JP2011127645A - ころ軸受およびころ軸受用保持器 - Google Patents

ころ軸受およびころ軸受用保持器 Download PDF

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Abstract

【課題】 保持器のポケット端面ところ端面との金属接触を防ぎ、この部位での摩耗を防止できるころ軸受を提供する。
【解決手段】 ころ軸受1は、両端に、内径側に延びる鍔部3が形成され、周方向複数箇所にころ保持用のポケット4を有するリング状の金属製の保持器2と、この保持器2のポケット4内に保持された複数のころ5とを備える。保持器2の両鍔部3の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面3aを設け、この段差面3aに前記ころ5の端面に接触する樹脂製リング7を嵌合させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鍔付きの金属製の保持器と複数のころとを備えたころ軸受、およびそのころ軸受用保持器に関する。
金属製保持器を有する図8のようなころ軸受11では、図7(A)のA部を拡大して示す図7(B)のように、保持器12のポケット14の端面ところ15端面とが金属接触する。そのため、接触部位でのドリリング摩耗が問題となる。この問題を解決するため、例えば、保持器12のポケット14の端面に溝を設けることで、ポケット14の端面ところ15の端面との間の潤滑性を改善した構造のものが提案されている(特許文献1)。
特開2009−047294号公報
しかし、ポケット14の端面に溝を設けた構造の場合でも、保持器のポケット端面ところ端面とは金属接触するたため、この接触部位でのドリリング摩耗を低減する効果は十分ではなかった。
この発明の目的は、保持器のポケット端面ところ端面との金属接触を防ぎ、この部位での摩耗を防止できるころ軸受、およびころ軸受用保持器を提供することである。
この発明のころ軸受は、ころ保持用の複数のポケットを有するリング状の保持器と、前記ポケット内に保持された複数のころとを備えたころ軸受において、前記保持器が、周方向複数箇所に前記ころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたことを特徴とする。
この構成によると、保持器鍔部の内面の段差面に、ころ端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたので保持器のポケット端面ところ端面との金属接触が回避され、金属接触によるドリリング摩耗や発熱を低減することができる。ころ端面と樹脂製リングとが滑り接触するが、樹脂の持つ自己潤滑性のため、摩擦が軽減される。
この発明において、前記樹脂製リングの端面がころのピッチ円中心PCD近傍でころの端面に接触するものとするのが望ましい。このように、樹脂製リングの端面をころピッチ円中心PCD近傍でころの端面に接触させると、ころを安定して案内することができる。
この発明において、前記樹脂製リングの端面は、前記保持器本体のポケットの端面よりも軸方向の内側に位置するものとするのが望ましい。すなわち、樹脂製リングの端面が保持器本体のポケットの端面よりもポケット内に突出することが望ましい。
このように樹脂製リングの端面をポケット内に突出させると、ころの端面が樹脂製リングの端面のみに接触して金属製のポケットの端面との接触が避けられる。そのため、金属接触によるドリリング摩耗を確実に防止することができる。
この発明において、前記樹脂製リングは、複数個の円弧状分割体からなるものとしても良い。このように、樹脂製リングを複数個の円弧状分割体で構成した場合、保持器への樹脂製リングの組込みを容易に行うことができる。
この発明において、前記樹脂製リングには、製品識別用の着色を施しても良い。製品識別用の着色を樹脂製リングに施すと、その着色により、このころ軸受を他の近似品と容易に識別することができ、ころ違いなどによる識別も同時に行うことができる。着色を施す箇所が樹脂製リングであるため、保持器本体に識別を施す場合に比べて、簡単に着色の処理が行える。
この発明のころ保持用保持器は、周方向複数箇所にころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたことを特徴とする。
この構成のころ保持用保持器によると、この発明のころ軸受につき前述したと同様に、保持器のポケット端面ところ端面との金属接触を防ぎ、この部位での摩耗を防止することができる。
この発明のころ軸受は、ころ保持用の複数のポケットを有するリング状の保持器と、前記ポケット内に保持された複数のころとを備えたころ軸受において、前記保持器が、周方向複数箇所に前記ころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたため、保持器のポケット端面ところ端面との金属接触を防ぎ、この部位での摩耗を防止することができる。
この発明のころ軸受用保持器は、周方向複数箇所にころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたため、保持器のポケット端面ところ端面との金属接触を防ぎ、この部位での摩耗を防止することができる。
(A)はこの発明の一実施形態にかかるころ軸受の部分断面図、(B)は(A)におけるB部の拡大断面図である。 同ころ軸受の斜視図である。 同ころ軸受の樹脂製リングを嵌合させる前の状態を示す部分断面図である。 同ころ軸受の樹脂製リングを嵌合させる前の状態を示す斜視図である。 (A)は樹脂製リングの部分断面図、(B)は同樹脂製リングの斜視図である。 (A)は2つ割りとした樹脂製リングの斜視図、(B)は3つ割りとした樹脂製リングの斜視図である。 (A)は従来例の部分断面図、(B)は(A)におけるA部の拡大断面図である。 従来例の斜視図である。
この発明の一実施形態を図1ないし図6と共に説明する。図1(A)はこの実施形態のころ軸受の部分断面図を示し、図1(B)は(A)におけるB部の拡大断面図を示す。このころ軸受1は、リング状の金属製の保持器2と、この保持器2のポケット4内に図2のように保持された複数のころ5とでなる保持器付きころ形式の軸受である。保持器2は、両端に内径側に延びる鍔部3が形成されている。
図1において、保持器2は、この保持器2の大部分を成すリング状の金属製の保持器本体2Aと、その一部に設けられた樹脂製リング7とで構成される。保持器本体2Aは、周方向複数箇所に前記ころ保持用のポケット4を有し、かつ軸方向の両端に前記鍔部3,3が形成されている。
保持器本体2Aは、いわゆるM型のものであって、各ポケット4間の柱部6が、両端の外径側部6aと、これらの外径側部6aから内径側へ斜めに続く傾斜部6cと、中央の内径側部6bとでなる台形状に形成され、保持器全体の断面形状が略M形とされている。柱部6の外径側部6aは、ポケット4に挿入されるころ5の軸心(ピッチ円中心PCD)に対して外径側に位置し、内径側部6bはころ5のピッチ円中心PCDに対して内径側に位置する。
図3および図4に部分断面図および斜視図で示すように、保持器本体2Aの両側の鍔部3における内面の内径側縁には切欠状に凹陥する環状の段差面3aがそれぞれ設けられている。これら各段差面3aには、図1および図2に示すように、ころ5の端面に接触する樹脂製リング7が嵌合させられる。この嵌合により、樹脂製リング7は、保持器鍔部3の段差面3aところ5の端面とで挟まれるので、保持器2から脱落することはない。図5(A),(B)は、その樹脂製リング7の一例の部分断面図および斜視図を示す。
上記構成のころ軸受1によると、保持器2の鍔部3の内面の段差面3aに、ころ5の端面に接触する樹脂製リング7を嵌合させたため、保持器ポケット4の端面ところ5の端面との金属接触が回避され、金属接触によるドリリング摩耗や発熱が低減される。
この実施形態では、樹脂製リング7の軸方向の幅寸法は、保持器鍔部3の内面の段差面3aの凹陥深さよりも大きく設定されていて、その段差面3aに嵌合された樹脂製リング7の内向き端面は、保持器2のポケット4の端面よりも軸方向の内側に突出する位置に配置される。そのため、ころ5の端面は、金属製の保持器本体2Aにおける、鍔部3の内面であるポケット端面には接触せず、樹脂製リング7の端面にのみに接触することになる。そのため、、保持器ポケット4の端面との金属接触が確実に避けられ、金属接触によるドリリング摩耗を確実に防止することができる。
また、図1(B)のように、樹脂製リング7の外径はころピッチ円中心PCD近傍とされ、かつ樹脂製リング7の内径は保持器鍔部3の内径と同一またはこれよりも大きくなっている。これにより、樹脂製リング7の内向きの端面がころピッチ円中心PCD近傍でころ5の端面に接触するので、ころ5を安定して案内することができる。
図5では樹脂製リング7が完全な環体である構成例のものを示したが、樹脂製リング7は、図6のように複数個の円弧状分割体7a,7bからなるものとしても良い。図6(A)は樹脂製リング7が2個の円弧状分割体7aからなる構成例を示し、図6(B)は3個の円弧状分割体7bからなる構成例を示す。
このように、樹脂製リング7を複数個の円弧状分割体7a,7bで構成した場合、保持器2への樹脂製リング7の組込みを容易に行うことができる。
また、この実施形態では、樹脂製リング7は保持器本体2Aとは異なる色とされ、樹脂製リング7に製品識別用の着色が施されている。例えばころ軸受の型番毎に異なる色に着色が施されている。このように、製品識別用の着色が樹脂製リング7に施されていることで、このころ軸受1を他の近似品と容易に識別することができるので、ころ違いなどによる識別も同時に行うことができる。
なお、上記実施形態のころ軸受1は、保持器付きころ形式の軸受であり、軸受の組み込まれる機器における軸の外周や、ハウジングあるいはギヤ等の部品の内周面がころ5の軌道面となるように使用されるが、図1の保持器2およびころ5に加えて、内輪および外輪(図示せず)の両方、あるいは内輪または外輪のいずれか一方を設けた軌道輪付きの軸受としても良い。
1…ころ軸受
2…保持器
2A…保持器本体
3…鍔部
4…ポケット
5…ころ
7…樹脂製リング
7a,7b…樹脂製リングの円弧状分割体

Claims (6)

  1. ころ保持用の複数のポケットを有するリング状の保持器と、前記ポケット内に保持された複数のころとを備えたころ軸受において、
    前記保持器が、周方向複数箇所に前記ころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたことを特徴とするころ軸受。
  2. 請求項1において、前記樹脂製リングの端面がころのピッチ円中心近傍でころの端面に接触するころ軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記樹脂製リングの端面は、前記保持器本体のポケットの端面よりも軸方向の内側に位置するころ軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記樹脂製リングは、複数個の円弧状分割体からなるころ軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記樹脂製リングには、製品識別用の着色が施されているころ軸受。
  6. 周方向複数箇所にころ保持用のポケットを有しかつ軸方向の両端に内径側に延びる鍔部が形成されたリング状の金属製の保持器本体を備え、この保持器本体の両鍔部の内面の内径側縁に、切欠状に凹陥する環状の段差面を設け、この段差面に前記ころの端面に接触する樹脂製リングを嵌合させたことを特徴とするころ軸受用保持器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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