JP2012043940A - 電極、蓄電素子、リチウムイオンキャパシタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この電極8は、箔状のエキスパンデッドメタルからなる集電体2と、集電体2の両面の耳部23とする領域を除いた部分22に形成された活物質層3と、からなる。集電体2には、面内に多数の菱形の貫通孔が形成されている。集電体2の面内で抵抗率が最大値となる方向での抵抗率ρmax、抵抗率が最小値となる方向での抵抗率ρmin、耳部23の重心C23と活物質層3の重心C3とを結んだ線に沿った方向DCでの抵抗率ρにより、下記の(1)式で算出されるA値を1に近づける。この集電体2では、菱形の長い方の対角線LWに沿った方向DLで抵抗率が最小で、方向DCと方向DLが一致している。
A=(ρmax−ρ)/(ρmax−ρmin)‥‥(1)
【選択図】図7
Description
しかしながら、これらの孔空き箔では、導体である金属が欠損しているため、金属箔の面方向への電子抵抗を増大させる問題点が生じる。特にLICは低抵抗であることが求められるため、孔空き箔を集電体として使用することにより生じる内部抵抗の増大は好ましくない。
以上のように、蓄電素子の低抵抗性および低発熱性を実現するためには、孔空き箔からなる集電体を用いた電極として電気抵抗の低いものを開発することが強く求められている。
A=(ρmax−ρ)/(ρmax−ρmin)‥‥(1)
面内に複数の貫通孔が形成され、抵抗率が面内の方向によって異なる電極では、耳部の重心と活物質層の重心を結んだ線に沿った方向が、集電体(第一の金属箔+第二の金属箔)の抵抗率が最小値である方向に近いほど、抵抗を低くすることができる。耳部の重心と活物質層の重心を結んだ線に沿った方向と、集電体(第一の金属箔+第二の金属箔)の抵抗率が最小値である方向とが一致するときに、前記A値は1となる。
この発明の電極は、前記第一の金属箔がアルミニウムまたは銅からなり、前記活物質が炭素を含む材料である構成とすることができる。
この発明の電極において、前記第一の金属箔としては、パンチングメタル箔(箔状のパンチングメタル)、エキスパンデッド箔(箔状のエキスパンデッドメタル)、及びエッチング箔からなる群から選択されるものが使用できる。
この発明の電極において、前記第一の金属箔としては、開孔率が1%以上60%以下のものを使用することが好ましい。
この発明の電極は、正極と負極との間にセパレータが介装されて積層され、前記正極の活物質層はアニオンを可逆的に吸着、脱離できる活物質層であり、前記負極の活物質層はリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出できる活物質層である電極体と、リチウムイオン系非水電解液と、を含むリチウムイオンキャパシタの、前記正極および負極の少なくとも一方として使用することができる。この発明の電極を、前記正極および負極の少なくとも一方として使用したリチウムイオンキャパシタは、内部抵抗が低いものとなる。
[第1実施形態]
図1〜図3を用いて第1実施形態の電極を説明する。
この電極1は、箔状のエキスパンデッドメタルからなる長方形の集電体2と、集電体2の耳部21とする領域を除いた部分(第一の金属箔に相当する部分)22の両面に形成された活物質層3と、で構成されている。すなわち、この実施形態では、箔状の集電体2により、活物質層3が形成されている第一の金属箔22と、活物質層3が形成されていない耳部である第二の金属箔21が一体に形成されている。
A=(ρmax−ρ)/(ρmax−ρmin)‥‥(1)
また、方向DCは、電極1の面内を流れる電流の方向にほぼ一致すると考えられるため、その方向DCでの抵抗率ρが最小値ρminと等しい場合、電極1の抵抗率は最小値となる。すなわち、この実施形態の電極1は、前記(1)式で算出されるA値が1であることで抵抗率が最小値となるため、この電極1を用いることで蓄電素子の内部抵抗を低くすることができる。
図4〜図6を用いて第2実施形態の電極を説明する。
この電極5は、箔状のパンチングメタルからなる長方形の集電体6と、集電体6の耳部61とする領域を除いた部分(第一の金属箔に相当する部分)62の両面に形成された活物質層3と、で構成されている。すなわち、この実施形態では、箔状の集電体6により、活物質層3が形成されている第一の金属箔62と、活物質層3が形成されていない耳部である第二の金属箔61が一体に形成されている。
耳部61は、活物質層3の幅方向(電極1をなす長方形の短辺方向)の一端に、活物質層3の幅の1/3程度の幅で存在している。そして、耳部61の重心C61と活物質層3の重心C3とを結んだ線に沿った方向DCと、集電体6の方向D4が一致している。したがって、方向DCでの抵抗率ρはρminと等しい。
A=(ρmax−ρ)/(ρmax−ρmin)‥‥(1)
また、方向DCは、電極1の面内を流れる電流の方向にほぼ一致すると考えられるため、その方向DCでの抵抗率ρが最小値ρminと等しい場合、電極5の抵抗率は最小値となる。すなわち、この実施形態の電極5は、前記(1)式で算出されるA値が1であることで抵抗率が最小値となるため、この電極5を用いることで蓄電素子の内部抵抗を低くすることができる。
以下においては、負極活物質としてリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出できる活物質を用い、正極活物質としてアニオンを可逆的に吸着、脱離できる活物質を用いた、いわゆるリチウムイオンキャパシタ(LIC)の製造工程を例として、より具体的に説明する。
LICの製造工程においては、負極活物質にリチウムイオンをドープすることが特性向上のために好ましく、リチウムイオンをドープするためには負極集電体が貫通孔を有するものであることが好ましい。
集電体の材質は、電子伝導性の高い金属が好適に用いられる、例えば、アルミニウム、銅、金、ニッケル、ステンレス、チタン等の金属が挙げられる。正極集電体であればアルミニウム箔、負極集電体であれば銅箔が好ましい。更に好ましくは、正極集電体であれば厚さが1〜100μmのアルミニウム箔、負極であれば厚さが1〜100μmの銅箔である。
活物質層の厚さは、1μm以上200μm以下が好ましく、更に好ましくは30μm以上100μm以下である。1μm以上であると、セル全体に対する集電体の体積密度を抑えてセル体積あたりのエネルギー密度を向上させることができる。また、200μm以下であると、電極の電気抵抗を抑えてセルの出力密度を高く保持することができる。
セパレータとしては、セルロースに代表される紙系のセパレータや、ポリエチレンに代表されるポリオレフィン系のセパレータなどが挙げられる。セパレータの厚さは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。セパレータの厚さが10μm以上であれば、内部のマイクロショートによる自己放電を抑制することができ、一方、厚さが50μm以下であれば、蓄電素子のエネルギー密度及び出力特性に優れる。
上記の外装体に使用される金属缶としては、アルミニウム製のものが好ましい。また、外装体に使用されるラミネートフィルムは、金属箔と樹脂フィルムを積層したフィルムが好ましく、外層樹脂フィルム/金属箔/内層樹脂フィルムからなる3層構成のものが例示される。外層樹脂フィルムは接触等により金属箔が損傷を受けることを防止するためのものであり、ナイロンやポリエステル等の樹脂が好適に使用できる。
電解液は、電解質と溶媒とで構成される。電解質の濃度は、0.5〜2.0Mol/Lの範囲が好ましい。濃度が0.5Mol/L以上であれば導電性に優れ内部抵抗を小さくできる。また、濃度が2.0Mol/L以下であれば粘度増加が少なく低温時の特性に優れる。
溶媒としては、炭酸エチレン(EC)、炭酸プロピレン(PC)に代表される環状炭酸エステル、炭酸ジエチル(DEC)、炭酸ジメチル(DMD)、炭酸エチルメチル(MEC)に代表される鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン(γBL)などのラクトン類や、これらの混合溶媒などが挙げられる。
[電極の作製]
先ず、負極として、図1に示す電極1と図7(a)に示す電極8を、以下の方法で作製した。
<集電体の抵抗率の測定>
図2に示すエキスパンデッドメタル2と同様に、菱形の貫通孔4を有し、その対角線LWの寸法(d)が1mm、SWの寸法(w)が0.5mmであり、厚さ(t)が33μmであるエキスパンド銅箔(幅200mm、開孔率50%)を用意した。
各試験片の長さ方向両端に、電流、電圧測定用の端子を取り付けて、500mA、1000mA、1500mAおよび2000mAの電流を流し、それぞれの電流値での電圧を測定した。これらの測定値から電圧と電流の関係を示すグラフを作製し、グラフの直線の傾きから抵抗値を算出した。算出した抵抗値Rと試験片の断面積(S=t・w)とから、抵抗率ρ=R・S/dを算出した。
したがって、このエキスパンド銅箔の抵抗率が最大値となる方向はθ=90°(方向DS)に沿った方向であり、この方向での抵抗値ρmaxは15.3×10-6Ω・cmであった。また、このエキスパンド銅箔の抵抗率が最小値となる方向はθ=0°(方向DL)に沿った方向であり、この方向での抵抗値ρminは4.67×10-6Ω・cmであった。
市販の活性炭(BET比表面積1955m2/g)150gをステンレススチールメッシュ製の籠に入れ、石炭系ピッチ300gを入れたステンレス製バットの上に置き、電気炉(炉内有効寸法300mm×300mm×300mm)内に設置して、熱処理を行うことで、活性炭の表面に炭素質材料を被着させた複合多孔性炭素材料を作製した。熱処理は、窒素雰囲気下で、670℃まで4時間で昇温し、同温度で4時間保持し、続いて自然冷却により60℃まで冷却することで行った。232.7gの複合多孔性炭素材料が得られた。
グラファイト(平均粒径10μm):53質量部、カーボンブラック(平均粒径40nm):47質量部、CMCナトリウム:20質量部、精製水:740質量部を、均一に混合することで、導電材料のスラリーを得た。
前記各試験片を切り出したものと同じエキスパンド銅箔を小型コンマコーターに通箔して、前記導電材料のスラリーを塗工し、乾燥炉で乾燥を行うことにより厚さ5μmの導電層を形成した。この導電層が塗布されたエキスパンド銅箔を「電極用集電体」と称する。この電極用集電体として、エキスパンド銅箔の菱形の貫通孔4の対角線LWに沿った方向DLに対してθ(θ=0°、20°、30°、40°、90°)だけ傾いた方向を幅方向(長方形の短辺方向)としたものを作製した。
次に、θ=0°、20°、90°の電極用集電体に対して負極用活物質層を形成したものを用い、図3(a)に示すように、図1に示す長方形の電極1の形状に打ち抜き加工を行うことで、No.1〜3の電極1を負極として得た。なお、図3(a)および(b)はNo.1の場合を例示している。これらの負極の寸法は、幅が122mm、長さが172mmであり、活物質層3の幅が122mm、長さが152mm、耳部21の幅が122mm、長さが20mmである。
これらの負極は、長方形の幅方向の一端に耳部が突出している形状であり、その寸法は、活物質層3に相当する長方形部分の幅が122mmで長さが152mm、耳部61の幅が30mm、長さが20mmである。
No.6の電極8は、図7(a)の方向DCがエキスパンデッドメタル2の方向DLに対して30°である。No.7の電極8は、図7(a)の方向DCがエキスパンデッドメタル2の方向DLに対して40°である。No.8の電極8は、図7(a)の方向DCがエキスパンデッドメタル2の方向DLに対して90°である。
<正極用活物質の作製>
粉砕されたヤシ殻炭化物を、小型炭化炉において窒素中、500℃で3時間炭化処理した。処理後の炭化物を賦活炉内へ入れ、1kg/hの水蒸気を予熱炉で加熱した状態で賦活炉内へ投入し、900℃まで8時間かけて昇温した後に取り出し、窒素雰囲気下で冷却して活性炭を得た。得られた活性炭を、10時間通水洗浄を行った後に水切りした。その後、115℃に保持された電気乾燥器内で10時間乾燥した後に、ボールミルで1時間粉砕を行い、正極活物質となる活性炭を得た。
このスラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔(貫通孔なし)からなる集電体の片面だけに塗布し、プレスを行うことで片面のみに正極活物質層が厚さ55μmで形成された正極(以下、「片面正極」と称する。)を得た。また、このスラリーを同じ集電体の両面に塗布し、プレスを行うことで、両面に正極活物質層がそれぞれ厚さ55μmで形成された正極(以下、「両面正極」と称する。)を得た。
No.4〜8の負極用の正極は、図7(a)の電極8と同様に、長方形の幅方向の一端に耳部が突出している形状とし、その寸法は、活物質層に相当する長方形部分の幅120mmで長さが150mm、耳部の幅30mm、長さ20mmとした。
上述のようにして得られた負極と正極を加熱真空乾燥した後、負極については、負極活物質の単位重量あたり760mAh/gの電気量となるリチウムイオンを、電気化学的に吸蔵させた。次に、正極と負極(負極は全て両面負極)と市販のセルロース系セパレータを、片面正極/セパレータ/(負極/セパレータ/両面正極/セパレータ)n/負極/セパレータ/片面正極の順に積層して電極体を作製した。正極活物質層と負極活物質層との対向数が26対向となるようにした(n=12)。
その際に、No.1〜3では、正極と負極の活物質層同士が重なり、耳部は互いに長さ方向反対側に突き出るように積層した。No.4〜8では、正極と負極の活物質層同士が重なり、耳部は長さ方向の同じ側に突き出て、幅方向の反対側に配置されるように積層した。
このようにして得られたNo.1〜No.8の蓄電素子に対して、2Cのレートで定電流定電圧の充電を行い、セル電圧を4Vにした。その後、No.1〜No.8の蓄電素子について、東陽テクニカのFREQENCY RESPONSE ANALYZER 「solartron 1255B」を用い、0.1Hzでインピーダンス特性を測定した。その結果を下記の表1に示す。
2 エキスパンデッドメタルからなる集電体
20 エキスパンデッドメタル素材
211,212 エキスパンデッドメタル素材の活物質層を形成しない部分
21 耳部(第二の金属箔)
22 第一の金属箔
23 耳部(第二の金属箔)
3 活物質層
4 貫通孔
5 電極
6 パンチングメタルからなる集電体
60 パンチングメタル素材
611,612 パンチングメタル素材の活物質層を形成しない部分
61 耳部(第二の金属箔)
62 第一の金属箔
7 貫通孔
8 電極
C3 活物質層の重心
C21 耳部の重心
C23 耳部の重心
C61 耳部の重心
Claims (3)
- 面内に複数の貫通孔が形成され、抵抗率が面内の方向によって異なる第一の金属箔と、
前記第一の金属箔の片面または両面に形成された活物質層と、
前記第一の金属箔に連続する第二の金属箔からなり活物質層が形成されていない耳部と、
を有し、
前記第一の金属箔の面内において、抵抗率が最大値となる方向での抵抗率をρmax、抵抗率が最小値となる方向での抵抗率をρmin、前記耳部の重心と前記活物質層の重心とを結んだ線に沿った方向での抵抗率をρとしたときに、下記の(1)式で算出されるA値が0.8以上1.0以下であることを特徴とする電極。
A=(ρmax−ρ)/(ρmax−ρmin)‥‥(1) - 負極と分極性電極からなる正極との間にセパレータが介装されて積層されている電極体と、電解液と、を含み、前記正極および負極の少なくとも一方は請求項1記載の電極であることを特徴とする蓄電素子。
- 正極と負極との間にセパレータが介装されて積層され、前記正極の活物質層はアニオンを可逆的に吸着、脱離できる活物質層であり、前記負極の活物質層はリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出できる活物質層である電極体と、
リチウムイオン系非水電解液と、を含み、
前記正極および負極の少なくとも一方は請求項1記載の電極であることを特徴とするリチウムイオンキャパシタ。
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