JP2009297639A - 焼却灰の処理方法、及び焼却灰の処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】石炭灰の処理システム100は、石炭灰に酸性の洗浄液を加えて灰スラリーにする処理装置11と、灰スラリーを脱水する手段、及び、脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄するすすぎ手段、並びに、すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して洗浄灰にする手段を兼ね備えた遠心脱水機21と、を有し、すすぎ手段は、固形分を酸性のすすぎ水ですすぎ、その後、中性のすすぎ水で仕上げすすぎを行うように制御されている。
【選択図】図1
Description
また、本発明において、前記すすぎ工程で使用したすすぎ水の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用することを特徴とする。
また、本発明において、前記すすぎ工程で使用した前記中性のすすぎ水の残存液を、当該すすぎ工程で使用する前記酸性のすすぎ水の調製水として再利用することを特徴とする。
また、本発明において、前記すすぎ工程で使用した前記酸性のすすぎ水の残存液を、前記洗浄脱水液とともにナトリウム系アルカリ若しくはカリウム系アルカリを用いて中和処理し、中和処理後の処理物を固液分離し、その固形分である脱水ケーキを廃棄物処理する一方で、その分離液である脱水液から前記ホウ素を回収することを特徴とする。
また、本発明において、前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用することを特徴とする。
また、本発明の焼却灰の処理システムは、焼却灰に酸性の洗浄液を加えて灰スラリーにする処理装置と、前記灰スラリーを脱水する手段、及び、脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄するすすぎ手段、並びに、すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して洗浄灰にする手段を兼ね備えた遠心脱水機と、を有し、前記すすぎ手段は、前記固形分を酸性のすすぎ水ですすぎ、その後、中性のすすぎ水で仕上げすすぎを行うことを特徴とする。
また、本発明において、前記すすぎ手段は、前記すすぎを行いつつ、脱水を行うことを特徴とする。
また、本発明において、前記すすぎ手段で使用した前記中性のすすぎ水の残存液を、当該すすぎ手段で使用する前記酸性のすすぎ水の調製水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする。
また、本発明において、前記焼却灰はホウ素を含有し、前記灰スラリーを脱水して得られた洗浄脱水液をナトリウム系アルカリ若しくはカリウム系アルカリを用いて中和処理を行う中和処理装置と、前記中和処理装置で中和処理された処理物を脱水する脱水機と、前記脱水機に残存する脱水ケーキを廃棄物処理する手段と、前記脱水機によって得られた脱水液から前記ホウ素を回収する手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明において、前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする。
また、本発明において、前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記すすぎ水の調製水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係る石炭灰の処理システムを示す概略図である。
図1に示す石炭灰の処理システム100では、本発明の実施形態に係る石炭灰の処理方法が採用されており、この方法は、工程10,20,30を有する。
工程10は、石炭灰に酸性の洗浄液である希硫酸を加えて灰スラリーにし、当該石炭灰からホウ素その他の有害物質を抽出する工程である。この工程10では、抽出槽11が用いられる。なお、この実施形態では、焼却灰として、石炭灰を例に挙げているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、石炭灰以外の焼却灰であっても、本発明を適用することが可能である。また、酸性の洗浄液として、希硫酸を例に挙げているが、本発明においては、これに限定されるものではなく、希塩酸などを用いることも可能である。
工程20は、工程10で得られた灰スラリーを脱水し、脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄を行うとともに、すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して洗浄灰にする工程である。この工程20において、脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄を行う際には、まず、固形分を酸性のすすぎ水(具体的には、前述した洗浄液よりも弱酸性の水)ですすぎ(以下「前段のすすぎ」ともいう。)、その後、中性のすすぎ水で仕上げすすぎを行う(以下「後段のすすぎ」ともいう。)。本実施形態では、このようなすすぎを行いつつ、同時に脱水を行うこととする。前段のすすぎと後段のすすぎとの分岐点は、石炭灰のアルカリ度や溶出特性によって異なることから、工程20で得られる脱水液の電気伝導率(EC)やpHをモニタリングして(図2参照)、両者の分岐点を決定するものとし、具体的には、ECが減少して安定し始めた時点、或いは、pHが上昇して弱酸性(pH≧4)となった時点を分岐点とする(例えば、図2の場合には、脱水を開示してから20分が経過した時点などを分岐点とする。)。
工程30は、灰スラリーを脱水して得られた洗浄脱水液を水酸化ナトリウム(NaOH)により中和処理し、中和処理後の処理物を固液分離し、その固形分である脱水ケーキを廃棄物処理(すなわち廃棄処分)する一方で、その分離液である脱水液からホウ素を回収する工程である。この工程30では、中和槽31、脱水機32、ホウ素吸着塔33が用いられる。つまり、洗浄脱水液を中和処理する際には、中和槽31が用いられ、中和処理後の処理物を固液分離する際には、脱水機32が用いられる。また、分離液である脱水液からホウ素を回収する際には、ホウ素吸着樹脂(ホウ素を選択的に吸着することが可能なイオン交換樹脂)が内蔵されたホウ素吸着塔33が用いられる。このホウ素吸着塔33により回収されたホウ素は、純度が高いので、各種の工業原料(例えば、半導体材料、ガラス工業原料)などに、幅広く利用することができる。
本発明者らは、前述した本発明の効果を確認するために、次のような試験を行った。
まず、本発明者らは、各種の石炭灰(表1の石炭灰1〜4参照)を対象にして、石炭灰の溶出試験を行った。その試験結果を表1に示す。
続いて、本発明者らは、表1の石炭灰4を対象として、工程20で得られる脱水液の水質試験を行った。その試験方法は、次の通りである。なお、図2は、脱水液の水質試験結果を示すグラフである。この脱水液の水質試験では、まず、表1の石炭灰4に希硫酸を加えて、固液比1:1の灰スラリー(0.4mol)を得た。次に、この灰スラリーを、図1に示した遠心脱水機21により、脱水(図2の「洗浄液脱水」に相当する。)した。続いて、脱水後の固形分にすすぎ水(具体的には、水道水)を加えてすすぎ洗浄を行いつつ、脱水を行うとともに、すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して(これらの脱水は、図2の「すすぎ脱水」に相当する。)、洗浄灰を得た。そして、その際に得られた脱水液について、ホウ素濃度(mg/l)、pH、及び電気伝導率(EC(S/m))を測定し、その経時変化を観察した(図2のグラフ参照)。
また、本発明者らは、前述した洗浄灰の溶出特性を調べるために、洗浄灰の溶出試験を行った。その試験結果を表2に示す。
本発明者らは、これらの試験結果を踏まえて、すすぎ工程を次のように行うこととした。すなわち、本発明者らは、前述したすすぎ工程において、脱水後の固形分を、まず、低濃度酸溶液ですすぎ、その後、清澄水で仕上げすすぎを行うこととし、このようなすすぎ工程により、洗浄灰に残留する塩類(例えば、石膏など)の含有量を低減することが可能であると考えたのである。
また、本発明者らは、工程30において、前述した洗浄脱水液を中和処理する際に使用することが望ましい中和剤を選定するために、次のような実験を行った。
すなわち、本発明者らは、2種類の中和剤(苛性ソーダ(NaOH)及び消石灰(Ca(OH)2)を使用して、表1の石炭灰1に由来する洗浄脱水液を中和処理し、その中和液中の物質濃度を測定した。その測定結果を表4に示す。
さらに、本発明者らは、前述した脱水ケーキの特性を調べるために、脱水ケーキの含有量試験及び溶出量試験を行った。各試験結果をそれぞれ表5及び表6に示す。なお、表5の含有量試験は、底質調査法により行った。また、表6の溶出量試験は、環告46号に規定されている方法により行った。
また、本発明者らは、脱水液からホウ素を回収した後の残存液の水質を調べるために、当該残存液について水質分析を行った。その水質分析結果を表7に示す。なお、水質分析を行う際には、表1の石炭灰1に由来する残存液を分析対象にした。
ところで、前述した実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、本発明には、図3に示すような石炭灰の処理システム200が含まれる。
21,210 遠心脱水機
31,310 中和槽
32,320 脱水機,フィルタープレス
33,330 ホウ素吸着塔
100,200 石炭灰の処理システム
120 清水タンク
240 すすぎタンク
201,202,301,302 循環手段
Claims (16)
- 焼却灰に酸性の洗浄液を加えて灰スラリーにする工程と、
前記灰スラリーを脱水する工程と、
脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄するすすぎ工程と、
すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して洗浄灰にする工程と、
を有する焼却灰の処理方法であって、
前記すすぎ工程は、前記固形分を酸性のすすぎ水ですすぎ、その後、中性のすすぎ水で仕上げすすぎを行うことを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項1において、
前記すすぎ工程は、前記すすぎを行いつつ、脱水を行うことを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項1又は2において、
前記すすぎ工程で使用したすすぎ水の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項1又は2において、
前記すすぎ工程で使用した前記中性のすすぎ水の残存液を、当該すすぎ工程で使用する前記酸性のすすぎ水の調製水として再利用することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項において、前記焼却灰にホウ素が含まれる場合には、
前記灰スラリーを脱水して得られた洗浄脱水液をナトリウム系アルカリ若しくはカリウム系アルカリを用いて中和処理し、中和処理後の処理物を固液分離し、その固形分である脱水ケーキを廃棄物処理する一方で、その分離液である脱水液から前記ホウ素を回収することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項5において、
前記すすぎ工程で使用した前記酸性のすすぎ水の残存液を、前記洗浄脱水液とともにナトリウム系アルカリ若しくはカリウム系アルカリを用いて中和処理し、中和処理後の処理物を固液分離し、その固形分である脱水ケーキを廃棄物処理する一方で、その分離液である脱水液から前記ホウ素を回収することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項5において、
前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 請求項5において、
前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記すすぎ水の調製水として再利用することを特徴とする焼却灰の処理方法。 - 焼却灰に酸性の洗浄液を加えて灰スラリーにする処理装置と、
前記灰スラリーを脱水する手段、及び、脱水後の固形分をすすぎ水ですすぎ洗浄するすすぎ手段、並びに、すすぎ洗浄後の洗浄物を脱水して洗浄灰にする手段を兼ね備えた遠心脱水機と、を有し、
前記すすぎ手段は、前記固形分を酸性のすすぎ水ですすぎ、その後、中性のすすぎ水で仕上げすすぎを行うことを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項9において、
前記すすぎ手段は、前記すすぎを行いつつ、脱水を行うことを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項9又は10において、
前記すすぎ手段で使用したすすぎ水の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項9又は10において、
前記すすぎ手段で使用した前記中性のすすぎ水の残存液を、当該すすぎ手段で使用する前記酸性のすすぎ水の調製水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項9〜12のいずれか1項において、前記焼却灰はホウ素を含有し、
前記灰スラリーを脱水して得られた洗浄脱水液をナトリウム系アルカリ若しくはカリウム系アルカリを用いて中和処理を行う中和処理装置と、
前記中和処理装置で中和処理された処理物を脱水する脱水機と、
前記脱水機に残存する脱水ケーキを廃棄物処理する手段と、
前記脱水機によって得られた脱水液から前記ホウ素を回収する手段と、
を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項14において、
前記すすぎ手段で使用した前記酸性のすすぎ水の残存液を、前記中和処理装置に循環させるための循環手段を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項14において、
前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記洗浄液の調整水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。 - 請求項14において、
前記脱水液から前記ホウ素を回収した後の残存液を、前記すすぎ水の調製水として再利用するための循環手段を有することを特徴とする焼却灰の処理システム。
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