JP2010071299A - 自動変速機の手動ダウンシフト制御装置 - Google Patents

自動変速機の手動ダウンシフト制御装置 Download PDF

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信 橋本
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景三 石田
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Abstract

【課題】自動変速モードから手動変速モードへの切り替えによる手動ダウンシフトが、運転意図や、走行状態や、走行条件に符合した変速段への変速となるようにする。
【解決手段】S11で手動変速モードへの切り替え(手動ダウンシフト要求)があったと判定し、S12でコースティング(惰性)走行と判定する、減速用手動ダウンシフト時に、S15で、運転傾向から指数化したスポーティー走行度合いが設定度合い以上であるか、または、上記減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上であると判定する場合、S16において、強いスポーティー走行度合いであるほど、また、減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が高いほど、減速用手動ダウンシフト時の目標減速度Gxoを高く設定する。S18では、このGxoを実現する手動変速段を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定め、S19で、当該目標変速段への変速処理を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、変速制御形態として、変速比を自動的に選択可能な自動変速モードのほかに、複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを有する自動変速機の自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替えによって行う手動ダウンシフト制御装置に関するものである。
無段変速機を含む自動変速機は、自動変速(D)レンジや、ロー(L)レンジ(ハイ側変速比の選択を制限するレンジ)などを選択した自動変速モードでは、エンジン負荷や車速にから判断可能な車両運転状態に応じて変速比(変速段)を自動的に選択可能であり、自動変速モードにおけるこれらレンジを運転者の操作により切り替え得るようにするのが常套である。
一方で自動変速機は、上記の自動変速(D)レンジで得られるよりも大きな駆動力を運転者が必要とする場合の要求や、上記のロー(L)レンジで得られるよりも大きなエンジンブレーキを運転者が必要とする場合などの要求も満たすべく、
自動変速モードのほかに、複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを設定したものも多く存在する。
かかる手動変速モード付きの自動変速機にあっては、自動変速モードでの走行中に的確なエンジンブレーキを必要とした場合、自動変速機を自動変速モードから手動変速モードへモード切り替えにすることにより、自動変速機を手動でダウンシフトさせることができる。
かかる手動ダウンシフト時の変速先である目標変速段の決定技術としては従来、例えば特許文献1,2に記載のごときものが知られている。
これら特許文献1,2に記載の手動ダウンシフト時目標変速段決定技術は、車速と車両走行抵抗とに基づいて選択されている現在の選択変速段よりも低速段側の変速段へ変速した場合の車両減速度を変速段ごとに推定し、これら変速段ごとの推定減速度のうち、予め定めておいた一定の目標減速度に最も近い推定減速度に対応した変速段を目標変速段と定めるものである。
特開2004−246991号公報 特開平07−305765号公報
しかし、上記した従来の手動ダウンシフト時目標変速段決定技術にあっては、この決定に際して用いる目標減速度が、予め定めておいた一定の目標減速度であるため、逐一異なる運転者の運転意図や、走行状態や、走行条件にいつもマッチしたものである補償が無く、
この目標減速度を最も実現可能な変速段を目標変速段と定める上記従来の手法では、目標変速段が運転者の運転意図や、走行状態や、走行条件に良く符合する目標変速段であるとは言い難いのが実情である。
本発明は、手動ダウンシフト時の目標減速度を従来のように一定値とせず、運転者の過去の運転性癖や、現在の運転状態や、走行条件に応じて変更することにより、
この目標減速度をもとに定める手動ダウンシフト時の目標変速段が運転者の運転意図や、走行状態や、走行条件に符合したものとなるようにすることで、上記の問題を解消し得るようにした自動変速機の手動ダウンシフト制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による自動変速機の手動ダウンシフト制御装置は、請求項1、または請求項2、或いは請求項3に記載のごとくに構成する。
先ず前提となる自動変速機を説明するに、これは、
複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを有し、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時は、所定の演算により、前記変速段のうちの1つを目標変速段として定め、該目標変速段への変速を行うようにしたものである。
請求項1の本発明は、かかる自動変速機において、
前記所定の演算に当たっては、過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合いの指数化により求めておいた運転性癖指数を参照し、この運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、車両の目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とするものである。
請求項2の本発明は、上記した自動変速機において、
前記所定の演算に当たっては、前記モード切り替え時における車両減速度を参照し、該車両減速度が高いほど、車両の目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とするものである。
請求項3の本発明は、上記した自動変速機において、
前記所定の演算に当たっては、過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合いの指数化により求めておいた運転性癖指数、および、前記モード切り替え時における車両減速度を参照し、この運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、また、前記車両減速度が高いほど、車両の目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とするものである。
請求項1の本発明による手動ダウンシフト制御装置によれば、
運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、車両の手動ダウンシフト時目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため、
手動ダウンシフト時目標減速度が運転者の運転意図に応じて変更されることとなり、この目標減速度をもとに定める手動ダウンシフト時の目標変速段も運転者の運転意図を良く反映したものとなって、運転者の運転意図に符合した手動ダウンシフト制御を実現することができる。
請求項2の本発明による手動ダウンシフト制御装置によれば、
自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時における車両減速度が高いほど、車両の手動ダウンシフト時目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため、
手動ダウンシフト時目標減速度が現在の運転状態や走行条件に応じて変更されることとなり、この目標減速度をもとに定める手動ダウンシフト時の目標変速段も現在の運転状態や走行条件を良く反映したものとなって、現在の運転状態や走行条件に符合した手動ダウンシフト制御を実現することができる。
請求項3の本発明による手動ダウンシフト制御装置によれば、
運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、また、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時における車両減速度が高いほど、車両の手動ダウンシフト時目標減速度を高く設定し、手動変速モードに設定された上記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため、
手動ダウンシフト時目標減速度が運転者の運転意図や、現在の運転状態や、走行条件に応じて変更されることとなり、この目標減速度をもとに定める手動ダウンシフト時の目標変速段も運転者の運転意図や、現在の運転状態や、走行条件を良く反映したものとなって、運転者の運転意図や、現在の運転状態や、走行条件に符合した手動ダウンシフト制御を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる手動ダウンシフト制御装置を具えた自動変速機の制御系を示す。
1は、無段変速機を可とする自動変速機で、この自動変速機1は、自動変速モードのほかに手動変速モードを具え、後者のモードで運転者が手動操作によるマニュアル変速を行い得るものとする。
このため自動変速機1は、自動変速モードでの変速形態を選択したり、手動変速モードで手動変速を指令するためのセレクトレバー2を具える。
セレクトレバー2は、自動変速機1の上記変速形態を手動操作により指令したり、手動変速を指令するためのもので、車体フロアトンネル(図示せず)に貫通させて運転席の近傍に位置させ、図1に示した操作パターン3に沿って手動操作するものとする。
当該セレクトレバー2の操作パターン3には、
自動変速機1を駐車(P)レンジにするPレンジ位置と、
自動変速機1を後退走行(R)レンジにするRレンジ位置と、
自動変速機1を中立(N)レンジにするNレンジ位置と、
自動変速機1を前進自動変速(D)レンジにするDレンジ位置と、
自動変速機1をロー(L)レンジにするLレンジ位置と、
自動変速機1を手動変速(M)レンジにするMレンジ位置と、
手動アップシフト(M+)位置と、
手動ダウンシフト(M-)位置とを設定する。
Pレンジ位置、Rレンジ位置、Nレンジ位置、Dレンジ位置、およびLレンジ位置をこの順にして一直線に配置し、Dレンジ位置に横並びしてMレンジ位置を配置し、
このMレンジ位置を挟んで、Pレンジ位置、Rレンジ位置、Nレンジ位置、Sレンジ位置、およびLレンジ位置の配列方向に平行な両方向へそれぞれ、手動アップシフト(M+)位置および手動ダウンシフト(M-)位置を配置する。
なおセレクトレバー2は、手動アップシフト(M+)位置や手動ダウンシフト(M-)位置に操作した後、操作力を解除するときMレンジ位置に自己復帰するものとする。
そして、セレクトレバー2がPレンジ位置にあるときPレンジ信号を発するPレンジスイッチ4pと、
セレクトレバー2がRレンジ位置にあるときRレンジ信号を発するRレンジスイッチ4rと、
セレクトレバー2がNレンジ位置にあるときNレンジ信号を発するNレンジスイッチ4nと、
セレクトレバー2がDレンジ位置にあるときDレンジ信号を発するDレンジスイッチ4dと、
セレクトレバー2がLレンジ位置にあるときLレンジ信号を発するLレンジスイッチ4Lと、
セレクトレバー2がMレンジ位置にあるときMレンジ信号を発するMレンジスイッチ4mと、
セレクトレバー2が手動アップシフト(M+)位置になったとき手動アップシフト(M+)信号を発する手動アップシフトスイッチ4muと、
セレクトレバー2が手動ダウンシフト(M-)位置になったとき手動ダウンシフト(M-)信号を発する手動ダウンシフトスイッチ4mdとをセレクトレバー操作パターン3に設ける。
セレクトレバー操作パターン3からの上記セレクトレバー位置信号は変速機コントローラ5に入力される。
変速機コントローラ5には更に、これら信号のほかに、メータパネル7のスピードメータ7aから発せられた車速VSPに関する信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ8からの信号と、
変速機入力回転数Niを検出する変速機入力回転センサ9からの信号と、
ブレーキペダルの踏み込み速度を検出するブレーキストローク速度センサ10からの信号とを入力する。
変速機コントローラ5は、これら入力情報をもとにコントロールバルブボディー1aを介して自動変速機1を変速制御する。
つまり変速機コントローラ5は、
セレクトレバー2がPレンジ位置にあるときはスイッチ4pからのPレンジ信号を受けて、
セレクトレバー2がRレンジ位置にあるときはスイッチ4rからのRレンジ信号を受けて、
セレクトレバー2がNレンジ位置にあるときはスイッチ4nからのNレンジ信号を受けて、
セレクトレバー2がDレンジ位置にあるときはスイッチ4dからのDレンジ信号を受けて、
また、
セレクトレバー2がLレンジ位置にあるときはスイッチ4LからのLレンジ信号を受けて、
自動変速機1を自動変速モード用のP,R,N,D,Lレンジに対応した変速形態で通常通りに変速制御する。
自動変速機1が無段変速機である場合の自動変速制御を、セレクトレバー2が前進自動変速(D)レンジ位置、ロー(L)レンジ位置にされている前進走行時につき説明する。
Dレンジで変速機コントローラ5は、スピードメータ7aで検出した車速VSP、および、センサ8で検出したアクセル開度APOから、図2に例示した予定の変速線マップをもとに目標入力回転数tNiを求め、センサ9で検出した変速機入力回転数Niがこの目標入力回転数tNiに一致するようコントロールバルブボディー1aを介して自動変速機(無段変速機)1を自動変速制御する。
このDレンジでは、図2に一点鎖線で示すロー側ハードウェア限界線(ロー側限界変速比)およびハイ側ハードウェア限界線(ハイ側限界変速比)間に挟まれた領域におけるあらゆる実用変速比を自由に選択することができるものとする。
なお上記では自動変速機1が無段変速機である場合のDレンジ変速制御を説明したが、自動変速機1が有段式の自動変速機である場合も、車速VSPおよびアクセル開度APOを用い、
これらから有段式自動変速機用の予め定めた変速線マップをもとに、現在の運転状態に適した目標変速段を求め、コントロールバルブボディー1aを介して現在の変速段から目標変速段への自動変速を行う。
Lレンジでも変速機コントローラ5は基本的に、車速VSPおよびアクセル開度APOから、図2に例示した予定の変速線マップをもとに目標入力回転数tNiを求め、変速機入力回転数Niがこの目標入力回転数tNiに一致するようコントロールバルブボディー1aを介して自動変速機(無段変速機)1を自動変速制御するが、
このLレンジでは図2に示さなかったが、ハイ側変速比領域の目標入力回転数tNi(低い回転領域における目標入力回転数tNi)を選択不能にし、該選択不能にしたハイ側変速比領域における低い目標入力回転数tNiへの変速が行われないようにする。
セレクトレバー2をMレンジ位置にした手動変速モードでの変速制御を以下に説明する。
この手動変速モードに入ったことを変速機コントローラ5は、Mレンジスイッチ4mからのMレンジ信号により検知する。
当該手動変速モードで変速機コントローラ5は、セレクトレバー2をMレンジ位置から手動アップシフト(M+)位置にしたことで手動アップシフトスイッチ4muから手動アップシフト(M+)信号が発せられる度にこれを受け、自動変速機(無段変速機)1を、図3に例示するごとく予め設定しておいた複数の固定変速比の変速段(第1速〜第5速)間で1変速段ずつアップシフトさせ、
セレクトレバー2をMレンジ位置から手動ダウンシフト(M-)位置にしたことで手動ダウンシフトスイッチ4mdから手動ダウンシフト(M-)信号が発せられる度にこれを受け、自動変速機(無段変速機)1を、図3に例示した手動変速用の変速段(第1速〜第5速)間で1変速段ずつダウンシフトさせる。
かかる手動変速モードでコントローラ5は、図1に示すメータパネル7内の選択変速段表示部11に選択中の変速段を表示し、メータパネル7内のダウンシフトランプ12によりダウンシフト中を表示し、メータパネル7内のアップシフトランプ13によりアップシフト中を表示する。
上記のごとくに手動変速用の変速段(第1速〜第5速)を選択される手動変速モードでは選択変速段ごとに変速比を固定され、車速VSP(変速機出力回転数に相当)に対し目標入力回転数tNiが図3に示すごとく比例関係をもって変化するよう設定され、
変速機コントローラ5は、センサ9で検出した変速機入力回転数Niがこの目標入力回転数tNiに一致するようコントロールバルブボディー1aを介して自動変速機(無段変速機)1を変速制御する。
かように変速段(変速比)を、運転状態にかかわらず手動で選択し得る手動変速モードでは、自動変速(D)レンジで得られるよりも大きな駆動力を運転者が必要とする場合の要求や、ロー(L)レンジで得られるよりも大きなエンジンブレーキを運転者が必要とする場合などの要求を、運転者の手動変速により満たすことができる。
以下、本発明の要旨に係わる手動ダウンシフト制御、つまり、自動変速モードでの走行中に手動変速モードに切り替えることにより生起させる手動ダウンシフト制御を説明する。
かかる手動ダウンシフト用の変速モード切り替えに際し図1のコントローラ5は、図4に示す制御プログラムを実行して以下のごとくに目標変速段を決定すると共に、当該目標変速段への変速を実行する。
図4の制御プログラムは、イグニッションスイッチの投入により開始される。
コントローラ5はステップS11において、Dレンジスイッチ4dからのDレンジ信号が消失し、Mレンジスイッチ4mからMレンジ信号が出力されるようになったか否かにより、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え操作があったか否かをチェックし、この操作がない間は制御を元に戻して、ステップS11での判定を継続しつつ待機する。
ステップS11で自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え操作(手動ダウンシフト要求)があったと判定する場合、制御をステップS12に進め、ここで、アクセル開度APO=0か否かにより車両がコースティング(惰性)走行状態か否かをチェックする。
ステップS11で自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え操作があったと判定し、且つ、ステップS12でコースティング(惰性)走行状態であると判定した場合は、上記の変速モード切り替えが減速用の手動ダウンシフトを要求してのモード切り替えであることを意味し、
ステップS11で自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え操作があったと判定しても、ステップS12でコースティング(惰性)走行状態でないと判定した場合は、上記の変速モード切り替えが減速を要求してのモード切り替え(手動ダウンシフト)でないことを意味する。
よって、ステップS12でコースティング(惰性)走行状態でないと判定した場合は、ステップS13において、目標変速段を以下の要領で通常通りに決定する。
つまりステップS13では、図3に示す手動変速モード用の変速段(第1速〜第5速)のうち、上記モード切り替えの直前における自動変速モードでの変速比に最も近い低速段側の変速段を目標変速段と決定し、
次のステップS19において、当該目標変速段への変速処理を実行する。
ちなみに自動変速機1が有段式の自動変速機である場合、ステップS13では、現在の選択変速段よりも1段低速段側の変速段を目標変速段と決定し、
次のステップS19において、当該目標変速段への変速処理を実行する。
ステップS12でコースティング(惰性)走行状態であると判定した場合は、上記の変速モード切り替えが減速用の手動ダウンシフトを要求してのモード切り替えであることから、制御をステップS14〜ステップS18に進めて、以下のごとくに減速用手動ダウンシフト時の目標変速段を決定する。
ステップS14においては、現在の選択変速段および車速VSPなど現在の走行状態のもとで、図3に示す手動変速モード用変速段(第1速〜第5速)のうち、現在の選択変速段よりも低速側(ロー側)の変速段へダウンシフトした時における手動ダウンシフト先変速段(第1速〜第4速)ごとの車両減速度Gxs(1〜4)を演算して推定する。
次のステップS15においては、図4の制御プログラムとは別の運転性癖適合制御などで周知の処理により過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合を指数化して求めておいた運転性癖指数を参照し、
この運転性癖指数が、設定以上の強いスポーティー走行度合いを示しているか、または、車速VSPの微分処理により求めた変速モード切り替えによる減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上であるか否かをチェックする。
なお「スポーティー走行度合」は、所定時間内において、(i)車両加速度≧所定値となる回数、(ii)アクセル開度≧所定値となる回数、(iii)アクセル開速度≧所定値となる回数、(iv)ブレーキストローク速度≧所定値となる回数、が所定回数以上となるとき、スポーティー走行と判断するようにしてもよい。
スポーティー走行度合が設定以上の強いスポーティー走行度合いであるか、または、減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上であるか、或いは、これら2条件がともに成立するときは、制御をステップS15からステップS16に進める。
ステップS16においては、
ステップS15でスポーティー走行度合が設定以上の強いスポーティー走行度合いであると判定するとき、強いスポーティー走行度合いであるほど減速用手動ダウンシフト時の車両の目標減速度Gxoを高く設定し、また、
ステップS15で減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上であると判定するとき、この車両減速度が高いほど減速用手動ダウンシフト時の車両の目標減速度Gxoを高く設定する。
なお、ステップS15でスポーティー走行度合が設定以上の強いスポーティー走行度合いであり、且つ、減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上であると判定するとき、
ステップS16においては、強いスポーティー走行度合いであるほど、また、減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が高いほど減速用手動ダウンシフト時の車両の目標減速度Gxoを高く設定する。
かように減速用手動ダウンシフト時の車両の目標減速度Gxoを設定した後に選択されるステップS18においては、この減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoと、ステップS14で求めた手動ダウンシフト先変速段(第1速〜第4速)ごとの減速度推定値Gxs(1〜4)とを対比し、目標減速度Gxoに最も近い減速度推定値Gxs(1〜4)に対応する変速段(第1速〜第4速のうちの1つ)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定め、
次のステップS19において、当該目標変速段への変速処理を実行する。
ステップS15において、スポーティー走行度合が設定以上の強いスポーティー走行度合いでもないし、減速用手動ダウンシフト時の車両減速度が設定減速度以上でもないと判定するときは、
ステップS17において、車速VSPから求め得る車両減速度をもとに降坂路走行中か否かを判定し、降坂路走行中であれば、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを零に設定する。
次にステップS18において、この減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxo=0と、ステップS14で求めた手動ダウンシフト先変速段(第1速〜第4速)ごとの減速度推定値Gxs(1〜4)とを対比し、目標減速度Gxo=0に最も近い減速度推定値Gxs(1〜4)に対応する変速段(第1速〜第4速のうちの1つ)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定め、
その後ステップS19において、当該目標変速段への変速処理を実行する。
図4につき上述した本実施例の手動ダウンシフト制御によれば、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり、過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合いの指数化により求めておいた運転性癖指数をもとに、スポーティー走行度合いが設定度合い以上である間(ステップS15)、強いスポーティー走行度合いであるほど、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを高く設定し(ステップS16)、
手動変速モードに設定された変速段(第1速〜第5速)のうち該目標減速度Gxoを実現可能な変速段(第1速〜第4速)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため(ステップS18)、
減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoが運転者の運転意図(スポーティー走行度合い)に応じて変更されることとなり、この目標減速度Gxoをもとに定める減速用手動ダウンシフト時の目標変速段も運転者の運転意図(スポーティー走行度合い)を良く反映したものとなって、運転者の運転意図(スポーティー走行度合い)に符合した減速用手動ダウンシフト制御を実現することができる。
また、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替えによる減速用手動ダウンシフト時の車速変化から求めた減速用手動ダウンシフト時車両減速度が設定減速度以上である間(ステップS15)、この減速用手動ダウンシフト時車両減速度が高いほど、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを高く設定し(ステップS16)、
手動変速モードに設定された変速段(第1速〜第5速)のうち該目標減速度Gxoを実現可能な変速段(第1速〜第4速)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため(ステップS18)、
減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoが現在の運転状態や走行条件に応じて変更されることとなり、この目標減速度をもとに定める減速用手動ダウンシフト時の目標変速段も現在の運転状態や走行条件を良く反映したものとなって、現在の運転状態や走行条件に符合した減速用手動ダウンシフト制御を実現することができる。
更に付言すれば、変速モード切り替えによる減速用手動ダウンシフト時に車両減速度が設定減速度以上であるということは、この減速用手動ダウンシフト時に運転者のブレーキ操作による制動が既に始まっていることを意味し、かかる制動中に変速モード切り替えによる減速用手動ダウンシフトでエンジンブレーキを要求していることにほかならない。
よって、上記のごとく減速用手動ダウンシフト時車両減速度が設定減速度以上である間、この減速用手動ダウンシフト時車両減速度が高いほど、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを高く設定し、手動変速モードに設定された変速段(第1速〜第5速)のうち該目標減速度Gxoを実現可能な変速段(第1速〜第4速)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定める場合、
運転者による運転状態や走行条件に良く符合した減速用手動ダウンシフトを実現し得ることに通じ、運転者が希望する変速段へのダウンシフトを少ない操作で行わせることができて大いに有利である。
なお、上記スポーティー走行度合いに応じ、強いスポーティー走行度合いであるほど、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを高く設定する制御と、
上記減速用手動ダウンシフト時車両減速度に応じ、この減速用手動ダウンシフト時車両減速度が高いほど、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを高く設定する制御とは、
個々に実行してもよいし、組み合わせにより実行してもよいが、実施例のように組み合わせて用いる場合、上記した作用効果の双方が奏し得られ、減速用手動ダウンシフトを運転者の運転意図、現在の運転状態、走行条件の全てに良く符合したものにすることができる。
ところで、スポーティー走行度合いが設定度合い未満であり、且つ、減速用手動ダウンシフト時車両減速度が設定減速度未満である間(ステップS15)、降坂路走行中であれば、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを零に設定し(ステップS17)、
手動変速モードに設定された変速段(第1速〜第5速)のうち該目標減速度Gxo=0を実現可能な変速段(第1速〜第4速)を減速用手動ダウンシフト時目標変速段と定めるため(ステップS18)、以下の作用効果が奏し得られる。
つまり降坂路走行中の変速モード切り替えによる手動ダウンシフトは、減速よりもむしろ車速VSPを維持することを希望して、当該変速モード切り替えによる手動ダウンシフト操作を行うことが多い。
従って、上記のごとく降坂路走行中、減速用手動ダウンシフト時目標減速度Gxoを零に設定し、この目標減速度Gxo=0を実現可能な目標変速段へダウンシフトさせる制御によれば、
降坂路走行中の上記車速維持要求を満足させることができ、手動ダウンシフトを運転者による運転状態、走行条件に良く符合したものにし得ることに通じ、運転者が希望する変速段へのダウンシフトを少ない操作で行わせることができて大いに有利である。
本発明の一実施例になる手動ダウンシフト制御装置を具えた自動変速機の制御システムを示す概略系統図である。 図1における自動変速機が無段変速機である場合の自動変速制御マップ図である。 図1における自動変速機(無段変速機)を手動変速モードにしている時の、変速段ごとの車速(出力回転数)と入力回転数との関係を示す入出力回転特性線図である。 図1における変速機コントローラが実行する手動ダウンシフト制御プログラムを示すフローチャートである。
符号の説明
1 自動変速機(無段変速機)
1a コントロールバルブボディー
2 セレクトレバー
3 セレクトレバー操作パターン
5 変速機コントローラ
7 メータパネル
7a スピードメータ
8 アクセル開度センサ
9 変速機入力回転センサ
10 ブレーキストローク速度センサ
11 選択変速段表示部
12 ダウンシフトランプ
13 アップシフトランプ

Claims (4)

  1. 複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを有し、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時は、所定の演算により、前記変速段のうちの1つを目標変速段として定め、該目標変速段への変速を行うようにした自動変速機において、
    前記所定の演算に当たっては、過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合いの指数化により求めておいた運転性癖指数を参照し、この運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、車両の目標減速度を高く設定し、前記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とする自動変速機の手動ダウンシフト制御装置。
  2. 複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを有し、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時は、所定の演算により、前記変速段のうちの1つを目標変速段として定め、該目標変速段への変速を行うようにした自動変速機において、
    前記所定の演算に当たっては、前記モード切り替え時における車両減速度を参照し、該車両減速度が高いほど、車両の目標減速度を高く設定し、前記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とする自動変速機の手動ダウンシフト制御装置。
  3. 複数の固定変速比の変速段を手動により選択可能な手動変速モードを有し、自動変速モードから手動変速モードへのモード切り替え時は、所定の演算により、前記変速段のうちの1つを目標変速段として定め、該目標変速段への変速を行うようにした自動変速機において、
    前記所定の演算に当たっては、過去の運転者による運転傾向からスポーティー走行度合いの指数化により求めておいた運転性癖指数、および、前記モード切り替え時における車両減速度を参照し、この運転性癖指数が、強いスポーティー走行度合いを示すほど、また、前記車両減速度が高いほど、車両の目標減速度を高く設定し、前記変速段のうち該目標減速度を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とする自動変速機の手動ダウンシフト制御装置。
  4. 請求項3に記載の手動ダウンシフト制御装置において、
    前記運転性癖指数が、設定値未満の弱いスポーティー走行度合いを示し、且つ、前記モード切り替え時における車両減速度が設定値未満であるとき、降坂路走行中であれば、車両の目標減速度を零に設定し、前記変速段のうち該目標減速度零を実現可能な変速段を前記目標変速段と定めるよう構成したことを特徴とする自動変速機の手動ダウンシフト制御装置。
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