JP2011069132A - 法面構築工法 - Google Patents

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【課題】 腐食性がなく、軽量で、現場における組立も可能であり、法面の形状に応じた施工が容易な構造材を用いる法面構造の構築工法を提供すること。
【解決手段】 ジオグリッドからなる円筒状の補強材に充填材を充填した構造体を積層する法面構築工法。前記補強材が板状ジオグリッドの端部を結合させて得られたものであって、主たる構造体を構成する構造体よりも透水性が大きい構造体が含まれている法面構造の構築工法は好ましい態様である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、円筒状体に充填材を充填した構造体を用いる法面構築工法に関する。さらに詳しくは、本発明はジオグリッドからなる円筒状体に充填材を充填した構造体を用いる法面構築工法に関する。
従来から、法面補強もしくは擁壁形成のための法面構造を構築するのに、法面に接して金属性籠に石詰めした石籠を積み上げる方法が、河川岸、海岸、道路脇法面の法面構造形成に使用されてきた(例えば特許文献1)。しかしながら、このような金属製籠を用いる工法では、籠自体が重く施工に手間がかかる上に、金属の腐食によって法面構造が容易に崩壊するおそれがあった。
一方、腐食のない樹脂材料を用いた法面補強もしくは擁壁形成のための法面構造を構築することが提案されている。例えば、高分子材料からなるストリップ材を溶着したはちの巣構造を有するハニカム状ジオセルを用いた擁壁構造が特許文献2に記載されており、また特許文献3には、同様のハニカム状立体構造補強材からなる構造体を用いた擁壁構築方法が提案されている。特許文献3には、構造体に排水性を持たせるために、ハニカム状補強材の一部を有孔構造としたり、構造体に排水性を持たせたりする提案がされている。
しかしながら、このようなハニカム状補強材を用いる工法では、予めハニカム状補強材を製造する工程が必要である上に、施工現場の状況に適応させて補強構造体の形状や大きさを変えることは難しく、現場の施工が制限されるという問題があった。
特開平11−71768号公報 実開平6−67535公報 特開2008−138446号公報
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決する技術を提案するものである。
本発明の目的は、腐食性がなく、軽量で、現場における組立も可能であり、法面の形状に応じた施工が容易な構造材を用いる法面構造の構築工法を提供することである。
本発明により、ジオグリッドからなる円筒状の補強材に充填材を充填した構造体を積層する法面構築工法が提供される。
前記補強材が板状ジオグリッドの端部を結合させることにより得られたものであること前記の法面構築工法は、本発明に好ましい態様である。
前記積層された構造体に、主たる構造体を構成する構造体よりも透水性が大きい構造体が含まれている前記した法面構築工法は、本発明に好ましい態様である。
前記積層された構造体が、杭および/またはアンカーピンによって、構造体相互もしくは法面と結合されている前記した法面構築工法は、本発明に好ましい態様である。
前記積層された構造体の一層または複数層が、構造体と結合した板状ジオグリッドを有しており、かつ該板状ジオグリッドが法面に埋設されている前記した法面構築工法は、本発明に好ましい態様である。
本発明により、腐食性がなく、軽量で、現場における組立も可能であり、法面の形状に応じた施工が容易な構造材を用いる法面構造の構築工法が提供される。
本発明により提供される法面構築工法は、切土法面に好適に適用することができる。
本発明の法面構築工法によって、擁壁の法面の剛性を大きくし、擁壁全体の安定性及び耐久性を向上させることができる。
板状ジオグリッドを丸めて円柱形とする様子を示す概略図である。 網状物のジオグリッドが、棒状接続部材で固定されている様子を示す概略図である。 円筒状補強材に土が充填されて構造体が構成されている様子を示す概略である。 法面の傾斜のままに構造体が積層されている態様を示す概略である。 法面の傾斜を階段状にして構造体を積層した態様を示す概略である。 本発明によって法面構造が構築された様子を示す概略図である。 二列の構造体で法面構造が構築された様子を示す概略図である。 構造体に板状ジオグリッドが結合されている様子を示す概略図である。
本発明におけるジオグリッドとは、引張抵抗性のある構成要素が連結したほぼ規則的な格子構造からなるシート状のもので、主に高分子材料からなるものが好ましい。
本発明のジオグリッドの好ましい例としてとしては、熱可塑性樹脂製から得られ1軸又は2軸に延伸された網状物や、樹脂製板状物を格子状に加工したものや、高強度繊維のマルチフィラメントを格子状に編んだものを挙げることができる。熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、他の好ましい例として、繊維素材としては、アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、超高分子量ポリビニルアルコール繊維、ポリアセタール繊維などの合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維などを例示することができる。高強度繊維のマルチフィラメントを格子状に編んだものは、強度、耐久性などの改良のために、これら編物に樹脂コートしたものであってもよい。
本発明の補強材は、板状ジオグリッドを丸めて円柱形としたものが好ましい。板状ジオグリッドの両端部の接続方法には、特に制限はなく、融着することもできるし、適当な接続部材で固定してもよい。接続部材の例として、ロープ、棒状の部材、結束バンド、鉄線などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ジオグリッドは、市販されているものから適宜選択して採用することができるが、市販されているジオグリッドの好ましい例として「テンサー」(登録商標、三井化学産資株式会社社製)などをあげることができる。
図1は、板状ジオグリッドを丸めて円柱形とする様子を示している。両端2及び2’は、上記のうち適当な方法で固定して、円筒形状の補強材とする。図2には、高密度ポリエチレンからなり延伸して得られた網状物のジオグリッドの端部を、棒状接続部材3で固定した様子が示されている。
得られた円筒状補強材には、充填材を充填して法面構造を構築する構造体となる。充填材は、特に制限はないが、施工現場で発生する土を使用することができるので、施工が容易である。円筒状補強材に土を充填するときは、充填して転圧するという通常の手法が採用される。図3には、円筒状補強材4に土が充填材5として充填されて構造体6が構成されている様子が示されている。充填材としてソイルセメント、コンクリート、モルタルなどを使用することもできる。このような充填材を有する構造体は剛性が増すので、構造体の少なくとも一部にそれを使用して構築された擁壁の剛性が増し、耐久性が向上する。
得られた構造体は、まず適用する法面の形状に合わせ複数個を載置する。載置する構造体は、一列であっても、複数列であってもよい。隣り合う構造体が適切な手段で結合されていると、安定性が増すので好ましい態様である。隣り合う構造体は、現場において、充填材を充填する前に行なってもいいし、充填後であってもよい。
続いて最下段の構造体の上に、他の構造体が積層される。各層の構造体は、上記同様隣り合う構造体が結合されていてもよい。
構造体が、所定の段数で積層されたとき、雨水などの処理のために排水性がより優れた層を排水層として一段または複数段積層することが好ましい。このような排水層としては、砂、礫、砂利、砕石、割ぐり石、玉石などが充填された構造体を用いることができる。
河川の法面など水に触れる部分には、このような砕石等を充填した構造体が好ましく使用される。
上記した構造体の製造を繰り返すことによって法面構造体が構築される。その際、積層された構造体を、上下方向に複数層をアンカーピンまたは杭によって固定することができる。このようにピンまたは杭によって固定することにより、一体的な法面構造となり安定性及び耐震性が向上する。
構造体を積層するとき、上部の構造体の法面側端部は法面に当接する位置で積層される。したがって、法面に傾斜があるとき上段の構造体は、法面の傾斜分下段の構造体からずれた位置で積層され、構造体の背面は土によって埋め戻されることになる。
法面に傾斜があるとき、法面を構造体の形状に応じた部分を掘削もしくは盛土して階段状にして構造体を積層してもよい。図4は、法面に傾斜をそのままにして構造体が積層されている態様を示しており。図5は、法面を階段状にして構造体を積層した態様を示して
いる。
図5に示された法面構造においては、所定の構造体が積層された上に、砕石7を充填した構造体が積層されており、その上に続けて構造体が積層されている。このような積層作業により法面構造が形成されている。砕石7充填した構造体が積層されてことによって、雨水などの処理のために排水性がより優れた法面構造を形成することができる。また、図5では、積層された複数の構造体が杭9によって結合されており、またアンカーピン10によって、法面とも結合されて、より強固な法面構造が形成されている様子が示されている。
構造体の積層は、下段の構造体の位置に上段の構造体を積層する、いわゆる直積みしてもいいし、上段の構造体が下段にある複数の構造体の上に積層される、いわゆる千鳥積みにしてもよい。図6には、本発明によって法面構造が構築された様子を示す概略図が示されているが、図6では構造体が直積みで積層されている。
構造体の積層は、図6では横一列の構造体で法面構造が構築された様子を示されているが、格段が奥行き方向に複数列の構造体を並べて法面構造が構築されていてもよい。図7には、二列の構造体を千鳥積みして法面構造を構築した様子が示されている。この場合隣り合う構造体は適当な手段で接続されていてもよい。
本発明による法面構造の構築では、可撓性のある円筒状補強材を用いるので、法面が曲面を描いているときでも、その法面に合わせて法面構造を構築することができるという特徴を有しているおり、いかなる状況の現場においても容易に支障なく法面構築工法を施行することができる。
本発明の法面構造の構築は、切土法面に対して有効に施工することができるが、また本発明の法面構造の構築は、盛土法面に対しても施工することができる。盛土法面に対して施工するとき、積層した構造体全ての層、または適宜選択した層において、構造体に板状ジオグリッドをロープや結束バンドなど適当な手段で結合して、板状ジオグリッドを盛土側に埋設することによって安定した盛土法面構造とすることができる。図8には、本発明の構造体に板状ジオグリッドが結合されている様子が示されている。
本発明の補強材からなる構造体には、植生が可能である。構造体の植生によって、構築した法面が植生され、結果として法面の安定と構造体の劣化を防止することができる。構造体の植生には、構造体内面に植生シートを挿入する方法を採用してもよいし、構造体表面に植生吹付けを行なってもよい。
本発明における植生シートは、シート状またはマット状のものに、設置前に植物の種子を担持させたものや、設置後に植物の種子を担持可能なものなど、植生を育成できるシートを意味する。例を挙げると、水溶性または水脆弱性シートの2枚のシート内に種子及び粒状化成肥料を挟持して接着し、これを補強用ネットで支持する構成のものとすることができる。2枚のシートの例としては、ポリビニルアルコールなどの水溶性フィルムと、水脆弱性の不織布、紙等の材質のものを挙げることができる。
また、植生吹付けは、例えば水に、種子、肥料、ファイバーあるいは土などを混合し、これらをポンプや吹付けガンによって吹き付けることによって行なうことができる。
本発明により、腐食性がなく、軽量で、現場における組立も可能であり、法面の形状に応じた施工が容易な構造材を用いる法面構造の構築工法が提供される。
本発明により提供される法面構築工法は、河川岸や海岸にも適用して、侵食防止などの対策とすることができる。
本発明により提供される法面構造の構築には、法面が曲面を描いているときでも、その法面に合わせて法面構造を構築することができるという特徴が有るので、いかなる法面にも対応することができる。
本発明により提供される法面構築工法は、切土法面に好適に適用することができるが、盛土法面に対しても施工することができる。
1.ジオグリッド
2,2’.ジオグリッド端部
3.接続部材
4.円筒補強材
5.充填材
6.構造体
7.砕石
8.法面
9.杭
10.アンカーピン

Claims (7)

  1. ジオグリッドからなる円筒状の補強材に充填材を充填した構造体を積層する法面構築工法。
  2. 前記補強材が板状ジオグリッドの端部を結合させることにより得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の法面構築工法。
  3. 前記積層された構造体に、主たる構造体を構成する構造体よりも透水性が大きい構造体が含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の法面構築工法。
  4. 前記の主たる構造体を構成する構造体には土が充填されており、透水性が大きい構造体には砂、礫、砂利、砕石、割ぐり石および玉石から選ばれた充填材が充填されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の法面構築工法。
  5. 前記構造体の少なくとも一部にソイルセメント、モルタル及びコンクリートから選ばれた充填材が充填されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の法面構築工法。
  6. 前記積層された構造体が、杭および/またはアンカーピンによって、構造体相互もしくは法面と結合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の法面構築工法。
  7. 前記積層された構造体の一層または複数層が、構造体と結合した板状ジオグリッドを有しており、かつ該板状ジオグリッドが法面に埋設されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の法面構築工法。
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