JP2010082829A - 微小凹凸が形成された加飾成形シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微小凹凸部分と絵柄層との見当を合わせることが容易で、かつ表面樹脂層の離型性の問題が生じず、また、ナノインプリント工程のスループットを向上できる加飾成形シートの製造方法を提供する。
【解決手段】表面樹脂層2が形成された加飾成形シート110を作製した後、表面樹脂層2にナノインプリント金型20を押圧して微小凹凸を形成し、ナノインプリント金型110を前記表面樹脂層2から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層2に電離放射線25を照射する。
【選択図】図1

Description

この発明は、表面に部分マットなどの微小凹凸が形成された加飾成形シートの製造方法に関するものであり、最表面に表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、ナノインプリント法による後加工で微小凹凸を形成することを特徴とする。
部分マットハードコート材として、先に印刷した部分マット層のパターンと後に印刷するハードコート層以降、特に絵柄層のパターンとを一致させるため、部分マット層からハードコート層、絵柄層までを一連の印刷機で印刷するいわゆるインライン印刷で部分マットハードコート材をする技術が開発された(特許文献1参照)。
この技術は、剥離性を有する基体シート上に、マット材を分散させた水溶性樹脂からなる部分マット層、ハードコート層、接着層が少なくとも積層されているように転写材を構成し、同転写材を射出成形用金型に挟み込み、キャビティ内に成形樹脂を射出し、射出成形品を得るのと同時にその表面に転写材を接着し、型開きして成形品を取り出し、基体シートを剥離した後、活性エネルギー線を照射し、次いでハードコート層に残留した部分マット層の水溶性樹脂を水洗除去するものである。
特開2001−260596
しかし、上記方法はハードコート層をインライン印刷で形成する際、乾燥速度を早めるためにハードコート層の膜厚が約2μm程度にしか厚くできないため十分な強度を得ることが困難である。したがって、ハードコート性を向上させるためには、ハードコート層の厚みが必要であり、そのためには一旦印刷機から取り外してハードコート層をコーターなどで厚く塗布しなければならず、その工程のために部分マット層と絵柄層との見当が合わなくなるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するため、最初に表面樹脂層を形成するシートの段階では部分マット層を形成せず、転写などの方法により加飾成形シートの最表面に表面樹脂層を形成した後、ナノインプリント法による後加工で表面樹脂層に部分マットなどの微小凹凸を形成することを特徴とするものである。
本発明は前記目的を達成するため、以下のような特徴を備える。
本発明の加飾成形シートの製造方法は、少なくとも成形シート上の最表面に表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成し、前記ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層に電離放射線を照射する工程をとる。
本発明の加飾成形シートの製造方法は、基体シート上に少なくとも表面樹脂層を形成し、該表面樹脂層を成形シートの表面に転写し、基体シートを剥離して、最表面に表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、該加飾成形シートの表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧し、該ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層に電離放射線を照射する工程をとる。
また、上記の発明において、表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成した時には硬化重合未反応の状態で、かつタックフリーの状態であり、電離放射線を照射することにより硬化重合反応が促進されてもよい。
本発明の加飾成形シートは、上記のいずれかの発明の加飾成形シートの製造方法で製造された構成を備える。
また、上記の発明において、前記表面樹脂層が、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネート、または融点40℃以上で分子量5,000〜100,000である活性エネルギー線硬化型樹脂と光開始重合剤の混合物、またはα、β―不飽和モノカルボン酸を付加反応させたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体、のいずれかを含む樹脂組成物からなってもよい。
また、上記の発明において、前記表面樹脂層に形成された微小凹凸がマットでもよい。
また、上記の発明において、前記表面樹脂層に形成された微小凹凸が低反射モスアイ構造でもよい。
請求項1から請求項2に係る発明は、表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成し、ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層に電離放射線を照射することを特徴とする。したがって、微小凹凸部分と絵柄層との見当を合わせることが容易で、かつ表面樹脂層の離型性の問題が生じないという効果がある。また、ナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成する工程と電離放射線を照射する工程とが別になっているため、ナノインプリント工程のスループットを向上できる効果がある。
請求項3に係る発明は、ナノインプリント金型を押圧する際に硬化重合未反応の状態で、かつタックフリーの状態にあることを特徴とする。したがって、従来の光ナノインプリントで用いられるようなタック状態でないため、ナノインプリント金型からの離型がスムーズになるメリットがある。また、硬化重合未反応の状態であるため、押圧するだけで変形するような状態にあるため、従来の熱ナノインプリントのような加熱をする必要がなく、その結果、冷却などの工程が不要になり、また寸法精度も改善されるという効果がある。
請求項5に係る発明は、表面樹脂層が、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネート、または融点40℃以上で分子量5,000〜100,000である活性エネルギー線硬化型樹脂と光開始重合剤の混合物、またはα、β―不飽和モノカルボン酸を付加反応させたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体、のいずれかを含む樹脂組成物からなることを特徴とする。したがって、ナノインプリント加工しやすいだけでなく、硬化重合後ハードコート性を有する表面樹脂層になるという効果がある
請求項6または請求項7に係る発明は、表面樹脂層に形成された微小凹凸がマットまたは低反射モスアイ構造であることを特徴とするしたがって、ナノインプリント加工しやすく、ハードコート性を有する表面樹脂層が、マットの意匠性または低反射の機能性をも有するという効果がある。
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1から図4は本発明の加飾成形シートの製造方法を示す断面図である。図中、1は基体シート、2は表面樹脂層、3は絵柄層、5は微細な凹凸部、9は離型層、11はアンカー層、12は接着層、20はナノインプリント金型、25は電離放射線、30は転写シート、35は成形シート、110は加飾成形シート、である。なお、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
本発明の第1の実施態様は、成形シート35の上に少なくとも最表面に形成される表面樹脂層2が設けられ、それ以外に適宜絵柄層3が設けられた加飾成形シート110を作製した後(図2(a)〜(c)参照)、加飾成形シート110の表面樹脂層2にナノインプリント金型20を押圧し微細な凹凸部5を形成し(図1(a)参照)、前記ナノインプリント金型20を前記表面樹脂層2から引き離した後、前記表面樹脂層2の微細な凹凸部5に電離放射線25を照射することを特徴とする(図1(b)参照)。
また、本発明の第2の実施態様は、まず基体シート1上に少なくとも表面樹脂層2が設けられ、その上に適宜絵柄層3が積層して設けられた転写シート30を別途用意し(図3(a)参照)、成形シート35の表面に転写シート30を積層し、熱や圧力などを加えた後(図3(b)参照)、基体シート1を剥離して、転写シート30の表面樹脂層2および絵柄層3を成形シート35の表面に転写し、加飾成形シート110を作製した後(図3(c)参照)、加飾成形シート110の表面樹脂層2にナノインプリント金型20を押圧し微細な凹凸部5を形成し(図4(a)参照)、前記ナノインプリント金型20を前記表面樹脂層2から引き離した後、前記表面樹脂層2の微細な凹凸部5に電離放射線25を照射することを特徴とする(図4(b)参照)。
第1の実施態様では、表面樹脂層2は加飾成形シート110の最外面となるよう構成する。第2の実施態様では、表面樹脂層2は基体シート1または必要に応じて設けられる離型層9から剥離して加飾成形シート110の最外面となるよう構成する。表面樹脂層2は、ナノインプリント金型20を押圧して微細な凹凸部5を形成した時には硬化重合未反応の状態で、かつタックフリーの状態であり、電離放射線25を照射することにより硬化重合反応が促進されるような材質を選定する。
とくに、表面樹脂層2として、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネート、または融点40℃以上で分子量5,000〜100,000である活性エネルギー線硬化型樹脂と光開始重合剤の混合物、またはα、β―不飽和モノカルボン酸を付加反応させたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体、のいずれかを含む樹脂組成物は、上記の特性を有するだけでなく、硬化重合後、鉛筆硬度3H以上のハードコート性を有する点で好ましい。表面樹脂層2は、着色したものでも、未着色のものでもよい。表面樹脂層2の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法がある。
なお、硬化重合未反応の状態とは、全く硬化重合が起こっていないという意味ではなく、主たる硬化重合反応が起こっていないという意味であり、若干の硬化重合反応が起こっている場合も含む。また、タックフリーの状態とは最表面を1g重/cmの圧力でもって指で触っても、指に表面樹脂層2が目視上つかない状態を指す。
表面樹脂層2の膜厚は、0.5〜50μmの厚さに形成するが好ましい。表面樹脂層2の厚さが0.5μm未満になるとハードコート性・耐薬品性が不足しがちになり、また表面樹脂層2の厚さが50μmを超えると生産性が低下するからである。
次に、表面樹脂層2にナノインプリント法を用いて、前記表面樹脂層2の一部または全部に多数の微細な凹凸部5を形成する方法について説明する。ナノインプリント法は、スタンパーを表面樹脂層2に押し付け、表面樹脂層2に微細な凹凸部5を形成する加工方法である。ナノインプリント法の代表的な方式としては、熱ナノインプリント法、光ナノインプリント法、室温ナノインプリント法があげられる。本発明では、室温ナノインプリント法または低温での熱ナノインプリント法で表面樹脂層2に微細な凹凸部5を形成する。これにより、冷却などの工程が不要になりスループットが改善され、また寸法精度も改善される。
ナノインプリントの方法としては、まず電子線などで描いた母型の金型からニッケル電鋳からなるスタンパーを作製し、次にそれを表面樹脂層2に載置し、高圧下で押し付け、スタンパーを表面樹脂層2から外して表面樹脂層2に微細な凹凸部5を形成する(図1(a)、図4(a)参照)。また押し付ける際の温度は常温または60℃以下の温度下に設定し、圧力は一般的に数MPaに設定する。その条件下でスタンパーを押圧した後、表面樹脂層2からスタンパーを外し、表面樹脂層2に形成された微細な凹凸部5に電離放射線25を照射する(図1(b)、図4(b)参照)。該照射により硬化重合未反応の状態の表面樹脂層2の硬化重合反応が開始され、強靭なハードコート性・耐薬品性のある表面樹脂層2が形成される。
電離放射線25の例としては、電波、可視光線、紫外線、赤外線、X線、ガンマ線、粒子線、電子線などがある。
多数の微細な凹凸部5の表面形状としては、線、多角形、円、またはこれらを組み合わせた形状等が挙げられる。また断面形状としては、U字型、V字型、コの字型の凹凸形状が挙げられる(図5(a)〜(c)参照)。その中でも、ピッチが10〜50μmで深さが1μm程度の不規則な多数の角錐または円錐状のピラミッド形状が整然と並んだような構造にすれば、マット調の高級感のある意匠を呈することとなり好ましい(図6参照)。また、ピッチが100〜400nmで多数の角錐または円錐状のピラーが規則的に整然と並んだような所謂モスアイ構造と呼ばれる形状(図7参照)にすれば、反射防止機能を有することとなり好ましい。しかし、これら多数の微細な凹凸部5の表面形状は上記の例に限定されない。
表面樹脂層2の所望の位置に多数の微細な凹凸部5を設けるための方法としては、予め基体シート1上に、絵柄とは別の位置検知用のパターンを絵柄層3によって設けておき、このパターンを光電管などにより読み取って、絵柄と多数の微細な凹凸部5との位置関係を決定する方法などが挙げられる。
転写シート30は、基体シート1上に必要に応じて離型層9が形成され、基体シート1または離型層9上に表面樹脂層2、絵柄層3が順次積層される構成からなる(図3(a)参照)。
必要に応じて形成される離型層9は、転写後に基体シート1を剥離した際に、基体シート1とともに表面樹脂層2から離型する。離型層9の材質としては、メラミン樹脂系離型剤、シリコーン樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤、セルロース誘導体系離型剤、尿素樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂系離型剤、パラフィン系離型剤およびこれらの複合型離型剤などを用いることができる。離型層の形成方法としては、ロールコート法、スプレーコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
絵柄層3は、種々のパターンや文字などの装飾を行うための層であり、材質としては、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、適切な色の顔料または染料を着色剤として含有する着色インキを用いるとよい。印刷層の形成方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法などの通常の印刷法などを用いるとよい。特に、多色刷りや階調表現を行うには、オフセット印刷法やグラビア印刷法が適している。また、単色の場合には、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法を採用することもできる。絵柄層は、表現したい絵柄に応じて任意のパターンに設けるとよい。また、必要に応じて真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法などにより金属膜層を形成してもよい。金属膜層は、表現したい透明色に応じて、アルミニウム、スズ、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛などの金属、これらの合金または化合物を使用する。
また、絵柄層3と表面樹脂層2との密着性を向上させるために、アンカー層11を設けてもよい。アンカー層11の材質としては、二液性硬化ウレタン樹脂、熱硬化ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、塩素含有ゴム系樹脂、塩素含有ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系共重合体樹脂などを使用するとよい。アンカー層11の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
また、必要に応じて接着層12を絵柄層3の上に全面的または部分的に形成してもよい。接着層12は、被加飾物の表面に上記の各層を接着するものである。また接着層12は、接着させたい部分に形成する。すなわち、接着させたい部分が全面的なら、接着層12を全面的に形成する。接着させたい部分が部分的なら、接着層12を部分的に形成する。接着層12としては、被加飾物の素材に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂を適宜使用する。たとえば、被加飾物の材質がアクリル系樹脂の場合はアクリル系樹脂を用いるとよい。また、被加飾物の材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレンド樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などを使用すればよい。さらに、被加飾物の材質がポリプロピレン樹脂の場合は、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、環化ゴム、クマロンインデン樹脂が使用可能である。接着層12の形成方法としては、グラビアコート法、ロールコート法、コンマコート法などのコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷法がある。
以上のようにして構成される転写シート30を用い、表面樹脂層2および絵柄層3を、成形シート35の表面に転写し、加飾成形シート110を作製することができる(図3(a)〜(c)参照)。
成形シートとして厚さ38μmのポリエステル樹脂フィルムを用い、成形シート上に所定のパターンからなる絵柄層を設けた後、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネートからなる表面樹脂層を厚さ10μmで全面に設け、加飾成形シートを作製した。次に加飾成形シートの表面樹脂層の一部に、ピッチが10〜50μmで深さが1μm程度の不規則な多数の角錐または円錐状のピラミッド形状が整然と並んだナノインプリント金型を押圧して微細な凹凸部を形成し、前記ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記表面樹脂層の微細な凹凸部に紫外線を照射した。
紫外線を照射後の加飾成形シートは、絵柄層と表面樹脂層の微細な凹凸部とが調和しマット調の高級感のある意匠を呈していた。そして、表面樹脂層は鉛筆硬度が5Hと、非常に優れたハードコート性を有していた。
基体シートとして厚さ38μmのポリエステル樹脂フィルムを用い、その上にメラミン樹脂系の剥離層、α、β―不飽和モノカルボン酸を付加反応させたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体からなる表面樹脂層を厚さ15μmで全面に設け、その上にアクリル樹脂からなる絵柄層およびウレタン樹脂からなる接着層が設けられた転写シートを別途用意し、厚さ100μmのアクリル樹脂からなる成形シートの表面に積層し、1日放置後、基体シートを剥離して、転写シートの表面樹脂層、絵柄層、接着層を成形シートの表面にラミネート転写し、加飾成形シートを作製した。つぎに、加飾成形シートの表面樹脂層上にピッチが10〜50μmで深さが1μm程度の不規則な多数の円錐状のピラミッド形状が整然と並んだナノインプリント金型を押圧し微細な凸部を形成し、前記ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記表面樹脂層の微細な凸部に紫外線を照射した。
紫外線を照射後の加飾成形シートは、絵柄層と表面樹脂層の微細な凹凸部とが調和しマット調の高級感のある意匠を呈していた。そして、表面樹脂層は鉛筆硬度が4Hと、非常に優れたハードコート性を有していた。
基体シートとして厚さ38μmのポリエステル樹脂フィルムを用い、その上にメラミン樹脂系の剥離層、融点40℃以上で分子量5,000〜50,000である活性エネルギー線硬化型樹脂と光開始重合剤の混合物からなる表面樹脂層を設け、その上にアクリル樹脂からなる絵柄層および接着層が設けられた転写シートを別途用意し、厚さ100μmのアクリル樹脂からなる成形シートの表面に積層し、1m/分の速度で動く200℃のゴムロールで押圧後、基体シートを剥離して、転写シートの表面樹脂層、絵柄層、接着層を成形シートの表面に転写し、加飾成形シートを作製した。つぎに、加飾成形シートの表面樹脂層上にピッチが300nmで多数の四角錐状のピラーが規則的に整然と並んだ構造のナノインプリント金型を押圧し微細な凹凸部を形成し、前記ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記表面樹脂層の微細な凹凸部に紫外線を照射した。
紫外線を照射後の加飾成形シートは、絵柄層と表面樹脂層の微細な凹凸部とが調和し反射防止機能を有する意匠を呈していた。そして、表面樹脂層は鉛筆硬度が5Hと、非常に優れたハードコート性を有していた。
本発明は、携帯電話などの通信機器、電子情報機器、液晶ディスプレイ、太陽電池など、各種成形品において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明に係る加飾成形シートの製造方法のうち、ナノインプリント工程と電離放射線を照射する工程を示す断面図である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法のうち、基体シート上に表面樹脂層等を設ける工程を示す断面図である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法のうち、基体シート上に表面樹脂層等を設ける別の工程を示す断面図である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法のうち、ナノインプリント工程と電離放射線を照射する工程を示す断面図である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法によって得られた加飾成形シートにおける表面樹脂層の微細な凹凸部の断面形状である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法によって得られた加飾成形シートにおける表面樹脂層の微細な凹凸部の概略図である。 本発明に係る加飾成形シートの製造方法によって得られた加飾成形シートにおける表面樹脂層の微細な凹凸部の別の概略図である。
符号の説明
1 基体シート
2 表面樹脂層
3 絵柄層
5 微細な凹凸部
9 離型層
11 アンカー層
12 接着層
20 ナノインプリント金型
25 電離放射線
30 転写シート
35 成形シート
110 加飾成形シート

Claims (7)

  1. 少なくとも成形シート上の最表面に表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成し、前記ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層に電離放射線を照射することを特徴とする加飾成形シートの製造方法。
  2. 基体シート上に少なくとも表面樹脂層を形成し、該表面樹脂層を成形シートの表面に転写し、基体シートを剥離して、最表面に表面樹脂層が形成された加飾成形シートを作製した後、該加飾成形シートの表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧し、該ナノインプリント金型を前記表面樹脂層から引き離した後、前記微小凹凸が形成された表面樹脂層に電離放射線を照射することを特徴とする加飾成形シートの製造方法。
  3. 表面樹脂層にナノインプリント金型を押圧して微小凹凸を形成した時には硬化重合未反応の状態で、かつタックフリーの状態であり、電離放射線を照射することにより硬化重合反応が促進されることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の加飾成形シートの製造方法。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の加飾成形シートの製造方法で製造された加飾成形シート。
  5. 前記表面樹脂層が、(メタ)アクリル当量100〜300g/eq、水酸基価20〜500、重量平均分子量5,000〜50,000のポリマーと多官能イソシアネート、または融点40℃以上で分子量5,000〜100,000である活性エネルギー線硬化型樹脂と光開始重合剤の混合物、またはα、β―不飽和モノカルボン酸を付加反応させたグリシジル(メタ)アクリレート系重合体、のいずれかを含む樹脂組成物からなることを特徴とする請求項4に記載の加飾成形シート。
  6. 前記表面樹脂層に形成された微小凹凸がマットであることを特徴とする請求項4、5のいずれかに記載の加飾成形シート。
  7. 前記表面樹脂層に形成された微小凹凸が低反射モスアイ構造であることを特徴とする請求項4、5のいずれかに記載の加飾成形シート。
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