JP2009267338A - 電極体および電気二重層キャパシタ - Google Patents

電極体および電気二重層キャパシタ Download PDF

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Abstract

【課題】長期の充放電サイクルに耐え、高温使用が可能な電極体及び電気二重層キャパシタを提供する。
【解決手段】電極体に固体酸として、無定形シリカアルミナもしくは無定形シリカマグネシアを含有させることにより、負極において電圧印加時に水の電気分解で生じるアルカリ成分が固体酸で中和され、このアルカリ成分に起因する電極体の変化や電解液溶媒の加水分解生成物による特性劣化が効果的に防止可能となる。固体酸のpKaは−2〜−10であることが好ましく、酸点濃度は0.01〜0.25mmol/gであることが好ましい。
【選択図】図5

Description

本発明は、長期の充放電サイクル特性の向上を図ると共に、高温での使用を可能とすべく改良を施した電極体および電気二重層キャパシタに関するものである。
電気二重層キャパシタは、電解液と電極の界面に微小距離を隔てて電荷が配向する現象(電気二重層)を利用したものであり、アルミニウム電解コンデンサなど従来のものと比べ飛躍的な大容量に加え、充放電サイクル特性が良好であるという特長を持つ。
しかし、電気二重層キャパシタは、多数回のサイクル試験を行うと特性が劣化するという問題点があり、これに対し、電極中のバインダー成分を研究した例があった(特許文献1)。
一方、電気二重層キャパシタについては、その大容量を活かしてハイブリッド車などのバッテリ代替といった車載用途での要求があり、高温使用に耐え得る電気二重層キャパシタの開発が望まれている。
特開2004−259793号公報
しかしながら、従来技術におけるバインダーの工夫は、高温化を実現するものではなく、これまでに実現された電気二重層キャパシタの最高使用温度は60℃(作動電圧2.5V)が限界であった。すなわち、長期の充放電サイクル特性に優れ、且つ、60℃以上の高温使用に耐える電気二重層キャパシタは実現されていなかった。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するものであって、その目的は、長期の充放電サイクルに耐え、高温使用が可能な電極体及び電気二重層キャパシタを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、電気二重層キャパシタの作製に際し、電極体に所定の固体酸を含有させることにより、良好な結果が得られることが判明したものである。
なお、本明細書中において、「電極体」とは、分極性電極+接着層+集電体を指し、「分極性電極」とは、活性炭(AC)+導電補助剤(KBなど)+バインダー(PTFEなど)を指し、固体酸を含有したものも含む。また、「電気二重層キャパシタ素子」とは、一対の電極体とそれに挟まれたセパレータを指し、「電気二重層キャパシタセル」とは、電気二重層キャパシタ素子+電解液を指し、デバイスとして作動させることができる状態のものをいう。
(電気二重層キャパシタセルの製造方法)
本発明の特徴は、従来の電極体に固体酸を含有させた点にあるので、まず、従来の電気二重層キャパシタセルの製造方法について説明する。
活性炭(AC)2.6g、ケッチェンブラック(KB)0.28g、イソプロピルアルコール(IPA)5.5gを撹拌し、この混合物に、60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水溶液0.26gを混合して混練物を作製する。この混練物を圧延用ローラーにより圧延して、150μmのシートを作製する。このシートを分極性電極として用いる。
このシートを、外部端子を設けた集電体であるアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いた接着層で接着して電極体とする。そして、これら電極体を2枚用いて電極1すなわち正極ならびに負極とし、セルロース系セパレータ2及び電解質3を介して電気二重層キャパシタ素子を作製する。この素子に電解液として1M 四フッ化ホウ酸テトラエチルアンモニウムプロピレンカーボネート溶液(以下、「1M TEABF4/PC」という)を含浸し、ラミネートフィルム4で封止し、電圧印加して、図1に示すような電気二重層キャパシタセルを作製する。なお、上記活性炭、ケッチェンブラック及びイソプロピルアルコールの混合物を「AC−KB−IPA混合物」と記す。
(本発明に係る電気二重層キャパシタセルの製造方法)
本発明においては、上記AC−KB−IPA混合物に、無定形シリカアルミナ又は無定形シリカマグネシアを、前記AC(活性炭)重量に対して5wt%添加して混合物を作製する。その後の工程は従来の製造方法と同様である。
(巻回型電気二重層キャパシタの製造方法)
本発明は、上記ラミネート型の電気二重層キャパシタセルだけでなく、巻回型の電気二重層キャパシタに適用することもできる。
活性炭(AC)52g、ケッチェンブラック(KB)5.6g、イソプロピルアルコール(IPA)110gを撹拌し、このAC−KB−IPA混合物に、予め乾燥させた無定形シリカアルミナ(pKa=−7.0〜−9.0、酸点濃度=0.24mmol/g)をAC(活性炭)重量に対して5wt%添加し、この混合物に、60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水溶液5.2gを混合して混練物を作製する。この混練物を圧延用ローラーにより圧延して、150μmのシートを作製する。
このシートを、外部端子を設けたアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いて接着し、これを負極とする。一方、正極としては、AC−KB−IPA混合物に固体酸を添加することなく、その他の工程は上記と同様にしてシートを作製し、このシートを、外部端子を設けたアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いて接着したものを用いる。
このようにして作製した正極及び負極を、セルロース系セパレータを介して巻回することにより巻回型の電気二重層キャパシタ素子を作製する。この素子に電解液として1M TEABF4/PCを含浸し、アルミケースに入れ、開口部を封口板で封口し、電圧印加して巻回型電気二重層キャパシタセルを作製する。
(固体酸)
上記固体酸としては、pKa=−7.0〜−9.0、酸点濃度=0.24mmol/gの無定形シリカアルミナ(SiO2−Al23)、あるいは、pKa=−3.0〜−5.6、酸点濃度=0.20mmol/gの無定形シリカマグネシア(SiO2−MgO)が好ましい。無定形シリカアルミナは、ケイ酸四面体のケイ素の一部がアルミニウムで置き換わった物質であり、無定形シリカマグネシアは、ケイ酸四面体のケイ素の一部がマグネシウムで置き換わった物質である。
このように、本発明に好適な固体酸を無定形シリカアルミナ並びに無定形シリカマグネシアとしたのは、これらは表面積が大きく、反応性に富むからである。また、これらの固体酸を用いることにより、固体酸の添加量を少なくすることができ、電極体の初期特性(抵抗、容量)の低下を最小限に抑えて本願の効果が得られるからである。
(固体酸のpKa)
また、固体酸のpKaは−2〜−10であることが好ましい。その理由は、pKaが−2を超えると、塩基としての機能が発現し、電解液溶媒の分解を促進させてしまうからである。一方、pKaが−10未満では、酸として強くなり過ぎ、電解質塩及び溶媒の分解を促進させてしまうからである。固体酸のpKaを上記の範囲とすることにより、電解液への影響による特性劣化を伴うことなく、本願の効果が得られる。
(固体酸の酸点濃度)
固体酸の酸点濃度は、0.01〜0.25mmol/gであることが好ましい。その理由は、固体酸の酸点濃度が0.01mmol/g未満では、特性劣化を抑えるために必要な固体酸量が多くなり、その電極体を用いた電気二重層キャパシタセルは容量が低く、内部抵抗が高くなってしまうからである。一方、固体酸の酸点濃度が0.25mmol/gを超えると、固体酸の吸着水分量が増えすぎ、その結果、電極体に多量の水が取り込まれ、特性劣化を引き起こしてしまうからである。
上記のように、固体酸は水分を吸着すると酸としての作用が低下するので、上記AC−KB−IPA混合物に添加する前に、乾燥して水分を除去しておくと、活性な酸点が多く得られるので好ましい。
(固体酸の含有量)
固体酸の含有量は、AC(活性炭)重量に対して0.1〜30wt%が好ましく、0.5〜20wt%がより好ましく、1〜10wt%がさらに好ましく、さらに好ましくは、1〜7wt%である。その理由は、この範囲未満では本願の効果が低下し、この範囲を超えると、固体酸量が多くなり、その電極を用いた電気二重層キャパシタは容量が低く、内部抵抗が高くなってしまうからである。固体酸の含有量を上記の範囲とすることにより、特性劣化を伴うことなく、本願の効果が得られる。
(変形例)
電気二重層キャパシタ素子の電極体形態としては、上記以外に、活性炭、ケッチェンブラック、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの増粘剤、アクリル系などのバインダー、水で構成されたスラリーを、外部端子を設けた集電体であるアルミニウムにコーティングして得られるコーティング電極、または塗布電極と呼ばれる電極体があるが、固体酸を添加したコーティング電極においても本願の効果が得られる。なお、これらの電極体においては、コーティング前のスラリーに固体酸を分散させて作製する。
(作用・効果)
以上のように、本発明によれば、電極体に固体酸を含有させることにより、負極において電圧印加時に水の電気分解で生じるアルカリ成分が固体酸で中和されるので、このアルカリ成分に起因する電極の変化や、電解液溶媒の加水分解生成物による特性劣化を効果的に防止することができる。
また、本発明によれば、電気分解によるアルカリ成分に直面する分極性電極に固体酸を含有させることにより、アルカリ成分の効率的中和が可能となる。また、本発明の電極体を負極に適用することにより、負極での水の電気分解で発生するアルカリ成分(OH-)が中和されるので、セルの特性劣化を効果的に防止することができる。
特に、本発明の電極体を電気二重層キャパシタに用いることにより、長期の充放電サイクル特性に優れ、且つ、85℃の高温使用に耐えつつ、その大容量を活かして、ハイブリッド車などのバッテリ代替といった車載用途での要求に応えることが可能となる。
本発明によれば、長期の充放電サイクルに耐え、且つ、85℃の高温使用が可能な電極体及び電気二重層キャパシタを提供することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(1)固体酸の添加について
(実施例1)
活性炭(AC)2.6g、ケッチェンブラック(KB)0.28g、イソプロピルアルコール(IPA)5.5gを撹拌し、このAC−KB−IPA混合物に、予め乾燥させた無定形シリカアルミナ(pKa=−7.0〜−9.0、酸点濃度=0.24mmol/g)をAC(活性炭)重量に対して5wt%添加し、この混合物に、60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水溶液0.26gを混合して混練物を作製した。この混練物を圧延用ローラーにより圧延して、150μmのシートを作製した。
このシートを、外部端子を設けたアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いて接着し、これを負極とした。一方、正極としては、AC−KB−IPA混合物に固体酸を添加することなく、その他の工程は上記と同様にしてシートを作製し、このシートを、外部端子を設けたアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いて接着したもの(以下、「従来品」という)を用いた。
このようにして作製した正極及び負極を、セルロース系セパレータを介して配置することにより電気二重層キャパシタ素子を作製した。この素子に電解液として1M TEABF4/PCを含浸し、ラミネートフィルムで封止し、電圧印加して電気二重層キャパシタセルを作製した。
(実施例2)
AC−KB−IPA混合物に添加する固体酸として無定形シリカマグネシア(pKa=−3.0〜−5.6、酸点濃度=0.20mmol/g)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製した。
(比較例)
正極・負極共に、AC−KB−IPA混合物に固体酸を添加することなく作製した従来品を用いて電気二重層キャパシタセルを作製した。
(試験結果)
まず、前記無定形シリカアルミナと無定形シリカマグネシア各0.15gを30gの1M TEABF4/PCに添加した溶液に、1%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液を添加して、水酸基濃度を変化させてpHを測定したところ、図2に示すように、いずれも、酸として作用していることが確認された。
(初期特性)
また、実施例1、実施例2及び比較例について初期特性(CAP:容量、DCIR:直流内部抵抗)を調べたところ、表1に示すような結果が得られた。
表から明らかなように、実施例1、実施例2及び比較例の初期特性は、ほぼ同等であった。
(初期作動電位特性)
次に、実施例1と比較例について、初期作動電位特性を調べたところ、図3に示すように、両者はほぼ同等であった。
(サイクル試験)
また、実施例1、実施例2及び比較例について、図4に示すサイクルを繰返し単位としたサイクル試験を行ったところ、図5に示すような結果が得られた。図5から明らかなように、固体酸を添加した実施例1及び実施例2は、固体酸を添加していない比較例より良好な結果が得られた。
このように、サイクル試験において実施例1及び実施例2の方が良好な結果を示したのは、以下の理由によると考えられる。すなわち、通常の電気二重層キャパシタにおいては、電極体、電解液に水分が存在し、電圧印加時に負極での水の電気分解によってアルカリ成分(OH-)が発生する。サイクル試験においては、このアルカリ成分(OH-)によって集電体であるアルミニウムが溶解して、特性すなわち容量や抵抗(R)が劣化すると考えられる。
これに対して、実施例1及び実施例2においては、電極体に固体酸を含有しているので、アルカリ成分(OH-)が中和されて、上記の一連の現象が抑制されるものと考えられる。
(高温負荷試験)
さらに、実施例1、実施例2及び比較例について、85℃、直流2.5V負荷試験を行ったところ、図6に示すような結果が得られた。図6から明らかなように、固体酸を添加した実施例1及び実施例2は、固体酸を添加していない比較例より良好な結果が得られた。なお、図6において、ΔCAPは、初期容量(CAP)を100%としたときの変化率を示す。
このように、高温負荷試験において実施例1及び実施例2の方が良好な結果を示したのは、以下の理由によると考えられる。すなわち、高温負荷試験においては、電圧印加時に負極で発生したアルカリ成分(OH-)によって、カーボネート類、ラクトン類などの電解液溶媒が加水分解を起こし、分解生成物によってセルの特性が劣化すると考えられる。
これに対し、実施例1及び実施例2においては、電極体に固体酸を含有しているので、アルカリ成分が中和され、前記の分解生成物によるセルの特性劣化が抑制されるものと考えられる。
(2)電解液溶媒について
本発明者等は、本発明に係る電気二重層キャパシタに用いられる電解液溶媒についてさらに検討を重ねた結果、以下のような知見を得た。
すなわち、本発明に係る電気二重層キャパシタ素子に含浸する電解液溶媒として、上記のプロピレンカーボネート(PC)の他に、スルホラン、γ−ブチロラクトンを用いても良好な結果が得られることが分かった。
(実施例3)
電気二重層キャパシタ素子に含浸する電解液として、1M 四フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウムスルホラン溶液(「1M TEMABF4/SLF」と呼ぶ)を用いた以外は、上記実施例1と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製した。
(試験結果)
この実施例3及び比較例について、60℃、直流3.0V負荷試験を行ったところ、図7に示すような結果が得られた。また、直流内部抵抗の変化率(ΔDCIR)を調べたところ、図8に示すような結果が得られた。これらの図から明らかなように、固体酸を添加することによって直流内部抵抗ΔDCIRの増加が低減されることが分かった。また、ΔCAPは比較例と同等であった。
なお、固体酸として無定形シリカマグネシアを用い、電解液溶媒としてスルホランを用いた場合にも、実施例3と同様の結果が得られた。
このように、電解液溶媒としてスルホランを用いた場合には、固体酸として上記無定形シリカアルミナ、無定形シリカマグネシアのいずれを用いても、サイクル特性、高温負荷特性が良好であった。
一方、上記実施例1として示した、電解液溶媒としてプロピレンカーボーネートを用い、固体酸として無定形シリカアルミナを用いた場合には、図5及び図6に示すように、サイクル特性、高温負荷特性が共に良好であったが、上記実施例2として示した、固体酸として上記無定形シリカマグネシアを用いた場合には、サイクル特性は良好であるものの、高温負荷特性が若干劣っていた。
また、電解液溶媒としてγ−ブチロラクトンを用い、固体酸として上記無定形シリカアルミナを用いた場合には、サイクル特性、高温負荷特性がともに良好であったが、固体酸として上記無定形シリカマグネシアを用いた場合には、サイクル特性は良好であるものの、高温負荷特性が若干劣っていた。
その理由は、シリカアルミナは固体酸であるが、シリカマグネシアは固体塩基でもあるため、アルカリを抑制するものの、プロピレンカーボーネート、γ−ブチロラクトンの加水分解を促進することが原因であると考えられる。これに対して、スルホランは、電気二重層キャパシタの使用環境では加水分解しないため、より良好な結果が得られたものと考えられる。
(3)固体酸の含有量について
続いて、電解液としてスルホランを用いた場合に、最適な固体酸の濃度について検討したところ、以下のような結果が得られた。
(実施例4)
AC−KB−IPA混合物に混合する無定形シリカアルミナの濃度を10wt%とした以外は、上記実施例3と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製した。
(実施例5)
AC−KB−IPA混合物に混合する無定形シリカアルミナの濃度を15wt%とした以外は、上記実施例3と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製した。
(試験結果)
実施例1、実施例4、実施例5及び比較例について、直流内部抵抗の変化率(ΔDCIR)を調べたところ、図9に示すような結果が得られた。図から明らかなように、固体酸の含有量は5wt%が好ましいことが分かった。固体酸は水を有しているため、含有量の増加に伴って固体酸によってセル中に水が多く持ち込まれ、その結果、セルに悪影響を及ぼすものと考えられる。
(4)巻回型の電気二重層キャパシタへの適用
固体酸を添加しない従来の製造方法によって作製した巻回型の電気二重層キャパシタにおいては、高温、負荷試験中に、開弁、容量低下、抵抗増大という問題点があることが判明した。また、この開弁、容量低下、抵抗増大した電気二重層キャパシタを分解してみたところ、巻き芯部が黒色化しており、この部分のpHが酸性化し、電解液のプロピレングリコールの分解生成物が検出された。
そこで、電極に固体酸を5%添加し、70℃の負荷試験を行ったところ、特性が改善した。固体酸が電解液のプロピレングリコールの分解を抑制しているものと思われる。以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例6)
活性炭(AC)52g、ケッチェンブラック(KB)5.6g、イソプロピルアルコール(IPA)110gを撹拌し、このAC−KB−IPA混合物に、予め乾燥させた無定形シリカアルミナ(pKa=−7.0〜−9.0、酸点濃度=0.24mmol/g)をAC(活性炭)重量に対して5wt%添加し、この混合物に、60%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)水溶液5.2gを混合して混練物を作製した。この混練物を圧延用ローラーにより圧延して、150μmのシートを作製した。このシートを、外部端子を設けたアルミニウムエッチング箔に、カーボン系接着剤を用いて接着し、これを正極及び負極とした。
このようにして作製した正極及び負極を、セルロース系セパレータを介して巻回することにより電気二重層キャパシタ素子を作製した。この素子に電解液として1M TEABF4/PCを含浸し、アルミケースに入れ、開口部を封口板で封口し、電圧印加して巻回型電気二重層キャパシタセルを作製した。
(比較例2)
正極・負極共に、AC−KB−IPA混合物を用い、素子に添加剤を添加することなく作製したシートを用い、他の工程は上記実施例6と同様にして電気二重層キャパシタセルを作製した。
(試験結果)
この実施例6及び比較例2について、70℃、直流2.5V負荷試験を行ったところ、図10に示すような結果が得られた。また、直流内部抵抗(DCIR)を調べたところ、図11に示すような結果が得られた。これらの図から明らかなように、固体酸を添加することによって、容量の低下は比較例2に比べて大幅に低減され、直流内部抵抗(DCIR)の増加は大幅に抑制されることが分かった。
本発明の実施形態における電気二重層キャパシタセルの構成を示す概念図。 本発明の実施形態において、無定形シリカアルミナ、無定形シリカマグネシアが酸として作用することを示すグラフ。 実施例及び比較例についての初期作動電位特性を示すグラフ。 サイクル試験のサイクル条件を示すグラフ。 実施例及び比較例についてのサイクル試験の結果を示すグラフ。 実施例及び比較例についての負荷試験の結果(ΔCAP)を示すグラフ。 実施例及び比較例についての負荷試験の結果(ΔCAP)を示すグラフ。 実施例及び比較例についての直流内部抵抗の変化率(ΔDCIR)を示すグラフ。 実施例及び比較例についての直流内部抵抗の変化率(ΔDCIR)を示すグラフ。 実施例及び比較例についての負荷試験の結果を示すグラフ。 実施例及び比較例についての直流内部抵抗(DCIR)を示すグラフ。
符号の説明
1…電極
2…セパレータ
3…電解質
4…ラミネートフィルム

Claims (10)

  1. 固体酸を含有することを特徴とする電極体。
  2. 前記固体酸を含有する電極体が、分極性電極と集電体とを有することを特徴とする請求項1に記載の電極体。
  3. 分極性電極に固体酸を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電極体。
  4. 固体酸のpKaは−2〜−10であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電極体。
  5. 固体酸の酸点濃度は0.01〜0.25mmol/gであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電極体。
  6. 前記固体酸が、無定形シリカアルミナ又は無定形シリカマグネシアの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電極体。
  7. 電極体が負極であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の電極体。
  8. 請求項7に記載の電極体を用いたことを特徴とする電気二重層キャパシタ。
  9. スルホン類からなる電解液を用い、固体酸として無定形シリカアルミナ又は無定形シリカマグネシアの少なくとも一方を用いたことを特徴とする請求項8に記載の電気二重層キャパシタ。
  10. カーボネート類またはラクトン類からなる電解液を用い、固体酸として無定形シリカアルミナを用いたことを特徴とする請求項8に記載の電気二重層キャパシタ。
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