JP2009109062A - 四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】四方切換弁に接続された接続配管相互の弁本体を介した熱伝導を抑制した四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】四方切換弁の複数の接続配管と弁本体との間に円筒状の熱抵抗部を介在させて、上記接続配管を弁本体に接続する構成とした。接続配管は冷媒配管と同じ銅材から形成する。
【選択図】図1
【解決手段】四方切換弁の複数の接続配管と弁本体との間に円筒状の熱抵抗部を介在させて、上記接続配管を弁本体に接続する構成とした。接続配管は冷媒配管と同じ銅材から形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、四方切換弁を備えた冷凍サイクル装置に関する。
冷凍サイクル装置内に設けた四方切換弁を用いて冷媒の流路を切換えることによって、冷房運転と暖房運転を共に可能とした、あるいは、暖房運転時に室外熱交換器表面に付着した霜を溶かすための除霜運転を可能とした冷凍サイクル装置が知られており、例えば図10に示す構造のものがある。この四方切換弁1は、シリンダ状の弁本体10の一方の側面(図10で上面)に圧縮機2の吐出口へ連通する高温側の接続配管6を配置し、その反対側の側面(図10の下面)に圧縮機2の吸込口へ連通する低温側の接続配管8と、室内熱交換器4へ連通する室内側の接続配管7と、室外熱交換器3へ連通する室外側の接続配管9を隣接してそれぞれ配置する構成となっている。
弁本体10に口出し用に突設された前記各接続配管6〜9の端部は、破線で示す冷媒配管6´〜9´の一方が溶接で接続されて冷凍サイクルの配管系統が構成される。そして椀状を呈する弁体11を弁台座12上で摺動させることで、低温側接続配管8を室内接続配管7と室外接続配管9とに選択的に連通させ、冷媒の流れを可逆的に切換えて冷房運転と暖房運転を可能としている。
ここで、高温側の接続配管6に設けられた圧力ポート40からは高圧圧力導入管42が、低温側の接続配管8に設けられた圧力ポート41からは低圧圧力導入管45が、それぞれパイロット弁46へと接続されており、また、弁本体10内部に設けられた2つのピストン14aと14bの外側に形成される2つの圧力室81、82と、パイロット弁46も、それぞれ圧力導入管43と44で接続されている。
このパイロット弁46を用いることで、2つの圧力室81、82のうち、一方の圧力室へ高温側の接続配管6内を流れる高圧冷媒を、また他方の圧力室へ低温側の接続配管8内を流れる低圧冷媒を、選択的に流すことが可能となっており、この作用により圧力室81、82のうち一方を高圧に、他方を低圧としてこの圧力差でピストン14a、14bを移動させることができる。2つのピストン14aおよび14bは、連結板13で接続されており、また連結板13に設けた穴へ弁体11をはめ込むことにより、弁体11もピストン14aと14bおよび連結板13と一体で動作する構造となっているので、弁体11を弁台座12上で摺動させ、冷房運転と暖房運転を切換え可能としている。
四方切換弁1では、高温の吐出冷媒と低温の吸込冷媒の両方が内部を流れるため、互いに熱交換してしまい、例えば冷房能力が低下するなどの不具合が生じる。一般的に接続配管としては、折り曲げ加工性の良い銅材を用いているが、銅は特に熱伝導性が良いので
交換熱量が多い。
交換熱量が多い。
このような課題に対して、接続配管開口部近傍にガス滞留層を設ける技術が特許文献1に開示されており、この特許文献1によると、ガス滞留層により流路壁面に断熱層を設けることにより、隣接する流路間での熱移動を効果的に遮断できる旨が記載されている。また、特許文献2によると、弁本体に突設される口出し用の接続配管として冷媒配管の銅より熱伝導率の低い部材を用いて、隣接する流路間での熱移動を遮断できる旨が記載されている。
四方切換弁1での熱が移動する経路としては、図10の冷房運転時を例にとると、弁1内部で台座12を介して隣接する高温側の接続配管9(高温媒体が流れている。)から低温側の接続配管8に伝わる伝熱経路A(図10参照)と、四方切換弁1に接続された高温側の接続配管6から、四方切換弁1の本体10(ケース)を介して低温側の接続配管7、8へ熱が伝わる伝熱経路B(図10、図11参照)と、内部の高温冷媒から直接弁台座12を介して低温側の接続配管7へ熱が伝わる伝熱経路Cがある。
図11を用いてさらに説明すると、接続配管6は、四方切換弁本体10の上面にバーリング加工を施して設けた立上げ部に直接ロー付けされ、弁本体10の内周面近傍まで挿入されている。また接続配管8と9は弁台座12の内部まで挿入されており、弁本体10および弁台座12と直接ロー付けされている。接続配管6と9は高温冷媒が流れるため高温となり、一方、接続配管8内は低温冷媒が流れるため低温となっている。このため接続配管6、9から接続配管8へ、弁台座12及び弁本体10(ケース)を介して熱が移動することになる。
具体的には、接続配管6から弁本体10上面の立上げ部の根元部分へと伝わった熱は、その後紙面垂直方向も含め、弁本体10の全周囲に伝わることができるため、伝熱経路の断面積が徐々に拡大され、熱抵抗が小さく(熱伝導率が高い)なっている。また、弁台座12に至るとさらに伝熱経路の断面積が拡大され、接続配管8へと容易に熱が伝わる。
接続配管8としては、一般に冷媒配管8´と同じ材質の熱伝導率の高い銅材を用いられており、例えば接続配管8へ伝わった熱は、弁本体10や弁台座12から離れている冷媒配管8´(図10で破線で示す。)へも容易に伝わる。このため低温側の図10に破線で示す多数の冷媒配管を通じて低温側の接続配管8から低温冷媒へと熱が伝わることになり、冷凍サイクルとしての熱損失が増大し、省エネルギーとはならない。
前記特許文献1では、上記伝熱経路Aに対して、流路開口部近傍に断熱層を設けることで、隣接する接続配管の熱移動を抑制する技術が開示されているが、高温側の接続配管から四方切換弁への熱の流入抑制や、四方切換弁を通じて低温側の接続配管への熱の流入抑制の、上記伝熱経路Bについては配慮されていなかった。さらに、四方切換弁内に流入した高温冷媒の熱が、冷房と暖房の運転状態によっては低温側となり得る接続配管7又は9に弁台座12を通じて伝達される図10に示す伝熱経路Cについては、防止対策がなされていなかった。
また、前記特許文献2では、上記伝熱経路Bに対して、弁本体に突設される接続配管として冷媒配管の銅より熱伝導率の低い鉄材を用いて、熱移動を抑制する技術が開示されている。しかし、四方切換弁の口出し用の接続配管が鉄材のため折り曲げ加工性が悪く、かつ、現場における接続配管と冷媒配管の接続がろう付けによるため、作業性が悪いという欠点がある。即ち一般に、四方切換弁は複数の接続配管が同一方向に向くように折り曲げ加工性の良い銅パイプが用いられており、現場では冷凍サイクルを構成する銅の冷媒配管に、同じ方向から銅材同士の単純溶接で接続作業が行なわれている。
本発明の目的は、上記課題を解決し、四方切換弁に接続された高温側の接続配管から低温側の接続配管への熱伝導による移動熱量を効果的に抑制でき、しかも現場での冷媒配管との接続作業の容易な、四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置を提供することにある。
本発明は、吸込口から吸込んだ冷媒を圧縮して吐出口から吐出す圧縮機と、第一の熱交換器と、減圧手段と、第二の熱交換器を環状に冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記両熱交換器のうち一方の熱交換器が前記吐出口と連通状態となり、他方の熱交換器が前記吸込口と連通状態となるように選択的に流路を切換える四方切換弁を前記冷媒配管に接続された冷凍サイクル装置において、前記四方切換弁には、流路を切換えるシリンダ状の弁本体に通じるように、前記圧縮機の吐出口へ接続される高温側接続配管、前記圧縮機の吸込口へ接続される低温側接続配管、前記第一の熱交換器へ接続される第一接続配管、及び前記第二の熱交換器へ接続される第二接続配管がそれぞれ突設され、前記接続配管のうち少なくとも前記高温側接続配管と低温側接続配管の一方は、円筒状の熱抵抗部を介して前記弁本体に固定されたことを特徴とする。
また、前記四方切換弁は、前記弁本体に前記第一接続配管と前記第二接続配管と前記低温側接続配管とに連通する流路を開口させた弁台座を備え、前記各接続配管は前記弁台座のそれぞれの流路に固定され、少なくとも前記低温側接続配管を、前記弁台座に前記円筒状の熱抵抗部を介して固定されている。
また、前記接続配管の外側に前記円筒状の熱抵抗部を積層配置し、この熱抵抗部が積層配置された接続配管を前記弁本体に接続固定されている。
また、前記接続配管の端部を前記弁本体の外壁面よりも外側に配置し、前記接続配管と前記弁本体を前記円筒状の熱抵抗部を介して接続固定している。
また、前記円筒状の熱抵抗部として、前記接続配管より小さな熱伝導率をもつ金属材料を用いている。
また、前記円筒状の熱抵抗部として、前記弁本体より小さな熱伝導率をもつ金属材料を用いている。
また,前記円筒状の熱抵抗部の高さを肉厚の2倍以上としている。
また、前記円筒状の熱抵抗部の肉厚t1を、前記弁本体の肉厚t2よりも薄肉に形成している。
また、前記円筒状の熱抵抗部の内周面に内径縮小部を設け、前記熱抵抗部の内側に配置される接続配管の端部を前記内径縮小部に当接させて位置決めとしている。
また、前記円筒状の熱抵抗部の内径は、接続配管側から弁本体側に向かって拡大している。
また、前記接続配管と冷媒配管は銅材で形成され、互いに溶接接続されている。
本発明によれば、四方切換弁における、高温冷媒から低温冷媒への熱移動を抑制することができるので、冷凍サイクル装置の効率向上により省エネルギー性を高めることができると共に、現場での配管と冷媒配管との接続作業を効率化することができる。
本発明における実施形態に係わる四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置について、図1〜図9を用いて、以下詳細に説明する。
本発明の実施例1を図1〜図3に基いて説明する。図1は本発明の冷凍サイクル装置を空気調和装置に適用した場合の冷房運転時の動作態様を示す構成図で、図2は暖房運転時の動作態様を示す構成図である。図3は、スリーブの肉厚を変えた場合の効果を示す図である。
図1の冷房運転では、圧縮機2で圧縮された冷媒(図示せず)は、冷媒配管6´を通して高温側接続配管6から四方切換弁1へ流入し、弁本体10内部を通り、第一の熱交換器である室外熱交換器3へ冷媒配管9´を介して接続される室外接続配管9から流出する。その後、室外熱交換器3では、室外ファン50によって送られる室外空気と熱交換することによって、凝縮・液化し、減圧手段5で減圧される。減圧されて低温・低圧となった冷媒は、室内熱交換器4にて、室内空気と熱交換することによって、蒸発・ガス化する。このとき室内空気は、冷媒へ熱が奪われることによって低温となるので、室内ファン51によって室内空間内の空気を循環させることで冷房をおこなう。
一方、蒸発・ガス化した冷媒は、冷媒配管7´を通して室内接続配管7から四方切換弁1内部へ流入し、椀状の弁体11の内側に形成された流路を通って、低温側接続配管8から流出し、冷媒配管8´を通して圧縮機2の吸込口へと戻り、再度圧縮される。
冷房運転から暖房運転に切換える際には、パイロット弁46を用いて、圧力室81に圧力ポート40から高圧圧力を導入する一方、圧力室82には圧力ポート41から低圧圧力を導入することにより、ピストン14a、14bおよび連結板13、弁体11を図2に示す位置まで摺動させる。
図2の暖房運転では、圧縮機2から吐出された高温・高圧の冷媒は冷媒配管6´を通して高温側接続配管6から流入して、室内接続配管7から流出し、冷媒配管7´を通して室内熱交換器4へ流れることになるので、室内空気へ放熱することによって暖房運転を行うことができる。その後、減圧手段5で減圧された冷媒は室外熱交換器3で室外空気との熱交換により蒸発・ガス化し、冷媒配管9´を通して室外接続配管9から四方切換弁1に流入する。そして椀状の弁体11の内部を通った後、低温側接続配管8から流出した冷媒は冷媒配管8´を通して圧縮機2に再度吸込まれる。
四方切換弁1では、シリンダ状の弁本体10の側面に配置されている接続される4本の配管、すなわち高温側接続配管6、低温側接続配管8、室外接続配管9、室内接続配管7の内部に、圧縮機2から吐出された高温冷媒と、圧縮機2に吸込まれる低温冷媒の何れかが流れることになる。このため、冷房運転時は高温冷媒の流れる接続配管6から低温冷媒の流れる接続配管8と接続配管7へと、暖房運転時は高温冷媒の流れる接続配管6から低温冷媒の流れる接続配管8と接続配管9へと、弁本体10(ケース)や弁台座12を介して熱伝導により熱が移動することになる。
本実施例では、接続配管6〜9を全て冷媒配管と同一材料である銅材で構成して折り曲げ自在(可撓性)にしている。銅は熱伝導率が極めてよいため、高温側接続配管6から低温側接続配管8と接続配管7(又は、接続配管9)へと熱が伝わるのを抑制するために、接続配管6、7、8、9と弁本体10もしくは弁台座12との接触部に熱抵抗部を設けている。具体的には、高温側接続配管6と弁本体10の間に円筒状の熱抵抗部としてスリーブ20を設け、低温側接続配管8と弁本体10および弁台座12との間に円筒状の熱抵抗部として、スリーブ21bを設け、接続配管7、9と弁本体10および弁台座12との間に円筒状の熱抵抗部として、スリーブ21aと21cをそれぞれ設けている。
高温側接続配管6の開口端面は、シリンダ状の弁本体10外周面よりも内側に入り込んだ位置になるように配置されており、接続配管6と弁本体10間にスリーブ20が介在する形で両者が接続されているので、高温側接続配管6の熱はスリーブ20を介して弁本体10へ伝わることになる。したがって、両者を直接接続する場合に対して、スリーブの熱抵抗分だけ、熱移動量が減少することになる。
本実施例では高温側接続配管6と弁本体10との距離はスリーブ20の肉厚分しか増加しないが、スリーブ20の材質を弁本体10よりも熱伝導率の低い部材、例えばステンレスを用いることにより、熱抵抗を増加させることができる。図3はスリーブ20にステンレスを用いた場合の抑制効果の説明図であり、グラフは高温側接続配管6の肉厚に対するスリーブ20の肉厚の比率を横軸にとり、縦軸にはスリーブ20を設けたことによる熱交換量の低減割合を示している。
図3によれば、スリーブ20の厚さを高温側接続配管6の肉厚の10%で交換熱量を半減させることができ、60%で交換熱量を約70%低減(交換熱量約30%)できることが分かる。また、スリーブ20の厚さを、高温側接続配管6の肉厚よりも厚くしても大幅な向上は望めないが、本実施例ではスリーブ20の肉厚を高温側接続配管6と同等としているので、交換熱量約30%以下に抑制できる。また、低温側接続配管8に設けたスリーブ21bの熱抵抗作用と合わせると、交換熱量を91%以上低減(交換熱量9%以下)できることになる。
また、低温側接続配管8及び低温側となり得る接続配管7、9の開口端面も、弁本体10外周面よりも内側で弁台座12に入り込んだ状態に配置されている。そして各接続配管7〜9と弁体本体10及び弁台座12との間に、接続配管と同等の肉厚を有するスリーブ21a、21b、21cがそれぞれ介在している。また、上記各スリーブの内周面に段差部23が設けられており、接続配管の位置決めが容易になると共に、接続配管の開口端面が弁台座12と直接接触することが防止され、接続配管7〜9の開口端面と弁台座12間の熱伝導を効果的に抑制できる構成となっている。これは、図10の伝熱経路Cの熱伝導を抑制できる。
なお、スリーブ21a、21b、21cの材質は、前記スリーブ20と同様に弁本体10よりも熱伝導率の低い部材のステンレスとすることにより、熱抵抗を増加させることができる。
本実施例では、スリーブ20および21の材料として、接続配管6〜9に用いられる銅材よりも熱伝導率が低く、また一般に弁本体10に用いられる真ちゅう材より熱伝導率が小さいステンレス(真ちゅうの1/4)を用いているが、鉄であっても良い。そして、スリーブ(ステンレス又は鉄)と接続配管(銅)は材質が異なるので、ロー付けにより接続される。
また,本実施例ではスリーブ20の上端面20aを弁本体10に設けたバーリング立ち上げ部10aよりも高く配置したが、これに限定されることはなく、スリーブ20上端面20aをバーリング部よりも低くしても良い。また、高さを略同等とし、ステンレス又は鉄材からなるスリーブ20と、銅材からなる高温側接続配管6と、弁本体10とを一回のロー付けで接続することで作業性を向上させることができる。また、各接続配管が1ヶ所のロー付けで済むので、ロー付け部分がコンパクトとなって全体として小型の四方切替弁が実現でき、現場での接続配管への冷媒配管の溶接作業も容易となる。
上記構成により、高温側接続配管6と低温側接続配管8及び、冷房と暖房の運転状態によっては低温側となり得る接続配管7、9の間の交換熱量を抑制することができるので、冷凍サイクル装置の熱損失を低減し、省エネルギー性を高めることが可能となる。
本発明の実施例2を図4と図5に基いて説明する。図4は本発明の冷凍サイクル装置として、空気調和装置に適用した場合の冷房運転時の動作態様を示す構成図である。図5は、図4のAA断面における四方切換弁の断面図である。
本実施例でも接続配管6〜9を全て冷媒配管と同一材料である銅材で構成し、高温側接続配管6から低温側接続配管8と接続配管7(又は、接続配管9)へと熱が伝わるのを抑制するために、接続配管6、7、8、9と弁本体10もしくは弁台座12との接触部に熱抵抗部を設けている。具体的には、高温側接続配管6と弁本体10の間に円筒状の熱抵抗部材としてスリーブ20を設け、低温側接続配管8と弁本体10および弁台座12との間に円筒状の熱抵抗部として、スリーブ21bを設け、接続配管7、9と弁本体10および弁台座12との間に円筒状の熱抵抗部として、スリーブ21aと21cをそれぞれ設けている。
実施例1と異なるところは、スリーブ20、21a〜21cの寸法が長く、スリーブへの接続状態で各接続配管6〜9の開口端面が、シリンダ状の弁本体10外周面(ケース外壁)よりも外側に位置するように配置されている点である。
高温側接続配管6の熱は、必然的にスリーブ20を介して弁本体10へ伝わることになるが、実施例1よりスリーブ20の寸法が長いので、熱抵抗が大きくなりその分熱の伝達が抑制される。また本実施例では、バーリング立ち上げ部10aの上端よりもさらに外側に高温側接続配管6の開口端面を配置しているので、立ち上げ部10aにより断面積が増加することが無く伝熱経路の断面積が抑制され、さらに効果的となっている。なお、スリーブ20を円筒形状とし、弁本体10の外側に配置したので、熱はスリーブ20を軸方向にのみ伝わることになるが、途中で伝熱経路の断面積が増加することはなく、効果的に熱抵抗を増加させることが可能となる。
また、低温側接続配管8及び低温側となり得る接続配管7、9の開口端面も同様に、弁本体10外周面よりも外側に配置されているので、スリーブ21a、21b、21cの熱抵抗分だけ、弁本体10から接続配管7〜9への移動熱量が減少する。特に、従来は低温側接続配管8との接触面積が大きかった弁台座12との距離を大きく確保することができるので、低温側接続配管8へ伝わる熱量を大幅に抑制することができる。
したがって、高温側接続配管6と低温側接続配管8の間の交換熱量を抑制することができるので、冷凍サイクル装置の熱損失を低減し、省エネルギー性を高めることが可能となっている。
また、スリーブ20の円筒部肉厚t1を弁本体10の肉厚t2よりも薄肉とすることで、弁本体10と同じ材料を用いた場合であっても、伝熱経路の断面積が小さくなるので、弁本体10に対しても熱抵抗を高めることができるので、効果的に熱移動を抑制することができる。なお、スリーブは弁本体10の寸法に対して小径の円筒部材であり、同一材料であっても耐圧性能が高くなるので、強度を確保しつつスリーブ20の肉厚t1を薄肉とすることが可能である。またスリーブ21bの肉厚t3も同様に、弁本体10の肉厚t2よりも薄肉とすれば同様の効果が得られる。
また、本実施例では、スリーブ20に突起部(内径縮小部)22を設け、この突起22よりも弁本体10側におけるスリーブ20を徐々に肉薄にして内径を徐々に大きく変化させる構成とした。このような構成とすることで、高温側接続配管6から弁本体10内部空間へ流出するときの、高温冷媒の流速を抑制できるので、例えば弁本体11への衝突による熱交換量を抑制することができるので、四方切換弁1における熱損失をさらに低減することができる。また、スリーブ20の肉厚が徐々に薄くなるので、伝熱経路の断面積が抑制され、高温側接続配管6から弁本体10へ伝わる移動熱量を一層抑制することができるという利点もある。
また、本実施例では図5に示すように、スリーブ20の内周面に内径縮小部として、突起部22を設けているので、高温側接続配管6をスリーブ20内に挿入する際に容易に位置決めをすることができ、過剰に挿入するなどの不具合を防止できるので、距離を確保して確実に熱抵抗を増加させることができる。また、スリーブ21a、21b、21cにも段差部(内径縮小部)23を設けているので、低温側接続配管8の位置決めが容易となっている。
なお、四方切換弁1における課題として、高温側接続配管6から低温側接続配管8への熱伝導を取り上げて主に説明してきたが、四方切換弁1に接続された4本の接続配管の間では、相互に熱の移動が生じる。すなわち図4において、高温側接続配管6から弁本体10へ伝わった熱は、低温冷媒の流れる室内接続配管7へも伝わることになる。また、高温冷媒の流れる室外接続配管9から弁本体10や弁台座12への熱移動があり、伝わった熱は、弁本体10や弁台座12を介して、低温側接続配管8や室内接続配管7へ伝わることになる。
本実施例では、前述のように高温冷媒の流れる接続配管9から弁本体10や弁台座12への熱移動を抑制するための熱抵抗部材としてスリーブ21cを、弁本体10や弁台座12から低温冷媒の流れる接続配管7への熱移動を抑制するための熱抵抗部材としてスリーブ21aを配置した。したがって、四方切換弁1に接続された4本の配管相互の弁本体10や弁台座12を介した熱移動を抑制することができるので、効果的に四方切換弁1における熱損失を低減し、冷凍サイクルの省エネルギー性を向上することができる。
また、本実施例では、圧力ポート40を高温側接続配管6に、圧力ポート41を低温側接続配管8に設ける構成とした。例えば高圧圧力ポート40をスリーブ20に設けるとする場合には、スリーブの材質が銅材の高圧圧力導入管とは異なるため、特にスリーブの材質を例えば鉄やステンレスとした場合には、ロー付けの作業性が低下するという課題が生じる。そこで、本実施例では、高圧圧力ポート40を同じ銅材の高温側接続配管6に、低圧圧力ポート41も同様に、銅材の低温側接続配管8に設けたので、単純な溶接で接続できるので作業性が向上する。
本発明の実施例3を図6および図7に基いて説明する。図6は本発明の実施例3の冷凍サイクル装置として、空気調和装置に適用した場合の、冷房運転時の動作態様を示す構成図である。図7は図6のBB断面における四方切換弁の断面図である。
本実施例は、先の実施例1、2でのスリーブ20およびスリーブ21を用いずに、弁本体10と一体の円筒状熱抵抗部25を用いたことを特徴とし、スリーブがないので部品点数が少なくて済む。また、高温側接続配管6は弁本体10の外周面よりも外側に配置されているので、高温側接続配管6から弁本体10へ伝わる熱は、円筒状の弁本体10の立ち上げ部25を介して伝わることになるので、立ち上げ部25の熱抵抗分だけ、移動熱量が減少することになる。
なお、本実施例では、立ち上げ部25が真ちゅう製であり、先の実施例に示したステンレス製スリーブ20を用いた場合に対して、熱抵抗が確保しにくいという問題が生じる。そこで、本実施例では、ステンレス製のスリーブを積層配置した場合と同様の効果を得るために、立ち上げ部25の高さを以下のように定めた。
即ち、図7の立ち上げ部25において、弁本体10と高温側接続配管6が重複しない、円筒状接続部25aにおける肉厚をts、高さをhsとした場合に,円筒状接続部25aの軸方向断面におけるアスペクト比(hs/ts)が4以上となるように構成した。具体的には、円筒状接続部25aの肉厚が1mmの場合には、円筒状接続部25aの高さhsを2mm以上とすることで、同一形状のステンレス製スリーブを、積層配置した場合と同等の効果を得ることができる。
このように、本構成により、立ち上げ部が真ちゅう製であっても、ステンレス製のスリーブを用いた場合の同様の効果を得ることができ、高温側接続配管6と弁本体10との間の熱移動を抑制することができる。
実施例4として前記の四方切替弁を用いた冷凍サイクル装置を、図8および図9に基いて説明する。図8は、本発明の冷凍サイクル装置として、ヒートポンプ式の給湯機に適用した場合の、貯湯運転時の動作態様を示す構成図である。図9は、除霜運転時の動作態様を示す構成図である。
冷凍サイクル装置に前記の四方切替弁を組み込む際には、四方切替弁の接続配管6〜9を図の破線で示す銅製の冷媒配管6´〜9´に溶接により接続される。この接続作業は、銅製の接続配管の一部が折り曲げられた状態で四方切替弁から同一方向に向いた状態でなされるため、銅材同士の単純溶接が能率良くなされる。
貯湯運転時には、圧縮機2で圧縮された冷媒(図示せず)は高温側接続配管6、弁本体10、水熱交接続配管66を通って、水熱交換器60へと流入する。水熱交換器60には、水タンク62内の水63がポンプ61によって送られており、この水63との熱交換により冷媒は凝縮し、水63は吸熱して昇温されるので、水タンク62内の水を昇温させることができる。一方水熱交換器60で放熱した冷媒は、減圧手段5で減圧された後、室外熱交換器4で室外空気との熱交換により蒸発・ガス化する。その後、室外接続配管65から四方切換弁1の内部に入り、弁体11の内側を通った後、低温側接続配管8から流出し、再度圧縮機2にて圧縮される。水タンク62内で昇温された水は、必要に応じて水ポンプ64により供給される。
この給湯機では室外空気から吸熱する室外熱交換器3を用いているので、室外空気の温湿度条件によっては、室外熱交換器3表面に着霜し、給湯機としての性能が低下する。そこで、四方切換弁1を用いて、冷媒回路を切換え、除霜運転をおこなう。すなわち、圧縮機2から吐出された高温の冷媒を、四方切換弁1の室外接続配管65から室外熱交換器3へと流し、放熱させることによって、室外熱交換器3表面に着霜した霜を解かすことが可能となる。室外熱交換器3から出た冷媒は、減圧手段5で減圧された後、水熱交換器60で水63から吸熱して蒸発・ガス化する。その後、水熱交接続配管66から四方弁本体10内部へ入り、低温側接続配管8から流出した後、再度圧縮機2で圧縮される。
この例でも四方切換弁1の高温側接続配管6や低温側接続配管8、室外接続配管65、水熱交接続配管66が、弁本体10や弁台座12を介して相互に熱交換することになり、冷凍サイクルの効率を低下させる原因となっている。給湯機では水63を高温とするために、空気調和機の場合よりも圧縮機の吐出温度が高くなるので、四方切換弁1における高温冷媒と低温冷媒との温度差が大きくなり、四方切換弁における熱損失がより顕著になるという問題がある。例えば、冷媒としてCO2を用いた場合には、吐出温度と吸込温度との差が100℃近くまで達するので、熱損失が顕著になる。本実施例では各接続配管と弁本体10や弁台座12との間に、スリーブ20やスリーブ21を設ける構成としたので、熱移動量を抑制することができ、給湯運転時の冷凍サイクルの効率を高めることができる。
1…四方切換弁、2…圧縮機、3…室外熱交換器、4…室内熱交換器、5…減圧手段、6…高温側接続配管、7…室内接続配管、8…低温側接続配管、9…室外接続配管、10…弁本体、11…弁体、12…弁台座、13…連結板、14…ピストン、20、21、25、26、27…熱抵抗部、22、23…内径縮小部、40…高圧側圧力ポート、41…低圧側圧力ポート、42、43、44、45…圧力導入管、46…パイロット弁、50…室外ファン、51…室内ファン、60…水熱交換器、61、64…水ポンプ、62…水タンク、63…水、81、82…圧力室。
Claims (11)
- 吸込口から吸込んだ冷媒を圧縮して吐出口から吐出す圧縮機と、第一の熱交換器と、減圧手段と、第二の熱交換器を環状に冷媒配管で接続して冷凍サイクルを形成し、前記両熱交換器のうち一方の熱交換器が前記吐出口と連通状態となり、他方の熱交換器が前記吸込口と連通状態となるように選択的に流路を切換える四方切換弁を前記冷媒配管に接続された冷凍サイクル装置において、
前記四方切換弁には、流路を切換えるシリンダ状の弁本体に通じるように、前記圧縮機の吐出口へ接続される高温側接続配管、前記圧縮機の吸込口へ接続される低温側接続配管、前記第一の熱交換器へ接続される第一接続配管、及び前記第二の熱交換器へ接続される第二接続配管がそれぞれ突設され、前記接続配管のうち少なくとも前記高温側接続配管と低温側接続配管の一方は、円筒状の熱抵抗部を介して前記弁本体に固定されたことを特徴とする四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。 - 前記四方切換弁は、前記弁本体に前記第一接続配管と前記第二接続配管と前記低温側接続配管とに連通する流路を開口させた弁台座を備え、前記各接続配管は前記弁台座のそれぞれの流路に固定され、少なくとも前記低温側接続配管を、前記弁台座に前記円筒状の熱抵抗部を介して固定されたことを特徴とする請求項1に記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記接続配管の外側に前記円筒状の熱抵抗部を積層配置し、この熱抵抗部が積層配置された接続配管を前記弁本体に接続固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記接続配管の端部を前記弁本体の外壁面よりも外側に配置し、前記接続配管と前記弁本体を前記円筒状の熱抵抗部を介して接続固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部として、前記接続配管より小さな熱伝導率をもつ金属材料を用いたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部として、前記弁本体より小さな熱伝導率をもつ金属材料を用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部の高さhを肉厚tの2倍以上としたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部の肉厚t1を、前記弁本体の肉厚t2よりも薄肉に形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部の内周面に内径縮小部を設け、前記熱抵抗部の内側に配置される接続配管の端部を前記内径縮小部に当接させて位置決めとしたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記円筒状の熱抵抗部の内径は、接続配管側から弁本体側に向かって拡大していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
- 前記接続配管と冷媒配管は銅材で形成され、互いに溶接接続されたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の四方切換弁を用いた冷凍サイクル装置。
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