JP2010257585A - 照明装置及びこの照明装置を備えた光学装置 - Google Patents

照明装置及びこの照明装置を備えた光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で、光波長帯域での照明が可能な照明装置、この照明装置を備えた光学装置を提供する。
【解決手段】光学装置である顕微鏡100に用いる照明部(照明装置)10を、少なくとも2以上の、波長の異なる照明光を放射する光源23,24を一組として、当該組を2以上有する光源部20と、この光源部20からの照明光を集光して物体の表面に照射する光学部材(レンズ33,34)を有する偏向部30と、を有して構成する。このとき、光源部20の光源23,24及び偏向部30のレンズ33,34は、顕微鏡100の結像部40を囲むように、円周方向に略等間隔で配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明装置及びこの照明装置を備えた光学装置に関する。
従来、顕微鏡等の光学装置を用いて金属表面や電気回路等の不透明標本の観察等を行う場合に、標本の表面全体に照明光を均一に照明するための照明装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、実体顕微鏡で標本観察をする場合、小さい標本は実体顕微鏡の載物台上での観察や画像取得が可能であるが、重量のある物体や大きい物体は、載物台に載置して観察等することができなかった。そのため、結像光学系部分を顕微鏡本体と分離可能に構成し、結像光学系を標本近傍にセットして本体側で画像を取得する光学装置が開発されている。このように分離可能とした結像光学系として、例えば変倍光学系が用いられる。また、通常の標本観察においては、照明光として波長400nm〜700nmの可視光が使用される。この照明光として近赤外線(波長700nm〜1,100nm)を使用し、高感度の近赤外線用CCDカメラと組み合わせて、シリコンウエハの欠陥検出、チップ内部のメタル配線やボンディング観察を行っている。このように、半導体部品の欠陥検出用として近赤外線の照明が必要となっている。また、光学的分解能は波長に比例するため、光学装置のサイズ維持と光学的分解能向上の両立には使用波長を短くするのが有効であり、400nm以下の短波長で、硝子材料の透過率が低下することを考慮すると、400nm〜450nmの狭帯域の短波長使用が光学的分解能の向上に寄与する。
特開2002−328094号広報
このように使用波長の選択により、半導体の欠陥検査への応用や解像力の向上が達成される。そのため、使用目的に応じて波長を変化させ、広波長帯域で照明することができ、しかも小型で持ち運び等が容易な照明装置が求められている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、小型で、広波長帯域での照明が可能な照明装置及びこの照明装置を備えた光学装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る照明装置は、少なくとも2以上の、波長の異なる照明光を放射する光源を一組として、当該組を2以上有する光源部と、光源毎に設けられ、照明光を集光して物体面上の略同一領域に照射する光学部材を有する偏向部と、を有し、光源のうち、前記波長のいずれかと同一の波長の照明光を放射する光源を点灯し、残りの光源を消灯して物体面を照明する。
このような照明装置において、偏向部は、物体面上の照明光の照明視野の大きさを変化させるように構成することが好ましい。
また、このような照明装置において、偏向部は、焦点距離の異なる2以上の光学部材の組を光源の組毎に有し、点灯されている光源に2以上の光学部材のいずれかを対向させることにより、照明視野の大きさを変化させることが好ましい。
あるいは、偏向部は、光源との距離が異なる2以上の光学部材の組を光源の組毎に有し、点灯されている光源に2以上の光学部材のいずれかを対向させることにより、照明視野の大きさを変化させることが好ましい。
このとき、光源部及び偏向部の少なくとも一方を、相対的に移動させて、点灯されている光源に光学部材を対向させるように構成することが好ましい。
あるいは、このような照明装置は、光源及び光学部材の少なくとも一方を移動させて、光源と光学部材との距離を変化させることにより、照明視野の大きさを変化させることが好ましい。
また、このような照明装置において、光源部及び偏向部の各々は、物体面から出射する光を結像する結像光学系を囲む円周上に、略同一間隔で配置されることが好ましい。
また、このような照明装置において、光源はLED、若しくは、一次光源からの光を導いて放射する光ファイバーであることが好ましい。
また、このような照明装置において、光学部材は、レンズ、ミラー、プリズム、拡散板回折光学素子のいずれか、又はこれらを組み合わせて構成されることが好ましい。
また、本発明に係る光学装置は、上述の照明装置のいずれかと、物体面からの光を集光して結像させる結像光学系と、を有する。
本発明に係る照明装置を以上のように構成すると、使用目的に応じて波長を変化させ、広波長帯域での照明が可能で、しかも小型な照明装置を得ることができる。
第1の実施形態に係る光学装置の構成を示す説明図であって、(a)は近赤外線用光源を点灯させて近赤外線を物体面に照射した状態を示す断面図であり、(b)は(a)を光軸を中心に円周方向に45°回転させた位置での断面図であって、可視光用光源を点灯させて可視光を物体面に照射した状態を示す断面図である。 第1の実施形態に係る光学装置の照明部と結像部とを、物体面側から見た状態を示す説明図であって、(a)は偏向部と結像部とを示し、(b)は光源部と結像部とを示す。 第2の実施形態に係る光学装置の構成と照明視野とを示す説明図であって、(a)は狭視野用レンズに切り替えて近赤外線を照射した場合の光学装置の構成と照射視野とを示す断面図であり、(b)は広視野用レンズに切り替えて近赤外線を照射した場合の光学装置の構成と照射視野とを示す断面図である。 第2の実施形態に係る光学装置の照明部と結像部とを、物体面側から見た状態を示す説明図であって、(a)は偏向部と結像部とを示し、(b)は光源部と結像部とを示す。 第3の実施形態に係る光学装置の構成と照明視野とを示す説明図であって、(a)は狭視野用レンズに切り替えて近赤外線を照射した場合の光学装置の構成と照射視野とを示す断面図であり、(b)は中視野用レンズに切り替えて近赤外線を照射した場合の光学装置の構成と照射視野とを示す断面図であり、(c)は広視野用レンズに切り替えて近赤外線を照射した場合の光学装置の構成と照射視野とを示す断面図である。 第3の実施形態に係る光学装置の照明部と結像部とを、物体面側から見た状態を示す説明図であって、(a)は偏向部と結像部とを示し、(b)は光源部と結像部とを示す。 第4の実施形態に係る照明装置を備えた光学装置の構成と照明視野とを示す説明図であって、(a)は近赤外線用光源とレンズとの距離を長くして狭視野用の照明視野にして近赤外線を照射した場合の断面図であり、(b)は近赤外線用光源とレンズとの距離を短くして広視野用の照明視野にして近赤外線を照射した場合の断面図である。 第4の実施形態に係る光学装置の照明部と結像部とを、物体面側から見た状態を示す説明図であって、(a)は偏向部と結像部とを示し、(b)は光源部と結像部とを示す。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を用いて、第1の実施形態に係る照明装置を備えた光学装置である顕微鏡の構成について説明する。図1(a)に示すように、第1の実施形態に係る顕微鏡100は、波長の異なる照明光を標本等の表面(以下、「物体面O」と呼ぶ)に照射するための照明部10(照明装置)と、物体面Oからの観察光を集光して像面Iに結像させる結像光学系40aを有する結像部40と、を有して構成される。また、照明部10は、波長の異なる2種類の照明光を放射する光源部20と、この光源部20からの照明光を集光して物体面O上の略同一領域に照射する偏向部30とから構成される。
光源部20は、図2(b)に示すように、結像部40の光軸方向から見たときに、結像部40の外周を取り囲むように配置され、この結像部40を挿通する挿通孔21が中央に形成された円筒状の基部22と、この基部22に、近赤外線を放射する近赤外線用光源23及び可視光を放射する可視光用光源24からなる一組の光源を、円周方向に略等間隔で4組配置して構成されている。この構成により、基部22には4つの近赤外線用光源23と4つの可視光用光源24とが略等間隔で交互に配置される。この近赤外線用光源23及び可視光用光源24として、本実施形態ではLED光源を用いている。なお、LED光源に限定されることはなく、1次光源からの光を導く2次光源としての光ファイバを用いてもよい。
また、偏向部30は、図2(a)に示すように、光源部20に対して光軸方向において物体面O側に隣接して配置され、結像部40を挿通する挿通孔31が中央に形成された円筒状の本体32内に、光学部材として、近赤外線用光源23からの照明光を集光する近赤外線用レンズ33と、可視光用光源24からの照明光を集光する可視光用レンズ34とからなる一組のレンズを、円周方向に略等間隔で4組設けて構成している。この構成により、4つの近赤外線用光源23の各々に対向して4つの近赤外線用レンズ33が配置され、4つの可視光用光源24の各々に対向して4つの可視光用レンズ34が配置される。したがって、近赤外線用光源23または可視光用光源24を点灯することで、近赤外線用レンズ33または可視光用レンズ34により集光されて、近赤外線または可視光が物体面Oに照射される。すなわち、このような構成の照明部10(光源部20及び偏向部30)では、近赤外線用光源23及び可視光用光源24の何れかを点灯させることにより、結像部40の外側であって、この結像光学系40aの光軸を囲むように円周方向に略等間隔で配置された4つの近赤外線用光源23または4つの可視光用光源24から近赤外線用レンズ33または可視光用レンズ34を介して、近赤外線または可視光を物体面Oに照射することができる。そのため、照明光の方向性をなくして、物体面Oに対する均一な照明が可能となる。
なお、この第1の実施形態では、近赤外線用レンズ33及び可視光用レンズ34として、同一形状及び同一材料で形成された正レンズを使用しているが、波長によってレンズの透過率等が変化することを考慮して、各波長に好適な曲率半径や材料で形成された、異なるレンズを使用してもよい。
また、結像部40の結像光学系40aは、物体面O側から順に、物体面Oから反射された観察光を集光するための対物レンズ41と、変倍レンズ42と、像面Iに結像するための結像レンズ43とから構成される。この結像光学系40aの像面IにCCD等の撮像素子を配置することにより、物体面Oのデジタル画像を取得することができる。
この第1の実施形態に係る顕微鏡100を用い、使用目的に応じて近赤外線または可視光に切り替えて標本を観察する場合について説明する。まず、半導体部品の欠陥検出などの目的で標本観察を行う場合には、使用する照明光として近赤外線が好適である。この場合、図1(a)に示すように、近赤外線用光源23を点灯させ、結像部40の外側の4方向から、近赤外線を放射させる。この近赤外線は近赤外線用レンズ33により集光されて物体面O上の結像光学系40aの光軸を含む所定の領域に照射される。そのため、物体面Oには半導体部品の観察に好適な近赤外線が、均一に照射されることとなり、結像光学系40aにより像面Iに結像する際に、優れた結像性能を得ることができる。
一方、通常の標本観察を行う場合には、使用する照明光として可視光が好適である。この場合、図1(b)に示すように、可視光用光源24を点灯させ、結像部40の外側の4方向から、可視光を放射させる。この可視光は可視光用レンズ34により集光されて物体面O上の結像光学系40aの光軸を含む所定の領域に照射される。そのため、物体面Oには通常の標本観察に好適な可視光が、均一に照射されることとなり、結像光学系40aにより像面Iに結像する際に、優れた結像性能を得ることができる。
以上のように、第1の実施形態に係る顕微鏡100では、使用目的に対応して波長を切り替えることができ、最適な波長を用いて結像性能に優れた標本観察が可能となる。また、照明部10を簡易な構成とすることができ、照明部10の小型化が可能となるとともに、この照明部10を備えた顕微鏡100の小型化も図ることができる。また、波長の切り替えを光源23,24の点灯及び消灯を行うことにより電気的に行っているため、振動防止効果をも得ることができる。
また、第1の実施形態では、光学部材として、正レンズからなる近赤外線用レンズ33及び可視光用レンズ34を用いているが、この正レンズは、両凸レンズや正メニスカスレンズ等の単レンズでもよいし、複数のレンズを組み合わせて全体として正となるように構成してもよい。また、球面レンズを用いてもよいし、非球面レンズを用いてもよい。なお、光学部材はレンズに限定されることはなく、回折光学素子、凹面鏡等のミラー、プリズム、拡散板などを用いたり、これらを組み合わせて用いてもよい。
また、第1の実施形態では、光源として近赤外線用光源23と可視光用光源24とを用い、近赤外線と可視光とを切り替えて標本観察をおこなっているが、他の異なる実施形態として、近赤外線用光源23に代えて、短波長の照明光を放射する短波長用光源を用いてもよい。この構成により、短波長光と可視光とを切り替えて標本観察を行うことができる。また、この場合も、偏向部30において、短波長用光源に対応する位置に、この短波長に好適な短波長用レンズ等を配置してもよい。また、光源として近赤外線用光源と短波長用光源を用いてもよい。または、近赤外線用光源、可視光用光源、及び、短波長用光源の3種類の異なる波長の光源を用いてもよいし、4種類以上の異なる波長の光源を用いてもよい。この場合も、例えば、複数種類の光源を、基部21の円周方向に等間隔で交互に配置し、これらの光源を切り替えることで、所望の波長での標本観察が可能となる。
さらに、この第1の実施形態においては、光源部20に4組の光源23,24を設けた場合について説明したが、略等間隔に2組以上の光源を有していれば、物体面O上を均一に照明することができる。また、光源23,24の一部を点灯し、残りの一部を消灯することにより、偏射照明を行うことも可能である。なお、以上に記載の内容は、以降の実施形態でも光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
(第2の実施形態)
ところで、結像部40の結像光学系40aが変倍光学系を含む場合、標本の低倍率での全体観察及び高倍率での拡大観察を行うことができるが、このとき、標本の観察視野が観察倍率の変化に伴って変化する。したがって、効率的な照明を行うためには、倍率に対応して照明光の照明視野を観察視野に一致するよう変化させる必要がある。ここで、金属表面や電気回路等の不透明標本の観察に一般的に用いられる同軸落射照明や斜光照明で照明視野を変化させる場合を想定する。同軸落射照明では、結像レンズを照明レンズとして利用することで、照明視野を変化させることができるが照明光が透過するレンズ面が多いため、このレンズ面で発生するフレアが画質を低下させたり、落射用の半透過鏡部ユニットの挿入により全長が長くなるため、小型化には限界がある。一方、斜光照明では、結像レンズの外側から照明するため、照明光が結像レンズを透過せず、照明光によるフレアがない利点を有するが、照明レンズの配置位置やスペースの制限があり、照明視野の厳密な制御は難しい。
そこで、以降の実施例においては、偏向部に、結像部40の倍率に応じて照明視野を変化させる機能を持たせた場合について説明する。
まず、図3及び図4を用いて、第2の実施形態に係る照明装置を備えた顕微鏡の構成について説明する。図3(a)に示すように、この第2の実施形態に係る顕微鏡200の基本構成は、照明視野の調整を行えるよう偏向部230を構成したこと以外は、第1の実施形態と同様の構成を有しており、波長の異なる照明光を標本等の物体面Oに照射するための照明部210と、物体面Oからの観察光を集光して像面Iに結像させる結像光学系40aを有する結像部40とから構成される。ここで、照明部210は、波長の異なる2種類の照明光を放射する光源部20と、この光源部20からの照明光の照明視野を結像部40の倍率変化に対応して変化させて物体面Oに照射する偏向部230とから構成される。結像部40の結像光学系40aは、物体面O側から順に、観察光を集光する対物レンズ41と、変倍レンズ42と、像面Iに結像する結像レンズ43とから構成される。なお、第1の実施形態と同一の部材には、第1の実施形態と同一の符号を付している。
この第2の実施形態において、光源部20は、図4(b)に示すように、結像部40を挿通する挿通孔21が中央に形成された円筒状の基部22に、近赤外線用光源23及び可視光用光源24の組を円周方向に略等間隔で交互に4組配置して構成されている。この光源部20の構成は第1の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
また、偏向部230は、図3(a)に示すように、光源部20に対して光軸方向において物体面O側に隣接して配置され、結像部40を挿通する挿通孔231が中央に形成された円筒状の本体232内に、光学部材として、狭視野用(高倍用)レンズ233及び広視野用(低倍用)レンズ235からなる一組のレンズを、円周方向に略等間隔で4組設けている。また、狭視野用レンズ233として、焦点距離の短い正レンズを使用し、広視野用レンズ235として、焦点距離の長い正レンズを用いている。また、この偏向部230は、手動またはアクチュエータ等の手段により結像光学系40aの光軸を回転軸として円周方向に回転可能に構成されている。この偏向部230の回転によって、4つの狭視野用レンズ233または広視野用レンズ235を、4つの近赤外線用光源23または4つの可視光用光源24に対向するように配置することができ、近赤外線を使用した観察においても、可視光を使用した観察においても、結像部40の変倍時の観察視野に対応して近赤外線または可視光の照明視野を切り替えることができる。
図3を用いて、この第2の実施形態に係る顕微鏡200において、変倍時の観察視野に対応して近赤外線または可視光の照明視野を変化させて標本を観察する場合について説明する。
まず、近赤外線を用いて半導体部品等の標本の拡大観察を行う場合、すなわち、観察視野が狭い場合(以下、「狭視野」と呼ぶことがある)について説明する。この場合、結像部40の倍率を高倍側にしたときに、偏向部230を回転させて、図3(a)に示すように、近赤外線用光源23に対向する位置に狭視野用レンズ233を配置し、この近赤外線用光源23を点灯する(可視光用光源24は消灯する)。近赤外線用光源23からの照明光(近赤外線)は、狭視野用レンズ233により集光されて、物体面O上の、結像光学系40aの光軸を含む範囲に照射されるが、この狭視野用レンズ233は、焦点距離の短い正レンズが使用されているため、物体面O上の比較的狭い範囲が照明される。一方、標本の全体観察を行う場合、すなわち、観察視野が広い場合(以下、「広視野」と呼ぶことがある)には、結像部40の倍率を低倍側にしたときに、偏向部230を回転させて、図3(b)に示すように、近赤外線用光源23に対向する位置に広視野用レンズ235を配置する。このときも、近赤外線用光源23からの照明光は、広視野用レンズ235に集光されて、物体面O上の、結像部40の光軸を含む範囲に照射されるが、この広視野用レンズ235は、焦点距離の長い正レンズが使用されているため、物体面O上の比較的広い範囲が照明される。
このように、結像部40の倍率に応じて、その観察視野の広狭に対応させて照明視野の広狭を変化させることができるため、観察に利用されない照明光を少なくして(光量ロスを少なくして)明るい観察像を得ることができる。また、上述のように、物体面Oに対しては、光軸を中心とする4つの方向から照明されるため、この物体面Oに対して照明光を均一に照射することができる。なお、近赤外線による観察と同様に、可視光を用いて拡大観察または全体観察を行う場合は、偏向部230の回転により、可視光用光源24に対向する位置に、狭視野用レンズ233または広視野用レンズ235を配置し、可視光用光源24を点灯する(近赤外線用光源23を消灯する)ことで、可視光による観察が可能となる。
以上のように、第2の実施形態に係る顕微鏡200では、使用目的に応じて近赤外線及び可視光での標本観察が可能であるだけでなく、倍率変化に対応して偏向部230により近赤外線または可視光の照明視野を変化させることができ、光量ロスが少なく、いずれの倍率であっても明るく均一な照明での標本観察が可能となる。また、光源23,24の負荷が低減され、発熱の抑制や光源部20の小型化も可能となる。また、照明部210を少ない部材で簡易な構成で得ることができ、照明部210を小型化して結像性能に優れた顕微鏡200を得ることができる。なお、この第2の実施形態においても、光源23,24に、2次光源として光ファイバを用いてもよい。この場合も、光量のロスが少ないので、1次光源や光ファイバを含めた光源部20の規模を小さくすることができ、照明部210や顕微鏡200の小型化を図ることができる。
なお、第2の実施形態では、点灯する光源に対応して偏向部230を回転可能としているが、光源部20と偏向部230とを相対的に移動(回転)させればよいので、他の異なる実施形態として、偏向部230を固定し、光源部20を回転可能に構成してもよい。このように光源部20を回転させて、所望のレンズ233,235に対向する位置に所望の光源を23,24を配置させることにより、照明光の波長及び照明視野の切り替えを容易に行うことができる(以降の実施形態においても同様である)。
また、広い観察視野での観察においては、広視野用レンズ235に拡散板を組み合わせることにより、照明光の拡散効果が向上し、より広い面積の照明視野を得ることができるため、より低い倍率においても優れた結像性能を得ることができる。この場合、物体面O側から順に、拡散板、広視野用レンズ235、及び、光源23,24を配置するのが好ましい。
(第3の実施形態)
次に、図5及び図6を参照して、第3の実施形態に係る照明装置を備えた顕微鏡について説明する。図5に示すように、この顕微鏡300の基本構成は、照明視野を変化させる偏向部330のレンズ構成を変えたこと以外は、第2の実施形態と同様の構成を有しており、波長の異なる照明光を物体面Oに照射するための照明部310と、物体面Oからの観察光を集光して像面Iに結像させる結像光学系40aを有する結像部40と、から構成される。ここで、照明部310は、波長の異なる2種類の照明光を放射する光源部320と、この光源部320からの照明光の照明視野を結像部40の倍率変化に対応して変化させて物体面Oに照射する偏向部330とから構成される。また、結像部40は、上述の第1の実施形態と同一構成である。なお、第1の実施形態と同一の部材には、第1の実施形態と同一の符号を付している。
この第3の実施形態において、光源部320は、図6(b)に示すように、結像部40を挿通する挿通孔321が中央に形成された円筒状の基部322に、近赤外線用光源323及び可視光用光源324の組を円周方向に略等間隔で交互に3組配置して構成されている。この光源部320の構成は組数が異なる以外は第1の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
また、偏向部330は、図6(a)に示すように、結像部40を挿通する挿通孔331が中央に形成された円筒状の本体332内に、光学部材として、狭視野用(高倍用)レンズ333、中視野用(中倍用)レンズ334及び広視野用(低倍用)レンズ335からなる一組のレンズを、円周方向に略等間隔で3組設けている。この構成により、本体332には、3つの狭視野用レンズ333が光源323(324)の配置間隔と略同一間隔で円周方向に配置され、この狭視野用レンズ333から円周方向に40°ずれた位置に、3つの中視野用レンズ334が光源323(324)と略同一間隔で配置され、この中視野用レンズ334から円周方向に40°ずれた位置に、3つの広視野用レンズ335が光源323(324)と略同一間隔で配置される。
なお、前述の第2の実施形態では、狭視野用レンズ233と広視野用レンズ235として焦点距離の異なる正レンズを用いることで、倍率変化に対応して照明視野を変化させていた。これに対して、この第3の実施形態では、狭視野用レンズ333、中視野用レンズ334及び広視野用レンズ335として同一の正レンズを用い、各レンズ333〜335を光軸方向において異なる位置に配置することで、各正レンズ333〜335と光源323(324)との距離を変えることにより、結像部40での倍率変化に対応して照明視野を変化させている。具体的には、図5(a)〜図5(c)に示すように、物体面Oに近い方から、狭視野用レンズ333、中視野用レンズ334、及び、広視野用レンズ335を配置している。すなわち、中視野用レンズ334と光源323(324)との距離を基準に、狭視野用レンズ333は光源323(324)から離れ、広視野用レンズ335は近づくように配置されている。
このような構成の第3の実施形態に係る顕微鏡300において、近赤外線を用いて、低倍端と高倍端との間の中間倍率で標本の観察を行う場合には、偏向部330を回転させて、図5(b)に示すように、近赤外用光源323に対向する位置に中視野用レンズ334を配置し、近赤外線用光源323を点灯する。近赤外線用光源323からの照明光は、この中視野用レンズ334に集光されて、物体面O上の、結像光学系40aの光軸を含む範囲に照射される。これに対し、高倍端側の倍率で標本の拡大観察を行う場合は、偏向部330を回転させて、図5(a)に示すように、近赤外線用光源323に対向する位置に狭視野用レンズ333を配置する。このときも、近赤外線用光源323からの照明光は、この狭視野用レンズ333に集光されて、物体面O上の、結像光学系40aの光軸を含む範囲に照射されるが、この狭視野用レンズ333は近赤外線用光源323との距離が長いため、中視野用レンズ334に比べて物体面O上の狭い範囲が照明される。反対に、低倍端側で標本の全体観察を行う場合には、偏向部330を回転させて、図5(c)に示すように、近赤外線用光源323に対向する位置に広視野用レンズ335を配置する。この広視野用レンズ335は、近赤外線用光源323との距離が最も短いため、中視野用レンズ334に比べて物体面O上の広い範囲が照明される。
また、近赤外線による観察と同様に、可視光を用いて拡大観察または全体観察を行う場合は、偏向部330の回転により、可視光用光源324に対向する位置に、狭視野用レンズ333、中視野用レンズ334若しくは広視野用レンズ335を配置し、可視光用光源324を点灯することで、可視光による観察が可能となる。
このように、近赤外線及び可視光の違いにかかわらず、低倍率、中倍率、高倍率の何れの倍率での観察に際しても、その観察視野の広狭に対応させて照明視野の広狭を変化させることができるため、光量ロスを少なくして、照明部310及び顕微鏡300の小型化や発熱抑制を図ることができる。また、物体面Oに対しては、光軸を中心とする3つの方向から照明されるため、この物体面Oに対して照明光を均一に照射することができる。
(第4の実施形態)
最後に、図7及び図8を参照して、第4の実施形態に係る照明装置を備えた顕微鏡について説明する。図7及び図8に示すように、この第4の実施形態に係る顕微鏡400の基本構成は、光源423,424を光軸方向に移動可能としたこと以外は、第1の実施形態と同様の構成を有しており、波長の異なる照明光を物体面Oに照明するための照明部410と、物体面Oからの観察光を集光して像面Iに結像させる結像部40とを有して構成される。ここで、照明部410は、照明光を放射する光源部420と、この光源部420からの照明光の照明視野を結像部40の倍率変化に対応して変化させて物体面Oに照射する偏向部30とから構成される。また、結像部40は、上述の第1の実施形態と同一構成である。なお、第1の実施形態と同一の部材には、第1の実施形態と同一の符号を付している。
この第4の実施形態において、光源部420は、第1の実施形態と同様の構成であり、図8(b)に示すように、結像部40を挿通する挿通孔が中央に形成された円筒状の基部422に、近赤外線用光源423及び可視光用光源424の組を、円周方向に略等間隔で4組配置して構成されている。
また、偏向部30は、第1の実施形態と同様の構成であり、図8(a)に示すように、結像部40を挿通する挿通孔31が中央に形成された円筒状の本体32内に、光学部材として、近赤外線用光源423からの照明光を集光する近赤外線用レンズ33と、可視光用光源424からの照明光を集光する可視光用レンズ34とからなる一組のレンズを、円周方向に略等間隔で4組設けて構成している。また、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、近赤外線用レンズ33及び可視光用レンズ34として、同一形状及び同一材料で形成された正レンズを使用しているが、波長によりレンズの透過率等が異なることを考慮して、各波長に好適な曲率半径や材料で形成された異なるレンズを使用してもよい。
この第4の実施形態では、偏向部30に対して、光源423,424が光軸方向に移動可能に構成されており、近赤外線により標本を観察する場合は、近赤外線用光源423を点灯させ、可視光により標本を観察する場合は、可視光用光源424を点灯させて観察を行う。すなわち、近赤外線により観察する場合を例に説明すると、標本の拡大観察を行う場合は、図7(a)に示すように、近赤外線用光源423を像面I側に移動させて、近赤外線用レンズ33との距離を長くすることにより、物体面O上の照明領域を狭くする。反対に、標本の全体観察を行う場合には、図7(b)に示すように、近赤外線用光源423を物体面O側に移動させて、近赤外線用レンズ33との距離を短くすることにより、物体面O上の照明領域を広くする。可視光により観察する場合も同様である。このように、結像部40の倍率により、その観察視野の広狭に対応させて照明視野の広狭を変化させることができるため、光量ロスを少なくして、照明部410及び顕微鏡400の小型化や発熱抑制を図ることができる。また、物体面Oに対しては、光軸を中心とする4つの方向から照明されるため、この物体面Oに対して照明光を均一に照射することができる。なお、結像部40の倍率変化に応じて光源423(424)の位置を連続的に変化させることができるように構成すると、どの倍率においても照明視野と観察視野とを略一致させることができるため、光量ロスを極力減らすことができる。もちろん、上述の第2又は第3実施例のように、光源423(424)の位置を、低倍時及び高倍時や、低倍時、中倍時及び高倍時のように、有限段に設定することも可能である。
なお、この第4の実施形態では、光源423,424が基盤422内を移動する構成としているが、光源423,424を基盤422に固定し、光源部420全体が光軸上を移動する構成とすることで、光源423,424とレンズ433,434との距離を変化させてもよい。または、光源423,424及び光源部420は固定し、偏向部430が光軸上を移動するように構成してもよい。
このような構成の第4の実施形態の顕微鏡400によると、何れの倍率での観察に際しても、光強度の高い近赤外線又は可視光を物体面Oに均一に照射することができ、優れた結像性能を得ることができる。また、光量ロスも少なく、照明部410及び顕微鏡400の小型化や発熱抑制を図ることができる。
100,200,300,400 顕微鏡(光学装置)
10,210,310,410 照明部(照明装置)
20,320,420 光源部
23,323,423 近赤外線用光源
24,324,424 可視光用光源
30,230,330 偏向部
33,433 近赤外線用レンズ 34,434 可視光用レンズ
233,333 狭視野用レンズ
334 中視野用レンズ
235,335 広視野用レンズ
40 結像部 40a 結像光学系

Claims (10)

  1. 少なくとも2以上の、波長の異なる照明光を放射する光源を一組として、当該組を2以上有する光源部と、
    前記光源毎に設けられ、前記照明光を集光して物体面上の略同一領域に照射する光学部材を有する偏向部と、を有し、
    前記光源のうち、前記波長のいずれかと同一の波長の照明光を放射する前記光源を点灯し、残りの前記光源を消灯して前記物体面を照明する照明装置。
  2. 前記偏向部は、前記物体面上の前記照明光の照明視野の大きさを変化させるように構成された請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記偏向部は、焦点距離の異なる2以上の前記光学部材の組を前記光源の組毎に有し、点灯されている前記光源に前記2以上の光学部材のいずれかを対向させることにより、前記照明視野の大きさを変化させる請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記偏向部は、前記光源との距離が異なる2以上の前記光学部材の組を前記光源の組毎に有し、点灯されている前記光源に前記2以上の光学部材のいずれかを対向させることにより、前記照明視野の大きさを変化させる請求項2に記載の照明装置。
  5. 前記光源部及び前記偏向部の少なくとも一方を、相対的に移動させて、点灯されている前記光源に前記光学部材を対向させるように構成された請求項3または4に記載の照明装置。
  6. 前記光源及び前記光学部材の少なくとも一方を移動させて、前記光源と前記光学部材との距離を変化させることにより、前記照明視野の大きさを変化させる請求項2に記載の照明装置。
  7. 前記光源部及び前記偏向部の各々は、前記物体面から出射する光を結像する結像光学系を囲む円周上に、略同一間隔で配置された請求項1〜6いずれか一項に記載の照明装置。
  8. 前記光源はLED、若しくは、一次光源からの光を導いて放射する光ファイバーである請求項1〜7いずれか一項に記載の照明装置。
  9. 前記光学部材は、レンズ、ミラー、プリズム、拡散板、回折光学素子のいずれか、又はこれらを組み合わせて構成される請求項1〜8いずれか一項に記載の照明装置。
  10. 請求項1〜9いずれか一項に記載の照明装置と、
    物体面からの光を集光して結像させる結像光学系と、を有する光学装置。
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