JP2009105374A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高耐圧で、かつ、オン抵抗を十分に小さくすることが可能な半導体装置を提供する。
【解決手段】この半導体装置1は、P型の半導体層6と、半導体層6の主表面上の所定領域にゲート絶縁膜4を介して配置されたゲート電極5とを備え、半導体層6は、ゲート電極5の下側を覆うように形成されたN-型ウェル領域11と、N-型ウェル領域11内の主表面側に形成されたP-型ボディ領域12と、P-型ボディ領域12内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の一方(矢印A方向)側に形成されたN+型ソース領域13と、N-型ウェル領域11内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の他方(矢印B方向)側に形成されたN+型ドレイン領域15と、P-型ボディ領域12の真下でない位置で、かつ、少なくともN+型ドレイン領域15の真下の位置に形成され、N+型ドレイン領域15に接続されたN+型埋め込み領域16とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】この半導体装置1は、P型の半導体層6と、半導体層6の主表面上の所定領域にゲート絶縁膜4を介して配置されたゲート電極5とを備え、半導体層6は、ゲート電極5の下側を覆うように形成されたN-型ウェル領域11と、N-型ウェル領域11内の主表面側に形成されたP-型ボディ領域12と、P-型ボディ領域12内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の一方(矢印A方向)側に形成されたN+型ソース領域13と、N-型ウェル領域11内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の他方(矢印B方向)側に形成されたN+型ドレイン領域15と、P-型ボディ領域12の真下でない位置で、かつ、少なくともN+型ドレイン領域15の真下の位置に形成され、N+型ドレイン領域15に接続されたN+型埋め込み領域16とを含む。
【選択図】図1
Description
この発明は、半導体装置に関し、特に、MOSトランジスタを含む半導体装置に関する。
従来、数十ボルト程度の比較的低い電圧で用いられるLDMOS(Laterally Diffused MOS)FET(以下、LDMOSという)を含む半導体装置が知られている。
図6は、従来のLDMOSを含む半導体装置の構造を示した断面図である。従来のLDMOSを含む半導体装置101は、図6に示すように、Nチャネル型のMOSトランジスタであり、P型半導体基板102と、P型半導体基板102の主表面上に形成されたゲート酸化膜103と、ゲート酸化膜103上の所定領域に形成されたゲート電極104とを備えている。このP型半導体基板102には、ゲート電極104の下方を覆うように形成されたドリフト領域としてのN-型ウェル領域111と、N-型ウェル領域111内の主表面側に形成されたP-型ボディ領域112とが設けられている。また、ゲート電極104は、N-型ウェル領域111とP-型ボディ領域112とに跨るように配置されている。そして、P-型ボディ領域112内の主表面側で、かつ、ゲート電極104の一方(矢印A方向)側の領域には、ゲート電極104側から順に、N+型ソース領域113およびP+型バックゲート領域114が設けられている。このP+型バックゲート領域114は、バックゲート電位を制御するために設けられている。また、N-型ウェル領域111内の主表面側で、かつ、ゲート電極104の他方(矢印B方向)側の領域には、P-型ボディ領域112よりも小さい深さを有するN+型ドレイン領域115が設けられている。
上記のようなLDMOSを含む半導体装置101は、高耐圧で、かつ、低オン抵抗であることが要求される。
半導体装置101の耐圧は、N-型ウェル領域111およびP-型ボディ領域112の濃度と、P-型ボディ領域112およびN+型ドレイン領域115の間の距離L101とが大きく影響する。具体的には、N-型ウェル領域111およびP-型ボディ領域112の濃度が低くなるほど、耐圧が高くなる。また、P-型ボディ領域112とN+型ドレイン領域115との間の距離L101が大きくなるほど、耐圧が高くなる。
また、半導体装置101のオン抵抗は、ゲート部分(ゲート電極104下のN+型ソース領域113とドリフト領域(N-型ウェル領域111)との間の部分)120の抵抗と、ドリフト部分(ゲート電極104下のP-型ボディ領域112とN+型ドレイン領域115との間の部分)121の抵抗とが大きく影響する。このゲート部分120の抵抗を小さくするために、ゲート長さL102を小さくしようとしたとしても、ゲート長さL102は、加工する際の製造装置の加工精度によるので、ゲート長さL102を加工精度よりも小さくすることが困難である。すなわち、ゲート部分120の抵抗を小さくするのは限界がある。そこで、ドリフト部分121の抵抗を小さくするために、例えば、ドリフト部分121の長さL101を小さくしたり、N-型ウェル領域111の濃度を高くすることが考えられる。しかしながら、ドリフト部分121の長さL101を小さくしたり、N-型ウェル領域111の濃度を高くした場合、耐圧が低下するという不都合が生じる。
そこで、ドリフト部分121の長さL101を小さくしたり、N-型ウェル領域111の濃度を高くすることなく、ドリフト部分121の抵抗を小さくする構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、上記特許文献1のLDMOSを含む半導体装置の構造を示した断面図である。図8は、図7の200−200線に沿った不純物濃度プロファイルを示した図である。図9は、図7に示した上記特許文献1のLDMOSを含む半導体装置における電流パスを示した断面図である。上記特許文献1のLDMOSを含む半導体装置201は、図7に示すように、Nチャネル型のMOSトランジスタであり、P型半導体基板202と、P型半導体基板202の主表面上に形成されたゲート酸化膜203と、ゲート酸化膜203上の所定領域に形成されたゲート電極204とを備えている。このP型半導体基板202には、ゲート電極204の下方を覆うように形成されたドリフト領域としてのN-型ウェル領域211と、N-型ウェル領域211内の主表面側に形成されたP-型ボディ領域212とが設けられている。また、ゲート電極204は、N-型ウェル領域211とP-型ボディ領域212とに跨るように配置されている。そして、P-型ボディ領域212内の主表面側で、かつ、ゲート電極204の一方(矢印A方向)側の領域には、ゲート電極204側から順に、N+型ソース領域213およびP+型バックゲート領域214が設けられている。このP+型バックゲート領域214は、バックゲート電位を制御するために設けられている。また、N-型ウェル領域211内の主表面側で、かつ、ゲート電極204の他方(矢印B方向)側の領域には、N+型ドレイン領域215が設けられている。
上記特許文献1のLDMOSを含む半導体装置201では、N+型ドレイン領域215は、N-型ウェル領域211と略同じ深さに形成されている。これにより、P-型ボディ領域212とN+型ドレイン領域215との間の電流パスを、従来の半導体装置101に比べて、大きく形成することが可能であるので、ドリフト部分の抵抗を小さくすることが可能である。その結果、上記特許文献1の半導体装置201では、従来の半導体装置101に比べて、オン抵抗をある程度小さくすることが可能である。
特開2006−202810号公報
しかしながら、上記特許文献1の半導体装置201では、イオン注入などにより不純物をP型半導体基板202に導入することによりN+型ドレイン領域215を形成するので、図8に示すように、N+型ドレイン領域215の表面側の不純物濃度が高くなる。そこで、N+型ドレイン領域215をN-型ウェル領域211と略同じ深さに形成した構造において、シミュレーションにより電流パスの解析を行った。
N+型ドレイン領域215をN-型ウェル領域211と略同じ深さに形成した上記特許文献1の構造では、図9に示すように、電流パス220(斜線部分)は、P-型ボディ領域212とN+型ドレイン領域215との間に円弧状に拡がるように形成されることが判明した。すなわち、N+型ドレイン領域215の不純物濃度の高い領域(表面側の部分)は、電流パスとして機能する一方、不純物濃度の低い領域は、電流パスとして機能しないことが判明した。このため、上記特許文献1の半導体装置201では、オン抵抗を十分に小さくすることが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、高耐圧で、かつ、オン抵抗を十分に小さくすることが可能な半導体装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による半導体装置は、第1導電型の半導体層と、半導体層の主表面上の所定領域に絶縁膜を介して配置されたゲート電極とを備え、半導体層は、ゲート電極の下側を覆うように形成された第2導電型のドリフト領域と、ドリフト領域内の主表面側に形成された第1導電型のボディ領域と、ボディ領域内の主表面側で、かつ、ゲート電極の一方側に形成された第2導電型のソース領域と、ドリフト領域内の主表面側で、かつ、ゲート電極の他方側に形成された第2導電型のドレイン領域と、ボディ領域の真下でない位置で、かつ、少なくともドレイン領域の真下の位置に形成され、ドレイン領域に接続された第2導電型の埋め込み領域とを含み、半導体層は、第1導電型の半導体基板と、半導体基板上に形成された第1導電型のエピタキシャル層とを含み、埋め込み領域は、半導体基板の上部からエピタキシャル層の下部にかけて形成されている。
この一の局面による半導体装置では、上記のように、半導体層に、少なくともドレイン領域の真下の位置に形成され、ドレイン領域に接続された第2導電型の埋め込み領域を設けることによって、ボディ領域とドレイン領域との間のみならず、ボディ領域と埋め込み領域との間も電流パスとして機能させることができる。これにより、電流パスを十分に大きくすることができるので、電流パスの抵抗を十分に小さくすることができる。その結果、半導体装置のオン抵抗を十分に小さくすることができる。また、埋め込み領域を、ボディ領域の真下でない位置に形成することによって、ボディ領域と埋め込み領域との間の距離が小さくなるのを抑制することができる。これにより、半導体装置の耐圧が低下するのを抑制することができる。
また、一の局面による半導体装置では、上記のように、埋め込み領域を、半導体基板の上部からエピタキシャル層の下部にかけて形成することによって、半導体層(エピタキシャル層)の主表面から離れた位置(深い位置)に、容易に、高濃度の不純物濃度を有する埋め込み領域を形成することができる。これにより、電流パスを、容易に深さ方向に大きく形成することができるので、電流パスの抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。その結果、半導体装置のオン抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、埋め込み領域のボディ領域側の端部は、ドレイン領域のボディ領域側の端部よりも、ボディ領域側に配置されている。このように構成すれば、埋め込み領域を、ボディ領域の真下の位置にならない範囲で、ボディ領域に近づけることができる。これにより、半導体装置のオン抵抗を、より十分に小さくすることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、ドレイン領域および埋め込み領域における深さ方向の第2導電型の不純物濃度プロファイルは、ドレイン領域による不純物濃度ピークと、埋め込み領域による不純物濃度ピークとの少なくとも2つの不純物濃度ピークを有する。このように構成すれば、半導体層(エピタキシャル層)の主表面から十分に離れた位置(深い位置)に、高濃度の不純物濃度を有する埋め込み領域を形成することができる。これにより、電流パスを、深さ方向に十分に大きく形成することができるので、電流パスの抵抗を、より十分に小さくすることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、ボディ領域から埋め込み領域までの距離は、ボディ領域からドレイン領域までの距離と略同じである。このように構成すれば、埋め込み領域およびドレイン領域のいずれか一方が、埋め込み領域およびドレイン領域の他方よりもボディ領域の近くに配置されるのを抑制することができる。これにより、埋め込み領域およびドレイン領域のいずれか一方により半導体装置の耐圧が低下するのを抑制することができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、ドレイン領域は、ボディ領域と略同じ深さ、または、ボディ領域よりも大きい深さに形成されている。このように構成すれば、ドレイン領域および埋め込み領域を、容易に、半導体層の主表面から離れた位置(深い位置)に配置することができるので、ドレイン領域および埋め込み領域とボディ領域との間に形成される電流パスを、容易に、大きくすることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、第1導電型は、P型であり、第2導電型は、N型である。このように構成すれば、ドレイン領域および埋め込み領域の多数キャリアが電子となるので、多数キャリアがホール(正孔)の場合に比べて、半導体装置のオン抵抗を、容易に小さくすることができる。
上記第1導電型がP型であり、第2導電型がN型である半導体装置において、好ましくは、ドレイン領域の形成に用いられるN型の不純物は、リンである。このように構成すれば、リンは、例えばアンチモンや砒素よりも拡散速度が大きいので、ドレイン領域の形成にアンチモンや砒素を用いる場合に比べて、ドレイン領域を、より少ない熱処理で所望の深さに形成することができる。これにより、半導体装置の生産性を向上させることができる。
上記第1導電型がP型であり、第2導電型がN型である半導体装置において、好ましくは、埋め込み領域の形成に用いられるN型の不純物は、アンチモンまたは砒素である。このように構成すれば、アンチモンや砒素は、例えばリンよりも拡散速度が小さいので、埋め込み領域の形成にリンを用いる場合に比べて、埋め込み領域形成後の熱処理により、不純物が拡散しすぎて埋め込み領域が大きくなりすぎるのを抑制することができる。これにより、埋め込み領域を、容易に所望の大きさに形成することができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、エピタキシャル層は、ドレイン領域を形成する際における不純物の、エピタキシャル層の主表面からの深さ方向への拡散距離と、埋め込み領域を形成する際における不純物のドレイン領域側への拡散距離とを足した距離よりも小さい厚みを有する。このように構成すれば、ドレイン領域と埋め込み領域とを容易に接続することができるので、ボディ領域とドレイン領域との間のみならず、ボディ領域と埋め込み領域との間も、容易に電流パスとして機能させることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分は、1×1018atoms/cm3以上で、かつ、ドレイン領域の不純物濃度の最大値および埋め込み領域の不純物濃度の最大値以下の不純物濃度を有する。このように、ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分を、1×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有するように構成することによって、ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分の抵抗を十分に小さくすることができるので、ドレイン領域と埋め込み領域との間をキャリアが移動しにくくなるのを抑制することができる。これにより、ボディ領域とドレイン領域との間のみならず、ボディ領域と埋め込み領域との間も、容易に電流パスとして機能させることができる。その結果、半導体装置のオン抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。また、ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分を、ドレイン領域の不純物濃度の最大値および埋め込み領域の不純物濃度の最大値以下の不純物濃度を有するように構成することによって、ドレイン領域および埋め込み領域における深さ方向の第2導電型の不純物濃度プロファイルは、ドレイン領域による不純物濃度ピークと、埋め込み領域による不純物濃度ピークとの少なくとも2つの不純物濃度ピークを有することになる。これにより、半導体層(エピタキシャル層)の主表面から十分に離れた位置(深い位置)に、高濃度の不純物濃度を有する埋め込み領域を形成することができる。その結果、電流パスを、深さ方向に十分に大きく形成することができるので、電流パスの抵抗を、より十分に小さくすることができる。
上記ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分が1×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有する半導体装置において、好ましくは、埋め込み領域の不純物濃度の最大値は、1×1019atoms/cm3以上で、かつ、1×1020atoms/cm3以下である。このように、埋め込み領域の不純物濃度の最大値を、1×1019atoms/cm3以上にすることによって、ドレイン領域と埋め込み領域との接続部分を、容易に、1×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有するように形成することができる。また、埋め込み領域の不純物濃度の最大値を、1×1020atoms/cm3以下にすることによって、熱処理により埋め込み領域の不純物が拡散しすぎて、埋め込み領域が大きくなりすぎるのを抑制することができる。これにより、埋め込み領域を、容易に所望の大きさに形成することができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、半導体基板およびエピタキシャル層は、互いに略同じ不純物濃度を有する。このように構成すれば、ボディ領域に電圧を印加した際にボディ領域の周囲に形成される空乏層が、半導体基板とエピタキシャル層とにおいて異なる厚み(幅)に形成されるのを抑制することができる。これにより、埋め込み領域およびボディ領域の間の耐圧と、ドレイン領域およびボディ領域の間の耐圧とを、容易に、同じ大きさにすることができる。
上記一の局面による半導体装置において、好ましくは、エピタキシャル層は、3μm以上で、かつ、7μm以下の厚みを有する。このように、エピタキシャル層を、3μm以上の厚みを有するように構成することによって、埋め込み領域がボディ領域の近くに配置されるのを抑制することができるので、半導体装置の耐圧が低下するのを抑制することができる。また、エピタキシャル層を、7μm以下の厚みを有するように構成することによって、埋め込み領域に接続させるためにドレイン領域を深くまで形成する必要がないので、ドレイン領域の埋め込み領域との接続部分の不純物濃度が低くなりすぎるのを抑制することができる。これにより、埋め込み領域とドレイン領域との間の抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
上記一の局面による半導体装置において、バイポーラトランジスタを構成するコレクタ補償領域およびコレクタ埋め込み領域をさらに備え、ドレイン領域は、バイポーラトランジスタのコレクタ補償領域と同時に形成され、埋め込み領域は、バイポーラトランジスタのコレクタ埋め込み領域と同時に形成されている。このように構成すれば、ドレイン領域および埋め込み領域を、それぞれ、バイポーラトランジスタのコレクタ補償領域およびコレクタ埋め込み領域とは別の工程で形成する場合に比べて、生産性を向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、高耐圧で、かつ、オン抵抗を十分に小さくすることが可能な半導体装置を容易に得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態によるLDMOSを含む半導体装置の構造を示した断面図である。図2は、図1に示した一実施形態によるLDMOSを含む半導体装置のN-型ウェル領域に形成される空乏層の構造を示した断面図である。図3は、図1の100−100線に沿った不純物濃度プロファイルを示した図である。図4は、図1に示した一実施形態によるLDMOSを含む半導体装置における電流パスを示した断面図である。まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態によるLDMOS10を含む半導体装置1の構造について説明する。
本発明の一実施形態による半導体装置1は、図1に示すように、P型半導体基板2と、P型半導体基板2の主表面上に形成されたP型エピタキシャル層3と、P型エピタキシャル層3の主表面上に形成されたゲート酸化膜4と、ゲート酸化膜4上の所定領域に形成されたゲート電極5とを備えている。そして、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3によって、半導体層6が構成されている。なお、P型半導体基板2は、本発明の「半導体基板」の一例であり、P型エピタキシャル層3は、本発明の「エピタキシャル層」の一例である。また、ゲート酸化膜4は、本発明の「絶縁膜」の一例である。また、P型(P+型、P-型)は、本発明の「第1導電型」の一例である。
ここで、本実施形態では、半導体装置1は、Nチャネル型のMOSトランジスタであるLDMOS10が形成されたLDMOS形成領域1aと、バイポーラトランジスタ20が形成されたバイポーラトランジスタ形成領域1bとを含んでいる。
P型半導体基板2は、<100>の結晶軸と、約20Ωcmの比抵抗とを有する。P型エピタキシャル層3は、約20Ωcmの比抵抗を有する。また、P型エピタキシャル層3は、約5μm〜約7μmの厚みに形成されている。具体的には、P型エピタキシャル層3は、後述するN+型ドレイン領域15を形成する際における不純物の、P型エピタキシャル層3(半導体層6)の主表面からの下方向(深さ方向)への拡散距離と、N+型埋め込み領域16を形成する際における不純物の上方向(N+型ドレイン領域15側)への拡散距離とを足した距離よりも小さい厚みに形成されている。また、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3は、略同じ大きさの不純物濃度を有する。
ゲート酸化膜4は、約30nmの厚みを有するシリコン酸化膜からなる。ゲート電極5は、ポリシリコンからなるとともに、後述するN-型ウェル領域11とP-型ボディ領域12とに跨るようにLDMOS形成領域1aのみに配置されている。
LDMOS形成領域1aにおいて、半導体層6には、P型エピタキシャル層3の表面からP型半導体基板2の途中の深さまで、ゲート電極5の下方を覆うように形成されたドリフト領域としてのN-型ウェル領域11が形成されている。このN-型ウェル領域11には、N型の不純物としてリン(P)が導入されている。なお、N-型ウェル領域11は、本発明の「ドリフト領域」の一例である。また、N型(N+型、N-型)は、本発明の「第2導電型」の一例である。
N-型ウェル領域11には、主表面側に形成された約1.5μm〜約2.0μmの深さを有するP-型ボディ領域12が設けられている。このP-型ボディ領域12には、P型の不純物としてボロン(B)が導入されている。なお、P-型ボディ領域12は、本発明の「ボディ領域」の一例である。
また、N-型ウェル領域11とP-型ボディ領域12との境界領域には、図2に示すように、空乏層30が形成されている。この空乏層30は、後述するN+型ドレイン領域15に電圧を印加した場合、N-型ウェル領域11とP-型ボディ領域12との境界面10aから略均等な距離Wだけ拡がるように形成される。
また、図1に示すように、P-型ボディ領域12内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の一方(矢印A方向)側の領域には、ゲート電極5側から順に、N+型ソース領域13およびP+型バックゲート領域14が設けられている。また、P-型ボディ領域12は、P+型バックゲート領域14および図示しない配線を介して、N+型ソース領域13と短絡している。これにより、寄生NPNトランジスタが動作するのを防止することが可能となる。なお、N+型ソース領域13は、本発明の「ソース領域」の一例である。
また、ゲート電極5の下方で、かつ、N+型ソース領域13とN-型ウェル領域11との間のP-型ボディ領域12の表面部分12aは、チャネルとなる。
また、N+型ソース領域13は、約0.2μmの深さを有する。また、N+型ソース領域13は、N型の不純物としてリン(P)が導入されており、約1×1020atoms/cm3の不純物濃度を有する。
また、N-型ウェル領域11内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の他方(矢印B方向)側の領域には、N+型ドレイン領域15が設けられている。なお、N+型ドレイン領域15は、本発明の「ドレイン領域」の一例である。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15は、N型の不純物としてリン(P)が導入されている。そして、図3に示すように、N+型ドレイン領域15の表面部分15a以外の部分は、約2×1019atoms/cm3の不純物濃度を有する。また、表面部分15aは、ピーク値(最大値)が約2×1020atoms/cm3の高い不純物濃度を有する。
また、本実施形態では、図1に示すように、N+型ドレイン領域15は、P-型ボディ領域12と略同じ深さ、または、N-型ウェル領域11よりも少しだけ大きい深さに形成されている。
また、本実施形態では、P-型ボディ領域12の真下でない位置(P-型ボディ領域12よりも他方(矢印B方向)側の位置)で、かつ、N+型ドレイン領域15の真下の位置には、N+型ドレイン領域15に接続するように、N+型埋め込み領域16が形成されている。このN+型埋め込み領域16は、P型半導体基板2の上部からP型エピタキシャル層3の下部にかけて配置されている。なお、N+型埋め込み領域16は、本発明の「埋め込み領域」の一例である。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16は、N型の不純物としてアンチモン(Sb)が導入されており、図3に示すように、N+型埋め込み領域16の不純物濃度の最大値(ピーク値)は、約2×1019atoms/cm3である。
このように、N+型埋め込み領域16は、N+型ドレイン領域15の表面部分15a以外の部分と略同じ不純物濃度を有する。ここで、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における耐圧は、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16の不純物濃度と、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3の不純物濃度とによって決まる。このため、上記したように、P型半導体基板2の不純物濃度とP型エピタキシャル層3の不純物濃度とを略同じ大きさにするとともに、N+型ドレイン領域15の不純物濃度とN+型埋め込み領域16の不純物濃度とを略同じ大きさにすることによって、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における耐圧が、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16の一方により制限されたり、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3の一方により制限されるのを抑制することが可能である。なお、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における耐圧は、通常、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16と、P-型ボディ領域12との間の耐圧に比べて高くなるように設定されている。しかしながら、本実施形態では、半導体装置1(LDMOS10)のオン抵抗を小さくするために、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16の不純物濃度を高くしているので、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における耐圧が小さくなる傾向にある。このため、上記のように構成するのは、有効である。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分は、約2×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有する。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における深さ方向のN型の不純物濃度プロファイルは、N+型ドレイン領域15による不純物濃度ピークと、N+型埋め込み領域16による不純物濃度ピークとの2つの不純物濃度ピークを有する。
また、本実施形態では、図1に示すように、N+型埋め込み領域16は、N+型ドレイン領域15の真下の位置以外の位置にも形成されている。具体的には、N+型埋め込み領域16のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部は、N+型ドレイン領域15のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部の真下の位置よりもP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)に配置されている。すなわち、N+型埋め込み領域16は、平面的に見て、N+型ドレイン領域15よりもP-型ボディ領域12側の位置にまで形成されている。また、N+型ドレイン領域15とP-型ボディ領域12との間の距離L1と、N+型埋め込み領域16とP-型ボディ領域12との間の距離L2とが、略同じ大きさになるように形成されている。
なお、上記した本実施形態によるLDMOS10の構造において、シミュレーションにより電流パスの解析を行った結果によると、図4に示すように、N-型ウェル領域11に形成される電流パス31(斜線部分)は、N+型ドレイン領域15の上端からN+型埋め込み領域16の下部にまで拡がるように形成された。これは、以下の理由による。すなわち、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分を約2×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有するように構成することによって、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分の抵抗を十分に小さくすることが可能であり、N+型埋め込み領域16とP-型ボディ領域12との間も、電流パス31として機能させることが可能であるためである。
一方、バイポーラトランジスタ形成領域1bにおいて、図1に示すように、ゲート酸化膜4上には、ゲート電極5は形成されていない。
また、バイポーラトランジスタ形成領域1bにおいて、半導体層6には、上記LDMOS形成領域1aのN-型ウェル領域11、P-型ボディ領域12、N+型ソース領域13、P+型バックゲート領域14およびN+型ドレイン領域15(表面部分15a)と、それぞれ同様の構造で、かつ、同時に形成されたN-型ウェル領域21、P-型ボディ領域22、N+型エミッタ領域23、P+型ベース領域24およびN+型コレクタ補償領域25(N+型コレクタ領域27)が設けられている。なお、N+型コレクタ補償領域25は、本発明の「コレクタ補償領域」の一例である。
また、P-型ボディ領域22の真下の位置からN+型コレクタ補償領域25の真下の位置まで、N+型コレクタ補償領域25に接続するように、N+型コレクタ埋め込み領域26が形成されている。このN+型コレクタ埋め込み領域26のその他の構造は、上記N+型埋め込み領域16と同様であるとともに、N+型コレクタ埋め込み領域26は、N+型埋め込み領域16と同時に形成されている。なお、バイポーラトランジスタ20にN+型コレクタ補償領域25およびN+型コレクタ埋め込み領域26を設けることにより、コレクタ抵抗を小さくすることが可能となるので、飽和電圧の低減やバイポーラトランジスタ20の高速化を行うことが可能となる。なお、N+型コレクタ埋め込み領域26は、本発明の「コレクタ埋め込み領域」の一例である。
次に、図1を参照して、本発明の一実施形態による半導体装置1の製造プロセスについて説明する。
まず、図1に示すように、<100>の結晶軸と、約20Ωcmの比抵抗とを有するP型半導体基板2の主表面の所定領域に、N型の不純物としてのアンチモン(Sb)をイオン注入または塗布拡散により導入する。そして、約1200℃の温度で約60分間熱処理を行うことにより、N型の不純物としてのアンチモン(Sb)をドライブインさせてN+型埋め込み領域16およびN+型コレクタ埋め込み領域26を形成する。
その後、P型半導体基板2の表面の酸化膜を除去した後、P型半導体基板2の主表面上に、約20Ωcmの比抵抗を有するP型エピタキシャル層3を、約5μm〜約7μmの厚みに形成する。そして、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3の不純物濃度が、略同じ大きさになるように、P型エピタキシャル層3の主表面から所定領域にP型の不純物を約4×1012atoms/cm2程度イオン注入する。
その後、P型エピタキシャル層3の主表面からN型の不純物としてのリン(P)を約1×1013atoms/cm2程度イオン注入した後、約1200℃の温度で約400分間熱処理(ドライブイン)を行う。これにより、P型エピタキシャル層3の表面からP型半導体基板2の途中の深さまで、N-型ウェル領域11および21を形成する。このとき、N+型埋め込み領域16およびN+型コレクタ埋め込み領域26が、熱拡散してP型半導体基板2の上部からP型エピタキシャル層3の下部にかけて形成される。また、このとき、N+型埋め込み領域16およびN+型コレクタ埋め込み領域26の不純物濃度の最大値が、約2×1019atoms/cm3になる。
そして、N-型ウェル領域11および21の所定領域に、それぞれ、P型の不純物としてのボロン(B)を約1×1013atoms/cm2程度イオン注入することにより、約1.5μm〜約2.0μmの深さを有するP-型ボディ領域12および22を形成する。
このとき、本実施形態では、N+型埋め込み領域16の真上でない位置(N+型埋め込み領域16よりも矢印A方向側の位置)に、P-型ボディ領域12を形成する。
次に、P型エピタキシャル層3(半導体層6)の主表面上に、約30nmの厚みを有するシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜4を形成する。そして、ゲート酸化膜4上にポリシリコンを形成するとともに、形成したポリシリコンをパターニングすることにより、ゲート電極5を形成する。このとき、ゲート電極5を、N-型ウェル領域11とP-型ボディ領域12とに跨るように形成する。そして、LDMOS10の動作時には、ゲート電極5の下方で、かつ、N+型ソース領域13とN-型ウェル領域11との間のP-型ボディ領域12の表面部分12aが、チャネルとなる。
その後、ゲート電極5に対してP-型ボディ領域12とは反対側(矢印B方向側)のN-型ウェル領域11に、ゲート電極5に対して自己整合的に、N型の不純物としてのリン(P)を約6×1015atoms/cm2程度イオン注入する。それと同時に、N-型ウェル領域21の矢印B方向側の部分にも、N型の不純物としてのリン(P)を約6×1015atoms/cm2程度イオン注入する。そして、約1000℃の温度で約60分間アニールを行うことにより、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25を形成する。
このとき、本実施形態では、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25は、P-型ボディ領域12および22と略同じ深さ(約1.5μm〜約2.0μm)、または、P-型ボディ領域12および22よりも少しだけ大きい深さに形成される。そして、N+型ドレイン領域15の不純物が下方向(深さ方向)に拡散するとともに、N+型埋め込み領域16の不純物が上方向(N+型ドレイン領域15側)に拡散することにより、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16とが接続される。また、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分、および、N+型コレクタ補償領域25とN+型コレクタ埋め込み領域26との接続部分は、約2×1018atoms/cm3の不純物濃度になる。
また、このとき、N+型埋め込み領域16は、N+型ドレイン領域15の真下の位置以外の位置にも形成される。具体的には、N+型埋め込み領域16は、N+型埋め込み領域16のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部が、N+型ドレイン領域15のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部の真下の位置よりもP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)に位置するように形成される。
そして、P-型ボディ領域12およびN+型ドレイン領域15に、ゲート電極5に対して自己整合的に、N型の不純物としてのリン(P)を約4×1015atoms/cm2程度イオン注入する。それと同時に、P-型ボディ領域22およびN+型コレクタ補償領域25にも、N型の不純物としてのリン(P)を約4×1015atoms/cm2程度イオン注入する。これにより、P-型ボディ領域12内の主表面側で、かつ、ゲート電極5の一方(矢印A方向)側の領域に、約0.2μmの深さを有するN+型ソース領域13が形成されるとともに、N+型ドレイン領域15の表面部分15aは、ピーク値(最大値)が約2×1020atoms/cm3の不純物濃度になる。また、P-型ボディ領域22内の主表面側に、約0.2μmの深さを有するN+型エミッタ領域23が形成されるとともに、N+型コレクタ補償領域25の表面部分に、ピーク値(最大値)が約2×1020atoms/cm3の不純物濃度を有するN+型コレクタ領域27が形成される。
このように、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25にイオン注入を行い、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25の表面部分の不純物濃度をさらに高くすることによって、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25のコンタクト抵抗が高くなるのを抑制することが可能である。すなわち、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25を形成する際に、N+型埋め込み領域16およびN+型コレクタ埋め込み領域26にそれぞれ接続させるために、半導体層6の深い位置にイオン注入を行うことに起因して、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25の表面部分の不純物濃度が低くなる場合がある。この場合にも、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25にイオン注入を行うことによって、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25の表面部分の不純物濃度を高くすることが可能である。これにより、N+型ドレイン領域15およびN+型コレクタ補償領域25のコンタクト抵抗が高くなるのを抑制することが可能である。
その後、P-型ボディ領域12および22の一方(矢印A方向)側の位置に、P+型バックゲート領域14およびP+型ベース領域24を形成する。
以上のようにして、半導体装置1が製造される。
本実施形態では、上記のように、半導体層6に、少なくともN+型ドレイン領域15の真下の位置に形成され、N+型ドレイン領域15に接続されたN+型埋め込み領域16を設けることによって、P-型ボディ領域12とN+型ドレイン領域15との間のみならず、P-型ボディ領域12とN+型埋め込み領域16との間も電流パス31として機能させることができる。これにより、電流パス31を十分に大きく形成することができるので、電流パス31の抵抗を十分に小さくすることができる。その結果、半導体装置1のオン抵抗を十分に小さくすることができる。また、N+型埋め込み領域16を、P-型ボディ領域12の真下でない位置に形成することによって、P-型ボディ領域12とN+型埋め込み領域16との間の距離L2が小さくなるのを抑制することができる。これにより、半導体装置1の耐圧が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16を、P型半導体基板2の上部からP型エピタキシャル層3の下部にかけて形成することによって、半導体層6(P型エピタキシャル層3)の主表面から離れた位置(深い位置)に、容易に、高濃度の不純物濃度を有するN+型埋め込み領域16を形成することができる。これにより、電流パス31を、容易に深さ方向に大きく形成することができる。その結果、電流パス31の抵抗を、容易に十分に小さくすることができるので、半導体装置1のオン抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部を、N+型ドレイン領域15のP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)の端部の真下の位置よりもP-型ボディ領域12側(矢印A方向側)に配置することによって、N+型埋め込み領域16を、P-型ボディ領域12の真下の位置にならない範囲で、P-型ボディ領域12に近づけることができる。これにより、半導体装置1のオン抵抗を、より十分に小さくすることができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における深さ方向のN型の不純物濃度プロファイルは、N+型ドレイン領域15の表面部分15aによる不純物濃度ピークと、N+型埋め込み領域16による不純物濃度ピークとの2つの不純物濃度ピークを有する。これにより、半導体層6(P型エピタキシャル層3)の主表面から十分に離れた位置(深い位置)に、高濃度の不純物濃度を有するN+型埋め込み領域16を形成することができる。これにより、電流パス31を、深さ方向に十分に大きく形成することができるので、電流パス31の抵抗を、より十分に小さくすることができる。
また、本実施形態では、P-型ボディ領域12からN+型埋め込み領域16までの距離L2を、P-型ボディ領域12からN+型ドレイン領域15までの距離L1と略同じにすることによって、N+型埋め込み領域16およびN+型ドレイン領域15のいずれか一方が、N+型埋め込み領域16およびN+型ドレイン領域15の他方よりもP-型ボディ領域12の近くに配置されるのを抑制することができる。これにより、N+型埋め込み領域16およびN+型ドレイン領域15のいずれか一方により半導体装置1の耐圧が低下する(制限される)のを抑制することができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15を、P-型ボディ領域12と略同じ深さ、または、P-型ボディ領域12よりも大きい深さに形成することによって、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16を、容易に、半導体層6(P型エピタキシャル層3)の主表面から離れた位置(深い位置)に配置することができる。これにより、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16とP-型ボディ領域12との間に形成される電流パス31を、容易に、大きくすることができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16の多数キャリアが電子となるように構成することによって、多数キャリアがホール(正孔)の場合に比べて、半導体装置1のオン抵抗を、容易に小さくすることができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15の形成に不純物としてリン(P)を用いることによって、リン(P)は、例えばアンチモン(Sb)や砒素(As)よりも拡散速度が大きいので、N+型ドレイン領域15の形成にアンチモン(Sb)や砒素(As)を用いる場合に比べて、N+型ドレイン領域15を、より少ない熱処理で所望の深さに形成することができる。これにより、半導体装置1の生産性を向上させることができる。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16の形成に不純物としてアンチモン(Sb)を用いることによって、アンチモン(Sb)は、例えばリン(P)よりも拡散速度が小さいので、N+型埋め込み領域16の形成にリン(P)を用いる場合に比べて、N+型埋め込み領域16形成後の熱処理により、不純物が拡散しすぎてN+型埋め込み領域16が大きくなりすぎるのを抑制することができる。これにより、N+型埋め込み領域16を、容易に所望の大きさに形成することができる。その結果、N+型埋め込み領域16がP-型ボディ領域12の近くにまで形成されるのを抑制することができるので、半導体装置1の耐圧が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、P型エピタキシャル層3は、N+型ドレイン領域15を形成する際における不純物の、P型エピタキシャル層3(半導体層6)の主表面からの下方向(深さ方向)への拡散距離と、N+型埋め込み領域16を形成する際における不純物の上方向(N+型ドレイン領域15側)への拡散距離とを足した距離よりも小さい厚みを有する。これにより、N+型ドレイン領域15の不純物が下方向(深さ方向)に拡散するとともに、N+型埋め込み領域16の不純物が上方向(N+型ドレイン領域15側)に拡散することにより、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16とを容易に接続することができる。その結果、P-型ボディ領域12とN+型ドレイン領域15との間のみならず、P-型ボディ領域12とN+型埋め込み領域16との間も、容易に電流パス31として機能させることができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分を、約2×1018atoms/cm3(1×1018atoms/cm3以上)の不純物濃度を有するように構成することによって、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分の抵抗を十分に小さくすることができるので、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との間をキャリアが移動しにくくなるのを抑制することができる。これにより、P-型ボディ領域12とN+型ドレイン領域15との間のみならず、P-型ボディ領域12とN+型埋め込み領域16との間も、容易に電流パス31として機能させることができる。その結果、半導体装置1のオン抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分を、N+型ドレイン領域15の不純物濃度の最大値(約2×1020atoms/cm3)、および、N+型埋め込み領域16の不純物濃度の最大値(約2×1019atoms/cm3)以下の不純物濃度を有するように構成することによって、容易に、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16における深さ方向のN型の不純物濃度プロファイルが、N+型ドレイン領域15による不純物濃度ピークと、N+型埋め込み領域16による不純物濃度ピークとの2つの不純物濃度ピークを有するように構成することができる。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16の不純物濃度の最大値を、約2×1019atoms/cm3(1×1019atoms/cm3以上)にすることによって、N+型ドレイン領域15とN+型埋め込み領域16との接続部分の抵抗を、容易に十分に小さくすることができる。
また、本実施形態では、N+型埋め込み領域16の不純物濃度の最大値を、約2×1019atoms/cm3(1×1020atoms/cm3以下)にすることによって、熱処理によりN+型埋め込み領域16の不純物が拡散しすぎて、N+型埋め込み領域16が大きくなりすぎるのを抑制することができる。これにより、N+型埋め込み領域16を、より容易に所望の大きさに形成することができる。その結果、N+型埋め込み領域16がP-型ボディ領域12の近くにまで形成されるのをより抑制することができるので、半導体装置1の耐圧が低下するのをより抑制することができる。
また、本実施形態では、P型半導体基板2およびP型エピタキシャル層3を、互いに略同じ不純物濃度を有するように構成することによって、P-型ボディ領域12に電圧を印加した際にP-型ボディ領域12の周囲に形成される空乏層30を、P型半導体基板2とP型エピタキシャル層3とにおいて略均等な距離Wだけ拡がるように形成することができる。これにより、P-型ボディ領域12からN+型埋め込み領域16までの距離L2を、P-型ボディ領域12からN+型ドレイン領域15までの距離L1と略同じにすることにより、N+型埋め込み領域16およびP-型ボディ領域12の間の耐圧と、N+型ドレイン領域15およびP-型ボディ領域12の間の耐圧とを、容易に、同じ大きさにすることができる。すなわち、N+型埋め込み領域16およびP-型ボディ領域12の間の耐圧と、N+型ドレイン領域15およびP-型ボディ領域12の間の耐圧とのどちらか一方の耐圧で、半導体装置1(LDMOS10)の耐圧が制限されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、P型エピタキシャル層3を、約5μm〜約7μm(3μm以上)の厚みに形成することによって、N+型埋め込み領域16がP-型ボディ領域12の近くに配置されるのを抑制することができるので、半導体装置1の耐圧が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、P型エピタキシャル層3を、約5μm〜約7μm(7μm以下)の厚みに形成することによって、N+型埋め込み領域16に接続させるためにN+型ドレイン領域15を深くまで形成する必要がないので、N+型ドレイン領域15のN+型埋め込み領域16との接続部分の不純物濃度が低くなりすぎるのを抑制することができる。これにより、N+型埋め込み領域16とN+型ドレイン領域15との間の抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、N+型ドレイン領域15を、バイポーラトランジスタ20のN+型コレクタ補償領域25と同時に形成し、N+型埋め込み領域16を、バイポーラトランジスタ20のN+型コレクタ埋め込み領域26と同時に形成することによって、N+型ドレイン領域15およびN+型埋め込み領域16を、それぞれ、バイポーラトランジスタ20のN+型コレクタ補償領域25およびN+型コレクタ埋め込み領域26とは別の工程で形成する場合に比べて、生産性を向上させることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、第1導電型をP型とし、第2導電型をN型とする例について示したが、本発明はこれに限らず、第1導電型をN型とし、第2導電型をP型としてもよい。この場合にも、高耐圧で、かつ、オン抵抗を十分に小さくすることが可能な半導体装置を得ることができる。
また、上記実施形態では、N+型ドレイン領域およびN+型埋め込み領域における深さ方向のN型の不純物濃度プロファイルを、2つの不純物濃度ピークを有するように構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、図5に示した本発明の変形例のように、N+型ドレイン領域およびN+型埋め込み領域における深さ方向のN型の不純物濃度プロファイルを、3つ以上の不純物濃度ピークを有するように構成してもよい。具体的には、N+型ドレイン領域を形成する際のイオン注入のエネルギーを大きくすることによって、N+型ドレイン領域がより深い位置にまで形成される。これにより、N+型ドレイン領域には、表面部分と、表面部分以外の部分とに不純物濃度ピークが形成される。なお、イオン注入のエネルギーを大きくしても、最大で約1μm〜約2μmの深さまでしか不純物領域を形成することができないとともに、形成する深さを一定にするのが困難であり、かつ、不純物濃度を大きくすることができない。このため、N+型ドレイン領域15の真下の位置に、不純物領域(N+型埋め込み領域)を、イオン注入により形成するのは困難である。
また、上記実施形態では、P-型ボディ領域からN+型埋め込み領域までの距離を、P-型ボディ領域からN+型ドレイン領域までの距離と略同じにした例について示したが、本発明はこれに限らず、P-型ボディ領域からN+型埋め込み領域までの距離を、P-型ボディ領域からN+型ドレイン領域までの距離と異なるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、N+型ドレイン領域を、P-型ボディ領域と略同じ深さ、または、P-型ボディ領域よりも大きい深さに形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、N+型ドレイン領域を、P-型ボディ領域よりも小さい深さに形成してもよい。
また、上記実施形態では、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との形成に、それぞれ、リン(P)とアンチモン(Sb)とを用いた例について示したが、本発明はこれに限らず、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との形成に、それぞれ、砒素(As)やその他の材料を用いてもよい。
また、上記実施形態では、P型エピタキシャル層を、約5μm〜約7μmの厚みに形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、P型エピタキシャル層を、5μm未満の厚み、または、7μmよりも大きい厚みに形成してもよい。この場合、N+型埋め込み領域がP-型ボディ領域の近くに配置されて半導体装置の耐圧が低下するのを抑制するために、P型エピタキシャル層を、約3μm以上の厚みに形成するのが望ましい。
また、上記実施形態では、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との接続部分を、約2×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有するように構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との接続部分を、約2×1018atoms/cm3よりも小さい不純物濃度を有するように構成してもよい。この場合、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との接続部分の抵抗を十分に小さくするために、N+型ドレイン領域とN+型埋め込み領域との接続部分を、約1×1018atoms/cm3以上の不純物濃度を有するように構成することが望ましい。
また、上記実施形態では、半導体装置に、LDMOSと、バイポーラトランジスタとを設けた例について示したが、本発明はこれに限らず、半導体装置に、バイポーラトランジスタを設けなくてもよい。
1 半導体装置
2 P型半導体基板(半導体基板)
3 P型エピタキシャル層(エピタキシャル層)
4 ゲート酸化膜(絶縁膜)
5 ゲート電極
6 半導体層
11 N-型ウェル領域(ドリフト領域)
12 P-型ボディ領域(ボディ領域)
13 N+型ソース領域(ソース領域)
15 N+型ドレイン領域(ドレイン領域)
16 N+型埋め込み領域(埋め込み領域)
20 バイポーラトランジスタ
25 N+型コレクタ補償領域(コレクタ補償領域)
26 N+型コレクタ埋め込み領域(コレクタ埋め込み領域)
2 P型半導体基板(半導体基板)
3 P型エピタキシャル層(エピタキシャル層)
4 ゲート酸化膜(絶縁膜)
5 ゲート電極
6 半導体層
11 N-型ウェル領域(ドリフト領域)
12 P-型ボディ領域(ボディ領域)
13 N+型ソース領域(ソース領域)
15 N+型ドレイン領域(ドレイン領域)
16 N+型埋め込み領域(埋め込み領域)
20 バイポーラトランジスタ
25 N+型コレクタ補償領域(コレクタ補償領域)
26 N+型コレクタ埋め込み領域(コレクタ埋め込み領域)
Claims (14)
- 第1導電型の半導体層と、
前記半導体層の主表面上の所定領域に絶縁膜を介して配置されたゲート電極とを備え、
前記半導体層は、
前記ゲート電極の下側を覆うように形成された第2導電型のドリフト領域と、
前記ドリフト領域内の主表面側に形成された前記第1導電型のボディ領域と、
前記ボディ領域内の主表面側で、かつ、前記ゲート電極の一方側に形成された前記第2導電型のソース領域と、
前記ドリフト領域内の主表面側で、かつ、前記ゲート電極の他方側に形成された前記第2導電型のドレイン領域と、
前記ボディ領域の真下でない位置で、かつ、少なくとも前記ドレイン領域の真下の位置に形成され、前記ドレイン領域に接続された前記第2導電型の埋め込み領域とを含み、
前記半導体層は、前記第1導電型の半導体基板と、前記半導体基板上に形成された前記第1導電型のエピタキシャル層とを含み、
前記埋め込み領域は、前記半導体基板の上部から前記エピタキシャル層の下部にかけて形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 前記埋め込み領域の前記ボディ領域側の端部は、前記ドレイン領域の前記ボディ領域側の端部よりも、前記ボディ領域側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域および前記埋め込み領域における深さ方向の前記第2導電型の不純物濃度プロファイルは、前記ドレイン領域による不純物濃度ピークと、前記埋め込み領域による不純物濃度ピークとの少なくとも2つの不純物濃度ピークを有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記ボディ領域から前記埋め込み領域までの距離は、前記ボディ領域から前記ドレイン領域までの距離と略同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域は、前記ボディ領域と略同じ深さ、または、前記ボディ領域よりも大きい深さに形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第1導電型は、P型であり、前記第2導電型は、N型であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域の形成に用いられるN型の不純物は、リンであることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
- 前記埋め込み領域の形成に用いられるN型の不純物は、アンチモンまたは砒素であることを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置。
- 前記エピタキシャル層は、前記ドレイン領域を形成する際における不純物の、前記エピタキシャル層の主表面からの深さ方向への拡散距離と、前記埋め込み領域を形成する際における不純物の前記ドレイン領域側への拡散距離とを足した距離よりも小さい厚みを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記ドレイン領域と前記埋め込み領域との接続部分は、1×1018atoms/cm3以上で、かつ、前記ドレイン領域の不純物濃度の最大値および前記埋め込み領域の不純物濃度の最大値以下の不純物濃度を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記埋め込み領域の不純物濃度の最大値は、1×1019atoms/cm3以上で、かつ、1×1020atoms/cm3以下であることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
- 前記半導体基板および前記エピタキシャル層は、互いに略同じ不純物濃度を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記エピタキシャル層は、3μm以上で、かつ、7μm以下の厚みを有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体装置。
- バイポーラトランジスタを構成するコレクタ補償領域およびコレクタ埋め込み領域をさらに備え、
前記ドレイン領域は、前記バイポーラトランジスタのコレクタ補償領域と同時に形成され、
前記埋め込み領域は、前記バイポーラトランジスタのコレクタ埋め込み領域と同時に形成されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体装置。
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