JP2012004248A - 発光モジュールおよび照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光反射面の上に黒味を帯びた汚れが生じ難くなり、光反射面の光反射性能を良好に維持できる発光モジュールを得ることにある。
【解決手段】発光モジュール(6)は、モジュール基板(25)、光反射層(28)、複数の発光素子(37)および封止材(46)を備えている。モジュール基板(25)は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂を用いた樹脂製の絶縁層(27)を有する。光反射層(28)は、絶縁層(27)の上に積層されているとともに、銀の光反射面(32)を有する。発光素子(37)は、光反射面(32)に実装されている。封止材(46)は、透光性を有するとともに、光反射層(28)および発光素子(37)を覆うように絶縁層(27)の上に積層されている。
【選択図】図4
【解決手段】発光モジュール(6)は、モジュール基板(25)、光反射層(28)、複数の発光素子(37)および封止材(46)を備えている。モジュール基板(25)は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂を用いた樹脂製の絶縁層(27)を有する。光反射層(28)は、絶縁層(27)の上に積層されているとともに、銀の光反射面(32)を有する。発光素子(37)は、光反射面(32)に実装されている。封止材(46)は、透光性を有するとともに、光反射層(28)および発光素子(37)を覆うように絶縁層(27)の上に積層されている。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、例えば銀製の光反射面の上に発光ダイオードのような複数の発光素子を実装した発光モジュールおよび発光モジュールを搭載した照明装置に関する。
COB(chip on board)型の発光モジュールは、モジュール基板と、モジュール基板に実装された複数の発光ダイオードとを備えている。モジュール基板は、例えばグリシジルエーテル系のエポキシ樹脂で構成されている。
従来、発光ダイオードが発する光を発光モジュールの外に効率よく取り出すために、モジュール基板の上に銀製の光反射層を積層することが試されている。光反射層は、発光ダイオードからモジュール基板の方向に放射された光を、本来の光の取り出し方向に反射させるためのものであり、少なくとも発光ダイオードに対応する位置に設けられている。
発光ダイオードから放射された光を反射させる光反射層は、長期に亘って光の反射効率を良好に維持することが望まれる。しかしながら、従来の発光モジュールによると、光反射層の表面が点灯時間の経過と共に黒ずむように変色してしまい、光束の低下を招く原因となっている。
前記課題を解決するため、実施の形態に係る発光モジュールは、モジュール基板、光反射層、複数の発光素子および封止材を備えている。モジュール基板は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂を用いた樹脂製の絶縁層を有する。光反射層は、前記絶縁層の上に積層されているとともに、前記絶縁層よりも光反射率が高い銀の光反射面を有する。発光素子は、前記光反射面に実装されている。透光性の封止材は、前記光反射層および前記発光素子を覆うように前記絶縁層の上に積層されている。
本発明によれば、光反射面の上に黒味を帯びた汚れが生じ難くなり、発光素子が発する光を効率よく取り出すことが可能となる。
第1の実施形態に係る発光モジュールは、樹脂製であって、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂を用いた絶縁層を有するモジュール基板と;前記絶縁層の上に積層され、前記絶縁層よりも光反射率が高い銀の光反射面を有する光反射層と;前記光反射面に実装された複数の発光素子と;前記光反射層および前記発光素子を覆うように前記絶縁層の上に積層された透光性を有する封止材と;を備えていることを特徴としている。
第1の実施形態の発光モジュールにおいて、発光素子とはベアチップからなる発光ダイオードのことを指している。この種の発光ダイオードは、一対の素子電極を有するとともに、透光性を有するダイボンド材を用いて光反射面の上に接着されている。
発光素子は、互いに間隔を存して並べられて一連の発光素子列を構成している。発光素子列は、直線状に配列されていることが好ましいが、発光素子列の一端と他端との間に、直角に折り曲げられた少なくとも一つの曲げ部を有する形状としてもよい。隣り合う発光素子の間は、複数のボンディングワイヤーを介して電気的に接続されている。ボンディングワイヤーは金属細線であればよく、銅(Cu)の細線を用いることが望ましい。
光反射層の光反射面とは、発光素子からモジュール基板の方向に放出された光を反射させて、光を発光モジュールの外に効率よく取り出すためのものである。光反射面は、複数の発光素子を実装できる大きさとするとよい。光反射層は、単層でもよいし多層でもよく、少なくとも表面が銀の層で形成されていればよい。さらに、封止材としては例えば透明なシリコーン樹脂を用いることが望ましい。封止材は、シリコーン樹脂に限らず、その他の透光性樹脂材料を用いることができる。
第1の実施形態の発光モジュールにおいて、青色の光を発する発光素子を用いて白色の光を得るためには、青色の光で励起されて黄色の光を放射する黄色蛍光体を封止材に混ぜるとよい。同様に、紫外線を発する発光素子を用いて白色の光を得るためには、紫外線で励起されて赤色の光を放射する赤色蛍光体、紫外線で励起されて緑色の光を放射する緑色蛍光体および紫外線で励起されて青色の光を放射する青色蛍光体を封止材に混ぜるとよい。
さらに、赤色、緑色および青色の光を発する三種類の発光素子を一組とする複数の発光素子集合体を光反射面の上に実装してもよい。この構成によると、三種類の発光素子が発する光が混じり合って、各発光素子集合体から白色の光が放射される。そのため、封止材に蛍光体を混ぜる必要はない。
第1の実施形態の発光モジュールでは、モジュール基板の絶縁層がグリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂で構成されている。この種のエポキシ樹脂は、発光素子が発する光や熱を受けた時に、エポキシ樹脂の骨格となる樹脂成分が光や熱により分解されてガス化する。
しかるに、前記エポキシ樹脂は、グリシジルエーテル系あるいはグリシジルアミン系のエポキシ樹脂に比べてガス化した分解物が光や熱に強く、分解物そのものが変質し難くなる。そのため、ガス化した分解物が光反射面に付着しても、この光反射面の上で分解物がカーボン化する可能性が低くなるとともに、たとえカーボン化したとしても、その量は微々たるものとなる。よって、光反射面の上に黒味を帯びた汚れが発生するのを抑制できる。
モジュール基板の絶縁層は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または/および脂環族エポキサイド系のいずれか一種のエポキシ樹脂であってもよいし、これら系を組み合わせて形成されたエポキシ樹脂であってもよい。
第2の実施形態の発光モジュールによると、絶縁層を構成するエポキシ樹脂は、硬化剤として酸無水物を用いている。酸無水物は、脂肪族、脂環族、芳香族およびハロゲン族に分類される。脂肪族の硬化剤としては、ドデセニル無水コハク酸(DDSA)、ポリアゼライン酸無水物(PAPA)が代表的である。脂環族の硬化剤としては、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタ酸(MTHPA)、無水メチルナジック酸(MMA)が代表的である。芳香族の硬化剤としては、無水トリメット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)が代表的である。ハロゲン族の硬化剤としては、テトラブロモ無水フタル酸(TBPA)、無水ヘット酸(HET)が代表的である。
エポキシ樹脂は、用途に応じた硬化剤と組み合わせることで、様々な特性を得ることができる。例えばプリント配線板用のエポキシ樹脂としては、硬化剤にフェノール類を用いたエポキシ・フェノール系のエポキシ樹脂、硬化剤にアミン類を用いたエポキシ・アミン系のエポキシ樹脂、硬化剤に酸無水物を用いたエポキシ・酸無水物系のエポキシ樹脂が用いられている。現状では、エポキシ・フェノール系のエポキシ樹脂がプリント配線板用のエポキシ樹脂として多用されている。
本発明者は、青色発光ダイオードが発する光で各種のエポキシ樹脂が分解する現象および銀の光反射面の黒化現象について究明したところ、ある種の硬化剤が青色発光ダイオードからの光を受けて分解し、ガス化することを見出した。
具体的には、エポキシ・フェノール系のエポキシ樹脂およびエポキシ・アミン系のエポキシ樹脂では、その硬化剤であるフェノール系樹脂やアミノ系樹脂の分解成分により銀の光反射面に黒化現象が生じることを見出した。さらに、エポキシ・酸無水物系のエポキシ樹脂によると、硬化剤である酸無水物が分解しても銀の光反射面に黒化現象が生じないことを見出した。
したがって、エポキシ・酸無水物系のエポキシ樹脂では、硬化剤の樹脂成分が発光素子からの光により分解されてガス化するにも拘らず、分解物と銀の光反射面との反応が無いか、反応があっても無視できる程度のものとなる。よって、光反射面が黒味を帯びるように変色するのを防止できる。
第3の実施形態の発光モジュールによると、モジュール基板は、金属製のベースを含んでいる。ベースは絶縁層が積層された表面を有するとともに、この表面が粗面となっている。
この構成によれば、発光素子が発光した時に、発光素子が発する熱の多くは、絶縁層からベースに伝わるとともに、ベースに拡散される。このため、発光素子の熱をベースからモジュール基板の外に放出することができ、発光素子の放熱性が向上する。さらに、発光素子の熱がベースから放出されるので、絶縁層に対する発光素子の熱影響を緩和することができ、絶縁層が劣化し難くなる。よって、絶縁層が発するガス状の分解物の量そのものが少なくなり、分解物による光反射面の変色を抑制することが可能となる。
加えて、ベースの表面を粗面としたことで、絶縁層がベースの表面上に存在する微細な凹凸に食い込むような形態となる。そのため、絶縁層とベースとの接着強度を例えば1.0kgf/mm2程度まで確保することが可能となる。
第4の実施形態の発光モジュールでは、光反射層が光反射面の下地となる金属層を含んでいる。金属層は、絶縁層の上に積層された合面を有するとともに、この合面が粗面となっている。
この構成によれば、絶縁層が金属層の合面上に存在する微細な凹凸に食い込むような形態となる。そのため、絶縁層と金属層との接着強度を例えば1.0kgf/mm2程度まで確保することが可能となる。
第5の実施形態の照明装置は、第1の実施形態ないし第6の実施形態のいずれかに記載された発光モジュールと;発光モジュールを支持する本体と;本体に設けられ、前記発光モジュールを点灯させる点灯装置と;を備えている。
第5の実施形態において、照明装置とは例えば白熱電球と類似した形状を有するLED電球あるいはスポットライトのような照明用構造体のことであり、発光モジュールを光源としている。
この照明装置によれば、発光モジュールの光反射面の黒化を防止して、光反射面の光反射性能を良好に維持できる。そのため、発光素子が発する光を長期に亘り効率よく取り出すことができ、照明装置の光束の低下を最小限に止めるといった優位性を期待できる。
[実施例1]
以下実施例1の照明装置について、図1ないし図5に基づいて説明する。
以下実施例1の照明装置について、図1ないし図5に基づいて説明する。
図1および図2は、照明装置の一例であるLED電球1を開示している。LED電球1は、電球本体2、透光性カバー3、E26型の口金4、点灯装置5およびCOB(chip on board)型の発光モジュール6を備えている。
電球本体2は、例えばアルミニウムのような金属材料で構成されている。電球本体2は、一端にフラットな支持面7を有する筒形である。リング状の支持壁8が支持面7の外周部に一体に形成されている。電球本体2は、支持面7とは反対側の他端に凹部9を有している。さらに、電球本体2の内部に軸方向に延びる貫通孔11が形成されている。貫通孔11の一端は、支持面7に開口されている。貫通孔10の他端は、凹部9の底に開口されている。
電球本体2は、複数の放熱フィン12を有している。放熱フィン12は、電球本体2の外周面から放射状に突出されているとともに、電球本体2の他端から一端の方向に進むに従い電球本体2の径方向に沿う外側に向けて張り出している。
透光性カバー3は、例えば乳白色の合成樹脂材料を用いて略半球形に形成されている。透光性カバー3は、電球本体2の支持面7に向けて開口する開口縁部13を有している。透光性カバー3は、開口縁部13を支持壁8の内側に嵌め込むことで電球本体2に結合されて、電球本体2の支持面7を覆っている。
図2に示すように、電気絶縁性を有する口金支持体15が電球本体2の凹部9に取り付けられている。口金支持体15は、円筒状の周壁15aと、周壁15aの一端を閉塞する端壁15bとを備えている。
周壁15aは、凹部9に嵌め込まれて、凹部9の内周面を覆っている。周壁15aは、凹部9から電球本体2の外に飛び出す突出部16を有している。端壁15bは、凹部9の底を覆うとともに、前記貫通孔11と合致する通孔17を有している。さらに、口金支持体15の内側の空間は、通孔17および貫通孔11を介して電球本体2の支持面7に通じている。
口金4は、口金主部19と、アイレット端子20を有する絶縁ベース21とで構成されている。口金主部19は、口金支持体15の突出部16を外側から覆うように突出部16に取り付けられている。絶縁ベース21は、突出部16の開口端部に突き当てられて、口金支持体15の内側の空間を閉塞している。
点灯装置5は、口金支持体15の内側の空間に収容されている。点灯装置5は、回路基板22と、回路基板22に実装されたトランス、コンデンサ、トランジスタのような複数の回路部品23とを備えている。点灯装置5は、口金4に電気的に接続されている。
発光モジュール6は、LED電球1の光源として用いられる。発光モジュール6は、電球本体2の支持面7に取り付けられて、透光性カバー3により覆われている。
図3および図4に示すように、発光モジュール6は、モジュール基板25を備えている。モジュール基板25は、四つの角部を有する矩形状である。モジュール基板25は、角部の付近に四つの切り欠き25aを有している。
図4に示すように、モジュール基板25は、金属製のベース26と絶縁層27とで構成されている。ベース26は、例えばアルミニウム又はその合金で形成されている。ベース26は、第1の面26aと第2の面26bとを有している。第2の面26bは、第1の面26aの反対側に位置されて、ベース26の表面を構成している。第2の面26bは、例えば顕微鏡下で見た時に多数の微細な凹凸を有する粗面となっている。
絶縁層27は、ベース26の第2の面26bの上に積層されて、第2の面26bを全面的に覆っている。絶縁層27は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂で構成されている。この種のエポキシ樹脂は、光や熱を受けると、骨格となる樹脂成分が次第に劣化してガス状の分解物を発する。
本実施例では、エポキシ樹脂に組み合わされる硬化剤として、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタ酸、無水ピロメリット酸のような酸無水物を用いている。さらに、酸化アルミニウムのような無機系フィラーが前記エポキシ樹脂に添加されている。エポキシ樹脂に対するフィラーの添加割合は、30wt%である。それとともに、絶縁層27の厚さは、ガス状の分解物の絶対量を少なくすることを考慮すると、130μm以下、特に耐電圧を考慮して80μmとすることが望ましい。
絶縁層27をベース26の第2の面26bの上に積層した状態では、絶縁層27が第2の面26bの上に存在する微細な凹凸に食い込むような形態となる。そのため、本実施例では、絶縁層27とベース26との間の接着強度が例えば1.0kgf/mm2程度まで確保されている。
モジュール基板25は、電球本体2の支持面7の中央部に四本のねじ(図示せず)で固定されている。ねじは、モジュール基板25の切り欠き25aを貫通して電球本体2にねじ込まれている。このねじ込みにより、ベース26の第1の面26aが支持面7に密着されて、モジュール基板25が電球本体2に熱的に接続されている。
図3および図4に示すように、光反射層28、第1の給電導体29および第2の給電導体30がモジュール基板25の絶縁層27の上に積層されている。光反射層28は、四つの辺を有する矩形状であり、絶縁層27の中央部に位置されている。
光反射層28は、例えば三種類の金属層を組み合わせた三層構造を採用している。具体的には、光反射層28は、互いに積層された銅層C、ニッケル層Nおよび銀層Aで構成されている。銅層Cは、絶縁層27の上に積層された銅箔をエッチングすることにより形成されている。ニッケル層Nは、銅層Cの上に積層されている。ニッケル層Nは、銅層Cに無電解めっきを施すことにより形成されている。銀層Aは、ニッケル層Nの上に積層されている。銀層Aは、ニッケル層Nに無電解めっきを施すことにより形成されている。銀層Aは、光反射層28の表層を構成している。
そのため、光反射層28の表面は、銀製の光反射面32となっている。光反射面32の光反射率は、絶縁層の光反射率よりも高い。光反射面32の全光線反射率は、たとえば90.0%である。
光反射面32の下地となる銅層Cは、絶縁層27に接する合面33を有している。合面33は、例えば顕微鏡下で見た時に多数の微細な凹凸を有する粗面となっている。そのため、銅層Cの基となる銅箔を絶縁層27の上に積層した状態では、絶縁層27が合面33の上に存在する微細な凹凸に食い込むような形態となる。この結果、本実施例では、銅層Cと絶縁層27との間の接着強度が例えば1.0kgf/mm2程度まで確保されている。
光反射層28は、三層構造に限らない。例えば、光反射層28は、銀の単層でもよいし、下地となる銅層の上に銀層を積層した二層構造としてもよい。
第1および第2の給電導体29,30は、夫々光反射層28の一辺に沿って延びる細長い長方形状であるとともに、互いに同じ大きさを有している。第1および第2の給電導体29,30は、光反射層28と同様に、銅層C、ニッケル層Nおよび銀層Aを有する三層構造であり、夫々の表層が銀により構成されている。
さらに、第1および第2の給電導体29,30は、光反射層28を挟むように互いに間隔を存して平行に配置されている。光反射層28と第1および第2の給電導体29,30とは、夫々隙間34a,34bにより電気的に隔てられている。隙間34a,34bは、光反射層28と第1および第2の給電導体29,30との間に位置されている。このため、絶縁層27の一部は、隙間34a,34bから露出されている。
複数の発光ダイオード列36が光反射層28の光反射面32の上に実装されている。発光ダイオード列36は、第1および第2の給電導体29,30と直交する方向に直線状に延びているとともに、互いに間隔を存して平行に配列されている。
各発光ダイオード列36は、複数の発光ダイオード37と複数の第1のボンディングワイヤー38とを備えている。発光ダイオード37は、発光素子の一例である。発光ダイオード37は、例えば青色の光を発する発光層37aを有するベアチップで構成されている。発光ダイオード37は、平面的に見た時の形状が長方形であり、例えば長辺の長さが0.5mm、短辺の長さが0.25mmである。発光ダイオード37は、発光層37aの上に一対の素子電極37bを有している。素子電極37bは、図4に一方のみが示されている。
発光ダイオード37は、夫々透光性のダイボンド材39を用いて光反射面32の上に接着されている。さらに、発光ダイオード37は、発光ダイオード列36毎に第1および第2の給電導体29,30と直交する方向に間隔を存して一列に並んでいる。この結果、図3に示すように、数多くの発光ダイオード37は、光反射面32の広範囲に亘るようにマトリクス状に規則的に配列されている。
言い換えると、光反射面32は、全ての発光ダイオード37を一括して接着し得る大きさを有している。そのため、光反射面32は、隣り合う発光ダイード37の間で途切れることなく連続している。この結果、光反射面32の下の絶縁層27が隣り合う発光ダイード37の間から露出することはない。
第1のボンディングワイヤー38は、発光ダイオード列36が延びる方向に隣り合う発光ダイオード37の間を電気的に直列に接続している。具体的には、第1のボンディングワイヤー38は、隣り合う発光ダイオード37の互いに異なる極性の素子電極37bの間を接続するように、隣り合う発光ダイオード37の間に跨っている。
各発光ダイオード列36の一端は、第2のボンディグワイヤー40aを介して第1の給電導体29に電気的に接続されている。同様に、各発光ダイオード列36の他端は、第3のボンディングワイヤー40bを介して第2の給電導体30に電気的に接続されている。そのため、複数の発光ダイオード列36は、第1および第2の給電導体29,30に対し電気的に並列に接続されている。
図3に示すように、一対の給電端子42a,42bがモジュール基板25の絶縁層27の上に配置されている。給電端子42a,42bは、光反射面32から外れた位置に設けられている。一方の給電端子42aは、図示しない導体パターンを介して第1の給電導体29に電気的に接続されている。他方の給電端子42bは、図示しない導体パターンを介して第2の給電導体30に電気的に接続されている。
さらに、コネクタ43が給電端子42a,42bにリフロー半田付けされている。コネクタ43は、図2に示す被覆電線44を介して点灯装置5に電気的に接続されている。被覆電線44は、電球本体2の貫通孔11および口金支持体15の通孔17を通して口金4の内側の空間に導かれている。
図3および図4に示すように、枠体45が絶縁層27の上に固定されている。枠体45は、例えば合成樹脂のような絶縁材で構成されて、光反射層28、第1および第2の給電導体29,30を一括して取り囲んでいる。言い換えると、発光素子37、第1ないし第3のボンディングワイヤー38,40a,40bは、枠体45で囲まれた四角い領域に収容されている。
さらに、枠体45は、光反射層28の外周縁、第1の給電端子29の外周縁および第2の給電端子30の外周縁から僅かに離れている。このため、絶縁層27の一部は、枠体45で囲まれた領域に露出されている。
封止材46が枠体45で囲まれた領域に充填されている。封止材46は、例えば透明なシリコーン樹脂のような光透過性を有する樹脂材料により構成されている。樹脂材料は、液状の状態で枠体45が取り囲む領域に注入される。領域に注入された封止材46は、加熱・乾燥させることで硬化される。
この結果、封止材46は、光反射層28、第1の給電端子29、第2の給電端子30、発光ダイオード37、第1ないし第3のボンディングワイヤー38,40a,40bを覆うように絶縁層27の上に積層されている。このため、封止材46は、枠体45で囲まれた領域に露出された絶縁層27の一部を連続して覆っている。
本実施例では、蛍光体が封止材46に混ぜられている。蛍光体は、封止材46の中に均等に分散されている。蛍光体としては、発光ダイオード37が発する青色の光により励起されて黄色の光を放射する黄色蛍光体を用いている。
封止材46に混ぜる蛍光体は、黄色蛍光体に限らない。例えば、発光ダイオード37が発する光の演色性を改善するために、青色の光で励起されて赤色の光を発する赤色蛍光体あるいは緑色の光を発する緑色蛍光体を封止材46に添加するようにしてもよい。
このようなLED電球1では、点灯装置5を通じて発光モジュール6に電圧が印加される。この結果、光反射層28の上の発光ダイオード37が一斉に発光する。発光ダイオード37が発する青色の光は、封止材46に入射される。封止材46に入射された青色の光の一部は黄色蛍光体に吸収される。残りの青色の光は、黄色蛍光体に当たることなく封止材46を透過する。
青色の光を吸収した黄色蛍光体は、励起されて黄色の光を発する。黄色の光は、封止材46を透過する。この結果、黄色の光と青色の光が封止材46の内部で互いに混じり合って白色光となり、この白色光が封止材46から透光性カバー3に向けて放射される。したがって、枠体45で囲まれた領域に充填された封止材46が面状に光る発光部として機能する。
発光ダイオード37からモジュール基板25に向かう光は、光反射層28の光反射面32、第1および第2の給電導体29,30の表面で反射されて透光性カバー3に向かう。この結果、発光ダイオード37が発する光の多くが透光性カバー3を透過して照明用途に供される。
発光ダイオード37の発光時に生じる熱は、三種の金属を組み合せた光反射層28に伝わる。光反射層28は、発光ダイオード37の熱を広範囲に亘って拡散させるヒートスプレッダとしての機能を果たす。さらに、光反射層28で拡散された発光ダイオード37の熱は、絶縁層27を介して金属製のベース26に伝わるとともに、ベース26から電球本体2の支持面7に伝わる。電球本体2に伝達された熱は、放熱フィン12からLED電球1の外に放出される。
この結果、発光ダイオード37の熱をモジュール基板25から積極的に電球本体2に逃がすことができる。よって、発光ダイオード37の放熱性を高めて、発光ダイオード37の発光効率を良好に維持することができる。
前記構成の発光モジュール6によると、エポキシ樹脂製の絶縁層27の一部は、発光モジュール6の発光部を規定する枠体45の内側の領域に露出されて、封止材46で覆われている。このため、発光ダイオード37から放出された光の一部が絶縁層27に入射するとともに、発光ダイオード37の熱が光反射層28を介して絶縁層27に伝わるのを否めない。
絶縁層27を構成するエポキシ樹脂製は、光や熱を受けると、骨格となる樹脂成分が次第に劣化してガス状の分解物を発する。本実施例で用いているグリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂も例外ではなく、骨格となる樹脂成分が光や熱により分解されてガス状の分解物を発する。
しかるに、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂は、従来から多用されているグリシジルエーテル系あるいはグリシジルアミン系のエポキシ樹脂に比べてガス化した分解物が光や熱に強く、分解物そのものが変質し難い。
このため、ガス化した分解物が光反射面32に付着しても、光反射面32の上で分解物がカーボン化する可能性が低くなるとともに、たとえカーボン化したとしても、その量は微々たるものとなる。よって、光反射面32の上に黒味を帯びた汚れが発生し難くなり、光反射面32の光反射性能を良好に維持することができる。
特に本実施例のエポキシ樹脂では、硬化剤として酸無水物を使用している。本発明者の究明によれば、エポキシ・フェノール系のエポキシ樹脂およびエポキシ・アミン系のエポキシ樹脂では、その硬化剤であるフェノール系樹脂やアミノ系樹脂の分解成分により銀の光反射面に黒化現象が生じることが確認されている。これに対し、酸無水物を硬化剤として用いたエポキシ樹脂では、酸無水物が分解しても銀の光反射面に黒化現象が生じないことが確かめられた。
このため、酸無水物系の硬化剤を用いたエポキシ樹脂では、硬化剤の分解成分と銀の光反射面32との反応が無いか、反応があったとしても無視できる程度のものとなる。よって、光反射面32の黒化を防止する観点からすると、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂に酸無水物系の硬化剤を組み合わせることが望ましいものとなる。
さらに、絶縁層27は金属製のベース26の上に積層されているので、発光ダイオード37の熱が絶縁層27からベース26に伝わり易くなる。このため、絶縁層27に対する発光ダイオード37の熱影響が少なく抑えられ、絶縁層27が劣化し難くなる。よって、絶縁層27が発するガス状の分解物の量そのものが減少し、分解物による光反射面32の変色を抑制する上で好都合となる。
以上のことから、前記発光モジュール6を搭載したLED電球1は、発光モジュール6が発する光を透光性カバー3の外に効率よく取り出すことができ、所期の光出力を長期間に亘って維持できるといった優位性を期待できる。
本発明者は、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂で構成された絶縁層27を有する発光モジュール6の優位性を検証するため、以下のような試験を行なった。
この試験では、実施例1の構成を有する発光モジュールと、比較例としてフェノール系樹脂やアミノ系樹脂を硬化剤として用いた絶縁層を有する発光モジュールとを準備し、夫々1000時間連続して発光(点灯)させた。
図5は、実施例1の発光モジュールおよび比較例の発光モジュールを1000時間連続して発光させた時の光束維持率を示している。図5において、Xは実施例1の発光モジュール1から得られた光束維持率の推移を示し、Yは比較例の発光モジュールから得られた光束維持率の推移を示している。
ここで光束維持率とは、発光モジュールを初めて発光させた初期発光時の光束と、初期発光時から1000時間経過した時の光束との比率のことを指している。図5から明らかなように、実施例1の構成を有する発光モジュールでは、点灯時間が1000時間経過した時点でも光束維持率が98%以上確保されている。
これに対し、比較例の発光モジュールでは、1000時間経過した時点での光束維持率が略94%まで低下している。このことから、実施例1の構成を有する発光モジュールでは、光束維持率が約4%改善されていることが分かる。
さらに、発光モジュールの寿命は、一般に適正に使用した状態で約40000時間と定められている。そのため、初期発光時から1000時間経過した時点での光束維持率の低下傾向からすると、比較例1の発光モジュールでは、初期発光時から40000時間経過した時の光束維持率が、一般照明用として理想的な明るさが得られる値である80%を大幅に下回ることが懸念される。
これに対し、実施例1の構成を有する発光モジュールでは、初期発光時から40000時間を経過した時点でも光束維持率が依然として98%以上の高い値を維持し得ることが明らかとなった。
この理由について考察すると、実施例1の発光モジュールでは、発光ダイオードが発する光および熱により絶縁層からガス状の分解物が発生したとしても、光反射面の黒化が抑えられているためと考えられる。
したがって、黒化が抑制されて汚れの少ない光反射面が、発光モジュールの光束維持率の低下を防止する上で有効に寄与していることが明らかとなる。
2…本体(電球本体)、5…点灯装置、6…発光モジュール、25…モジュール基板、27…絶縁層、28…光反射層、32…光反射面、37…発光素子(発光ダイオード)、46…封止材。
Claims (5)
- 樹脂製であって、グリシジルエステル系、線状脂肪族エポキサイド系または脂環族エポキサイド系のエポキシ樹脂を用いた絶縁層を有するモジュール基板と;
前記絶縁層の上に積層され、前記絶縁層よりも光反射率が高い銀の光反射面を有する光反射層と;
前記光反射面に実装された複数の発光素子と;
前記光反射層および前記発光素子を覆うように前記絶縁層の上に積層された透光性を有する封止材と;
を具備したことを特徴とする発光モジュール。 - 請求項1に記載の発光モジュールにおいて、前記エポキシ樹脂は、硬化剤として酸無水物を用いていることを特徴とする発光モジュール。
- 請求項1又は請求項2に記載の発光モジュールにおいて、前記モジュール基板は、金属製のベースを含み、このベースは前記絶縁層が積層された表面を有するとともに、この表面が粗面であることを特徴とする発光モジュール。
- 請求項3に記載の発光モジュールにおいて、前記光反射層は、前記光反射面の下地となる金属層を含み、この金属層は、前記絶縁層の上に積層された合面を有するとともに、この合面が粗面であることを特徴とする発光モジュール。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載された発光モジュールと;
前記発光モジュールを支持する本体と;
前記本体に設けられ、前記発光モジュールを点灯させる点灯装置と;を具備したことを特徴とする照明装置。
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