JPH0723023U - 土木用蛇籠 - Google Patents
土木用蛇籠Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 治水工事に用いる土木用蛇籠において、列線
の抗張力をそれほど低下させることなくその耐蝕性や耐
水性などの化学的性質を改善することによって腐食によ
る列線の破断を防ぎ、同時に、蛇籠の製作性や可撓性を
改善して製作コストの低減を図り、同時に詰め石作業を
安価に行うことができるようにする。 【構成】 ビニロン繊維またはポリエステル系樹繊維な
どの合成繊維を撚って束ねた縦糸1と横糸2とを編成す
ることにより形成されたネット材を、円筒形や角筒形な
どの袋形にしてその内部に詰め石収容空間を形成する。
の抗張力をそれほど低下させることなくその耐蝕性や耐
水性などの化学的性質を改善することによって腐食によ
る列線の破断を防ぎ、同時に、蛇籠の製作性や可撓性を
改善して製作コストの低減を図り、同時に詰め石作業を
安価に行うことができるようにする。 【構成】 ビニロン繊維またはポリエステル系樹繊維な
どの合成繊維を撚って束ねた縦糸1と横糸2とを編成す
ることにより形成されたネット材を、円筒形や角筒形な
どの袋形にしてその内部に詰め石収容空間を形成する。
Description
【0001】
本考案は、護岸や制水を行うために用いられる土木用蛇籠に関する。
【0002】
旧来、護岸や制水のための治水工事には蛇籠工法が最も多く採用されており、 近時に至っては、“多自然型川づくり”と称して河川が本来有している生物の良 好な生育環境や自然景観を保全あるいは創出し得るという点で上記の蛇籠工法が 見直されている。また、海岸の治水工事においても同様である。
【0003】 蛇籠工法に用いられる従来の蛇籠を図8〜図10に示してある。この蛇籠は、 図8のように亜鉛メッキ鉄線やアルミニウムメッキ鉄線で作られた列線11を菱 目に編んだ金網によって筒形ないし袋形の胴網12を形成し、この胴網12の一 端側と他端側の開口を図9のような蓋13で塞いだものであり、その内部の空間 に図10のように石塊やコンクリート塊などの詰め石14を詰めたものである。 詰め石作業は人夫により上記胴網12に形成した詰め石穴15から行われ、この 詰め石穴15は作業後に閉じ線16によって閉じられる。また、場合によっては 、上記胴網12内の適所にリング状の骨線18を配置して胴網を円筒形などの所 定形状に保形することもある。
【0004】
上記のような従来の蛇籠は、敷設後3年程度を経過すると列線11に用いられ ている亜鉛メッキ鉄線やアルミニウムメッキ鉄線のメッキ層の磨耗が始まるとさ れている。ところが、上記鉄線においてメッキ層の磨耗が始まると、その部分の 耐蝕性が低下して腐食が比較的早期に進行し、抗張力や耐衝撃性の低下などが起 こり、流木などが衝突してその箇所からの列線の破断が起こって詰め石14の脱 落などを生じることがある。
【0005】 また、亜鉛メッキ鉄線やアルミニウムメッキ鉄線などを列線11に用いた従来 の蛇籠はその製作が面倒でコスト高になるばかりか、トラック輸送による運搬コ ストも高くつく。さらに、可撓性に乏しく取扱性にも欠けるため、詰め石作業に 多大な労力が必要になり、しかも手間と時間を要し、人夫の労賃がきわめて高く つく。
【0006】 このように従来の蛇籠は、列線に鉄線を用いたものであるため、護岸などをコ ンクリート壁で覆ったものに比べて生物の生育環境や自然景観を保全あるいは創 出し得るという点では優れるものではあるけれども、列線に施されているメッキ 層の磨耗に伴う耐蝕性についての問題や、蛇籠自体のコストや人夫の労賃として のコストが高くつくという問題があった。
【0007】 本考案は以上の問題に鑑みてなされたものであり、列線の抗張力をそれほど低 下させることなくその耐蝕性や耐水性などの化学的性質を改善することによって 腐食による列線の破断を防ぎ、同時に、蛇籠の製作性や可撓性を改善して製作コ ストや詰め石作業を行う人夫の労賃を安く抑えることが可能な土木用蛇籠を提供 することを目的とする。
【0008】
請求項1に記載の土木用蛇籠は、合成繊維を撚って束ねた縦糸と横糸とを編成 することにより形成されたネット材が、円筒形や角筒形などの袋形に保形されて その内部に詰め石収容空間が形成されているものである。
【0009】 請求項2に記載の土木用蛇籠は、請求項1に記載のものにおいて、合成繊維と してビニロン繊維またはポリエステル系樹脂繊維から選ばれる1つまたは2つの 繊維が選ばれていると共に、縦糸と横糸とがアクリル系樹脂により被覆ないし含 浸されているものである。
【0010】 請求項3に記載の土木用蛇籠は、請求項1または請求項2に記載のものにおい て、平面視矩形の2枚のネット材が十字状に交差して重ね合わされ、それらのネ ット材における重なり箇所から突出する部分を立ち上げて袋形に保形してあるも のである。
【0011】
請求項1記載の考案による土木用蛇籠によると、合成繊維でなる縦糸と横糸と が列線としての役割を担う。そのため、列線の耐蝕性や耐水性が長期に亘って発 揮される。また、上記の縦糸や横糸は合成繊維を撚って束ねることにより形成さ れているから、抗張力に優れるのみならず、耐衝撃性にも優れるため流木などが 衝突しても容易に破断することがない。さらに、この蛇籠は合成繊維の縦糸と横 糸とを編成することにより形成されたネット材を袋形にしたものであるから、軽 量で可撓性に富んで運搬性や取扱性に優れ、詰め石作業も容易に行うことができ る。
【0012】 請求項2記載の考案による土木用蛇籠によると、列線としての縦糸や横糸に抗 張力や耐磨耗性に優れるビニロン繊維またはポリエステル繊維が用いられており 、しかも縦糸と横糸が耐磨耗性などの機械的強度や、耐候性や耐水性、耐薬品性 などの化学的性質に優れるアクリル系樹脂により被覆ないし含浸されているため 、上記の機械的性質や化学的性質に優れたものになると同時に、蛇籠自体に適度 の腰の強さが付与され、そのことが蛇籠自体の保形性の向上に役立ち、詰め石作 業をいっそう容易に行えるようになる。
【0013】 請求項3記載の考案による土木用蛇籠によると、詰め石作業がさらに容易にな る。
【0014】
図3は本考案の実施例による蛇籠Aの概略斜視図である。この蛇籠Aは、縦長 Lや横長Wが約1m、高さHが0.4〜0.6m程度に定められている。この蛇 籠Aは合成繊維を撚って束ねた縦糸1と横糸2とを編成することにより形成され た格子網目を有するネット材を袋形に形作ることにより製作されている。さらに 具体的に説明すると、縦糸1や横糸2は、極細のビニロン繊維やポリエステル繊 維を寄せ集めて形成した束を数条集めて寄り合わせ、縦糸1と横糸との交差箇所 においては上記束同士を緩みを生じないように絡み合わせたものであり、縦糸1 と横糸2とがアクリル系合成樹脂により被覆ないし含浸されているものである。
【0015】 縦糸1と横糸2とを編成することにより形成された格子網目を有するネット材 には、たとえばタキロン(株)製の商品名“ジオネット”を好適に用いることが できる。このものは、図4および図5に説明的に示したように、上記したような 縦糸1と横糸2とで格子網目を形成し、端部の所定幅部分3においては、横糸2 を解くことにより引き出された合成繊維の細い束と縦方向に延びる合成繊維とが 密に編み込まれて容易に解けない構造になっている。上記“ジオネット”は、本 来、高盛土補強用ネット材として開発されたものであり、縦糸1にビニロン繊維 の束、横糸2にポリエステル繊維の束が用いられ、それらの縦糸1と横糸とにア クリル系樹脂を含浸コーティングしたものである。そして、この“ジオネット” は、高い抗張力や耐衝撃性、耐磨耗性を有するばかりでなく、耐蝕性、耐水性、 耐塩水性、耐薬品性などにもきわめて優れ、しかも適度の可撓性と腰の強さを有 するものである。
【0016】 ネット材Bである“ジオネット”を用いて蛇籠Aを作る1方法として次の手順 を採用することが可能である。すなわち、平面視矩形の2枚の“ジオネット”を 図1のように十字状に交差して重ね合わせ、それらのネット材Bにおける重なり 箇所5から突出する部分4…を立ち上げて図2のように袋形に保形し、その突出 部分4…の端縁同士をビニロン樹脂やポリエステル樹脂などのローブで縫い合わ せる。この場合、突出部分4…の上端部付近を除く箇所だけを縫い合わせておい ても、あるいは突出部分4…の上端部付近を含めてその端縁同士を縫い合わせて もよい。
【0017】 このようにすると、袋形の蛇籠Aの上端開放口を詰め石穴として利用すること ができる。こうして形成された詰め石穴を利用して蛇籠Aの中に詰め石6が詰め 込まれる。なお、詰め石作業を行った後においては、図3のように上記突出部分 4…を束ねて絞っておく。蛇籠Aの形状は図3に示したような直方体形状以外の 形状、たとえば円筒形などであってもよい。
【0018】 図6と図7に蛇籠Aに詰め石を行う工程から河川の水辺に施工する工程を説明 的に示してある。
【0019】 図6では、袋形に保形された蛇籠Aをホッパー21に取り付け、ホッパー21 を利用して蛇籠Aに詰め石6…を入れる。このようにホッパー21を利用して詰 め石を行うようにすると、人夫に代えて重機械9を使用できる利点がある。次に 、図7で判るように、詰め石を行った蛇籠Aを搬送台8などを用いて起重機91 などを用いて吊り上げ、海岸や河川の岸の法面などの水辺Fに多数の蛇籠A…を 積み上げる。この使用例によると、蛇籠Aに詰まっている多数の詰め石によって 所謂制水作用や護岸作用が発揮され、同時に、生物の生育環境や自然景観が保全 あるいは創出される。
【0020】 また、列線として用いられている縦糸1や横糸2が耐衝撃性や抗張力などの機 械的強度に優れ、しかも耐蝕性、耐水性などの化学的性質にも優れているため、 たとえば流木が蛇籠Aに当たったりしても縦糸1や横糸2が破断して詰め石6が 流出するようなことが容易には起こり得ないのみならず、長期間に亘る使用によ っても上記の機械的強度や化学的性質が劣化しにくいために耐用寿命の長い使用 が可能である。
【0021】
請求項1記載の考案による土木用蛇籠によると、列線に使われている縦糸や横 糸に高い抗張力や耐衝撃性、耐磨耗性などの優れた機械的強度が付与され、しか も優れた耐蝕性や耐水性(耐塩水性)、耐薬品性、、耐磨耗性などの化学的性質 が付与されるため、耐用寿命の長い蛇籠を提供することができるようになる。ま た、製作コストが安くつくのみならず、軽量で可撓性に優れるため運搬性や取扱 性に優れ、そのことが、運搬コストや詰め石作業を行う労賃を安くすることに役 立ち、治水工事全体のコスト低減を図る上で有益である。
【0022】 請求項2や請求項3に記載の考案による土木用蛇籠によると、詰め石作業に要 する労賃がいっそう安く抑えられる。
【図1】請求項3記載の考案の蛇籠の製作工程を示す説
明図である。
明図である。
【図2】請求項3記載の考案の蛇籠の他の製作工程を示
す説明図である。
す説明図である。
【図3】本考案の実施例による蛇籠の概略斜視図であ
る。
る。
【図4】ネット材を一部破断した平面図である。
【図5】図4のV部を拡大した概略図である。
【図6】蛇籠に詰め石を行う工程の説明図である。
【図7】蛇籠の使用例の説明図である。
【図8】従来の蛇籠の胴網部分を示す側面図である。
【図9】従来の蛇籠の蓋を示す正面図である。
【図10】従来の蛇籠に詰め石を詰めた状態の説明図で
ある。
ある。
A 蛇籠 1 縦糸 2 横糸 4 突出部分
Claims (3)
- 【請求項1】 合成繊維を撚って束ねた縦糸と横糸とを
編成することにより形成されたネット材が、円筒形や角
筒形などの袋形に保形されてその内部に詰め石収容空間
が形成されていることを特徴とする土木用蛇籠。 - 【請求項2】 合成繊維としてビニロン繊維またはポリ
エステル系樹脂繊維から選ばれる1つまたは2つの繊維
が選ばれていると共に、縦糸と横糸とがアクリル系樹脂
により被覆ないし含浸されている請求項1記載の土木用
蛇籠。 - 【請求項3】 平面視矩形の2枚のネット材が十字状に
交差して重ね合わされ、それらのネット材における重な
り箇所から突出する部分を立ち上げて袋形に保形してあ
る請求項1または請求項2記載の土木用蛇籠。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993058227U JP2600010Y2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 土木用蛇籠 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993058227U JP2600010Y2 (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 土木用蛇籠 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0723023U true JPH0723023U (ja) | 1995-04-25 |
| JP2600010Y2 JP2600010Y2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=13078202
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2600010Y2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006118126A (ja) * | 2004-10-19 | 2006-05-11 | Nakada Sangyo Kk | 石詰めネット篭の形成方法及び石詰めネット篭の並設形成方法 |
| JP2011069132A (ja) * | 2009-09-26 | 2011-04-07 | Mitsui Kagaku Sanshi Kk | 法面構築工法 |
| JP2022187699A (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-20 | 前田工繊株式会社 | 布団篭の施工方法 |
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|---|---|---|---|---|
| JP6025077B2 (ja) * | 2015-02-20 | 2016-11-16 | 和男 土田 | 新川倉様式水制・締切工 |
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1993
- 1993-09-30 JP JP1993058227U patent/JP2600010Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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