JP2010090932A - 無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で小型化、軽量化、及びコスト低減ができ、動力損失を低減して燃費を改善可能とする。
【解決手段】エンジンからの駆動力を入力する第1軸12上にフルトロイダル型のバリエータ14を配置し、入力回転を無段階に変速して出力する。摩擦クラッチ機構36がバリエータ14と同軸に配置され、発進時に軸方向に締結力を加えてエンジン駆動力を滑り状態を経て伝達すると同時に、締結力をバリエータ14にクランプ力として加えて変速動作を有効とする。前進クラッチギア64、後進クラッチギア66とカップリングスリーブ70を備えた噛合いクラッチ機構は、バリエータ14から駆動力を同一回転で伝達する前進駆動力伝達機構と逆回転で伝達する後進駆動力伝達機構を選択的に結合して第2軸56に駆動力を伝達する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の変速機として用いられるフルトロイダル型の無段変速機に関し、特に、無段変速を行うバリエータに対し駆動力断接、前進と後進を切替えるクラッチ機構を改善した無段変速機に関する。
従来、自動車に用いられるフルトロイダル型の無段変速機として、図17のものが知られている(非特許文献1)。
図17において、フルトロイダル型の無段変速機は、トランスミッションケース200に設けたエンジン回転を入力する第1軸202に2対のバリエータ204−1,204−2を設けている。
バリエータ204−1,204−2は、入力ディスク206−1,206−2、出力ディスク208−1,208−2、及びローラ205−1〜205−4を備えている。入力ディスク206−1,206−2と出力ディスク208−1,208−2は相対する側面に凹湾曲状の軌道面を形成し、2枚のディスクの各軌道面間に形成されるトロイダル状の隙間に挟まれて、2枚のディスクとの摩擦によりトルクを伝達するローラ205−1〜205−4を設けている。
またバリエータ204−1,204−2に設けたローラ205−1〜205−4のそれぞれに対してはリアクション油圧アクチュエータ(図示せず)が設けられ、ローラ205−1〜205−4に同時に押し力又は引き力となるピストン力を加えてディスクとの接触点にリアクション力(反力)を発生して位置関係を調節し、2枚のディスクとローラの位置関係で入出力の回転速度を無段階に調節している。
入力ディスク206−1は第1軸202に直結され、また入力ディスク206−2は第1軸202に軸方向に移動自在に結合されると共に、クランプ油圧アクチュエータ211により入力ディスク206−1方向に加圧可能となっている。車両を発進する際にはクランプ油圧アクチュエータ211のシリンダに油圧を供給してピストンにより入力ディスク206−2を右側に押し、入力ディスク206−1,206−2と出力ディスク208−1,208−2のそれぞれとローラ205−1〜205−4との間にクランプ力を加えてトルク伝達を可能とする。
バリエータ204−1,204−2の出力ディスク208−1,208−2からの駆動力は、第1軸202に平行に配置された第2軸215に、前進駆動力又は後進駆動力として伝達される。
前進駆動力伝達機構は、第1軸202のスプロケットドライブギア210、第2軸215のスプロケットドリブンギア214、チェーン216及び前進クラッチ220で構成される。前進クラッチ220に油圧をしてクラッチ板を締結すると、バリエータ204−1,204−2から出力された動力回転は前進スプロケットドライブギア210,チェーン216及び前進スプロケットドリブンギア214により前進クラッチ220に入力し、第2軸215を第1軸202と同一方向に回転し、最終変速段のギア232,234からデファレンシャルユニット236を介して左右輪のドライブシャフト軸238,240に前進駆動力を伝達する。
後進駆動力伝達機構は、第1軸202の後進ドライブギア212、第2軸215の後進ドリブンギア218及び後進クラッチ230で構成される。後進クラッチ230に油圧を加えてしてクラッチ板を締結すると、バリエータ204−1,204−2から出力された動力回転は後進ドライブギア212から後進ドリブンギア218に伝達されて後進クラッチ230に入力し、第2軸215を第1軸202と逆方向に回転し、最終変速段のギア232,234からデファレンシャルユニット236を介して左右輪のドライブシャフト238,240に後進駆動力を伝達する。
図18は図17の無段変速機に設けたバルブユニットを示す。バルブユニット242は、発進切替弁246、変速切替弁248及び前進後進切替弁252を備えている。車両の発進時は、発進切替弁246が図示の位置に切り替わり、供給油圧制御ユニット244からの油圧をクランプ油圧アクチュエータ208に供給し、バリエータ204−1,204−2にクランプ力を発生させる。また前進時に前進後進切替弁252は図示の切替位置にあり、発進切替弁246からの油圧は前進クラッチ220に供給され、前進クラッチ220を締結する。
更に、変速切替弁248を介してバリエータ204に設けている変速油圧アクチュエータを構成する油圧アクチュエータ250−1又は油圧アクチュエータ250−2に油圧を供給し、バリエータ14のローラに引き力を加えてダウンシフトするか、又は押し力を加えてアップシフトすることにより、無段階に変速動作を行わせる。
図19は図18のバルブユニット242に油圧を供給する供給油圧制御ユニット244の油圧回路図である。供給油圧制御ユニット244には油圧ポンプ256が設けられ、エンジン254により駆動されて油圧をラインに吐出する。油圧ポンプ256の吐出ラインにはリリーフ弁258が設けられ、ポンプ圧力を一定圧力に維持する。リリーフ弁258で作られた一定のライン圧はコントローラからの電流に応じた電流比例減圧弁260の動作で減圧され、車両の走行状態に応じた油圧をバルブユニット242に供給している。

デェイブ・バリット及びマイク・ホージ著、「Torotrak Toroidal Drive Continuously Variable Transmission (T−CVT) for Kei Cars」、1/6〜6/6、CVT−HYBRID2007YOKOHAMA、文献No20074563、 特開2004−301251号 特開2002−206631号
しかしながら、このような従来のフルトロイダル型の無段変速機にあっては、次の問題がある。
まず前進クラッチ及び後退クラッチとして2台の湿式摩擦クラッチ220,230を備えており、締結されていない側の摩擦クラッチには常時すべりが発生するため、引きずりによる損失が多く、燃費が悪くなる問題がある。
また、バリエータのクランプ用、前進クラッチ用、及び後進クラッチ用という3セットのシリンダとピストンを用いた油圧アクチュエータを備えている。このため合計シリンダ容量が大きくなり、応答性を高くするためにはポンプ容量および油圧制御弁を大きくする必要があり、大型の部品を使わざるを得ないため、高価になるという問題がある。
また、回転シールを通じてシリンダ室に油圧を供給しているため、油漏れが多く、油圧ポンプ容量を大きくする必要がある。そのため、ポンプ損失が多く、供給油圧制御ユニットとしての効率が悪くなり、燃費が悪くなる問題がある。
更に、図19に示した供給油圧制御ユニット244は、図20(B)のように、ポンプ回転数Nに対しリリーフ弁258により一定のライン圧としているため、図20(A)のように、ポンプ回転数Nの増加に応じてポンプ損失が増大し、供給油圧制御ユニットとしての効率が悪くなり、燃費が悪くなる問題がある。
更に部品点数が多く、大型の部品を使わざるを得ないため、高価になるという問題がある。
本発明は、構造が簡単で小型化、軽量化、及びコスト低減ができ、損失を低減して燃費を改善可能なフルトロイダル型の無段変速機を提供することを目的とする。
本発明の無段変速機は、
エンジンからの駆動力を入力する第1軸と、
第1軸上に配置され、入力回転を無段階に変速して出力するバリエータと、
バリエータと同軸に配置され、発進時に軸方向に締結力を加えてエンジン駆動力を滑り状態を経て伝達すると同時に、締結力をバリエータにクランプ力として加えて変速動作を有効とする摩擦クラッチ機構と、
第1軸と平行に設けた第2軸側にバリエータから出力した駆動力を同一回転方向で伝達する前進駆動力伝達機構と、
第2軸側にバリエータから出力した駆動力を逆回転方向で伝達する後進駆動力伝達機構と、
第2軸上に配置され、前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を選択的に結合して前進駆動力又は後進駆動力を第2軸に伝達する噛合いクラッチ機構と、
噛合いクラッチ機構を前進位置又は後進位置に切替え操作するクラッチ操作機構と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、バリエータは、
第1軸と同軸に配置され、側面に凹湾曲状の軌道面を形成した入力ディスクと、
入力ディスクに相対して第1軸と同軸に配置され、入力ディスクの凹湾曲状軌道面に相対する側面に凹湾曲状の軌道面を形成した出力ディスクと、
2枚のディスクの各軌道面間に形成されるトロイダル状の隙間に挟まれて、2枚のディスクとの接触によりトルクを伝達する複数のローラと、
ローラに押し力又は引き力を加えることによりリアクション力を発生して位置関係を調節し、2枚のディスクとローラの位置関係で入出力の回転速度を無段階に調節するリアクション油圧アクチュエータと、
を備える。
本発明の無段変速機は、バリエータを1つ設け、バリエータの入力ディスク側又は出力ディスク側に摩擦クラッチ機構を配置する。
また、本発明の無段変速機は、バリエータを1つ設け、バリエータの入力ディスク側に摩擦クラッチ機構を配置してもよい。
また、本発明の無段変速機は、バリエータを2つ設け、
2つのバリエータの間に前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を配置し、
一方のバリエータの入力ディスク側又は出力ディスク側に摩擦クラッチ機構を配置する。
摩擦クラッチ機構は、クラッチ板に締結力を加えるピストンシリンダ機構をケース側に固定配置し、油圧がケース側の油路を介してシリンダ室に導入される。
摩擦クラッチ機構は、クラッチ板に締結力を加えるピストンシリンダ機構を有し、ピストンシリンダ機構は、シリンダ室に内周ピストンと外周ピストンを軸方向に相対移動自在に収納し、2つのピストンの一方によりクラッチ板に締結力を加え、2つのピストンの他方によりバリエータにクランプ力を加えるように配置する。
クラッチ操作機構は、噛合いクラッチ機構を、どのシフトポジションでも前進駆動力伝達機構もしくは後進駆動力伝達機構のいずれか一方と結合とし、
摩擦クラッチ機構はパーキングポジションとニュートラルポジションでは非締結であり、それ以外のポジションで締結である。
クラッチ操作機構は、パーキング位置、リバース位置、ニュートラル位置及び複数段のドライブ位置の順に切替操作可能であり、噛合いクラッチ機構を、パーキング位置及びリバース位置で後進駆動力伝達機構との結合状態に維持し、リバース位置からニュートラル位置への切替操作もしくはその逆の切替操作により後進駆動力伝達機構の結合から前進駆動力伝達機構の結合に切替えもしくはその逆の切替えを行い、ニュートラル位置及び複数段のドライブ位置で前進駆動力伝達機構との結合状態に維持する。
クラッチ操作機構は、シフト位置検出スイッチからの信号を受けて、アクチュエータにより操作される。
本発明の無段変速機は、更に、車両の走行状態に応じて油圧を発生する供給油圧制御ユニットと、
供給油圧制御ユニットからバリエータに対するアップシフトの油圧供給とダウンシフトの油圧供給とを切替える変速切替弁と、
発進時に供給油圧制御ユニットから摩擦クラッチ機構に油圧を供給し、停止時に摩擦クラッチ機構の油圧をタンクに排出する発進切替弁と、
を備え、
供給油圧制御ユニットは、
エンジンにより回転して油圧を出力する油圧ポンプと、
油圧ポンプからの油圧の一部をタンクにリリーフして油圧を制御するリリーフ制御弁と、
を備える。
更に、
モータの正逆回転により調整された油圧を発生する油圧ポンプと、油圧ポンプからの油圧の圧力を検出する圧力センサと、圧力センサの検出油圧が車両の走行状態に応じた油圧となるようにモータを正逆回転するコントローラとで構成された供給油圧制御ユニットと、
供給油圧制御ユニットからバリエータに対するアップシフトの油圧供給とダウンシフトの油圧供給とを切替える変速切替弁と、
油圧ポンプから油圧を前記摩擦クラッチ機構に直接供給する油圧ラインと、
を備える。
本発明による無段変速機の別の形態にあっては、
エンジンからの駆動力を入力する第1軸と、
第1軸上に配置され、入力回転を無段階に変速して出力する2つのバリエータと、
2つのバリエータの間に同軸配置され、エンジン駆動力を断接する摩擦クラッチ機構と、
一方のバリエータの外側に同軸配置され、発進時に摩擦クラッチ機構に軸方向に締結力を加えてエンジン駆動力を滑り状態を経て伝達すると同時に、締結力をバリエータにクランプ力として加えて変速動作を有効とする発進油圧アクチュエータと、
第1軸と平行に設けた第2軸側に2つのバリエータから出力した駆動力を同一回転方向で伝達する前進駆動力伝達機構と、
第2軸側に2つのバリエータから出力した駆動力を逆回転方向で伝達する後進駆動力伝達機構と、
第2軸上に配置され、前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を選択的に結合して前進駆動力又は後進駆動力を第2軸に伝達する噛合いクラッチ機構と、
噛合いクラッチ機構を前進位置又は後進位置に切替え操作するクラッチ操作機構と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、前進クラッチと後退クラッチを噛合いクラッチとし、摩擦クラッチは発進時のみ滑らせてエンジン動力を断接するクランプ用の摩擦クラッチを1セットとしたため、走行中に摩擦クラッチの引きずりがなく、動力伝達効率が高く、燃費を改善することができる。
また発進用摩擦クラッチを締結する油圧アクチュエータにより同時にバリエータにクランプ力を発生させているため、ピストンとシリンダを用いた油圧アクチュエータを従来の3セットから1セットに減らすことができ、無段変速機の小型化、軽量化、コストダウンを図ることができる。
また、ピストンとシリンダを用いた油圧アクチュエータが従来の3セットから1セットに減ったことで、合計シリンダ容量を低減し、油圧ポンプの容量を小さくでき、ポンプ駆動損失が少なくなって燃費を向上することができる。
また、発進用クラッチに荷重を加える油圧アクチュエータのシリンダはトランスミッションケースに固定され、回転シールを使うことなく油圧が供給可能であり、油圧の漏れを減らすことができるため、油圧ポンプ容量も小さくでき、ポンプ駆動損失が少なくなって、燃費を向上することができる。
図1は本発明による無段変速機の第1実施形態を示した断面図である。図1において、無段変速機はトランスミッションケース10を有し、トランスミッションケース10に対し、エンジンからの駆動力を入力する入力軸としての第1軸12を、両端のベアリング11−1,11−2により回転自在に支持しており、ベアリング11−1側にはシール13が設けられている。
入力軸としての第1軸12には無段変速機の主要部であるバリエータ14が設けられている。バリエータ14は入力ディスク16、出力ディスク18及びローラ20−1,20−2で構成される。入力ディスク16はスプライン穴により第1軸のスプライン軸部に挿入されて、第1軸12と一体に回転する。出力ディスク18はベアリング27により第1軸12に回転自在に設けられている。
入力ディスク16と出力ディスク18の相対する側面には凹湾曲状の軌道面22,24が形成されている。入力ディスク16の軌道面22と出力ディスク18の軌道面24の間には、180°異なる2箇所に分けてローラ20−1,20−2が配置されている。ローラ20−1,20−2を挟んで配置された入力ディスク16と出力ディスク18の軌道面22,24の間は、トロイダル状の隙間を構成しており、ローラ20−1と軌道面22,24との接触点を結ぶ線が、ローラ20−1,20−2の傾動中心を通過するフルトロイダル型のバリエータ14を構成している。
バリエータ14は、第1軸12を介して入力ディスク16に入力したエンジンからの動力回転を無段階に変速して、出力ディスク18側に出力する。このバリエータ14の動作の詳細は後の説明で明らかにする。
バリエータ14の左側には摩擦クラッチ機構36が設けられる。摩擦クラッチ機構36は、出力ディスク18にアウタードラム38を固定し、第1軸12に対し相対回転自在に配置した中空軸50の軸端をハブ40とし、その間にクラッチ板42を配置している。
クラッチ板42の左側には、軸方向に摺動自在に押圧部材44が配置され、押圧部材44の左側に、クラッチ締結力を発生するピストンシリンダ機構として、クラッチシリンダ46のシリンダ室に軸方向に摺動自在にクラッチピストン48を配置している。押圧部材44とクラッチピストン48の間にはスラストベアリング45が配置される。
クラッチシリンダ46とクラッチピストン48で構成されるクラッチ作動用のシリンダピストン機構は、摩擦クラッチ機構36の締結力を発生すると同時に、出力ディスク18を右方向に押圧し、バリエータ14における入力ディスク16と出力ディスク18に挟まれたローラ20−1,20−2との接触点に押圧力を与えて、バリエータ14による変速動作によるトルク制御を可能とするクランプ力を発生する。
摩擦クラッチ機構36におけるクラッチシリンダ46はトランスミッションケース10の内側に固定され、中空軸50との間にベアリング55を配置して、中空軸50を回転自在としている。
このようにクラッチシリンダ46はトランスミッションケース10に固定されることから、クラッチピストン48を収納したシリンダ室に対する油圧の供給はトランスミッションケース10側に設けた油路49から行う。このため、第1軸12の内部に油路を設けた摩擦クラッチ機構36に油圧を供給する必要がなく、油圧供給のための回転カップリングが不要であり、また回転カップリングによる油圧供給でないことから油漏れを大幅に低減できる。
摩擦クラッチ機構36のシリンダ室に対しては、シフトレバーをニュートラルから後進または前進のドライブ位置に操作したときに油路49より油圧が供給され、クラッチピストン48を右側に移動してスラストベアリング45、押圧部材44を介してクラッチ板42を押圧し、滑り状態を経て、バリエータ14の出力ディスク18と中空軸50を連結して、バリエータ14からの駆動力を中空軸50に伝達する。
この摩擦クラッチ機構36の滑りを伴う締結動作と同時に、クラッチピストン48は出力ディスク18を右側に押し、バリエータ14のローラ20−1,20−2の入力ディスク16と出力ディスク18のそれぞれの軌道面22,24との接触点にクランプ力を作用し、バリエータ14による変速動作を可能とする。
摩擦クラッチ機構36を介してバリエータ14からの駆動力が伝達される中空軸50には、前進スプロケットドライブギア52と後進ドライブギア54が一体に形成されている。第1軸12と平行には第2軸56が設けられ、第2軸56には前進スプロケットドリブンギア58と後進ドリブンギア62がニードルベアリングを介して相対回転自在に設けられている。
前進スプロケットドライブギア52と前進スプロケットドリブンギア58にはチェーン60が掛け回され、これによって第1軸12から第2軸56に同一回転方向で駆動力を伝達する前進駆動力伝達機構を構成している。
一方、後進ドライブギア54には後進ドリブンギア62が噛み合わされており、第1軸12から第2軸56に逆回転方向で駆動力を伝達する後進駆動力伝達機構を構成している。
前進スプロケットドリブンギア58と後進ドリブンギア62の間には噛合いクラッチ機構が設けられている。噛合いクラッチ機構は、前進スプロケットドリブンギア58と一体に前進クラッチギア64を形成すると共に、後進ドリブンギア62と一体に後進クラッチギア66を形成し、その間に、第2軸56にスプライン嵌合してカップリングギア68を設け、カップリングギア68には両側の前進クラッチギア64または後進クラッチギア66に軸方向に移動して噛合い可能なカップリングスリーブ70を設けている。なお、前進クラッチギア64と後進クラッチギア66に同期装置を設けても良い。
本実施形態の噛合いクラッチ機構におけるカップリングスリーブ70は、シフトレバーのパーキング位置及びリバース位置で後進クラッチギア66に噛み合っており、シフトレバーをリバース位置からニュートラル位置に切り替えると、前進クラッチギア64に噛み合うようにシフト操作を行っている。即ちカップリングスリーブ70はシフトレバーの位置に関わらず、後進クラッチギア66または前進クラッチギア64に噛み合った状態に置かれている。
噛合いクラッチ機構による選択で第2軸56に伝達された後進駆動力または前進駆動力は、最終変速段を構成する最終ドライブギア72からデファレンシャルユニット76のデフケース78に連結された最終ドリブンギア74に伝達され、デファレンシャルユニット76を介して左右のドライブシャフト90,92に駆動力を伝達する。デファレンシャルユニット76にはデフギア82,84,86,88及びギアシャフト80が設けられている。
図2は図1の第1実施形態を簡略化して示した説明図である。図2の第1実施形態の無段変速機にあっては、エンジン94の駆動力が第1軸12に入力し、第1軸12に固定したバリエータ14の入力ディスク16を回転させる。バリエータ14は軌道面22,24を向かい合わせて間にローラ20−1,20−2を挟んだ入力ディスク16と出力ディスク18で形成され、入力ディスク16は第1軸12に固定され、出力ディスク18は第1軸12に対し回転自在に設けている。
バリエータ14の左側には摩擦クラッチ機構36が設けられ、摩擦クラッチ機構36に締結力を発生させると同時にバリエータ14にクランプ力を発生させるクラッチピストン48は、トランスミッションケース10側に固定したクラッチシリンダ46に摺動自在に設けられ、クラッチピストン48の油圧による押圧力を、スラストベアリング45を介して摩擦クラッチ機構36のクラッチ板に加えるようにしている。
発進時にはクラッチシリンダ46のシリンダ室にトランスミッションケース10側から油圧が供給され、クラッチピストン48を右側に押圧し、スラストベアリング45を介して摩擦クラッチ機構36の滑り状態を経てクラッチ締結を行うと同時に、出力ディスク18を右側に押圧して、ローラ20−1,20−2の接触点にクランプ力を発生させ、これによりバリエータ14の変速動作を可能としている。
バリエータ14で変速された駆動力は、締結状態にある摩擦クラッチ機構36を介して前進スプロケットドライブギア52及び後進ドライブギア54に伝達される。第1軸12と平行な第2軸56には、前進スプロケットドリブンギア58と後進ドリブンギア62が相対回転自在に設けられ、前進スプロケットドライブギア52、チェーン60及び前進スプロケットドリブンギア58により前進駆動力伝達機構が構成される。また後進ドライブギア54、後進ドリブンギア62により後進駆動力伝達機構が構成される。
前進スプロケットドリブンギア58には前進クラッチギア64が一体に設けられ、また後進ドリブンギア62には後進クラッチギア66が一体に設けられ、カップリングスリーブ70により、いずれか一方のクラッチギアとの噛合いを選択することで、第2軸56に前進駆動力または後進駆動力を伝達する噛合いクラッチ機構を構成している。
第2軸56に伝達された駆動力は、最終変速段となる最終ドライブギア72と最終ドリブンギア74の噛合いを経て、デファレンシャルユニット76から左右のドライブシャフト90,92に伝達される。
更に、エンジン94からの駆動力が入力された第1軸12の反対側の軸端には油圧ポンプ96が配置され、摩擦クラッチ機構36に設けたシリンダピストン機構に対し、供給する油圧を発生する。
油圧ポンプ96で発生した油圧は、摩擦クラッチ機構36の締結力及びクランプ力を発生する以外に、バリエータ14に設けている後の説明で明らかにするリアクション油圧アクチュエータに対する油圧も同時に供給する。
図3は図1の第1実施形態に設けたバリエータ14を取り出して示した説明図である。図3において、バリエータ14は入力ディスク16と出力ディスク18の軌道面22,24の間にローラ20−1を挟み込んでおり、ローラ20−1はリアクション油圧アクチュエータ26のピストンにより移動するキャリッジ28に、軸30により回転自在に設けられ、且つリアクション油圧アクチュエータ26のピストン軸回りに回動自在に設けられている。
リアクション油圧アクチュエータ26に対してはバルブユニット100が設けられ、リアクション油圧アクチュエータ26に内蔵されたダブルシリンダピストン機構に対し、バルブユニット100からの油圧供給を切り替えることで、キャリッジ28に押し力または引き力を加えるようにしている。
キャリッジ28は、入力ディスク16と出力ディスク18の接線方向となる軸30を通る中心線に対し、所定のキャスター角θだけ傾けた方向に配置されている。
バリエータ14の変速動作は次のようにして行われる。リアクション油圧アクチュエータ26に対するバルブユニット100からの油圧供給によりピストンを作動して、例えば矢印で示す押し力としてのピストン力F1をローラ20−1に加えたとする。
ローラ20−1にピストン力F1を加えると、その反力としてピストン力F1にバランスしたトラクション力F21,F22がローラ接触部35−1,35−2に発生し、その結果、入力ディスク16,出力ディスク18にトルクが与えられる。リアクション油圧アクチュエータ26に対するピストン油圧と、これによって発生するローラ20−1のトラクション力F21,F22との間には比例関係が成立する。
ピストン力F1を受けて接触点にトラクション力F21,F22を発生したローラ20−1は、そのときの入力ディスク16と出力ディスク18の回転速度に応じて、ローラ20−1のリアクション油圧アクチュエータ26のピストン軸に対する軸回りの傾きが自立的に最適なバランスポイントを選択するように決まり、これによってバリエータ14の変速比が決まる。
このローラ20−1の自立的な傾きにバランスする動作は、リアクション油圧アクチュエータ26のピストン力F1を受けるキャリッジ28が、入力ディスク16と出力ディスク18の軌道面22,24に対し所定のキャスター角θをもって支持していることに起因しており、このローラ20−1の自立的な傾きによるバランスは自動車ホイールのセルフアライミングと同様な効果を発揮することで実現されている。
自動車の操舵対輪となる車輪は、横から見てキングピンの軸の傾きがタイヤ接地中心より前方に来るようにキャスター角を設けて配置しており、このキャスター角により車輪が直進位置よりずれた場合に直進位置に戻ろうとする復元力が働き、車両は常に直進性が与えられることになる。
このようにリアクション油圧アクチュエータ26のピストン力F1とローラ20−1の接触点に発生するトランクション力F21,F22の関係を利用してトルクを制御するバリエータ14の機能は、トルクコントロールと呼ばれる。即ち、ローラ20−1を支持するキャリッジ28に加えるピストン力F1に応じた接触点のリアクション力F21,F22の変化のみに対応して必要な出力トルクが得られるトルク制御が行われており、その結果として変速比が変化しているものである。
なお図3にあっては、ローラ20−1のみを示しているが、その反対側の180°異なる位置には、図1及び図2に示したようにローラ20−2が設けられており、ローラ20−2に対しても同様にリアクション油圧アクチュエータ26−2が設けられて、同じ方向で大きさのピストン力F1を同時に加えることで、2つのローラ20−1,20−2にリアクション力を発生してトルク制御を行うことになる。
また通常の車両の発進時における発進動作の際には、リアクション油圧アクチュエータ26−1により例えばキャリッジ28をアクチュエータ側に引く引き力としてのピストン力F1を加えることで発進動作を行う。
発進時には、入力ディスク16にはエンジンからの駆動回転が入力され、一方、出力ディスク18側は停止状態にあり、このときリアクション油圧アクチュエータ26−1により引き力としてのピストン力F1をキャリッジ28を介してローラ20−1に加えると、ローラ20−1の入力ディスク16との接触点35−1は軌道面22の内径側に移動し、出力ディスク18の軌道面24との接触点35−2は外径側に移動するように、ローラ20−1が傾いてバランスする。
これによってバリエータ14は、最大減速比による減速を行い、十分に大きな駆動トルクを入力ディスク16から出力ディスク18に伝達し、車両の発進を行わせる。車両が動き始めると、出力ディスク18に対する反力が速度に応じて徐々に減少して行くことから、ローラ20−1は最大変速比となる傾いた位置から水平となるニュートラル位置に向かって傾き状態を変化する。
走行中にシフトアップしたい場合には、リアクション油圧アクチュエータ26−1により矢印で示す押し力としてピストン力F1をキャリッジ28を介してローラ20−1に加える。この押し力としてのピストン力F1が加わると、ローラ20−1は、そのときバランスしている傾き位置から、入力ディスク16との接触点35−1が外径側、出力ディスク18との接触点35−2が内径側になるように傾き、入力ディスク16からの回転をローラ20−1の傾きにより増速して出力ディスク18に伝達し、これによってシフトアップ状態が得られることになる。
図4は図3のバリエータの構造を簡略化して、その作動原理を示している。図4(A)はバリエータ14の軸方向の断面であり、図4(B)は平面を示している。図4(A)に示すように、入力ディスク16と出力ディスク18の向かい合う側面の軌道面22,24に挟んでローラ20が配置されている。
ローラ20は、図4(B)に示すように、リアクション油圧アクチュエータ26のリアクションシリンダ32に対し摺動自在に設けたリアクションピストン34に連結したキャリッジ28の先端に、軸30により回転自在に設けられており、キャリッジ28は入力ディスク16,出力ディスク18の側面に平行な軸30を通る中心線に対し、所定のキャスター角θを持って配置されている。
図4(A)に示すように、ローラ20が水平位置にあるときには、入力ディスク16及び出力ディスク18の接触点35−1,35−2に対する回転中心からの距離は同じであることから、変速比は1となっている。
この状態でリアクション油圧アクチュエータ26に油圧を供給して、キャリッジ28に引き力となるピストン力を加えると、このときローラ20の接触点35−1,35−2に生ずるリアクション力により、ローラ20は20bのように入力ディスク16との接触点35−1が内径側に移動し、出力ディスク18との接触点35−2が外径側に移動する。
このため、入力ディスク16との接触点35−1の半径が小さく、出力ディスク18との接触点35−1の半径が大きいことから、入力ディスク16の回転はローラ20を介して減速して出力ディスク18に伝達される。
一方、リアクション油圧アクチュエータ26に油圧を供給してキャリッジ28を押す方向にピストン力を加えると、例えば図4のローラ20は20aに示すように傾き、入力ディスク16との接触点35−1が外側に移動し、出力ディスク18との接触点35−2が内側に移動する。この場合には、入力ディスクの接触点35−1の回転半径が大きく、出力ディスク18の接触点35−2の回転半径が小さいことから、入力ディスク16の回転を増速して出力ディスク18に伝達することになる。
図5は図1の第1実施形態に設けられるバルブユニット100を示した油圧回路図である。図5において、バルブユニット100は、バリエータ14に設けているリアクション油圧アクチュエータ26−1,26−2、及び摩擦クラッチ機構36(図1参照)のクラッチピストン48を備えたクラッチシリンダ46を負荷として供給油圧を制御する。
ここでバリエータ14に対しては、図3に示したように、リアクション油圧アクチュエータ26を設けているが、リアクション油圧アクチュエータ26は内部構造として、図5に示すように、ローラ20−1に対し引き力としてのピストン力を加えるダウンシフト用の油圧アクチュエータ26−1と、ローラに対し押し力としてピストン力を加えるアップシフト用の油圧アクチュエータ26−2の2つの機能を一体に組み込んでいることになる。
バルブユニット100には発進切替弁102と変速切替弁104が設けられている。発進切替弁102はニュートラル位置102−1とドライブ位置102−2の2つの切替位置を持ち、供給油圧制御ユニット98から車両の状態に応じて制御された油圧が入力している。
発進切替弁102はシフトレバーのニュートラル位置もしくはパーキング位置でニュートラル位置102−1にあり、この場合には供給油圧制御ユニット98からの油圧をタンクに排出し、2次側への油圧出力を遮断している。
シフトレバーをニュートラル位置から後進位置またはドライブ位置に移動すると、発進切替弁102はドライブ位置102−2に図示のように切り替えられる。ドライブ位置102−2に切り替えると、供給油圧制御ユニット98からの制御油圧はクラッチシリンダ46のシリンダ室に供給され、クラッチピストン48を押圧し、図1に示した摩擦クラッチ機構36におけるクラッチ板42に、滑り状態を経て締結状態とし、同時にバリエータ14の出力ディスク18を押圧して、ローラ20−1,20−2との間にクランプ力を発生させる。
変速切替弁104はダウンシフト位置104−2に切り替えると、ダウンシフト油圧アクチュエータ26−1に油圧を供給すると同時にアップシフト油圧アクチュエータ26−2をタンクに連通し、バリエータ14に設けているローラ20−1,20−2にキャリッジを介して引き力としてのピストン力を加えることで、バリエータ14のシフトダウン動作を行わせる。
また変速切替弁104をシフトアップ位置104−1に切り替えると、アップシフト油圧アクチュエータ26−2に油圧を供給すると同時にダウンシフト油圧アクチュエータ26−1をタンクに連通し、バリエータ14に設けたローラ20−1,20−2に押し力としてのピストン力を加えることで、シフトアップ動作を行わせる。
図6は図5の供給油圧制御ユニットの詳細を示した油圧回路図である。図6において、供給油圧制御ユニット98はエンジン94により駆動される油圧ポンプ96とリリーフ制御弁106を備えている。油圧ポンプ96はエンジン94からの回転数に応じた油を供給する。油圧ポンプ96から供給された油は、リリーフ制御弁106を車両の状態に応じて電流制御することで、例えば車速に応じ、例えば非線形に制御油圧が減少するように制御されて、バルブユニット100に供給される。
ここでリリーフ制御弁106による油圧制御は図示しないコントローラからの電流制御により行われる。コントローラは、アクセル開度、車速、シフトポジションなどの車両状態に応じてリリーフ制御弁106を電流制御することで、制御油圧を最適な値に制御する。この場合、制御油圧は、入力トルクと出力トルクを加算した合計トルクに比例した値となることから、アクセル全開として大きな駆動力を発生する低速時は高い値となり、高速時には低い値となる。また、同じ車速でも、アクセス開度によって制御油圧の値は変化する。
図7は図6の供給油圧制御ユニット98におけるポンプ回転数Nに対するポンプ損失と、車速Vに対する供給油圧の最大値を示したグラフ図である。
このようにリリーフ制御弁106によるリリーフで車両の状態に応じてバルブユニット100に供給するライン圧を制御することで、図7(A)に示すように、ポンプ回転数Nに対するポンプ損失を低減することができる。
即ち、従来の供給油圧制御ユニットは、図20(B)に示したように、ポンプ回転数Nに対しライン圧を一定圧に制御しており、したがってポンプ損失は図7(A)の破線の特性110に示すように、ポンプ回転数Nに比例して直線的に増加する関係にある。
これに対し図6の実施形態にあっては、車速Vに応じてリリーフ制御弁106によるリリーフでライン圧を直接制御しているため、ポンプ損失は、特性曲線108に示すように、ポンプ回転数Nの増加に対し緩やかに減少するポンプ損失となり、従来のポンプ損失の特性曲線110に対し、大幅にポンプ損失を低減することができる。
また図5に示したバルブユニット100については、図1の第1実施形態にあっては、後進駆動力と前進駆動力を選択するクラッチ機構として噛合いクラッチ機構を用いたことで、従来の摩擦クラッチ機構で必要とした前進クラッチ用と後進クラッチ用の2つの油圧アクチュエータが不要となり、そのため、従来必要とした前進クラッチと後進クラッチを切り替えるためのクラッチ切替弁を不要とし、バルブユニット100を簡単な回路構成で実現している。
図8は図1の第1実施形態に用いられるバルブユニット及び供給油圧制御ユニットの他の実施形態を示した油圧回路図である。図8の実施形態にあっては、供給油圧制御ユニット98は油圧ポンプ96をモータ114により駆動することで、直接、制御油圧をライン圧を発生するようにしている。
このため、油圧ポンプ96の出力油路には圧力センサ116が設けられて制御油圧を検出し、検出した制御油圧を車両の電子制御ユニットであるコントロールユニット(ECU)118に入力している。コントロールユニット118は車両状態に基づき目標油圧を設定し、目標油圧と圧力センサ116で検出した制御油圧との偏差をなくすように、モータ114を回転制御する。
即ち、圧力センサ116で検出した制御油圧が目標油圧より低い場合には、油圧ポンプ96を正回転して圧力を上昇させ、一方、油圧センサ116で検出した制御油圧が目標圧より高い場合には、油圧ポンプ96を逆回転して圧力を下げるように制御する。これによって、油圧ポンプ96から出力される制御油圧を直接、車両状態に応じた圧力に制御することができる。
更にモータ114による油圧ポンプ96の直接駆動としたことで、発進動作をモータ114の起動により直接行うことができる。これによって、図7のバルブユニット110に設けていた発進切替弁102を不要とすることができ、バルブユニット100には変速切替弁104のみを設けるだけで済み、摩擦クラッチ機構のクラッチシリンダ46に対しては油圧ポンプ96から直接圧力を供給している。
この図8に示す実施形態により、本実施形態の無段変速機で使用する油圧系統を大幅に小型軽量化できる。また、エンジンによらず、モータ114により油圧ポンプ96を車両状態に応じた圧力が得られるように制御しているため、エンジンにより油圧ポンプを回転している場合に比べてポンプ損失は大幅に低減できる。
図9は図1の第1実施形態に設けられるシフト操作機構を示した説明図である。図9において、シフト操作機構120は、軸138に対し前進位置と後進位置の2つの切替位置を持つシフトフォーク136を配置している。シフトフォーク136の反対側にはシフトピン140が設けられ、シフトピン140は軸130に設けた円筒カム132のカム溝134に嵌め込まれている。
軸130の右側にはギア128が設けられ、ギア128はギア126に噛み合い、ギア126の軸124にはシフトレバー122が連結され、シフトレバー122の操作で軸124を回転してシフト操作を行うようにしている。
軸124にはセレクタプレート144が設けられ、セレクタプレート144に設けた複数の切替位置を示す溝に対し、バネ148により押圧されたチェックボール146が設けられ、シフトレバー122による複数のセレクト位置での位置決めを行っている。
またギア126の左側には位置検出スイッチ142が設けられ、シフトレバー122の操作によるシフト位置を検出して、車両状態信号としてコントローラに出力している。
図10は図9の円筒カム132に設けたカム溝134を平面的に展開した説明図であり、カム溝134は前進位置と後進位置の2つの切替位置を軸方向に与え、回転方向に対しては、上からパーキング位置P、リバース位置R、ニュートラル位置N、ドライブ位置D、2速位置2、1速位置1を設定している。
カム溝134は、シフトピン140をパーキング位置P及びリバース位置Rで後退位置として、図1のカップリングスリーブ70を後進クラッチギア66に噛み合わせている。シフトレバー122の操作でリバース位置Rからニュートラル位置Nの間で切替えを行うときに、図1のカップリングスリーブ70が後進クラッチギア66の噛合い位置から前進クラッチギア64の噛合い位置に切替移動される。
このため本実施形態のシフト操作機構120にあっては、シフトレバー122のどのシフト位置においても、シフトフォーク136は前進位置または後退位置のいずれかの位置となっている。
またリバース位置Rとニュートラル位置Nとの間でシフトレバー122によりシフトフォーク136を切り替えるとき、シフトフォーク136は前進位置と後退位置との間で切替移動することになり、このとき一瞬、前進位置と後退位置の中間で図1に示すカップリングスリーブ70が前進クラッチギア64と後進クラッチギア66のどちらにも結合しない位置が生ずる。
しかしながら、カップリングスリーブ70が前進クラッチギア64と後進クラッチギア66に結合しない位置は一瞬で通過するため、その間に前進スプロケットドリブンギア58及び後進ドリブンギア62のどちらも回転が速くなることがなく、噛合いに支障を来たすことはない。
もしカップリングスリーブ70の噛合いのための通過時間が長く、前進クラッチギア64または後進クラッチギア66に噛み合わなくなる時間が長くなると、その間に前進スプロケットドリブンギア58及び後進ドリブンギア62の回転が上昇し、クラッチギアとの噛合せのときに異音が発生するが、本実施形態にあっては、この異音を確実に防止できる。
またシフトレバー122にはセレクタプレート144が取り付けられ、チェックボール146とバネ148によりシフト位置が決まるようになっているため、噛合いクラッチ機構におけるリバース位置Rからニュートラル位置Nの切替えの途中でシフトフォーク136が停止して、その後のクラッチギアとの噛合いで異音を発生するようなことを確実に防止できる。また、同期装置を備えることで、異音を確実に防止できる。
図11は図1の第1実施形態に設けられるシフト操作機構の他の実施形態を示した説明図である。図11のシフト操作機構120は、モータ170により駆動されるピニオンギア172を、軸138に設けたラックギア174に噛み合せ、モータ170によりシフトフォーク136を前進位置と後進位置との間で切替えるようにしている。
モータ170はコントロールユニット118により制御される。コントロールユニット118にはシフトレバー112の操作位置を検出するシフト位置検出スイッチ142からの信号が入力されている。
コントロールユニット118は、シフトレバーの操作位置がパーキングポジジョンとリバースポジションにあるとき、シフトフォーク136を図示の後退位置に位置決めしている。シフトレバー122をリバースポジションからニュートラルポジションに切替操作すると、シフトフォーク136を後退位置から前進位置に移動するようにモータ170を駆動する。
またシフトレバー122をニュートラルポジションからリバースポジションに切替操作すると、シフトフォーク136を前進位置から後進位置に移動するようにモータ170を駆動する。シフトレバー122がニュートラルポジション又はドライブポジションにあるときはシフトフォーク136を前進位置に位置決めしている。
図12は本発明による無段変速機の第2実施形態を示した断面図であり、図13にバリエータ側を拡大して示している。
図12の第2実施形態にあっては、摩擦クラッチ機構36としてクラッチ締結用のピストンとクランプ用のピストンとを別々に設け、またシリンダ側をトランスミッションケースにではなく回転軸側に設けたことを特徴とする。
即ち、第2実施形態の摩擦クラッチ機構36は、クラッチシリンダ46を第1軸12のバリエータ14の左側に回転自在に設けた中空軸50に固定しており、シリンダ46のシリンダ室には、内径側にクラッチピストン152を軸方向に摺動自在に設け、外径側にクランプピストン150を軸方向に摺動自在に設け、両ピストンの間及びシリンダ室との間には、それぞれシールを設けている。
外周側に位置するクランプピストン150は、スラストベアリング151を介してアウタードラム38の端面にクランプ力を加え、バリエータ14の出力ディスク18を軸方向に押圧して、ローラ20と入力ディスク16及び出力ディスク18の各接触点にクランプ力を発生させる。また内周側に配置したクラッチピストン152は、直接クラッチ板を滑り状態を経て締結するように押圧し、この荷重もクランプ力の一部となる。
クラッチピストン152の締結力とクランプピストン150のクランプ力はシリンダ室に対するピストンの面積で決まり、内周側に設けているクラッチピストン152の油圧作用面積が、外周側に設けているクランプピストン150の油圧作用面積より小さいことから、同じ油圧に対しクラッチピストン152による締結力が小さく、これに対しクランプピストン150による十分に大きなクランプ力を発生できるようにし、摩擦クラッチ機構に必要以上に大きな締結力が加わらないようにしている。
またシリンダ146のシリンダ室に対しては、中空軸50内に設けた油路155を介して回転カップリング145の油圧供給口156から油圧が供給されるようにしている。それ以外の構造及び動作は図1の実施形態と同じである。
図14は本発明による無段変速機の第3実施形態を簡略化して示した説明図である。図14の第3実施形態にあっては、図1の実施形態がバリエータ14の左側に摩擦クラッチ機構を設けていたのに対し、バリエータ14の右側に摩擦クラッチ機構36を設けたことを特徴とする。
即ちエンジン94からの駆動力は、トランスミッションケース10に回転自在に設けた第1軸12に入力され、第1軸12の左側にバリエータ14を配置している。バリエータ14は、入力ディスク16、出力ディスク18、及び2つのローラ20−1,20−2で構成される。
バリエータ14における入力ディスク16の右側には摩擦クラッチ機構36が配置され、クラッチシリンダ46に摺動自在に設けたクラッチピストン48に対し油圧を供給することで、クラッチ板を滑り状態を経て締結すると同時に、バリエータ14に軸方向のクランプ力を加えて変速動作を可能とする。
またトランスミッションケース10とバリエータ14の出力ディスク18の間にはスラストベアリング160が配置され、更に摩擦クラッチ機構36におけるクラッチシリンダ46との間にもスラストベアリング158が配置され、油圧によるクラッチピストン48の軸方向の移動で発生するクラッチ締結力及びバリエータのクランプ力に伴う軸方向のスラスト力を回転自在に受けるようにしている。それ以外の構成は図2に示した第1実施形態の場合と同じであることから、同一符号を表して示している。
図15は本発明の第4実施形態を簡略化して示した説明図である。図15の第4実施形態にあっては、バリエータを2組設けることで伝達駆動力を大きくするようにしたことを特徴とする。
図15において、エンジン94からの駆動力はオイルポンプ96を介して、トランスミッションケース10に回転自在に設けた第1軸12に出力される。第1軸12には2組のバリエータ14−1,14−2が配置されている。
バリエータ14−1,14−2は、入力ディスク16−1,16−2、出力ディスク18−1,18−2、それぞれ2つずつのローラ20−1,20−2とローラ20−3,20−4で構成されている。
バリエータ14−1の入力ディスク16−1は、摩擦クラッチ機構36を介して第1軸12に連結されている。バリエータ14−2の入力ディスク16−2は、直接、第1軸12に連結されている。
バリエータ14−1の右側に設けた摩擦クラッチ機構36は、クラッチシリンダ46に摺動自在にクラッチピストン48を設けており、シリンダ室に油圧を供給することで、クラッチ板の滑り状態を経て締結状態とし、入力軸12の駆動力を、締結した摩擦クラッチ機構36を介してバリエータ14−1の入力ディスク16−1に伝達する。
クラッチピストン48は同時に、摩擦クラッチ機構36を介してバリエータ14−1及び14−2を右側に押すことでクランプ力を発生し、変速動作を可能とする。摩擦クラッチ機構36によるクラッチ力及びクランプ力の軸方向の発生に対するケーシングとの回転接触のため、クラッチピストン48及び出力ディスク16−2とトランスミッションケースとの間にはスラストベアリング158,160が配置されている。
バリエータ14−1,14−2の出力ディスク18−1,18−2を連結した中空軸50には、前進スプロケットドライブギア52と後進ドライブギア54が設けられる。前進スプロケットドライブギア52は、チェーン60を介して、第2軸56に回転自在に設けた前進スプロケットドリブンギア58に第1軸12と同一回転方向の駆動力を伝達する。後進ドライブギア54は、第2軸56に回転自在に設けた後進ドリブンギア62に噛み合わされ、バリエータ14−1,14−2から出力された逆回転方向の駆動力を伝達する。
前進スプロケットドリブンギア58と一体にはクラッチギア64が設けられ、第2軸56に連結したカップリングギア68−1との噛合いをカップリングスリーブ70−1により行うようにしている。後進ドリブンギア62には後進クラッチギア66が一体に形成され、第2軸56に固定したカップリングギア68−2との間の噛合いをカップリングスリーブ70−2で切り替えるようしている。
カップリングスリーブ70−1または70−2のギア噛合いで選択された前進駆動力または後進駆動力は、第2軸56の最終ドライブギア72と最終ドリブンギア74の噛合いを経て、デファレンシャルユニット76から左右のドライブシャフト90,92に伝達される。
この図15の第4実施形態にあっても、摩擦クラッチ機構36のシリンダピストン機構により、クラッチ力と同時にバリエータ14−1,14−2のクランプ力を発生し、前進と後進の切替えは噛合いクラッチ機構とすることで、図1の第1実施形態と同様、図5,図6に示したバルブユニット100と供給油圧制御ユニット98、あるいは図8に示したバルブユニット100と供給油圧制御ユニット98を、そのまま使用することができる。
一方、クラッチ操作機構については、前進用と後進用に分けてカップリングスリーブ70−1,70−2を設けていることから、図9に示したシフト操作機構120については、軸138に摺動自在に設けたシフトフォーク136を、カップリングスリーブ70−1,70−2に対応して2本設けることにより、円筒カム132からシフトレバー122までの構造は、そのまま適用して、同様に図10のシフト操作に従った前進位置と後進位置への切替えが実現できる。
図16は本発明による無段変速機の第5実施形態を簡略化して示した説明図である。図16の第5実施形態にあっては、バリエータを2組設けることで伝達駆動力を増加させると同時に、摩擦クラッチ機構における摩擦クラッチ板の部分を各バリエータごとに分離して設け、更に摩擦クラッチ板に締結力を与えると同時にバリエータにクランプ力を与えるシリンダピストン機構を分離配置したことを特徴とする。
図16において、エンジン94からの駆動力は、ケーシングに対し回転自在に設けた入力軸としての第1軸12に伝達されている。第1軸12の移動側にはバリエータ14−1,14−2が配置され、その間に摩擦クラッチ機構36−1,36−2を別々に設けており、摩擦クラッチ機構36−1,36−2にクラッチ力を付与するクラッチシリンダ46は、バリエータ14−2における入力ディスク16−2の外側に配置し、ここにクラッチピストン48を摺動自在に設けている。
バリエータ14−1,14−2は、入力ディスク16−1,16−2、出力ディスク18−1,18−2、更に2つずつのローラ20−1,20−2とローラ20−3,20−4で構成されている。
摩擦クラッチ機構36−1,36−2の外周側のドラムは、出力ディスク18−1,18−2と一体に形成され、ハブは第1軸12に対し回転自在に設けた中空軸166の軸端に形成し、その間にクラッチ板を配置し、更にクラッチ板の外側となる中空軸166には反力ディスク168−1,168−2を一体に形成している。
またバリエータ14−1の右端となる入力ディスク16−1の外側と、バリエータ14−2、クラッチシリンダ46の外側のそれぞれには、軸方向のスラスト力を第1軸12で受けるためのスナップリング162,164を配置している。
第1軸12に対し回転自在に設けた中空軸166には前進スプロケットドライブギア52と後進ドライブギア54が一体に設けられ、これに対応して第2軸56側に前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構、更に噛合いクラッチ機構を設けており、これらは図15に示した第4実施形態と同じ構成及び動作となっている。
図16の第5実施形態の動作にあっては、発進時にクラッチシリンダ46のシリンダ室に油圧を供給して、クラッチピストン48を右方向に押圧し、これにより、まずバリエータ14−2にクランプ力を付与し、続いて摩擦クラッチ機構36−2に滑り状態を経てクラッチ締結を行い、同時に摩擦クラッチ機構36−1に滑り状態を経てクラッチ締結を行い、最終的にバリエータ14−1にクランプ力を発生し、無段変速による変速状態を確立する。
またクラッチピストン46に対する油圧供給と同時に、カップリングスリーブ70−1または70−2のいずれか一方が前進クラッチギア64または後進クラッチギア66に噛み合い、バリエータ14−1,14−2から締結状態にある摩擦クラッチ機構36−1,36−2を介して出力された駆動力を第2軸56に前進駆動力または後進駆動力として伝達し、デファレンシャルユニット76から左右のドライブシャフト90,92に駆動力を伝達することになる。
なお上記の実施形態にあっては、1つのバリエータについて、180°異なる位置に2つのローラ20を設けた場合を例に取っているが、更に大きな駆動トルクを必要とする場合には、円周方向の3箇所の均等位置に3つのローラを配置するようにしてもよい。
また図11の第2実施形態にあっては、摩擦クラッチ機構のピストンとして、クラッチ力を発生するクラッチピストンとバリエータのクランプ力を発生するクラッチピストンを同軸に相対移動自在に2つ設けて、個別にクラッチ力とクランプ力を発生するようにしているが、同様な摩擦クラッチ機構の油圧アクチュエータの構造を、図14の第3実施形態及び図14の第4実施形態に適用してもよい。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
本発明による無段変速機の第1実施形態を示した断面図 図1の第1実施形態を簡略化して示した説明図 第1実施形態のバリエータを取出して示した説明図 図3のバリエータの作動原理を示した説明図 図1の第1実施形態に設けられるバルブユニットを示した油圧回路図 図5の供給油圧制御ユニットの詳細を示した油圧回路図 図6の供給油圧制御ユニットにおけるポンプ回転数に対するポンプ損失と車速に対するライン圧を示したグラフ図 図1の第1実施形態に設けられるバルブユニットの他の実施形態を示した油圧回路図 図1の第1実施形態に設けられるシフト操作機構を示した説明図 図9のシフトレバーの操作を示した説明図 図1の第1実施形態に設けられるシフト操作機構の他の実施形態を示した説明図 本発明による無段変速機の第2実施形態を示した断面図 図12の第2実施形態におけるバリエータ側を拡大して示した断面図 本発明の第3実施形態を簡略化して示した説明図 本発明の第4実施形態を簡略化して示した説明図 本発明の第5実施形態を簡略化して示した説明図 フルトロイダル型の従来の無段変速機に示した説明図 従来のバルブユニットを示した油圧回路図 図18に設けた従来の供給油圧制御ユニットの詳細を示した油圧回路図 図18の供給油圧制御ユニットにおけるポンプ回転数に対するポンプ損失と車速に対するライン圧を示したグラフ図
符号の説明
10:ケース
11−1,11−2,57−1,57−2,55:ベアリング
12:第1軸
14,14−1,14−2:バリエータ
16,16−1,16−2:入力ディスク
18,18−1,18−2:出力ディスク
20:ローラ
22,24:フルトロイダル軌道面
25,155:油路
26:リアクション油圧アクチュエータ
26−1:ダウンシフト油圧アクチュエータ
26−2:アップシフト油圧アクチュエータ
27:ニードルベアリング
28:キャリッジ
30:軸
32:リアクションシリンダ
34:リアクションピストン
36,36−1,36−2:摩擦クラッチ
38:アウタードラム
40:インナードラム
42:クラッチ板
44:押圧部材
45,158,159,160,162,164:スラストベアリング
46:クラッチシリンダ
48:クラッチピストン
50:中空軸
52:前進スプロケットドライブギア
54:後進ドライブギア
56:第2軸
58:前進スプロケットドリブンギア
60:チェーン
62:後進ドリブンギア
64:前進クラッチギア
66:後進クラッチギア
68:カップリングギア
70:カップリングスリーブ
72:最終ドライブギア
74:最終ドリブンギア
76:デファレンシャルユニット
78:デフケース
80:ギアシャフト
82,84,86,88:デフギア
90,92:ドライブシャフト
94:エンジン
96:油圧ポンプ
98:供給油圧制御ユニット
100:バルブユニット
102:発進切替弁
104:変速切替弁
106:リリーフ制御弁
114,145:モータ
116:圧力センサ
118:コントロールユニット
120:シフト操作機構
122:シフトレバー
124:軸
132:円筒カム
134:カム溝
136:シフトフォーク
140:シフトピン
142:位置検出スイッチ
144:セレクタプレート
146:チェックボール
148:バネ
150:クランプピストン
152:クラッチピストン
154:カップリング
156:油圧供給口
158,160,162,164:スラストベアリング

Claims (15)

  1. エンジンからの駆動力を入力する第1軸と、
    前記第1軸上に配置され、入力回転を無段階に変速して出力するバリエータと、
    前記バリエータと同軸に配置され、発進時に軸方向に締結力を加えてエンジン駆動力を滑り状態を経て伝達すると同時に、前記締結力を前記バリエータにクランプ力として加えて変速動作を有効とする摩擦クラッチ機構と、
    前記第1軸と平行に設けた第2軸側に前記バリエータから出力した駆動力を同一回転方向で伝達する前進駆動力伝達機構と、
    前記第2軸側に前記バリエータから出力した駆動力を逆回転方向で伝達する後進駆動力伝達機構と、
    前記第2軸上に配置され、前記前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を選択的に結合して前進駆動力又は後進駆動力を前記第2軸に伝達する噛合いクラッチ機構と、
    前記噛合いクラッチ機構を前進位置又は後進位置に切替え操作するクラッチ操作機構と、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。
  2. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記バリエータは、
    前記第1軸と同軸に配置され、側面に凹湾曲状の軌道面を形成した入力ディスクと、
    前記入力ディスクに相対して前記第1軸と同軸に配置され、前記入力ディスクの凹湾曲状軌道面に相対する側面に凹湾曲状の軌道面を形成した出力ディスクと、
    前記2枚のディスクの各軌道面間に形成されるトロイダル状の隙間に挟まれて、前記2枚のディスクとの摩擦によりトルクを伝達する複数のローラと、
    前記ローラに押し力又は引き力を加えることによりリアクション力(反力)を発生して位置関係を調節し、前記2枚のディスクとローラの位置関係で入出力の回転速度を無段階に調節するリアクション油圧アクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。
  3. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記バリエータを1つ設け、
    前記バリエータの入力ディスク側又は出力ディスク側に前記摩擦クラッチ機構を配置したことを特徴とする無段変速機。
  4. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記バリエータを1つ設け、
    前記バリエータの入力ディスク側に前記摩擦クラッチ機構を配置したことを特徴とする無段変速機。
  5. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記バリエータを2つ設け、
    2つのバリエータの間に前記前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を配置し、
    前記一方のバリエータの入力ディスク側又は出力ディスク側に前記摩擦クラッチ機構を配置したことを特徴とする無段変速機。
  6. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記摩擦クラッチ機構は、クラッチ板に締結力を加えるピストンシリンダ機構をケース側に固定配置し、油圧が前記ケース側の油路を介してシリンダ室に導入されることを特徴とする無段変速機。
  7. 請求項1記載の無段変速機に於いて、
    前記摩擦クラッチ機構は、クラッチ板に締結力を加えるピストンシリンダ機構を有し、
    前記ピストンシリンダ機構は、シリンダ室に内周ピストンと外周ピストンを軸方向に相対移動自在に収納し、前記2つのピストンの一方によりクラッチ板に締結力を加え、前記2つのピストンの他方により前記バリエータにクランプ力を加えるように配置したことを特徴とする無段変速機。
  8. 請求項1記載の無段変速機に於いて、
    前記クラッチ操作機構は、前記噛合いクラッチ機構を、どのシフトポジションでも前記前進駆動力伝達機構もしくは前記後進駆動力伝達機構のいずれか一方と結合とし、
    前記摩擦クラッチ機構はパーキングポジションとニュートラルポジションでは非締結であり、それ以外のポジションで締結であることを特徴とする無段変速機。
  9. 請求項8記載の無段変速機に於いて、
    前記クラッチ操作機構は、パーキング位置、リバース位置、ニュートラル位置及び複数段のドライブ位置の順に切替操作可能であり、前記噛合いクラッチ機構を、前記パーキング位置及びリバース位置で後進駆動力伝達機構との結合状態に維持し、前記リバース位置からニュートラル位置への切替操作もしくはその逆の切替操作により後進駆動力伝達機構の結合から前進駆動力伝達機構の結合に切替えもしくはその逆の切替えを行い、ニュートラル位置及び複数段のドライブ位置で前記前進駆動力伝達機構との結合状態に維持することを特徴とする無段変速機。
  10. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記クラッチ操作機構は、運転者の切替操作により、機械的なリンク機構を介して操作されることを特徴とする無段変速機。
  11. 請求項1記載の無段変速機に於いて、前記クラッチ操作機構は、シフト位置検出スイッチからの信号を受けて、アクチュエータにより操作されることを特徴とする無段変速機。
  12. 請求項1記載の無段変速機に於いて、更に、
    車両の走行状態に応じて油圧を発生する供給油圧制御ユニットと、
    前記供給油圧制御ユニットから前記バリエータに対するアップシフトの油圧供給とダウンシフトの油圧供給とを切替える変速切替弁と、
    発進時に前記供給油圧制御ユニットから前記摩擦クラッチ機構に油圧を供給し、停止時に前記摩擦クラッチ機構の油圧をタンクに排出する発進切替弁と、
    を備え、
    前記供給油圧制御ユニットは、
    エンジンにより回転して油圧を出力する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプからの油圧の一部をタンクにリリーフして油圧を制御するリリーフ制御弁と、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。
  13. 請求項1記載の無段変速機に於いて、更に、
    モータの正逆回転により調整された油圧を発生する油圧ポンプと、前記油圧ポンプからの油圧の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出油圧が車両の走行状態に応じた油圧となるように前記モータを正逆回転するコントローラとで構成された供給油圧制御ユニットと、
    前記供給油圧制御ユニットから前記バリエータに対するアップシフトの油圧供給とダウンシフトの油圧供給とを切替える変速切替弁と、
    前記油圧ポンプから油圧を前記摩擦クラッチ機構に直接供給する油圧ラインと、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。

  14. エンジンからの駆動力を入力する第1軸と、
    前記第1軸上に配置され、入力回転を無段階に変速して出力する2つのバリエータと、
    前記2つのバリエータの間に同軸配置され、エンジン駆動力を断接する摩擦クラッチ機構と、
    前記一方のバリエータの外側に同軸配置され、発進時に前記摩擦クラッチ機構に軸方向に締結力を加えてエンジン駆動力を滑り状態を経て伝達すると同時に、前記締結力を前記バリエータにクランプ力として加えて変速動作を有効とする発進油圧アクチュエータと、
    前記第1軸と平行に設けた第2軸側に前記2つのバリエータから出力した駆動力を同一回転方向で伝達する前進駆動力伝達機構と、
    前記第2軸側に前記2つのバリエータから出力した駆動力を逆回転方向で伝達する後進駆動力伝達機構と、
    前記第2軸上に配置され、前記前進駆動力伝達機構と後進駆動力伝達機構を選択的に結合して前進駆動力又は後進駆動力を前記第2軸に伝達する噛合いクラッチ機構と、
    前記噛合いクラッチ機構を前進位置又は後進位置に切替え操作するクラッチ操作機構と、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。
  15. 請求項14記載の無段変速機に於いて、前記バリエータは、
    前記第1軸と同軸に配置され、側面に凹湾曲状の軌道面を形成した入力ディスクと、
    前記入力ディスクに相対して前記第1軸と同軸に配置され、前記入力ディスクの凹湾曲状軌道面に相対する側面に凹湾曲状の軌道面を形成した出力ディスクと、
    前記2枚のディスクの各軌道面間に形成されるトロイダル状の隙間に挟まれて、前記2枚のディスクとの接触によりトルクを伝達する複数のローラと、
    前記ローラに押し力又は引き力となるリアクション力を作用して位置関係を調節し、前記2枚のディスクとローラの位置関係で入出力の回転速度を無段階に調節するリアクション油圧アクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする無段変速機。
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