JP2010143798A - 酸化マグネシウム焼結体及びその製造方法 - Google Patents

酸化マグネシウム焼結体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】酸化マグネシウム焼結体を蒸着材として用いて成膜する際に成膜速度が高く、かつ成膜時のスプラッシュ発生の抑止が可能であるとともに、得られた蒸着膜をPDP用の保護膜として使用した時に放電開始電圧を低くすることができる酸化マグネシウム焼結体を提供する。
【解決手段】酸化マグネシウム、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物9〜50質量%、及び、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物1〜10000ppmを含むことを特徴とする酸化マグネシウム焼結体。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)における保護膜を形成可能な蒸着材として好適な酸化マグネシウム焼結体、及び、その製造方法に関する。
PDPは2枚のガラス基板の間隙に密閉された微小な放電空間を多数設けた表示デバイスである。たとえば、マトリックス表示方式のPDPでは、多数の電極が格子状に配列され、各電極の交差部の放電セルを選択的に発光させて画像を表示する。代表的な面放電型のAC型PDPでは、前面板の表示電極は誘電体層で被覆され、さらに誘電体層上に保護膜が形成されている。保護膜は、誘電体層が直接放電にさらされることで誘電体層表面が変化して放電開始電圧が上昇するのを防止する役割を有しており、イオン衝撃のスパッタリングによって変化しないという特性を示す層である。
現在、PDP用の保護膜は、酸化マグネシウム等の焼結体をターゲット材とする電子ビーム蒸着法により誘電体層上に形成されることが一般的である。しかし、PDPを更に省電力化するために放電開始電圧を更に下げることが要求され、PDP用の保護膜としても、低い放電開始電圧を有し、二次電子放出係数が高く、スパッタリングに強い材料が求められている。
このような観点から、保護膜を構成する材料として、酸化マグネシウムの他、酸化マグネシウムと、酸化カルシウムや酸化バリウム等との混合酸化物からなる焼結体が提案されている(特許文献1及び2を参照)。これら保護膜材料は、放電開始電圧が比較的低く、耐スパッタ性が良好であるため好ましい。
しかし、前記混合酸化物に基づいた保護膜材料は強度が低いという問題があり、蒸着時の熱衝撃により焼結体の突起部分が破壊され、スプラッシュ(突沸)が発生しやすい問題があった。強度を向上させるには酸化物の相対密度を95%以上に調整する等の方法があるが、相対密度が高い蒸着材は、成膜速度が減少する等の問題があった。
特許文献1では、相対密度95%以上の酸化マグネシウム焼結体であって、結晶粒径が0.3〜100μmの結晶粒子を有する酸化マグネシウムマトリックス中に、カルシウムやバリウムといったアルカリ土類金属の酸化物粒子が0.5〜50体積%分散された蒸着材が報告されているが、この蒸着材は相対密度が高いため、成膜速度が遅く、成膜時のエネルギー効率が満足できるものではない。
特許文献2では、酸化マグネシウムと、カルシウムやバリウムといったアルカリ土類金属の酸化物と、アルミニウムやジルコニウム等の金属の酸化物との焼結体からなる蒸着材が記載され、それぞれの金属酸化物の含有量が金属元素量換算で0.005モル%以上、合計量が6モル%以下であると記載されている。この蒸着材は酸化マグネシウム以外の金属酸化物の含量が少ないため、放電開始電圧を低下させるには十分でない。また、相対密度が高いため、成膜速度が遅いという欠点もある。
特許第3893793号公報 特開2005−330574号公報
そこで、本発明は、酸化マグネシウム焼結体を蒸着材として用いて成膜する際に成膜速度が高く、かつ成膜時のスプラッシュ発生の抑止が可能であるとともに、得られた蒸着膜をPDP用の保護膜として使用した時に放電開始電圧を低くすることができる酸化マグネシウム焼結体、及び、これを用いたPDPの保護膜用蒸着材、並びに、前記焼結体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者が検討したところ、酸化マグネシウム焼結体の組成を、酸化マグネシウムと、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物と、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物とをそれぞれ特定量含むように調整することで、当該酸化マグネシウム焼結体を蒸着材として用いて成膜する際に成膜速度が高く、かつ成膜時のスプラッシュ発生の抑止が可能であり、さらに、得られた蒸着膜をPDP用の保護膜として使用した時に放電開始電圧を低くできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の酸化マグネシウム焼結体は、酸化マグネシウム、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物9〜50質量%、及び、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物1〜10000ppmを含むことを特徴とする。
当該酸化マグネシウム焼結体は、酸化マグネシウム粉末、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物粉末、及び、バインダーを混合して混合物を調製する工程、前記混合物を造粒し、乾燥して造粒粉末を得る工程、前記造粒粉末を型内で成形して成形体を形成する工程、並びに、前記成形体を焼結する工程を含む方法によって製造することができる。
本発明の酸化マグネシウム焼結体によれば、これを蒸着材として用いて成膜する際に成膜速度が高く、かつ成膜時のスプラッシュ発生の抑止が可能であるとともに、得られた蒸着膜をPDP用の保護膜として使用した時に放電開始電圧を低くすることができる。
本発明の酸化マグネシウム焼結体は、構成成分として酸化マグネシウムを主体とし、さらに、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物、及び、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物を含有する。焼結体とは、粉末の集合体を、融点よりも低い温度で加熱することで、粉体の固相拡散、ネック部の成長、結晶粒界の移動などによって粉末同士が連結して製造された緻密な成形体のことをいう。
マグネシウム以外の周期表第2A族元素としては、カルシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウム、及び、ラジウムが挙げられる。これらを1種類のみ使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、バンドギャップが小さく、放電開始電圧を低下させる効果が高いため、カルシウムが好ましい。
本発明の酸化マグネシウム焼結体におけるマグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物の含量は9〜50質量%である。9質量%未満であると、低電圧効果が不十分であり、50質量%を超えると、焼結体強度が急激に低くなりスプラッシュが発生する。好ましくは12〜35質量%である。
周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素としては、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、チタン、ジルコニウム、及び、ハフニウムが挙げられる。これらを1種類のみ使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、スプラッシュ抑制効果が高いため、アルミニウム、スカンジウム、ジルコニウム、セシウム又は、イットリウムが好ましく、特にアルミニウムが好ましい。
本発明の酸化マグネシウム焼結体における周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物の含量は質量基準で1〜10000ppmである。1ppm未満であると、強度が十分ではなくスプラッシュが発生し、10000ppmを超えると、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物添加により放電開始電圧を低減する効果が阻害される。好ましくは50〜5000ppmである。
本発明の酸化マグネシウム焼結体は特定の成分比を示す3成分系であり、そのために焼結体の強度が従来の焼結体よりも向上しているため、成膜時の熱衝撃による破壊が抑制され、スプラッシュの発生や破片の飛散を防止することが可能となる。
本発明の酸化マグネシウム焼結体は相対密度が95%未満である。相対密度が95%以上であると、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法又はスパッタリング法等の真空蒸着法を利用した成膜時の蒸着材温度を高く保持することができず、十分な成膜速度を得ることができない。従来は蒸着時にスプラッシュが発生しにくくなるよう、酸化マグネシウム焼結体の相対密度を95%以上に調整することで焼結体の強度を高めることが行われていたが、本発明の酸化マグネシウム焼結体では相対密度が95%未満であっても、蒸着時にスプラッシュが発生しにくい。相対密度の下限は、80%以上であることが好ましい。
次に本発明の酸化マグネシウム焼結体を製造する方法を説明する。
本発明の酸化マグネシウム焼結体は、酸化マグネシウム粉末、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物粉末、及び、バインダーを混合して混合物を調製する工程、前記混合物を造粒し、乾燥して造粒粉末を得る工程、前記造粒粉末を型内で成形して成形体を形成する工程、並びに、前記成形体を焼結する工程を経ることにより製造することができる。
具体的には、高純度(例えば99.9%以上の純度)の酸化マグネシウム原料粉末の平均粒子径を0.1〜10μm程度、好ましくは0.2〜2μm程度に調節する。
別途、高純度(例えば99%以上の純度、好ましくは99.9%以上の純度)の、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末の平均粒子径を1.5〜30μm程度、好ましくは3〜20μmに調節する。従来は焼結体の相対密度を向上させるためにマグネシウム以外の周期表第2A族元素である酸化カルシウム原料粉末として平均粒子径が1.5μm未満のものを使用し成形密度を上げることが行われていたが、本発明の焼結体では相対密度が比較的低くてもスプラッシュの発生を抑制できるので、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の原料粉末として、平均粒子径が1.5μm以上のものを好適に使用することができる。
さらに別途、高純度(例えば99%以上の純度、好ましくは99.9%以上の純度)の周期表第3B族、第3A族又は第4A元素の酸化物粉末を準備する。
これら酸化物粉末を所定の重量比で混合し、さらに樹脂バインダー溶液を適当量添加して、十分に混合後、造粒する。造粒には、転動造粒法やスプレー造粒法等が利用できる。得られた造粒体を乾燥後、所定の金型に投入して成形する。成形には例えば1軸プレス装置などを使用することができる。金型圧力は、得られる成形体の相対密度を調整するために、例えば、50〜600MPaに設定することが好ましい。
次に、得られた成形体を焼成することによって、本発明の酸化マグネシウム焼結体を得る。この焼成は、焼成温度:1300〜1800℃、焼成時間:0.5〜20時間にそれぞれ設定することが好ましい。焼成には、電気炉、ガス炉等が利用できる。
前記樹脂バインダーとしては、特に限定されず、例えばCMC(カルボキシメチルセルロース)、PVA(ポリビニルアルコール)、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等からなるバインダーを使用することができる。その使用量としては、酸化物換算した粉末量の合計100重量部に対して、固形分で1〜10重量部程度である。バインダー濃度は5%〜50%程度にすることが好ましい。
本発明の酸化マグネシウム焼結体は、プラズマディスプレイパネルの保護膜を電子ビーム蒸着法やイオンプレーティング法、スパッタリング法等の真空蒸着法で成膜する際に成膜原料として使用する蒸着材として好適に利用することができる。本発明の酸化マグネシウム焼結体を利用すると、蒸着時のエネルギー効率が良好でありながら、スプラッシュも発生しにくく、膜性能に優れた保護膜を形成することができる。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
純度99.9%以上、平均粒子径(D50)0.5μmの酸化マグネシウム粉末89.99gに、純度99.99%以上、平均粒子径(D50)18.95μmの炭酸カルシウム粉末(関東化学試薬社製:炭酸カルシウム4N)を17.85g(酸化カルシウム換算で10wt%)添加し、さらに純度99.99%以上、平均粒子径(D50)0.692μmの酸化アルミニウム粉末(住友化学社製α−アルミナ:AKP−3000)を0.01g(100ppm)添加したものに、濃度30%のアクリル系樹脂バインダー液を20g添加し、混合した。その後、造粒、乾燥後、プレス成形(成形圧力:200MPa)により直径8mm、厚み5mmの円柱状に成形し、電気炉で1450℃×8時間焼成した。
原料として用いた酸化物、水酸化物及び炭酸化物の純度及び平均粒子径は下記方法により測定した。
(酸化物、水酸化物及び炭酸化物の純度の測定法)
酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウムの純度は、100質量%から、測定した不純物量の合計を差し引いた値として算出した。
各不純物量(Si,Al,Ca,Mg,Fe,V,Cr,Mn,Ni,Zn,B,Zr,Cu,Na,K,Cl)はICP発光分析装置(Agilent社製:4500)を使用して試料を酸に溶解したのち測定した。
(酸化物、水酸化物及び炭酸化物の平均粒子径の測定方法)
レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(商品名:HIRA、日機装 製)を使用して、測定した。
以上により得られた酸化カルシウムと酸化アルミニウムを含む酸化マグネシウム焼結体について、下記方法によりかさ密度及び相対密度を算出した。
(焼結体のかさ密度の算出方法)
焼結体のかさ密度は、アルキメデス法により求めた。
(焼結体の相対密度の算出方法)
焼結体の相対密度は、アルキメデス法により求めた。ただし、酸化マグネシウムの理論密度を3.58g/cc、酸化カルシウムの理論密度を3.37g/cc、酸化アルミニウムの理論密度を3.99g/ccとして算出した。
得られた酸化マグネシウム焼結体を蒸着材としてハース内に10g充填した後、電子ビーム蒸着装置を使用して出力4kV、15mAで15分間、金属基板上に蒸着を行った。この成膜時にビューポートより目視でスプラッシュの発生状態を観察し、さらに、成膜後に薄膜表面を観察し、下記評価基準に基づいて4段階評価した。
◎:スプラッシュ、膜表面への蒸着材破片の付着ともに観測されず。
○:スプラッシュは観測されないが、膜表面への蒸着材破片の付着を確認。
△:スプラッシュを観測。
×:スプラッシュを多数観測。
さらに、成膜終了後、ハース内に残留した蒸着材を回収し、その重量を計測し、前記蒸着工程における蒸発量を算出した。
結果を表1に示す。
(実施例2)
酸化アルミニウムが500ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例3)
酸化アルミニウムが1000ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例4)
酸化カルシウム、酸化アルミニウムがそれぞれ、20wt%、1000ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例5)
酸化カルシウム、酸化アルミニウムがそれぞれ、30wt%、1000ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例6)
酸化カルシウム、酸化アルミニウムがそれぞれ、40wt%、1000ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例7)
原料に純度99.99%以上、平均粒子径(D50)4.63μmの炭酸カルシウム粉末を使用し、酸化カルシウムが10wt%になるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例8)
原料に純度99.99%以上、平均粒子径(D50)28.72μmの炭酸カルシウム粉末を使用し、酸化カルシウムが10wt%になるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例9)
原料に炭酸カルシウム粉末を使用せずに、純度99.9%以上、平均粒子径(D50)6.34μmの水酸化カルシウム粉末を使用し、酸化カルシウムが10wt%になるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例10)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用せずに、純度99.9%以上、平均粒子径(D50)30.51μmの酸化イットリウム粉末を使用し、500ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例11)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用せずに、純度99.9%以上、平均粒子径(D50)0.581μmの酸化ジルコニウム粉末を使用し、500ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例12)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用せずに、純度99.9%以上、平均粒子径(D50)6.676μmの酸化セリウム粉末を使用し、500ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(実施例13)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用せずに、純度99.9%以上、平均粒子径(D50)15.59μmの酸化スカンジウム粉末を使用し、500ppmになるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例1)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用しなかった点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例2)
原料に純度99.99%以上、平均粒子径(D50)0.28μmの炭酸カルシウム粉末を使用し、酸化アルミニウム粉末を使用しなかった点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例3)
原料に酸化アルミニウム粉末を使用せず、酸化カルシウムが20wt%になるように変更した点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例4)
原料に純度99.99%以上、平均粒子径(D50)0.28μmの炭酸カルシウム粉末を使用し、酸化カルシウムが20wt%になるように変更し、さらに酸化アルミニウム粉末を使用しなかった点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例5)
酸化カルシウムが30wt%になるように変更し、原料に酸化アルミニウム粉末を使用しなかった点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
(比較例6)
酸化カルシウムが40wt%になるように変更し、原料に酸化アルミニウム粉末を使用しなかった点以外は実施例1と同様に酸化マグネシウム焼結体を製造し、評価を行った。
Figure 2010143798
表1より、実施例1〜13の酸化マグネシウム焼結体は蒸発量が多く、すなわち成膜時のエネルギー効率が良好であり、かつ、成膜時のスプラッシュ発生が抑止されていることが分かる。

Claims (9)

  1. 酸化マグネシウム、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物9〜50質量%、及び、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物1〜10000ppmを含み、相対密度が95%未満であることを特徴とする酸化マグネシウム焼結体。
  2. 前記マグネシウム以外の周期表第2A族元素の酸化物の含量が12〜35質量%であり、前記周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物の含量が50〜5000ppmである、請求項1記載の酸化マグネシウム焼結体。
  3. 前記マグネシウム以外の周期表第2A族元素が、カルシウム、ベリリウム、ストロンチウム、バリウム、及び、ラジウムからなる群より選ばれる一種類又は二種類以上であり、前記周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素が、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、チタン、ジルコニウム、及び、ハフニウムからなる群より選ばれる一種類又は二種類以上である、請求項1又は2記載の酸化マグネシウム焼結体。
  4. 前記マグネシウム以外の周期表第2A族元素がカルシウムであり、前記周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素が、アルミニウム、スカンジウム、セリウム、ジルコニウム及び、イットリウムからなる群より選ばれる一種類又は二種類以上である、請求項1又は2記載の酸化マグネシウム焼結体。
  5. 相対密度が80%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の酸化マグネシウム焼結体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化マグネシウム焼結体からなる、プラズマディスプレイパネルの保護膜用蒸着材。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の酸化マグネシウム焼結体を製造する方法であって、
    酸化マグネシウム粉末、マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末、周期表第3B族、第3A族又は第4A族元素の酸化物粉末、及び、バインダーを混合して混合物を調製する工程、
    前記混合物を造粒し、乾燥して造粒粉末を得る工程、
    前記造粒粉末を型内で成形して成形体を形成する工程、並びに、
    前記成形体を焼結する工程を含む、酸化マグネシウム焼結体の製造方法。
  8. 前記マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末は平均粒子径が1.5〜30μmである、請求項7記載の製造方法。
  9. 前記マグネシウム以外の周期表第2A族元素の炭酸化物粉末又は水酸化物粉末は平均粒子径が3〜20μmである、請求項7記載の製造方法。
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