JP2010061702A - 情報記録再生装置、情報記録再生システム、情報処理装置および情報再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置、情報記録再生システム、情報処理装置および情報再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】情報転送の高効率化を図ることが可能な情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】本発明の情報記録再生装置1は、複数の記録面2a〜2dを構成する1または複数の記録媒体2と、各記録面2a〜2dに配置される複数のヘッド4a〜4dと、複数のヘッド4a〜4dを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータ9と、各ヘッド4a〜4dに対応して設けられ、第1のアクチュエータ9に対して各ヘッド4a〜4dを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータ5a〜5dと、記録信号を各ヘッド4a〜4dに一斉に出力する記録処理回路14a〜14dと、各ヘッド4a〜4dにより読み出される再生信号が一斉に入力され、各再生信号から情報を再生する再生処理回路14a〜14dと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報記録再生装置、情報記録再生システム、情報処理装置および情報再生装置に関し、特に、ヘッドを多段アクチュエータにより位置決めする技術に関する。
近年、情報記録再生装置として、磁気ディスク装置や光ディスク装置などが知られている。こうした情報記録再生装置では、1または複数のディスク状の記録媒体に合計で複数の記録面が構成され、これら記録面のそれぞれに対応して、情報を読み書きするヘッドが設けられる。
磁気ディスク装置を例にとると、複数のヘッドは、ボイスコイルモータ等のアクチュエータにより一律に移動され、ディスク状の記録媒体の各記録面に形成された複数の円周軌道の中の、径位置が共通する円周軌道(いわゆるシリンダ)に近づけられる。
米国特許第7035972(B2)号, Method and apparatus for power-efficient high-capacityscalable storage system
ところで、各記録面に形成された円周軌道は個々に異なった歪みを有することから、上記のアクチュエータでは、全てのヘッドを同時に各記録面の円周軌道に位置決めすることができない。このため、情報の読み書きは、何れか1つのヘッドを円周軌道に位置決めした状態で、このヘッドによって行われ、その間、残りのヘッドは使用されていなかった。
このように、従来の情報記録再生装置では、複数の記録面のそれぞれに対応してヘッドが設けられていても、一度に使用されるヘッドは1つだけであった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、情報転送の高効率化を図ることが可能な情報記録再生装置、情報記録再生システム、情報処理装置および情報再生装置を提供することを主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の情報記録再生装置は、複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記第1のアクチュエータは、前記各ヘッドの平均的な偏差に基づいて、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける。
また、本発明の一態様では、ディスク状に形成された前記複数の記録媒体を共通の回転軸で回転させるスピンドルモータを更に備える。
また、本発明の一態様では、ディスク状に形成された前記記録媒体の前記各記録面には、その回転軸を中心とする複数の円周状軌道が形成され、前記各記録面に形成された前記複数の円周状軌道のうち径位置が共通するものが、前記各所定軌道とされる。
また、本発明の一態様では、ディスク状に形成された前記記録媒体の前記各記録面には、その回転軸を中心とする複数の円周状軌道が形成され、前記各記録面に形成された前記複数の円周状軌道の共通の周位置にサーボ情報が記録される。
また、本発明の一態様では、前記記録処理回路は、順次入力される情報単位を、前記所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数ずつ、前記各ヘッドに対して分配する。
また、本発明の一態様では、前記記録処理回路は、通し番号が対応付けられ、番号順に入力される情報単位を、前記通し番号が連続し、前記所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数ずつ、前記各ヘッドに対して分配する。
また、本発明の一態様では、前記再生処理回路は、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち、その数よりも少ない所定数の連続した記録単位から前記各ヘッドが情報単位を読み出す毎に、前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替えて出力する。
また、本発明の一態様では、前記各所定軌道を構成する記録単位は、前記各ヘッドが同時に接近する記録単位が、前記各所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数だけ連続した組ごとに組分けされ、前記各組に属する複数の記録単位に、情報単位の記録位置を表す通し番号が番号順に対応付けられる。
この態様では、少なくとも(c−1)×d+1個の前記情報単位を格納可能な一時格納部を更に備えるようにしてもよい。但し、cは前記ヘッドの総数であり、dは前記所定数である。
また、本発明の一態様では、通し番号が対応付けられた情報単位が、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとの順に並び替えられて、外部装置から入力され、前記記録処理回路は、前記組ごとの順で入力される前記情報単位を、前記各ヘッドに対して分配する。
また、本発明の一態様では、再生処理回路は、前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、外部装置へ出力し、前記外部装置において、前記情報単位が、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替えられる。
この態様では、少なくともc個の前記情報単位を格納可能な一時格納部を更に備えるようにしてもよい。但し、cは前記ヘッドの総数である。
次に、本発明の情報記録再生システムは、複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備える情報記録再生装置と、前記記録媒体に記録される情報を前記記録再生装置へ送信し、前記記録媒体から再生された情報を前記記録再生装置から受信する情報処理装置と、を備え、前記情報処理装置は、通し番号が対応付けられた情報単位を、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとに並び替えて、前記情報記録再生装置へ送信し、前記情報記録再生装置の前記記録処理回路は、前記組ごとに入力される前記情報単位を、前記各ヘッドに対して分配する、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記情報記録再生装置の前記再生処理回路は、前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、前記情報処理装置へ出力し、前記情報処理装置は、前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替える。
次に、本発明の情報処理装置は、複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備える情報記録再生装置に対し、通し番号が対応付けられた情報単位を、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとに並び替えて、送信する、ことを特徴とする。
また、本発明の一態様では、前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、前記情報記録再生装置から受信し、前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替える。
次に、本発明の情報再生装置は、複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、各ヘッドに対応して設けられた複数の第2のアクチュエータにより、各所定軌道に対する各ヘッドの偏差が独立して抑制されることから、複数のヘッドにより一斉に情報を読み書きでき、この結果、情報転送の高効率化を図ることができる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の情報記録再生装置の構成例を表す図である。本実施形態において、情報記録再生装置1は、磁気ディスク装置として構成されている。この情報記録再生装置1は、PC等の情報処理装置からなるホスト99と共に情報記録再生システム100を構成しており、ホスト99からの指令に応じてデータの記録および再生を行う。
情報記録再生装置1の筐体10内には、ディスク状の記録媒体(磁気ディスク媒体)2が複数収納されている。これら記録媒体2の各面は、データを記録するための記録面2a〜2dとされる。本実施形態では、筐体10内に2つの記録媒体2が収納され、合計で4つの記録面2a〜2dが構成されている。なお、記録媒体2及び記録面2a〜2dの数はこの限りでなく、例えば、両面が記録面とされた記録媒体が1枚であってもよいし、片面が記録面とされた記録媒体が複数であってもよい。
これら記録媒体2は、筐体10の底部に設けられたスピンドルモータ(SPM)3に取り付けられている。このSPM3は、2つの記録媒体2を共通の回転軸で回転させる。
図2は、記録媒体2の説明図である。同図では、記録面2aを代表として図示しているが、他の記録面2b〜2dも同様に構成される。各記録面2a〜2dには、回転軸Rを中心とする円周状のトラック21が同心円状に複数形成されている。同図では、1つのトラック21のみを拡大して示している。各トラック21には、所定の周期で配列するサーボデータ領域21wが形成されている。これらサーボデータ領域21wは、各記録面2a〜2dの共通の周位置に形成されている。これらサーボデータ領域21wには、アドレス情報及びバースト信号などを含むサーボデータが記録されている。
また、各トラック21は、周方向に沿って所定長さ毎に分割された複数のセクタ(記録単位)21sを有している。これらセクタ21sには、後述するように、一意の通し番号であるセクタ番号が割り振られている(いわゆるLBA:Logical Block Address)。ホスト99からのデータ・アクセスは、セクタ21sの単位で行われる。
図1の説明に戻り、情報記録再生装置1の筐体10内には、複数の磁気ヘッドスライダ4a〜4d(以下、単に「ヘッド4a〜4d」という)を支持する粗調整用アクチュエータ(第1のアクチュエータ)9が設けられている。この粗調整用アクチュエータ9は、ボイスコイルモータ(VCM)7と、このVCM7から記録媒体2に向けて櫛歯状に延びる複数のサスペンション・アーム6a〜6dとを有している。各サスペンション・アーム6a〜6dの先端部にはヘッド4a〜4dが支持され、これらヘッド4a〜4dは記録媒体2の各記録面2a〜2dに対向するように配置される。
VCM7は、サスペンション・アーム6a〜6dを旋回方向に駆動することで、ヘッド4a〜4dを記録媒体2に対して略半径方向に一律に相対移動させる。これにより、ヘッド4a〜4dは、記録面2a〜2dに形成されたトラックを横切る方向(走査方向)に移動する(図2を参照)。ここで、ヘッド4a〜4dは、上下方向(記録面2a〜2dと直交する方向)に重なるように配列しているので、記録媒体2に対して同じ周位置及び径位置をとる。また、ヘッド4a〜4dは、SPM3により記録媒体2が回転されるので、円周状のトラックに沿った方向にも相対移動する。
更に、各ヘッド4a〜4dは、微調整用アクチュエータ(第2のアクチュエータ)5a〜5dを介してサスペンション・アーム6a〜6dに取り付けられている。これら微調整用アクチュエータ5a〜5dは、ピエゾアクチュエータで構成され、サスペンション・アーム6a〜6dに対して各ヘッド4a〜4dを独立して相対移動させる。これにより、各ヘッド4a〜4dは、記録面2a〜2dに形成されたトラックを横切る方向(走査方向)に移動する(図2を参照)。なお、微調整用アクチュエータ5a〜5dは、ピエゾアクチュエータに限られず、例えば静電型アクチュエータや磁気力型アクチュエータなどであってもよい。
図3は、サスペンション・アーム6aの先端部の分解斜視図である。同図では、サスペンション・アーム6aを代表として図示しているが、他のサスペンション・アーム6b〜6dも同様に構成される。アーム本体62は、ステンレス薄板をプレス加工した構造体であり、不図示の基端側がVCM7に固定されている(図1を参照)。アーム本体62には、ステンレス薄板からなるフレクシャ64がスポット溶接等で部分的に固定されており、その先端部には、ヘッド4aが微調整用アクチュエータ5aを介して取り付けられている。このヘッド4aは、スライダ基板41の先端側に、記録素子および再生素子を含むヘッド素子部42を有している。また、ヘッド4aのヘッド素子部42と、微調整用アクチュエータ5aとには、FPC66の一端が接続されている。FPC66の他端は、これらを制御する回路、すなわち上記図1に示されるRWチャネル14a及びMAドライバ15aに接続されている。これらの動作については、後に詳しく述べる。
なお、本実施形態では、サスペンション・アーム6aとヘッド4aとの間に微調整用アクチュエータ5aが介在する形態(いわゆるスライダ駆動型)を例に挙げたが、これに限られず、ヘッド4a内に微調整用アクチュエータをMEMSとして作り込むようにしてもよいし(いわゆるヘッド駆動型)、アーム本体62を前後2分割してその結節部に微調整用アクチュエータを組み込むようにしてもよい(いわゆるサスペンション駆動型)。
図1の説明に戻り、情報記録再生装置1では、システム・コントローラ22が他の機能ブロックを直接的または間接的に統合制御することにより、所望の動作が実現される。システム・コントローラ22は、各種処理を行うための制御プログラム群を、ROM29からバス・コントローラ24を介してRAM28に読み出して実行する。また、RAM28は、プログラム作業エリアとして機能する。これにより、システム・コントローラ22は、以下に説明する位置決め制御および記録再生制御を実行する。更に、システム・コントローラ22は、SPMドライバ13に対して指示を与え、筐体10内のSPM3を駆動して、記録媒体2を回転させる。
[位置決め制御]
システム・コントローラ22は、ホスト99により発行されたデータ・アクセス命令を、ホスト・インターフェース23を経由して受け取ると、このデータ・アクセス命令を解釈し、ヘッド4a〜4dを位置決めすべき目標トラック(所定軌道)を算出し、位置決め回路26を通じてヘッド4a〜4dを移動させる。具体的には、データを読み出す際には、各ヘッド4a〜4dに内蔵された再生素子が各目標トラックの中心に位置するように、ヘッド4a〜4dを移動させる。他方、データを書き込む際には、各ヘッド4a〜4dに内蔵された記録素子が各目標トラックの中心に位置するように、ヘッド4a〜4dを移動させる。ここで、ヘッド4a〜4dを位置決めすべき目標トラックは、記録媒体2の各記録面2a〜2dに形成されたトラックのうち径位置が共通するもの(いわゆるシリンダ)とされる。
各ヘッド4a〜4dは、内蔵された再生素子により、各記録面2a〜2dに形成されたサーボデータ領域21w(図2を参照)からサーボデータを読み出す。これらのサーボデータは、リード/ライト・チャネル(RWチャネル)14a〜14dにそれぞれ入力され、増幅された後、位置決め回路26に入力される。ここで、2つの記録媒体2は1つのSPM3により回転され、記録面2b〜2dには共通の周位置にサーボデータ領域21wが形成されているため、各ヘッド4a〜4dが読み出した再生信号からサーボデータを抽出するタイミングを同じにすることができる。
位置決め回路26は、これらのサーボデータに基づき、VCMドライバ17を通じてVCM7を制御することで、各サスペンション・アーム6a〜6dの先端部に支持されたヘッド4a〜4dを一律に移動させ、各目標トラックに近づける。また、位置決め回路26は、各サーボデータに基づき、MAドライバ15a〜15dを通じて微調整用アクチュエータ5a〜5dをそれぞれ制御することで、各目標トラックに対する各ヘッド4a〜4dの偏差を抑制する。
このように、VCM7の制御により、各記録面2a〜2dの目標トラックにヘッド4a〜4dを近づけつつ、各微調整用アクチュエータ5a〜5dの制御により、各目標トラックに対する各ヘッド4a〜4dの偏差を抑制することで、各記録面2a〜2dの目標トラックに各ヘッド4a〜4dを同時に位置決めすることができる。ここで、微調整用アクチュエータ5a〜5dのストロークは、VCM7のストロークと比して小さいため、ヘッド4a〜4dにより走査可能なトラックの数が少ない。また、ストローク及び負荷質量の違いから、微調整用アクチュエータ5a〜5dによる消費電力は、VCM7による消費電力と比して極めて小さい。
図4は、位置決め回路26の具体的な機能構成例を示すブロック図である。位置決め回路26は、機能的に、各ヘッド4a〜4dに対応して設けられた位置誤差算出回路31a〜31d及び微調整用コントローラ33a〜33dを有するとともに、平均算出回路35及び粗調整用コントローラ37を有している。各位置誤差算出回路31a〜31dは、システム・コントローラ22から指定される目標トラックと、RWチャネル14a〜14dから入力されるサーボデータから特定されるヘッド4a〜4dの現在位置との差分を求めて、目標トラックに対するヘッド4a〜4dの偏差を表す誤差信号(Position Error Signal)を算出する。
各位置誤差算出回路31a〜31dから出力された誤差信号は、各微調整用コントローラ33a〜33dに入力される。各微調整用コントローラ33a〜33dは、入力された誤差信号に基づき、目標トラックに対するヘッド4a〜4dの偏差を抑制するような制御信号を生成し、MAドライバ15a〜15dを介して微調整用アクチュエータ5a〜5dに出力する。また、各位置誤差算出回路31a〜31dから出力された誤差信号は、平均算出回路35にも入力される。平均算出回路35は、入力された複数の誤差信号の平均を算出し、粗調整用コントローラ37は、この平均を抑制するような制御信号を生成し、VCMドライバ17を介してVCM7に出力する。なお、こうした単純平均に限らず、例えば加重平均などを適用して、平均的な位置誤差を算出するようにしてもよい。
図5は、このように制御されるVCM7及び微調整用アクチュエータ5a〜5dの動作量と、各目標トラックとの関係を説明するための図である。縦軸は記録媒体2の回転角を表し、横軸は、VCM7を固定したときの目標トラック1〜4に対する各ヘッド4a〜4dの偏差量を表す。この横軸の0位置は、VCM7の固定位置、及び微調整用アクチュエータ5a〜5dを自由状態(非駆動状態)にしたときの復帰位置に相当する。
各記録面2a〜2dに形成されたトラックは、サーボデータ書き込み時におけるヘッドの位置ゆらぎや、記録媒体2の機械的な変形などに起因して、必ずしも真円軌道を描くものではなく、記録面毎・トラック毎に僅かに異なる軌道を描く。図5には、各記録面2a〜2dにおける目標トラック1〜4の軌道が示されている。上記平均算出回路35は、目標トラック1〜4に対する各ヘッド4a〜4dの偏差量の平均を求め、粗調整用コントローラ37は、この平均に応じてVCM7を制御する。このときのVCM7の動作量を、図5中に「VCM動作量」として表す。これに対し、上記各微調整用コントローラ33a〜33dは、VCM7によっても各目標トラック1〜4に追従しきれない追従残り、すなわち各目標トラック1〜4軌道とVCM動作量との差分を補償するように、各微調整用アクチュエータ5a〜5dを制御する。このときの各微調整用アクチュエータ5a〜5dの動作量を、図5中に「MA動作量」として表す。このように、目標トラック1〜4に対する各ヘッド4a〜4dの偏差量の平均に応じてVCM7を制御することにより、微調整用アクチュエータ5a〜5dの動作量(MA動作量)を全体的に少なくすることができる。
[記録再生制御]
本実施形態では、図1に示される、ホスト99から各ヘッド4a〜4dまでのパスを形成する回路、すなわち、ホスト・インターフェース23、バス・コントローラ24、エラー検出/訂正回路19a〜19d、変復調回路18a〜18d及びRWチャネル14a〜14dと、これらの回路を統合制御するシステム・コントローラ22と、を含む回路群が、記録処理回路および再生処理回路として機能する。
ホスト99により発行されたデータ・アクセス命令に従って記録媒体2にデータが記録される場合、ホスト99から送出されたデータは、ホスト・インターフェース23及びバス・コントローラ24を通じてバッファ・メモリ(一時格納部)25に一時的に格納される。そして、バッファ・メモリ25に格納されたデータは、バス・コントローラ24を通じて各エラー検出/訂正回路19a〜19dに分配される。ここで、バッファ・メモリ25に格納されたデータは、データ単位ごとに所定の条件に従って各エラー検出/訂正回路19a〜19dに分配される(詳細については後述する。)。
各エラー検出/訂正回路19a〜19dは、入力されたデータに、再生時のエラー検出およびエラー訂正に用いられるECCデータを付与して、変復調回路18a〜18dに送出する。各変復調回路18a〜18dは、入力されたデータに、所定の変調処理を施して、RWチャネル14a〜14dに送出する。各RWチャネル14a〜14dは、入力されたデータを記録信号に変換し、ヘッド4a〜4dに記録信号を送出することで、各ヘッド4a〜4dに内蔵された記録素子を駆動し、各記録面2a〜2dの目標トラックに局所的な反転磁区分布を形成することで、ホスト99からのデータを記録する。ここで、各RWチャネル14a〜14dは、各ヘッド4a〜4dに対して記録信号を一斉に出力することで、各ヘッド4a〜4dから各記録面2b〜2dの目標トラックに同時にデータを記録させる。
他方、ホスト99により発行されたデータ・アクセス命令に従って記録媒体2からデータを再生する場合、各記録面2a〜2dの目標トラックに局所的な反転磁区分布として表されているデータは、各ヘッド4a〜4dに内蔵された再生素子により再生信号として読み出され、各RWチャネル14a〜14dに一斉に入力される。各RWチャネル14a〜14dは、再生信号を所望の信号強度まで増幅し、変復調回路18a〜18dへ出力する。各変復調回路18a〜18dは、記録時に行われた所定の変調処理の逆処理である復調を行い、復調されたデータをエラー検出/訂正回路19a〜19dに送出する。エラー検出/訂正回路19a〜19dは、復調されたデータのエラー検出およびエラー訂正処理を行い、その結果得られたデータは、バス・コントローラ24を経由してバッファ・メモリ25に一時的に格納される。
ここで、バス・コントローラ24は、エラー検出/訂正回路19a〜19dからのデータを、データ単位で所定の順序に並び替えながらバッファ・メモリ25に蓄積していく(詳細については後述する。)。そして、バッファ・メモリ25にデータが所定量蓄積され、かつホスト・インターフェース23及びホスト99の準備が整い次第、このデータは、バス・コントローラ24及びホスト・インターフェース23を経由して、外部のホスト99へ送出される。
また、本実施形態では、エラー検出/訂正回路19a〜19d及び変復調回路18a〜18dが、RWチャネル14a〜14dの本数分(4本分:リードチャネルとライトチャネルの組を1チャネルと数えている。)だけ設けられ、エラー検出/訂正回路19a〜19dから変復調回路18a〜18dを介してRWチャネル14a〜14dに至る各パスが並列動作可能となっているが、この形態に限られず、エラー検出/訂正回路および変復調回路を1つずつ設けて、これらにRWチャネル14a〜14dの本数分だけ高倍速かつ時分割の動作を行わせるようにしてもよい。どちらの場合でも、当該回路の単位時間当たりのデータ処理量あるいはデータ演算量は等しくなる。
また、以上の動作中において、システム・コントローラ22は、各機能ブロックの動作状況および保有情報を監視し、ホスト99による明示的な要求あるいは所定の条件判断手順に従って、MAドライバ15a〜15dやRWチャネル14a〜14dをはじめとした各機能ブロックへの電源供給を電源制御回路27を通じて制御し、並列動作を行うチャネル数を制御する。
図6は、情報記録再生装置1におけるレジスタ機能を説明する図である。図6(a)は、外部からアクセス可能な情報記録再生装置1のレジスタの一覧である。ホスト99がこれらのレジスタ群にアクセスする際には、アクセス対象をCS0-,CS1-,DA2,DA1,DA0の5本の並列伝送アドレス線によって指定し、更にそれに加えて書き込みあるいは読み出し等のアクセス動作内容を指示したり、アクセスのデータ幅を指定する複数の制御線(不図示)を用いる。ホスト99とホスト・インターフェース23との間の接続、各信号線の制御方法およびそれを用いた基本的なアクセス方法は、American National Standards Institute (ANSI) 策定による American National Standard for Information Technology - AT Attachment with Packet Interface - 7 (ATA/ATAPI-7) 仕様書 ANSI INCITS 397-2005 におけるパラレル ATA 規格に準拠し、詳細は当該規格内で詳述されているため、ここでの詳細な説明は割愛する。
図6(b)は、デバイス・レジスタのビット機能割り当てを示している。ビット4(DEV)は、ホスト99のインターフェース・バスに接続される可能性を有する最大2台の情報記録再生装置の内から所望の1台を選択するためのビットである。図6(c)はステータス・レジスタ及び代替ステータス・レジスタのビット機能割り当てを示している。ビット7(BSY)は、情報記録再生装置が何らかの処理中等であることを”1”によって示す。ビット6(DRDY)は、通常コマンドの受け付け許可を”1”によって示す。ビット5(DF/SE)は、デバイスの処理上におけるエラー以外の何らかの失敗等を”1”によって示す。ビット3(DRQ)は、ホスト99との間で転送すべきデータが存在することを”1”によって示す。ビット0(ERR/CHK)は、直前に発行されたコマンドの処理に当たってエラーが発生したことを”1”によって示す。
図6(d)は、デバイス制御レジスタのビット機能割り当てを示している。ビット7(HOB)は、複数の値を読み出し可能なレジスタの機能(例えばLBA(7:0)とLBA(31:24)の読み出し切り換え)を指定するものであり、コマンド・レジスタへの書き込みまたはデバイス制御レジスタに対するビット7(HOB)を”0”とした値の書き込みによってクリア、あるいはこれを”1”とした書き込みによってセットされ、複数の値を読み出し可能なレジスタから所望の値を読み出し可能となる。デバイス制御レジスタのビット2(SRST)は情報記録再生装置にソフトウェア・リセットを指示するためのビットであり、”1”の書き込みによって情報記録再生装置はソフトウェア・リセットを実行する。デバイス制御レジスタのビット1(nIEN)は、情報記録再生装置がホストに対して割り込み要求を発行することを許可するか否かを制御するビットであり、”0”が書き込まれており、なおかつ当該情報記録再生装置が選択されている場合に限り、情報記録再生装置が必要に応じて割り込み要求を発行することが可能となる。その他のビットは、表に示した通り、予約ビットないしは”0”指定のビットであり、デバイス制御レジスタに対する書き込み時には必ず”0”としておく必要がある。
図7は、情報記録再生装置1に対するコマンド発行方法の例を説明する図である。ここでは例として、ホスト99が持つデータを情報記録再生装置1に転送して、記録するケースを説明する。
まず、ホスト99はインターフェースを操作し、情報記録再生装置1の代替ステータス・レジスタ(図6(c)を参照)を読み出す(S1)。読み出し結果のBSYビットが”0”かつDRQビットが”0”となるまで、ホスト99は代替ステータス・レジスタの読み出しとチェックを繰り返して待機する(S2)。読み出し結果のBSYビットが”0”かつDRQビットが”0”となると、ホスト99はデバイス・レジスタ(図6(b)を参照)のDEVビットに、アクセス対象デバイスを指定する値を書き込み、情報記録再生装置1の選択を行う(S3)。次に、ホスト99は再び代替ステータス・レジスタを読み出し(S4)、読み出し結果のBSYビットが”0”かつDRQビットが”0”となるまで、ホスト99は代替ステータス・レジスタの読み出しとチェックを繰り返しながら待機する(S5)。読み出しとチェックの結果、BSYビットが”0”かつDRQビットが”0”となると、ホスト99は記録/再生時に同時アクセスさせる最大チャネル数を機能レジスタ(不図示)に対して書き込む(S6)。
前述の ANSI INCITS 397-2005 規格においては、WRITE DMA EXT コマンド等のパラメータである機能レジスタへの書き込み内容は予約されているが、本実施形態においてはこのレジスタの機能を再定義(拡張)して使用する。機能レジスタは8ビット幅であるので、書き込み可能な値は10進数で0から255までの範囲の整数となる。ただし書き込み値0は、記録/再生時に同時アクセスするチャネル数を情報記録再生装置1が動的に決定することを意味し、書き込み値255は将来の拡張用に予約された値であって、現状では指定不可とする。情報記録再生装置1が記録/再生時に同時アクセスするチャネル数を動的に自動決定する場合には、情報記録再生装置1はアクセス・コマンドの時間的な発行頻度や単位時間あたりにアクセス要求のあったデータ量等を参照する。また1〜254までの書き込み値による記録/再生時に同時アクセスするチャネル数の指定は、前述の自動決定の場合と同様に指定値のチャネル数での動作を基本としながらも、情報記録再生装置1の動作状況等に基づいて指定値を上限として同時動作するチャネル数は自律的かつ一時的に減少可能とする。これらの動作は、記録媒体2上の欠陥や記録媒体2間で特定トラックの軌道が他のトラック軌道から大きく乖離し、一時的に同時アクセスが不可能になる場合などが想定される。
さらにホスト99は、セクタ・カウント・レジスタ群(不図示)に記録すべきデータのセクタ数(16ビット値)を書き込み(S7)、LBAレジスタ群に記録を開始すべきセクタ番号(48ビット値)を書き込み(S8)、最後にコマンド・レジスタに対して WRITE DMA EXT コマンドを意味するコマンド番号35h(16進表記)を書き込む(S9)。このコマンド発行に引き続き、ホスト99は情報記録再生装置1に対してDMA転送による記録データの送出を開始する(S10)。DMA転送が終了すると、ホスト99は再度ステータス・レジスタを読み出し(S11)、BSYビット,DRQビット,ERRビットがそれぞれ”0”であることを確認して(S12,S13)、WRITE DMA EXT コマンドによる記録処理を終了する(S14)。このチェックに際してERRビットが”1”であった場合には、記録処理に当たって何らかのエラーが発生しているため、ホスト99は記録処理が異常終了したものとして、エラー内容の解析処理およびエラー・リカバリー処理を開始する(S15)。
[データ配置の第1例]
図8は、情報記録再生装置1におけるデータ配置及びデータ転送の第1例を説明する図である。図8(a)は、記録媒体2におけるデータ配置を模式的に示している。本実施形態では、2つの記録媒体2によって4つの記録面2a〜2dが構成されており、各記録面2a〜2dに対応する4つのヘッド4a〜4dを用いて記録再生を行うものとする。すなわち、最大同時アクセス数(=ヘッド本数=チャネル数)c=4とする。また簡単のため、通常の情報記録再生装置において記録媒体に確保される交替セクタについては考えないものとする。
記録媒体2の各記録面2a〜2dには、同心円状に配列する複数のトラックが形成されており、これらの中で径位置が共通するもの毎にシリンダ番号が割り振られている。シリンダ番号は、各記録面2a〜2dの外周側から順に0番から共通の最大値まで振られ、同一のシリンダ番号であれば記録面2a〜2dでの径位置が共通する。シリンダ番号の最大値は、記録面2a〜2dの記録領域の最小半径,最大半径,単位半径あたりのシリンダ密度等で決定される。
各シリンダは、さらに記録再生に使用するヘッド4a〜4d(ヘッド番号:0,1,2,3で区別)で区別されており、シリンダ番号とヘッド番号から一意のトラック番号を指定することにより、アクセス対象のトラックを一意に指定することができる。ここでは、シリンダ番号のc倍(c=最大同時アクセス数=ヘッド本数=チャネル数:本例では4倍)にヘッド番号を加えた値をトラック番号としている。
各トラックは、データ単位(例えば512バイト)が各々記録される所定数のセクタ(記録単位)に円周方向に等分割されており、図8(a)に示される最外周部分のトラック0〜7では1トラックがn/4セクタに分割されている。ここで本例では、各セクタに割り振られるセクタ番号は、トラック1周亘って番号順に割り振られているわけではなく、同一シリンダの4つのトラックに所定数dずつ割り振られている。すなわち、セクタ番号は、径位置および周位置が共通し、所定数dだけ連続するセクタの組内で番号順に割り振られている。ここで、径位置および周位置が共通するセクタは、ヘッド4a〜4dが同時にアクセス可能なセクタである。
具体的には、セクタ番号は、記録媒体2の基準回転角位置(0度位置)から開始して、最初のトラック(例えばトラック:0)にdセクタ連続して割り振られ(回転角範囲:0〜1440d/n,セクタ:0〜3)、次に、同一シリンダの他のトラック(トラック:1)の同一回転角範囲にdセクタ連続して割り振られる(セクタ:4〜7)、といったように、同一シリンダの所定の回転角範囲内(0〜1440d/n)に存在する4d個のセクタに番号順に割り振られる(セクタ:0〜15)。その後、同一シリンダの最初のトラック(トラック:0)に戻って、次の回転角範囲(1440d/n〜2880d/n)に、続きのセクタ番号(セクタ:16〜19)が割り振られる。そして、同一シリンダの全周にセクタ番号(セクタ:0〜n−1)が割り振られると、次のシリンダに同様にセクタ番号(セクタ:n〜2n−1)が順に割り振られる。
ここで、セクタn+16からセクタ2n−1までの範囲に、n−16セクタ分のデータ単位を記録する場合を考える。この場合、まずホスト99が、ホスト・インターフェース23に対してデータを記録する旨の記録コマンドを発行する。記録コマンドは、記録開始セクタ番号,セクタ単位の記録データ量等の情報から構成されている。なお、記録コマンドに、記録時に同時動作させるチャネル数cを含めるようにして、情報記録再生装置1がその指定値に従って同時動作させるチャネル数を制御するようにしてもよい。
次いで、ホスト99から記録すべきデータ単位がセクタ番号順にn+16,n+17,n+18,n+19,n+20,n+21,n+22,n+23,n+14,...と転送され、バッファ・メモリ25内に蓄積される。バッファ・メモリ25内にデータ単位の蓄積が続けられ、セクタn+16から始まってセクタn+28までの蓄積が完了すると(すなわち、蓄積されたデータ単位量が(c−1)×d+1=13セクタ分に達すると)、各トラックの記録対象となるセクタの中の先頭のセクタに記録すべきデータ単位が準備されたことになり、先に説明した手順に従ってデータ記録動作が開始される。また、それと並行して、ホスト99からホスト・インターフェース23に対して継続的に記録すべきデータ単位が転送され、バッファ・メモリ25内へのデータ蓄積が継続される。
図8(b)は、ホスト・インターフェース23上で転送されるデータ単位の転送の順序を示している。バッファ・メモリ25内にはホスト・インターフェース23上で転送される順序n+16,n+17,n+18,n+19,n+20,n+21,n+22,...に従い、データ単位がセクタ番号順に格納されていくが、バス・コントローラ24は、この順序を並び替え、ヘッド4a(ヘッド番号0)がn+16,n+17,n+18,n+19,...,2n−16,2n−15,2n−14,2n−13のデータ単位を、ヘッド4b(ヘッド番号1)がn+20,n+21,n+22,n+23,...,2n−12,2n−11,2n−10,2n−9のデータ単位を、ヘッド4c(ヘッド番号2)がn+24,n+25,n+26,n+27,...,2n−8,2n−7,2n−6,2n−5のデータ単位を、ヘッド4d(ヘッド番号3)がn+28,n+29,n+30,n+31,...,2n−4,2n−3,2n−2,2n−1のデータ単位をそれぞれ記録するように、各ヘッド4a〜4dに対してデータ単位をセクタ番号が連続するd個ずつ分配する動作を行う。
このように、本例では、セクタ番号が1トラック内に連続して割り振られるセクタの個数を、トラックを構成するセクタ数(n/4)よりも少ないd(=4)としているため、データ記録動作の開始までの時間の短縮化を図ることが可能であるとともに、バッファ・メモリ25の容量の低減を図ることができる。すなわち、本例では、バッファ・メモリ25に(c−1)×d+1セクタ分のデータ単位が事前に蓄積されたときに、記録媒体2に対するデータ記録動作が開始される。これに対し、1トラックに亘って連続したセクタ番号が割り振られる場合を想定すると、バッファ・メモリ25に(c−1)×n/4+1セクタ分のデータが蓄積されなければ、記録媒体2に対するデータ記録動作を開始することができない。
以上に説明した本例によれば、ホスト・インターフェース23上で転送されるデータ単位の順序を従来通りのセクタ番号順としながらも、複数のRWチャネル14a〜14dによる同時記録動作によってシーケンシャル・データ転送速度の上昇が可能となる。また、データ記録動作を開始するまでに事前に転送しておくべきデータ単位量を(c−1)×d+1セクタ分と比較的少なく抑えられ、バッファ・メモリ25の容量を最少で(c−1)×d+1セクタ分と比較的少なく抑えることができる。従って、ホスト99による記録コマンド発行後に記録すべきデータの転送を開始してから比較的短時間でデータ記録動作が開始され、排他的に1チャネルのみが動作していた従来の情報記録再生装置と比して、アクセス・レイテンシの劣化を抑制することが可能となる。
次に、図8のデータ配置において、セクタn+16からセクタ2n−1までの範囲に記録されているn−16セクタ分のデータ単位を読み出す場合を考える。この場合、まずホスト99が、ホスト・インターフェース23に対してデータの読み出しを行う旨の読み出しコマンドを発行する。読み出しコマンドは、読み出し開始セクタ番号,セクタ単位の読み出しデータ量等の情報から構成されている。なお、読み出しコマンドに、上記と同様に、読み出し時に同時動作させるチャネル数cを含めるようにして、情報記録再生装置1がその指定値に従って同時動作させるチャネル数を制御するようにしてもよい。
そして、記録媒体2の回転に伴って各ヘッド4a〜4dの再生素子が読み出し対象となるセクタの中の先頭のセクタ(セクタn+16,n+20,n+24,n+28)に到達すると、ヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+16,n+17,n+18,n+19,n+32,n+33,n+34,n+35,...,2n−16,2n−15,2n−14,2n−13からデータ単位を読み出し、前述した処理に従ってバッファ・メモリ25に蓄積する。同時に、ヘッド4b(ヘッド番号1)がセクタn+20,n+21,n+22,n+23,n+36,n+37,n+38,n+39,...,2n−12,2n−11,2n−10,2n−9からデータ単位を読み出し、ヘッド4c(ヘッド番号2)がセクタn+24,n+25,n+26,n+27,n+40,n+41,n+42,n+43,...,2n−8,2n−7,2n−6,2n−5からデータ単位を読み出し、ヘッド4d(ヘッド番号3)がセクタn+28,n+29,n+30,n+31,n+44,n+45,n+46,n+47,...,2n−4,2n−3,2n−2,2n−1からデータ単位を読み出して、それぞれバッファ・メモリ25に蓄積する。
この際、バス・コントローラ24は、各セクタから読み出されたデータ単位が、後にホスト・インターフェース23からホスト99へ転送される際に、セクタ番号順に転送されるように、各セクタから読み出されたデータ単位を並び替える処理を行う。すなわち、バス・コントローラ24は、各トラックのd個の連続したセクタから各ヘッドがデータ単位を読み出す毎に(すなわち、合計で4d個のデータ単位を読み出す毎に)、これらをセクタ番号の順に並び替える。本実施形態では、ヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+16,n+17,n+18からデータ単位を読み出した直後に間欠的にこれらの転送が行われ、その後にヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+19を読み込んだ後に、バッファ・メモリ25内に蓄えられているn+19〜n+31までのデータ単位をこの順に転送する。すなわち、本実施形態の場合には、(c−1)×d+1=13セクタ分のデータ単位をバッファ・メモリ25に蓄えられなければならず、バッファ・メモリ25の最少容量はこの(c−1)×d+1=13セクタ分となる。
このように、本例では、セクタ番号が1トラック内に連続して割り振られるセクタの個数を、トラックを構成するセクタ数(n/4)よりも少ないd(=4)としているため、読み出されたデータが転送される時間の短縮化を図ることが可能であるとともに、バッファ・メモリ25の容量の低減を図ることができる。すなわち、本例では、バッファ・メモリ25に(c−1)×d+1セクタ分のデータ単位が蓄積されたときに、バッファ・メモリ25からホスト99に対するデータ転送が開始される。これに対し、1トラックに亘って連続したセクタ番号が割り振られる場合を想定すると、バッファ・メモリ25に(c−1)×n/4+1セクタ分のデータが蓄積されなければ、バッファ・メモリ25からホスト99に対するデータ転送を開始することができない。
以上に説明した本例によれば、ホスト・インターフェース23上で転送されるデータ単位の順序を従来通りのセクタ番号順としながらも、複数のRWチャネル14a〜14dによる同時再生動作によってシーケンシャル・データ転送速度の上昇が可能となる。また、読み出されたデータ単位を蓄積するのに必要なバッファ・メモリ25の容量も最少で(c−1)×d+1セクタ分と比較的少なく抑えることができる。従って、読み出しコマンド発行後にデータの読み出しを開始してから短時間でデータの転送が終了し、排他的に1チャネルのみが動作していた従来の情報記録再生装置と比して、アクセス・レイテンシ劣化を抑制することが可能となる。
[データ配置の第2例]
図9は、情報記録再生装置1におけるデータ配置及びデータ転送の第2例を説明する図である。図9(a)は、記録媒体2におけるデータ配置を模式的に示している。本例では、セクタ番号が上記第1例と同様に割り振られている。なお、以下の説明では、上記第1例と同様の箇所については、詳細な説明を割愛する。
ここで、セクタn+16からセクタ2n−1までの範囲に、n−16セクタ分のデータ単位を記録する場合を考える。本例では、ホスト99が、セクタ番号が番号順に割り振られたデータ単位を、ヘッド4a〜4dが同時にアクセスするセクタに記録されるデータ単位の組ごとの順序に並び替えた上で、ホスト・インターフェース23に送出する。すなわち、ホスト99から記録すべきデータ単位がn+16,n+20,n+24,n+28,n+17,n+21,n+25,n+29,n+18,...の順序で転送され、バッファ・メモリ25内に蓄積される。バッファ・メモリ25内にデータ単位の蓄積が続けられ、セクタn+16から始まってセクタn+20,n+24,n+28までの蓄積が完了すると(すなわち、蓄積されたデータ単位量がc=4セクタ分に達すると)、各トラックの記録対象となるセクタの中の先頭のセクタに記録すべきデータ単位が準備されたことになり、先に説明した手順に従ってデータ記録動作が開始される。また、それと並行して、ホスト99からホスト・インターフェース23に対して継続的に記録すべきデータ単位が転送され、バッファ・メモリ25内への蓄積が継続される。
図9(b)は、ホスト・インターフェース23上で転送されるデータ単位の転送の順序を示している。バッファ・メモリ25内にはホスト・インターフェース23上で転送される順序n+16,n+20,n+24,n+28,n+17,n+21,n+25,n+29,n+18,n+22,n+26,n+30,...に従ってデータ単位が格納されていくが、バス・コントローラは、ヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+16,n+17,n+18,n+19,...,2n−16,2n−15,2n−14,2n−13のデータ単位を、ヘッド4b(ヘッド番号1)がセクタn+20,n+21,n+22,n+23,...,2n−12,2n−11,2n−10,2n−9のデータ単位を、ヘッド4c(ヘッド番号2)がセクタn+24,n+25,n+26,n+27,...,2n−8,2n−7,2n−6,2n−5のデータ単位を、ヘッド4d(ヘッド番号3)がセクタn+28,n+29,n+30,n+31,...,2n−4,2n−3,2n−2,2n−1のデータ単位をそれぞれ記録するように、各ヘッド4a〜4dに対してデータ単位を分配する動作を行う。
本例では、1コマンドによって記録すべき総セクタ数はn−16とc=4の倍数であったが、記録すべき総セクタ数がcの倍数でない場合には、ホスト・インターフェース23上で転送されるデータの総セクタ数が、記録すべき総セクタ数を上回る最小のcの倍数となるようダミー・データを転送した上でコマンドを完了とするか、記録すべき総セクタ数分のデータの転送完了をもって直ちにコマンドを完了とするかは、どちらでもよい。
このように、本例では、ホスト99が、データ単位を、ヘッド4a〜4dが同時にアクセスするセクタに記録されるデータ単位の組ごとの順序に並び替えた上で、ホスト・インターフェース23に送出するので、データ記録動作開始までの時間の短縮化を図ることが可能であるとともに、バッファ・メモリ25の容量の低減を図ることができる。すなわち、本例では、バッファ・メモリ25にcセクタ分のデータ単位が事前に蓄積されたときに、記録媒体2に対するデータ記録動作が開始される。これに対し、1トラックに亘って連続したセクタ番号が割り振られる場合を想定すると、バッファ・メモリ25に(c−1)×n/4+1セクタ分のデータが蓄積されなければ、記録媒体2に対するデータ記録動作を開始することができない。
以上に説明した本例によれば、ホスト99側においてデータ送出順序の変更を行うとともに、複数のRWチャネル14a〜14dによる同時記録動作を行うことによってシーケンシャル・データ転送速度の上昇が可能となる。また、記録動作を開始するまでに事前に転送しておくべきデータ単位量をcセクタ分と比較的少なく抑えられ、バッファ・メモリ25の容量を最少でcセクタ分と比較的少なく抑えることができる。従って、記録コマンド発行後に記録すべきデータの転送を開始してから比較的短時間でデータ記録動作が開始され、排他的に1チャネルのみが動作していた従来の情報記録再生装置と比して、アクセス・レイテンシの劣化を抑制することが可能となる。
次に、図9のデータ配置において、セクタn+16からセクタ2n−1までの範囲に記録されているn−16セクタ分のデータ単位を再生する場合を考える。記録媒体2の回転に伴って各ヘッド4a〜4dの再生素子が読み出し対象となるセクタの中の先頭のセクタ(セクタn+16,n+20,n+24,n+28)に到達すると、ヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+16,n+17,n+18,n+19,n+32,n+33,n+34,n+35,...,2n−16,2n−15,2n−14,2n−13からデータ単位を読み出し、前述した処理に従ってバッファ・メモリ25に蓄積する。同時に、ヘッド4b(ヘッド番号1)がセクタn+20,n+21,n+22,n+23,n+36,n+37,n+38,n+39,...,2n−12,2n−11,2n−10,2n−9からデータ単位を読み出し、ヘッド4c(ヘッド番号2)がセクタn+24,n+25,n+26,n+27,n+40,n+41,n+42,n+43,...,2n−8,2n−7,2n−6,2n−5からデータ単位を読み出し、ヘッド4d(ヘッド番号3)がセクタn+28,n+29,n+30,n+31,n+44,n+45,n+46,n+47,...,2n−4,2n−3,2n−2,2n−1からデータ単位を読み出して、それぞれバッファ・メモリ25に蓄積する。
この際、バス・コントローラ24は、各トラックのセクタから各ヘッド4a〜4dがデータ単位を読み出す毎に(すなわち、合計で4個のデータ単位を読み出す毎に)、これらをホスト・インターフェース23からホスト99へ転送する。本例では、ヘッド4a(ヘッド番号0)がセクタn+16から、ヘッド4b(ヘッド番号1)がセクタn+20から、ヘッド4c(ヘッド番号2)がセクタn+24から、ヘッド4d(ヘッド番号3)がセクタn+28からデータ単位を読み出した直後に、これらをヘッド番号の順(すなわち、n+16,n+20,n+24,n+28の順)に、ホスト・インターフェース23からホスト99へ転送する。すなわち、データ単位は、上記図9(b)と同じ順でホスト99へ転送される。そして、ホスト99においてデータ単位がセクタ番号の順に並び替えられる。
このように、本例では、ホスト99においてデータ単位がセクタ番号の順に並び替えられるので、読み出されたデータが転送される時間の短縮化を図ることが可能であるとともに、バッファ・メモリ25の容量の低減を図ることができる。すなわち、情報記録再生装置1においてデータ単位をセクタ番号順に並び替えずに、ホスト99においてデータ単位をセクタ番号順に並び替えるようにしたことで、複数のRWチャネル14a〜14dによる同時再生動作によってシーケンシャル・データ転送速度の上昇が可能となる。
なお、以上の第1例および第2例では、4つのヘッド4a〜4dの全てを用いて同時に書き込み及び読み出しを行っていたが、これに限られず、4つのヘッド4a〜4dのうちの一部(但し、複数)を用いて同時に書き込み及び読み出しを行うようにしてもよい。この場合であっても、情報記録再生装置1には、上記請求項に記載された構成を充足する構成が含まれていると考えることができる。例えば、4つのヘッド4a〜4dのうち何れか2つのヘッドを用いるときには、情報記録再生装置1には、記録面,ヘッド及び第2のアクチュエータを2つずつ含み、これら2つのヘッドを用いて同時に書き込み及び読み出しを構成が含まれていると考えることができる。
最後に、以上に説明した本実施形態の省電力効果について、その概算効果の見積もりを説明する。
図10は、以上に説明した本実施形態と、従来例とで、単位時間あたりのデータ処理量および駆動電力量を比較した図である。ここで、従来例は、記録ないし再生を1チャネルのみで排他的に処理している従来の情報記録再生装置をn台、外部コントローラによってストライピングしたシステムである。
本実施形態では、1台の情報記録再生装置において同時記録動作ないし同時再生動作が実現されたことで、これに伴って一部の機能ブロックの動作速度ないし数量がn倍化している点が、従来例と異なっている。それ以外の情報記録再生装置1台あたりのヘッド本数、記録媒体枚数、記録密度、記録媒体の物理的寸法、記録媒体回転速度等の基本的な仕様は同一であるものとする。また、ここでは簡単化のため、半導体の消費電力は回路規模(ゲート数)と単位時間あたりのデータ処理量すなわち演算量(動作周波数)の積にのみ比例し、リーク電流等の効果は無視しうる程度に小さいものとする。また以降の議論では、従来例の回路規模,単位時間あたりのデータ処理量,各ブロックの消費電力を倍率の基準として考えることにする。
まず、磁気ヘッドの位置決めに係る処理のうち、微調整用アクチュエータの位置決めに係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例ではn台の情報記録再生装置を使用するため、n倍となる。本実施形態においても、n本のヘッドが同時に位置決めされるためにn倍となる。他方、VCMの位置決めに係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例ではn台の情報記録再生装置を使用するため、n倍となる。これに対して、本実施形態では、VCMが1つしか存在しないため、ほとんど増加せず、略1倍のままである。
次に、記録媒体の回転に係る処理のうち、SPMの回転制御に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例ではn台の情報記録再生装置を使用するため、n倍になる。これに対し、本実施形態では、SPMが1つしか存在しないため、ほぼ増加せず、略1倍のままである。
記録/再生信号処理に係る処理のうち、RWチャネル,変復調回路,エラー検出/訂正回路による単位時間あたりのデータ処理量は、従来例と本実施形態のいずれにおいてもnチャネルが同時に動作するためn倍となる。
ホスト・インターフェース周辺に係る処理のうち、バッファ・メモリ制御に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例と本実施形態のいずれにおいても、システムとしてのデータ転送速度が従来の情報記録再生装置1台に対してn倍に高速化されるため、n倍となる。データの並び替えに係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例においては外部コントローラがn倍のデータ転送帯域を処理するのに対して、本実施形態ではバス・コントローラがn倍のデータ転送帯域を処理するため、いずれの場合もn倍となる。ホストによって発行されるコマンド処理に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例においてはn本のインターフェースを使用するためn倍になるのに対し、本実施形態ではインターフェースが1本に限られるため略1倍のままとなる。記録再生されるデータ転送に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例が1倍速インターフェースn本で結果的にn倍、本実施形態ではn倍速インターフェース1本でこれもn倍となる。
従って、以上を総合すると、本実施形態は、VCM制御処理/駆動,SPM制御処理/駆動,コマンド処理の各項目に関して、消費電力増加が抑えられている。従って、本実施形態は従来例と比して消費電力の点で有利となる。また、それ以外に、本実施形態は従来例と比してドライブ台数を削減でき、必然的にシステムを構成する部品点数が削減できるため、システムの物理的体積や重量,故障率を抑制することが可能となる。また、SPM及びVCMような比較的大きな可動部の数量も抑えられるため、これらの動作に伴う騒音や振動の発生を抑制することが可能であるという副次的効果を有する。
図11は、本実施形態と別の従来例とで、単位時間あたりのデータ処理量および駆動電力量を比較した図である。ここで、従来例は、記録ないしは再生を1チャネルのみで排他的に処理している1台の従来の情報記録再生装置である。
本実施形態では、1台の情報記録再生装置において同時記録動作ないし同時再生動作が実現されたことで、これに伴って一部の機能ブロックの動作速度ないし数量がn倍化している点と、記録媒体の回転速度が1/n倍化されている点と、が従来例と異なっている。それ以外の点は、上記図10の場合と同様である。
まず、磁気ヘッドの位置決めに係る処理のうち、微調整用アクチュエータの位置決めに係る単位時間あたりのデータ処理量は、本実施形態ではn本のヘッドが同時に位置決めされるため、従来例と比してn倍となる。また、VCMの位置決めに係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例および本実施形態ともVCMが1つしか存在しないためほとんど違いがなく、略1倍のままである。
次に、記録媒体の回転に係る処理のうち、SPMの回転制御に係る単位時間あたりのデータ処理量は、本実施形態ではSPMの回転数が1/nとなるため、従来例に比して略1/n倍となる。更に、ベアリング部における摩擦および記録媒体の大気との摩擦は、SPMの回転速度の略4乗に比例するため、本実施形態では従来例と比して1/n倍となる。
記録/再生信号処理に係る処理のうち、RWチャネルは本実施形態ではnチャネルが同時に動作するため、アナログ部に関しては従来例の略n倍となる。一方で変復調回路,エラー検出/訂正回路による単位時間あたりのデータ処理量は、1チャネルあたりの処理量がディスク回転数に比例して1/n倍となるが、本実施形態においてはnチャネルが同時に動作するため、情報記録再生装置全体としてみた場合には効果が相殺されて略1倍となる。
ホスト・インターフェース周辺に係る処理のうち、バッファ・メモリ制御に係る単位時間あたりのデータ処理量も、本実施形態においては1チャネルあたりの処理量がディスク回転数に比例して1/n倍となるが、nチャネルが同時に動作するため、情報記録再生装置全体としてみた場合には効果が相殺されて略1倍となる。データの分配に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例では当該機能ブロックが不要であったのに対して、本実施形態では新たに処理を行う必要が新たに生ずるため、本実施形態においては当該機能ブロック部分による消費電力が増大する。ホストによって発行されるコマンド処理に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例および本実施形態ともインターフェースが1本に限られるため略1倍のままとなる。記録再生されるデータ転送に係る単位時間あたりのデータ処理量は、従来例および本実施形態とも変わらないため、いずれも略1倍となる。
したがって以上を総合すると、本実施形態は従来例と比して、SPM制御処理に関してデータ処理量が大幅に削減でき、SPM駆動と併せてSPM制御処理/駆動に係る消費電力の削減が可能である。一方で、微調整用アクチュエータ位置決め処理/駆動,アナログ系記録/再生信号処理,データ振り分け/整列処理の各機能ブロックにおいては、本実施形態の方が従来例と比して単位時間あたりのデータ処理量あるいは同時動作回路数が増大し、これらの機能ブロックによる消費電力は増加する。しかしながら、各種データ処理に係る論理回路は、その回路製造プロセスの微細化によって消費電力を基本的に削減可能であり、情報記録再生装置全体においてそれらによる消費電力の占める割合が将来的に縮小していくと期待できること、および微調整用アクチュエータはその可動範囲が小さく情報記録再生装置全体においてその消費電力の占める割合が極めて小さいことから、本実施形態は従来例と比して消費電力の点で将来的に益々有利となることが期待できる。
以上説明した通り、本実施形態によって、シーケンシャル・アクセス時の連続データ転送レートを維持しながら、記録媒体を回転させるSPMや、記録再生素子を積載したヘッドを移動させるVCM等の機構系によるエネルギー消費を削減することができ、情報記録再生装置そのものあるいはそれを用いた情報記録再生システムの省電力化を実現することが可能である。すなわち、本実施形態では、シーケンシャル・アクセス時における連続データ転送レートを従来例による1台の情報記録再生装置のみによる場合に対してn倍化する際でも、本実施形態による1台の情報記録再生装置しか必要としないため、単位消費電力あたりのアクセス処理能力を大幅改善できるという利点を有する。
また、本実施形態において、シーケンシャル・アクセス時における連続データ転送レートを従来例による1台の情報記録再生装置のみによる場合と等しく維持する際でも、半導体加工プロセスの微細化による半導体そのものによる消費エネルギーの減少を前提とすれば、SPM,VCM等の機構系によるエネルギー消費を縮小できるため、単位消費電力あたりのアクセス処理能力を大幅改善できるという利点を有する。
さらに、本実施形態においては、MAID(Massive Arrays of Inactive Disks)技術と異なり基本的に記録媒体の回転を停止することがないため、情報記録再生装置のスピン・アップ時間がアクセス・レイテンシに加算されることなく、アクセス性能低下およびそれにともなうシステムの動作効率の低下が発生しない。さらにはアクセス性能低下を防止するための対策として半導体メモリ等による大容量バッファを併用するような必要もなくなる。さらにまた頻繁なスピン・アップにともなう情報記録再生装置の消費電流の大幅増大がなくなるため、それに備えて電源の出力容量を大きく確保する必要がなくなる。これらの理由から、情報記録システムのアクセス性能,コストおよび設置サイズの点でも極めて有利となる。またドライブのスピン・アップおよびスピン・ダウンが基本的に増大しないため、ヘッドと記録媒体間のトライボロジ的問題が生じにくく、情報記録システムの信頼性の点でも極めて有利となる。
以上説明してきた通り、本実施形態は、情報記録再生装置のアクセス性能,特にシーケンシャル・アクセス性能を極力損なうことなく省電力化を実現し、単位消費電力あたりのアクセス処理性能を改善することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
例えば、上記実施形態では、記録媒体として記録媒体2を例示したが、これに限られず、帯状、円筒状ないし円柱状などの記録媒体を用いてもよい。また、上記実施形態では、記録媒体の記録面に形成される軌道として円周状のトラックを例示したが、これに限られず、渦巻き状などのトラックであってもよい。更に、上記実施形態では、記録方式を磁気記録としたが、これに限られず、熱アシスト磁気記録や光記録などであってもよい。
また、上記実施形態では、データの記録および再生の両方が可能な情報記録再生装置としたが、この構成から記録処理機能を省略して、情報再生装置として構成してもよい。
本発明の情報記録再生装置の一例としての情報記録再生装置の構成例を表す図である。 記録媒体の説明図である。 サスペンション・アームの先端部の分解斜視図である。 位置決め回路の具体的な機能構成例を示すブロック図である。 VCM及び微調整用アクチュエータの動作量と、目標トラックとの関係を説明するための図である。 情報記録再生装置におけるレジスタ機能を説明する図である。 情報記録再生装置におけるコマンド発行方法の例を説明する図である。 情報記録再生装置におけるデータ配置とデータ転送の第1例を説明する図である。 情報記録再生装置におけるデータ配置とデータ転送の第2例を説明する図である。 本実施形態と従来例とで単位時間あたりのデータ処理量および駆動電力量を比較した図である。 本実施形態と従来例とで単位時間あたりのデータ処理量および駆動電力量を比較した図である。
符号の説明
1 情報記録再生装置、2 記録媒体、2a〜2d 記録面、3 スピンドルモータ、4a〜4d 磁気ヘッドスライダ、5a〜5d 微調整用アクチュエータ(第2のアクチュエータ)、6a〜6d サスペンション・アーム、7 ボイスコイルモータ、9 粗調整用アクチュエータ(第1のアクチュエータ)、10 筐体、13 SPMドライバ、14a〜14d RWチャネル、15a〜15d MAドライバ、17 VCMドライバ、18 変調回路、19 エラー検出/訂正回路、21 目標トラック、21s セクタ領域、21u ユーザデータ領域、21w サーボデータ領域、22 システム・コントローラ、23 ホスト・インターフェース、24 バス・コントローラ、25 バッファ・メモリ、26 位置決め回路、27 電源制御回路、28 RAM、29 ROM、31a〜31d 位置誤差算出回路、33a〜33d 微調整用コントローラ、35 平均算出回路、37 粗調整用コントローラ、41 スライダ基板、42 ヘッド素子部、62 アーム本体、64 フレクシャ、66 FPC、99 ホスト(情報処理装置)、100 情報記録再生システム。

Claims (18)

  1. 複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、
    前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、
    前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、
    前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、
    前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、
    前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、
    を備えることを特徴とする情報記録再生装置。
  2. 前記第1のアクチュエータは、前記各ヘッドの平均的な偏差に基づいて、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  3. ディスク状に形成された前記複数の記録媒体を共通の回転軸で回転させるスピンドルモータを更に備える、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  4. ディスク状に形成された前記記録媒体の前記各記録面には、その回転軸を中心とする複数の円周状軌道が形成され、
    前記各記録面に形成された前記複数の円周状軌道のうち径位置が共通するものが、前記各所定軌道とされる、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  5. ディスク状に形成された前記記録媒体の前記各記録面には、その回転軸を中心とする複数の円周状軌道が形成され、
    前記各記録面に形成された前記複数の円周状軌道の共通の周位置にサーボ情報が記録される、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  6. 前記記録処理回路は、順次入力される情報単位を、前記所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数ずつ、前記各ヘッドに対して分配する、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  7. 前記記録処理回路は、通し番号が対応付けられ、番号順に入力される情報単位を、前記通し番号が連続し、前記所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数ずつ、前記各ヘッドに対して分配する、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  8. 前記再生処理回路は、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち、その数よりも少ない所定数の連続した記録単位から前記各ヘッドが情報単位を読み出す毎に、前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替えて出力する、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  9. 前記各所定軌道を構成する記録単位は、前記各ヘッドが同時に接近する記録単位が、前記各所定軌道を構成する記録単位の数よりも少ない所定数だけ連続した組ごとに組分けされ、
    前記各組に属する複数の記録単位に、情報単位の記録位置を表す通し番号が番号順に対応付けられる、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  10. 少なくとも(c−1)×d+1個の前記情報単位を格納可能な一時格納部を更に備える、
    請求項9に記載の情報記録再生装置。
    但し、cは前記ヘッドの総数であり、dは前記所定数である。
  11. 通し番号が対応付けられた情報単位が、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとの順に並び替えられて、外部装置から入力され、
    前記記録処理回路は、前記組ごとの順で入力される前記情報単位を、前記各ヘッドに対して分配する、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  12. 再生処理回路は、前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、外部装置へ出力し、
    前記外部装置において、前記情報単位が、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替えられる、
    請求項1に記載の情報記録再生装置。
  13. 少なくともc個の前記情報単位を格納可能な一時格納部を更に備える、
    請求項11に記載の情報記録再生装置。
    但し、cは前記ヘッドの総数である。
  14. 複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備える情報記録再生装置と、
    前記記録媒体に記録される情報を前記記録再生装置へ送信し、前記記録媒体から再生された情報を前記記録再生装置から受信する情報処理装置と、
    を備え、
    前記情報処理装置は、通し番号が対応付けられた情報単位を、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとに並び替えて、前記情報記録再生装置へ送信し、
    前記情報記録再生装置の前記記録処理回路は、前記組ごとに入力される前記情報単位を、前記各ヘッドに対して分配する、
    ことを特徴とする情報記録再生システム。
  15. 前記情報記録再生装置の前記再生処理回路は、前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、前記情報処理装置へ出力し、
    前記情報処理装置は、前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替える、
    請求項14に記載の情報記録再生システム。
  16. 複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、前記各所定軌道に記録される情報を表す記録信号を前記各ヘッドに一斉に出力する記録処理回路と、前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、を備える情報記録再生装置に対し、
    通し番号が対応付けられた情報単位を、前記各所定軌道を構成する記録単位のうち前記各ヘッドが同時に接近する記録単位に記録される情報単位の組ごとに並び替えて、送信する、
    ことを特徴とする情報処理装置。
  17. 前記各ヘッドによって前記各所定軌道を構成する記録単位から順次読み出される情報単位を、前記情報記録再生装置から受信し、
    前記情報単位を、それらに対応付けられた通し番号の順に並び替える、
    請求項16に記載の情報処理装置。
  18. 複数の記録面のそれぞれに形成された所定軌道上に情報が記録される1または複数の記録媒体と、
    前記複数の記録面のそれぞれに対応して設けられ、前記各所定軌道に沿った方向に相対移動する複数のヘッドと、
    前記複数のヘッドを支持し、これらを一律に移動させる第1のアクチュエータであって、前記複数のヘッドを前記各所定軌道に近づける第1のアクチュエータと、
    前記複数のヘッドのそれぞれに対応して設けられ、前記第1のアクチュエータに対して前記各ヘッドを独立して移動させる複数の第2のアクチュエータであって、前記各所定軌道に対する前記各ヘッドの偏差を抑制する複数の第2のアクチュエータと、
    前記各ヘッドにより前記各所定軌道から読み出される再生信号が一斉に入力され、前記各再生信号から情報を再生する再生処理回路と、
    を備えることを特徴とする情報再生装置。
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