JP2010142449A - 医療用テープまたはシート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】皮膚のバリア機能を損なうことの少ない医療用粘着シートを提供する。
【解決手段】基材に粘着剤層が積層されてなり、前記粘着剤層に合成リン脂質ポリマーを含む保湿剤が含有された医療・健康用テープまたはシートである。また合成リン脂質ポリマーを、0.8〜10重量%の低級アルコールを含有するトルエンに溶解して溶液を得る工程、該溶液を粘着剤の有機溶剤溶液と混合して混合液を得る工程、該混合液、または該混合液を有機溶剤で希釈した希釈液、からなる塗布液を基材に塗布し乾燥する工程を含む医療・健康用テープまたはシートの製造方法である。
【選択図】図1
【解決手段】基材に粘着剤層が積層されてなり、前記粘着剤層に合成リン脂質ポリマーを含む保湿剤が含有された医療・健康用テープまたはシートである。また合成リン脂質ポリマーを、0.8〜10重量%の低級アルコールを含有するトルエンに溶解して溶液を得る工程、該溶液を粘着剤の有機溶剤溶液と混合して混合液を得る工程、該混合液、または該混合液を有機溶剤で希釈した希釈液、からなる塗布液を基材に塗布し乾燥する工程を含む医療・健康用テープまたはシートの製造方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、皮膚患部の保護、皮膚へのガーゼ又はチューブなどの医療用部材の固定、更に、整体等における体形補強や補正、あるいはスポーツのテーピング等を目的として皮膚に貼着して用いられる医療・健康用粘着テープ又はシートに関する。
皮膚患部の保護、皮膚へのガーゼ又はチューブなどの医療用部材の固定、更に、整体等における体形補強や補正、あるいはスポーツのテーピング等を目的として皮膚に貼着して用いられる医療・健康用粘着テープ又はシート(以下この医療・健康用粘着テープ又はシートを医療用粘着シートと称す)としては、フィルムや布地や紙からなる基材の片面に粘着剤層が設けられた医療用粘着テープが知られている(例えば、特許文献1参照)。
医療用粘着テープは皮膚に直接貼付して用いられるため、使用後に剥がされると、皮膚の角質層をいっしょに引き剥がしてしまい、皮膚のバリア機能が損なわれ、これが、かぶれや炎症の因となるという問題があった。
特開平06−016542号公報
本発明の目的は、皮膚のバリア機能を損なうことの少ない医療用粘着シートを提供することである。
本発明の要旨とするところは、基材に粘着剤層が積層されてなり、前記粘着剤層に合成リン脂質ポリマーを含む保湿剤が含有された医療・健康用テープまたはシートであることにある。
前記医療・健康用テープまたはシートにおいては、前記合成リン脂質ポリマーが下記一般式(1)
(x、yは1以上の整数)
で表されるポリマー、
下記一般式(2)
(x、yは1以上の整数)
で表されるポリマーから選択される1種以上のポリマーであり得る。
で表されるポリマー、
下記一般式(2)
で表されるポリマーから選択される1種以上のポリマーであり得る。
また、本発明の要旨とするところは、下記一般式(1)
(x、yは1以上の整数)
で表されるポリマー、
下記一般式(2)
(x、yは1以上の整数)
で表されるポリマーから選択される1種以上のポリマーを、0.8〜10重量%の低級アルコールを含有するトルエンに溶解して溶液を得る工程、
該溶液を粘着剤の有機溶剤溶液と混合して混合液を得る工程、
該混合液、または該混合液を有機溶剤で希釈した希釈液、からなる塗布液を基材に塗布し乾燥する工程
を含む医療・健康用テープまたはシートの製造方法であることにある。
で表されるポリマー、
下記一般式(2)
で表されるポリマーから選択される1種以上のポリマーを、0.8〜10重量%の低級アルコールを含有するトルエンに溶解して溶液を得る工程、
該溶液を粘着剤の有機溶剤溶液と混合して混合液を得る工程、
該混合液、または該混合液を有機溶剤で希釈した希釈液、からなる塗布液を基材に塗布し乾燥する工程
を含む医療・健康用テープまたはシートの製造方法であることにある。
前記医療・健康用テープまたはシートの製造方法においては、前記粘着剤がシリコーン系の粘着剤であり得る。
本発明によると、皮膚のバリア機能を損なうことの少ない医療用粘着シートが提供される。
本発明の医療用粘着シートは、基材に粘着剤層が積層されてなる医療用シートであって、前記粘着剤層に合成リン脂質ポリマーが含有されてなる。
粘着剤層は、皮膚と粘着する層であって、粘着性のポリマーを主成分としてなる。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体を主成分とする合成ゴム系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリシロキサン系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、アクリル系粘着剤等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上混合して使用することができる。
基材としては、フィルム、編織物、不織布などが挙げられる。
合成リン脂質ポリマーは、ヒトの細胞を構成する細胞膜のホスファチジルコリンの極性基をもつポリマーであり下記一般式(3)で示される基を有する重合体である。
また、この合成リン脂質ポリマーは、再公表特許(A1):国際公開番号WO00/01424号公報に記載されているものである。
この合成リン脂質ポリマーとしては2−メタアクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを構成単位にもつポリマーが例示される。例えば、その化学構造は下記一般式(4)で示される。このポリマーは分子量が通常5〜200万のものが用いられる。
合成リン脂質ポリマーの他の一例は、下記一般式(5)で示されるコポリマーである。
合成リン脂質ポリマーのさらに他の一例は、下記一般式(6)で示されるコポリマーである。
一般式(5)で示されるコポリマーと一般式(6)で示されるコポリマーは混合されて用いられてもよい。その他の合成リン脂質ポリマーも含めて合成リン脂質ポリマーは1種が単独で用いられてもよい。2種以上が混合されて用いられてもよい。
本発明において、粘着剤層は、例えば、粘着剤を構成するポリマーを有機溶剤に溶かした溶液または粘着剤を構成するポリマーのエマルジョンに合成リン脂質ポリマーを混合して混合液としたのち、この混合液を必要ならば希釈して塗布液となし、基材に塗布し乾燥して得ることができる。このようにして本発明の医療用粘着シートが得られる。基材表面に積層形成された粘着剤層の厚さは0.01〜0.5mm程度である。
従来、医療用粘着シートを皮膚に貼着したのち剥がすと、剥がすときに皮膚から角層が医療用粘着シートに付着して剥がされるという現象があった。角層が剥がされた皮膚は、表面から水分が蒸発しやすくなり乾燥状態となる。乾燥状態となった皮膚は外部からの刺激物に対する保護機能が低下して、かぶれやただれを起しやすくなる。
本発明の医療用粘着シートは、粘着剤層に合成リン脂質ポリマーが含有されているので、皮膚に貼着したときにその合成リン脂質ポリマーが皮膚表面に付着し、医療用粘着シートが剥がされた後もその合成リン脂質ポリマーが皮膚表面に残留する。残留した合成リン脂質ポリマーは皮膚の水分の蒸発を抑制して皮膚を保湿するはたらきをする。これにより、医療用粘着シートが剥がされたのちも皮膚が保湿されて乾燥状態になることが抑制され、外部からの刺激物に対する保護機能が保たれて、かぶれやただれを起しにくい。
また、一般に医療用粘着シートは粘着剤層に添加物が含有されると粘着力が低下する傾向にあるが、本発明の医療用粘着シートは粘着力の低下をともなわずに合成リン脂質ポリマーを添加されているものである。
粘着剤層を構成する粘着剤は一般には疎水性で、有機溶剤には可溶であるが水には不溶であるので、合成リン脂質ポリマーが親水性であると、合成リン脂質ポリマーの水溶液がその有機溶剤に不溶なため、粘着剤溶液と合成リン脂質ポリマーの水溶液とを混合して得た混合液を塗布液として基材に塗布・乾燥して得られた粘着剤層においては、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとが均一に混合されておらず、粘着剤中に合成リン脂質ポリマーが島状に分散した状態となることが多い。かかる状態では、上述の保護機能や粘着力に製品ごとのバラツキを生ずるおそれがある。また粘着剤層の表面に合成リン脂質ポリマーが筋状あるいは点状に分布して外観にむらがある。従って、合成リン脂質ポリマーと粘着剤とは塗布液中で均一に混合もしくは溶解されていることが好ましく、そのためには本発明において用いられる合成リン脂質ポリマーとしては疎水性のポリマーであることが好ましい。
疎水性の合成リン脂質ポリマーとしては上記一般式5で表されるポリマーが挙げられる。一般式5で表されるポリマーで市場から入手できるものとしては、日油株式会社製:商品名Lipidure(リピジュア)−Sが挙げられる。
一般式5で表されるポリマーを用いた本発明の医療用粘着シートは、一般式5で表されるポリマーを、0.8〜10重量%の低級アルコールを含有するトルエンに溶解して溶液(トルエン100重量部に対して0.8〜10重量部の低級アルコールを含有)を得て、その溶液を粘着剤の有機溶剤溶液と混合して混合液をなし、その混合液を塗布液として基材に塗布し乾燥して得ることができる。あるいはその混合液を有機溶剤で希釈した希釈液を塗布液として基材に塗布し乾燥して得ることができる。
この低級アルコールは、炭素数6以下の低級アルコールであり、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどが例示される。低級アルコールは単品であってもよく、異種のものの混合品であってもよい。人体への適用性のうえでは、エタノールが好ましい。
このようにして得られた医療用粘着シートにおいては、粘着剤層を構成する粘着剤中に極めて均一に合成リン脂質ポリマーがほぼ相溶状態で混在しており、上述の保護機能や粘着力に製品ごとのバラツキがなく、粘着剤層の外観も美麗である。
一般式2で表されるポリマーから溶液を得る場合、トルエンに対する低級アルコールの含有比率が0.8重量%を下回ると、溶剤中へのポリマーの完全な溶解状態が得られず、また、この溶液と粘着剤溶液とを混合した混合液からなる塗布液は均一な溶解状態が得られず、従って、この塗布液を用いて得られる医療用粘着シートの粘着剤層中に合成リン脂質ポリマーが島状に不均一に分散した状態となる。トルエンに対する低級アルコールの含有比率が10重量%を超えて多くなると、溶剤中へのポリマーの溶解状態は良好であるものの、この溶液と粘着剤溶液とを混合した塗布液は均一な溶解状態が得られず、従って、この塗布液を用いて得られる医療用粘着シートの粘着剤層中に合成リン脂質ポリマーが島状に不均一に分散した状態となる。
本発明の医療用粘着シートの構成と効果は以下の実験例で示される。
実験1
実験1
粘着剤の調整と粘着シートの作成
合成リン脂質ポリマーとして、日油株式会社製の合成リン脂質ポリマー(タイプ:リピジュアS)を用い、粘着剤としてメチルフェニル系ポリシロキサンを用いた。
1重量%のエタノールを含有するトルエン100重量部に合成リン脂質ポリマー1.5重量部を溶解して溶液−1を作成した。
粘着剤はトルエン、キシレンの重量比8:2の混合溶剤に溶解させて溶液−2を得た。溶液−2中の粘着剤の濃度は60重量%である。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99:1になるように混合し、均一に混合された混合液を得て塗布液−1とした。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99.5:0.5になるように混合し、均一に混合された混合溶液を得て塗布液−2とした。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99.9:0.1になるように混合し、均一に混合された混合溶液を得て塗布液−3とした。
基材として、フィルム(PET系、岡田紙業社製、厚さ25μm)を用い、塗布液−1を基材に塗布し乾燥して粘着シート−1を得た。粘着剤層の面積当たりの塗布量は30g/m2)であった。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
また、塗布液−2を塗布液として用いたほかは塗布液−1の場合と同様にして、粘着シート−2を得た。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
また、塗布液−3を塗布液として用いたほかは塗布液−1の場合と同様にして、粘着シート−3を得た。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
さらに、溶液−2を塗布液として用いたほかは粘着シート−1の場合と同様にして粘着シート−4を得た。
合成リン脂質ポリマーとして、日油株式会社製の合成リン脂質ポリマー(タイプ:リピジュアS)を用い、粘着剤としてメチルフェニル系ポリシロキサンを用いた。
1重量%のエタノールを含有するトルエン100重量部に合成リン脂質ポリマー1.5重量部を溶解して溶液−1を作成した。
粘着剤はトルエン、キシレンの重量比8:2の混合溶剤に溶解させて溶液−2を得た。溶液−2中の粘着剤の濃度は60重量%である。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99:1になるように混合し、均一に混合された混合液を得て塗布液−1とした。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99.5:0.5になるように混合し、均一に混合された混合溶液を得て塗布液−2とした。
溶液−2と溶液−1とを、粘着剤と合成リン脂質ポリマーとの重量比が99.9:0.1になるように混合し、均一に混合された混合溶液を得て塗布液−3とした。
基材として、フィルム(PET系、岡田紙業社製、厚さ25μm)を用い、塗布液−1を基材に塗布し乾燥して粘着シート−1を得た。粘着剤層の面積当たりの塗布量は30g/m2)であった。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
また、塗布液−2を塗布液として用いたほかは塗布液−1の場合と同様にして、粘着シート−2を得た。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
また、塗布液−3を塗布液として用いたほかは塗布液−1の場合と同様にして、粘着シート−3を得た。粘着剤層内には合成リン脂質ポリマーが存在を目視できないほどに均一に分散していた。
さらに、溶液−2を塗布液として用いたほかは粘着シート−1の場合と同様にして粘着シート−4を得た。
角層保護効果の確認
(1)水分蒸散量
下記の3ケースについて皮膚表面の経皮水分蒸散量を水分蒸散計(Tewameter TM210:Courage+Khazaka社製)によって測定した。
(1)水分蒸散量
下記の3ケースについて皮膚表面の経皮水分蒸散量を水分蒸散計(Tewameter TM210:Courage+Khazaka社製)によって測定した。
ケース1(合成リン脂質ポリマー1%):粘着シート−1(サイズ:3cm角)を腕の皮膚に貼着し1分間放置後引き剥がした。引き剥がし後1分間放置して粘着シート−1を貼着した部位の皮膚の水分蒸散量を測定した。この操作を腕の同一部位で30回繰り返した。
ケース2(粘着剤のみ):粘着シート−1に代えて粘着シート−4を用いたほかはケース1と同様にして皮膚表面の水分率の経時変化を測定した。
ケース3(貼着なし):粘着シートを貼着せずに腕の同一部位で水分蒸散量の経時変化をケース1、2の場合と同様の時間間隔で測定した。
測定結果を図1に示す。
測定結果を図1に示す。
図1に示すように、ケース3(正常皮膚)において、水分蒸散量は測定期間中ほぼ一定であった。
ケース2(合成リン脂質ポリマー不使用)においては、粘着シート剥離回数が17回を超えると回数を経るごとに水分蒸散量が増加する。
ケース1(合成リン脂質ポリマー使用)においては、粘着シート剥離回数が20回を超えると回数を経るごとに水分蒸散量が増加傾向にあるが、増加の程度(グラフの勾配)はケース2に比べて約3分の1ほどでありきわめて小さいといえる。
ケース2(合成リン脂質ポリマー不使用)においては、粘着シート剥離回数が17回を超えると回数を経るごとに水分蒸散量が増加する。
ケース1(合成リン脂質ポリマー使用)においては、粘着シート剥離回数が20回を超えると回数を経るごとに水分蒸散量が増加傾向にあるが、増加の程度(グラフの勾配)はケース2に比べて約3分の1ほどでありきわめて小さいといえる。
(2)皮膚の赤み
ケース4:粘着シート−1に代えて粘着シート−2を用いたほかはケース1と同様にして皮膚への貼着、引き剥がしの操作を30回繰り返した。
ケース1、2、4につき、貼着、引き剥がしの操作を30回繰り返した後の粘着シートを貼着した部位の皮膚の赤みを観察した。この赤みは、最後の剥離直後では、いずれのケースについても同程度であったが、最後の剥離後3日間経過後では、ケース1、2がケース4に比べて赤みの程度が軽減されていた。最後の剥離後3日間経過後の赤みの程度の観察結果を表1に示す。
ケース4:粘着シート−1に代えて粘着シート−2を用いたほかはケース1と同様にして皮膚への貼着、引き剥がしの操作を30回繰り返した。
ケース1、2、4につき、貼着、引き剥がしの操作を30回繰り返した後の粘着シートを貼着した部位の皮膚の赤みを観察した。この赤みは、最後の剥離直後では、いずれのケースについても同程度であったが、最後の剥離後3日間経過後では、ケース1、2がケース4に比べて赤みの程度が軽減されていた。最後の剥離後3日間経過後の赤みの程度の観察結果を表1に示す。
保湿効果
粘着シート1、2、3、4のそれぞれにつき皮膚に3時間貼着して除去した後、剥離部位の皮膚水分量を経時的に測定した。結果を図2に示す。粘着シート4(粘着剤のみ)の剥離部位に比べて粘着シート1、2、3(合成リン脂質ポリマー含有)の剥離部位は、皮膚水分量を高い水準で維持していることがわかった。水分率の測定には、(有)アサヒバイオメッド社製の角層膜厚・水分計を用いた。
粘着シート1、2、3、4のそれぞれにつき皮膚に3時間貼着して除去した後、剥離部位の皮膚水分量を経時的に測定した。結果を図2に示す。粘着シート4(粘着剤のみ)の剥離部位に比べて粘着シート1、2、3(合成リン脂質ポリマー含有)の剥離部位は、皮膚水分量を高い水準で維持していることがわかった。水分率の測定には、(有)アサヒバイオメッド社製の角層膜厚・水分計を用いた。
粘着シートの粘着力
粘着シートの粘着力と、粘着剤への合成リン脂質ポリマーの添加比率との関係を図3に示す。合成リン脂質ポリマーの含有比率の異なる粘着シートは、粘着シート1、2、3などの作成方法に準じて作成した。粘着力はJIS
Z 0237に準拠し、被着体:SUS304鋼板、引張速度:300mm/分、剥離角度:180°、23℃、65%RHにて測定した。
粘着シートの粘着力と、粘着剤への合成リン脂質ポリマーの添加比率との関係を図3に示す。合成リン脂質ポリマーの含有比率の異なる粘着シートは、粘着シート1、2、3などの作成方法に準じて作成した。粘着力はJIS
Z 0237に準拠し、被着体:SUS304鋼板、引張速度:300mm/分、剥離角度:180°、23℃、65%RHにて測定した。
図3より、合成リン脂質ポリマーを含有する粘着剤を用いた粘着シートは、合成リン脂質ポリマーを含有しない粘着剤を用いた粘着シートと同等の粘着力を有することがわかる。
このような実験例からわかるように、本発明の医療用粘着シートは、粘着テープ(シート)を繰り返し貼付する場合の皮膚バリアの機能の低下を防ぐことができる。また、粘着テープ(シート)貼付後の皮膚への色素沈着を軽減させることができる。さらに、添付部位に保湿性を付与することができる。
このような実験例からわかるように、本発明の医療用粘着シートは、粘着テープ(シート)を繰り返し貼付する場合の皮膚バリアの機能の低下を防ぐことができる。また、粘着テープ(シート)貼付後の皮膚への色素沈着を軽減させることができる。さらに、添付部位に保湿性を付与することができる。
また、本発明の医療用粘着シートは、粘着力を低下させることなく皮膚バリアの機能の低下を防ぐことができる。
本発明の医療用粘着シートにおいては、粘着剤に合成リン脂質ポリマーに加えてさらにオリーブオイルを添加することにより、皮膚の保護効果が増強される。これは、合成リン脂質ポリマーが一部オリーブオイルに溶解することで合成リン脂質ポリマーの移行性が向上したことによるものと推察される。オリーブオイルは粘着剤に対して0.5〜2重量%添加されることが好ましい。オリーブオイル以外でも、合成高分子ポリマーが溶解あるいは部分溶解するオイル成分であれば、同様の効果が期待できるものと考えられる。例えば、エルカ酸オクチルドデシル、ミスチリン酸オクチルドデシル、オレイン酸、セバシン酸ジオクチルなどが挙げられる。
また、本発明の医療用粘着シートにおいては、粘着剤にさらに一般的な保湿剤を添加してもよい。
この一般的な保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マルビトール、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、N−(3,4,5,6−テトラヒドロキシ−2−オキソヘキシル)ピログルタミン酸等があり、さらにトレハロース等の糖類、ムコ多糖類(例えば、ヒアルロン酸及びその誘導体、コンドロイチン及びその誘導体、ヘパリン及びその誘導体など)、エラスチン及びその誘導体、コラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類、加水分解シルク蛋白質、乳酸ナトリウム、尿素、高級脂肪酸オクチルドデシル、イソステアリン酸コレステリル、海藻抽出物、魚介類由来コラーゲン及びその誘導体、各種アミノ酸及びそれらの誘導体、を挙げることができる。
また、本発明の医療用粘着シートにおいては、粘着剤に必要に応じて通常使用される添加剤等を本発明の効果を阻害しない範囲内で含有させることができる。添加剤としては、タルク等の充填剤、顔料、着色剤、老化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、抗菌剤、防カビ剤、滑剤、安定化剤、可塑剤等が挙げられる。
さらに、本発明で使用する粘着剤には、所望により、経皮吸収可能な薬物を配合してもよい。薬物としては、例えば、鎮痛消炎剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗菌剤、ビタミン類、香料などが挙げられる。これらは、必要に応じて有効量を配合する。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
Claims (4)
- 基材に粘着剤層が積層されてなり、前記粘着剤層に合成リン脂質ポリマーを含む保湿剤が含有された医療・健康用テープまたはシート。
- 前記粘着剤がシリコーン系の粘着剤である請求項3に記載の医療・健康用テープまたはシートの製造方法。
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|---|---|---|---|---|
| JP2015193566A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 三笠製薬株式会社 | リン脂質ポリマー含有粘着テープ剤 |
| JP2019171880A (ja) * | 2019-07-03 | 2019-10-10 | 凸版印刷株式会社 | 構造体および構造体の製造方法 |
| KR102075436B1 (ko) * | 2018-11-06 | 2020-02-12 | 주식회사 티에스 | 스포츠 근육 테이프 |
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