JP2010205965A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することが可能な太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、ドーパント拡散剤の表面上に開口部および/または薄膜部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、拡散抑制マスクが設置されたドーパント拡散剤から半導体基板の表面にドーパントを拡散させる工程とを含む太陽電池の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供に関する。
近年、特に地球環境の保護の観点から、太陽光エネルギを電気エネルギに変換する太陽電池は次世代のエネルギ源としての期待が急激に高まっている。
太陽電池の種類には、化合物半導体を用いたものや有機材料を用いたものなどの様々なものがあるが、現在、シリコン結晶を用いた太陽電池が主流となっている。そして、現在、最も多く製造および販売されている太陽電池は、太陽光が入射する側の面(受光面)にn電極が形成され、受光面と反対側の面(裏面)にp電極が形成されて製造されている。
また、たとえば特許文献1には、太陽電池の受光面には電極を形成せず、裏面のみにn電極およびp電極を形成した裏面電極型太陽電池の製造方法が開示されている。
以下、図7(a)および図7(b)の模式的断面図を参照して、特許文献1に記載の太陽電池の製造方法について説明する。
まず、図7(a)に示すように、シリコン基板100のテクスチャ構造112が形成されている側の反対側の表面となる裏面に、低濃度n型ドーパント源101、高濃度n型ドーパント源102、低濃度p型ドーパント源103および高濃度p型ドーパント源104をインクジェット法またはスクリーン印刷法などにより形成する。
次に、図7(b)に示すように、シリコン基板100を熱処理することによって、シリコン基板100の裏面に、低濃度n型ドーパント源101からn型ドーパントを低濃度に拡散させて低濃度n型ドーパント拡散層109を形成するとともに、高濃度n型ドーパント源102からn型ドーパントを高濃度に拡散させて高濃度n型ドーパント拡散層107を形成し、さらには低濃度p型ドーパント源103からp型ドーパントを低濃度に拡散させて低濃度p型ドーパント拡散層110を形成するとともに、高濃度p型ドーパント源104からp型ドーパントを高濃度に拡散させて高濃度p型ドーパント拡散層108を形成する。
国際公開2007/081510号パンフレット
図7(b)に示すように、シリコン基板100の裏面の高濃度n型ドーパント拡散層107および高濃度p型ドーパント拡散層108のような異なる導電型の高濃度ドーパント拡散層の間に低濃度n型ドーパント拡散層109および低濃度p型ドーパント拡散層110のような低濃度ドーパント拡散層を形成した場合には、特性の高い裏面電極型太陽電池が得られることが最近の研究でわかってきている。
しかしながら、上記の特許文献1に記載の方法においては、低濃度n型ドーパント源109、高濃度n型ドーパント源107、低濃度p型ドーパント源110および高濃度p型ドーパント源108をインクジェット法またはスクリーン印刷法により形成した後にシリコン基板100の熱処理が行なわれる。
したがって、特許文献1に記載の方法においては、シリコン基板100の熱処理時に上記のドーパント源からドーパントがアウトディフュージョン(外部拡散)することによって、異なる導電型のドーパントが相互に拡散し合うため、シリコン基板の裏面におけるドーパントの拡散の制御ができず、図7(b)に示すように、高濃度n型ドーパント拡散層107、高濃度p型ドーパント拡散層108、低濃度n型ドーパント拡散層109および低濃度p型ドーパント拡散層110を所望の位置に安定して形成することができないという問題があった。
以上のような問題は、裏面電極型太陽電池に限られる問題ではなく、裏面電極型太陽電池などの太陽電池を含む半導体装置全体にも共通する。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、ドーパント拡散剤の表面上に開口部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、拡散抑制マスクが設置されたドーパント拡散剤から半導体基板の表面にドーパントを拡散させる工程とを含む半導体装置の製造方法を提供することができる。
ここで、本発明の第1の態様の半導体装置の製造方法においては、ドーパントを拡散させる工程において、拡散抑制マスクの開口部に対応する半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、拡散抑制マスクの厚膜部に対応する半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することが好ましい。
また、本発明の第1の態様の半導体装置の製造方法においては、高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1019/cm3以上であることが好ましい。
また、本発明の第1の態様の半導体装置の製造方法においては、低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることが好ましい。
また、本発明の第2の態様によれば、半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、ドーパント拡散剤の表面上に薄膜部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、拡散抑制マスクが設置されたドーパント拡散剤から半導体基板の表面にドーパントを拡散させる工程とを含む半導体装置の製造方法を提供することができる。
ここで、本発明の第2の態様の半導体装置の製造方法においては、ドーパントを拡散させる工程において、拡散抑制マスクの薄膜部に対応する半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、拡散抑制マスクの厚膜部に対応する半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することが好ましい。
また、本発明の第2の態様の半導体装置の製造方法においては、高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1019/cm3以上であることが好ましい。
また、本発明の第2の態様の半導体装置の製造方法においては、低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることが好ましい。
さらに、本発明の第3の態様によれば、半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、ドーパント拡散剤の表面上に開口部と薄膜部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、拡散抑制マスクが設置されたドーパント拡散剤から半導体基板の表面にドーパントを拡散させる工程とを含む半導体装置の製造方法を提供することができる。
ここで、本発明の第3の態様の半導体装置の製造方法においては、ドーパントを拡散させる工程において、拡散抑制マスクの開口部および薄膜部の少なくとも一方に対応する半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、拡散抑制マスクの厚膜部に対応する半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することが好ましい。
また、本発明の第3の態様の半導体装置の製造方法においては、高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1019/cm3以上であることが好ましい。
また、本発明の第3の態様の半導体装置の製造方法においては、低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度は1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることが好ましい。
また、本発明の第1〜第3の態様の半導体装置の製造方法においては、第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント含有ガスから拡散抑制マスクを通して半導体基板の表面にドーパントを拡散させる工程をさらに含んでいてもよい。
本発明によれば、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することができる。
(a)〜(d)は、本発明者が行なった実験のプロセスを図解する模式的な断面図である。 (a)〜(k)は、本発明の太陽電池の製造方法の一例を図解する模式的な断面図である。 本発明の太陽電池の製造方法によって作製された裏面電極型太陽電池の裏面の模式的な平面図である。 (a)〜(k)は、本発明の太陽電池の製造方法の他の一例を図解する模式的な断面図である。 (a)〜(j)は、本発明の太陽電池の製造方法の他の一例を図解する模式的な断面図である。 (a)〜(f)は、本発明の太陽電池の製造方法の他の一例を図解する模式的な断面図である。 (a)および(b)は、特許文献1に記載の太陽電池の製造方法を図解する模式的な断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<本発明者の実験>
図1(a)〜図1(d)に、本発明者が行なった実験のプロセスを図解する模式的な断面図を示す。ここで、本発明者は、まず図1(a)に示すように、シリコン基板51を用意し、続いて図1(b)に示すように、シリコン基板51の表面上にボロンを含有するボロンペースト52を塗布して乾燥させた。
そして、本発明者は、図1(c)に示すように、ボロンペースト52の表面上に膜厚の存在部分(厚膜部53a)と膜厚の非存在部分(開口部53b)とを有するようにパターンニングされた酸化シリコン膜53を形成した後に、上記の酸化シリコン膜53の形成後のシリコン基板51を熱処理した。
その結果、図1(d)の矢印に示すように、ボロンペースト52からp型ドーパントであるボロンがシリコン基板51の表面側だけでなく、酸化シリコン膜53側にも拡散し、酸化シリコン膜53側に拡散したボロンが酸化シリコン膜53の厚膜部53aに吸収される一方で、酸化シリコン膜53の開口部53bには、酸化シリコン膜53側にボロンが吸収される対象がない。
これにより、酸化シリコン膜53の厚膜部53aに対応するシリコン基板51の表面領域(酸化シリコン膜53の厚膜部53aの下方に位置するシリコン基板51の表面領域)に拡散するボロンの量よりも酸化シリコン膜53の開口部53bに対応するシリコン基板51の表面領域(酸化シリコン膜53の開口部53bの下方に位置するシリコン基板51の表面領域)に拡散するボロンの量が多くなる。
そして、酸化シリコン膜53の厚膜部53aに対応するシリコン基板51の表面領域にはボロンが相対的に低濃度に拡散することによって低濃度p型ドーパント拡散層54が形成され、酸化シリコン膜53の開口部53bに対応するシリコン基板51の表面領域にはボロンが相対的に高濃度に拡散することによって高濃度p型ドーパント拡散層55が形成される。
本発明者は、以上の実験から、ドーパント拡散剤上に形成された拡散抑制マスクの膜厚によって、半導体基板の表面に低濃度ドーパント拡散層と高濃度ドーパント拡散層との作り分けができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
<実施の形態1>
以下に、図2(a)〜図2(k)の模式的断面図を参照して、本発明の太陽電池の製造方法の一例について説明する。
まず、図2(a)に示すように、半導体基板1を用意する。ここで、半導体基板1としては、半導体からなる基板であれば特に限定されず用いることができるが、たとえばシリコンインゴットからスライスして得られるシリコン基板などを用いることができる。また、半導体基板1の導電型も特に限定されず、n型の導電型を有していてもよく、p型の導電型を有していてもよく、n型およびp型のいずれの導電型を有していなくてもよい。
また、半導体基板1としてシリコン基板を用いる場合には、たとえば、シリコンインゴットのスライスにより生じたスライスダメージを除去したシリコン基板を用いてもよい。なお、上記のスライスダメージの除去は、たとえば、スライス後のシリコン基板の表面をフッ化水素水溶液と硝酸との混酸または水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液などでエッチングすることなどによって行なうことができる。
また、半導体基板1の大きさおよび形状は特に限定されず、たとえば厚さを100μm以上300μm以下とし、1辺の長さを100mm以上200mm以下とした四角形状の表面を有するものとすることができる。
次に、図2(b)に示すように、半導体基板1の一方の表面の一部に第1導電型ドーパントを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2を塗布する。
ここで、第1導電型ドーパント拡散剤2としては、第1導電型ドーパント源を含むものを用いることができ、第1導電型ドーパント源としては、第1導電型がp型である場合には、たとえば、酸化ホウ素、ホウ酸、有機ホウ素化合物、ホウ素−アルミニウム化合物、有機アルミニウム化合物またはアルミニウム塩のようなホウ素原子および/またはアルミニウム原子を含む化合物を単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、第1導電型ドーパント拡散剤2は、溶剤および増粘剤を含んでいてもよい。ここで、溶剤としては、たとえば、エチレングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ジエチルセロソルブ、セロソルブアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、メトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールアセテート、トリエチルグリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、液体ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピルグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジアール、1,5−ペンタンジアール、ヘキシレングリコール、グリセリン、グリセリルアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリルトリアセテート、トリメチロールプロピン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、オクタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチラール、ジエチルアセタール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチルを単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、増粘剤としては、エチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは双方の混合物を用いるのが望ましいが、様々な品質および特性のベントナイト、様々な極性溶剤混合物用の一般に無機のレオロジー添加剤、ニトロセルロースおよびその他のセルロース化合物、デンプン、ゼラチン、アルギン酸、高分散性非晶質ケイ酸(Aerosil(登録商標))、ポリビニルブチラール(Mowital(登録商標))、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(vivistar)、熱可塑性ポリアミド樹脂(Eurelon(登録商標))、有機ヒマシ油誘導体(Thixin R(登録商標))、ジアミド・ワックス(Thixatrol plus(登録商標))、膨潤ポリアクリル酸塩(Rheolate(登録商標))、ポリエーテル尿素−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリオールなどを用いることもできる。
また、第1導電型ドーパント拡散剤2の塗布方法としては、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
次に、図2(c)に示すように、第1導電型ドーパント拡散剤2の表面上および半導体基板1の表面上に拡散抑制マスク3を形成する。ここで、拡散抑制マスク3は、膜厚を有しない開口部3bと膜厚を有する厚膜部3aとから構成されている。なお、後述する第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散する第2導電型ドーパントの拡散深さを調節するために開口部3b上にはたとえば酸化シリコン膜などの薄膜が形成されていてもよい。
拡散抑制マスク3の厚膜部3aの膜厚は、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域(拡散抑制マスク3の厚膜部3aの下方に位置する半導体基板1の表面領域)に第1導電型ドーパントまたは第2導電型ドーパントが拡散して後述する低濃度ドーパント拡散層を形成することができるものであれば特に限定されない。
また、拡散抑制マスク3(本実施の形態では拡散抑制マスク3の厚膜部3a)としては、たとえば、半導体基板1の表面に開口部2bの形成箇所に対応する部分に開口を有するマスキングペーストを塗布した後に、マスキングペーストを焼成する方法などによって行なうことができる。マスキングペーストの塗布方法としては、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
なお、マスキングペーストとしては、たとえば、溶剤、増粘剤、ならびに酸化シリコン前駆体および/または酸化チタン前駆体を含むものなどを用いることができる。また、マスキングペーストとしては、増粘剤を含まないものも用いることができる。
ここで、溶剤としては、たとえば、エチレングリコール、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ジエチルセロソルブ、セロソルブアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、メトキシエタノール、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールアセテート、トリエチルグリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、液体ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ブトキシエトキシプロパノール、ジプロピルグリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブタンジアール、1,5−ペンタンジアール、ヘキシレングリコール、グリセリン、グリセリルアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリルトリアセテート、トリメチロールプロピン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、オクタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、メチラール、ジエチルアセタール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチルを単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、増粘剤としては、エチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは双方の混合物を用いるのが望ましいが、様々な品質および特性のベントナイト、様々な極性溶剤混合物用の一般に無機のレオロジー添加剤、ニトロセルロースおよびその他のセルロース化合物、デンプン、ゼラチン、アルギン酸、高分散性非晶質ケイ酸(Aerosil(登録商標))、ポリビニルブチラール(Mowital(登録商標))、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(vivistar)、熱可塑性ポリアミド樹脂(Eurelon(登録商標))、有機ヒマシ油誘導体(Thixin R(登録商標))、ジアミド・ワックス(Thixatrol plus(登録商標))、膨潤ポリアクリル酸塩(Rheolate(登録商標))、ポリエーテル尿素−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリオールなどを用いることもできる。
また、酸化シリコン前駆体としては、たとえば、TEOS(テトラエチルオルソシリケート)のような一般式R’nSi(OR)4-n(R’はメチル、エチルまたはフェニル、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはi−プロピル、nは0、1または2)で示される物質を用いることができる。
また、酸化チタン前駆体には、たとえば、Ti(OH)4のほか、TPT(テトライソプロポキシチタン)のようなR’nTi(OR)4-nで示される物質(R’はメチル、エチルまたはフェニル、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはi−プロピル、nは0、1または2)であり、その他TiCl4、TiF4、TiOSO4なども含まれる。
また、拡散抑制マスク3(本実施の形態では拡散抑制マスク3の厚膜部3a)としては、たとえば、半導体基板1の表面全面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化チタン膜または酸化アルミニウム膜を単層のまたは複数層積層された膜を形成した後に、その膜の一部を除去することによって形成することができる。上記の材質からなる膜の一部の除去は、たとえば、フォトリソグラフィ技術を用いて開口部3bの形成箇所に対応する部分に開口を有するレジストパターンを上記の膜の表面に形成した後にレジストパターンの開口からエッチングなどにより上記の膜を除去する方法、または開口部3bの形成箇所に対応する拡散抑制マスク上にエッチングペーストを塗布した後に加熱することによって拡散抑制マスクをエッチングして除去する方法などにより形成することができる。
なお、エッチングペーストとしては、たとえば、エッチング成分としてリン酸を含み、エッチング成分以外の成分として水、有機溶媒および増粘剤を含むものなどを用いることができる。有機溶媒としては、たとえば、エチレングリコールなどのアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル、プロピレンカーボネートなどのエステルまたはN−メチル−2−ピロリドンなどのケトンなどの少なくとも1種を用いることができる。また、増粘剤としては、たとえばセルロース、エチルセルロース、セルロース誘導体、ナイロン6などのポリアミド樹脂またはポリビニルピロリドンなどのビニル基が重合したポリマーなどの少なくとも1種を用いることができる。
次に、図2(d)に示すように、拡散抑制マスク3から露出している半導体基板1の表面部分を覆うように第2導電型ドーパントを含有する第2導電型ドーパント拡散剤4を塗布する。
ここで、第2導電型ドーパント拡散剤4としては、第2導電型ドーパント源を含むものを用いることができ、第2導電型ドーパント源としては、第2導電型がn型である場合には、たとえば、リン酸塩、酸化リン、五酸化二リン、リン酸または有機リン化合物のようなリン原子を含む化合物を単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、第2導電型ドーパント拡散剤4は、溶剤および増粘剤を含んでいてもよく、第2導電型ドーパント拡散剤4に含まれ得る溶剤および増粘剤としては、たとえば、上記において、第1導電型ドーパント拡散剤2に含まれ得る溶剤および増粘剤として説明したものを単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
また、第2導電型ドーパント拡散剤4の塗布方法としては、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
次に、半導体基板1を熱処理することによって、図2(e)に示すように、第1導電型ドーパント拡散剤2から半導体基板1の表面に第1導電型ドーパントを拡散させて高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および低濃度第1導電型ドーパント拡散層9を形成するとともに、第2導電型ドーパント拡散剤4から半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントを拡散させて高濃度第2導電型ドーパント拡散層8および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10を形成する。
ここで、上記の半導体基板1の熱処理により、第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散する。
これにより、拡散抑制マスク3の厚膜部3aが接する第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散して厚膜部3aに吸収されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には第1導電型ドーパント濃度が比較的低い低濃度第1導電型ドーパント拡散層9が形成されることになる。
一方、拡散抑制マスク3の開口部3bにおける第1導電型ドーパント拡散剤2から拡散する第1導電型ドーパントは拡散抑制マスク3の厚膜部3aに吸収されずに半導体基板1の表面に拡散するため、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9よりも第1導電型ドーパント濃度が高い高濃度第1導電型ドーパント拡散層7が形成されることになる。
また、上記の半導体基板1の熱処理により、第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散抑制マスク3の開口部3bを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントが拡散することによって高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントが拡散することによって低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成される。
ここで、第2導電型ドーパント拡散剤4からの第2導電型ドーパントの拡散は拡散抑制マスク3の厚膜部3aによって抑制されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に拡散するドーパントの量が拡散抑制マスク3の開口部3bを通して半導体基板1の表面に拡散するドーパントの量よりも少なくなる。
これにより、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成されることになる。なお、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8は、低濃度第2導電型ドーパント拡散層10よりも高い第2導電型ドーパント濃度を有することは言うまでもない。
なお、上記の半導体基板1の熱処理の条件は特に限定されないが、高濃度ドーパント拡散層(高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8)および低濃度ドーパント拡散層(低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10)を安定して形成する観点からは、半導体基板1をたとえば850℃以上1000℃以下の温度でたとえば20分以上50分以下加熱することができる。
次に、図2(f)に示すように、半導体基板1の表面上の第1導電型ドーパント拡散剤2、拡散抑制マスク3および第2導電型ドーパント拡散剤4を除去する。これにより、半導体基板1の表面において、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の表面がそれぞれ露出することになる。
次に、図2(g)に示すように、半導体基板1の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10がそれぞれ露出している側の表面にパッシベーション膜11を形成する。
ここで、パッシベーション膜11としては、たとえば、プラズマCVD法などにより形成した、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。
次に、図2(h)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の形成側と反対側の表面にたとえばピラミッド状の凹凸などからなるテクスチャ構造12を形成する。
ここで、テクスチャ構造12は、たとえば、半導体基板1の表面をエッチングすることにより形成することができる。なお、半導体基板1の表面のエッチングは、半導体基板1がシリコン基板からなる場合には、たとえば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加した液をたとえば70℃以上80℃以下に加熱したエッチング液を用いて半導体基板1の表面をエッチングすることにより行なうことができる。
次に、図2(i)に示すように、半導体基板1の表面のテクスチャ構造12上に反射防止膜13を形成する。反射防止膜13は、たとえば、プラズマCVD法などにより形成した、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層体などを用いることができる。
次に、図2(j)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の一部を除去することによってコンタクトホールを形成して、コンタクトホールから高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のそれぞれの表面を露出させる。
ここで、コンタクトホールは、たとえば、フォトリソグラフィ技術を用いてコンタクトホールの形成箇所に対応する部分に開口を有するレジストパターンをパッシベーション膜11上に形成した後にレジストパターンの開口からパッシベーション膜11をエッチングなどにより除去する方法、またはコンタクトホールの形成箇所に対応するパッシベーション膜11の部分にエッチングペーストを塗布した後に加熱することによってパッシベーション膜11をエッチングして除去する方法などにより形成することができる。なお、エッチングペーストとしては、上記で説明したエッチングペーストと同様のものを用いることができる。
次に、図2(k)に示すように、コンタクトホールを通して、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7に電気的に接続される第1導電型用電極14と、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8に電気的に接続される第2導電型用電極15とを形成する。
ここで、第1導電型用電極14および第2導電型用電極15としては、たとえば、銀などの金属からなる電極を用いることができる。
以上により、本実施の形態における太陽電池の製造方法によって、裏面電極型太陽電池を作製することができる。
図3に、本実施の形態における太陽電池の製造方法によって作製された裏面電極型太陽電池の裏面の模式的な平面図を示す。
ここで、裏面電極型太陽電池の裏面においては、図3に示すように、複数の帯状の第1導電型用電極14と複数の帯状の第2導電型用電極15がそれぞれ1本ずつ交互に間隔をあけて配列されており、すべての第1導電型用電極14が1本の帯状の第1導電型用集電電極14aに電気的に接続されており、すべての第2導電型用電極15が1本の帯状の第2導電型用集電電極15aに電気的に接続されている。また、半導体基板1の裏面には、円状の2つのアライメントマーク20が半導体基板1の裏面の対角にそれぞれ配置されている。
また、半導体基板1の裏面において、複数の帯状の第1導電型用電極14のそれぞれの下方には高濃度第1導電型ドーパント拡散層7が配置され、複数の帯状の第2導電型用電極15のそれぞれの下方には高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が配置されていることになるが、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形状および大きさは特に限定されない。たとえば、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8は、第1導電型用電極10および第2導電型用電極11のそれぞれに沿って帯状に形成されていてもよく、第1導電型用電極14および第2導電型用電極15のそれぞれの一部に接するドット状に形成されていてもよい。
なお、図2(a)〜図2(k)においては、説明の便宜上、半導体基板1に1つの高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、1つの高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のみが形成されるように示されているが、実際には、複数の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、複数の高濃度第2導電型ドーパント拡散層8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
本発明の一例である本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、厚膜部3aと開口部3bとを有する拡散抑制マスク3およびドーパント拡散剤(第1導電型ドーパント拡散剤2および第2導電型ドーパント拡散剤4)の設置によって、高濃度ドーパント拡散層(高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8)および低濃度ドーパント拡散層(低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10)を所望の位置に形成することになる。
したがって、拡散抑制マスク3の膜厚の変化によって高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層の作り分けが可能となるため、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成のための拡散抑制マスク3のパターンニング(拡散抑制マスク3の開口部3bの形成)工程を、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成時にそれぞれ1回ずつ(計2回)行なう必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の形成のための熱処理を1回だけ行なえばよいため、製造工程を簡略化することができるとともに、熱処理による半導体基板1などの熱ダメージを有効に抑制することができる。
さらに、本実施の形態の太陽電池の製造方法のように、拡散抑制マスクに開口部を設けることによって、濃度差のある拡散領域である高濃度ドーパント拡散層と低濃度ドーパント拡散層との作り分けが容易となる。
また、第1導電型がp型である場合には、第1導電型のドーパントとしては、たとえばボロンなどのp型ドーパントを用いることができ、第2導電型がn型である場合には、第2導電型のドーパントとしては、たとえばリンなどのn型ドーパントを用いることができる。
また、裏面電極型太陽電池を高特性とする観点からは、高濃度ドーパント拡散層(高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8)のドーパント濃度を1×1019/cm3以上とすることがより好ましい。
また、裏面電極型太陽電池を高特性とする観点からは、低濃度ドーパント拡散層(低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10)のドーパント濃度を1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満とすることが好ましく、5×1017/cm3以上1×1018/cm3以下とすることがより好ましい。
また、図2(a)〜図2(k)においても、説明の便宜上、半導体基板1に1つの高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、1つの高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のみが形成されるように示されているが、実際には複数の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、複数の高濃度第2導電型ドーパント拡散層8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
<実施の形態2>
本実施の形態においては、拡散抑制マスク3が、開口部3bと、薄膜部3cと、薄膜部3cよりも厚い膜厚を有する厚膜部3aとから構成される点を特徴としている。その他は実施の形態1と同様である。
以下、図4(a)〜図4(k)の模式的断面図を参照して、本実施の形態における太陽電池の製造方法について説明する。なお、図4(a)〜図4(k)においても、説明の便宜上、半導体基板1に1つの高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、1つの高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のみが形成されるように示されているが、実際には複数の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、複数の高濃度第2導電型ドーパント拡散層8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
まず、図4(a)に示すように、半導体基板1を用意し、続いて、図4(b)に示すように、半導体基板1の表面の一部に第1導電型ドーパントを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2を塗布する。ここで、第1導電型ドーパント拡散剤2の塗布は、たとえば、実施の形態1における第1導電型ドーパント拡散剤2と同様の方法で塗布することができる。
次に、図4(c)に示すように、第1導電型ドーパント拡散剤2の表面上および半導体基板1の表面上に拡散抑制マスク3を形成する。ここで、本実施の形態における拡散抑制マスク3は、たとえば実施の形態1における拡散抑制マスク3と同様の方法で形成することができる。
なお、拡散抑制マスク3の薄膜部3cの膜厚は、第1導電型または第2導電型のドーパントが拡散して後述する高濃度ドーパント拡散層を形成することができるものであれば特に限定されない。
次に、図4(d)に示すように、拡散抑制マスク3の薄膜部3cを覆うように第2導電型ドーパントを含有する第2導電型ドーパント拡散剤4を塗布する。ここで、第2導電型ドーパント拡散剤4の塗布は、たとえば、実施の形態1における第2導電型ドーパント拡散剤4と同様の方法で塗布することができる。
次に、図4(e)に示すように、半導体基板1を熱処理することによって、第1導電型ドーパント拡散剤2および第2導電型ドーパント拡散剤4からそれぞれ半導体基板1の表面に第1導電型ドーパントおよび第2導電型ドーパントをそれぞれ拡散させて、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10を形成する。
ここで、上記の半導体基板1の熱処理により、第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散する。
これにより、拡散抑制マスク3の厚膜部3aが接する第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散して厚膜部3aに吸収されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には第1導電型ドーパント濃度が比較的低い低濃度第1導電型ドーパント拡散層9が形成されることになる。
一方、拡散抑制マスク3の開口部3bにおける第1導電型ドーパント拡散剤2から拡散する第1導電型ドーパントは、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに吸収されずに半導体基板1に拡散するため、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には低濃度第1導電型ドーパント拡散層9よりも第1導電型ドーパント濃度が高い高濃度第1導電型ドーパント拡散層7が形成されることになる。
また、上記の半導体基板1の熱処理により、第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散抑制マスク3の薄膜部3cを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントが拡散することによって高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントが拡散することによって低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成されることになる。
ここで、第2導電型ドーパント拡散剤4からの第2導電型ドーパントの拡散は拡散抑制マスク3の厚膜部3aによって抑制されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に拡散するドーパントの量が拡散抑制マスク3の薄膜部3cを通して半導体基板1の表面に拡散するドーパントの量よりも少なくなる。
これにより、拡散抑制マスク3の薄膜部3cに対応する半導体基板1の表面領域には高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成されることになる。なお、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8は、低濃度第2導電型ドーパント拡散層10よりも高い第2導電型ドーパント濃度を有することは言うまでもない。
次に、図4(f)に示すように、半導体基板1の表面上の第1導電型ドーパント拡散剤2、拡散抑制マスク3および第2導電型ドーパント拡散剤4を除去することによって、半導体基板1の表面に、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の表面をそれぞれ露出させる。
次に、図4(g)に示すように、半導体基板1の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10がそれぞれ露出している側の表面にパッシベーション膜11を形成する。
次に、図4(h)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の形成側と反対側の表面にたとえばピラミッド状の凹凸などからなるテクスチャ構造12を形成し、その後、図4(i)に示すように、半導体基板1の表面のテクスチャ構造12上に反射防止膜13を形成する。
次に、図4(j)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の一部を除去することによってコンタクトホールを形成して、コンタクトホールから高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のそれぞれの表面を露出させる。
次に、図4(k)に示すように、コンタクトホールを通して、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7に電気的に接続される第1導電型用電極14と、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8に電気的に接続される第2導電型用電極15とを形成する。
以上により、本実施の形態における太陽電池の製造方法によって、裏面電極型太陽電池を作製することができる。
本発明の一例である本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、開口部3bと、薄膜部3cと、薄膜部3cよりも厚い膜厚を有する厚膜部3aとを有する拡散抑制マスク3およびドーパント拡散剤(第1導電型ドーパント拡散剤2および第2導電型ドーパント拡散剤4)の設置によって、高濃度ドーパント拡散層(高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8)および低濃度ドーパント拡散層(低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10)を所望の位置に形成することになる。
したがって、拡散抑制マスク3の膜厚の変化によって高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層の作り分けが可能となるため、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成のための拡散抑制マスク3のパターンニング(拡散抑制マスク3の開口部3bおよび薄膜部3cの形成)工程を、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成時にそれぞれ1回ずつ(計2回)行なう必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の形成のための熱処理を1回だけ行なえばよいため、製造工程を簡略化することができるとともに、熱処理による半導体基板1などの熱ダメージを有効に抑制することができる。
さらに、本実施の形態の太陽電池の製造方法のように、拡散抑制マスクに開口部を設けることによって、濃度差のある拡散領域である高濃度ドーパント拡散層と低濃度ドーパント拡散層との作り分けが容易となる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、拡散抑制マスク3の薄膜部3cによって、たとえば、第1導電型ドーパントがボロンであって、第2導電型ドーパントがリンである場合などのように、第2導電型ドーパント拡散剤4から拡散する第2導電型ドーパントの拡散深さが第1導電型ドーパント拡散剤2から拡散する第1導電型ドーパントの拡散深さよりも深くなるときであっても、薄膜部3cによって第2導電型ドーパントの拡散を抑止することができるため、薄膜部3cの厚さの調節により、第1導電型ドーパント拡散層7の深さと高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の深さとを同等程度とすることができる。
なお、本実施の形態における上記以外の説明は実施の形態1と同様であるため、その説明は省略する。
<実施の形態3>
本実施の形態においては、半導体基板の表面における第2導電型ドーパントの拡散を第2導電型ドーパント拡散剤による塗布拡散に代えて第2導電型ドーパントであるリンを含む第2導電型ドーパント含有ガスによる気相拡散により行なうことを特徴としている。
以下、図5(a)〜図5(j)の模式的断面図を参照して、本実施の形態における太陽電池の製造方法について説明する。なお、図5(a)〜図5(j)においても、説明の便宜上、半導体基板1に1つの高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、1つの高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のみが形成されるように示されているが、実際には複数の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7と、複数の高濃度第2導電型ドーパント拡散層8とが形成されてもよいことは言うまでもない。
まず、図5(a)に示すように、n型シリコン基板である半導体基板1を用意し、続いて、図5(b)に示すように、半導体基板1の表面の一部に第1導電型ドーパントであるボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2を塗布する。ここで、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2の塗布は、たとえば、実施の形態1〜2における第1導電型ドーパント拡散剤2と同様の方法で塗布することができる。
次に、図5(c)に示すように、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2の表面上および半導体基板1の表面上に酸化シリコン膜からなる拡散抑制マスク3を形成する。ここで、本実施の形態における酸化シリコン膜からなる拡散抑制マスク3は、たとえば実施の形態1〜2における拡散抑制マスク3と同様の方法で形成することができる。
次に、図5(d)に示すように、半導体基板1を熱処理することによって、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2から半導体基板1の表面に第1導電型ドーパントであるボロンを拡散させて、p型ドーパント拡散層である高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および低濃度第1導電型ドーパント拡散層9を形成するとともに、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17を流すことによって半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントであるリンを拡散させて、n型ドーパント拡散層である高濃度第2導電型ドーパント拡散層8および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10を形成する。
なお、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17を用いた第2導電型ドーパントであるリンの拡散工程は第1導電型ドーパントであるボロンの拡散工程と同一の工程で行なってもよく、第1導電型ドーパントであるボロンの拡散工程の直前および/または直後に連続して行なってもよい。
ここで、上記のリンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17を用いた気相拡散により、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17から拡散抑制マスク3の開口部3bを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントであるリンが拡散することによって高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17から拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントであるリンが拡散することによって低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成される。
上記の半導体基板1の熱処理により、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2から第1導電型ドーパントであるボロンが拡散して、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には高濃度第1導電型ドーパント拡散層7が形成され、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には低濃度第1導電型ドーパント拡散層9が形成される。
すなわち、本実施の形態においても、上記の半導体基板1の熱処理により、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントであるボロンが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散する。
これにより、拡散抑制マスク3の厚膜部3aが接する第1導電型ドーパント拡散剤2からは第1導電型ドーパントであるボロンが半導体基板1の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散して厚膜部3aに吸収されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域にはボロン濃度が比較的低い低濃度第1導電型ドーパント拡散層9が形成されることになる。
一方、拡散抑制マスク3の開口部3bにおける第1導電型ドーパント拡散剤2から拡散する第1導電型ドーパントであるボロンは拡散抑制マスク3の厚膜部3aに吸収されずに半導体基板1の表面に拡散するため、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9よりもボロン濃度が高い高濃度第1導電型ドーパント拡散層7が形成されることになる。
また、上記のリンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17により、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17から拡散抑制マスク3の開口部3bを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントであるリンが拡散することによって高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17から拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に第2導電型ドーパントであるリンが拡散することによって低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成される。
ここで、上記のリンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17からの第2導電型ドーパントであるリンの拡散は拡散抑制マスク3の厚膜部3aによって抑制されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aを通して半導体基板1の表面に拡散するリンの量が拡散抑制マスク3の開口部3bを通して半導体基板1の表面に拡散するリンの量よりも少なくなる。
これにより、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応する半導体基板1の表面領域には高濃度第2導電型ドーパント拡散層8が形成され、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応する半導体基板1の表面領域には低濃度第2導電型ドーパント拡散層10が形成されることになる。なお、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8は、低濃度第2導電型ドーパント拡散層10よりも高いリン濃度を有することは言うまでもない。
なお、リンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17としては、たとえばPOCl3などのリンを含むガスを用いることができる。
次に、図5(e)に示すように、半導体基板1の表面上の第1導電型ドーパント拡散剤2および拡散抑制マスク3を除去することによって、半導体基板1の表面に、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の表面をそれぞれ露出させる。
次に、図5(f)に示すように、半導体基板1の高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10がそれぞれ露出している側の表面にパッシベーション膜11を形成する。
次に、図5(g)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の形成側と反対側の表面にたとえばピラミッド状の凹凸などからなるテクスチャ構造12を形成し、その後、図5(h)に示すように、半導体基板1の表面のテクスチャ構造12上に反射防止膜13を形成する。
次に、図5(i)に示すように、半導体基板1のパッシベーション膜11の一部を除去することによってコンタクトホールを形成して、コンタクトホールから高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8のそれぞれの表面を露出させる。
次に、図5(j)に示すように、コンタクトホールを通して、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7に電気的に接続される第1導電型用電極14と、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8に電気的に接続される第2導電型用電極15とを形成する。
以上により、本実施の形態における太陽電池の製造方法によって、裏面電極型太陽電池を作製することができる。
本発明の一例である本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、n型シリコン基板である半導体基板1の一方の表面における開口部3bと厚膜部3aとを有する拡散抑制マスク3の設置、ボロンを含有する第1導電型ドーパント拡散剤2の設置およびリンを含有する第2導電型ドーパント含有ガス17を用いた気相拡散によって、高濃度ドーパント拡散層(高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8)および低濃度ドーパント拡散層(低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10)を所望の位置に形成することになる。
したがって、拡散抑制マスク3の膜厚の変化によって高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層の作り分けが可能となるため、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成のための拡散抑制マスク3のパターンニング(拡散抑制マスク3の開口部3bの形成)工程を、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7および高濃度第2導電型ドーパント拡散層8の形成時にそれぞれ1回ずつ(計2回)行なう必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度第1導電型ドーパント拡散層7、高濃度第2導電型ドーパント拡散層8、低濃度第1導電型ドーパント拡散層9および低濃度第2導電型ドーパント拡散層10の形成のための熱処理を1回だけ行なえばよいため、製造工程を簡略化することができるとともに、熱処理による半導体基板1などの熱ダメージを有効に抑制することができる。
さらに、本実施の形態の太陽電池の製造方法のように、拡散抑制マスクに開口部を設けることによって、濃度差のある拡散領域である高濃度ドーパント拡散層と低濃度ドーパント拡散層との作り分けが容易となる。
また、本実施の形態における上記以外の説明は実施の形態1〜2と同様であるため、その説明は省略する。
<実施の形態4>
本実施の形態においては、裏面電極型太陽電池ではなく、半導体基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を備えた構成の太陽電池を作製することを特徴としている。
以下、図6(a)〜図6(f)の模式的断面図を参照して、本実施の形態における太陽電池の製造方法について説明する。
まず、図6(a)に示すように、n型半導体基板71を用意し、続いて、図6(b)に示すように、n型半導体基板71の表面上にボロンなどのp型ドーパントを含有するp型ドーパント拡散剤72を塗布する。なお、p型ドーパント拡散剤72の塗布方法としては、たとえば、スプレー塗布、ディスペンサを用いた塗布、インクジェット塗布、スクリーン印刷、凸版印刷、凹版印刷または平版印刷などを用いることができる。
次に、図6(c)に示すように、p型ドーパント拡散剤72の表面上に開口部3bと厚膜部3aとを有する拡散抑制マスク3を形成する。ここで、拡散抑制マスク3は実施の形態1〜3と同様にして形成することができる。また、p型ドーパント拡散剤72の塗布方法としては、たとえば、上記と同様の方法を用いることができる。
次に、図6(d)に示すように、n型半導体基板71を熱処理することによって、n型ドーパント拡散剤72からp型半導体基板71の表面にn型ドーパントを拡散させて、n型半導体基板71の表面に低濃度n型ドーパント拡散層76および高濃度n型ドーパント拡散層75をそれぞれ形成する。
ここで、上記のn型半導体基板71の熱処理により、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応するp型半導体基板71の表面領域にはn型ドーパントが比較的高濃度に拡散することによって高濃度p型ドーパント拡散層75が形成され、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応するn型半導体基板71の表面領域にはn型ドーパントが比較的低濃度に拡散することによって低濃度p型ドーパント拡散層76が形成される。
すなわち、本実施の形態においても、上記のn型半導体基板71の熱処理により、p型ドーパント拡散剤72からはp型ドーパントがn型半導体基板71の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散する。
これにより、拡散抑制マスク3の厚膜部3aが接するp型ドーパント拡散剤72からはp型ドーパントがn型半導体基板71の表面だけでなく拡散抑制マスク3の厚膜部3aにも拡散して厚膜部3aに吸収されるため、拡散抑制マスク3の厚膜部3aに対応するn型半導体基板71の表面領域にはp型ドーパント濃度が比較的低い低濃度p型ドーパント拡散層76が形成されることになる。
一方、拡散抑制マスク3の開口部3bにおけるp型ドーパント拡散剤72から拡散するp型ドーパントは拡散抑制マスク3の厚膜部3aに吸収されずにn型半導体基板71の表面に拡散するため、拡散抑制マスク3の開口部3bに対応するn型半導体基板71の表面領域には、低濃度p型ドーパント拡散層76よりもp型ドーパント濃度が高い高濃度p型ドーパント拡散層75が形成されることになる。
次に、図6(e)に示すように、n型半導体基板71の表面から拡散抑制マスク3およびp型ドーパント拡散剤72を除去することによって、n型半導体基板71の表面に、高濃度p型ドーパント拡散層75および低濃度p型ドーパント拡散層76の表面をそれぞれ露出させる。
次に、図6(f)に示すように、n型半導体基板71の受光面となる表面に形成された高濃度p型ドーパント拡散層75上にp電極77を形成するとともに、n型半導体基板71の裏面にn電極78を形成する。
ここで、p電極77およびn電極78としては、たとえば、銀などの金属からなる電極を用いることができる。
以上により、本実施の形態における太陽電池の製造方法によって、半導体基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を備えた構成の太陽電池を作製することができる。
本発明の一例である本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、開口部3bと厚膜部3aとを有する拡散抑制マスク3およびp型ドーパント拡散剤72の設置によって、高濃度p型ドーパント拡散層75および低濃度p型ドーパント拡散層76を所望の位置に形成することになる。
したがって、拡散抑制マスク3の膜厚の変化によって高濃度p型ドーパント拡散層75および低濃度p型ドーパント拡散層76の作り分けが可能となるため、上記の特許文献1に記載の方法と比べて、高濃度p型ドーパント拡散層75および低濃度p型ドーパント拡散層76を所望の位置に安定して形成することができる。
また、本実施の形態の太陽電池の製造方法においては、高濃度p型ドーパント拡散層75および低濃度p型ドーパント拡散層76の形成のための熱処理を1回だけ行なえばよいため、製造工程を簡略化することができるとともに、熱処理によるn型半導体基板71などの熱ダメージを有効に抑制することができる。
さらに、本実施の形態の太陽電池の製造方法のように、拡散抑制マスクに開口部を設けることによって、濃度差のある拡散領域である高濃度ドーパント拡散層と低濃度ドーパント拡散層との作り分けが容易となる。
また、本実施の形態においては、実施の形態1〜3と同様に、n型半導体基板71に反射防止膜、テクスチャ構造およびパッシベーション膜などが形成されていてもよい。
また、図6(a)〜図6(f)においては、説明の便宜上、n型半導体基板71に1つの高濃度p型ドーパント拡散層75のみが形成されるように示されているが、実際には複数の高濃度p型ドーパント拡散層75が形成されてもよいことは言うまでもない。
また、本発明の半導体装置の概念には、太陽電池を含むあらゆる半導体装置が含まれる。また、本発明の太陽電池の概念には、半導体基板の一方の表面(裏面)のみにp型用電極およびn型用電極の双方が形成された構成の裏面電極型太陽電池だけでなく、MWT(Metal Wrap Through)セル(半導体基板に設けられた貫通孔に電極の一部を配置した構成の太陽電池セル)などのいわゆるバックコンタクト型太陽電池(半導体基板の受光面と反対側の裏面から電流を取り出す構造の太陽電池)および半導体基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を形成して製造された両面電極型太陽電池などのあらゆる構成の太陽電池が含まれる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、高濃度ドーパント拡散層および低濃度ドーパント拡散層を所望の位置に安定して形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することができるため、半導体基板の受光面と裏面にそれぞれ電極を備えた構成の両面電極型太陽電池や半導体基板の裏面のみに電極を備えた構成の裏面電極型太陽電池の製造に好適に利用することができる。
1 半導体基板、2 第1導電型ドーパント拡散剤、3 拡散抑制マスク、3a 厚膜部、3b 開口部、3c 薄膜部、4 第2導電型ドーパント拡散剤、7 高濃度第1導電型ドーパント拡散層、8 高濃度第2導電型ドーパント拡散層、9 低濃度第1導電型ドーパント拡散層、10 低濃度第2導電型ドーパント拡散層、11 パッシベーション膜、12 テクスチャ構造、13 反射防止膜、14 第1導電型用電極、14a 第1導電型用集電電極、15 第2導電型用電極、15a 第2導電型用集電電極、17 第2導電型ドーパント含有ガス、20 アライメントマーク、 51,100 シリコン基板、52 ボロンペースト、53 酸化シリコン膜、53a 厚膜部、53b 開口部、54 低濃度p型ドーパント拡散層、55 高濃度p型ドーパント拡散層、71 n型半導体基板、72 p型ドーパント拡散剤、75 高濃度p型ドーパント拡散層、76 低濃度p型ドーパント拡散層、77 p電極、78 n電極、101 低濃度n型ドーパント源、102 高濃度n型ドーパント源、103 低濃度p型ドーパント源、104 高濃度p型ドーパント源、107 高濃度n型ドーパント拡散層、112 テクスチャ構造、108 高濃度p型ドーパント拡散層、109 低濃度n型ドーパント拡散層、110 低濃度p型ドーパント拡散層。

Claims (13)

  1. 半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、
    前記ドーパント拡散剤の表面上に開口部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、
    前記拡散抑制マスクが設置された前記ドーパント拡散剤から前記半導体基板の前記表面に前記ドーパントを拡散させる工程とを含む、半導体装置の製造方法。
  2. 前記ドーパントを拡散させる工程において、前記拡散抑制マスクの前記開口部に対応する前記半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、前記拡散抑制マスクの前記厚膜部に対応する前記半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することを特徴とする、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1019/cm3以上であることを特徴とする、請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることを特徴とする、請求項2または3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、
    前記ドーパント拡散剤の表面上に薄膜部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、
    前記拡散抑制マスクが設置された前記ドーパント拡散剤から前記半導体基板の前記表面に前記ドーパントを拡散させる工程とを含む、半導体装置の製造方法。
  6. 前記ドーパントを拡散させる工程において、前記拡散抑制マスクの前記薄膜部に対応する前記半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、前記拡散抑制マスクの前記厚膜部に対応する前記半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することを特徴とする、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1019/cm3以上であることを特徴とする、請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることを特徴とする、請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 半導体基板の表面上に第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント拡散剤を塗布する工程と、
    前記ドーパント拡散剤の表面上に開口部と薄膜部と厚膜部とを有する拡散抑制マスクを形成する工程と、
    前記拡散抑制マスクが設置された前記ドーパント拡散剤から前記半導体基板の前記表面に前記ドーパントを拡散させる工程とを含む、半導体装置の製造方法。
  10. 前記ドーパントを拡散させる工程において、前記拡散抑制マスクの前記開口部および前記薄膜部の少なくとも一方に対応する前記半導体基板の表面領域に高濃度ドーパント拡散層を形成し、前記拡散抑制マスクの前記厚膜部に対応する前記半導体基板の表面領域に低濃度ドーパント拡散層を形成することを特徴とする、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記高濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1019/cm3以上であることを特徴とする、請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記低濃度ドーパント拡散層のドーパント濃度が1×1017/cm3以上1×1019/cm3未満であることを特徴とする、請求項10または11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 第1導電型または第2導電型のドーパントを含有するドーパント含有ガスから前記拡散抑制マスクを通して前記半導体基板の前記表面に前記ドーパントを拡散させる工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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