JP2009117743A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電率が低く、且つ、良好な品質を有する絶縁膜を備え、配線間の寄生容量が抑制された半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板と、半導体基板上に形成され、第1の溝(第2の配線溝28)を有し、高さ方向において組成比が異なる第1の絶縁膜(第3の絶縁膜24)と、第1の溝(第2の配線溝28)を埋める第1の金属配線(第2の金属配線25)とを備えている。第1の絶縁膜(第3の絶縁膜24)では、上部における機械的強度がその他の部分における機械的強度に比べて大きくなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は銅等からなる金属配線を備えた半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、半導体集積回路の高集積化に伴い配線パターンが高密度化し、配線間に生じる寄生容量が増大してきている。寄生容量が増大すると信号の配線遅延が生じるため、高速動作が必要な半導体集積回路においては、配線間の寄生容量の低減が重要課題となっている。現在、配線間の寄生容量を低減させるために、配線間及び層間絶縁膜の比誘電率を小さくすることが検討されている。
従来、配線間に設けられる絶縁膜の材料として、シリコン酸化膜(SiO)(比誘電率3.9〜4.2)が多用されてきた。ここで、一部の半導体集積回路においては、フッ素(F)を含有するSiO膜(比誘電率3.5〜3.8)を用いることで、絶縁膜の比誘電率を低減している。さらに現在、配線間の絶縁膜として、比誘電率が3以下の炭素含有のシリコン酸化膜(SiOC膜)からなる低誘電率膜を用いることで、配線間の寄生容量が低減された半導体装置が提案されている。
しかしながら、配線間の絶縁膜としてSiOCからなる低誘電率膜を用いた場合、膜強度が低いために、配線形成時のCMP(化学的機械的研磨)工程においてSiOC膜が物理的損傷を受けるという問題が発生する。こうした問題に対して、SiOC膜などの低強度膜上に例えば損傷を受けにくい保護膜(CMP損傷防止膜)を形成する方法が提案されている(特許文献1、2参照)。また、一般的に低誘電率膜はドライエッチングやアッシング処理の際にもダメージを受け易いため誘電率が増大する問題が発生するが、上記のCMP損傷防止膜の採用はこれらの問題の対策としても有効である。
以下、図7を用いて、従来の半導体装置について説明する。図7は、配線間の絶縁膜としてSiOC膜を用いた半導体装置の一例を示す断面図である。
図7に示すように、従来の半導体装置は、基板(図示せず)上に形成され、上部に第1の配線溝8を有し、SiO膜などからなる第1の絶縁膜1と、第1の配線溝8の内面上に形成され、窒化タンタル(TaN)などからなるバリアメタル2aとバリアメタル2a上に第1の配線溝8を埋めるように形成され、銅(Cu)などからなる導電膜2bとを有する第1の金属配線2と、第1の絶縁膜1及び第1の金属配線2の上に形成され、炭化シリコン(SiC)などからなる第2の絶縁膜3と、第2の絶縁膜3上に形成され、SiOCなどの低誘電率膜からなる第3の絶縁膜4と、第3の絶縁膜4上に形成され、SiOなどからなる第4の絶縁膜5とを備えている。ここで、第2の絶縁膜3、及び第3の絶縁膜4の下部にはビアホール7が形成されており、第3の絶縁膜4の上部及び第4の絶縁膜3には、ビアホール7に接続された第2の配線溝10が形成されている。そして、従来の半導体装置は、ビアホール7上に形成されたTaNなどからなるバリアメタル6a及びCuなどからなる導電膜6bから構成された金属ビア9と、第2の配線溝10上に形成されたバリアメタル6a及び導電膜6bから構成され、金属ビア9を介して第1の金属配線2に接続された第2の金属配線6とを備えている。
次に、上述の構成を有する従来の半導体装置の製造方法について、図8(a)〜(d)を用いて説明する。図8(a)〜(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図8(a)に示すように、基板(図示せず)上に例えばSiOからなる第1の絶縁膜1を形成した後、第1の絶縁膜1上に、配線溝パターンをフォトリソグラフィ法により形成する。その後、ドライエッチング法により第1の絶縁膜1を選択的にエッチングして、第1の配線溝8を形成する。続いて、第1の配線溝8の内面上にTaNなどからなるバリアメタル2aを形成した後、バリアメタル2a上にCuなどからなる導電膜2bを堆積して第1の配線溝8に埋め込む。次に、化学的機械的研磨(CMP)法により、余分なCuを除去することで、バリアメタル2aと導電膜2bとから構成される第1の金属配線2を形成する。
次に、図8(b)に示すように、第1の絶縁膜1及び第1の金属配線2の上に、SiCなどからなる第2の絶縁膜3を膜厚が50nmで堆積する。続いて、第2の絶縁膜3上にSiOCなどの低誘電率膜からなる第3の絶縁膜4を膜厚が500nmで堆積した後、第3の絶縁膜4上にプラズマCVD法によりSiOからなる第4の絶縁膜5を膜厚が50nmで堆積する。
次に、図8(c)に示すように、第4の絶縁膜5上に、ホールパターンをフォトリソグラフィにより形成した後、ドライエッチング法により第2の絶縁膜3、第3の絶縁膜4、及び第4の絶縁膜5を選択的にエッチングして、第1の金属配線2の上面を露出させるビアホール7を形成する。
次に、図8(d)に示すように、第3の絶縁膜4上にマスクを形成した後、ドライエッチング法により、第3の絶縁膜4の上部及び第4の絶縁膜5の内、ビアホール7の周囲に形成された部分を選択的に除去することで、所定の形状を有する第2の配線溝10を形成する。続いて、第2の配線溝10及びビアホール7の内面上にTaNなどからなるバリアメタル6aを形成した後、バリアメタル6a上にCuなどからなる導電膜6bを堆積して、ビアホール7及び第2の配線溝10に埋め込む。その後、CMP法により、余分なCuを除去することで、バリアメタル6aと導電膜6bとからなる金属ビア9及び第2の金属配線6を同時に形成する。
ここで、従来の半導体装置の製造方法では、第4の絶縁膜5をCMP損傷防止膜として設けることで、図8(d)に示す工程で第3の絶縁膜4がCMPによりダメージを受けるのを抑制することができる。
特開2004−146798号公報 特開2005−051214号公報
しかし、SiOCなどの低誘電率膜からなる第3の絶縁膜4は、互いに異なる材料からなる膜との界面における密着性が低い。そのため、半導体装置の製造する際に、例えばCMP工程やウェハダイシング工程において印加される機械的ストレスや、樹脂パッケージ内で印加される樹脂の収縮応力などによって、SiOC(第3の絶縁膜4)とSiO(第4の絶縁膜5)との界面で、剥離が生じるおそれがある。
本発明は、上記の不具合を解決するためになされたものであり、誘電率が低く、且つ、良好な品質を有する絶縁膜を備え、配線間の寄生容量が抑制された半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成され、第1の溝を有し、高さ方向において組成比が異なり、上部における機械的強度がその他の部分における機械的強度に比べて大きい第1の絶縁膜と、前記第1の溝を埋める第1の金属配線とを備えている。
この構成によれば、上部における機械的強度がその他の部分よりも小さい第1の絶縁膜を備えているので、第1の絶縁膜に第1の金属配線を形成する際のCMP工程などで、第1の絶縁膜の上面がダメージを受けるのを抑制することができる。このため、第1の絶縁膜として、一般的に強度が弱い低誘電率膜を用いても、上部の機械的強度が大きいことで製造工程中のダメージに対して損傷を受けにくくなる。従って、本発明の半導体装置は、品質が良好な絶縁膜を備え、配線間の寄生容量が低減され、高速に動作可能で信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
次に、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、少なくとも前記第1の絶縁膜の上部における組成比がその他の部分における組成比と異なるように、前記第1の絶縁膜を処理する工程(b)と、前記工程(b)の後、前記第1の絶縁膜を貫通する第1の溝を形成し、前記第1の溝に導電性膜を埋めて研磨することにより、第1の金属配線を形成する工程(c)とを備えている。
この方法によれば、工程(b)で第1の絶縁膜の組成比を変化させる処理を行うことで、例えば、第1の絶縁膜として低誘電率膜の炭素を含むシリコン酸化膜を用いた場合、上部における炭素の含有率をその他の部分よりも小さくできる。これにより、第1の絶縁膜の上部の機械的強度は、その他の部分よりも大きくなるので、工程(c)における第1の金属配線を形成する際の研磨で、第1の絶縁膜の表面が損傷するのを抑制することができる。その結果、CMP損傷保護膜などを形成しなくとも、製造工程中に第1の絶縁膜がダメージを受けるのを抑制でき、良好な品質を有する半導体装置を得られる。従って、本発明の半導体装置の製造方法を用いると、配線間の寄生容量が低減され、高速に動作可能で信頼性の高い半導体装置を比較的容易に製造することができる。
本発明の半導体装置及びその製造方法によれば、低誘電率で、且つ、品質が良好な絶縁膜を備えることができ、配線間の寄生容量が低減された信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
(実施形態)
本発明の実施形態に係る半導体装置について、図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置は、例えばSiからなる基板(図示せず)と、基板上に形成され、酸化シリコン(SiO)などからなり、上部に第1の配線溝27が設けられた第1の絶縁膜21と、第1の配線溝27に埋め込まれて形成された第1の金属配線22とを備えている。なお、第1の金属配線22は、第1の配線溝27の内面上に形成された窒化タンタル(TaN)などからなるバリアメタル22aと、バリアメタル22a上に形成され、銅(Cu)などからなる導電膜22bとから構成されている。
さらに、本実施形態の半導体装置は、第1の絶縁膜21及び第1の金属配線22上に形成され、炭化シリコン(SiC)などからなる第2の絶縁膜23と、第2の絶縁膜23上に形成され、SiOCからなる低誘電率膜の第3の絶縁膜24とを備えている。ここで、第3の絶縁膜24の下部及び第2の絶縁膜23にはビアホール26が形成されており、第3の絶縁膜24の上部には、該ビアホール26に接続された第2の配線溝28が形成されている。そして、本実施形態の半導体装置は、ビアホール26上に形成されたTaNなどからなるバリアメタル25a及びCuなどからなる導電膜25bから構成された金属ビア29と、第2の配線溝28上に形成されたバリアメタル25a及びCuなどからなる導電膜25bから構成され、金属ビア29を介して第1の金属配線22に接続された第2の金属配線25とを備えている。なお、第2の絶縁膜23は、第1の金属配線22の材料として例えばCuなどを用いた場合、Cuの拡散を防止するための金属防止膜として機能する。
ここで、本実施形態の半導体装置では、第3の絶縁膜24は炭素含有酸化シリコン(SiOC)膜から構成されているが、上部24aにおける炭素の含有率がその他の部分における炭素の含有率に比べて小さくなっている。具体的には、X線光電子分光分析(XPS)法により求めた各原子の原子百分率(組成比)の値は、第3の絶縁膜24の上部24aでは、Si:O:C=32:44:24であるのに対して、その他の部分では、Si:O:C=30:41:29となっている。このように高さ方向において組成比が異なる第3の絶縁膜24では、炭素の含有率が低い上部24aにおける機械的強度が、その他の部分よりも大きくなっている。
本実施形態の半導体装置の特徴は、第2の金属配線25が形成され、低誘電率膜からなる第3の絶縁膜24において、上部24aにおける炭素の含有率がその他の部分よりも小さくなっていることにある。この場合、第3の絶縁膜24の上部24aにおける機械的強度がその他の部分よりも大きくなるため、第3の絶縁膜24の上部24aは低誘電率膜であっても十分な強度を有する膜となる。これにより、第3の絶縁膜24に埋め込み配線(第2の金属配線25)を形成するためのCMP工程時などに、第3の絶縁膜24の上面がダメージを受けるのを抑制することができる。その結果、本実施形態の半導体装置は、品質が良好な低誘電率膜を備え、寄生容量が低減され、高速に動作可能で信頼性の高い半導体装置を実現することができる。
続いて、本実施形態の半導体装置の製造方法について説明する。図2(a)〜(e)は、本実施形態の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図2(a)に示すように、基板(図示せず)上に例えばSiOからなる第1の絶縁膜21を形成した後、第1の絶縁膜21上にレジストを設けて、該レジストに配線溝パターンをフォトリソグラフィ法により形成する。その後、レジストをマスクとして、ドライエッチング法により第1の絶縁膜21を選択的にエッチングすることで、第1の配線溝27を形成する。続いて、アッシングによりレジストを除去して、第1の配線溝27の内面上にTaNなどからなるバリアメタル22aを形成した後、バリアメタル22a上にCuなどからなる導電膜22bを堆積して第1の配線溝27に埋め込む。次に、化学的機械的研磨(CMP)法により、第1の配線溝27からはみ出した余分なCuを除去することで、バリアメタル22aと導電膜22bとから構成される第1の金属配線22を形成する。
次に、図2(b)に示すように、第1の絶縁膜21及び第1の金属配線22の上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより、SiCなどからなる第2の絶縁膜23を膜厚が50nmで堆積する。続いて、第2の絶縁膜23上に、CVD法によりオルガノシラン又はオルガノシロキサンを含むガスを用いて、SiOCなどの低誘電率膜などからなる第3の絶縁膜24を膜厚が550nmで形成する。これにより、膜中にメチル基(−CH)を多く含んだ第3の絶縁膜24を形成することができる。
続いて、図2(c)に示すように、紫外線源が配置された真空チャンバー(図示せず)内に基板を設置し、ヘリウム(He)やアルゴン(Ar)などのガス雰囲気下で、第3の絶縁膜24に対して紫外線を照射する。これにより、紫外線に曝された第3の絶縁膜24の表面部分(上部24a)で、SiOCの組成比が変化する。
ここで、紫外線処理後の第3の絶縁膜24について、高さ方向における炭素の含有率について説明する。図3(a)は、本実施形態の半導体装置の製造方法に係る紫外線処理後の第3の絶縁膜24の高さ方向における炭素(C)及び酸素(O)の含有率の分布を測定した結果である。同図に示すように、第3の絶縁膜24の炭素の含有率は、膜内部ではほぼ一定の値を示しているが、膜の高さが全体の2/3程度である部分から表面(上部24a)に向かうに連れて大幅に減少している。このように、紫外線を照射することで、第3の絶縁膜24の上部24aにおける炭素の含有率が、その他の部分における炭素の含有率よりも小さくなる。
次に、図2(d)に示すように、第3の絶縁膜24の上面にレジストを塗布し、リソグラフィ法を用いてパターンを形成する。そして、このパターンをマスクとして、第2の絶縁膜23及び第3の絶縁膜24を貫通し、第1の金属配線22の上面に達するビアホール26を形成した後、アッシングによりレジストを除去する。
続いて、図2(e)に示すように、第3の絶縁膜24の上面に再度レジストを塗布し、リソグラフィ法を用いて配線溝のパターンを形成する。そして、このパターンをマスクとして、第3の絶縁膜24のうち、ビアホール26の周囲であって上部に形成された部分を除去することで、第2の配線溝28を形成する。その後、ビアホール26及び第2の配線溝28の内面上に、TaNなどからなるバリアメタル25aをスパッタリングにより形成する。次に、バリアメタル25a上にCuなどからなる導電膜25bを電気メッキ法によりビアホール26及び第2の配線溝28に埋め込む。次に、化学的機械的研磨(CMP)法により、第2の配線溝28からはみ出した余分なCuを除去することで、バリアメタル25aと導電膜25bとから構成された金属ビア29及び第2の金属配線25を同時に形成する。なお、本工程では、第2の配線溝28とビアホール26へ、同時に銅を堆積し埋め込むデュアル・ダマシン法が用いられているが、これに限定されるものではない。以上の方法により、本実施形態の半導体装置を製造することができる。
ここで、本実施形態の半導体装置の製造方法では、CVD法により誘電率の低いSiOC膜を用いて第3の絶縁膜24を形成している。このCVD法により成膜したSiOC膜における、Siに対するCの比率(C/Si)と、比誘電率及びヤング率との関係について、図4及び図5を用いてそれぞれ説明する。図4は、本実施形態の半導体装置の製造方法に係るSiOC膜における、C/Siと比誘電率との関係を示す図である。また、図5は、本実施形態の半導体装置の製造方法に係るSiOC膜における、C/Siとヤング率(GPa)との関係を示す図である。なお、両図において、C/Siが異なる各SiOC膜は、CVD法によりオルガノシロキサンを含むガスを用いて成膜条件を変更して成膜したものであり、紫外線を照射した場合(a)と紫外線を照射しない場合(b)における結果をそれぞれ示している。
まず、紫外線を照射しない場合(a)について説明する。図4からSiOC膜の炭素の含有率が増大するに従って、比誘電率は低下することがわかる。この比誘電率の低下は、膜中のメチル基の比率が増加していることによるものである。一方、図5に示すように、SiOC膜の炭素の含有率が増大するに従って、ヤング率は低下する傾向を有する。ここで、ヤング率が大きいほど応力に対する歪み量が大きいと言える。従って、図4と図5の結果から、SiOC膜の炭素の含有率が増大するほど、比誘電率が小さくなるとともにヤング率も低下することを考慮すると、低誘電率膜は例えばCMP工程などにおいて引っかき傷などの損傷を受けやすい膜であることがわかる。
次に、紫外線を照射する場合(b)について説明する。なお、紫外線(UV、UltraViolet)は、例えば温度を300℃〜450℃、圧力を1×10−8Pa〜1.01×10Pa(1atm)の範囲にそれぞれ設定し、窒素及びその他の元素を1種類以上含む窒素雰囲気下で、UVパワーを1kW〜10kWとして、例えば240秒〜1200秒間照射した。図4及び図5の結果より、SiOC膜に紫外線を照射すると、炭素の含有率が低下して、比誘電率とヤング率が共に増加することがわかる。これは、SiOC膜に紫外線を照射することで、紫外線のエネルギーにより膜中のメチル基が脱離する結果、誘電率が増加するとともに、基本骨格の結合が強固になりヤング率が増加するものだと考えられる。
従って、本実施形態の半導体装置の製造方法により形成された第3の絶縁膜24は、図3(a)に示すように、上部24aにおける炭素の含有率が膜内部よりも小さくなっているため、上部24aにおけるヤング率は、膜内部よりも高くなっている。すなわち、第3の絶縁膜24は、上部24aにおける機械的強度が膜内部に比べて大きい膜であると言える。
続いて、上述の性質を有する第3の絶縁膜24の効果を確認するために、絶縁膜表面の欠陥検査を行った結果を図6に示す。図6は、本実施形態の半導体装置の製造方法に係る第3の絶縁膜24の欠陥密度を示す結果である。なお、比較のため、紫外線を照射せずに形成された絶縁膜に対してCMP工程まで処理したサンプルを別途作成して、同様な欠陥検査を実施して欠陥密度を評価した。
図6に示すように、本実施形態の半導体装置の製造方法により紫外線を照射して形成された第3の絶縁膜24の表面(上部24a)は、紫外線を照射しない場合に比べて欠陥密度が劇的に小さくなっている。これにより、本実施形態の半導体装置の製造方法で形成された第3の絶縁膜24は、CMP工程時の損傷に対して高い耐性を有することがわかった。
以上、説明したように、本実施形態の半導体装置の製造方法の特徴は、図2(c)に示す工程で、上部の組成比がその他の部分の組成比と異なるように、第3の絶縁膜24を処理することにある。これにより、第3の絶縁膜24が低誘電率膜で、例えば炭素を含む酸化シリコン膜である場合、上部の炭素の含有率をその他の部分よりも小さくすることができるため、上部における機械的強度はその他の部分よりも大きくなる。その結果、CMP損傷防止膜などを形成しなくとも、図2(e)に示すCMPの工程などの製造工程中に、第3の絶縁膜の表面が損傷するのが抑制され、良好な品質を有する低誘電率膜が得られる。従って、本実施形態の半導体装置の製造方法を用いると、配線間の寄生容量が抑制され、高速に動作可能な半導体装置を比較的容易に製造することができる。
また、本実施形態の半導体装置の製造方法では、従来の半導体装置の製造方法と異なり、CMP損傷防止膜を低誘電率膜上に形成する必要がないため、CMP損傷防止膜と低誘電率膜との界面で剥離が起こるなどの不具合を解消することができる。
なお、本実施形態の半導体装置の製造方法では、図2(c)に示す工程で第3の絶縁膜24の上部24aの組成比を変化させる処理として、紫外線を照射する処理を行ったが、これに限定されるものではない。この処理として、例えば以下の3つの方法の1つを用いてもよい。
第1の方法として、第3の絶縁膜24に対して電子線を照射してもよい。ここで、図3(b)は、電子線照射後の第3の絶縁膜24の高さ方向における炭素(C)及び酸素(O)の含有率の分布を測定した結果である。同図に示すように、電子線を照射した場合、第3の絶縁膜24の炭素の含有率は、膜内部ではほぼ一定の値を示しているが、膜の高さが全体の半分程度である部分から表面(上部24a)に向かうに連れて緩やかに減少している。これにより、電子線処理を行うことで、第3の絶縁膜24の上部24aでは炭素の含有率が小さくなる結果、ヤング率が小さくなると言える。従って、電子線処理を行っても、上部における機械的強度がその他の部分よりも大きい第3の絶縁膜24を形成することができ、上述と同様な効果が得られる。また、この電子線処理の場合、第3の絶縁膜24の酸素の含有率が表面において著しく大きくなっている。このような組成比を有する第3の絶縁膜24では、上部24aにおけるエッチングレートが下部付近のエッチングレートと大きく異なる。従って、電子線の照射を行った絶縁膜は、CMP工程時においてより一層削れにくい膜となる。なお、電子線の照射は、例えば温度を300℃〜450℃、圧力を1×10−8Pa〜1×10−4Paの範囲にそれぞれ設定し、ヘリウム雰囲気下で、電子線パワーを10kW〜30kWとして、例えば60秒〜180秒間照射した。
続いて、第2の方法として、第3の絶縁膜24を熱源に曝してもよい。ここで、図3(c)は、熱暴露後の第3の絶縁膜24の高さ方向における炭素(C)及び酸素(O)の含有率の分布を測定した結果である。同図に示すように、熱源に暴露した場合、第3の絶縁膜24の炭素の含有率は、膜の高さが高くなるに連れて徐々に小さくなり、表面(上部24a)の炭素の含有率は、その他の部分よりも小さくなる。従って、熱暴露の処理を行っても、上部における機械的強度がその他の部分よりも大きい第3の絶縁膜24を形成することができ、上述と同様な効果が得られる。なお、熱暴露は、例えば温度を600℃〜1200℃、圧力を1×10−4Pa〜1.01×10Pa(1atm)の範囲にそれぞれ設定し、ヘリウム、窒素、又は水素雰囲気下で、10分〜30分間暴露した。
最後に、第3の方法として、第3の絶縁膜24の表面にプリズムを配置し、該プリズムにUV光を入射して生じるエバネッセンス波を用いて、第3の絶縁膜24の表面を処理してもよい。この場合においても、第3の絶縁膜24の上部24aの炭素の含有率は、その他の部分よりも小さくなり、上述と同様な効果が得られる。なお、UVは、温度を300℃〜450℃、圧力を1×10ー8Pa〜1.01×10Pa(1atm)の範囲にそれぞれ設定し、窒素及びその他の元素を1種類以上含む窒素雰囲気下で、UVパワーを1kW〜10kWとして、240秒〜1200秒間照射した。
なお、本実施形態の半導体装置の製造方法では、第3の絶縁膜24をCVD法により形成したが、これに限定されるものではなく、例えばメチルシルセスキオキサン(MSQ)やメチルハイドロシルセスキオキサン(MHSQ)などのSi、O、Cを含む材料を塗布することで第3の絶縁膜24を形成してもよい。この場合においても、図2(c)に示す工程で処理することで、上述と同様な効果が得られる。
本発明の半導体装置及びその製造方法は、半導体装置の高駆動化に有用である。
本発明の実施形態に係る半導体装置の構成を示す断面図である。 (a)〜(d)は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本実施形態の半導体装置の製造方法に係る第3の絶縁膜24の高さ方向における炭素(c)及び酸素(O)の含有率の分布を測定した結果である。 実施形態の半導体装置の製造方法に係るSiOC膜における、C/Siと比誘電率との関係を示す図である。 実施形態の半導体装置の製造方法に係るSiOC膜における、C/Siとヤング率(GPa)との関係を示す図である。 実施形態の半導体装置の製造方法に係る第3の絶縁膜の欠陥密度を示す結果である。 従来の半導体装置の構成を示す断面図である。 (a)〜(d)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
21 第1の絶縁膜
22 第1の金属配線
22a バリアメタル
22b 導電膜
23 第2の絶縁膜
24 第3の絶縁膜
24a 上部
25 第2の金属配線
25a バリアメタル
25b 導電膜
26 ビアホール
27 第1の配線溝
28 第2の配線溝
29 金属ビア

Claims (14)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に形成され、第1の溝を有し、高さ方向において組成比が異なり、上部における機械的強度がその他の部分における機械的強度に比べて大きい第1の絶縁膜と、
    前記第1の溝を埋める第1の金属配線とを備えた半導体装置。
  2. 前記第1の絶縁膜は、炭素を含む酸化シリコン膜からなり、上部における炭素の含有率が、その他の部分における炭素の含有率よりも小さい請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の絶縁膜の誘電率は、3.5以下である請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体基板と前記第1の絶縁膜の間に形成され、第2の溝を有する第2の絶縁膜と、
    前記第1の金属配線と電気的に接続され、前記第2の溝を埋める第2の金属配線とをさらに備えている請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 前記第2の金属配線は、銅からなり、
    前記第1の絶縁膜と前記第2の絶縁膜の間に形成され、前記第2の金属配線を覆う第3の絶縁膜をさらに備えている請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 半導体基板上に第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、
    少なくとも前記第1の絶縁膜の上部における組成比がその他の部分における組成比と異なるように、前記第1の絶縁膜を処理する工程(b)と、
    前記工程(b)の後、前記第1の絶縁膜を貫通する第1の溝を形成し、前記第1の溝に導電性膜を埋めて研磨することにより、第1の金属配線を形成する工程(c)とを備えている半導体装置の製造方法。
  7. 前記工程(b)で処理された前記第1の絶縁膜は、上部における機械的強度がその他の部分における機械的強度に比べて大きい請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1の絶縁膜は、炭素を含む酸化シリコン膜からなり、
    前記工程(b)で処理された前記第1の絶縁膜は、上部における炭素の含有率がその他の部分における炭素の含有率よりも小さい請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程(a)の前に、前記半導体基板上に第2の溝を有する第2の絶縁膜を形成する工程(d1)と、前記工程(d1)の後、前記第2の溝に導電性膜を埋めて研磨することにより、第2の金属配線を形成する工程(d2)とを備え、
    前記工程(a)では、前記第2の絶縁膜及び前記第2の金属配線の上に、前記第1の絶縁膜を形成し、
    前記工程(c)では、前記第2の金属配線の上面に達する前記第1の溝を形成することで、前記第2の金属配線に電気的に接続される前記第1の金属配線を形成する請求項6〜8のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第2の金属配線は、銅からなり、
    前記工程(d2)の後、且つ、前記工程(a)の前に、前記第2の絶縁膜及び前記第2の金属配線上に第3の絶縁膜を形成する工程(d3)をさらに備え、
    前記工程(a)では、前記第3の絶縁膜の上に前記第1の絶縁膜を形成し、
    前記工程(c)では、前記第1の絶縁膜及び前記第3の絶縁膜を貫通する前記第1の溝を形成する請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記工程(b)では、前記第1の絶縁膜の上面を紫外線に暴露することで、前記第1の絶縁膜の組成比を変化させる請求項6〜10記載のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(b)では、前記第1の絶縁膜の上面を電子線に曝すことで、前記第1の絶縁膜の組成比を変化させる請求項6〜10のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記工程(b)では、前記第1の絶縁膜の上面を熱源に曝すことで、前記第1の絶縁膜の組成比を変化させる請求項6〜10のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記工程(b)では、前記第1の絶縁膜の上面を、プリズムに紫外線を入射させて生じるエバネッセンス波に曝すことで、前記第1の絶縁膜の組成比を変化させる請求項6〜10のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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