することができる。上記の面部43a、43bは、面押しプレス加工、研削加工のいずれで形成してもよい。
図1〜図3に示すように、各ころ3の一端面と対面する一端側環状部41に、ぬすみ部32に入り込む抜け止め45が形成されている。抜け止め45は、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状の突部とされている。
図5に打抜き保持器4のポケット44にころ3を収める工程をアキシアル断面で示す。
図3、図5に示すように、打抜き保持器4の各ポケット44を空の状態で軌道輪1の軌道面11に臨ませ、ポケット44に対して内外径他方側から一方側にころ3を近づけ、図5中の2点鎖線で示すように、ころ3の一端側の面取り部を抜け止め45に受けさせ、ころ3の他端面を他端側環状部42に受けさせる。この状態からころ3を内外径一方側に押し込むと、ころ3の押し込み力を受けた抜け止め45のテーパにより、ころ中心軸c方向に分力が生じ、打抜き保持器4は、全体として抜け止め45がころ3の一端面から逃げる弾性変形を生じるようになっている。
抜け止め45とぬすみ部32とは、図1に示すように、ころ3の転動面33が軌道面11に接触する状態で非接触の関係とされている。当然、ころ3の一端面の案内部31が抜け止め45を乗り越えるまで、ころ3を内外径一方側に押し込むことができる。ころ3の案内部31が抜け止め45を乗り越えると、抜け止め45は、弾性回復によりぬすみ部32に入り込み、図1の状態になる。案内部31が乗り越えるまでの間、抜け止め45のテーパによる分力が得られ続けるため、抜け止め45を従来例のように舌片状にしなくとも、ころ3の案内部31に抜け止め45を容易に乗り越えさせることができる。
一端側環状部41の板厚面のうち、抜け止め45を除いた他の部分(図1中では抜け止め45に示された隠れ線の部分)と、他端側環状部42の板厚面との間のころ中心軸c方向のポケットすき間は、ころ3を上記のように押し込んでポケット44に収めるため、抜け止め45がぬすみ部32から外れない範囲に決定されている。
したがって、図6に示すように、ころ3が自重によりポケット44から内外径他方側に抜けようとしても、抜け止め45がぬすみ部32に引っ掛かるため、そのころ抜けが阻止される。なお、図6は、ころ中心軸cを含む切断面を示す。
抜け止め45の内外径一方側の径面と内周壁面32aとは、ころ3が案内部31と平行な向きに抜けようとすると、直角に掛るようになっている。ころ3を最もしっかりと抜け止めするためである。
具体的には、ころ3の案内部31とぬすみ部32の内周壁面32aとは、図6中に内角θを示したように、ころ中心軸cを含む切断面で視て直角を成すように形成されている。
ここで、ころ3は、円すいころのため、軸受中心線に対して傾き角を有する。一方、打抜き保持器4が呈する円すい台形状の円すい角は、設計上、ころ3の上記傾き角に一致するように形成されており、抜け止め45の内外径一方側の径面も軸受中心線に対してころ3と同じように傾いている。したがって、ぬすみ部32の内周壁面32aと抜け止め45の内外径一方側の径面とは直角に掛ることができる。
上述のように、ころ3の転動面33が軌道面11に接触する状態でぬすみ部32と抜け止め45とを非接触の関係とした結果、図1から明らかなように、一端側環状部41ところ3が接触した状態で、軸受中心軸方向に抜け止め45(高さ)とぬすみ部32(深さ)は十分すきまを有し、抜け止め45とぬすみ部32間のラジアル方向のポケットすき間は、ころ3と保持器柱部43間のラジアル方向のすきまより十分に大きくなっている。これにより、軸受作動時における抜け止め45とぬすみ部32との干渉が確実に防止されている。
上記抜け止め45は、一端側環状部41の内外径面間に亘ったテーパ面を有することから明らかなように、ワークへのポケット打抜きに際し、一端側環状部41の板厚面に、他端側環状部42の板厚面に向かって突き出る直方体状の突部を形成し、その直方体状の突部を、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状に研削することにより形成されている。したがって、ポケット打抜きに際し、一端側環状部41の板厚面のうち、抜け止め45を除いた他の部分を、従来例のように、ころ中心軸cの方向に冗長な孔をワークに打抜く必要がない。
また、抜け止め45は、前記直方体状の突部をテーパ状に研削することで形成されるため、プレス加工で抜け止めの傾きを出す場合と比して、抜け止め45の形状精度出しが容易であり、抜け止め45とぬすみ部32の掛り具合を安定させ易い。
なお、抜け止め45を形成するための研削は、円すいころ用の打抜き保持器のように、円すい台形状のワークを形成した後、ポケット打抜きを行なう場合は、その後に行なうことになる。また、円筒ころ用の打抜き保持器のように、帯状ワークにポケット打抜きを行なった後、溶接で両環状部を繋ぐ場合は、溶接の前後いずれの時期に研削を行なってもよい。
実施形態に係る分離型ころ軸受の全体構成をアキシアル断面で示す要部断面図 図1の分離型ころ軸受の右側面をころ中心軸と平行な向きから示した部分拡大図 図1の分離型ころ軸受の軌道輪アセンブリの組み立て工程を示す概念図 aは図1の柱部をラジアル断面で示す部分拡大図、bは別例の柱部をラジアル断面で示す部分拡大図 図1の打抜き保持器のポケットにころを収める様子をアキシアル断面で示す部分拡大断面図 図1の打抜き保持器の抜け止めがころのぬすみ部に掛る様子を示す作用図
符号の説明
1、2 軌道輪
3 ころ
4 打抜き保持器
11 軌道面
12、13 つば
13a 保持器案内面
31 案内部
32 ぬすみ部
32a 内周壁面
33 転動面
41 一端側環状部
42 他端側環状部
43 柱部
43a、43b 面部
44 ポケット
45 抜け止め

Claims (5)

  1. 両環状部間を亘る各柱部でころを内外径一方側から抱き、前記両環状部のうち、前記ころの一端面のぬすみ部と対面する一端側環状部に、該ぬすみ部に入り込む抜け止めを形成し、ポケットに対して内外径他方側からころを押し込むことにより前記抜け止めを該ころのぬすみ部に入り込ませるようにした打抜き保持器において、前記一端側環状部の板厚面に、他端側環状部の板厚面に向かって突き出た突部をポケット打抜きで形成し、その突部を、内外径他方側から一方側に進むに連れて突出代が大きくなるテーパ状に研削し、そのテーパ状の突部を前記抜け止めとしたことを特徴とする打抜き保持器。
  2. 前記ぬすみ部に、前記ころの一端面側の案内部と直角を成す内周壁面を形成した請求項1に記載の打抜き保持器。
  3. 前記ころを円すいころから構成し、前記ころの一端面を大端面とした請求項1又は2に記載の打抜き保持器。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の打抜き保持器と、両つばが形成された軌道輪とを備え、前記打抜き保持器を、前記軌道輪に対してラジアル方向に締め代を有する部分がないものとし、前記抜け止めと前記ぬすみ部とを、前記ころの転動面が軌道面に接触する状態で非接触の関係とした分離型ころ軸受。
  5. 前記両つばのうち、前記他端側環状部に対向する側のつばのみに、保持器案内面を形成した請求項4に記載の分離型ころ軸受。
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