JP2010142864A - 粉末フィーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】フィーダボックスの前進時に生じる粉末密度の偏りを抑制するとともに、フィーダボックス内での粉末の流動状態やフィーダボックスの動きに抵抗を生じさせず、円滑な粉末供給を可能とする。
【解決手段】フィーダボックス11と、フィーダボックス11の内部空間を進退方向に並ぶ複数の隔室17に仕切る仕切板20とを備える粉末フィーダである。仕切板20を揺動軸14を支点として揺動可能に支持し、かつ、ストッパ機構30により仕切板20の直立状態から後方への揺動は規制する。フィーダボックス11の前進開始時には、直立機構40によって各仕切板20を直立させ、この後の前進時には、ストッパ機構30により仕切板20の直立状態を保持して前進時の粉末Pの偏りを防ぐ。粉末充填時や後退時には粉末Pの流動状態に応じて仕切板20が自由に揺動して円滑な粉末充填を可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、粉末冶金の技術分野において、原料粉末を圧縮成形する金型内に粉末を供給する粉末フィーダに関する。
粉末冶金による部品製造は、金属を主成分とする原料粉末を、製造すべき部品に近似する形状に圧縮成形し、得られた圧粉体を焼結した後、その焼結体にサイジング等の後処理を施すといった手順でなされている。圧粉体の成形は、図7に示すように、ダイス1のダイス孔内1aに下側から円筒状の下パンチ61を挿入してダイス孔1a内に部品形状に応じたキャビティを形成し、このキャビティに上方から粉末Pを供給し、上パンチ62を下降させて上下のパンチ61,62により粉末Pを圧縮してなされる。
キャビティへの粉末Pの充填は、粉末Pを貯留するホッパからホースを介して粉末の供給を受けているフィーダボックス63を、ダイス孔1aの上部開口に対しダイス1の上面に滑動させながら進退させることにより、粉末Pをダイス孔1a内に落とし込み、かつ、ダイス1の上面ですり切りを行ってキャビティに粉末Pを充満させている。
ところで、上記のようなフィーダボックスによる粉末充填においては、フィーダボックスを待機位置からダイス孔に向けて前進させている時(図7では矢印F方向への移動が前進)に、慣性力によって粉末がフィーダボックス内の後方に圧縮される作用が起こる。このため、フィーダボックス内の粉末の密度に、前側よりも後側の方が高くなるといった偏りが生じる場合がある。このように偏りが生じたまま粉末がキャビティに充填されると、キャビティ内の粉末も同様に偏った状態、すなわち図7でフィーダボックス63の進退方向における後方側Aの密度が高くなり、前方側Bは粗になるといった状態になる。そして粉末はこのまま圧縮されるため、成形された圧粉体は、密度が不均一な低品質のものとなる。
このような不具合は、仕切板によってフィーダボックス内に進退方向に並ぶ隔室を設け、フィーダボックスの前進時に隔室ごとに粉末が後方への圧縮を受けるようにすることにより、全体として偏りを抑えるといった技術が知られている(特許文献1,2参照)。
特開平6−25707号公報 特開平6−210495号公報
上記文献に記載されている仕切板(文献2では可動案内板)は、いずれも、フィーダボックスの進退方向に直交する直立状態から前後方向に揺動可能であり、かつ、任意の角度に固定することができる角度調整機能を有している。この角度調整機能を活用することにより、キャビティへの原料粉末の供給方向を適確に制御することができるなどの利点があるとされている。
ところが、フィーダボックス内に供給され、次いでキャビティに落下する粉末は、フィーダボックスの移動に伴って流動方向が変位する場合があり、仕切板がある角度で固定されていると、かえって仕切板によって抵抗を受け、円滑な粉末供給、あるいは円滑なフィーダボックスの動きが損なわれることが懸念される。例えば、キャビティ内への粉末充填が終わってフィーダボックスが後退する時、仕切板が粉末から抵抗を受けて円滑に後退しにくいといったことが推測される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、フィーダボックスの前進時に生じる粉末密度の偏りを抑制することができるとともに、フィーダボックス内での粉末の流動状態やフィーダボックスの動きに抵抗を生じさせず、円滑な粉末供給を可能とする粉末フィーダを提供することを目的としている。
本発明の粉末フィーダは、ダイスの上面に沿って滑動しながら該ダイスに形成されたダイス孔の開口に対して進退自在に設けられ、前進してダイス孔上に位置した時に、内部に供給されている粉末をダイス孔内に落下させて充填するフィーダボックスと、このフィーダボックスの内部に設けられ、該フィーダボックスの内部空間を、進退方向に並ぶ複数の隔室に仕切る仕切板と、この仕切板を、進退方向に揺動可能に支持する揺動軸と、フィーダボックスがダイス孔に向かう前進開始時に、仕切板をダイスの上面に対し略直立する状態とする直立機構と、仕切板が略直立した状態から後退方向へ揺動することを規制する揺動規制手段とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、フィーダボックスがダイス孔に向かって前進を開始する時に、直立機構によって仕切板が確実に直立状態とされる。そして、ダイス孔に到達するまでの前進過程では、揺動規制手段によって直立状態に保持される仕切板でフィーダボックス内が隔室に分断され、隔室ごとに粉末が後方への圧縮を受ける。このため、フィーダボックスの後部の粉末密度が高くなるといった偏りが生じにくく、粉末密度が概ね均一化される。その結果、ダイス孔内に充填される粉末密度を均一化させることができる。
次に、フィーダボックスからダイス孔内に粉末が落下する粉末充填過程から、粉末充填後にフィーダボックスを後退させる過程では、仕切板の揺動角度の規制が解除されることにより、仕切板を粉末の流動圧力に応じて揺動させることができる。このため、粉末充填やフィーダボックスの後退が円滑に行われる。この作用は、上記揺動規制手段を、フィーダボックスがダイス孔内に粉末を充填する状態から後退する間には、仕切板が粉末の圧力に応じて自由に揺動し得るように構成とすることにより、確実に得ることができる。
また、本発明では、フィーダボックスの進退方向における後部に、該フィーダボックス内に粉末を導入する導入口が設けられた形態を含む。この形態においては、上記揺動規制手段により、仕切板を、フィーダボックスがダイス孔内に粉末を充填する状態から後退する間には後上がりに傾斜する状態にすることにより、仕切板間の隔室が導入口の方向に指向して、導入口から隔室内、すなわちフィーダボックス内に円滑に粉末が導入されるので好ましい。
本発明によれば、フィーダボックスの前進時に生じる粉末密度の偏りを抑制することができるとともに、フィーダボックス内での粉末の流動状態やフィーダボックスの動きに抵抗を生じさせず、粉末供給を円滑に行うことができるといった効果を奏する。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)粉末フィーダの構成
図1および図2は本発明の第1実施形態の粉末フィーダ10を示す図であって、図1は内部を透視した状態の斜視図、図2は側面図である。この粉末フィーダ10は、フィーダボックス11と、フィーダボックス11内に設けられた複数の仕切板20を備えている。
フィーダボックス11は、下方が開放している平面視直方体状の箱体である。このフィーダボックス11は、図3に示すように、ダイス1上を自身の長手方向(図で左右方向)に沿って滑動して、ダイス1に形成されたダイス孔1aの対し待機位置(図3でダイス孔1aの右側)から前進・後退するように設けられている。
フィーダボックス11は、図3(a)〜(d)に示すように、待機位置から前進してダイス孔1a上に位置した時に、内部に供給されている粉末Pがダイス孔1a内に落下して粉末充填がなされる。そして粉末充填後は、待機位置に戻される。このようなフィーダボックス11の進退動作は、図示せぬシリンダ等の駆動機構によってなされる。
フィーダボックス11の後端側の上部には、粉末導入口12が形成されている。粉末導入口12には、原料粉末を貯留するホッパから粉末を導入するホース(いずれも図示略)が接続される。粉末は、ホッパからホースを経てフィーダボックス11内に導入され、フィーダボックス11内で常に充満するように供給される。
フィーダボックス11の内部には、フィーダボックス11の幅方向に延びる複数(この場合4つ)の揺動軸14が、長手方向に等間隔をおいて回転自在に配設されている。これら揺動軸14は、両端部がフィーダボックス11の両側の側板部を貫通して回転自在とされている。
これら揺動軸14には、仕切板20の上端部がそれぞれ固定されている。仕切板20は例えば金属板でできており、上端部を揺動軸14に巻回し、その巻回部分をかしめたり溶接したりすることにより、揺動軸14に固定されている。各仕切板20は、真っ直ぐ下方に延び、ダイス1の上面に対して略直交する直立状態から前方には揺動するが、ストッパ機構(揺動規制手段)30により、直立状態から後側への揺動が規制されている。これら仕切板20により、フィーダボックス11の内部空間は、前後方向に並ぶ複数の隔室17に仕切られる。なお、仕切板20は、直立状態での下端部が、後方に若干屈曲している。
図1に示すように、各揺動軸14の、フィーダボックス11の一方の側板部から突出する先端部はL字状に屈曲して係合片31が形成されている。上記ストッパ機構30は、この係合片31と、当該一方の側板部の外面に固定されたストッパ板32とから構成されている。ストッパ板32はフィーダボックス11の長手方向に延びており、各揺動軸14に対応する位置に固定されている。各揺動軸14の係合片31は、仕切板20が延びる方向と同じ方向、すなわち仕切板20が直立状態の時には下方に垂下した状態となり、仕切板20と一体的に揺動する。ストッパ板32の、各揺動軸14の後側には、下方に突出する矩形状の凸片33がそれぞれ形成されている。
ストッパ機構30によると、仕切板20が直立状態の時、係合片31が凸片33の前端縁に当接するようになっており、これにより仕切板20は直立状態から後方への揺動が規制される。そして、直立状態から前方への揺動は、係合片31に干渉するものがないため可能となっている。
フィーダボックス11の、ストッパ機構30が設けられた側とは反対側の側面には、フィーダボックス11がダイス孔1aに向かう前進開始時に、各仕切板20を一括して直立状態とする直立機構40が設けられている。この直立機構40は、フィーダボックス11の上記ストッパ板32が固定された側とは反対側の側板部から突出する各揺動軸14の端部に固定されたカム41と、側板部に2つのリンク42,43を介して上下動可能に取り付けられたカムバー44とを備えている。カム41は長円板状の部材であり、一端部が揺動軸の端部に固定され、他端部には側方に突出するピン41aが固定されている。このカム41は、仕切板20が直立した時に後上がりに傾斜する姿勢で揺動軸14に固定されている。
リンク42,43はいずれもカム41と同様の長円板状の部材であり、側板部の前後の端部に回転自在に取り付けられていいる。この場合、後側リンク43は、前側リンク42よりも2倍程度長く、後側リンク43は中間部が側板部に軸43aを支点に回転自在に支持され、前側リンク42は下端部が側板部に軸42aを支点に回転自在に支持されている。前後のリンク42,43を支持している各軸42a,43aの高さ位置は同じレベルに設定されている。これらリンク42,43は平行リンクであって、それぞれの上端部には、水平なカム41バーの両端部が回転自在にピン結合されている。カムバー44は、各リンク42,43が軸42a,43aを支点として前後に回転する動作に応じて、水平状態が維持されたまま上下動するようになっている。
ダイス1の上面には、フィーダボックス11に近接し、かつ、上記カムバー44の下方に当たる位置に、直立機構40を構成するレール45が固定されている。このレール45はフィーダボックス11の進退方向に延びており、フィーダボックス11はレール45に沿ってダイス1上を滑動する。レール45の前端部および後端部には、上側に凹となる円弧状の凹部45a,45bがそれぞれ形成されている。
上記後側リンク43は、下端面がレール45の上面に載った状態でフィーダボックス11の進退に追随してレール45の上面を摺動する。その時、前後のリンク42,43は前傾状態(図3(c)、(d))、あるいは後傾状態(図3(a),(e))になり、これに伴ってカムバー44は下降した状態となる。また、フィーダボックス11が待機位置から前進した直後は、後側リンク43が後側凹部45bに嵌って回転し、直立状態となる。これによりカムバー44は上昇し、カムバー44が上昇すると、全てのカム41のピン41aがカムバー44で持ち上げられ、揺動軸14が矢印R方向に回転し、仕切板20が直立状態となる(図1,図2,図3(b))。レール45の前側凹部45aは、フィーダボックス11が粉末充填位置から後退した直後に、後側リンク43が嵌る位置に形成されている。
(1−2)粉末フィーダの動作ならびにそれに伴う作用効果
次いで、以上の構成からなる第1実施形態の粉末フィーダ10の動作と、それに伴う作用効果を説明する。
図3(a)に示すように、フィーダボックス11が待機位置にある時、各リンク42,43は後傾しており、カムバー44は下降した状態にある。そしてフィーダボックス11が前進を開始した直後、図3(b)に示すように後側リンク43がレール45の後側凹部45bに嵌り込んで直立状態となる。するとカムバー44が上昇し、各カム41が矢印R方向に回転して各仕切板20が直立状態となる。
フィーダボックス11はさらに前進し、これに伴って後側リンク43は図3(c)に示すように回転しながら後側凹部45bから抜け出て前傾し、カムバー44は下降してピン41aから離れる。ここで、直立している仕切板20は、慣性力で後方へ流動しようとする粉末Pの圧力を受けて後方に押されるが、係合片31が凸片33の前端縁に当接することにより、それ以上後方への揺動が規制され、直立状態が保持される。
このようにしてフィーダボックス11が前進している間、フィーダボックス11内の粉末Pは、仕切板20で仕切られた各隔室17に分断され、隔室17ごとに後方への圧縮応力を受ける。このため、フィーダボックス11の後部の密度が高くなるといった偏りが生じにくく、粉末Pの密度は全体にわたって概ね均一化される。
次いで、フィーダボックス11が粉末充填位置に到達する直前には、後側リンク43がレール45の前側凹部45aに嵌り込んで一旦直立状態になってから、図3(d)に示すように前側凹部45aの前方に抜け出て再び前傾状態となる。フィーダボックス11が粉末充填位置に到達すると、粉末Pがダイス孔1a内に落下し、ダイス孔1a内に形成されているキャビティに充填される。
フィーダボックス11がダイス孔1a上で所定の時間停止している間に、ダイス孔1a内に粉末Pが充満し、キャビティへの粉末充填が完了する。次いで、フィーダボックス11は待機位置に向かって後退するが、図3(e)に示すように、後退直後に後側リンク43がレール45の前側凹部45aに嵌り込んだ後に後方に抜け出ることにより、各リンクは回転して後傾した状態になる。
この後の後退過程においては、仕切板20は、慣性力で相対的に前方へ流動しようとする粉末Pから前方に押される圧力を受け前方に揺動する。また、粉末導入口12から流入してくる粉末の圧力によっても前方に揺動する。したがって、仕切板20が粉末Pから抵抗を受けることなく円滑にフィーダボックス11は待機位置まで後退する。そして、待機位置から再び前進する際には、図3(a)〜(d)の動作が繰り返される。なお、粉末充填後、フィーダボックス11がダイス孔1a上を通過することにより、充填された粉末Pの上面はフィーダボックス11によってすり切りがなされ、ダイス10の上面と面一になる。
上記一実施形態では、フィーダボックス11の前進過程では、直立する仕切板20で複数の隔室17が形成されて粉末Pが前後方向に分断されるため、粉末Pの密度の均一化が図られる。したがってキャビティ内に充填された状態でも粉末Pの密度は均一となり、その粉末Pを圧縮成形して得られる圧粉体も密度は均一となる。その結果、高品質の圧粉体を得ることができる。
また、ダイス孔1aに粉末Pが充填された後にフィーダボックス11が後退する過程では、フィーダボックス11内の粉末Pの流動状態に応じて仕切板20が適切に揺動するため、ダイス孔1a内への粉末Pの流入やフィーダボックス11の動きが円滑に行われる。
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態で上記第1実施形態と同様の構成要素には同一符号を付し、それらは詳細な説明を省略する。
(2−1)粉末フィーダの構成
図4(a)は第2実施形態の粉末フィーダ50の側断面図を示しており、図4(b)は(a)のB−B矢視断面図である。この粉末フィーダ50は、上記実施形態と同様にフィーダボックス11と複数(この場合3つ)の仕切板20とを備えている。
仕切板20を支持する揺動軸14は、両端部がフィーダボックス11の両側の側板部11aを貫通して回転自在に支持されている。揺動軸14は、仕切板20の上下方向やや上側の部分を貫通しており、その貫通部分が断面D字状で仕切板20に嵌合していることにより、仕切板20は揺動軸14と一体に回転する。
揺動軸14の、側板部11aから突出する両端部には、長円状のリンク51の一端部がそれぞれ固定されている。このリンク51は、仕切板20が直立した時に、揺動軸14への固定部である一端部が下方に配され、かつ、長径方向が上下方向に沿う状態になるように揺動軸14に固定されている。そして、各リンク51の他端部には、側方に突出するピン51aを介して水平なリンクバー52が連結されている。リンクバー52に対してピン51aは回転自在に挿入されており、リンクバー52を前後に動かすと、各仕切板20は揺動軸14を支点として前後方向に揺動する。その際、リンクバー52は、ピン51aが上下するに伴って上下動する。
左右一対のリンクバー52はフィーダボックス11の後端部よりも後方に延びており、その後端部には、上下方向に延びる長孔からなる上下ガイド孔52aが形成されている。そしてこれら上下ガイド孔52aに、揺動軸14と平行な状態に連結バー53が、該上下ガイド孔52aに沿って上下方向に摺動可能に挿入されている。また、フィーダボックス11の後壁部11bには、左右一対のガイド54が固定されている。これらガイド54には、前後方向に延びる長孔からなる前後ガイド孔54aが形成されている。そして、これら前後ガイド孔54aに、連結バー53が該前後ガイド孔54aに沿って前後方向に摺動可能に挿入されている。
さらに、連結バー53の中央部には、押しブロック55が固定されている。連結バー53は、押しブロック55に貫通しており、その貫通部分が、押しブロック55と一体に固定されている。押しブロック55は、連結バー53が上記各ガイド孔52a,54aに沿って移動するに伴い、上下方向および前後方向に移動する。押しブロック55は、連結バー53とともに前方に移動すると前端面がフィーダボックス11の後壁部11bに当接するようになっている。押しブロック55は、フィーダボックス11を進退動作させるシリンダ等の図示せぬ駆動機構の先端に固定されており、フィーダボックス11の進退、および左右のリンクバー52の前後移動は、押しブロック55および連結バー53を介して、該駆動機構によりなされるようになっている。
図6は、リンクバー52の前後移動に伴う各仕切板20の動きを示しており、リンクバー52が実線で示す前方にある時、各仕切板20は直立する。この時、図4(a)に示すようにフィーダボックス11内は各仕切板20によって前後方向に並ぶ複数の隔室17に仕切られる。そしてこの状態から連結バー53が前後ガイド孔54aに沿って後方に移動すると、各ピン51aがリンクバー52によって後方に引っ張られ、仕切板20は下端部が前方へ向かうように矢印F方向に揺動し、これとともにリンクバー52は二点鎖線で示すように後方かつ下方に移動する。また、この状態からリンクバー52が前方に動くと、逆の作用で仕切板20は矢印R方向(後方)に揺動する。
すなわち各仕切板20は、リンクバー52にピン51aが係合していることにより、直立した状態と前方に揺動した状態のいずれかに位置付けられる。押しブロック55がフィーダボックス11の後壁部11bに当接してそれ以上の前方への移動が規制されることにより、各仕切板20は直立状態から下端部が後方へ向かうような揺動は起こらない。この第2実施形態では、リンク51、リンクバー52、連結バー53、ガイド54、押しブロック55により、本発明の直立機構および揺動規制手段が構成されている。
(2−2)粉末フィーダの動作ならびにそれに伴う作用効果
次いで、この第2実施形態の粉末フィーダ50の動作と、それに伴う作用効果を説明する。
図4はフィーダボックス11が待機位置から前進を開始する時の状態を示している。この時、押しブロック55は上記駆動機構で前方に押され、フィーダボックス11の後壁部11bに当接する。また、リンクバー52は押しブロック55で前方に押され、各仕切板20は直立し、隔室17が形成される。さらに押しブロック55が前方に移動することにより、この状態が保持されたままフィーダボックス11は押しブロック55に押され、ダイス孔1aに向かって前進させられる。
このようにしてフィーダボックス11が前進している間、フィーダボックス11内の粉末Pは、仕切板20で仕切られた各隔室17に分断され、隔室17ごとに後方への圧縮応力を受ける。このため、フィーダボックス11の後部の密度が高くなるといった偏りが生じにくく、粉末Pの密度は全体にわたって概ね均一化される。仕切板20は、慣性力で後方へ流動しようとする粉末Pの圧力を受けて後方に押されるが、リンクバー52はそれ以上前方には動かないため、後方への揺動が規制され、直立状態が保持される。
続いてフィーダボックス11は、図5に示すようにダイス孔1aを覆う粉末充填位置に到達して一旦停止した後、後方に移動して待機位置まで戻される。フィーダボックス11がダイス孔1a上で所定の時間停止している間に、フィーダボックス11内の粉末Pはダイス孔1a内に落下し、キャビティへの粉末充填が完了する。フィーダボックス11の前進過程においては、上記のように直立する仕切板20で複数の隔室17が形成されることにより粉末Pの密度が全体にわたって概ね均一化されるため、キャビティ内に充填された状態でも粉末Pの密度は均一となり、その粉末Pを圧縮成形して得られる圧粉体も密度は均一となる。
フィーダボックス11の後退は、上記駆動機構が押しブロック55を後方に引っ張ることによりなされるが、粉末充填位置から押しブロック55が後方に引っ張られると、まず、図5に示すように、連結バー53が前後ガイド孔54aの内周面後端に当接するまで後方に移動し、この動作に伴ってリンクバー52が後方に移動して各仕切板20が前方に揺動し、後傾した状態となる。なお、フィーダボックス11が粉末充填位置に到達したら、直ちに押しブロック55を図5に示すように後退させて各仕切板20を後傾させてもよい。こうすることにより、仕切板20間の空間は粉末導入口12に指向し、粉末導入口12からダイス孔1aへの粉末流路が一直線状になり、粉末Pがダイス孔1a内に落下しやすいといった作用を得る。
この後、各仕切板20が後傾した状態が保持されてフィーダボックス11が待機位置まで後退する。この後退過程では、各仕切板20が後傾しているため、慣性力で相対的に前方へ流動しようとする粉末Pは各仕切板20でせき止められる作用を受けにくく、前方に流動しやすい。また、フィーダボックス11が後退する時、粉末導入口12から流入してくる粉末Pは前方に流動していくが、後傾状態の仕切板20間の空間は粉末導入口12に指向しているため、流入してくる粉末Pは仕切板20間に入り込みやすい。これらのことから、仕切板20が粉末Pから抵抗を受けることなく円滑にフィーダボックス11は待機位置まで後退するとともに、粉末導入口12から粉末Pが円滑にフィーダボックス11内に導入される。
この第2実施形態によっても、第1実施形態と同様にフィーダボックス11の前進時に生じる粉末密度の偏りを抑制することができるとともに、フィーダボックス11内での粉末Pの流動状態やフィーダボックス11の動きに抵抗を生じさせず、粉末供給を円滑に行うことができるといった効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る粉末フィーダのフィーダボックスを透視した斜視図である。 第1実施形態の粉末フィーダの側面図である。 第1実施形態の粉末フィーダの動作過程を(a)〜(e)の順に示す側断面図である。 本発明の第2実施形態に係る粉末フィーダの(a):前進開始の時を示す側断面図、(b):(a)のB−B矢視断面図である。 第2実施形態に係る粉末フィーダの(a):後退開始の時を示す側断面図、(b):(a)のB−B矢視断面図である。 仕切板の揺動作用を示す側面図である。 従来の粉末供給形態を示す側断面図である。
符号の説明
1…ダイス
1a…ダイス孔
10,50…粉末フィーダ
11…フィーダボックス
12…粉末導入口
14…揺動軸
17…隔室
20…仕切板
30…ストッパ機構(揺動規制手段)
40…直立機構
P…粉末

Claims (3)

  1. ダイスの上面に沿って滑動しながら該ダイスに形成されたダイス孔の開口に対して進退自在に設けられ、前進してダイス孔上に位置した時に、内部に供給されている粉末を前記ダイス孔内に落下させて充填するフィーダボックスと、
    このフィーダボックスの内部に設けられ、該フィーダボックスの内部空間を、前記進退方向に並ぶ複数の隔室に仕切る仕切板と、
    この仕切板を、前記進退方向に揺動可能に支持する揺動軸と、
    前記フィーダボックスが前記ダイス孔に向かう前進開始時に、前記仕切板を前記ダイスの上面に対し略直立する状態とする直立機構と、
    前記仕切板が略直立した状態から後退方向へ揺動することを規制する揺動規制手段と
    を備えることを特徴とする粉末フィーダ。
  2. 前記直立機構は、前記フィーダボックスが前記ダイス孔内に粉末を充填する状態から後退する間には、前記仕切板を粉末の圧力に応じて自由に揺動させ得ることを特徴とする請求項1に記載の粉末フィーダ。
  3. 前記フィーダボックスの前記進退方向における後部に、該フィーダボックス内に粉末を導入する導入口が設けられており、
    前記直立機構は、前記フィーダボックスが前記ダイス孔内に粉末を充填する状態から後退する間には、前記仕切板を後上がりに傾斜させることを特徴とする請求項1に記載の粉末フィーダ。
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