JP2010077209A - ポリアミド樹脂組成物及び該ポリアミド樹脂組成物から形成された成形物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジカルボン酸成分が蓚酸からなり、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物(以下、「C9ジアミン混合物」という。)及び1,6−ヘキサンジアミン(以下、「C6ジアミン」という。)からなり、C9ジアミン混合物とC6ジアミンのモル比が1:99〜99:1である、ポリアミド樹脂組成物、及び該ポリアミド樹脂組成物から形成された成形物。
【選択図】図1
Description
しかしながら、このポリアミド樹脂は、ジカルボン酸成分として蓚酸を用い、ジアミン成分として1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン及び1,6−ヘキサンジアミンの3種のジアミンを特定の比率で用いたポリオキサミド樹脂ではない。
前記ポリアミド樹脂のジカルボン酸成分が蓚酸からなり、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物(以下、「C9ジアミン混合物」という。)及び1,6−ヘキサンジアミン(以下、「C6ジアミン」という。)からなり、C9ジアミン混合物とC6ジアミンのモル比が1:99〜99:1である、ポリアミド樹脂組成物。
ミド樹脂溶液を用いて25℃で測定した場合の相対粘度(ηr)が1.8〜6.0である
、上記[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
(1)ポリアミド樹脂の構成成分
本発明において用いるポリアミド樹脂は、ジカルボン酸成分が蓚酸からなり、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物(以下、「C9ジアミン混合物」という。)及び1,6−ヘキサンジアミン(以下、「C6ジアミン」という。)からなり、C9ジアミン混合物とC6ジアミンのモル比が1:99〜99:1であるポリアミド樹脂である。
本発明において用いるポリアミド樹脂を製造する際には、本発明の効果を損なわない範囲で他のジカルボン酸成分を混合する事ができる。蓚酸以外の他のジカルボン酸成分としては、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、2−メチルアジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジエチルコハク酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸などの脂肪族ジカルボン酸、また、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、更にテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、ジ安息香酸、4,4’−オキシジ安息香酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などを単独で、あるいはこれらの任意の混合物を重縮合反応時に添加することもできる。更に、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸を溶融成形が可能な範囲内で用いることもできる。他のジカルボン酸成分の使用量は、ジカルボン酸成分全体の5モル%以下であることが好ましい。
本発明において用いるポリアミド樹脂の分子量に特別の制限はないが、ポリアミド樹脂濃度が1.0g/dlの96%濃硫酸溶液を用い、25℃で測定した相対粘度ηrが1.8〜6.0の範囲内であることが好ましく、より好ましくは2.0〜5.5であり、2.5〜4.5が特に好ましい。ηrが1.8より低いと成形物が脆くなり物性が低下する傾向がある。一方、ηrが6.0より高いと溶融粘度が高くなり、成形加工性が悪くなる傾向がある。
本発明において用いるポリアミド樹脂は、ポリアミドを製造する方法として知られている任意の方法を用いて製造することができる。本発明者らの研究によれば、ジアミン及び蓚酸ジエステルをバッチ式又は連続式で重縮合反応させることによりポリアミド樹脂を得ることができる。具体的には、以下の操作で示されるような、(i)前重縮合工程、(ii)後重縮合工程の順で行うのが好ましい。
まず原料の蓚酸ジエステルを容器内に仕込む。容器は、後に行う重縮合反応の温度および圧力に耐え得るものであれば、特に制限されない。その後、容器を原料のジアミンと混合する温度まで昇温させ、次いでジアミンを注入し重縮合反応を開始させる。原料を混合する温度は、原料の蓚酸ジエステルおよびジアミンの融点以上、沸点未満の温度であり、かつ蓚酸ジエステルとジアミンの重縮合反応によって生じるポリオキサミドが熱分解しない温度であれば特に制限されない。例えば、1,9−ノナンジアミン、2−メチル−1,8−オクタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミンの混合物からなり、かつC9ジアミン(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物)と1,6−ヘキサンジアミンのモル比が1:99〜99:1であるジアミンと蓚酸ジブチルを原料とするポリオキサミド樹脂の場合、上記混合温度は15℃から300℃が好ましい。また、C9ジアミン(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物)と1,6−ヘキサンジアミンのモル比は、約5:95〜90:10の場合、常温で液状か又は50℃程度に加温するだけで液化するので取り扱いやすいためより好ましい。混合温度が縮合反応によって生成するアルコールの沸点以上の場合、アルコールを留去、凝縮する装置を備えた容器を用いるのが望ましい。また、縮合反応によって生成するアルコール存在下で加圧重合する場合には、耐圧容器を用いる。蓚酸ジエステルとジアミンの仕込み比は、蓚酸ジエステル/上記ジアミンで、0.8〜1.2(モル比)、好ましくは0.91〜1.09(モル比)、更に好ましくは0.98〜1.02(モル比)である。
本発明において用いる離型剤は、ポリアミド樹脂に優れた成形性、特に成形時における型と成形物との良好なすべり性、及び/又は短い成形時間を付与するものである。離型剤としては、ポリアルキレングリコールの末端変性物、リン酸エステル類又は亜リン酸エステル類、高級脂肪酸モノエステル類、高級脂肪酸又はその金属塩、エチレンビスアミド化合物、低分子量ポリエチレン、珪酸マグネシウム及び置換ベンジリデンソルビトール類などの化合物が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組合せで使用できる。
X−R1−(O−CH2−CH2)n−O−R2−X (1)
(式中、XはNH2、又はCOOH、又はHを表し、Rは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表し、nは4〜1200の数である)
又は下記式(2):
X−R3−(O−CH2−C(CH3)H)n−O−R4−X (2)
(式中、XはNH2、又はCOOH、又はHを表し、Rは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表し、nは1〜200の数である)
で表されるものが挙げられる。
(RO)nPO(OH)3-n
(式中、nは1又は2であり、Rは炭素数1〜10のアルキル基である)
で表されるものが挙げられる。上記式中、n=2である場合の2個のRO基は同一でも異なっていてもよい。Rとしては、エチル基、ブチル基、オクチル基、エチルヘキシル基などが挙げられる。
(RO)3P
(式中、Rは、水素、又は炭素数10〜25、より好ましくは12〜20のアルキル基、もしくはフェニル基、もしくはそれらの基の一部が炭化水素基で置換されている基を表す)
で表されるものが挙げられる。上記式中の3個のRO基は同一でも異なっていてもよい。Rとしては、デシル基、ラウリル基、トリデシル基、ステアリル基、オレイル基などの脂肪族基;フェニル基、ビフェニル基などの芳香族基;エチル基、プロピル基、t−ブチル基、ノニル基などの置換基を有する芳香族基などが挙げられる。
R1−CO−O−R2
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数8〜32、好ましくは10〜30のアルキル基を
表す)
で表されるもの、すなわち高級脂肪酸と高級脂肪族1価アルコールとのエステル化合物が挙げられる。上記式中のR1及びR2としては、デシル基、ラウリル基、トリデシル基、ステアリル基、オレイル基などの脂肪族基などが挙げられる。
CH3−(CH2)n−COOX
(式中、nは9〜25、好ましくは11〜20の数を表し、XはH又は周期律表第I〜III族の金属を表す)
で表されるものが挙げられる。
CH3(CH2)mCONH(CH2)2NHCO(CH2)nCH3
(式中、m及びnは各々独立に9〜25、好ましくは10〜20の数である)
で表されるものが挙げられる。
本発明においては、上記に加えて、必要に応じて各種添加剤を組合せることができ、これらはポリアミド重縮合反応時、又はその後に組合せることができる。
本発明は、上述した本発明のポリアミド樹脂組成物から形成された成形物も提供する。ポリアミド樹脂組成物から成形物への成形方法としては、射出、押出、中空、プレス、ロール、発泡、真空・圧空、延伸などポリアミドに適用できる公知の成形加工法は全て使用可能であり、これらの成形法によってフィルム、シート、成形品、繊維などの成形物に加工することができる。
本発明によって得られる成形物は、従来ポリアミド成形物が用いられてきた各種押出成形品、各種射出成形品、シート、フィルム、パイプ、チューブ、モノフィラメント、繊維、容器などの成形物として、自動車部材、コンピューター及び関連機器、光学機器部材、電気・電子機器、情報・通信機器、精密機器、土木・建築用品、医療用品、家庭用品など広範な用途に好適に使用できる。
特性値を、以下の方法により測定した。
ηrは、ポリアミドの96%硫酸溶液(濃度:1.0g/dl)を用いて、オストワルド型粘度計により25℃で測定した。
Tm及びTcは、PerkinELmer社製PYRIS Diamond DSC用いて窒素雰囲気下で測定した。30℃から300℃まで10℃/分の速度で昇温し(昇温ファーストランと呼ぶ)、300℃で3分保持したのち、−100℃まで10℃/分の速度で降温し(降温ファーストランと呼ぶ)、次に300℃まで10℃/分の速度で昇温した(昇温セカンドランと呼ぶ)。得られたDSCチャートから降温ファーストランの発熱ピーク温度をTc、昇温セカンドランの吸熱ピーク温度をTmとした。
Tdは島津製作所社製THERMOGRAVIMETRIC ANALYZER TGA−50を用い、熱重量分析(TGA)により測定した。20ml/分の窒素気流下室温から500℃まで10℃/分の昇温速度で昇温し、Tdを測定した。
溶融粘度はティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製溶融粘弾性測定装置ARESに25mmのコーン・プレートを装着して、窒素中、290℃、せん断速度0.1s-1の条件で測定した。
東邦マシナリー社製真空プレス機TMB−10を用いて、ペレットからフィルムを成形した。500〜700Paの減圧雰囲気下において290℃(PA6を用いた場合は260℃、PA66を用いた場合は290℃、PA12を用いた場合は230℃)で5分間加熱溶融させた後、5MPaで1分間プレスを行いフィルム成形した。次に減圧雰囲気を常圧まで戻したのち室温5MPaで1分間冷却結晶化させてフィルムを得た。
上記(5)の条件で成形したフィルム(寸法:20mm×10mm、厚さ0.25mm;質量約0.05g)を23℃のイオン交換水に浸漬し、所定時間ごとにフィルムを取り出し、フィルムの質量を測定した。フィルム質量の増加率が0.2%の範囲で3回続いた場合にポリアミド樹脂フィルムへの水分の吸収が飽和に達したと判断して、水に浸漬する前のフィルムの質量(Xg)と飽和に達した時のフィルムの質量(Yg)から次の式(1)により飽和吸水率(%)を算出した。
本発明によって得られるポリアミドの熱プレスフィルムを以下の薬品中に7日間浸漬した後に、フィルムの質量残存率(%)及び外観の変化を観測した。濃塩酸、64%硫酸、氷酢酸のそれぞれの溶液において23℃下で浸漬した試料について試験を行った。
上記(5)の条件で成形したフィルムをオートクレーブに入れ、水、0.5mol/l硫酸、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液中(すなわち、順に、pH=7、pH=1、pH=14)でそれぞれ121℃、60分間処理した後の質量残存率(%)を調べた。
以下に示す測定は、下記の試験片を樹脂温度290℃(PA6を用いた場合は260℃、PA66を用いた場合は290℃、PA12を用いた場合は230℃)、金型温度80℃の射出成形により成形し、これを用いて行った。
上記(5)の条件で成形したフィルム(寸法:20mm×10mm、厚さ0.25mm;質量約0.05g)を23℃65%RH条件下におき、所定時間ごとにフィルムを取り出し、フィルムの質量を測定した。フィルム質量の増加率が0.2%の範囲内で3回続いた場合にポリアミド樹脂フィルムへの水分の吸収が飽和に達したと判断して、上記23℃65%RH条件下におく前のフィルムの質量(Xg)と飽和に達した時のフィルムの質量(Yg)から次の式(2)により吸水率(%)を算出した。
図1は、離型力を測定するための射出成形機の概略を示す断面図であり、射出成形機のシリンダー1、成形品(箱型成形品)又はキャビティー2、固定金型3、エジェクターピン4、コア5、移動金型6、エジェクタープレート7、圧力センサー8、圧力センサー固定板9、ノックアウト棒10、記録計11を有する。図1に示す、離型力測定装置を取付けた金型及び射出成形機を用い、後述する条件で、射出成形して得られる成形品の離型力及び変形を測定した。
射出成形機:(株)日本製鋼所製 N140BII
シリンダー設定温度:C1 280℃、C2 285℃、C3 290℃、C4 290℃、NH 290℃
射出圧力:1次圧 650kg/cm2
金型温度:移動金型 90℃、固定金型 85℃
射出時間:10秒
冷却時間:15秒、30秒
攪拌機、温度計、トルクメーター、圧力計、ダイアフラムポンプを直結した原料投入口、窒素ガス導入口、放圧口、圧力調節装置及びポリマー抜出し口を備えた内容積が約150リットルの圧力容器に蓚酸ジブチル28.230kg(139.56モル)を仕込み、圧力容器の内部を純度が99.9999%の窒素ガスで0.5MPaに加圧した後、次に常圧まで窒素ガスを放出する操作を5回繰り返し、窒素置換を行った後、封圧下、攪拌しながら系内を昇温した。約30分間かけて蓚酸ジブチルの温度を100℃にした後、1,9−ノナンジアミン1.241kg(7.84モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン19.639kg(124.04モル)と1,6−ヘキサンジアミン0.893kg(7.68モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと1,6−ヘキサンジアミンのモル比が5.62:88.88:5.50)をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1時間かけて温度を235℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を0.75MPaに調節した。重縮合物の温度が235℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を260℃にし、260℃において4.5時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.13であった。
蓚酸ジブチル28.462kg(140.71モル)を仕込み、1,9−ノナンジアミン16.448kg(103.88モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン2.903kg(18.34モル)と1,6−ヘキサンジアミン2.150kg(18.50モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと1,6−ヘキサンジアミンのモル比が73.83:13.03:13.14)を仕込んだほかは、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーで、ηr=2.97であった。
蓚酸ジブチル30.238kg(149.49モル)を仕込み、1,9−ノナンジアミン4.486kg(28.33モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン4.486kg(28.33モル)と1,6−ヘキサンジアミン10.79kg(92.85モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと1,6−ヘキサンジアミンのモル比が18.95:18.95:62.10)をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1.5時間かけて温度を270℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を1.00MPaに調節した。重縮合物の温度が270℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を285℃にし、285℃において1.5時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=2.88であった。
蓚酸ジブチル29.864kg(147.64モル)を仕込み、1,9−ノナンジアミン5.598kg(35.36モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン5.598kg(35.36モル)と1,6−ヘキサンジアミン8.941kg(76.92モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと1,6−ヘキサンジアミンのモル比が23.95:23.95:52.10)をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1時間かけて温度を250℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を1.00MPaに調節した。重縮合物の温度が250℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を270℃にし、270℃において2時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=2.83であった。
蓚酸ジブチル29.107kg(143.89モル)を仕込み、1,9−ノナンジアミン5.641kg(35.63モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン10.028kg(63.34モル)と1,6−ヘキサンジアミン5.223kg(44.93モル)の混合物(1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンと1,6−ヘキサンジアミンのモル比が24.76:44.02:31.22)をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1時間かけて温度を250℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を0.75MPaに調節した。重縮合物の温度が240℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を265℃にし、265℃において3時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.11であった。
蓚酸ジブチル28.40kg(140.4モル)を仕込み、1,9−ノナンジアミン11.11kg(70.2モル)と2−メチル−1,8−オクタンジアミン11.11kg(70.2モル)の混合物をダイアフラムフポンプにより流速1.49リットル/分で約17分間かけて反応容器内に供給すると同時に昇温した。供給直後の圧力容器内の内圧は、重縮合反応により生成したブタノールによって0.35MPaまで上昇し、重縮合物の温度は約170℃まで上昇した。その後、1時間かけて温度を235℃まで昇温した。その間、生成したブタノールを放圧口より抜き出しながら、内圧を0.5MPaに調節した。重縮合物の温度が235℃に達した直後から放圧口よりブタノールを約20分間かけて抜き出し、内圧を常圧にした。常圧にしたところから、1.5リットル/分で窒素ガスを流しながら昇温を開始し、約1時間かけて重縮合物の温度を260℃にし、260℃において4.5時間反応させた。その後、攪拌を止めて系内を窒素で1MPaに加圧して約10分間静置した後、内圧0.5MPaまで放圧し、重縮合物を圧力容器下部抜出口より紐状に抜き出した。紐状の重合物は直ちに水冷し、水冷した紐状の樹脂はペレタイザーによってペレット化した。得られたポリアミドは白色の強靭なポリマーであり、ηr=3.35であった。
ジアミン原料として1,9−ノナンジアミン22.25kg(140.4モル)だけを用いて、製造例1と同様に反応を行ってポリアミドを得た。得られた重合物は黄白色のポリマーであり、ηr=2.78であった。
表2に示す組成で、池貝鉄工(株)製2軸混練機PCM-45にて、シリンダー設定温度290℃、回転速度150rpmで溶融混練し、樹脂温度290℃、金型温度80℃の射出成形により成形して得た試験片を用いて、前述した方法で表2中に示す各種評価を行った。
2 成形品(箱型成形品)又はキャビティー
3 固定金型
4 エジェクターピン
5 コア
6 移動金型
7 エジェクタープレート
8 圧力センサー
9 圧力センサー固定板
10 ノックアウト棒
11 記録計
Claims (7)
- ポリアミド樹脂と離型剤とを含む樹脂組成物であって、
前記ポリアミド樹脂のジカルボン酸成分が蓚酸からなり、ジアミン成分が1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンの混合物(以下、「C9ジアミン混合物」という。)及び1,6−ヘキサンジアミン(以下、「C6ジアミン」という。)からなり、C9ジアミン混合物とC6ジアミンのモル比が1:99〜99:1である、ポリアミド樹脂組成物。 - 前記ポリアミド樹脂の、96%硫酸を溶媒とし、濃度1.0g/dlのポリアミド樹脂溶液を用いて25℃で測定した場合の相対粘度(ηr)が1.8〜6.0である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂の、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度で測定した熱重量分析における1%重量減少温度と窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度で測定した示差走査熱量法により測定した融点との温度差が50℃以上である、請求項1又は2に記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記ジアミン成分の、1,9−ノナンジアミンと2−メチル−1,8−オクタンジアミンとのモル比が5:95〜95:5である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記ポリアミド樹脂100質量部に対し、前記離型剤が0.01〜5質量部の範囲内で配合されてなる、請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記離型剤が、ポリアルキレングリコールの末端変性物、リン酸エステル類又は亜リン酸エステル類、高級脂肪酸モノエステル類、高級脂肪酸又はその金属塩、エチレンビスアミド化合物、低分子量ポリエチレン、珪酸マグネシウム及び置換ベンジリデンソルビトール類からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物である、請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物から形成された成形物。
Priority Applications (2)
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Patent Citations (5)
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