JP2011237443A - 修飾カルジオリピンおよびその使用法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】具体的には、BSA、KLH、ビオチン、合成タンパク質MAPS、IgY、ストレプトアビジン、またはアビジンのような、種々の付着分子とコンジュゲートされうる、酸化カルジオリピンの使用。このような酸化カルジオリピンは、単独でまたは1つもしくは複数の付着分子と複合して、例えば、側方流動装置に使用される場合、被験体中の抗リポイド抗体を検出するのに有用である。また、抗リポイド抗体の検出を可能にするならびに生体サンプル中での非トレポネーマ抗体およびトレポネーマ抗体の同時検出を可能にする側方流動装置を作製する。
【選択図】図4
Description
本開示は修飾カルジオリピン組成物およびその使用に関し、具体的には、修飾カルジオリピンを固体支持体に固定化する方法、ならびに関連する免疫アッセイ(ELISAのような)および免疫アッセイ装置(試験ストリップ、流入(flow-through)装置、または側方流動装置のような)に関し、これらのアッセイおよび装置は、例えば、抗リポイド抗体の検出および/または疾患(梅毒のような)の診断に有用である。
本出願は、2005年11月18日付で出願された米国特許仮出願第60/737,901号の恩典を主張するものであり、この出願はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明は、米国政府の機関である疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)の国立HIV・STD・TB予防センター(the National Center for HTV, STD, and TB Prevention)、AIDS・STD・TB研究所の研究部(Division of AIDS, STD, and TB Laboratory Research)、参照研究所および研究部門(Laboratory Reference and Research Branch)によって行われた。
梅毒は、スピロヘータ菌の梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)によって引き起こされる性感染症(STD)である。100,000件を超える症例の成人梅毒が毎年、世界中で報告されている。さらに、この疾患は先天的に伝染し、毎年、3000人またはそれ以上の幼児に影響を与えている。梅毒感染の経過は長年に及び、4つの病期によって特徴付けられる、種々の臨床所見をもたらす恐れがある。
非トレポネーマ試験(または非トレポネーマおよびトレポネーマ試験の組み合わせ)に向けた非溶液系免疫アッセイを開発する努力は、カルジオリピンのような、抗リポイド抗体により特異的に認識される抗原を、ニトロセルロースストリップのような、固体基材に付着させることが困難であることにより頓挫してきた。カルジオリピン分子が非常に小さなサイズであるために、基材上での分子の局在性が不十分となっている。カルジオリピンの脂肪酸側鎖の非極性性もまた、分子に高い疎水性度を与え、カルジオリピンをニトロセルロースのような、極性表面に結合させることを困難にする。カルジオリピンをさらに大きな分子(タンパク質のような)にコンジュゲートさせることで、分子のサイズは増大されうるが、このようなコンジュゲーションはカルジオリピンの抗原性の消失をもたらした。
I. 導入
図3に示した通り、カルジオリピンは、脂肪酸側鎖を有する中央の免疫原性のグリセロール部分を含む。本明細書では、抗リポイド抗体と免疫反応性を示す中央のグリセロール部分の能力を保持しながら、基材への付着用のポリペプチドに連結できる酸化カルジオリピンを調製するための方法を開示する。開示の態様において、側鎖の1つまたは複数に末端カルボキシル基を提供するように、カルジオリピンの脂肪酸側鎖の少なくとも1つを酸化するために、カルジオリピンを過ヨウ素酸塩(m-過ヨウ素酸ナトリウムのような)および過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウムのような)と反応させ、その後、中央のグリセロール部分の免疫原性を保持するようカルジオリピンの酸化を停止するためにおよび中央のグリセロール部分に形成されたβ-ケトンをβ-ヒドロキシル基に還元するために還元剤(亜硫酸水素塩のような)を添加する。開示の態様において、カルジオリピンを過マンガン酸塩と反応させる前に、カルジオリピンを過ヨウ素酸塩と反応させる。特定の態様において、カルジオリピンとの酸化反応はアルゴン雰囲気下、アルコール溶媒中で行われる。適当なアルコール溶媒の例は、t-ブタノール、エタノール、プロパノール、もしくはメタノールの1つまたは複数である。m-過ヨウ素酸ナトリウムのカルジオリピンに対するモル比は約4:1〜約5:1であり、過マンガン酸カリウムのカルジオリピンに対するモル比は約0.5:1〜約1:1である。いくつかの例では、亜硫酸水素塩は亜硫酸水素ナトリウムである。
BSA ウシ血清アルブミン
EDC 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
ELISA 酵素連結免疫吸着アッセイ
HPLC 高圧液体クロマトグラフ
KLH キーホールリンペットヘモシアニン
LFD 側方流動装置
MES N-モルホリノエタンスルホン酸
NHS N-ヒドロキシスルホスクシンイミド
NMR 核磁気共鳴
PEG ポリエチレングリコール
PVA ポリビニルアルコール
PVP ポリビニルピロリドン
SDS ドデシル硫酸ナトリウム
TLC 薄層クロマトグラフィー
カルボキシル基の活性化とはO-尿素誘導体などの、求核試薬反応性誘導体を形成するための、カルボジイミド(例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)のような、薬剤によるカルボキシル基の反応をいう。求核試薬反応性誘導体は求核試薬と容易に反応し、(i) アルコール基とのエーテル連結、(ii) 酸およびアルコールまたはフェノールとのエーテル連結、ならびに(iii) 酸およびアミンとのペプチド結合を形成するよう使用することができる。
本明細書において記述されているカルジオリピンの態様に特異的に結合できる、検出または測定しようとされる、原子、分子、分子群、または天然もしくは合成起源の化合物(例えば、薬物、ホルモン、酵素、増殖因子抗原、抗体、ハプテン、レクチン、アポタンパク質、補因子)。分析物は抗体、薬物、ホルモン、抗原、ハプテン、レクチン、アポタンパク質、または補因子を含むことができるが、これらに限定されるものではない。いくつかの態様において、分析物は、梅毒トレポネーマによる感染に反応して産生される、抗リポイド抗体または抗カルジオリピン抗体のような、抗体を含む。他の態様において、分析物は、(i) 狼瘡のような、自己免疫疾患、(ii) 脳梗塞を含む、さまざまな静脈および動脈血栓障害、(iii) 深部静脈血栓症、(iv) 血小板減少症、(v) 肺塞栓症、または(vi) 胎盤梗塞による再発性胎児喪失のいずれかに反応して産生される抗リポイド抗体を含む。
免疫グロブリン遺伝子または免疫グロブリン遺伝子の断片によって実質的にコードされる1つまたは複数のポリペプチドからなるタンパク質。認識されている免疫グロブリン遺伝子は、κ、λ、α、γ、δ、εおよびμ定常領域遺伝子、ならびに無数の免疫グロブリン可変領域遺伝子を含む。軽鎖はκまたはλのいずれかに分類される。重鎖はγ、μ、α、δ、またはεに分類され、これらが免疫グロブリンのクラスIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEを、それぞれ規定する。
動物の中に注射または吸収される組成物を含む、動物中での抗体の産生またはT細胞応答を刺激できる、化学的もしくは生化学的な化合物、組成物、構造物、決定基、抗原またはその一部分。抗原は、異種の免疫原によって誘導されるものを含めて、特定の体液性または細胞性免疫の産物と反応する。「抗原」という用語は、関連する全ての抗原エピトープを含む。
感染のような、疾患状態において存在するリポイド抗原に反応して被験体(ヒトのような)の免疫系により産生される(IgMまたはIgGのような)抗体。例えば、この用語は、梅毒トレポネーマ感染の結果として宿主細胞から放出されるリポイド材料、およびリポタンパク質様材料、場合によりトレポネーマから放出されるカルジオリピンに反応して産生される抗リポイド抗体を企図する。抗リポイド抗体は同様に、例えば(i) 狼瘡のような、自己免疫疾患(Harris et al., Clin. Rheum. Dis., 11:591-609, 1985)、(ii) 脳梗塞を含む、さまざまな静脈および動脈血栓障害(Harris et al., Clin. Exp. Rheumatol., 2:47-51, 1984)、(iii) 深部静脈血栓症(Mueh et al., Ann. Intern. Med., 92: 156-159, 1980)、(iv) 血小板減少症(Harris et al., Clin. Rheum. Dis., 11:591-609, 1985)、(v) 肺塞栓症(Anderson and Ali, Ann. Rheum. Dis., 43:760-763, 1984)、または(vi) 胎盤梗塞による再発性胎児喪失(Derue et al., J. Obstet. Gynaecol., 5:207-209, 1985)を含む、リポイド抗原が同様に存在するトレポネーマ以外の疾患に反応して産生されることもある。
化学反応を行う目的で作出される、アルゴンガスを実質的に含む雰囲気。アルゴン雰囲気は、反応容器にアルゴンガスを勢いよく流して、容器内にその時に存在している雰囲気を追いやり、その後、アルゴンガスを実質的に含む反応容器内の雰囲気を維持するのに十分なアルゴンガス流を維持することにより、化学反応を行うのに有用な任意の密閉容器中に作り出すことができる。雰囲気が少なくとも約25%アルゴン、少なくとも約30%アルゴン、少なくとも約40%アルゴン、少なくとも約50%アルゴン、少なくとも約60%アルゴン、少なくとも約70%アルゴン、少なくとも約75%アルゴン、少なくとも約80%アルゴン、少なくとも約85%アルゴン、少なくとも約90%アルゴン、少なくとも約92%アルゴン、少なくとも約95%アルゴン、少なくとも約98%アルゴン、または少なくとも約99%アルゴンである場合、雰囲気はアルゴンガスを実質的に含む。
固体支持体へのカルジオリピンの付着を促すために本明細書に記述のカルジオリピンに直接的にまたは間接的に連結されうる任意のポリペプチドまたは他の分子(例えば、原子、分子、分子群、タンパク質、重合体、または天然もしくは合成起源の化合物)。いくつかの態様において、付着分子とカルジオリピンとの間の連結は、酸化カルジオリピン中のカルボキシル基を介して形成され、および/または任意で連結基を利用してもよい。
分子上の部位でのある分子の別の分子への結合の強さをいう用語。特定の分子が別の特定の分子に結合するかまたは特異的に結び付くなら、これらの2つの分子は互いに結合親和性を示すといわれる。結合親和性は分子対の結合定数および解離定数に関連するが、これらの定数が測定または決定されることは本発明にとって決定的に重要ではない。むしろ、記述の方法および装置の分子間の相互作用を記述するよう本明細書において用いられる親和性とは、広く、実証的研究のなかで観察される見掛けの親和性(特別の定めのない限り)であり、これはある分子(例えば、抗体または他の特異的な結合パートナー)が他の2つの分子(例えば、分析物および分析物追跡子コンジュゲート)に結合する相対強度を比較するために使用することができる。結合親和性、結合定数、および解離定数の概念は周知である。
リガンドに結合する受容体の部分と関連する分子構造。より詳しくは、結合ドメインは天然のもしくは合成の、ポリペプチド、またはこのようなポリペプチドをコードする核酸であって、単独でまたは他のドメインとの組み合わせでのいずれかで、所望のリガンド/受容体の結合対のものと同じまたは類似の結合特性を示す、タンパク質の特異的(結合ドメイン)領域に相当するポリペプチドのアミノ酸配列をいうことができる。結合活性が示される限り、そのようなドメインの特異的配列も特異的境界も決定的に重要ではない。同様に、このような文脈のなかで用いられる場合、結合特性は一連の親和性、結合力および特異性、ならびにそれらの組み合わせを、結合活性が示される限り、必然的に含む。
全血、血漿、血清、涙液、粘液、唾液、尿、胸膜液、脊髄液、胃液、汗、精液、膣分泌液、喀痰、潰瘍および/もしくはその他表面の発疹、疱疹、膿瘍由来の流体、ならびに/または組織、細胞もしくは臓器の抽出物を含む、被験体から直接的にまたは間接的に得ることができる任意のサンプル。生体サンプルは同様に、細胞培養上清のような研究室での研究サンプルであってもよい。サンプルは当業者に周知の方法を用いて集められるかまたは得られる。
構造R1-N=C=N-R2の化合物、ここでR1およびR2は独立に水素またはヒドロカルビル基である。具体例としてはHN=C=NH、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド; N,N'-ジシクロヘキシル-カルボジイミド; およびジイソプロピルカルボジイミドが挙げられる。
天然のカルジオリピンと、天然のカルジオリピンに対する構造的類似性を有し、かつ抗リポイド抗体に特異的に結合できる任意の修飾カルジオリピンの両方を含む。
カルジオリピンが捕捉試薬として固定化される捕捉領域。
(i) サンドイッチアッセイなどで、分析物に、または(ii) 競合アッセイなどで、検知試薬もしくは分析物に、あるいは(iii) 間接的アッセイなどで、分析物にそれ自体が特異的である、補助的な特異的結合パートナーに、特異的である未標識の特異的結合パートナー。本明細書において用いられる「補助的な特異的結合パートナー」は、分析物の特異的結合パートナーに結合する特異的結合パートナーである。例えば、補助的な特異的結合パートナーは別の抗体に特異的な抗体、例えば、ヤギ抗ヒト抗体を含むことができる。「捕捉領域」は、捕捉試薬が固定化される側方流動装置の領域である。側方流動装置は複数の捕捉領域、例えば、「第1の捕捉領域」、「第2の捕捉領域」などを有することができる。多くの場合、異なる捕捉試薬が第1の、第2の、またはその他の捕捉領域に固定化されうる。複数の捕捉領域が側方流動基材上で互いに対して任意の配向性を持っていてもよく; 例えば、第1の捕捉領域が第2の(またはその他の)捕捉領域の遠位または近位であってもよく、その逆もまたしかりである。あるいは、第1の捕捉領域および第2の(またはその他の)捕捉領域は、2つ(またはそれ以上)の捕捉領域が十字もしくはプラス記号または他のシンボルを形成するように互いに垂直に配向されてもよい。
動詞の形態で用いられる場合、「コンジュゲート」という用語は、ある分子(例えば、酸化カルジオリピン)の別の分子(例えば、タンパク質)への共有結合性カップリングを意味する。そのようなカップリングは化学的手段により、場合によっては連結基を用いて達成することができる。名詞の形態で用いられる場合、「コンジュゲート」という用語は、コンジュゲーションによって形成されるカップリングされた分子複合体を意味する。
調査中の分析物(例えば、抗リポイド抗体および/または抗梅毒トレポネーマ抗体)の存在を定量的にまたは定量的に測定することをいう。「複合体の形成を検出する」とは、検知試薬に付随する特定の標識を観察するのに適した任意の方法; 例えば、有色の(もしくは別の方法で可視的な)標識の視覚的観察、蛍光標識、化学発光標識もしくは放射性標識の測定または視覚的検出により検知試薬を含んだ複合体を検出することをいう。
標識にコンジュゲートされている特異的結合パートナー。検知試薬は、例えば、標識された分析物特異的結合メンバー(金コンジュゲートの酸化カルジオリピン-付着分子複合体のような)、または標識された補助的な特異的結合メンバー(酵素コンジュゲートのヤギ抗ヒト抗体のような)を含む。
単一の抗体分子が結合する抗原分子の表面上の部位; 一般に抗原はいくつかのまたは多くの異なる抗原決定基を有し、多くの異なる特異性の抗体と反応する。
生物体内の免疫反応を惹起することができる特性。例えば、抗リポイド抗体が、酸化カルジオリピンに存在するエピトープに結合する能力を有する場合、酸化カルジオリピンは免疫原性を保持する。
分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的または化学的手段により検出可能な、分析物、分析物類似体、検知試薬、もしくは結合パートナーに結合される任意の分子または組成物。酵素、コロイド金粒子、有色のラテックス粒子を含めて、標識の例が開示されている(それぞれが参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,275,149号; 同第4,313,734号; 同第4,373,932号; および同第4,954,452号)。有用な標識のさらなる例としては、限定されるものではないが、放射性同位体、補因子、リガンド、化学発光剤または蛍光剤、タンパク質に吸着された銀粒子、タンパク質に吸着された鉄粒子、タンパク質に吸着された銅粒子、タンパク質に吸着されたセレン粒子、タンパク質に吸着された硫黄粒子、タンパク質に吸着されたテルル粒子、タンパク質に吸着された炭素粒子、およびタンパク質共役型のダイサックが挙げられる。標識への化合物(例えば、検知試薬)の付着は、キレートなどにおけるのと同様に、共有結合、吸着過程、疎水結合および/もしくは静電結合、またはこれらの結合および相互作用の組み合わせを通じてであってもよく、ならびに/あるいは連結基を含んでもよい。
側方流動クロマトグラフィーにおいて使用される試験ストリップの形態の分析装置であり、分析物を含有する疑いのある試験サンプルの流体はこのストリップ(紙、ニトロセルロース、およびセルロースのような吸湿性材料で作られていることが多い)を通って流れる(例えば、毛細管作用により)。試験流体および任意の懸濁分析物は、ストリップに沿って検出域に流れることができ、そこで分析物(存在する場合)が検出剤と相互作用して、分析物の存在、非存在および/または量を示す。
レシチンはホスファチジルコリンの一般名である。ホスファチジルコリンはグリセロリン脂質であり、これは、通常、動物および植物において最も豊富なリン脂質である。それは膜二重層の重要な構成単位であり、血漿中を循環する主要なリン脂質でもある。ホスファチジルコリンは強酸から強アルカリまでのpH領域にわたって中性のまたは両性イオン性のリン脂質である。ホスファチジルコリンは2つの脂肪酸側鎖を含有し、これは可変の化学構造を天然においておよび合成により修飾されて有することができる。4つの代表的な天然ホスファチジルコリン分子の化学構造を図9に示す。
2つの化合物、例えば、化合物と標識(例えば、分析物と標識)との間の化学的アーム。必要な化学構造を達成するためには、反応体の各々が反応基を含まなければならない。そのような基の代表的な組み合わせは、アミド連結を形成するようカルボキシルとともにアミノ; エステル連結を形成するようヒドロキシとともにカルボキシもしくはアルキルアミノを形成するようハロゲン化アルキルとともにアミノ; ジスルフィドを形成するようチオールとともにチオール; またはチオエーテルを形成するようマレイミドもしくはハロゲン化アルキルとともにチオールである。ヒドロキシル、カルボキシル、アミノおよび他の官能基は、天然の化合物に存在していない場合、公知の方法により導入することができる。
2つの固体成分は、水性液体が毛管現象または別のやり方で、実質的に途切れることなく2つの成分の一方からもう一方に流れうる様式で、それらの成分が直接的にまたは間接的に接触している場合、動作可能に接触している。直接的なまたは連続的な接触は、2つの要素が、例えば端と端または前と後など、物理的に接触していることを意味する。2つの成分が直接的に接触している場合、それらは約0.5 mm〜約3 mmの重なりで重なり合うことができる。しかしながら、これらの成分は端を接して配されてもよい。「間接的な接触」は、2つの要素が物理的に接触していないが、1つまたは複数の導体で架橋されていることを意味する。動作可能な接触は「流体伝導性の」または「流体連続的な」接触ということもできる。
本明細書において記述されるように化学的に修飾されているカルジオリピン。例えば、酸化カルジオリピンは、非酸化カルジオリピンにおける4つの脂肪酸鎖のうちの少なくとも1つが末端カルボキシル基を生ずるよう酸化的に開裂されている、化学的に関連する分子の混合群である。いくつかの態様において、酸化カルジオリピンは図3に示される化学構造を有する。
カルジオリピンの酸化から生じるβ-ケトン基を脂肪酸エステル基および/またはリン酸エステルのような、他の酸化カルジオリピン官能基の実質的な分解をもたらすことなく、対応するβ-ヒドロキシルに還元する任意の還元剤。当業者は適当な還元剤を、例えばLarock, Comprehensive Organic Transformations, 2nd Edition, New York: John Wiley & Sons, 1999により教示されているものから選択することができる。還元剤の特定の例としては、亜硫酸水素ナトリウム、硫化ジメチル、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH(OAc)3)、モルホリンボラン、トリイソプロポキシ水素化ホウ素カリウム、t-ブチルアミンボラン、ジメチルアミンボラン、ピリジンボラン、トリエチルアミンボラン、トリメチルアミンボランが挙げられる。
流体サンプルが、側方流動装置中に存在する免疫クロマトグラフィーの試験ストリップのような、免疫クロマトグラフィーの試験ストリップに導入される領域。一例を挙げれば、サンプルをスポイト(dropper)または他のアプリケーター(applicator)を用いてのように、外的適用によってサンプル適用領域に導入することができる。もう一例を挙げれば、試験ストリップが、例えばサンプルを保持する容器の中に浸される場合など、サンプル適用領域をサンプル中に直接沈めることができる。もう一例を挙げれば、サンプルをサンプル適用領域上に注ぐまたは滲出させることができる。
不溶性であるか、または後続の反応によって不溶性にされうる任意の材料。多数のおよびさまざまな固体支持体が当業者に公知であり、限定されるものではないが、ニトロセルロース、反応トレイのウェルの壁、マルチウェルプレート、試験管、ポリスチレンビーズ、磁気ビーズ、膜、微粒子(ラテックス粒子のような)、およびヒツジ(または他の動物)赤血球を含む。検知試薬による接近を可能とするのに十分な多孔性、および捕捉試薬(例えば、酸化カルジオリピンまたは酸化カルジオリピン-付着分子複合体)を固定化するのに適した表面親和性を有する任意の適当な多孔性材料が、この用語により企図される。例えば、ニトロセルロースの多孔性構造は、多種多様の試薬、例えば、捕捉試薬に対し優れた吸収性および吸着性を有する。ナイロンは類似の特性を保有しており、同様に適当である。水和した状態でゲル構造を有する材料のような、微孔性構造物は、有用である。
関与する分子の三次元構造に依る特異的な、非共有結合性の相互作用によって相互に作用する分子対のメンバー。特異的結合パートナーの典型的な対は、抗原/抗体、ハプテン/抗体、ホルモン/受容体、核酸鎖/相補的核酸鎖、基質/酵素、阻害剤/酵素、炭水化物/レクチン、ビオチン/(ストレプト)アビジン、およびウイルス/細胞受容体を含む。
脊椎生物を含む、生きている多細胞生物であり、ヒトもヒト以外の哺乳動物もともに含むカテゴリー。
抗梅毒トレポネーマ抗体を特異的に結合する少なくとも1つの抗原決定基を含んだ抗原。多数のトレポネーマ抗原が当技術分野において報告されている; 例えば、米国特許第6,479,248号; 同第6,248,331号; 同第5,681,934号; 同第5,578,456号; 同第4,868,118号; および同第4,740,467号を参照されたく、これらの各々が参照により本明細書に組み入れられる。例えば、少なくとも以下の見掛けの分子量のポリペプチドが梅毒トレポネーマ抗原として報告されている: 16〜20 kDa、18 kDa、18〜23 kDa、25 kDa、35 kDa、37 kDa、37〜46 kDa、38 kDa、39 kDa、41 kDa、43 kDa、44 kDa、46 kDa、47 kDa、58 kDa、150 kDa; および180 kDa (さらなる詳細については、米国特許第4,846,118号を参照のこと)。
カルジオリピンはジホスファチジルグリセロール(具体的には、1,3-ジホスファチジルグリセロール)であり、これは、以下に示されるように、2つのホスホジエステル架橋によって連結された3分子のグリセロールからなる骨格を有する:
カルジオリピンの外側のグリセロール部分の4つのヒドロキシル基が各々、飽和または不飽和脂肪酸鎖(典型的には長さが14〜18個の炭素)でエステル化されている。本明細書において用いられる「カルジオリピン」という用語は、脂肪酸側鎖の任意の分布を有する1,3-ジホスファチジルグリセロールを企図する; 但し少なくとも1つの脂肪酸側鎖が少なくとも1つのC=C二重結合を有することを条件とする。したがって、カルジオリピンの4つの脂肪酸側鎖は、長さ(例えば、約14〜約25個の炭素、約14〜約22個の炭素、約14〜約20個の炭素、約14〜約18個の炭素、もしくは約14〜約16個の炭素)および/または飽和度(例えば、完全に飽和している〜約6個の二重結合を有する、完全に飽和している〜約4個の二重結合を有する、もしくは完全に飽和している〜約2個の二重結合を有する)が独立に変化しうる。カルジオリピンの例示的な脂肪酸側鎖は、ミリストイル(14:0); パルミトイル(16:0); ステアロイル(18:0); オレオイル(18:1); ミリストレオイル(14:1); パルミトレオイル(16:1); ペトロセリノイル(18:1); リノレオイル(18:2); リノレノイル(18:3); エイコセノイル(20:1); アラキドノイル(20:4); エルコイル(22:1); DHA (22:6); またはネルボノイル(24:1)を独立に含む。
A. 一般
カルジオリピンの脂肪酸側鎖の酸化的開裂は、NaIO4およびKMnO4、またはNaIO4および四酸化ルテニウム、またはHIO4およびKMnO4のような、酸化剤の存在下において起こりうることを当業者なら理解する(例えば、March, Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms and Structure, Second Edition, New York: McGraw Hill Book Company, 1977, page 1095を参照のこと)。つまり、脂肪酸側鎖に存在する二重結合は、最終的にカルボキシル基に酸化され、それによりマロン酸および/またはカプロン酸のような、アルキルカルボン酸を放出しうる(図3に示されている通り)。完全に酸化されたカルジオリピン分子では、4つ全ての脂肪酸側鎖が最初の(最も近位の)二重結合の位置で開裂されて、末端のカルボキシル基を各々が有する脂肪酸鎖を生じうる(図3に示されている通り)。天然のカルジオリピンはその脂肪酸側鎖の組成に関して不均一でありうるので、完全に酸化されたカルジオリピン調製物は、その非酸化分子における脂肪酸側鎖の不均一性を反映した酸化種の混合物であると考えられる。カルジオリピンの酸化が不完全であるなら、さらなる不均一性が生じうる。その状況では、脂肪酸側鎖の1つ、2つまたは3つがカルボン酸に酸化されている酸化カルジオリピン種の混合物が生じるであろう(例えば、不完全な酸化を例証した、1つの末端カルボキシル基を有する酸化カルジオリピン分子の一例、および完全な酸化を受けた酸化カルジオリピンのもう一つの例については図3を参照のこと)。この段落において記述されている酸化カルジオリピン種のいずれかまたは全てが、記述の組成物、方法、および装置に有用であると本明細書において企図される。
カルジオリピンの酸化に有用な方法の1つでは、過ヨウ素酸(IO4 -)および/または過マンガン酸(MnO4 -)を酸化剤として利用する。これらの酸化剤の塩は、電気的に中性の化合物をもたらす任意の対イオンを含む。過ヨウ素酸は典型的には、NaIO4またはHIO4 (過ヨウ素酸)のような、過ヨウ素酸塩の形態であり、過マンガン酸は典型的には、塩(ナトリウムまたはカリウム塩のような)、例えばKMnO4の形態である。1つの具体的な態様において、NaIO4およびKMnO4が酸化剤として使用される。この酸化法を実践するため、任意の供給源から得られたカルジオリピンを、カルジオリピンが実質的に溶解するような任意の溶媒に添加することができる。カルジオリピンの疎水性という点では、t-ブタノール、エタノール、メタノール、プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、またはジエチルエーテルのような、極性有機溶媒の使用が好ましい。クロロホルムのような、その他の非極性有機溶媒を使用して、カルジオリピンを懸濁することができる; しかしながら、これらの非極性有機溶媒は有用性が低い。なぜなら、酸化反応の他の成分(以下に記述の)が、例えば、極性有機溶媒または水性溶媒より、これらの溶媒に可溶性でないからである。
t-ブタノールが選択された溶媒である例では、カルジオリピン濃度は約10 mg/ml、約25 mg/ml、約50 mg/ml、約75 mg/ml、約100 mg/ml、約125 mg/ml、約150 mg/ml、約200 mg/mlおよび約250 mg/mlのような、約10 mg/ml〜250 mg/mlの範囲内にありうる。カルジオリピンを選択された溶媒に溶解した後に微粒子が存在している場合、この溶液は任意で、遠心分離またはろ過のような、当技術分野において公知の任意の技術により清澄化されてもよい。
酸化はいくつかのリン脂質の抗原特性を変化させることが示されている(例えば、米国特許第6,177,282号を参照のこと)。梅毒患者の抗リポイド抗体は中央のグリセロール部分の2つのリン酸基およびβ-ヒドロキシル基に結合すると考えられている(例えば、Castro et al., Clin. Diagn. Lab. Immunol., 7(4):658-661, 2000を参照のこと)。したがって、カルジオリピンの抗原性を保持するために、例えば、梅毒血清中の抗リポイド抗体を検出するために中央のグリセロール部分の立体配置を維持することが有益である。酸化カルジオリピンの抗原性は、いくつかの広く使われている技術(例えば、ELISA、ドットブロット、酵素免疫アッセイ、蛍光免疫アッセイ)のいずれかにより、および/または本明細書において記述されているように試験することができる(例えば、実施例4を参照のこと)。実施例4 (以下)に示されているように、本明細書において記述されているカルジオリピンを酸化する方法では、カルジオリピンの抗原性が維持される。
カルジオリピンおよびレシチンの混合物はカルジオリピン単独について上に記述したのと同じ方法により酸化することができる; 唯一の違いは、出発材料がカルジオリピンおよびレシチンの混合物であるということである。初期の酸化反応において、カルジオリピンおよびレシチンは約20:1〜約1:1の、または約1:1〜約1:10の、または約10:1〜約1:10の、または約5:1〜約1:5の、または約1:1〜約1:5の重量比(カルジオリピン:レシチン)で一緒に混合される。特定の例では、カルジオリピン:レシチンの重量比は約20:1、約10:1、約5:1、約2:1、約1:1、約1:2、約1:3、約1:5、または約1:10を含む。
酸化カルジオリピンは比較的小さい分子である。したがって、酸化カルジオリピンをさらに大きな分子(ポリペプチドのような)に付着させて、本明細書において記述されている方法および装置で用いる固体表面へのカルジオリピンの付着を促進することが有益である。ある種の例では、分子が大きいほど、側方流動または流入技術において使用されるタイプの吸湿性基材のような、基材にいっそう容易に付着される。誘導体化された酸化カルジオリピンは、非常に小さなカルジオリピンまたはその酸化カルジオリピン分子よりも多孔性基材(ニトロセルロース多孔性基材のような)にいっそう容易に吸着され、局在化される。酸化カルジオリピンを、それにポリペプチド部分を付着させることにより誘導体化することで、ELISA、側方流動の診断ストリップおよび/もしくは装置、ならびに/または流入装置のような、固体表面ベースの免疫アッセイにおけるその多用途性および有用性が大いに高められる。
カルジオリピンを酸化し、かつ固体支持体(ニトロセルロース、ナイロンまたはPVDFのような、微孔性膜などの)上に固定化できるカルジオリピン-付着分子コンジュゲートを調製する方法の本明細書における発見によって、カルジオリピン結合分析物(梅毒トレポネーマに感染した被験体由来の生体サンプル中の抗リポイド抗体など)の検出に向けた固体表面ベースの免疫アッセイ(例えば、EIA、ELISA、流入装置、ディップスティック、および側方流動装置)が可能になる。いくつかの例では、開示される免疫アッセイにより、梅毒の診断のための生体サンプル中の抗リポイド抗体の存在(または非存在)の検出が可能になる。
免疫アッセイ装置は、液体サンプル中の分析物の存在(非存在)の視覚的特定のための比較的安価な、使い捨ての、膜ベースのアッセイの実行を可能にする。そのような装置は、通常、独立したディップスティック(例えば、試験ストリップ)として、またはある種の筺体を有する装置として構成される。典型的には、免疫アッセイ装置は、わずか約200 μlの液体サンプルで使用可能であり、サンプル中の分析物の検出は2〜5分以内で完了しうる(しかし完了しなくてもよい)。臨床アッセイにおいて、サンプルは尿、血液、血清、唾液、または他の体液でありうる。非臨床試験において、サンプルは、土壌、粉塵、植物、または食料から調製される少量の溶液であってもよく、同様に膜試験ストリップに直接適用されてもよい。ほとんどの場合、補助的な器具類はそのような試験を行うのに必要とされず、そのような装置は未経験者でさえも診療所、研究所、野外、および自宅において容易に使用することができる。
流入装置は、固体支持体、典型的には、マイクロタイタープレートまたは膜(例えば、ニトロセルロース、ナイロンもしくはPVDF)上に固定化された捕捉試薬(酸化カルジオリピン-付着分子複合体のような)を含む。有用な膜の特徴はこれまでに記述されている; しかしながら、側方流動アッセイと同様に、サンプルが膜を横断するのではなく膜を通して垂直方向に移動するので、流入アッセイのなかで毛管上昇は、膜の特に重要な特徴ではないことに留意するのは有用である。単純な代表的形式では、流入装置の膜は吸収性層(例えば、以下の「吸収性パッド」の記述を参照のこと)と機能的にまたは物理的に接触して配されており、これは、膜を通して流体サンプルを引き出すための貯留層としての機能を果たす。任意で、捕捉試薬の固定化の後、膜上に残る任意のタンパク質結合部位を遮断して(サンプル投与の前にまたはそれと同時に)、非特異的な相互作用を最小限にしてもよい。
側方流動装置は当技術分野において一般に公知である。手短に言えば、側方流動装置はその本質として、関心対象の分析物を含有する疑いのある試験サンプルの流体を流す試験ストリップを有する分析装置である。試験流体および任意の懸濁分析物は、ストリップに沿って検出域に流れることができ、そこで分析物(存在するなら)が捕捉剤および検出剤と相互作用して、分析物の存在、非存在および/または量を示す。
サンプルパッド(図8中のサンプルパッド14のような)は、サンプルを最初に受ける側方流動装置の任意の構成要素であり、サンプルから微粒子を除去する役割を果たすことができる。サンプルパッドを構築するのに使用できる種々の材料(表1参照)のなかで、大きなベッド容量(例えば、250 μl/cm2)が特定の適用の因子であるなら、セルロースサンプルパッドが有益でありうる。サンプルパッドは緩衝剤、塩、タンパク質、界面活性剤、および界面活性物質のような、1つまたは複数の放出剤(release agent)で処理することができる。このような放出剤は、例えば、コンジュゲートパッド構成要素の再可溶化を促進するのに、およびニトロセルロース膜のような、側方流動装置の他の構成要素における非特異的な結合部位を遮断するのに有用でありうる。代表的な放出剤は、例えば、トレハロースまたはグルコース(1%〜5%)、PVPまたはPVA (0.5%〜2%)、Tween 20またはTriton X-100 (0.1%〜1%)、カゼイン(1%〜2%)、SDS (0.02%〜5%)、およびPEG (0.02%〜5%)を含む。
側方流動装置において有用な膜のタイプ(ニトロセルロース、ナイロンおよびPVDFのような)、ならびに捕捉試薬をこのような膜に適用するための考慮は、これまでに論じられている。
コンジュゲートパッド(図8中のコンジュゲートパッド20のような)は、とりわけ、検知試薬を保持する役割を果たす。いくつかの態様において、検知試薬は、例えば、顕色剤容器より外部から適用されてもよく、この場合、側方流動装置はコンジュゲートパッドを含む必要がない(例えば、米国特許第4,740,468号を参照のこと)。
側方流動装置における吸収性パッド18の使用は任意である。吸収性パッドは、装置に入るサンプルの全量を増やす働きをする。この容量増大は、例えば、膜から未結合の分析物を洗い流すのに有用でありうる。さまざまな材料のいずれも吸収性パッドを調製するのに有用であり、例えば、表1を参照されたい。いくつかの装置の態様において、吸収性パッドは紙(すなわち、セルロース繊維)でありうる。当業者は、例えば、その厚さ、圧縮率、およびベッド容量の均一性に基づいて、紙の吸収性パッドを選択することができる。作出された吸収剤の容量取り込みは、吸収性パッドの寸法(通常は長さ)を変化させることで調整することができる。
その他の一般的な固体表面ベースの免疫アッセイは、酵素連結免疫吸収アッセイ(またはELISA)のような、さまざまな形態の免疫吸収アッセイである。これらのアッセイでは、典型的には、マイクロタイタープレートのウェルに適用された抗原(例えば、酸化カルジオリピン-付着分子複合体)を必要とする。このアッセイでは、関心対象の分析物(例えば、抗リポイド抗体)を含有する可能性のある試験サンプル(例えば、血清または血液)を、対象分析物に特異的な、固定化された結合パートナー(例えば、酸化カルジオリピン-付着分子複合体)を含有するマイクロタイタープレートのウェルに入れる。分析物は固定化抗原に特異的に結合する; その後、未結合の材料を洗い流し、プレートに結合された分析物-抗原複合体を主として残す。この複合体は、上記に詳細に記述されているように、さまざまな方法で検出することができる。マイクロタイタープレート形式の利点の1つは、複数のサンプルを同一プレートの1つまたは複数の異なるウェルの中でそれぞれ同時に(対照と一緒に)試験し、したがって多数のサンプルの高速大量処理分析を可能にできることである。
本明細書において論じられている免疫アッセイおよび/または免疫アッセイ装置(例えば、ELISA、ディップスティック、流入装置または側方流動装置)の各々は、いくつかの態様において、他の関心対象の分析物(例えば、トレポネーマ抗原)に特異的な捕捉試薬の添加により複数の分析物を検出するように形式を定めることができる。例えば、マイクロタイタープレートのある特定のウェルは、他の関心対象の分析物に特異的な捕捉試薬を含むことができる。いくつかの免疫アッセイ装置の態様では、他の関心対象の分析物に特異的な捕捉試薬を含有する第2の、第3のまたはそれ以上の捕捉領域を含むことができる。
本明細書において開示されるのは、サンプル(例えば、生体サンプル)中の抗リポイド抗体を検出するのに用いられるキットである。そのようなキットは、例えば、抗リポイド抗体の存在が疾患の微侯となる疾患(例えば、梅毒または狼瘡)の診断において使用することもできる。開示されているキットのある種の態様は、一般に携帯用であり、例えばポイントオブケア施設においてなど、実験室施設の必要なく抗リポイド抗体を検出するための、および/または疾患(梅毒のような)を診断するための、簡便な、短時間の、および/または費用効果的な方法をもたらす。
カルジオリピンの酸化
この例では、未修飾カルジオリピンの不飽和脂肪酸中の二重結合の、カルボキシル基への酸化について記述する。
酸化カルジオリピンの活性化および付着分子とのコンジュゲーション
この例では、EDCおよびNHSを用いてBSAまたはKLHと酸化カルジオリピンをコンジュゲートするいくつかの方法を実証する。
実施例1に記述されているt-ブタノール相の完全な蒸発の後、乾燥酸化カルジオリピン調製物をおよそ25 mg/mlの濃度までN,N-ホルムアミド2 mlに懸濁した。EDC 10 mgおよびNHS 10 mgを蒸留水1 mlに溶解した。EDC/NHS溶液を次いで、酸化カルジオリピンを含有するホルムアミド溶液に添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。当業者が認識するように、EDCおよびNHSは酸化カルジオリピン中のカルボキシル基をアミン反応性のNHSエステルに変換するものと思われる。
実施例1に記述されているように、t-ブタノール相の完全な蒸発の後、乾燥酸化カルジオリピン調製物をおよそ25 mg/mlの濃度までN,N-ホルムアミド2 mlに懸濁した。このホルムアミド混合物をその後、この例の第1法に記述されているように、EDC/NHS溶液の添加の前に2回の、10 mMリン酸緩衝液, pH 8.0 1リットルの交換に対して透析した。EDC/NHS溶液の添加後の段階は、第1法に記述されているものと同じである。
酸化カルジオリピン調製物は、実施例1に記述されているt-ブタノール相を10 mMリン酸緩衝液, pH 8.0に対して透析した後に、凍結乾燥を行うことで調製した。後続の反応で用いるため、凍結乾燥済の酸化カルジオリピンをおよそ25 mg/mlまで水に再構成した。その後、蒸留水1 mlに溶解されたEDC 10 mgおよびNHS 10 mgを室温で1時間撹拌しながら酸化カルジオリピン溶液に添加した。EDC/NHS溶液の添加後の段階は、第1法に記述されているものと同じである。
酸化カルジオリピンのビオチン化
この例では、酸化カルジオリピンのビオチン化について記述する。
カルジオリピン調製物の抗原性
この例では、実施例1において調製された酸化カルジオリピンが2種の免疫アッセイを用いて梅毒血清に対して試験された場合に抗原性を保持することを実証する。
梅毒血清(ロット50L) 100 μlを、表2に記述されている酸化カルジオリピン-BSAまたは酸化カルジオリピン-KLH調製物(およそ2.5〜5 mg/ml) 50 μlと混合した。酸化カルジオリピン調製物が抗原性を保持するなら、血清中に存在する抗リポイド抗体は酸化カルジオリピン調製物に特異的に結合するはずであり、このことが、利用可能な抗リポイド抗体結合部位の数を減らすように作用するはずである。言い換えれば、血清は抗リポイド抗体結合部位の一部または全部を「剥奪される」と考えられる。抗リポイド抗体結合部位を剥奪された血清は、従来のRPR試験において試験された場合に反応性が低くなろう。
*カルジオリピン調製物の記述については表2を参照されたい
R = 強い陽性反応
R(-) = 陽性反応
Rm = 弱い反応
Rm(-) = 非常に弱い反応
N = 陰性反応
ドットブロットアッセイは、製造元の使用説明書にしたがってヤギ抗ヒトIgGアルカリホスファターゼとともにImmun-Blot(登録商標)アッセイキット(BioRad)を用いて行った。図5に示した通り、酸化カルジオリピン-BSA調製物5 (表2参照)は梅毒血清(ロット00)と、広い範囲の抗原(7.5〜120 μg)および抗体(1:10〜1:640希釈)濃度にわたって反応した。比較的に、調製物5は正常ヒト血清(すなわち、非梅毒血清)と、同じ範囲の抗原および抗体濃度にわたって全く反応しなかった。
酸化カルジオリピン金コンジュゲートの調製
この例では、コロイド金との酸化カルジオリピン-BSAまたは酸化カルジオリピン-KLHのコンジュゲーション、およびこのような金コンジュゲートの調製に有用な条件の決定を実証する。このコロイド金調製物は、図7に関連して記述されている側方流動ストリップのような、側方流動ストリップ中のコンジュゲートとして使用することができる。
10 mMリン酸緩衝液およそ25 mlを50 mlのビーカーに入れて、0.2 Mリン酸でpH 5.0に調整した。pH 5.0の緩衝液の0.5 mlアリコート2つを「試験」とラベル付けされた1本と「対照」とラベル付けされたもう1本の、2本の12×75 mm試験管に移した。その後、ビーカー内に残るリン酸緩衝液のpHを0.2 M炭酸カリウムにより5.5、6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0、9.5、および10.0に連続して調整した。各pHで、0.5 mlのアリコート2つをpH 5.0のサンプルで記述したように「試験」および「対照」試験管に移した。
蒸留水100 μlを一連の11本の12×75 mm試験管中の各々に添加した。その後、カルジオリピン-BSAまたはカルジオリピン-KLHのいずれかの1 mg/ml溶液1 μl、2 μl、5 μl、7 μl、10 μl、15 μl、25 μl、50 μl、75 μlまたは100 μlを一連の対応する管に添加した。一連の11本の管を対照として役立てた。各管を十分に混合し、5分間室温でインキュベートさせた。この時点で、各管中の溶液は色が赤色であった。10% NaCl溶液500 μlを次いで、振盪しながら各管に添加し、これらの管を再び5分間室温でインキュベートした。各管の溶液の色は、NaClの添加後に赤色から青色へいくぶん変わったと目で観察された。金コンジュゲートを安定化するのに有用なカルジオリピン-付着分子の最小量は、NaCl添加後の青色溶液中のカルジオリピン-付着分子の最低濃度であると決定された。
特定の酸化カルジオリピン-BSAまたは酸化カルジオリピン-KLHの調製のため、上記のように有用なpHおよび有用な酸化カルジオリピン-BSAまたは酸化カルジオリピン-KLH濃度を決定する。有用なpHがpH 8.0またはそれ以上であるなら、有用な濃度を達成するのに必要な凍結乾燥済の酸化カルジオリピン-付着分子複合体の量に10 mMホウ酸緩衝液5 mlを添加し; その後、pHを有用なpHに調整する。有用なpHがpH 8.0またはそれ以下であるなら、有用な濃度を達成するのに必要な凍結乾燥済の酸化カルジオリピン-付着分子複合体の量に10 mMリン酸緩衝液5 mlを添加し; その後、pHを有用なpHに調整する。次に、40 nmのコロイド金(有用なpHに調整された1%溶液) 10 mlを添加し、十分に混合する。混合物を室温で20分間インキュベートする。その後、10% BSA 1.6 mlを1% BSAの終濃度にまで添加し、室温でさらに20分間インキュベートする。反応混合物を10分間6500×gで遠心分離し、上清を除去する。ペレットを再懸濁緩衝液(150 mM NaCl、20 mM Trizma塩基、10%スクロース、5%トレハロース、0.1% BSA、0.05%アジ化ナトリウム) 0.5 mlに再懸濁する。金コンジュゲートされた酸化カルジオリピン-BSAまたは-KLHを含有する再懸濁済のペレットは、限定されるものではないが、側方流動装置における抗リポイド抗体の検知試薬としてなどの、さまざまな目的に使用することができる。
ニトロセルロースへのカルジオリピン-付着分子複合体の付着
この例では、カルジオリピン-タンパク質複合体を固体表面、この場合は、ニトロセルロースに付着させるための代表的な方法について記述する。
酸化カルジオリピン-タンパク質コンジュゲート捕捉試薬によるヒト血清中の抗リポイド抗体の検出
この例では、移動性の酸化カルジオリピン-タンパク質-金コンジュゲート検知試薬と協調して、梅毒血清中の抗リポイド抗体を、ニトロセルロース膜に固定化されている酸化カルジオリピン-タンパク質コンジュゲート捕捉試薬により検出できることを実証する。
カルジオリピンおよびレシチンの混合物の酸化
この例ではカルジオリピンおよびレシチンの混合物の酸化について記述し、カルジオリピンおよびレシチンの酸化混合物が実施例4〜7に記述されているアッセイにおいて酸化カルジオリピン単独と少なくとも同様に機能することを実証する。
カルジオリピンおよびレシチンの酸化混合物を実施例2の第3法に記述されているように、BSAまたはKLHのいずれかにコンジュゲートした。BSAにまたはKLHにコンジュゲートされたカルジオリピン/レシチン調製物は、表5に記述されている。
表5に記述されているカルジオリピン/レシチン調製物の抗原性を実施例3に記述されているように、RPR阻害試験において試験した。表6に示した通り、カルジオリピン/レシチン調製物の各々が従来のRPR試験において梅毒血清の反応性を完全に阻害した。
ドットブロットアッセイは、製造元の使用説明書にしたがってヤギ抗ヒトIgGアルカリホスファターゼとともにImmun-Blot(登録商標)アッセイキット(BioRad)を用いて行った。図10に示した通り、ドットあたり375 ng〜21 μgの範囲の酸化カルジオリピン/レシチン混合物が梅毒血清(ロット94265; 1:50希釈)と反応した。比較的に、酸化カルジオリピン/レシチン調製物の試験量のどれも正常ヒト血清(すなわち、非梅毒血清)との有意な反応を示さなかった。
プロテインAまたは抗ヒト抗体捕捉試薬によるヒト血清中の抗リポイド抗体の検出
この例では、移動性の酸化カルジオリピン-タンパク質-金コンジュゲート検知試薬と協調して、ヒト血清中に存在する抗リポイド抗体を、ニトロセルロース膜に固定化されているプロテインAまたは抗ヒト抗体捕捉試薬により検出できることを実証する。
酵素連結免疫アッセイによるヒト血清中の抗リポイド抗体の検出
この例では、ヒト血清中に存在する抗リポイド抗体を、酵素連結免疫アッセイの実行のためマイクロタイタープレートに固定化されている、BSAまたはKLHにコンジュゲートされた酸化カルジオリピンを捕捉試薬として用いることにより検出できることを実証する。BSAおよびKLHに代わる選択肢としては、合成タンパク質MAPS、IgY、ストレプトアビジン、およびアビジンが挙げられる。96ウェルマイクロタイタープレートのウェルを10 μg/mlの酸化カルジオリピン-BSAまたは酸化カルジオリピン-KLH複合体含有の溶液100 μl (10 μg/ml)でコーティングした。溶液を37℃で終夜乾燥させた。ウェルを次に、Trisリン酸緩衝生理食塩水(TPBS) pH 7.2中の1%カゼイン少なくとも200 μlにより室温で2時間ブロッキングした。ウェルをTPBS 200 μlで1回洗浄した。その後、1%カゼインTPBS中で1:20、1:40、1:80または1:160に希釈されたヒト血清(対照または梅毒トレポネーマ感染個体由来のいずれか) 100 μlを各ウェルに添加した。マイクロタイタープレートを室温で60分間インキュベートし、引き続いてTBST 200 μlで3回洗浄を行った。1%カゼインTPBS中で1:3000に希釈された、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)にコンジュゲートのヤギ抗ヒト抗体100 μlを室温で45分間各ウェルに添加した。1ウェルあたり100 μlのTMB基質の添加の前に、マイクロタイタープレートをTPBSで3回洗浄した。HRPの存在下において、TMB基質は変色する。HRP酵素-基質反応を2 M硫酸の添加によって停止した。各ウェル中の溶液を450 nmで分光学的に測定した。
各データ点に対して二つ組の試験(結果を示した)を行った。このデータセットに使われた梅毒血清は、RPR試験により測定したところ、1:64の力価を有する。
各データ点に対して二つ組の試験(結果を示した)を行った。このデータセットに使われた梅毒血清は、RPR試験により測定したところ、1:128の力価を有する。
Claims (47)
- 側鎖の1つまたは複数に末端カルボキシル基を提供するようにカルジオリピンの脂肪酸側鎖を酸化するために、過ヨウ素酸塩および過マンガン酸塩とカルジオリピンを反応させる段階;
中央のグリセロール部分の免疫原性を保持するように、カルジオリピンの酸化を停止するために、および中央のグリセロール部分に形成されたβ-ケトンをβ-ヒドロキシル基に還元するために、カルジオリピンを過ヨウ素酸塩および過マンガン酸塩と反応させる段階の後に、カルジオリピン懸濁液に還元剤を添加する段階; ならびに
タンパク質担体をカルボキシル基の少なくとも1つに共有結合的に付着させるために酸化カルジオリピンのカルボキシル基を活性化する段階
を含む、抗リポイド抗体と免疫反応性を示し、かつ基材への付着用のタンパク質に連結できる酸化カルジオリピンを調製するための方法であって、カルジオリピンが中央のグリセロール部分および脂肪酸側鎖を含む、方法。 - カルジオリピンを反応させる段階がアルコール溶媒中で行われる、請求項1記載の方法。
- カルジオリピンを反応させる段階がアルゴン雰囲気中で行われる、請求項1または2記載の方法。
- アルコールがt-ブタノール、エタノール、プロパノール、もしくはメタノールの1つまたは複数である、請求項2記載の方法。
- カルボキシル基を活性化する段階が酸化カルジオリピンをカルボジイミドと反応させる段階を含む、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
- カルボジイミドが1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)を含む、請求項5記載の方法。
- カルジオリピンが過マンガン酸塩と反応させられる前に、カルジオリピンが過ヨウ素酸塩と反応させられる、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
- 過ヨウ素酸塩がm-過ヨウ素酸ナトリウムであり、過マンガン酸塩が過マンガン酸カリウムである、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
- m-過ヨウ素酸ナトリウムのカルジオリピンに対するモル比が約4:1〜約5:1である、請求項8記載の方法。
- 過マンガン酸カリウムのカルジオリピンに対するモル比が約0.5:1〜約1:1である、請求項8記載の方法。
- 還元剤が亜硫酸水素ナトリウムである、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
- 還元剤の添加後に水相およびアルコール相を分離する段階、ならびに酸化カルジオリピンをアルコール相から回収する段階をさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項記載の方法。
- カルジオリピン-タンパク質コンジュゲートを提供するために、活性化されたカルボキシル基の少なくとも1つにタンパク質を共有結合的に付着させる段階をさらに含む、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法。
- タンパク質を共有結合的に付着させる段階が、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、またはアビジンを付着させる段階を含む、請求項13記載の方法。
- カルボキシル基を活性化する段階が、カルボキシル基をEDCと反応させた後にカルボキシル基をN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)と反応させる段階をさらに含む、請求項5記載の方法。
- タンパク質を共有結合的に付着させる段階が、酸化カルジオリピンをカルボジイミドおよびその後NHSと反応させて生成物を提供することによりカルボキシル基を活性化する段階、その後、生成物をタンパク質とコンジュゲートさせる段階を含む、請求項13記載の方法。
- タンパク質がウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、またはアビジンを含む、請求項16記載の方法。
- カルジオリピンを酸化するために、および脂肪酸側鎖の1つまたは複数に末端カルボキシル基を提供するために、カルジオリピンをアルゴン雰囲気下、t-ブタノール溶媒中でm-過ヨウ素酸ナトリウムおよび過マンガン酸カリウムと反応させる段階;
中央のグリセロール部分の免疫原性を保持するように、カルジオリピンの酸化を停止するために、および中央のグリセロール部分に形成されたβ-ケトンをβ-ヒドロキシル基に還元するために、カルジオリピンをm-過ヨウ素酸ナトリウムおよび過マンガン酸カリウムと反応させる段階の後に、カルジオリピン懸濁液に水溶液中の亜硫酸水素ナトリウムを添加する段階; ならびに
EDCおよびその後NHSと酸化カルジオリピンを反応させる段階を含む、タンパク質担体をカルボキシル基の少なくとも1つに共有結合的に付着させるために酸化カルジオリピンの末端カルボキシル基を活性化する段階; ならびに
タンパク質を活性化カルボキシル基の1つまたは複数にコンジュゲートさせる段階
を含む、抗リポイド抗体と免疫反応性を示し、かつ基材への付着用のタンパク質に連結できる酸化カルジオリピンを調製するための方法であって、カルジオリピンが中央のグリセロール部分および脂肪酸側鎖を含む、方法: - 側方流動基材に、請求項13記載の方法により作出されたコンジュゲートタンパク質を付着させる段階を含む、側方流動装置を作出する方法。
- 側方流動基材に、梅毒トレポネーマ(T. pallidum)に対する抗体と反応するトレポネーマ抗原を付着させる段階をさらに含む、請求項19記載の方法。
- 基材がニトロセルロース基材である、請求項19または20記載の方法。
- 側方流動基材に、請求項18記載の方法により作出されたコンジュゲートタンパク質を付着させる段階を含む、側方流動装置を作出する方法。
- 側方流動基材に、梅毒トレポネーマに対する抗体と反応するトレポネーマ抗原を付着させる段階をさらに含む、請求項22記載の方法。
- 基材がニトロセルロース基材である、請求項22または23記載の方法。
- 請求項19〜24のいずれか一項記載の方法により作出された側方流動装置。
- サンプル適用領域と、
抗リポイド抗体に結合親和性を有する固定化された酸化カルジオリピンを含むカルジオリピン捕捉領域とを含む、
サンプル適用領域に適用された液体が、サンプル適用領域からカルジオリピン捕捉領域への流れの方向で流れ、かつ抗リポイド抗体と固定化された酸化カルジオリピンとの間の複合体の形成が流体サンプル中の抗リポイド抗体の存在および/または量を決定するために検出可能である、
流体サンプル中の抗リポイド抗体の存在および/または量を決定するための側方流動装置。 - 移動性または可動性の検知試薬(detector reagent)を含むコンジュゲートパッドを、サンプル適用領域からカルジオリピン捕捉領域への流路の中にさらに含む、請求項26記載の側方流動装置。
- カルジオリピンの抗原性を維持しながらカルジオリピンの脂肪酸側鎖を酸化するために、カルジオリピンを過ヨウ素酸塩および過マンガン酸塩と反応させる段階;
カルジオリピンを過ヨウ素酸塩および過マンガン酸塩と反応させる段階の後に、カルジオリピン懸濁液に還元剤を添加する段階; ならびに
タンパク質担体をカルボキシル基の少なくとも1つに共有結合的に付着させるために酸化カルジオリピンのカルボキシル基を活性化する段階;次いで
タンパク質担体を共有結合的に付着させる段階
を含む方法により、固定化された酸化カルジオリピンが作出される、請求項27記載の側方流動装置。 - 検知試薬が標識された酸化カルジオリピンを含む、請求項28記載の装置。
- 標識された酸化カルジオリピンが、酵素、コロイド金粒子、有色のラテックス粒子、タンパク質に吸着された銀粒子、タンパク質に吸着された鉄粒子、タンパク質に吸着された銅粒子、タンパク質に吸着されたセレン粒子、タンパク質に吸着された硫黄粒子、タンパク質に吸着されたテルル粒子、タンパク質に吸着された炭素粒子、もしくはタンパク質共役型のダイサック(dye sac)の1つまたは複数を含む標識を含む、請求項29記載の装置。
- 固定化された酸化カルジオリピンが請求項18記載の方法により作出される、請求項26記載の装置。
- 抗梅毒トレポネーマ抗体に結合親和性を有する固定化されたトレポネーマ抗原を含むトレポネーマ捕捉領域を、サンプル適用領域からの流路の中にさらに含む、請求項26記載の装置。
- トレポネーマ抗原に対する移動性または可動性の検知試薬を含むコンジュゲートパッドを、サンプル適用領域からトレポネーマ捕捉領域への流路の中にさらに含む、請求項32記載の装置。
- コンジュゲートパッドがカルジオリピンに対する移動性または可動性の検知試薬をさらに含む、請求項33記載の装置。
- 生体サンプルを請求項27記載の装置に適用する段階; および
捕捉領域中での抗リポイド抗体と、酸化カルジオリピンと、検知試薬との間の複合体の形成を検出する段階であって、捕捉領域中での複合体の形成の検出によってサンプル中の抗リポイド抗体が検出される、段階
を含む、被験体由来の生体サンプルの分析により梅毒を診断するための方法。 - 装置がサンプル適用領域からカルジオリピン捕捉領域への流路の中に、カルジオリピンに対する移動性または可動性の検知試薬を含むコンジュゲートパッドをさらに含み、および複合体の形成を検出する段階が、移動性または可動性の検知薬を含む複合体の形成を検出する段階を含む、請求項35記載の方法。
- カルジオリピンを酸化するためにカルジオリピンを過ヨウ素酸塩および過マンガン酸塩と反応させる段階、タンパク質担体をカルボキシル基の少なくとも1つに共有結合的に付着させるために酸化カルジオリピンのカルボキシル基を活性化する段階、次いでタンパク質担体を共有結合的に付着させる段階により、固定化された酸化カルジオリピンが作出される、請求項35または36記載の方法。
- 検知試薬が標識された酸化カルジオリピンを含む、請求項36記載の方法。
- 標識された酸化カルジオリピンが、酵素、コロイド金粒子、有色のラテックス粒子、タンパク質に吸着された銀粒子、タンパク質に吸着された鉄粒子、タンパク質に吸着された銅粒子、タンパク質に吸着されたセレン粒子、タンパク質に吸着された硫黄粒子、タンパク質に吸着されたテルル粒子、タンパク質に吸着された炭素粒子、もしくはタンパク質共役型のダイサックの1つまたは複数を含む標識を含む、請求項38記載の方法。
- 固定化された酸化カルジオリピンが請求項18記載の方法により作出される、請求項38記載の方法。
- 装置がサンプル適用領域からの流路の中に、抗梅毒トレポネーマ抗体に結合親和性を有する固定化されたトレポネーマ抗原を含むトレポネーマ捕捉領域をさらに含み、および複合体の形成を検出する段階が、捕捉領域中での抗梅毒トレポネーマ抗体と、固定化されたトレポネーマ抗原と、検知試薬との間の複合体の形成を検出する段階をさらに含む、請求項35記載の方法。
- サンプル適用領域と、
少なくとも1つの移動性または可動性の検知試薬を含むコンジュゲートパッドと、
抗リポイド抗体に結合親和性を有する固定化された酸化カルジオリピンを含む第1の捕捉領域と、
トレポネーマ抗体に結合親和性を有する第2の固定化された結合パートナーを含む第2の捕捉領域とを含む、
サンプル適用領域に配された液体がサンプル適用領域からコンジュゲートパッドを通って第1および第2の捕捉領域に向かう流れの方向で流れ、かつ第1の捕捉領域中での抗リポイド抗体と、酸化カルジオリピンと、少なくとも1つの検知試薬との間の第1の複合体の形成によって流体サンプル中の抗リポイド抗体の存在および/または量が決定され、かつ第2の捕捉領域中でのトレポネーマ抗体と、第2の固定化された結合パートナーと、少なくとも1つの検知試薬との間の第2の複合体の形成によって流体サンプル中のトレポネーマ抗体の存在および/または量が決定される、
流体サンプル中のトレポネーマ抗体および抗リポイド抗体の存在および/または量を同時に検出するための装置。 - 請求項42記載の装置のサンプル適用領域に生体サンプルを適用する段階、ならびにコンジュゲートパッドを通り、かつ第1および第2の捕捉領域を通る流れの方向で生体サンプルを流動可能にする段階;
第1の捕捉領域中での抗リポイド抗体と、酸化カルジオリピンと、少なくとも1つの検知試薬との間の第1の複合体の形成を検出する段階; ならびに
第2の捕捉領域中でのトレポネーマ抗体と、第2の固定化された結合パートナーと、少なくとも1つの検知試薬との間の第2の複合体の形成を検出する段階
を含む、患者において梅毒を診断するための方法であって
第1の複合体および第2の複合体の形成の検出により患者における梅毒が診断される、方法。 - サンプル適用領域に適用される生体サンプルがヒト血液サンプルである、請求項43記載の方法。
- サンプル適用領域に適用されるヒト血液サンプルが全血または血清である、請求項44記載の方法。
- 請求項27記載の装置、生体サンプルをサンプル適用領域に適用するため、および試験の結果を解釈するための使用説明書を含む、梅毒の診断のためのキット。
- 生体サンプルを請求項27記載の装置に適用する段階; および
捕捉領域中での抗リポイド抗体と、酸化カルジオリピンと、検知試薬との間の複合体の形成を検出する段階であって、捕捉領域中での複合体の形成の検出によってサンプル中の抗リポイド抗体が検出される、段階
を含む、被験体由来の生体サンプルの分析により狼瘡を診断するための方法。
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