JP2010052995A - マザー基板のスクライブ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スクライブ加工時にブレイクしにくいスクライブ方法を提供する。
【解決手段】 マザー基板のY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、基板にスクライビングホイールを圧接させて、マザー基板側を圧接状態でY方向に搬送することにより行い、マザー基板のX方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、スクライビングホイール側を圧接状態でX方向に移動することにより行い、互いに交差するX方向およびY方向のスクライブラインを形成するマザー基板のスクライブ方法であって、(a)前記単位表示パネル間にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、(b)X方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、(c)前記マザー基板の周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、の順でスクライブラインを形成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、ガラス基板を貼り合わせたマザー基板(貼り合せ基板、貼り合せマザー基板ともいう)のスクライブ方法に関し、さらに詳細には、周縁に不要部分として廃棄する端材領域が含まれるマザー基板のスクライブ方法に関する。
本発明の基板加工方法は、具体的には液晶表示パネル用の単位表示パネルの加工などに利用される。
液晶表示パネルでは、2枚の大面積ガラス基板を使用し、一方の基板上にカラーフィルタ(Color Filter)を形成し、他方の基板上に液晶を駆動するTFT(Thin film Transistor)および外部接続のための端子領域を形成する。そして、これら2枚の基板を貼り合わせるとともに液晶を封入したマザー基板を形成し、次いで、1つ1つの単位表示パネル(液晶表示パネル用の単位基板)に分断する工程を経ることにより、液晶表示パネルが製造される。
液晶表示パネル用のマザー基板では、カラーフィルタが形成された側の第一基板(CF側基板ともいう)と、TFTおよび端子領域が形成された側の第二基板(TFT側基板ともいう)とがシール材を挟んで貼り合わせてある。また、マザー基板の周縁や単位表示パネルどうしの間には、端子領域を形成するために、あるいは、隣接する単位表示パネルの間に緩衝領域を設けるために、分断後に廃棄される端材領域が形成してある。
一般に、マザー基板から単位表示パネルを切り出す工程では、スクライビングホイールが利用されている。その場合、まず、マザー基板を構成する2枚の基板(CF側基板とTFT側基板)に対し、それぞれのスクライブ予定ラインに沿ってスクライビングホイールを圧接させながら相対移動させることにより、スクライブラインを形成する。
続いて、マザー基板上のすべてのスクライブ予定ラインにスクライブラインが形成された後に、各スクライブラインに沿って、力を加えてブレイクしたり(メカニカルブレイク)、加熱蒸気を加えてブレイクしたり(スチームブレイク)することにより、マザー基板を単位表示パネルごとに完全分断するブレイク加工を行う。そして分離された1つ1つの単位表示パネルを、搬送ロボットにより後工程に移送する。必要に応じて、単位表示パネルを移送した後、残存する端材を破砕処理する。
これら一連のマザー基板の加工を、上下二面で同時に行うようにして、大面積の基板を反転させることなく、しかも、効率よく加工するための基板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の基板加工システムについて簡単に説明する。本システムでは、スクライビングホイールを用いてスクライブするスクライブ機構と、スチームブレイクおよびメカニカルブレイクを行うブレイク機構とが、別々の位置に設けてあり、マザー基板は、基板搬送機構によってスクライブ機構の位置からブレイク機構の位置に移送されるようにしてある。この基板搬送機構による搬送方向をY方向とする。
スクライブ機構は、上下一対のスクライビングホイールでマザー基板を上下方向から2枚同時にスクライブする。一般に、単位表示パネルは長方形であるため、マザー基板は、互いに直交する二方向に沿ってスクライブが行われる。スクライブ機構では、これら二つの方向のうち、一方向を基板搬送機構の搬送方向であるY方向に合わせるようにし、他の一方向をY方向と直交するX方向にしている。これにより、Y方向については基板搬送機構を利用してマザー基板をY方向に移動しながらスクライブ加工を行うようにしている。
例えば、図8は典型的なマザー基板の一例である。このマザー基板Mには単位表示パネルPがそれぞれ縦横に3列ずつ並べてあり、各単位表示パネルPのTFT側基板G2には、2つの辺に端子領域Tが設けてある。そして、隣接する単位表示パネルP間の境界(端子領域Tを覆う位置のCF側基板G1も含む)と、マザー基板Mの外周部分には、端材領域Sが形成してある。本システムの基板搬送機構にマザー基板Mが載置されるときに、長方形である単位表示パネルPの二辺がX方向、他の二辺がY方向に向けられる。
図9は、マザー基板Mから各単位表示パネルPを切り出す際に、マザー基板MのTFT側基板G2に設定されるスクライブ予定ラインの位置を示す図である。マザー基板M(TFT側基板G2)の周縁には、Y方向に沿って2本(Y1、Y6)、X方向に沿って2本(X1、X6)のスクライブ予定ラインが設定される。また、マザー基板M(TFT側基板G2)の中央部分には、隣接する単位表示パネルP間に2本ずつで、Y方向に沿って4本(Y2、Y3、Y4、Y5)、X方向に沿って4本(X2、X3、X4、X5)のスクライブ予定ラインが設定される。CF側基板G1は、端子領域Tの幅だけ位置がずれるが、ほぼ同様の配置でスクライブ予定ラインが設定されるので説明を省略する。
したがって、マザー基板Mから個々の単位表示パネルPを切り出す際には、X方向およびY方向に複数回のスクライブが行われることになる。
本システムでは、Y方向のスクライブについては、スクライビングホイールの位置をY方向の各スクライブ予定ライン上に合わせて、刃先をY方向に向け、上述した基板搬送機構でマザー基板をY方向に往復移動させることによってスクライブ加工が行われる。一方、X方向のスクライブについては、スクライビングホイールをX方向に走査させるスクライビングホイール移動機構(スクライブ機構に付設してある)を駆動することによりスクライブ加工が行われる。すなわち、スクライビングホイールの位置をX方向の各スクライブ予定線上に合わせ、刃先をX方向に向け、スクライビングホイール移動機構でスクライビングホイールをX方向に往復移動させることによりスクライブ加工が行われる。
WO2005/087458号公報
上述した基板加工システムでは、X方向については、スクライビングホイールを移動させることでスクライブを行い、Y方向については、マザー基板を移動させることでスクライブを行うようにしている。
本発明者らは、X方向、Y方向のスクライブラインが交差するクロスカット部分では、先にスクライブした方向のスクライブラインに沿って基板の厚み方向に形成されたクラック(垂直クラック)が、後のスクライブの際に加わる圧力によってさらに深く伸展する場合があり、その際に垂直クラックが基板を貫通しブレイクされてしまうことがあることを見出した。本来は、すべてのスクライブラインを形成してから所定の位置(ブレイク工程)でブレイクしなければならないにもかかわらず、先にブレイクが発生してしまうと、その後の基板の搬送、分離された部分(端材等)の搬出・除去に支障が生じる。したがって、工程管理上、スクライブの途中でブレイクが発生しないようにすることが問題になる。
この点に関し、これまでは、図11に示すように、Y方向のスクライブ(Y1〜Y6)を先に行い、その後にX方向のスクライブ(X1〜X6)を行うようにしていた。その理由はX方向のスクライブを先に行うと、後でY方向のスクライブの際に、基板をY方向に往復搬送させながらスクライブを行うことになる。Y方向の基板搬送中に、搬送機構と基板面との間に摩擦力が働くことは避けられない。X方向のスクライブラインが先に形成されていると、搬送中の摩擦の影響で、X方向のスクライブに沿って形成された垂直クラック溝をさらに広げる方向に力が働いてしまい、Y方向の往復搬送の頻度が高くなるとX方向のスクライブラインに沿ってブレイクされることがある。
一方、Y方向のスクライブを先に行うと、後でX方向にスクライブする際には搬送機により基板をY方向に大きく往復搬送する必要がない。したがってX方向のスクライブ時には、Y方向のスクライブラインに沿って形成された垂直クラックを広げる方向に力が働かないので、搬送によるブレイクの発生はほとんどなくなる。
したがって、基板搬送が行われるY方向を先にスクライブし、次いで、スクライビングホイールをX方向に移動させてX方向をスクライブするようにして、Y方向の基板の往復搬送によるブレイクの発生を防いでいた。
ところで、最近の液晶表示パネルでは、ガラス基板の軽量化が求められている。そのため、液晶表示パネルを構成する2枚のガラス基板(CF側基板とTFT側基板)の板厚を薄くして軽量にすることがなされている。これまでの液晶表示パネルに使用される基板の板厚は薄くても0.7mm程度であったものが、最近では0.5mm、0.3mmに移行しつつあり、さらに将来は0.2mm、0.1mm、0.05mmと、ますます薄くなる傾向にある。
スクライビングホイールを用いたスクライブでは、基板の板厚が薄くなるとスクライブラインに沿って形成される垂直クラックが基板を貫通しやすくなるので、ブレイクされてしまう不具合が生じやすくなる。
本発明者は、上述した基板加工システムでも、基板の板厚が0.5mm以下まで薄くなると、これまでと同じ圧接力にて、先に基板搬送方向であるY方向をスクライブし、後にX方向をスクライブした場合に、Y方向のスクライブラインに沿ってブレイクが発生する不具合が生じることを見出した。特に、Y方向のスクライブラインのうち、マザー基板周縁にあるスクライブライン(両端のスクライブライン)についてブレイクが発生した場合、端材が落下する不具合が発生することとなった。
そこで、本発明は、X方向についてはスクライビングホイールを移動させることでマザー基板のスクライブを行い、Y方向については基板搬送機構でマザー基板を移動させることで、マザー基板に複数のスクライブラインを形成する際に、X方向およびY方向のすべてのスクライブラインを形成し終える前(所定の位置(ブレイク工程)でブレイクする前)に、一部のスクライブライン(特に基板周縁のY方向のスクライブライン)においてブレイクが発生する不具合を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、スクライブ予定ラインに対するスクライブを行う順を工夫することにより、特に基板周縁のY方向のスクライブラインにおけるブレイクの発生を抑えるようにしている。
すなわち、本発明のスクライブ方法では、加工対象となるマザー基板のX方向およびY方向に、単位表示パネルが並べて配置され、単位表示パネル間、および、マザー基板の周縁に、X方向またはY方向に沿ったスクライブ予定ラインが設定されている。
マザー基板のY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、マザー基板側をY方向に圧接状態で搬送することにより行う。また、マザー基板のX方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、スクライビングホイール側をX方向に圧接状態で移動することにより行う。
そして、本発明では、(a)前記単位表示パネル間にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、(b)X方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、(c)前記マザー基板の周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、の順でスクライブラインを形成するようにして、互いに交差するX方向およびY方向のスクライブラインを形成する。
本発明は、特にマザー基板が、板厚が0.05mm以上0.5mm以下である場合に、より効果的である。
本発明によれば、最初に、スクライビングホイールをマザー基板に圧接し、マザー基板側をY方向に搬送することによりY方向のスクライブを行う。このときは、マザー基板の中央部分にある単位表示パネル間のY方向のスクライブ予定ラインについてスクライブを行い、マザー基板の周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインについてはスクライブを行わないようにする。
続いて、スクライビングホイール側を基板に圧接し、X方向に圧接状態で移動することによりX方向のスクライブを行う。先に形成したY方向のスクライブラインは、X方向のスクライブの際に、交差部分が圧接され、その近傍の垂直クラックが伸展することになるが、X方向のスクライブの際にはスクライビングホイール側をX方向に移動させるため、基板の移動によるY方向のスクライブラインに沿って形成された垂直クラックを深く伸展させる力が働かないため、Y方向のスクライブラインに沿ってブレイクが発生する可能性は低い。
しかも、このときマザー基板周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインについては未だスクライブしていないため、ブレイクされた場合、端材落下等の不都合の原因になりやすかった周縁部分のY方向スクライブラインでのブレイクは発生しない。
続いて、再びスクライビングホイールをマザー基板に圧接させた状態で、マザー基板側をY方向に搬送することにより、マザー基板周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブを行う。マザー基板の周縁を除いた中央部分は、既にY方向にスクライブされているので、X方向のスクライブラインの中央部分については後から圧接されることがない。
マザー基板の周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインを圧接するので、このときに周縁付近のX方向スクライブラインに沿って形成された垂直クラックが周縁付近の部分で伸展することも考えられる。しかし、X方向スクライブラインの中央部分(周縁以外)は、X方向のスクライブが行われる前にY方向のスクライブが行われており、後からY方向のスクライブが行われないので、垂直クラックが伸展しない。X方向のスクライブ後、周縁のY方向のスクライブのために基板をY方向に搬送するため、X方向のスクライブラインに沿って形成された垂直クラックを伸展させる力が働くが、周縁の2本のスクライブラインを形成するだけであり、往復回数が最小限(多くて2回)であり、X方向のスクライブラインに沿ってブレイクが発生する危険性も最小限に抑えられる。結局、総合的な評価として、X方向にもY方向にもブレイクされにくい状況(ブレイクされるまで垂直クラックが伸展する危険性が最小限に抑制された状況)になる。
このように、X方向のスクライブラインは、Y方向のスクライブ時の基板の搬送によりブレイク状態になりやすいが、このうち、基板中央部分のY方向のスクライブをX方向のスクライブよりも先に行うことにより、スクライブ後に基板中央部分がY方向のスクライブにより圧接されることがないようにし、周縁のY方向のスクライブラインは、最後にスクライブすることで、スクライブ後に圧接されないようにして、スクライブラインに沿って形成されたクラックの伸展を抑えるようにする。
本発明によれば、周縁を除く基板中央部分(すなわち単位表示パネル間)にあるY方向スクライブ予定ライン、X方向スクライブ予定ライン、周縁にあるY方向スクライブ予定ラインの順でスクライブを行うことにより、X方向、Y方向のいずれについても所定の位置(ブレイク工程)以外でのブレイクの発生を低減させることができる。その結果、工程上、特に問題となる基板周縁のY方向スクライブラインに沿った端材落下等の不都合の発生を効果的に防止できる。
以下、本発明であるマザー基板のスクライブ方法の一実施形態について、図面を用いて説明する。以下に説明するスクライブ方法は、液晶表示パネルの製造工程で利用される。
(基板加工システム)
最初に本発明のスクライブ方法を実施する際に使用する基板加工システムの一例について説明する。
図1は本発明の基板加工方法が利用される基板加工システム1の全体構成を示す斜視図である。図2は図1のA視斜視図(後述する架台10を除く)である。図3は基板加工システム1の平面図(後述するフレーム11、支柱14を除く)である。図4は図3のB−B’断面図、図5は図3のC−C’断面図、図6は図3のD−D’断面図、図7は図3のE−E’断面図である。
ここでは、単位表示パネルがX方向に3列、Y方向に3列並んだマザー基板90(図8のマザー基板Mと同一)を加工する場合を説明する。なお、説明で用いるXYZ方向については図中に示す。
まず、システムの全体構造について説明する。
基板加工システム1は、基板搬入側1Lから基板搬出側1Rに向けて、Y方向にマザー基板90が搬送されていき、その途中でスクライブ加工やブレイク処理が行われるようにしてある。
マザー基板90は、上側が第二基板G2(TFT側基板)、下側が第一基板G1(CF側基板)となるように載置される。
基板加工システム1は、中空の架台10、メインフレーム11、支柱14により骨組構造が形成される。架台10の上方には、マザー基板90を支持するための基板支持装置20が配置される。基板支持装置は、基板搬入側に位置する第一基板支持部20Aと基板搬出側に位置する第二基板支持部20Bとからなる。第一基板支持部20Aと第二基板支持部20Bとの中間位置に、スクライブ機構30が配置される。
図4(図3のB−B’断面)に示すように、第一基板支持部20Aと第二基板支持部20Bとのそれぞれが、X方向に並んだ5台の支持ユニット21で構成される。各支持ユニット21は、スクライブ機構30に近い側で、架台10に固定される。各支持ユニット21の上面にはタイミングベルトが周回移動するようにしてあり、後述するクランプ装置50と連動してマザー基板90をY方向に搬送する。
スクライブ機構30は、基板支持装置20上に支持されるマザー基板90よりも上方に位置する上部ガイドレール31および下方に位置する下部ガイドレール32が設けられ、上部ガイドレール31にはX方向に移動可能に取り付けられる上部スクライブ機構60、下部ガイドレール32にはX方向に移動可能に取り付けられる下部スクライブ機構70がそれぞれ取り付けてある。
図5(図3のC−C’断面)に示すように、上部スクライブ機構60は、下端に第二スクライビングホイールW2が取り付けられるとともに、第二スクライビングホイールW2を昇降させる昇降機構61、第二スクライビングホイールW2の刃先方向をXY平面内で回転可能とする回転機構62、上部ガイドレール31に沿ってX方向に移動するためのX軸駆動機構63が設けられている。
下部スクライブ機構70は、上端に第一スクライビングホイールW1が取り付けられるとともに、第一スクライビングホイールW1を昇降させる昇降機構71、第一スクライビングホイールの刃先方向をXY平面内で回転可能とする回転機構72、下部ガイドレールに沿ってX方向に移動するためのX軸駆動機構73が設けられている。
昇降機構61、71としては、例えば、エアシリンダ、サーボモータ、リニアモータを利用した押圧機構(スクライブヘッド)を例示できる。回転機構62、72としては、例えば、ボールベアリングを利用したジョイント機構を例示できる。例えば、構造上、回転機構62、72の垂直方向の回転軸に対するスクライビングホイールW1、W2の水平方向の回転軸(ピン)の水平平面内での位置を変位させておくことにより、基板とスクライビングホイールとの相対移動(Y方向への基板の搬送、X方向へのスクライビングホイールの移動)に応じてスクライビングホイールの刃先の向きがスクライブ方向に同位する構造となる。X軸駆動機構63、73としては、例えば、サーボモータとボールネジとを利用した機構、リニアモータ機構を例示できる。
スクライビングホイールW1、W2としては、例えば、WO2007/004700A1、特開平9−188534に開示されたスクライビングホイール又はカッターホイールを使用することができる。すなわち、回転軸を共有する二つの円錐台の底部が交わって円周稜線が形成された外周縁部と、前記円周稜線に沿って円周方向に交互に形成された複数の切欠き(溝)および突起とからなり、前記突起は、前記円周稜線が切り欠かれて(前記円周稜線に溝が形成されて)残った、円周方向に長さを有する円周稜線の部分で構成されたスクライビングホイール(カッターホイール)を使用することができる。
基板支持装置20の基板搬入側1L側には、図1または図2に示すように、マザー基板90の基板搬入側の端部(マザー基板90の後端)をクランプするクランプ装置50が配置される。クランプ装置50は、一対のクランプ具51(51L、51R)、クランプ具51を昇降させる昇降機構55(55L、55R)、移動ベース57からなり、マザー基板90をクランプした状態でY方向に移動させる。このクランプ装置50はリニアモータ機構58により駆動される。そして支持ユニット21の間隙および下方を移動して、マザー基板90をクランプした状態のまま、マザー基板90の後端までスクライブ機構30を通過できるようにしてある。クランプ具51Lおよびクランプ具51Rは、それぞれマザー基板90に形成された単位表示パネルの左側の列、右側の列をクランプするようにしてある。
基板支持装置20の基板搬出側1Rには、図6(図3のD−D’断面)に示すように、送られてくるマザー基板90に対し、加熱蒸気を上から吹き付ける上部スチームユニット101、下から吹き付ける下部スチームユニット102を備えたスチームブレイク装置100が配置される。スチームブレイク装置100から吹き付ける加熱蒸気の間を、スクライブ加工されたマザー基板90が通過することにより、スクライブラインに沿って形成されている垂直クラックを基板の厚み方向に伸展させる積極的なブレイク処理が行われる。スチームブレイク装置100は、リニアモータ機構130によりY方向に移動できるようにしてある。
スチームブレイク装置100の基板搬出側1Rの位置には、図7(図3のE−E’断面)に示すように、マザー基板90から単位表示パネルを1つずつ取り出して後工程に送る基板搬出装置120が配置される。基板搬出装置の構成については特に限定はなく、例えば、先端に単位表示パネルを吸着するための機構を備えたロボットハンドを例示することができる。例えば、基板搬出装置には、スクライブ後のマザー基板90の載置位置の上方に上部ガイドレール121が設けられ、上部ガイドレール121に沿ってX方向に移動可能な搬出ロボット80が取り付けられた基板搬出装置120を例示できる。基板搬出装置120の上部ガイドレール121は、例えば、リニアモータ130によりY方向に移動できるようにしてある。
搬出ロボット80は、吸着パッド82が取り付けられたプレート83と、プレート83を回転させる回転機構84と、プレート83を昇降させる昇降機構85と、X軸駆動機構86とを有する。そして搬出ロボット80は、マザー基板90から分断された単位表示パネルの1つを吸着して上方に引き離す。さらに引き離された単位表示パネルを回転しながらX軸方向に移動し、さらにリニアモータ130によりY方向に移動し、1つずつ搬出する動作を行う。搬出された単位表示パネルは図示しない後工程に受け渡され、次の加工が行われる。
基板搬出装置120の基板搬出側1Rには、単位表示パネルの搬出後に、残存する端材を破砕処理するためのクラッシュ装置を配置してもよい。
(スクライブ方法)
次に、本発明によるマザー基板90のスクライブ方法について説明する。
マザー基板90のY方向のスクライブを行うときは、スクライブ機構30(上部スクライブ機構60、下部スクライブ機構70)のX軸駆動機構63、73でスクライビングホイールW1、W2の位置をスクライブ予定ライン上のスクライブ開始位置に移動する。昇降機構61、71でスクライビングホイールW1、W2を基板面に圧接する。そして、基板支持装置20とクランプ装置50とにより、マザー基板90をY方向に往復搬送させることでスクライブする。この際、回転機構62、72により、スクライビングホイールW1、W2の刃先は従動的にY方向に向くことになる。
X方向のスクライブを行うときは、基板支持装置20とクランプ装置50とでマザー基板90を搬送してスクライビングホイールW1、W2の位置がスクライブ予定ライン上のスクライブ開始位置にくるようにする。昇降機構61、71でスクライビングホイールW1、W2を基板面に圧接する。そして、X軸駆動機構63、73を駆動することによりスクライビングホイールW1、W2をX方向に移動させることでスクライブする。この際、回転機構62、72により、スクライビングホイールW1、W2の刃先は従動的にX方向に向くことになる。
図9は、マザー基板90に設定したX方向およびY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブの順を示す図である。ここではTFT側基板G2について説明するが、CF側基板G1についても、対応するスクライブ予定ラインに対して同じ順でスクライブする。
最初に、Y方向のスクライブ予定ラインのうち、マザー基板90の周縁にあるスクライブ予定ラインY1、Y6以外の、隣接する単位表示パネルP間に設定したスクライブ予定ラインY2、Y3、Y4、Y5についてのスクライブを行う。なお、Y2〜Y5間での順序は任意でよい。
次に、X方向のスクライブ予定ラインX1、X2、X3、X4、X5、X6についてのスクライブを行う。なお、X1〜X6間での順序は任意でよい。このとき、スクライブ予定ラインY1、Y6についてはスクライブされていないので、この部分で端材落下等の不具合が発生することはない。
次に、Y方向のスクライブ予定ラインのうち、Y1、Y6についてスクライブを行う。Y1、Y6間での順序は任意でよい。このとき、X1〜X6との交差部分では、Y1およびY6のスクライブ時に、この部分のX方向スクライブラインが再び圧接される。そのとき基板はY方向に往復搬送されるので、X方向のスクライブラインに沿って形成された垂直クラックを広げる力が働くことがある。したがってX方向のスクライブラインに沿って形成された垂直クラックはY1およびY6の交差点付近では深く伸展することがあるが、Y2〜Y5との交差点付近についてはX方向のスクライブラインは圧接されないため、スクライブラインに沿って形成された垂直クラックが伸展することはない。したがって、X方向スクライブラインに沿ったブレイクの発生はスクライブラインの中央部分での垂直クラックの伸展を抑制することにより防ぐことができる。
以上の手順でスクライブを行うことにより、スクライブ加工中にブレイクされてしまうおそれを低減することができる。
本発明のスクライブ方法は、液晶パネル用のマザー基板のスクライブ加工に利用することができる。
本発明のスクライブ方法で用いる基板加工システムの全体構成を示す斜視図。 図1の基板加工システムのA視斜視図。 図1の基板加工システムの平面図。 図3のB−B’断面図。 図3のC−C’断面図。 図3のD−D’断面図。 図3のE−E’断面図。 マザー基板の一例を示す図。 図8のマザー基板に設定されるスクライブ予定ラインを示す図。 本発明のスクライブ方法におけるスクライブ順を示す図。 従来からのスクライブ方法におけるスクライブ順を示す図。
符号の説明
1 基板加工システム
20 基板支持装置
30 基板分断機構
50 クランプ装置
60 上部スクライブ機構
70 下部スクライブ機構
80 搬出ロボット
90 マザー基板
100 スチームブレイク装置
120 基板搬出装置
G1 第一基板(CF側基板)
G2 第二基板(TFT側基板)
S 端材領域
T 端子領域

Claims (2)

  1. 加工対象となるマザー基板のX方向およびY方向に単位表示パネルが並べて配置され、前記単位表示パネル間、および、前記マザー基板の周縁に、X方向またはY方向に沿ったスクライブ予定ラインが設定され、
    前記マザー基板のY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、マザー基板側を圧接状態でY方向に搬送することにより行い、
    前記マザー基板のX方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブは、スクライビングホイール側を圧接状態でX方向に移動することにより行い、
    互いに交差するX方向およびY方向のスクライブラインを形成するマザー基板のスクライブ方法であって、
    (a)前記単位表示パネル間にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、
    (b)X方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、
    (c)前記マザー基板の周縁にあるY方向のスクライブ予定ラインに対するスクライブ、の順でスクライブラインを形成するマザー基板のスクライブ方法。
  2. マザー基板は、板厚が0.05mm以上0.5mm以下である請求項1に記載のスクライブ方法。
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