JP2009236596A - 振動センサ及び振動センサの状態判別方法 - Google Patents

振動センサ及び振動センサの状態判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】振動センサを被監視対象から取外したり、加振装置等で外部から振動を加えたりすることなく、振動センサの良否を簡単に判別できるようにする。
【解決手段】振動センサは、圧電素子1と電気的に接続され、振動体の振動検出のための電気信号を外部出力するセンサケーブル7と、圧電素子1にパルス信号を印加して、圧電素子1を振動させるパルス信号印加手段をなす自己診断開始スイッチ21、自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24と、を備え、パルス信号印加手段が圧電素子1にパルス信号を印加したときに、圧電素子1が出力する良否判別用の電気信号をセンサケーブル7により外部出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、加速度や振動等の振動を圧電素子により電気信号に変換して外部出力する振動センサ、及びそのような振動センサの良否を判別する振動センサの状態判別方法に関する。
製鉄設備に多用されているポンプ、ブロア、減速機及びモーター等の回転機械軸受振動監視等では、回転機械等に振動センサを設置し、被監視対象の回転機械の良否を監視(異常検知)している。
振動センサは、素子の種類によって圧電型、動電型及び渦電流型等があり、多種多様である。回転機械軸受振動監視では、小型軽量、高精度、使用温度範囲、価格等の理由から、圧電型振動センサが用いられている。また、圧電型振動センサには、プリアンプ内蔵タイプとプリアンプ非内蔵タイプとがある。また、圧電型振動センサには、構造として圧縮型、シェア型がある。
近年、電子機器の小型化や回路基板の小型化の進展に伴い、対ノイズ性に優れ、ケーブル費用の安価なプリアンプ内蔵型振動センサが多用されている。
図10は、従来のプリアンプ内蔵型振動センサの構成例を示す。
図10に示すように、振動センサは、圧電素子101及びプリアンプ105が振動センサケーシング106に内蔵され、これら圧電素子101及びプリアンプ105が振動センサケーシング106の外部とセンサケーブル107で繋がっている。振動センサケーシング106の外部でセンサケーブル107には、直流電源108及び定電流源109が接続されている。
圧電素子101は、セラミック等である圧電体102の表裏面に1対の電極103,104が取り付けられており、各電極103,104がプリアンプ105を介して、センサケーブル107に接続されている。プリアンプ105には、このセンサケーブル107を介して、直流電源108及び定電流源109から定電流電源が供給される。すなわち、この振動センサは、プリアンプ105にセンサケーブル107を介して直流電源108及び定電流源109から定電流電源を供給して駆動しつつ、圧電素子101からの出力を同じセンサケーブル107を介して出力端子110に出力する方式であり、2本のセンサケーブル107で動作するようになっている。
ところで、振動センサ自身が正常動作しないと被監視対象の異常を正確に検知することはできない。ここで、振動センサ自身の良否を判別する方法として、振動センサに既知の振動を手動で加えて、その際の振動センサからの信号出力を確認する方法がある。しかし、振動センサが一般に作業者がアクセスし難い場所に設置されていることが多く、振動センサに手動で振動を加えて振動センサの良否を診断することは困難である。
このようなことから、自己診断機能を有する振動センサも提案されている。
図11は、特許文献1に開示されている自己診断機能を有する振動センサの構成を示す。特許文献1に開示の振動センサは、プリアンプ非内蔵の振動センサであり、自己診断時には、交流電圧信号で圧電素子を振動させる構成になっている。
すなわち、図11に示すように、圧電素子201は、圧電基板(圧電体)202の下面全体に共通電極203を設け、圧電基板202の上面に検出用電極204及び診断用電極205を設けたものであって、検出用電極204と診断用電極205とは電気的に絶縁されている。圧電素子201の検出用電極204及び共通電極203には圧電素子201から出力される電気信号を検出し、振動の大きさに応じたレベルの信号を出力端子207から出力する検出回路206が接続されており、診断用電極205及び共通電極203には圧電素子201に圧電歪を生じさせるための電気信号を入力する交流信号源208が接続されている。
この振動センサでは、通常の振動検出時において、交流信号源208をオフにし、検出回路206だけをオンにしておく。そして、被検出物(被監視対象)に取り付けた圧電素子201に加速度や衝撃等の振動が加わり、圧電効果によってその振動の大きさに応じて圧電基板202に機械的歪が発生し、このとき発生する検出用電極204及び共通電極203の電気信号を検出回路206により検出する。
また、振動センサの自己診断時には、交流信号源208及び検出回路206をオンにし、交流信号源208から診断用電極205及び共通電極203に交流電圧信号を印加して、逆圧電効果によって交流信号源208の周波数で圧電素子201を強制的に振動させる。このときの圧電素子201の振動(電気信号)を検出回路206によって検出する。そして、検出回路206から出力される電気信号のレベル(振幅)を評価することで、圧電素子201が正常であるか、又は劣化しているかを判別している。
特開平5−119055号公報
ところで、プリアンプ内蔵型振動センサ(前記図10の振動センサ)では、センサケーブル107を用いることで(センサケーブル107に接続されている出力端子110の出力信号を参照することで)、該センサケーブル107及びプリアンプ105に関する断線や短絡の有無等の良否の判別を行うことができる。例えば、手動で回路抵抗や絶縁値を測定し、又は監視装置に回路抵抗や絶縁値の測定機能を持たせることで、センサケーブル107及びプリアンプ105の異常検知を行うことができる。
しかし、圧電体102及び電極103,104等からなる振動センサ検出部については、プリアンプ105にて外部と電気的に遮断されているため、回路抵抗や絶縁値測定による良否の判別ができず、外部より良否を判別することができない。また、回路抵抗や絶縁値測定では、プリアンプ105の断線や短絡等の重大な損傷を判別できるが、プリアンプ105の特性異常(劣化)についての判別は困難であった。
このようなことから、被検出物における振動センサの取付け部付近をハンマー等で物理的に打撃し、このときの振動センサの出力を基に振動センサ検出部の良否を確認するか(物理的打撃試験のケース)、このような物理的打撃試験が困難な部位にあっては、一定周期で振動センサを新品のものに取り替えなければならなかった(振動センサ取替のケース)。しかし、この場合でも、以下のような問題点がある。
(1)物理的打撃試験のケース
振動センサ検出部が完全に破損し、信号を出力しない場合、又は損傷が著しい場合には、その損傷状態を判別することはできる。しかし、センサの出力感度低下等の振動センサ検出部の損傷初期にあっては、その損傷を判別できない。この場合、例えば、設備管理上、危険サイドの判断につながってしまう。
(2)振動センサ取替のケース
振動センサ検出部の劣化損傷メカニズムが明確でないため、振動センサ検出部の寿命が大きくばらつくので、定期取替えとすれば、オーバーメンテナンスになる。また、定期取替えとすれば、損傷状態にある振動センサを長期間使用し続けるリスクもあり、設備管理上の大きな問題を内包することになる。
また、特許文献1に開示の自己診断機能を有する振動センサ(前記図11の振動センサ)では、交流信号源208から交流電圧信号の周波数で圧電素子201を振動させるため、検出回路206で検出される電気信号は、交流電圧信号の周波数の制限を受けて限定的なものになる。例えば、振動センサの損傷状態により電気信号のレベル(振幅)は変化するが、電気信号の周波数については常に一定であることから、電気信号のレベル(振幅)だけで、振動センサの損傷状態を判別しなければならない。
以上のように、従来の振動センサでは、手動により良否を判別することに起因する問題点があり、また、自動で良否を判別する場合でも、その良否を的確に判別できないといった問題点がある。
本発明は、振動センサを被監視対象から取外したり、加振装置等で外部から振動を加えたりすることなく、振動センサの良否を簡単に判別できるようにすることである。
前記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の振動センサは、振動体に圧電素子を取り付け、前記圧電素子で前記振動体の振動を電気信号に変換して外部出力する振動センサにおいて、前記圧電素子と電気的に接続され、前記電気信号を外部出力するセンサケーブルと、前記圧電素子にパルス信号を印加して、前記圧電素子を振動させるパルス信号印加手段と、を備え、前記パルス信号印加手段が前記圧電素子にパルス信号を印加したときに、前記圧電素子が出力する良否判別用の電気信号を前記センサケーブルにより外部出力することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2に記載の振動センサは、請求項1に記載の振動センサにおいて、前記パルス信号印加手段が、前記センサケーブルから振動検出のための電気信号の出力を一時的に中止させ、その後電気信号の出力が再開したタイミングで、前記圧電素子にパルス信号を印加することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項3に記載の振動センサは、請求項1又は2に記載の振動センサにおいて、前記パルス信号印加手段及び圧電素子が、同一の筐体内に収容されつつ、前記センサケーブルが、前記筐体内から筐体外に取り出されており、前記パルス信号印加手段が、前記センサケーブルと電気的に接続され、前記筐体外から前記センサケーブルを介して入力される駆動信号に基づいて駆動されることを特徴とする。
また、本発明に係る請求項4に記載の振動センサの状態判別方法は、圧電素子を用いて振動体の振動を電気信号に変換して外部出力する振動センサの良否を判定する振動センサの状態判別方法において、前記圧電素子にパルス信号を印加し、その印加した際に前記圧電素子が出力する電気信号に基づいて、振動センサの良否を判定することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項5に記載の振動センサの状態判別方法は、請求項4に記載の振動センサの状態判別方法において、前記振動センサが、前記圧電素子を筐体内に収容して構成される振動センサ検出部と、前記圧電素子が出力する電気信号を外部出力する出力回路とを備え、前記印加した際に前記圧電素子が出力する電気信号が、時間の経過とともに振幅が減衰する振動信号であり、前記振動信号の固有振動数に基づいて前記振動センサ検出部の良否を判別し、前記振動信号の振幅に基づいて、前記出力回路の良否を判別することを特徴とする。
ここで、圧電素子にパルス信号を印加することで、圧電素子は、該圧電素子の固有振動数で振動する。よって、圧電素子は、該圧電素子の固有振動数を主成分とする電気信号を出力する。そして、その電気信号の周波数は、圧電素子等によって構成される振動センサ検出部の状態の影響を主に受けて変化し、その電気信号の振幅は、センサケーブル等の電気信号の出力回路の状態の影響を主に受けて変化する。
請求項1及び4に係る発明によれば、パルス信号を印加したことで、圧電素子が出力する電気信号を基に、振動センサの良否を判別することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、振動検出のための電気信号が回復した状態で、同一のセンサケーブルから良否判別用の電気信号を取り出すことができる。
また、請求項3に係る発明によれば、センサケーブルを利用してパルス信号印加手段を駆動することができる。すなわち、パルス信号印加手段の駆動用のセンサケーブルを特に設けることなく、パルス信号印加手段を駆動することができる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(構成)
本実施形態は、本発明を適用した自己診断機能付き振動センサである。
図1は、本実施形態に係る自己診断機能付き振動センサの構成を示す。この振動センサは、プリアンプ内蔵型の振動センサである。
図1に示すように、振動センサは、圧電素子1及びプリアンプ5が筐体となる振動センサケーシング6に内蔵され、これら圧電素子1及びプリアンプ5が振動センサケーシング6の外部とセンサケーブル7で繋がっている。振動センサケーシング6の外部でセンサケーブル7には、直流電源8及び定電流源9が接続されている。ここで、圧電素子1及びプリアンプ5を備えた振動センサケーシング6における構成は、振動センサ検出部(検出系)を構成している。
圧電素子1は、セラミック等からなる圧電体2の表裏面に1対の電極3,4に取り付けられており、各電極3,4がプリアンプ5を介して、センサケーブル7に電気的に接続されている。プリアンプ5には、センサケーブル7を介して、直流電源8及び定電流源9から定電流電源が供給される。センサケーブル7は、出力端子10に接続されている。
また、振動センサは、従来の構成(前記図10)と異なり、自己診断開始スイッチ21、自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24を備えている。
自己診断開始スイッチ21は、接続(オン)及び遮断(オフ)の切り替えスイッチであり、振動センサケーシング6の外部で、センサケーブル7に電気的に接続されつつ、グランド接続されている。これにより、自己診断開始スイッチ21をオンにすることで、センサケーブル7がグランド接続され、プリアンプ5ヘの電源供給が中断され、出力端子10の電圧は0Vになる。
自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24は、振動センサケーシング6内に配置されている。自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24は、互いに直列接続されつつ、プリアンプ5と並列となるように、センサケーブル7に電気的に接続されている。ここで、プリアンプ5の出力側(図1中の接続点a)から、圧電素子1側(図1中の接続点b)にかけて、自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24が、その順番で直列に接続されている。
自己診断開始検出回路22は、出力端子10の電圧低下(例えば、0.6V以下)を検出した場合、自己診断開始を検出する。具体的には、前述のように、自己診断開始スイッチ21をオンにしたときに、出力端子10の電圧が0Vになるが、自己診断開始検出回路22は、この出力端子10の電圧低下を検出したタイミングで、遅延回路23に検出信号を出力する。
ここでは、振動センサが、出力バイアス電圧(一般には7V前後)を中心に±数V(一般には±4V)の振動信号(被監視対象の振動に応じた電気信号)を出力していることから、その振動信号として使用されていない帯域(バイアス電圧(例えば7V)−振動信号出力電圧(例えば4V))以下の帯域(例えば3〜0V)の信号を自己診断開始信号(ここでは0V)として振動センサ検出部の外部より印加し、自己診断開始検出回路22が、その印加した自己診断開始信号(ここでは0V)を検出している。
遅延回路23は、自己診断開始スイッチ21がオンされて、プリアンプ5ヘの電源供給が短時間中断し、その後、自己診断開始スイッチ21がオフになり、プリアンプ5への電源供給が再開されて、該プリアンプ5の動作が正常に復帰するまでの時間を管理するものである。具体的には、遅延回路23は、自己診断開始スイッチ21がオンされることで、自己診断開始検出回路22からの検出信号の入力タイミング、すなわちプリアンプ5ヘの電源供給の中断を開始したタイミングから、所定時間遅延させて(プリアンプ5への電源供給が再開し、プリアンプ5の動作が回復した後に)、パルス発生回路24に駆動信号を出力する。
パルス発生回路24は、遅延回路23からの駆動信号を受け、駆動時間内に数ms幅のパルス信号を生成し、そのパルス信号を圧電素子1に印加する。すなわち、パルス発生回路24は、圧電素子1にパルス信号を出力し、逆圧電効果により圧電素子1に衝撃的な振動を加える。このとき、振動センサの振動は、圧電素子と図示しない負荷質量による共振特性を持ち、この共振周波数を主成分とした減衰振動信号を発生させる。
ここで、負荷質量は、加速度に応じて圧電素子に力を加えるための質量部材である。よって、圧電素子と印加する加速度値が同じ場合、圧電素子からの出力値は負荷質量の大きさに比例する。このようなことから、圧電素子と負荷質量の大きさをわかれば、圧電素子の出力値を基に、加速度値を検出することができ、これが振動センサの原理となる。
図2は、振動センサの構造の一例を示す。
図2に示すように、振動センサは、圧電素子1及び電子回路31が筐体となる振動センサケーシング6に内蔵されており、これら圧電素子1及び電子回路31が振動センサケーシング6の外部とセンサケーブル7で繋がっている。
ここで、電子回路31にはプリアンプ5が搭載されている。また、振動センサケーシング6は、内ケース6aと外ケース6bとから構成されており、内ケース6aと外ケース6bとは、絶縁材を成分とする接着剤32を用いて接着されている。内ケース内6aに、圧電素子1及び負荷質量33が収容されている。圧電素子1及び負荷質量は、固定ねじ34により内ケース6a内に固定されている。
(動作)
動作は次のようになる。
通常の振動検出時には、振動センサは、プリアンプ5にセンサケーブル7を介して直流電源8及び定電流源9から定電流電源を供給して駆動しつつ、圧電素子1からの出力を同じセンサケーブル7を介して出力端子10に出力する。この出力端子10の出力信号により被監視対象の回転機械の振動を検出する。
一方、自己診断時には、自己診断開始スイッチ21を短時間(数ms程度)オンにする。例えば、周期的に自動で、又は作業者が手動で、自己診断開始スイッチ21をオンにする。これにより、自己診断開始検出回路22は、出力端子10の電圧低下を検出し、その検出タイミングで検出信号を遅延回路23に出力する。遅延回路23は、自己診断開始検出回路22からの検出信号の入力タイミングから所定時間遅延して、パルス発生回路24に駆動信号を出力する。パルス発生回路24は、遅延回路23からの駆動信号の入力タイミングで、圧電素子1にパルス信号を印加する。これにより、圧電素子1は、逆圧電効果により振動する。
図3は、パルス信号を印加した際の圧電素子1の振動挙動、すなわち圧電素子1が出力する振動信号を模式的に示す。
同図(a)に示すようなパルス信号を印加すると、同図(b)に示すように、振動センサは、出力端子10から振動信号を出力する。
(作用及び効果)
作用及び効果は次のようになる。
自己診断時には、パルス発生回路24が、遅延回路23からの駆動信号の入力タイミングで、圧電素子1にパルス信号を印加することで、圧電素子1が、逆圧電効果により振動するようになる。すなわち、圧電素子1へのパルス状信号の印加が、圧電素子1に衝撃振動を加えたのと同じく作用し、圧電素子1は、共振により振動検出系(該圧電素子1及び負荷質量33等による構成)の固有振動数で振動するようになる。
そして、このとき出力端子10から出力される電気信号を基に、振動センサの良否を判別できる。すなわち、出力端子10の出力信号の振幅は、振動センサにおける回路断線による振動出力不良やプリアンプ5の特性異常(過大出力又は過小出力)等の影響を受けるため、出力端子10の出力信号の振幅を分析することで、振動センサにおける回路断線による振動出力不良やプリアンプ5の特性異常等を検知できる。ここで、プリアンプ5の特性異常としては、振動センサ検出部で検出した振動値が過大出力又は過小出力される等、振動センサ検出部で検出した振動値が正しく出力されない場合が挙げられる。
また、出力端子10の出力信号は、圧電素子1と負荷質量33による共振周波数(固有振動数)を主成分とした減衰振動信号であり、圧電素子1と負荷質量33による共振周波数に左右される。そして、共振周波数が振動センサ検出部の状態の影響を受けるため、出力端子10の出力信号の周波数を分析することで、振動センサ検出部の異常を検知できる。
例えば、振動センサ検出部の異常として、圧電素子1と負荷質量33との固定部の損傷(一般的には圧電素子1と負荷質量33とを固定する固定ねじ34の緩み等)による振動検出特性の低下、内ケース6aと外ケース6bとの間の接着劣化(剥離等)による振動検出特性の低下、振動センサ検出部内の回路断線による振動出力の不良等が挙げられる。
また、自己診断開始スイッチ21、自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24の構成により、センサケーブル7から振動検出のための電気信号の出力を一時的に中止させ、再度センサケーブル7から振動検出のための電気信号の出力が再開したタイミングで、圧電素子1にパルス信号を印加し、センサケーブル7から良否判別用の信号を出力している。これにより、同一のセンサケーブル7から良否判別用の電気信号を取り出すことができる。
以上のようなことから、本発明を適用することで、回転機械軸受振動監視に多用されているプリアンプ内蔵型振動センサの損傷を外部から判別できる。これにより、例えば、回転機械軸受振動監視装置のメンテナンス費用低減を図るとともに、回転機械軸受監視装置の信頼性を高めることができ、本発明は、製造ラインの操業安定化に寄与し、産業上極めて有用なものとなる。
特許文献1(特開平5−119055号公報)との比較では、本発明を適用した振動センサの作用及び効果は、次のようになる。
図4は、本発明を適用した振動センサにおいて、自己診断時に、パルス発生回路24のパルス信号により圧電素子1を駆動させたときの結果を示し(前記図3と同様な結果)、図5は、特許文献1に開示の振動センサにおいて、自己診断時に、交流信号により圧電素子201を駆動させたときの結果を示す。
本発明を適用した場合、図4(a)に示すようなパルス信号を圧電素子1に印加すると、図4(b)に示すように、出力端子10は減衰振動信号を出力する。これに対して、特許文献1に開示の振動センサの場合、図5(a)に示すような交流信号を圧電素子201に印加すると、図5(b)に示すように、出力端子207は、印加した交流信号と同一周波数の交流信号を出力する。
図6及び図7は、本発明を適用した振動センサが損傷している場合の、自己診断結果を示す。図6は、振動センサ検出部が損傷している場合の結果を示し、図7は、センサケーブル7が損傷している場合の結果を示す。振動センサ検出部が損傷している場合として、圧電素子1と負荷質量との固定状態が異常である場合や内外ケースの接着状態が異常である場合が挙げられる。また、センサケーブル7が損傷している場合として、絶縁不良、短絡及び断線等が挙げられる。
前記図4(a)に示すようなパルス信号を圧電素子1に印加すると、振動センサ検出部が損傷している場合には、その損傷状態に応じて、図6(a)に示すように、出力端子10からの出力信号となる減衰振動信号の周波数が大きくなったり(周波数が低下したり)、図6(b)に示すように、出力端子10からの出力信号となる減衰振動信号の周波数が小さくなったり(周波数アップしたり)する。このようなことから、振動センサ検出部の損傷を、出力端子10の出力信号の周波数の変化から検知できる。
また、前記図4(a)に示すようなパルス信号を圧電素子1に印加すると、センサケーブル7が損傷している場合には、その損傷状態に応じて、図7(a)に示すように、出力端子10からの出力信号となる減衰振動信号の振幅が小さくなったり、図7(b)に示すように、出力端子10からの出力信号となる減衰振動信号の振幅が大きくなったりする。このようなことから、センサケーブル7の損傷を、出力端子10の出力信号の振幅の変化から検知できる。
一方、図8及び図9は、特許文献1に開示の振動センサが損傷している場合の、自己診断結果を示す。図8は、振動センサ検出部が損傷している場合の結果を示し、図9は、センサケーブルが損傷している場合の結果を示す。
前記図5(a)に示すような交流信号を圧電素子201に印加すると、振動センサ検出部が損傷している場合には、その損傷状態に応じて、図8(a)に示すように、出力端子207からの出力信号となる交流信号の振幅が小さくなったり、図8(b)に示すように、出力端子207からの出力信号となる交流信号の振幅が大きくなったりする。また、前記図5(a)に示すような交流信号を圧電素子201に印加すると、センサケーブルが損傷している場合には、その損傷状態に応じて、図9(a)に示すように、出力端子207の出力信号となる交流信号の振幅が小さくなったり、図9(b)に示すように、出力端子207の出力信号となる交流信号の振幅が大きくなったりする。
以上のように、特許文献1に開示の振動センサでは、振動センサ検出部が損傷している場合及びセンサケーブルが損傷している場合のいずれの場合でも、圧電素子201を振動させるための交流信号の周波数の制限を受けて、出力端子207から出力される交流信号の振幅のみが変化する。よって、振動センサが損傷していると判断できるものの、振動センサ検出部やセンサケーブル等の振動センサの損傷箇所を特定できない。
これに対して、本発明を適用した場合には、振動センサ検出部の損傷は、出力端子10の出力信号の周波数の変化として検知でき、センサケーブル7の損傷は、出力端子10の出力信号の振幅の変化として検知でき、振動センサの損傷箇所を特定できる。
また、特許文献1に開示の振動センサでは、検出用の1対の電極203,204と励振用の1対の電極203,205を設けるため、振動センサ検出部と外部を接続するセンサケーブルが3本必要となり、本発明を適用した振動センサよりもケーブルの数が多くなる。そのため、特許文献1に開示の振動センサを取り替える際には、ケーブルの引き換えに伴う費用的損失が大きくなる。例えば、前記図10に示した従来の自己診断機能を有しない振動センサを本発明を適用した振動センサに取り替えるとした場合には、センサケーブルの数が同じであることから、その取り替え作業は容易である。これに対して、前記図10に示した従来の自己診断機能を有しない振動センサを特許文献1に開示の振動センサに取り替えるとした場合、センサケーブルの数が増えることから、取り替え作業の工数が増え、新規設置時のコストが増加する。
なお、前記実施形態の説明において、センサケーブル7は、圧電素子と電気的に接続され、電気信号を外部出力するセンサケーブルを実現しており、圧電素子1を加振するために構成された自己診断開始スイッチ21、自己診断開始検出回路22、遅延回路23及びパルス発生回路24からなる部位は、前記圧電素子にパルス信号を印加して、前記圧電素子を振動させるパルス信号印加手段を実現している。そして、前記実施形態では、前記パルス信号印加手段が前記圧電素子にパルス信号を印加したときに、前記圧電素子が出力する良否判別用の電気信号を前記センサケーブルにより外部出力することを実現している。
また、前記実施形態では、圧電素子を用いて振動体の振動を電気信号に変換して外部出力する振動センサの良否を判別する振動センサの状態判別方法において、前記圧電素子にパルス信号を印加し、その印加した際に前記圧電素子が出力する電気信号に基づいて、振動センサの良否を判別する振動センサの状態判別方法を実現している。
本発明の実施形態の振動センサの構成を示す図である。 振動センサの構造の一例を示す断面図である。 パルス信号を印加した際の圧電素子の振動挙動、すなわち圧電素子が出力する振動信号を模式的に示す特性図である。 本発明を適用した振動センサにおいて、自己診断時に、パルス信号により圧電素子を駆動させたときの結果を示す特性図である。 特許文献1に開示の振動センサにおいて、自己診断時に、交流信号により圧電素子を駆動させたときの結果を示す特性図である。 本発明を適用した振動センサにおいて振動センサ検出部が損傷している場合の、自己診断結果を示す特性図である。 本発明を適用した振動センサにおいてセンサケーブルが損傷している場合の、自己診断結果を示す特性図である。 特許文献1に開示の振動センサにおいて振動センサ検出部が損傷している場合の、自己診断結果を示す特性図である。 特許文献1に開示の振動センサにおいてセンサケーブルが損傷している場合の、自己診断結果を示す特性図である。 従来の振動センサの構成を示す図である。 特許文献1に開示の振動センサの構成を示す図である。
符号の説明
1 圧電素子、2 圧電体、3,4 電極、5 プリアンプ、6 振動センサケーシング、6a 内ケース、6b 外ケース、7 センサケーブル、8 直流電源、9 定電流源、10 出力端子、21 自己診断開始スイッチ、22 自己診断開始検出回路、23 遅延回路、24 パルス発生回路

Claims (5)

  1. 振動体に取り付けた圧電素子で前記振動体の振動を電気信号に変換して外部出力する振動センサにおいて、
    前記圧電素子と電気的に接続され、前記電気信号を外部出力するセンサケーブルと、
    前記圧電素子にパルス信号を印加して、前記圧電素子を振動させるパルス信号印加手段と、を備え、
    前記パルス信号印加手段が前記圧電素子にパルス信号を印加したときに、前記圧電素子が出力する良否判別用の電気信号を前記センサケーブルにより外部出力することを特徴とする振動センサ。
  2. 前記パルス信号印加手段は、前記センサケーブルから振動検出のための電気信号の出力を一時的に中止させ、その後電気信号の出力が再開したタイミングで、前記圧電素子にパルス信号を印加することを特徴とする請求項1に記載の振動センサ。
  3. 前記パルス信号印加手段及び圧電素子が、同一の筐体内に収容されつつ、前記センサケーブルが、前記筐体内から筐体外に取り出されており、前記パルス信号印加手段は、前記センサケーブルと電気的に接続され、前記筐体外から前記センサケーブルを介して入力される駆動信号に基づいて駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動センサ。
  4. 圧電素子を用いて振動体の振動を電気信号に変換して外部出力する振動センサの良否を判別する振動センサの状態判別方法において、
    前記圧電素子にパルス信号を印加し、その印加した際に前記圧電素子が出力する電気信号に基づいて、振動センサの良否を判別することを特徴とする振動センサの状態判別方法。
  5. 前記振動センサは、前記圧電素子を筐体内に収容して構成される振動センサ検出部と、前記圧電素子が出力する電気信号を外部出力する出力回路とを備え、
    前記印加した際に前記圧電素子が出力する電気信号は、時間の経過とともに振幅が減衰する振動信号であり、前記振動信号の固有振動数に基づいて前記振動センサ検出部の良否を判別し、前記振動信号の振幅に基づいて、前記出力回路の良否を判別することを特徴とする請求項4に記載の振動センサの状態判別方法。
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