JP2010253194A - 放射線位相画像撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線位相画像撮影装置において、大サイズの放射線位相イメージングを可能とするとともに、より簡易に製造可能とする。
【解決手段】放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される回折格子と、回折格子により回折された放射線の周期情報を検出する、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器とを設け、放射線照射部と周期情報撮像放射線画像検出器とを、周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置し、放射線照射部を、ファンビームを上記垂直方向に走査するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、回折格子を利用した放射線位相画像撮影装置に関するものである。
従来、回折格子によりタルボ効果を生じさせ、さらにもう一枚の回折格子を併用してモアレ縞を生成するタルボ干渉計をX線分野に適用することが研究されている(たとえば、特許文献1および特許文献2参照)。
そして、特許文献1および特許文献2には、X線源、2つの回折格子およびX線画像検出器を備えたX線撮影装置が提案されているが、2つの回折格子とX線画像検出器はいずれも平面基板上に形成されている。
ここで、上記のようなX線撮影装置において、たとえば、放射光のような平行光を用いる場合には特に問題は生じないが、医療診断用途などにおいては、通常、ビームの方向が大幅に拡がるX線源が用いられ、回折格子の中心部分においてはX線は問題なく通過するが、中心部分以外の部分においてはX線が斜め方向から入射するため、X線が回折部材により遮断されて回折格子を通過できない問題が生じる。たとえば、特許文献3においては、金属製の幅2μm以上10μm以下、厚み25μm以上100μm以下のX線吸収部材を2μm以上10μm以下の等間隔で配列した振幅型回折格子が提案されているが、このような回折格子を用いた場合、上記のような問題が生じると考えられる。したがって、医療診断用途での大サイズのX線位相イメージングは困難であった。
そこで、特許文献4においては、回折格子の条帯が、ビームの光路中に陰を形成しないように構成されたX線撮影装置が提案されている。
また、特許文献5は、位相格子の格子線に対して平行に向いた多数の縦長の検出条帯からなる検出素子を備えたX線撮影装置が記載されており、このX線撮影装置によれば、各ビームで単に一回の測定を実行するだけで位相画像を取得することができ、必要な測定回数を減らすことができる。また、特許文献6には、特許文献5と同様に位相画像を取得するX線撮影装置であって、シンチレーション条帯を備えたX線撮影装置が提案されている。
また、特許文献7には、スロットスキャンによるX線位相画像撮影装置が提案されている。
米国特許第5812629号公報 国際公開WO2004/058070号公報 特開2006−259264号公報 特開2007−206075号公報 特開2007−203063号公報 特開2007−203062号公報 特表2008−545981号公報
しかしながら、特許文献4および特許文献7に記載のX線撮影装置は、ファンビームまたはコーンビームを用いて放射線位相画像を撮影するものであるが、ファンビームを用いて大サイズの放射線位相画像を撮影するにはいろいろな制約やより好ましい条件が存在する。
また、特許文献5や特許文献6に記載のX線撮影装置のように、多数の縦長の検出条帯からなる検出素子を設けるようにした場合、位相画像を得るための撮影回数を減らすことは可能だが、位相成分の数が多くなると、1つの検出条帯の幅をより狭くする必要があり製造上、実現が困難となる。
本発明は、上記の事情に鑑み、大サイズの放射線位相イメージングを可能とするとともに、より簡易に製造することができる放射線位相画像撮影装置を提供することを目的とする。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される回折格子と、回折格子により回折された放射線の周期情報を検出する、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と周期情報撮像放射線画像検出器とが、周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを上記垂直方向に走査するものであることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置においては、周期情報撮像放射線画像検出器を、放射線源を通り線状電極の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される回折格子と、回折格子により回折された放射線の周期情報を検出する、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と周期情報撮像放射線画像検出器とが、周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを扇面に対して垂直な方向に走査するものであることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置においては、周期情報撮像放射線画像検出器を、平面上または放射線源を通り線状電極の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置することができる。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置においては、周期情報撮像放射線画像検出器を、ファンビームの走査に応じて上記垂直方向に移動させることができる。
また、周期情報撮像放射線画像検出器を、放射線源と周期情報撮像放射線画像検出器とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動させることができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と第1および第の回折格子とが、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを上記垂直方向に走査するものであり、第2の回折格子が、放射線源を通り回折部材の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置においては、第2の回折格子を、ファンビームの走査に応じて上記垂直方向に移動させることができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と第1および第の回折格子とが、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを上記垂直方向に走査するものであり、第2の回折格子が、放射線源と第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動するものであることを特徴とする。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と第1および第の回折格子とが、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを扇面に対して垂直な方向に走査するものであり、第2の回折格子が、平面上または放射線源を通り回折部材の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置においては、第2の回折格子を、ファンビームの走査に応じて上記垂直方向に移動させることができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置は、放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、放射線照射部と第1および第の回折格子とが、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、放射線照射部が、ファンビームを上記垂直方向に走査するものであり、第2の回折格子が、放射線源と第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動するものであることを特徴とする。
本発明の放射線位相画像撮影装置によれば、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器を用いるようにしたので検出器をより簡易に製造することができ、その周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直または平行になるように配置し、ファンビームを上記垂直方向に走査するようにしたので、大サイズの放射線位相イメージングが可能である。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置において、周期情報撮像放射線画像検出器を、放射線源を通り線状電極の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置するようにした場合には、また、上記本発明の第2の放射線位相画像撮影装置において、周期情報撮像放射線画像検出器を、放射線源を通り線状電極の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置するようにした場合には、周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極が放射線の通過を妨げるのを回避することができる。
また、上記本発明の放射線位相画像撮影装置において、周期情報撮像放射線画像検出器を、ファンビームの走査に応じて上記垂直方向に移動させるようにした場合には、周期情報撮像放射線画像検出器のサイズを小さくすることができるので、より簡易に製造することができ、歩留りも向上するのでコストの削減を図ることができる。
また、周期情報撮像放射線画像検出器を、放射線源と周期情報撮像放射線画像検出器とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動させるようにした場合には、周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極が放射線の通過を妨げるのをより効果的に回避することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置によれば、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置し、ファンビームを上記垂直方向に走査するようにしたので、大サイズの放射線位相イメージングが可能となり、また、第2の回折格子を、放射線源を通り回折部材の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置するようにしたので、第2の回折格子の回折部材が放射線の通過を妨げるのを回避することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置によれば、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置し、ファンビームを上記垂直方向に走査するようにしたので、大サイズの放射線位相イメージングが可能となり、また、第2の回折格子を、放射線源と第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動させるようにしたので、第2の回折格子の回折部材が放射線の通過を妨げるのを回避することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置によれば、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置し、ファンビームを扇面に対して垂直な方向に走査するようにしたので、大サイズの放射線位相イメージングが可能となり、また、第2の回折格子を、放射線源を通り回折部材の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置するようにしたので、第2の回折格子の回折部材が放射線の通過を妨げるのを回避することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置によれば、第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向がファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置し、ファンビームを上記垂直方向に走査するようにしたので、大サイズの放射線位相イメージングが可能となり、また、第2の回折格子を、放射線源と第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動させるようにしたので、第2の回折格子の回折部材が放射線の通過を妨げるのを回避することができる。
本発明の放射線位相画像撮影装置の第1の実施形態の概略構成図 図1に示す放射線位相画像撮影装置のX−R断面図 回折格子の概略構成図 移動機構の作用を説明するための図 移動機構のその他の作用を説明するための図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の概略構成を示す断面図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の一部平面図 図7に示す周期情報撮像放射線画像検出器の一部の8−8線断面図 図7に示す周期情報撮像放射線画像検出器の一部の9−9線断面図 4画素に対応する単位素子の第1の線状電極群と第2の線状電極群との模式図 第1の線状電極群によって半導体層内に形成される電界を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器の変形例を示す図 (A)本発明の放射線位相画像撮影装置の第2の実施形態における周期情報撮像放射線画像検出器の概略構成を示す断面図、(B)(A)に示す周期情報撮像放射線画像検出器のXZ面断面図、(C)(A)に示す周期情報撮像放射線画像検出器のXY面断面図 本発明の放射線位相画像撮影装置の第2の実施形態における周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の構成を説明するための図 本発明の第2の実施形態における周期情報撮像放射線画像検出器への放射線画像の記録の作用を説明するための図 本発明の第2の実施形態における周期情報撮像放射線画像検出器からの画像信号の読取りの作用を説明するための図 本発明の放射線位相画像撮影装置の第3の実施形態の概略構成図 図24に示す放射線位相画像撮影装置のX−R断面図 回折格子の概略構成図 ファンビームの広がり角の条件を説明するための図 本発明の放射線位相画像撮影装置の第4の実施形態の概略構成図 図28に示す放射線位相画像撮影装置のX−R断面図 第2の回折格子の概略構成図 移動機構の作用を説明するための図 移動機構のその他の作用を説明するための図 本発明の放射線位相画像撮影装置の第5の実施形態の概略構成図 図33に示す放射線位相画像撮影装置のX−R断面図 第2の回折格子の概略構成図
以下、図面を参照して本発明の放射線位相画像撮影装置の第1の実施形態について説明する。図1に第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置の概略構成を表す斜視図を示す。図2に図1に示す放射線位相画像撮影装置の上面図(X−R断面図)を示す。図2の紙面厚さ方向が図1のY方向である。
本実施形態の放射線位相画像撮影装置は、図1に示すように、放射線を被写体20に向かって照射する放射線照射部10と、被写体20を透過した放射線が照射され、その放射線を回折する回折格子30と、回折格子30により回折された放射線の周期情報を検出する周期情報撮像放射線画像検出器40と、周期情報撮像放射線画像検出器40により検出された画像信号に基づいて位相画像を形成する位相画像取得部6と、放射線照射部10における放射線源11、スリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40をY方向に沿って移動させる移動機構55とを備えている。
放射線照射部10は、図1に示すように、放射線を射出する放射線源11と、放射線源11から射出された放射線が通過するとともに、その放射線の通過を制限してファンビームとして射出するスリット部材12とを備えている。
スリット部材12は、放射線を吸収する部材で形成されるとともに、その中央部分に放射線を通過させるスリット12aが形成されている。スリット12aの大きさについては、ファンビームのY方向(広がり角が狭い方)の周期情報撮像放射線画像検出器40上における照射範囲が、その検出器の複数画素相当の範囲となるようにすることが望ましい。
放射線源11としては、たとえば、マイクロフォーカスX線源や、冷陰極電子源と金属ターゲットと周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極と平行なスリット群とからなるX線源や、冷陰極電子源と周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極と平行な金属ワイヤで構成されたターゲット群とからなるX線源や、周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極と平行な線状冷陰極電子源群と金属ターゲットとからなるX線源などを用いることができる。いずれの放射線源もタルボ干渉計またはタルボ・ロー干渉計または暗視野X線位相コントラスト撮像に関するものとして構成される。
回折格子30は、図3に示すように、基板31と、この基板31に取り付けられた複数の回折部材32とを備えている。なお、図3においては平面で表わしているが、周期情報撮像放射線画像検出器40と同心の円筒面に形成してもよい。いずれの場合も放射線源11からこの円筒面に投影された回折格子のピッチを均一にする必要がある。基板31は、たとえばガラスやプラスチックで形成すればよいが、熱膨張率の小さな素材が好ましい。複数の回折部材32は、いずれも一方向(図3中紙面の厚さ方向)に延びる線状とされている。複数の回折部材32の配列ピッチ(つまり回折格子の周期)Pは、本実施形態では、一定である。回折部材32の素材としては、たとえば、金やシリコン用いることができる。また、回折部材32としては、照射される放射線に対して約90°または約180°の位相変調を与える、いわゆる位相変調型格子を構成するものであることが望ましい。たとえば、通常の医療診断用のX線エネルギー領域において必要な金の厚さは1μm〜数μm程度になる。また、振幅変調型格子を用いることもできる。この場合、回折部材32は放射線を十分に吸収する厚さが必要である。たとえば、通常の医療診断用のX線エネルギー領域において必要な金の厚さは10μm〜数10μm程度になる。
なお、放射線照射部10として、複数の放射線の焦点を有するものを用いる場合には、放射線の焦点のX方向についての間隔Pと、上記焦点と回折格子30との距離L(図2参照)と、回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40との距離Z(図2参照)と、周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極の間隔P(図10参照)とが下式(1)を満たすことができるように構成することが望ましい。
Figure 2010253194
また、本実施形態の放射線位相画像撮影装置の構成をタルボ干渉計として機能させるためには、さらにいくつかの条件をほぼ満たさねばならない。その条件について以下に説明する。
タルボ干渉を利用するには、回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40との距離Zは、回折格子30が90°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
ただし、λは放射線の波長(通常は中心波長)、mは0か正の整数、Pは上述した回折部材32の格子ピッチである。
また、回折格子30が180°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、または、回折格子30が振幅変調型格子である場合には、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
また、本実施形態における回折格子30は、放射線照射部10から射出され被写体20を透過したファンビームの照射範囲に応じた大きさであり、Y方向の幅よりもX方向の幅の方を大きくした帯状の形状で構成されたものである。
移動機構55は、図4に示すように、放射線源11、スリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40を一体的にY方向に沿って移動させるものであり、この移動機構55による移動によって被写体20が放射線照射部10から射出されたファンビームによってY方向に走査される。
また、本実施形態においては、上述したようにスリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40をY方向に沿って移動させるようにしたが、これに限らず、図5に示すように、放射線源11と周期情報撮像放射線画像検出器40とを結ぶ直線1を半径とし、放射線源11を中心とする円弧に沿って一体的に移動させるようにしてもよい。
次に、本実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器40の構成について詳細に説明する。
図6に周期情報撮像放射線画像検出器40の一部断面図を示す。
周期情報撮像放射線画像検出器40は、図6に示すように、アクティブマトリクス基板70と、このアクティブマトリクス基板70上に積層され、アクティブマトリクス基板70上の略全面に形成された半導体層60と、上部電極50とを備えている。
半導体層60は、電磁波導電性を有するものであり、放射線が照射されると内部に電荷を発生するものである。半導体層60としては、たとえば、セレンを主成分とする膜厚10〜1500μmの非晶質Se膜を用いることができるが、それに限定されることなく、PbI、HgI、Cd(Zn)Te、Bi12TiO20、Bi12SiO20、Bi12GeO20などでもよい。
上部電極50は、Au、Alなどの低抵抗の導電材料で形成され、照射された放射線を透過する厚さで形成されている。なお、上部電極50と半導体層60の間に、電極からの電荷注入を防止する一方で発生した電荷のうち注入されるのとは反対の極性の電荷が上部電極50に到達できるようにするための電荷輸送層や、非晶質Seの結晶化を防止するための結晶化防止層などの中間層を設けることができる。
アクティブマトリクス基板70は、図6に示すように、被検体の放射線画像を構成する画素に対応する電荷収集電極とスイッチ素子などを含む単位素子72が、ガラス基板71上に2次元状に多数配列されたものであるが、Y方向の単位素子72の数よりもX方向の単位素子72の数の方を大きくした帯状の検出器として構成されている。
ここで、周期情報撮像放射線画像検出器40における各画素単位あるいはサブ画素ごとの構造の詳細について以下に説明する。なお、本実施形態でサブ画素とは、配列周期の位相が互いに逆位相となるように交互に配列された2つの線状電極群の組のことをいう。図7は周期情報撮像放射線画像検出器40の一部の平面図、図8は図7に示す周期情報撮像放射線画像検出器40の一部の8−8線断面図、図9は図7に示す周期情報撮像放射線画像検出器40の9−9線断面図である。
周期情報撮像放射線画像検出器40は、半導体層60において発生した電荷を収集する第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとから構成される電荷収集電極と、第1の線状電極群81aによって収集された電荷を蓄積する第1の蓄積容量41aと、第2の線状電極群81bによって収集された電荷を蓄積する第2の蓄積容量41bと、第1の蓄積容量41aに蓄積された電荷を読み出すための第1のTFTスイッチ42aと、第2の蓄積容量41bに蓄積された電荷を読み出すための第2のTFTスイッチ42bとを備えている。
図10に、4画素に対応する単位素子72の第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとの模式図を示す。第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとは、ともに多数の線状電極をピッチPで周期的に配列したものである。そして、第1の線状電極群81aの線状電極間に、第2の線状電極81bの線状電極が配置されるように形成され、第1の線状電極81aの線状電極の配列周期の位相と第2の線状電極群81bの線状電極の配列周期の位相とがπ(180°=ピッチの半分に相当)だけずれるように形成されている。また、図10に示すように、第1の線状電極群81aの線状電極どうしは接続されており、第2の線状電極群81bの線状電極どうしも接続されている。なお、線状電極間の接続線が電極として機能しないように、接続線を線状電極とは異なる面に配置する方が望ましいが、接続線の幅が狭ければ実質的な影響を問題にならないレベルに抑えることができる。
そして、第1の線状電極群81aの線状電極の配列ピッチPと、第2の線状電極群81bの線状電極の配列ピッチPは、2μm以上15μm以下とされる。なお、第1の線状電極群81aの各線状電極の幅と第2の線状電極群81bの各線状電極の幅は、1μm以上14μm以下である。
また、第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとは、たとえば、非晶質透明導電酸化膜から形成するようにすればよい。
また、第1の線状電極群81aおよび第2の線状電極群81bと半導体層60との間に電極からの電荷注入を防止する一方で、半導体層60で発生した電荷を第1の線状電極群81aおよび第2の線状電極群81bで収集するための電荷輸送層や非晶質Seの結晶化を防止する結晶化防止層などの中間層を設けても良い。
第1の蓄積容量41aは、接続電極83aとゲート絶縁膜85と電荷蓄積容量電極84とから構成され、ゲート絶縁膜85が誘電体として作用し、接続電極83aと電荷蓄積容量電極84との間に電荷が蓄積される。また、第2の蓄積容量41bは、接続電極83bとゲート絶縁膜85と電荷蓄積容量電極84とから構成され、ゲート絶縁膜85が誘電体として作用し、接続電極83bと電荷蓄積容量電極84との間に電荷が蓄積される。
第1のTFT42aは、後述する走査配線73から延伸して形成されたゲート電極43aと、接続電極83aから延伸して形成されたドレイン電極43bと、後述するデータ配線74から延伸して形成されたソース電極43cと、ゲート絶縁膜85と、半導体膜88aなどから構成されている。また、第2のTFT42bは、走査配線73から延伸して形成されたゲート電極44aと、接続電極83bから延伸して形成されたドレイン電極44bと、データ配線74から延伸して形成されたソース電極44cと、ゲート絶縁膜85と、半導体膜88bなどから構成されている。ゲート絶縁膜85は、たとえば、SiNや、SiOなどから形成される。また、半導体膜88a,88bは、第1および第2のTFTスイッチ42a,42bのチャネル部であり、データ配線74と接続電極83a,83bとを結ぶ電流の通路である。
そして、絶縁保護膜87が、第1の蓄積容量41aと第2の蓄積容量41b、第1のTFTスイッチ42aと第2のTFTスイッチ42b、およびデータ配線74などを覆うように形成されている。絶縁保護膜87には、第1の線状電極群81aと接続電極83aの接続部分および第2の線状電極群81bと接続電極83bの接続部分において、コンタクトホール86が形成されている。
そして、絶縁保護膜87の上面に層間絶縁膜82が形成されており、層間絶縁膜82には、コンタクトホール86が貫通しており、そのコンタクトホール86を介して第1の線状電極群81aと接続電極83aとが接続され、第2の線状電極群81bと接続電極83bとが接続されている。層間絶縁膜82は、有機絶縁膜であり、第1および第2のTFTスイッチ42a,42bの電気的な絶縁分離を図っている。有機絶縁膜の材料としては、たとえば、アクリル樹脂を用いることができる。
走査配線73およびデータ配線74は、図7に示すように、格子状に配列された電極配線であり、その交点近傍に第1のTFTスイッチ42aおよび第2のTFTスイッチ42bが形成されている。そして、第1のTFTスイッチ42aと第2のTFTスイッチ42bとには、それぞれ別の走査配線73が接続されており、第1のTFTスイッチ42aと第2のTFTスイッチ42bとは別個にON/OFF制御されるように構成されている。
そして、データ配線74の終端には、データ配線74に流れ出した信号電荷を検出するアンプからなる読出回路(図示省略)が接続され、走査配線73には、第1のTFTスイッチ42aおよび第2のTFTスイッチ42bをそれぞれ独立にON/OFF制御するための制御信号を出力するゲートドライバ(図示省略)が接続されている。
そして、周期情報撮像放射線画像検出器40は、その線状電極の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して垂直になるように配置されている。すなわち、線状電極の延伸方向が、図1に示すY方向に平行になるように配置されている。なお、回折格子30は、その回折部材32の延伸方向が、周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極の延伸方向と平行になるように配置されている。
また、本実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器40は、放射線源11を通り周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極に平行な軸を中心軸とする円筒面に沿って形成されている。
なお、本実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器40は、具体的には、以下のようにして形成するようにすればよい。たとえば、アクティブマトリクス基板70の基板71として透明なフレキシブル基板を用い、そのフレキシブル基板上に単位素子72を形成した後、上記円筒面を有する基材に貼り合わせ、その後、アクティブマトリクス基板71上に半導体層60および上部電極50を形成するようにすればよい。なお、フレキシブル基板上に単位素子72を形成し、アクティブマトリクス基板71上に半導体層60および上部電極50を形成した後、上記円筒面を有する基材に貼り合わせるようにしてもよいが、半導体層60が厚い場合は割れたり剥離したりしやすくなる。また、基板71として、上記フレキシブル基板の代わりにプラスチックフィルムを貼りあわせて補強した薄いガラス基板を用いるようにしてもよい。なお、基板側から光照射を行う場合は透明基板および透明基材を用いることが望ましい。
また、移動機構55は、上述したように回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40を一体的にY方向に沿って移動させるものであるとともに、さらに回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40がY方向について所定の位置にあるときに、その位置において回折格子30または周期情報撮像放射線画像検出器40をその面に沿ってY方向に直交する方向に移動させるものでもある。たとえば、周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極の配列ピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより、n種類の位相成分の画像信号を取得することができる。n種類の画像信号からは、各画素ごとに位相シフトの微分量、すなわち被写体20によって生じた放射線の屈折角度に応じた量を復元することができ、様々な画像処理とその表現を介して、いわゆる位相コントラスト画像として供することができる。たとえば、4種類の位相成分または6種類の位相成分の画像信号を取得するように周期情報撮像放射線画像検出器40を移動させることが望ましいが、本実施形態のように、電荷収集電極を第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとから構成する場合には、配列ピッチPの1/2だけ動かすことにより4種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができ、配列ピッチPの1/3ずつ動かすことにより6種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。
次に、第1の実施形態の放射線位相画像撮像装置による周期情報撮像放射線画像検出器への放射線画像の記録および読取りの作用について説明する。
まず、放射線照射部10と回折格子30との間に被写体20が配置される(図1参照)。なお、本実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線照射部10と回折格子30との間に被写体20を配置するようにしたが、回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40との間に配置するようにしてもよい。その場合、被写体20から周期情報撮像放射線画像検出器40までの距離が近くなるとともに、拡大率が小さくなるので既存の放射線撮影室内に設置し易くなる。また、回折格子30として振幅変調型格子を利用する場合には、被写体20への被曝量の低減の観点から、特に、被写体を回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40との間に配置することが望ましい。
そして、放射線照射部10の放射線源11から放射線が射出され、その放射線はスリット部材12のスリット12aを通過してファンビームとなって被写体20に照射される。そして、被写体20を透過した放射線は回折格子30に照射される。照射された放射線は、回折格子30で回折されることにより、回折格子30から放射線の光軸方向における所定の距離において、回折格子の自己像を形成する。
たとえば、回折格子30が、90°の位相変調を与える位相変調型格子の場合、上式(2)(180°の位相変調型格子や強度変調型格子の場合は、上式(3))で与えられる距離において回折格子30の自己像を形成する。一方、被写体20によって、回折格子30に入射する放射線の波面は歪むため、回折格子30の自己像はそれに従って変形している。
そして、電圧源によって周期情報撮像放射線画像検出器40の上部電極50に正の電圧を印加した状態において、上記のようにして回折格子30によって形成された自己像を担持した放射線が、周期情報撮像放射線画像検出器40の上部電極50側から照射される。なお、本実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、周期情報撮像放射線画像検出器40は、上部電極50が放射線照射部10側を向くように配置されている。
そして、周期情報撮像放射線画像検出器40に照射された放射線は、上部電極50を透過し、半導体層60に照射される。そして、その放射線の照射によって半導体層60において電荷対が発生し、そのうち負の電荷は上部電極50に帯電した正の電荷と結合して消滅し、正の電荷は各単位素子72の第1および第2の線状電極群81a,81bに収集され、第1および第2の蓄積容量41a,41bに蓄積される。
ここで、本放射線位相画像撮影装置の周期情報撮像放射線画像検出器40においては、半導体層60において発生した電荷を収集する電荷収集電極が、第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとから構成されている。したがって、上記のようにして上部電極50に電圧を印加すると、図11の点線矢印で示すように、半導体層60内に、第1および第2の線状電極群81a,81bの各線状電極に向かってほぼ平行な、すなわち上部電極50の面にほぼ垂直な電界が形成される。半導体層60内に発生した電荷はその電界に沿って拡散することなく各線状電極に収集されるので、第1および第2の線状電極群81a,81bは、実質的に振幅型回折格子とその後に設置された検出器の組合せと同等の機能を果たすことになる。したがって、第1の蓄積容量41aには、上記変形した回折格子30の自己像と第1の線状電極群81aによって形成される実質的な回折格子との重ね合わせにより生成された画像コントラストを表す電荷が蓄積され、第2の蓄積容量41bには、上記変形した回折格子30の自己像と第2の線状電極群81bによって形成される実質的な回折格子との重ね合わせにより生成された画像コントラストを表す電荷が蓄積される。上記画像コントラストは、一般にモアレ縞となっている。そして、第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとは、上述したように互いにπだけ位相がずれているので、互いにπだけ位相がずれた2種類の位相成分に対応する信号が周期情報撮像放射線画像検出器40により検出される。
そして、次に、図示省略したゲートドライバから第1のTFTスイッチ42aに接続された各走査配線73に第1のTFTスイッチ42aをONするための制御信号が順次出力される。そして、ゲートドライバから出力された制御信号に応じて第1のTFTスイッチ42aがONし、各単位素子72の第1の蓄積容量41aからデータ配線74に蓄積電荷が読み出される。そして、データ配線74に流れ出した電荷信号は、図示省略した読出回路のチャージアンプにより第1の位相成分に対応する画像信号として検出される。
ついで、図示省略したゲートドライバから第2のTFTスイッチ42bに接続された各走査配線73に第2のTFTスイッチ42bをONするための制御信号が順次出力される。そして、ゲートドライバから出力された制御信号に応じて第2のTFTスイッチ42bがONし、各単位素子72の第2の蓄積容量41bからデータ配線74に蓄積電荷が読み出される。そして、データ配線74に流れ出した電荷信号は、図示省略した読出回路のチャージアンプにより第2の位相成分に対応する画像信号として検出される。
そして、移動機構55による周期情報撮像放射線画像検出器40または回折格子30のY方向に直交する方向への移動にともなって、上述した周期情報撮像放射線画像検出器40への記録と画像信号の読取りがそれぞれ所定の位置について行なわれ、それぞれ所定の位置毎について第1および第2の位相成分に対応する画像信号が検出される。なお、周期情報撮像放射線画像検出器40の線状電極または回折格子30の回折部材が平面上に形成されており、その延伸方向が図1に示すY方向に平行になるように配置されている場合は、放射線源を通る上記延伸方向に平行な軸を中心とする円筒面への線状電極または回折部材の放射線源からの投影が均一なピッチになるように設定されるが、平面上に形成された検出器または回折格子を放射線源に対して上記延伸方向と垂直な方向に移動させることはピッチのずれが生じるために好ましくない。したがって、この方向の移動が必要な場合は円筒面上に形成する必要がある。
そして、次に、移動機構55によって放射線源11、スリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40が一体的にY方向に所定の距離だけ移動し、その位置において上記と同様の作用が繰り返される。
そして、上記のようにして検出された画像信号は位相画像取得部6に入力される。そして、位相画像取得部6は、複数の位相成分の画像信号に基づいて位相画像を生成する。具体的には、スリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40がY方向について所定の位置にあるときに取得された複数の位相成分の画像信号に基づいて部分位相画像が生成され、Y方向のそれぞれの位置について生成された部分位相画像を組み合わせることによって1画面の全体位相画像が生成される。なお、上記のような方法に限らず、たとえば、各位相成分毎について1画面分の画像信号を生成した後、その位相成分毎の画像信号に基づいて全体位相画像を生成するようにしてもよいが、本実施形態の方法の方が、画面全体にわたる格子や検出器の不均一性による影響が出にくく望ましい。
次に、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報撮像放射線画像検出器40の変形例について説明する。
図10に示した周期情報撮像放射線画像検出器40の第1の線状電極群81aおよび第2の線状電極群81bに加えて、図12に示すように、各単位素子72の第1および第2の線状電極群81a,81bからなる電荷収集電極を囲むように、格子状に定電位線状電極90を設けるようにしてもよい。電荷収集電極間に隙間があると電界が曲げられ、線状電極がない部分からも電荷が集まり、位相成分のコンタミが起こる。そこで、上述したように定電位が印加される定電位線状電極90を設けることによって、電界を安定させることができ、上記のようなコンタミの発生を防止することができる。定電位線状電極90には、周囲の電荷収集電極との間の電位差が大きくならないような電位が印加される。つまり、電荷収集電極とほぼ同電位の電位とされ、具体的には、接地またはそれに近い電位とされる。なお、上記のように定電位線状電極90を設ける場合には、第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bは、図12に示すように構成および配置することが望ましい。
また、上記実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器40においては、各単位素子72に、電荷収集電極として、互いにπだけ位相のずれた第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとを設けるようにしたが、電荷収集電極の形状としてはこれに限らない。
たとえば、図13に示すように、線状電極をピッチPで多数配列した第1〜第6の線状電極群101〜106を、各線状電極群の線状電極の配列周期の位相がπ/3ずつずれるように配置するようにしてもよい。具体的には、第1の線状電極群101の位相を0とすると、第2の線状電極群102の位相はπ/3、第3の線状電極群103の位相は2π/3、第4の線状電極群104の位相はπ、第5の線状電極群105の位相は4π/3、第6の線状電極群106の位相は5π/3となるように配置するようにしてもよい。
図13に示すように電荷収集電極を構成し、第1〜第6の線状電極群101〜106によって収集された電荷を各線状電極群毎に読み出すようにすることによって、一度の放射線画像の撮影により、互いに位相の異なる6種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。
また、図14に示すように、1つの単位素子72に対応する画素を複数(ここでは、3つ)のサブ画素に区分し、このサブ画素毎に、互いに位相の異なる線状電極群を配置するようにしてもよい。なお、上記サブ画素は、前述したように配列周期の位相が互いに逆位相となるように交互に配列された2つの線状電極群の組を意味している。具体的には、図14に示す変形例では、サブ画素SP1に、線状電極がピッチPで配列された第1の線状電極群111と第2の線状電極群112とを互いに位相がπだけずれるように配置し、サブ画素SP2に、線状電極がピッチPで配列された第3の線状電極群113と第4の線状電極群114とを互いに位相がπだけずれるように配置し、サブ画素SP3に、線状電極がピッチPで配列された第5の線状電極群115と第6の線状電極群116とを互いに位相がπだけずれるように配置している。そして、サブ画素SP1とサブ画素SP2の隣接する線状電極群がピッチ(7/6)・Pだけ離れるように配置し、サブ画素SP2とサブ画素SP3の隣接する線状電極群がピッチ(7/6)・Pだけ離れるように配置することによってサブ画素間で位相が4π/3ずれるように配置している。図14に示すように1画素の中に線状電極群を配置することによって、第1の線状電極群111の位相を0とすると、第2の線状電極群112の位相はπ、第3の線状電極群113の位相は4π/3、第4の線状電極群114の位相はπ/3、第5の線状電極群115の位相は2π/3、第6の線状電極群116の位相は5π/3となる。なお、線状電極群117と線状電極群118は、隣接画素の線状電極群である。
図14に示すように電荷収集電極を構成し、第1〜第6の線状電極群111〜116によって収集された電荷を各線状電極群毎に読み出すようにすることによって、一度の放射線画像の撮影により、互いに異なる6種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。図13に示す電荷収集電極の構成でも6種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができるが、図14に示すように電荷収集電極を構成することによって、線状電極の幅を図13の場合に比べて広くすることができる。図14に示す構成とすると空間分解能は低下するが、線状電極の接続も容易である。
また、図14に示した第1〜第6の線状電極群111〜116に加えて、図15に示すように、各単位素子72の第1〜第6の線状電極群111〜116からなる電荷収集電極を囲むように、格子状に定電位線状電極119を設けるようにしてもよい。この定電位線状電極119の作用効果は、図12における説明と同様である。定電位線状電極119にも、周囲の電荷収集電極との間の電位差が大きくならないような電位が印加される。つまり、電荷収集電極とほぼ同電位の電位とされ、具体的には、接地またはそれに近い電位とされる。なお、図15に示すように、定電位線状電極119を設ける場合には、線状電極に直交する方向に隣接する画素間の線状電極群、具体的には、線状電極群116と線状電極群117とのピッチは(10/6)・Pとされる。
また、図15に示すように定電位電極119を各画素を囲むように設けるのではなく、図16に示すように定電位電極120を各サブ画素を囲むように設けるようにしてもよい。
また、図17に示すように、1つの検出素子72に対応する画素を2つのサブ画素に区分し、このサブ画素毎に、互いに位相の異なる線状電極群を配置するようにしてもよい。具体的には、図17に示す変形例では、サブ画素SP1に、線状電極がピッチPで配列された第1の線状電極群131と第2の線状電極群132とを互いに位相がπだけずれるように配置し、サブ画素SP2に、線状電極がピッチPで配列された第3の線状電極群133と第4の線状電極群134とを互いに位相がπだけずれるように配置している。そして、サブ画素SP1とサブ画素SP2の隣接する線状電極群がピッチ5P/4だけ離れるように配置すると、第1の線状電極群131の位相を0とすると、第2の線状電極群132の位相はπ、第3の線状電極群133の位相は3π/2、第4の線状電極群134の位相はπ/2となり、第1〜第4の線状電極群はπ/2ずつ異なる位相に対応した線状電極群となる。なお、線状電極群135〜138は、隣接画素の線状電極群であり、線状電極群135が、第1の線状電極群131と同じ位相の信号を検出するものであり、線状電極群136が、第2の線状電極群132と同じ位相の信号を検出するものであり、線状電極群137が、第3の線状電極群133と同じ位相の信号を検出するものであり、線状電極群138が、第4の線状電極群134と同じ位相の信号を検出するものである。
図17に示すように電荷収集電極を構成し、第1〜第4の線状電極群131〜134によって収集された電荷を各線状電極群毎に読み出すようにすることによって、一度の放射線画像の撮影により、互いに異なる4種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。
また、図14および図17では、1つの検出素子72に対応する画素を3つまたは2つのサブ画素に区分した場合を示したが、これに限らず、n個(n≧4)のサブ画素に区分してもよい。この場合、隣接するサブ画素における隣接する線状電極群間のピッチを、(2n+1)P/2nにするとπ/nずつ異なる位相に対応した線状電極群とすることができる。
2つ〜3つ程度のサブ画素に区分すれば4つ〜6つの位相成分のデータが一度の撮影で得られ、周期情報撮像放射線画像検出器40を線状電極ピッチの1/n単位で移動することなく好ましい位相画像を取得することができる。また、サブ画素に分割しないで4つ〜6つの位相成分のデータを一度の撮影で得るためには図13の構成が考えられるが、各線状電極の幅が狭くなり、製造上の問題が生じるおそれがあり実用的でない。一方、画素サイズを維持したままn≧4とすると、個々の線状電極群の線状電極の数が少なくなり、位相成分のデータとして精度が低下することになる。
また、上記のように複数のサブ画素に区分する場合には、図14〜図17に示すように、サブ画素内の線状電極群の組の線状電極の長さ方向についての幅を、線状電極群の組の長さ方向に直交する方向についての幅よりも大きくすることが望ましい。
また、上述した変形例は、各単位素子72に複数の線状電極群を設けるようにした例であるが、たとえば、図18に示すように、各単位素子72に、線状電極がピッチPで配列された線状電極群121を1つだけ設けるようしてもよい。なお、図18は隣接する4つの単位素子72の線状電極群121を示している。なお、図18に示すように、単位素子72の電荷収集電極を1つの線状電極群によって構成するとともに、互いに異なる複数種類の位相成分に対応する画像信号を取得する場合には、移動機構55により周期情報撮像放射線画像検出器40または回折格子30をそれぞれの面に沿って線状電極と直交する方向(図18の矢印A方向)に相対的に移動させ、その移動にともなって放射線画像の撮影を複数回行なうようにすればよい。たとえば、ピッチPの1/3ずつ動かして、それぞれの位置での放射線画像の撮影を行なうことにより3種類の位相成分に対応する画像信号が取得でき、また、ピッチPの1/6ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより6種類の位相成分に対応する画像信号が取得できる。
また、図18に示す線状電極群121からなる電荷収集電極に、さらに、図19に示すように、定電位線状電極122を設けるようにしてもよい。定電位線状電極122は、線状電極群121の各線状電極間に配置されるとともに、各単位素子72を囲むように格子状に配置されている。この定電位線状電極122の作用効果は、図12における説明と同様である。定電位線状電極122にも、周囲の電荷収集電極との間の電位差が大きくならないような電位が印加される。つまり、電荷収集電極とほぼ同電位の電位とされ、具体的には、接地またはそれに近い電位とされる。
また、図10においては、各単位素子72に、互いに位相がπだけずれた第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとを設ける場合について説明したが、これに限らず、たとえば、各単位素子72に位相が2π/3ずつずれた3つの線状電極群を設けるようにしてもよい。このように電荷収集電極を構成することにより、1回の放射線画像の撮影で3種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。つまり、各単位素子72に線状電極群を1つだけ設けた放射線画像検出器を用いた場合と比較すると、放射線画像の撮影回数を1/3にすることができる。また、各単位素子72の電荷収集電極を、上記のように3つの線状電極群から構成するとともに、放射線画像検出器および回折格子を上述したように相対的に移動させる移動機構を設け、たとえば、ピッチPの1/2ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより6種類の位相成分に対応する画像信号が取得できる。
なお、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、TFTスイッチを備えた放射線画像検出器を用いるようにしたが、スイッチ素子としてはTFTだけでなく、CMOSやCCDなどを利用するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線画像の記録時に正電圧が印加される周期情報撮像放射線画像検出器40を用いるようにしたが、これに限らず、放射線画像の記録時に負の電圧が印加されるTFT読取方式の周期情報撮像放射線画像検出器を用いるようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、周期情報撮像放射線画像検出器40を円筒面に沿って配置するようにしたが、回折格子30についても、周期情報撮像放射線画像検出器40と同様に、円筒面に沿って配置するようにしてもよい。
次に、本発明の放射線位相画像撮影装置の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置は、光読取方式の周期情報撮像放射線画像検出器を用いたものである。第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置は、第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置と周期情報撮像放射線画像検出器の構成のみが異なるものであるため、以下のその周期情報撮像放射縁画像検出器の構成を中心に説明する。図20(A)は周期情報撮像放射線画像検出器の斜視図、図20(B)は図20(A)に示す周期情報撮像放射線画像検出器のXZ面断面図、図20(C)は図20(A)に示す周期情報撮像放射線画像検出器のXY面断面図である。
第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置における周期情報放射線画像検出器200は、図20(A)〜(C)に示すように、放射線を透過する第1の電極層201、第1の電極層201を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層202、記録用光導電層202において発生した電荷のうち一方の極性の電荷に対しては絶縁体として作用し、且つ他方の極性の電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層204、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層205、および第2の電極層206をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層202と電荷輸送層204との界面近傍には、記録用光導電層202内で発生した電荷を蓄積する蓄電部203が形成される。なお、上記各層は、ガラス基板207上に第2の電極層206から順に形成されている。
第1の電極層1としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
第2の電極層206は、読取光を透過する複数の透明線状電極206aと読取光を遮光する複数の遮光線状電極206bとを有するものである。透明線状電極206aと遮光線状電極206bとは、周期情報撮像放射線画像検出器200の画像形成領域の一方の端部から他方の端部まで連続して直線状に延びるものである。そして、透明線状電極206aと遮光線状電極206bとは、図20(A),(B)に示すように、所定の間隔を空けて交互に平行に配列されている。
透明線状電極206aは読取光を透過するとともに、導電性を有する材料から形成されている。たとえば、第1の電極層1と同様に、ITO、IZOやIDIXOを用いることができる。そして、その厚さは100〜200nm程度である。
遮光線状電極206bは読取光を遮光するとともに、導電性を有する材料から形成されている。消去光は透過することが望ましいので、たとえば、上記の透明導電材料とカラーフィルターを組み合せて用いることができる。透明導電材料の厚さは100〜200nm程度である。
そして、後述するように隣接する透明線状電極206aと遮光線状電極206bを1組として画像信号が読み出されるが、本実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器200においては、図21に示すように、透明線状電極206aと遮光線状電極206bの組が、放射線画像を構成する1画素単位に対応する幅の中に20組配置されるように構成されている。つまり、1画素単位に対応する幅の中に第1の線状電極組211、第2の線状電極組212、第3の線状電極組213、第4の線状電極組214、・・・など第20の線状電極組までが配置されている。ここで、本発明においては、第2の実施形態の「画素単位」は線状電極と垂直方向の区分のみを意味するものとする。そして、図20に示すように、第1の線状電極組211と第3の線状電極組213との間隔と、第2の線状電極組212と第4の線状電極組214との間隔、など1組おきの間隔がそれぞれピッチPとなるように配置されている。このピッチPは2μm以上15μm以下に設定される。そして、第2n−1(nは1以上10以下の整数)の線状電極組から第1の線状電極群が構成され、第2n(nは1以上10以下の整数)の線状電極組から第2の線状電極群が構成される。そして、上述した1画素幅内の第1および第2の線状電極群が、線状電極の長さ方向に直交する方向に繰り返して配置される。この場合、第1の線状電極群と第2の線状電極群とは、線状電極組の配列周期の位相がπだけずれるように配置されていることになる。なお、図示していないが、第1の線状電極群の透明線状電極206aどうしは導線などの接続線により物理的に接続されており、第2の線状電極群の透明線状電極206aどうしも導線などの接続線により物理的に接続されている。
記録用光導電層202は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。厚さは10μm以上1500μm以下が適切である。また、特にマンモグラフィ用途である場合には、150μm以上250μm以下であることが好ましく、一般撮影用途である場合には、500μm以上1200μm以下であることが好ましい。
電荷輸送層204としては、たとえば、放射線画像の記録の際に第1の電極層201に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば10以上、望ましくは10以上)、たとえば、ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se、AsSe等の半導体物質が適当である。厚さは0.2〜2μm程度が適切である。
読取用光導電層205としては、読取光の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、たとえば、a−Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。厚さは5〜20μm程度が適切である。
そして、周期情報撮像放射線画像検出器200は、その線状電極の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して垂直になるように配置されている。すなわち、線状電極の延伸方向が、図1に示すY方向に平行になるように配置されている。なお、回折格子30は、その回折部材32の延伸方向が、周期情報撮像放射線画像検出器200の線状電極の延伸方向と平行になるように配置されている。
また、本実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器200は、放射線源11を通り周期情報撮像放射線画像検出器200の線状電極に平行な軸を中心軸とする円筒面に沿って形成されている。
次に、第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置の周期情報撮像放射線画像検出器への放射線画像の記録および読取りの作用について説明する。
放射線照射部10からの放射線の射出から回折格子30による自己像の形成までは上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置の作用と同様であるので説明を省略する。
そして、図22(A)に示すように高圧電源300によって周期情報撮像放射線画像検出器200の第1の電極層201に負の電圧を印加した状態において、回折格子30のタルボ効果によって形成された自己像を担持した放射線が、周期情報撮像放射線画像検出器200の第1の電極層201側から照射される。
そして、周期情報撮像放射線画像検出器200に照射された放射線は、第1の電極層201を透過し、記録用光導電層202に照射される。そして、その放射線の照射によって記録用光導電層202において電荷対が発生し、そのうち正の電荷は第1の電極層201に帯電した負の電荷と結合して消滅し、負の電荷は潜像電荷として記録用光導電層202と電荷輸送層204との界面に形成される蓄電部203に蓄積される(図22(B)参照)。
ここで、本実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器200においては、記録用光導電層202において発生した電荷を蓄電部203に収集するために用いられる第2の電極層206が、透明線状電極206aと遮光線状電極206bとから構成されている。したがって、上記のようにして第1の電極層201に電圧を印加すると、記録用光導電層202内に、透明線状電極206aおよび遮光線状電極206bの各線状電極から第1の電極層201に向かってほぼ平行な、すなわち第1の電極層201の面にほぼ垂直な電界が形成される。記録用光導電層202内に発生した負電荷はその電界に沿って拡散することなく各線状電極方向に移動して蓄電部203に収集されるので、透明線状電極206aおよび遮光線状電極206bは、その後に設置された検出器の組合せと実質的に振幅型回折格子と同等の機能を果たすことになる。したがって、図21に示した第2n−1(nは1以上10以下の整数)の線状電極組からなる第1の線状電極群の上部の蓄電部203には、変形した回折格子30の自己像と上記第1の線状電極群によって形成される実質的な回折格子との重ね合わせにより生成された画像コントラストを表す電荷が蓄積され、図21に示した第2n(nは1以上10以下の整数)の線状電極組からなる第2の線状電極群の上部の蓄電部203には、変形した回折格子30の自己像と上記第2の線状電極群によって形成される実質的な回折格子との重ね合わせにより強度変調を受け、波面の歪みを反映した信号として電荷が蓄積される。そして、第1の線状電極群と第2の線状電極群とは、上述したように互いにπだけ位相がずれているので、互いにπだけ位相がずれた2種類の位相成分に対応する画像信号が周期情報撮像放射線画像検出器200により検出される。
そして、次に、図23に示すように、第1の電極層201が接地された状態において、第2の電極層206側から読取光L1が照射され、読取光L1は透明線状電極206aを透過して読取用光導電層205に照射される。読取光L1の照射により読取用光導電層205において発生した正の電荷が蓄電部204における潜像電荷と結合するとともに、負の電荷が、遮光線状電極206bに接続されたチャージアンプ305を介して遮光線状電極206bに帯電した正の電荷と結合する。
そして、読取用光導電層205において発生した負の電荷と遮光線状電極206bに帯電した正の電荷との結合によって、チャージアンプ305に電流が流れ、この電流が積分されて画像信号として検出される。
このとき、図21に示す第1の線状電極組211と第3の線状電極組213からなる第1の線状電極群から流れ出した電荷はチャージアンプ305により第1の位相成分に対応する画像信号として検出される。一方、図21に示す第2の線状電極組212と第4の線状電極組214からなる第2の線状電極群から流れ出した電荷はチャージアンプ305により第2の位相成分に対応する画像信号として検出される。
そして、移動機構55による周期情報撮像放射線画像検出器200または回折格子30のY方向に直交する方向への移動にともなって、上述した周期情報撮像放射線画像検出器40への記録と画像信号の読取りがそれぞれ所定の位置について行なわれ、それぞれ所定の位置毎について第1および第2の位相成分に対応する画像信号が検出される。
そして、次に、移動機構55によってスリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器200が一体的にY方向に所定の距離だけ移動し、その位置において上記と同様の作用が繰り返される。
そして、上記のようにして検出された画像信号は位相画像取得部6に入力される。そして、位相画像取得部6は、複数の位相成分の画像信号に基づいて位相画像を生成する。具体的には、スリット部材12、回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器200がY方向について所定の位置にあるときに取得された複数の位相成分の画像信号に基づいて部分位相画像が生成され、Y方向のそれぞれの位置について生成された部分位相画像を組み合わせることによって1画面の全体位相画像が生成される。
なお、上記第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置において、移動機構55により周期情報撮像放射線画像検出器200または回折格子30をそれぞれの面に沿ってY方向に直交する方向に、たとえば、ピッチPの1/3ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより6種類の位相成分に対応する画像信号が取得できる。
また、上記第1の実施形態の場合と同様に第2の実施形態においても、それぞれの線状電極群に属する線状電極群が順番に配列された線状電極群の組を異なる位置に互いに位相が異なるように配置することができる。そのようにすることによって上述した移動機構による移動がなくても位相画像を形成するのに十分な数の位相成分に対応する画像を同時に取得することができる。
また、上記第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線画像の記録時に負電圧が印加される周期情報撮像放射線画像検出器200を用いるようにしたが、これに限らず、放射線画像の記録時に正の電圧が印加される光読取方式の放射線画像検出器を用いるようにしてもよい。
また、上記第1および第2の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、移動機構55により回折格子30および周期情報撮像放射線画像検出器40,200を一体的にY方向に沿って移動させて所定の位置で静止させた後、さらその位置において回折格子30または周期情報撮像放射線画像検出器40,200をその面に沿ってY方向に直交する方向に移動させて複数種類の位相成分の画像信号を取得するようにしたが、周期情報撮像放射線画像検出器が一度の撮影で必要十分な種類の位相成分の画像信号を取得できる構成である場合には、上記のように一旦静止することなく、Y方向に移動させながら撮像を行うようにしてもよい。
次に、本発明の放射線位相画像撮影装置の第3の実施形態について説明する。図24に第3の実施形態の放射線位相画像撮影装置の概略構成を表す斜視図を示す。図25に図24に示す放射線位相画像撮影装置の上面図(X−R断面図)を示す。図25の紙面厚さ方向が図24のY方向である。
本実施形態の放射線位相画像撮影装置は、図24に示すように、放射線を被写体20に向かって照射する放射線照射部10と、被写体20を透過した放射線が照射され、その放射線を回折する回折格子320と、回折格子320により回折された放射線の周期情報を検出する周期情報撮像放射線画像検出器300と、周期情報撮像放射線画像検出器300により検出された画像信号に基づいて位相画像を形成する位相画像取得部6と、放射線照射部10における放射線源11、スリット部材12、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300をY方向に沿って移動させる移動機構56とを備えている。
放射線照射部10の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
回折格子320は、図26に示すように、基板321と、この基板321に取り付けられた複数の回折部材322とを備えている。複数の回折部材322は、いずれも一方向(図26中紙面の厚さ方向)に延びる線状とされている。複数の回折部材322の配列ピッチ(つまり回折格子の周期)Pは、本実施形態では、一定である。
そして、本実施形態の回折格子320は、第1の実施形態の回折格子30と回折部材の延伸方向が異なる。回折格子320は、その回折部材322の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して平行になるように配置されている。すなわち、回折部材322の延伸方向が、図24に示すX方向に平行になるように構成されている。
回折部材322の材料や厚さなどについては、第1の実施形態の回折格子30と同様である。
なお、放射線照射部10として、複数の放射線の焦点を有するものを用いる場合には、放射線の焦点のY方向についての間隔Pと、上記焦点と回折格子320との距離L(図25参照)と、回折格子320と周期情報撮像放射線画像検出器300との距離Z(図25参照)と、周期情報撮像放射線画像検出器300の線状電極の間隔P(図10参照)とが下式(1)を満たすことができるように構成することが望ましい。
Figure 2010253194
また、本実施形態の放射線位相画像撮影装置の構成をタルボ干渉計として機能させるためには、さらにいくつかの条件をほぼ満たさねばならない。その条件について以下に説明する。
回折格子320と周期情報撮像放射線画像検出器300との距離Zは、回折格子320が90°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
ただし、λは放射線の波長(通常は中心波長)、mは0か正の整数、Pは上述した回折部材322の格子ピッチである。
また、回折格子320が180°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、または、回折格子320が振幅変調型格子である場合には、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
また、本実施形態における回折格子320は、放射線照射部10から射出され被写体20を透過したファンビームの照射範囲に応じた大きさであり、Y方向の幅よりもX方向の幅の方を大きくした帯状の形状で構成されたものである。
移動機構56は、図4に示すように、放射線源11、スリット部材12、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300を一体的にY方向に沿って移動させるものであり、この移動機構56による移動によって被写体20が放射線照射部10から射出されたファンビームによってY方向に走査される。
また、本実施形態においては、上述したように回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300をY方向に沿って移動させるようにしたが、これに限らず、上記第1の実施形態と同様に、図5に示すように、放射線源11と周期情報撮像放射線画像検出器300とを結ぶ直線1を半径とし、放射線源11を中心とする円弧に沿って一体的に移動させるようにしてもよい。
周期情報撮像放射線画像検出器300については、その線状電極の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して平行になるように構成されていること以外は、上記第1または第2の実施形態の周期情報撮像放射線画像検出器40,200と同様である。なお、本実施形態においては、周期情報撮像放射線画像検出器300を、回折格子320と平行な平面上に形成するようにしてもよい。
また、移動機構56は、上述したように回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300を一体的にY方向に沿って移動させるものであるとともに、さらに回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300がY方向について所定の位置にあるときに、その位置において回折格子320または周期情報撮像放射線画像検出器300をその面に沿ってさらにY方向に所定のピッチで移動させるものでもある。たとえば、周期情報撮像放射線画像検出器300の線状電極の配列ピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより、n種類の位相成分の画像信号を取得することができる。たとえば、4種類の位相成分または6種類の位相成分の画像信号を取得するように周期情報撮像放射線画像検出器300を移動させることが望ましいが、上記第1の実施形態と同様に、電荷収集電極を第1の線状電極群81aと第2の線状電極群81bとから構成する場合には、配列ピッチPの1/2だけ動かすことにより4種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができ、配列ピッチPの1/3ずつ動かすことにより6種類の位相成分に対応する画像信号を取得することができる。本実施形態においては周期情報撮像放射線画像検出器または回折格子が平面上に形成された場合においてもY方向の所定の位置においてさらにY方向に所定のピッチで移動させることが可能である。
第3の実施形態の放射線位相画像撮像装置による周期情報撮像放射線画像検出器への放射線画像の記録および読取りの作用は、上述した移動機構56による回折格子320または周期情報撮像放射線画像検出器300のY方向についての所定のピッチでの移動以外は、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置と同様である。
そして、第3の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、移動機構56による周期情報撮像放射線画像検出器300または回折格子320のY方向への所定のピッチでの移動にともなって、周期情報撮像放射線画像検出器40への記録と画像信号の読取りがそれぞれ所定の位置について行なわれ、それぞれ所定の位置毎について第1および第2の位相成分に対応する画像信号が検出される。
そして、次に、移動機構56によってスリット部材12、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300が一体的にY方向に所定の距離だけ移動し、その位置において上記と同様の作用が繰り返される。
そして、上記のようにして検出された画像信号は位相画像取得部6に入力される。そして、位相画像取得部6は、複数の位相成分の画像信号に基づいて位相画像を生成する。具体的には、スリット部材12、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300がY方向について所定の位置にあるときに取得された複数の位相成分の画像信号に基づいて部分位相画像が生成され、Y方向のそれぞれの位置について生成された部分位相画像を組み合わせることによって1画面の全体位相画像が生成される。
なお、上記第3の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線照射部10から射出されるファンビームは、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300の位置における照射範囲のY方向についての辺縁において、回折格子320および周期情報撮像放射線画像検出器300の線状電極の干渉条件に実質的に影響を及ぼさない角度で入射するものであることが望ましい。以下のその角度について検討する。なお、ここでは、上記角度の許容範囲を回折格子320の位置ずれに換算して検討するものとする。
まず、放射線照射部10から射出されるファンビームのY方向についての中心軸Cと回折格子320との交点Qから回折部材に直交する方向に距離yだけ離れた場所(r,y)における回折部材の必要なピッチをΔyとすると、Δyは下式(7)のように表わすことができる(図27参照。図27は、図24に示す放射線位相画像撮影装置のY−R面断面図であり、紙面厚さ方向が図24のX方向に相当する。)
Figure 2010253194
ただし、rは放射線源11から回折格子320までの距離であり、rΔθはファンビームの中心軸Cと回折格子320との交点Qにおける回折部材のピッチである。
そして、y/r=tanθであるので、これを式(7)に代入すると、Δyは下式(8)で表わすことができる。
Figure 2010253194
したがって、(r,y)におけるピッチと交点QにおけるピッチrΔθとの比は下式(9)で表わすことができる。
Figure 2010253194
そして、上式(9)に基づいてθとΔy/rΔθとの関係を求めると、下表のようになる。
Figure 2010253194
ここで、回折格子320の回折部材322のピッチPを8μm、回折部材322の幅を3μmとし、周期情報撮像放射線画像検出器300の1画素の幅を約120μmとすると、回折格子320の位相がピッチの1/12程度以上ずれると別の位相成分の信号が同じ画素に混入することになって好ましくないと考えられる。ファンビームが中心軸CからY方向(回折部材に直交する方向)に広がることを考慮すると、1画素内の回折部材の位置ずれを8/12×1/2=8/24=0.333μm以下に抑えることが好ましい。
中心軸C上での回折部材のピッチを8μmとすると、ファンビームのY方向についての辺縁における1画素内の両端にある回折部材322の中心間はΔy/rΔθ×8×4だけ離れていることになる。
したがって、Δy/rΔθ×8×4−32<0.333を満たせばよいことになる。
よって、Δy/rΔθ<1.010となる。
したがって、上表1より、ファンビームのY方向片側の広がり角θを5°以下に抑えればよい。すなわち、ファンビームのY方向についての広がり角を10°以下に抑えることが望ましい。
また、上記説明では、周期情報撮像放射線画像検出器300の1画素の幅が約120μmの場合を検討したが、1画素の幅が約80μmの場合について検討する。なお、回折部材のピッチと幅については上記と同様である。
この場合には、回折格子320の位相がピッチの1/8程度以上ずれると別の位相成分の信号が同じ画素に混入することになって好ましくないと考えられる。ファンビームが中心軸CからY方向に広がることを考慮すると、1画素内の回折部材の位置ずれを8/8×1/2=8/16=0.5μm以下に抑えることが好ましい。
中心軸C上での回折部材のピッチを8μmとすると、ファンビームの辺縁における1画素内の両端にある回折部材の中心間はΔx/rΔθ×8×4だけ離れていることになる。
したがって、Δx/rΔθ×8×4−32<0.5を満たせばよいことになる。
よって、Δx/rΔθ<1.016となる。
したがって、上表1より、ファンビームのY方向片側の広がり角θを6°以下に抑えればよい。すなわち、ファンビームのY方向についての広がり角を12°以下に抑えることが望ましい。
なお、上記の検討結果より、回折部材のピッチはファンビームの広がり角θの制約に依存しないことがわかる。
また、上記第1から第3の実施形態においては、回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40,200,300の形状を帯状の形状とし、ファンビームの走査に応じて移動させるようにしたが、これに限らず、回折格子30と周期情報撮像放射線画像検出器40,200,300を、ファンビームの走査範囲を全てカバーする大きさとしてもよい。この場合には、スリット部材12のみを移動機構により移動させるようにすればよい。
次に、本発明の放射線位相画像撮影装置の第4の実施形態について説明する。図28に第4の実施形態の放射線位相画像撮影装置の概略構成を表す斜視図を示す。図29に図28に示す放射線位相画像撮影装置の上面図(X−R断面図)を示す。図29の紙面厚さ方向が図28のY方向である。
本実施形態の放射線位相画像撮影装置は、図28に示すように、放射線を被写体20に向かって照射する放射線照射部10と、被写体20を透過した放射線が照射され、その放射線を回折する第1の回折格子30と、第1の回折格子30により回折された放射線を回折する第2の回折格子420と、第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器400と、放射線画像検出器400により検出された画像信号に基づいて位相画像を形成する位相画像取得部6と、放射線照射部10におけるスリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400をY方向に沿って移動させる移動機構57とを備えている。
放射線照射部10の構成は、第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置と同様である。また、第1の回折格子30の構成は、第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置の回折格子30と同様である。なお、第1の回折格子30は、第2の回折格子420と同心の円筒面に形成してもよい。いずれの場合も放射線源11からこの円筒面に投影された回折格子のピッチを均一にする必要がある。
第2の回折格子420は、図30に示すように、基板421と、基板421に設けられた複数の回折部材422とを備えている。複数の回折部材422は、いずれも一方向(図30中紙面の厚さ方向)に延びる線状形状で形成されている。複数の回折部材422どうしの間隔(つまり、格子の周期)Pは、この実施形態では一定とされている。複数の回折部材422の素材としては、たとえば、金を用いることができる。第2の回折格子420については、第1の回折格子30より回折部材422を厚くした振幅変調型格子であることが望ましい。このとき、回折部材422は放射線を十分に吸収する厚さが必要である。たとえば、通常の医療診断用のX線エネルギー領域において必要な金の厚さは10μm〜数10μm程度になる。
また、第1の回折格子30および第2の回折格子420は、それぞれの回折部材の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して垂直になるように配置されている。すなわち、回折部材422の延伸方向が、図28に示すY方向に平行になるように配置されている。
なお、放射線照射部10として、複数の放射線の焦点を有するものを用いる場合には、放射線の焦点のX方向についての間隔Pと、上記焦点と第1の回折格子30との距離L(図29参照)と、第1の回折格子30と第2の回折格子420との距離Z(図29参照)と、第2の回折格子420の回折部材422の間隔P(図30参照)とが下式(7)を満たすことができるように構成することが望ましい。
Figure 2010253194
また、本実施形態の放射線位相画像撮影装置の構成をタルボ干渉計として機能させるためには、さらにいくつかの条件をほぼ満たさねばならない。その条件について以下に説明する。
第1の回折格子30と第2の回折格子420との距離Zは、第1の回折格子30が90°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
ただし、λは放射線の波長(通常は中心波長)、mは0か正の整数、Pは上述した回折部材32の格子ピッチである。
また、第1の回折格子30が180°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、または、第1の回折格子30が振幅変調型格子である場合には、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
また、本実施形態の第2の回折格子420は、放射線源11を通り第2の回折格子420の回折部材422に平行な軸を中心軸とする円筒面に沿って形成されている。
移動機構57は、図31に示すように、放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400を一体的にY方向に沿って移動させるものであり、この移動機構57による移動によって被写体20が放射線照射部10から射出されたファンビームによってY方向に走査される。
また、本実施形態においては、上述したようにスリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400をY方向に沿って移動させるようにしたが、これに限らず、図32に示すように、放射線源11と放射線画像検出器400とを結ぶ直線2を半径とし、放射線源11を中心とする円弧に沿って一体的に移動させるようにしてもよい。
放射線画像検出器400は、第1の回折格子30に入射した放射線が形成する第1の回折格子30の自己像を第2の回折格子420によって強度変調された画像信号として検出するものである。このような放射線画像検出器400は、直接変換型および間接変換型のフラットパネル検出器,イメージングプレート,増感スクリーンとフィルムの組合せ,など従来の放射線位相画像撮影装置に使われているものと同様でよいので、詳細な説明は省略する。
また、移動機構57は、上述したようにスリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400を一体的にY方向に沿って移動させるものであるとともに、さらに第1の回折格子30および第1の回折格子420がY方向について所定の位置にあるときに、その位置において第1の回折格子30または第2の回折格子をその面に沿ってY方向に直交する方向に移動させるものでもある。たとえば、第2の回折格子420の回折部材422の配列ピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより、n種類の位相成分の画像信号を取得することができる。n種類の画像信号からは、各画素ごとに位相シフトの微分量、すなわち被写体20によって生じた放射線の屈折角度に応じた量を復元することができ、様々な画像処理とその表現を介して、いわゆる位相コントラスト画像として供することができる。たとえば、4種類の位相成分または6種類の位相成分の画像信号を取得するように第2の回折格子420を移動させることが望ましい。
次に、第4の実施形態の放射線位相画像撮像装置による放射線画像検出器への放射線画像の記録および読取りの作用について説明する。
まず、放射線照射部10と第1の回折格子30との間に被写体20が配置される(図28参照)。なお、本実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線照射部10と第1の回折格子30との間に被写体20を配置するようにしたが、第1の回折格子30と第2の回折格子420との間に配置するようにしてもよい。その場合、被検体から放射線画像検出器40までの距離が近くなるとともに、拡大率が小さくなるので既存の放射線撮影室内に設置し易くなる。
そして、放射線照射部10の放射線源11から放射線が射出され、その放射線はスリット部材12のスリット12aを通過してファンビームとなって被写体20に照射される。そして、被写体20を透過した放射線は第1の回折格子30に照射される。照射された放射線は、第1の回折格子30で回折されることにより、第1の回折格子30から放射線の光軸方向における所定の距離において、第1の回折格子の自己像を形成する。
たとえば、回折格子30が、90°の位相変調を与える位相変調型格子の場合、上式(11)(180°の位相変調型格子や強度変調型格子の場合は、上式(12))で与えられる距離において第1の回折格子30の自己像を形成する。一方、被写体20によって、第1の回折格子30に入射する放射線の波面は歪むため、第1の回折格子30の自己像はそれに従って変形している。
続いて、放射線は、第2の回折格子420を通過する。その結果、上記の変形した第1の回折格子30の自己像は第2の回折格子420との重ね合わせにより、強度変調を受け、上記波面の歪みを反映した画像信号として放射線画像検出器400により検出される。
続いて順次、移動機構57により第2の回折格子420がその面に沿ってY方向に直交する方向に回折部材422のピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かされ、放射線画像検出器400により、それぞれのnに対する波面の歪みを反映したn種類の位相成分に対応する画像信号が検出される。
そして、次に、移動機構57によって放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400が一体的にY方向に所定の距離だけ移動し、その位置において上記と同様の作用が繰り返される。
そして、上記のようにして検出された画像信号は位相画像取得部6に入力される。そして、位相画像取得部6は、複数の位相成分の画像信号に基づいて位相画像を生成する。具体的には、放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子30、第2の回折格子420および放射線画像検出器400がY方向について所定の位置にあるときに取得された複数の位相成分の画像信号に基づいて部分位相画像が生成され、Y方向のそれぞれの位置について生成された部分位相画像を組み合わせることによって1画面の全体位相画像が生成される。なお、上記のような方法に限らず、たとえば、各位相成分毎について1画面分の画像信号を生成した後、その位相成分毎の画像信号に基づいて全体位相画像を生成するようにしてもよいが、本実施形態の方法の方が、画面全体にわたる格子や検出器の不均一性による影響が出にくく望ましい。
また、上記第4の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、第2の回折格子420を円筒面に沿って配置するようにしたが、第1の回折格子30についても、第2の回折格子420と同様に、円筒面に沿って配置するようにしてもよい。
次に、本発明の放射線位相画像撮影装置の第5の実施形態について説明する。図33に第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置の概略構成を表す斜視図を示す。図34に図33に示す放射線位相画像撮影装置の上面図(X−R断面図)を示す。図34の紙面厚さ方向が図33のY方向である。
本実施形態の放射線位相画像撮影装置は、図33に示すように、放射線を被写体20に向かって照射する放射線照射部10と、被写体20を透過した放射線が照射され、その放射線を回折する第1の回折格子320と、第1の回折格子320により回折された放射線を回折する第2の回折格子520と、第2の回折格子52によって回折された放射線を検出する放射線画像検出器400と、放射線画像検出器400により検出された画像信号に基づいて位相画像を形成する位相画像取得部6と、放射線照射部10における放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400をY方向に沿って移動させる移動機構58とを備えている。
放射線照射部10の構成は、上記第1の実施形態の放射線位相画像撮影装置と同様である。第1の回折格子320の構成は、第3の実施形態の放射線位相画像撮影装置の回折格子320と同様である。
第2の回折格子520は、図35に示すように、基板521と、基板521に設けられた複数の回折部材522とを備えている。複数の回折部材522は、いずれも一方向(図35中紙面の厚さ方向)に延びる線状形状で形成されている。複数の回折部材522どうしの間隔(つまり、格子の周期)Pは、この実施形態では一定とされている。複数の回折部材522の素材としては、たとえば、金を用いることができる。第2の回折格子520については、第1の回折格子320より回折部材522を厚くした振幅変調型格子であることが望ましい。このとき、回折部材522は放射線を十分に吸収する厚さが必要である。たとえば、通常の医療診断用のX線エネルギー領域において必要な金の厚さは10μm〜数10μm程度になる。
また、第1の回折格子320および第2の回折格子520は、それぞれの回折部材の延伸方向が、放射線照射部10から射出されたファンビームの広がり角が大きい方の扇面(図1のX−R面に沿って広がる扇面)に対して平行になるように配置されている。すなわち、回折部材322および回折部材522の延伸方向が、図33に示すX方向に平行になるように配置されている。
なお、放射線照射部10として、複数の放射線の焦点を有するものを用いる場合には、放射線の焦点のY方向についての間隔Pと、上記焦点と第1の回折格子320との距離L(図34参照)と、第1の回折格子320と第2の回折格子520との距離Z(図34参照)と、第2の回折格子520の回折部材522の間隔P(図35参照)とが下式(10)を満たすことができるように構成することが望ましい。
Figure 2010253194
また、本実施形態の放射線位相画像撮影装置の構成をタルボ干渉計として機能させるためには、さらにいくつかの条件をほぼ満たさねばならない。その条件について以下に説明する。
第1の回折格子320と第2の回折格子520との距離Zは、第1の回折格子320が90°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
ただし、λは放射線の波長(通常は中心波長)、mは0か正の整数、Pは上述した回折部材322の格子ピッチである。
また、回折格子320が180°の位相変調を与える位相変調型格子である場合、または、回折格子320が振幅変調型格子である場合には、次の条件をほぼ満たさなければならない。
Figure 2010253194
また、本実施形態の第2の回折格子520は、放射線源11を通り第2の回折格子520の回折部材522に配列方向(Y方向)に平行な軸を中心軸とする円筒面に沿って形成されている。
移動機構58は、図31に示すように、放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400を一体的にY方向に沿って移動させるものであり、この移動機構58による移動によって被写体20が放射線照射部10から射出されたファンビームによってY方向に走査される。
また、本実施形態においては、上述したようにスリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400をY方向に沿って移動させるようにしたが、これに限らず、図32に示すように、放射線源11と放射線画像検出器40とを結ぶ直線2を半径とし、放射線源11を中心とする円弧に沿って一体的に移動させるようにしてもよい。
放射線画像検出器400の構成は、上記第4の実施形態の放射線画像検出器400と同様である。
また、移動機構58は、上述したようにスリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400を一体的にY方向に沿って移動させるものであるとともに、さらに第1の回折格子320および第2の回折格子520がY方向について所定の位置にあるときに、その位置において第1の回折格子320または第2の回折格子520をその面に沿ってさらにY方向に所定のピッチで移動させるものでもある。たとえば、第2の回折格子520の回折部材522の配列ピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かして、それぞれの位置で放射線画像の撮影を行なうことにより、n種類の位相成分の画像信号を取得することができる。たとえば、4種類の位相成分または6種類の位相成分の画像信号を取得するように第2の回折格子520を移動させることが望ましい。
第5の実施形態の放射線位相画像撮像装置による放射線画像検出器への放射線画像の記録および読取りの作用は、上述した移動機構58による第1の回折格子320または第2の回折格子520のY方向についての所定のピッチでの移動以外は、上記第4の実施形態の放射線位相画像撮影装置と同様である。
そして、第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、移動機構58により第2の回折格子520がその面に沿ってY方向に回折部材522のピッチPの1/n(nは2以上の整数)ずつ動かされ、放射線画像検出器400により、それぞれのnに対する波面の歪みを反映したn種類の位相成分に対応する画像信号が検出される。
そして、次に、移動機構58によって放射線源11、スリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400が一体的にY方向に所定の距離だけ移動し、その位置において上記と同様の作用が繰り返される。
そして、上記のようにして検出された画像信号は位相画像取得部6に入力される。そして、位相画像取得部6は、複数の位相成分の画像信号に基づいて位相画像を生成する。具体的には、スリット部材12、第1の回折格子320、第2の回折格子520および放射線画像検出器400がY方向について所定の位置にあるときに取得された複数の位相成分の画像信号に基づいて部分位相画像が生成され、Y方向のそれぞれの位置について生成された部分位相画像を組み合わせることによって1画面の全体位相画像が生成される。また、上記第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、第2の回折格子520を円筒面に沿って配置するようにしたが、第1の回折格子320についても、第2の回折格子520と同様に、円筒面に沿って配置するようにしてもよい。また、第2の回折格子520を第1の回折格子320と平行な平面上に形成するようにしてもよい。
なお、上記第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、放射線照射部10から射出されるファンビームは、第1の回折格子320および第2の回折格子520の位置における照射範囲のY方向についての辺縁において、第1の回折格子320および第2の回折格子520の干渉条件に実質的に影響を及ぼさない角度で入射するものであることが望ましい。
したがって、上記第3の実施形態の放射線位相画像撮影装置の説明における検討結果と同様に、放射線照射部10から射出されるファンビームのY方向についての広がり角は、12°以下であることが好ましく、より好ましくは10°以下である。
また、上記第4および第5の実施形態においては、第1の回折格子30,320、第2の回折格子420,520および放射線画像検出器400の形状を帯状の形状とし、ファンビームの走査に応じて移動させるようにしたが、これに限らず、第1の回折格子30,320、第2の回折格子420,520および放射線画像検出器400を、ファンビームの走査範囲を全てカバーする大きさとしてもよい。この場合には、スリット部材12のみを移動機構により移動させるようにすればよい。
また、上記第1から第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置において、複数の位相成分に対応する画像信号を取得するようにした場合には、これらの画像信号を用いて位相シフト微分像(被検体による屈折効果によって放射線が曲げられる角度の分布像)や、位相シフト像(位相シフト微分を積分したもの)を演算することができ、これらも撮像の目的に応じて利用することができる。位相シフト微分像や位相シフト像の演算方法については、たとえば、国際公開WO2004/058070号公報に示されている。
また、上記第1から第5の実施形態の放射線位相画像撮影装置においては、被写体または放射線位相画像撮影装置のいずれかを回転させたり、移動させたりして複数の投影方向で画像を取得し、それらに演算処理を施すことにより、被写体およびその内部構造を立体的に観察することができる。なお、この場合、従来のトモグラフィやトモシンセシスとは異なり、屈折率分布により立体像が形成されることになり、従来のトモグラフィやトモシンセシスの感度では描出しにくい構造を描出することができる。
10 放射線照射部
11 放射線源
12 スリット部材
12a スリット
20 被写体
30 回折格子
40 周期情報撮像放射線画像検出器
40 放射線画像検出器
40,200,300 周期情報撮像放射線画像検出器
320 第1の回折格子
400 放射線画像検出器
420,520 第2の回折格子

Claims (12)

  1. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される回折格子と、該回折格子により回折された放射線の周期情報を検出する、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記周期情報撮像放射線画像検出器とが、前記周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記垂直方向に走査するものであることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
  2. 前記周期情報撮像放射線画像検出器が、前記放射線源を通り前記線状電極の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の放射線位相画像撮影装置。
  3. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される回折格子と、該回折格子により回折された放射線の周期情報を検出する、多数の線状電極を有する周期情報撮像放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記周期情報撮像放射線画像検出器とが、前記周期情報撮像放射線画像検出器の線状電極の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記扇面に対して垂直な方向に走査するものであることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
  4. 前記周期情報撮像放射線画像検出器が、平面上または前記放射線源を通り前記線状電極の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする請求項3記載の放射線位相画像撮影装置。
  5. 前記周期情報撮像放射線画像検出器が、前記ファンビームの走査に応じて前記垂直方向に移動するものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線位相画像撮影装置。
  6. 前記周期情報撮像放射線画像検出器が、前記放射線源と前記周期情報撮像放射線画像検出器とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動するものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の放射線位相画像撮影装置。
  7. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、該第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、該第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記第1および第の回折格子とが、前記第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記垂直方向に走査するものであり、
    前記第2の回折格子が、前記放射線源を通り前記回折部材の延伸方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
  8. 前記第2の回折格子が、前記ファンビームの走査に応じて前記垂直方向に移動するものであることを特徴とする請求項7記載の放射線位相画像撮影装置。
  9. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、該第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、該第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記第1および第の回折格子とが、前記第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して垂直になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記垂直方向に走査するものであり、
    前記第2の回折格子が、前記放射線源と前記第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動するものであることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
  10. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、該第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、該第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記第1および第の回折格子とが、前記第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記扇面に対して垂直な方向に走査するものであり、
    前記第2の回折格子が、平面上または前記放射線源を通り前記回折部材の配列方向に平行な軸を中心軸とする円筒面上に沿って配置されていることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
  11. 前記第2の回折格子が、前記ファンビームの走査に応じて前記垂直方向に移動するものであることを特徴とする請求項10記載の放射線位相画像撮影装置。
  12. 放射線源を有し、ファンビームの放射線を照射する放射線照射部と、該放射線照射部から射出された放射線が照射される第1の回折格子と、該第1の回折格子によって回折された放射線を回折する第2の回折格子と、該第2の回折格子により回折された放射線を検出する放射線画像検出器とを備え、
    前記放射線照射部と前記第1および第の回折格子とが、前記第1および第2の回折格子の回折部材の延伸方向が前記ファンビームの広がり角が大きい方の扇面に対して平行になるように配置され、
    前記放射線照射部が、前記ファンビームを前記垂直方向に走査するものであり、
    前記第2の回折格子が、前記放射線源と前記第2の回折格子とを結ぶ直線を半径とする円弧に沿って移動するものであることを特徴とする放射線位相画像撮影装置。
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