JP2012102924A - 空気調和システム - Google Patents

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維哉 川村
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Abstract

【課題】空気調和をある範囲で阻害する送風障害物がその空調空間内にあっても、それに対処して快適な空気調和を行なうことのできる空気調和システムを提供すること。
【解決手段】この空気調和システムは、同じ空調空間内に第1空気調和機および第2空気調和機が配備され、第1空気調和機と第2空気調和機との間の信号通信を行なうシステムであって、第1空気調和機は、障害物センサと、輻射熱センサと、輻射熱センサの検出値から人体の位置を検出する人体検出手段と、障害物センサの検出値から吹出し角度範囲Bを算出する送風可能角度算出手段と、人体検出値および吹出し角度範囲算出値から風向ベーンの向きを制御する第1制御手段とを備えていて、第1制御手段は、吹出し角度が吹出し角度範囲Bから外れているとき、その吹出し角度範囲Bから外れている人体に向けて送風させるように、第2空気調和機に送信して風向ベーンを駆動させるようになっている。
【選択図】図1

Description

この発明は、空調空間内に配備された空気調和機を備える空気調和システムに係り、特に、空調空間内のある範囲で空気調和を阻害する送風障害物に対処して利用者に快適な空間を提供しようとする空気調和システムに関するものである。
従来、この種の空気調和システムは、例えば下記の特許文献1に記載されている。この空気調和システムでは、空気調和機の下面に設けられた下方状況検知手段により、空気調和機の直下にある家具等の送風障害物の有無が検知され、送風障害物が空気調和機の真下に在ることが検知された場合に、その送風障害物を避けるように調和空気の流れをやや前方に向けて室内全体に流通させる制御を行なっている。前記の下方状況検知手段としては、反射形超音波センサ、進展できる棒状部材、あるいはCCD画像等によるパターン認識などが提案されている。
また、従来の空気調和システムの別例として、室内機が空調空間の天井に埋込状態あるいは吊下げ状態で設置されるタイプの空気調和システムにおいて、室内機に赤外線センサを取り付け、空調対象空間を水平方向に複数のエリアに分割し、赤外線センサにより輻射温度あるいは人の存在を検知して、人の居るエリアに重点的に送風して空調したり、温度ムラをなくすように制御するものも知られている(例えば特許文献2参照)。
特開2004−317109号公報 特開2003−194389号公報
上記したそれぞれの従来システムは、制御の指標として、空調空間内下部の送風障害物、温度分布、または利用者を検知対象としているが、建屋の各部屋・各ゾーンにおいて空調をある範囲で阻害する送風障害物は様々であり、例えば天井近くに配備される防煙壁や吊り型照明等の送風障害物も存在する。そのために、1台の室内機だけで空調空間内の空気調和をまかなっている場合、その1台の室内機の空気調和範囲のうち送風障害物により阻害される範囲が大きすぎると、空調空間内に居る人に向けて調和空気を送れなかったり温度ムラを生じさせたりして、快適な空調空間が得られないという問題が生じる。また、室内のレイアウトやテナントの変更があった場合に、空気調和機がユーザの設定した動作を行えないといった問題も生じるおそれがある。
この発明は、上記のよう課題を解決するためになされたもので、空気調和をある範囲で阻害する送風障害物がその空調空間内にあっても、それに対処して快適な空気調和を行なうことのできる空気調和システムの提供を目的とする。
この発明に係る空気調和システムは、同じ空調空間内に、空調空間の空気調和を行なう第1空気調和機および少なくとも1台の第2空気調和機がそれぞれ配備され、第1空気調和機および第2空気調和機の各空調機本体の空気吹出口に、調和空気の吹出し方向を変更する風向ベーンがそれぞれ設けられ、第1空気調和機と第2空気調和機との間の信号通信を行なう通信部を備えている空気調和システムであって、第1空気調和機は、空調空間内に在る送風障害物の位置を検出する障害物センサと、空調空間内の輻射熱を検出する輻射熱センサと、輻射熱センサの検出値に基づいて空調空間内における人体の位置を検出する人体検出手段と、障害物センサの検出値に基づき送風障害物を避けて送風することのできる吹出し角度範囲を算出する送風可能角度算出手段と、人体検出手段の検出値および送風可能角度算出手段の算出値に基づいて風向ベーンの向きを制御する第1制御手段と、を備え、第1制御手段は、人体に向かう調和空気の吹出し角度が送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲または予め設定されている設定吹出し角度範囲から外れているときに、通信部を介して第2空気調和機に制御指令信号を送信し、第1空気調和機の吹出し角度範囲から外れている人体に向けて調和空気を送風するように第2空気調和機の風向ベーンを駆動させることを特徴とするものである。
この発明に係る空気調和システムは、同一空調空間内に複数台の空気調和機を配備し、そのうちの第1空気調和機が、障害物センサ、輻射熱センサ、人体検出手段、送風可能角度算出手段、および第1制御手段を備えていて、第1制御手段は、人体に向かう調和空気の吹出し角度が送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲または予め設定されている設定吹出し角度範囲から外れているときに、通信部を介して第2空気調和機に制御指令信号を送信し、第1空気調和機の吹出し角度範囲から外れている人体に向けて調和空気を送風するように第2空気調和機の風向ベーンを駆動させるので、第1空気調和機の空気調和範囲に関して送風障害物により阻害される範囲が大きすぎて、第1室内機からの調和空気が空調空間内の人に十分に行き届かなくても、第2空気調和機からの調和空気をその人に送ることにより、送風障害物を考慮した空気調和を行なうことができて人に快適性を与えるという効果を有する。
この発明の実施の形態1における空気調和システムを側面から見た概略構成図である。 前記空気調和システムを平面に見た概略構成図である。 前記空気調和システムの室内機を示す底面図である。 前記室内機を示す概略側断面図である。 前記空気調和システムの制御系統を示すブロック構成図である。 前記空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。 この発明の実施の形態2における空気調和システムの制御を示す断面図である。 前記空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。 この発明の実施の形態3における空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。 この発明の実施の形態4における空気調和システムの制御動作を示フローチャートの図である。 この発明の実施の形態5における空気調和システムを平面に見た概略構成図である。 前記空気調和システムの室内機を示す底面図である。 前記空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における空気調和システムを側面から見た概略構成図、図2は前記空気調和システムを平面に見た概略構成図、図3は前記空気調和システムの室内機を示す底面図、図4は前記室内機を示す概略側断面図、図5は前記空気調和システムの制御系統を示すブロック構成図である。
図1〜図5において、この実施形態1に係る空気調和システムは、室内など同じ空調空間4内を、複数台(この例では2台)の室内機(第1空気調和機の例)1aおよび室内機(第2空気調和機の例)1bで空気調和するものである。室内の天井5には取付穴6,6が形成されている。室内機1a,1bの各外郭を成す空調機本体9は、取付穴6内に装入されて取り付けられる箱体7と、箱体7の下面開口に装着される蓋体8とから構成される。そして、例えば平面正方形状の蓋体8の中央部には空気吸込口10が形成され、蓋体8の四辺部に空気吹出口11,11,11,11が形成されている。そして、空調機本体9内は、前記の空気吸込口10と空気吹出口11,11,11,11とを連通する通風路12となっている。通風路12は室内熱交換器13によって通風可能に区画されている。通風路12内には、室内熱交換器13に送風するためのファン15と、ファン15を回転駆動するモータ14とから成る送風量可変の送風機40が配備されている。モータ14はインバータ装置(図示省略)から出力されたインバータ周波数値によりモータ回転数が制御されるようになっている。
蓋体8の各空気吹出口11には、その長手方向に沿う回動軸33が回動自在にそれぞれ設置されている。各回動軸33には、調和空気の吹出し方向を変更する風向ベーン103がそれぞれ取り付けられている。各風向ベーン103は回動軸33と連結されたモータ104の駆動により例えば上下方向に揺動する。また、蓋体8には、防犯カメラの如く空調空間4内を全方位センシング可能で空調空間4内に在る送風障害物2a,2bの存在および位置を検出する障害物センサ101と、空調空間4内の輻射熱(赤外線)を検出する輻射熱センサ105とが配備されている。前記の障害物センサ101は、制御部17からの指令信号により所定の角度を向くように駆動されるモータ102と連結されている。この場合、障害物センサ101の設置位置は蓋板8の四隅の少なくとも一箇所であればよい。
前記の室内熱交換器13は、それぞれ冷媒配管28を介して、四方切替弁26、アキュムレータ27、吐出容量可変の圧縮機24、室外熱交換器25、および弁開度可変の膨張弁34と順次接続されることにより、冷媒回路の一部を構成している。前記した冷媒回路のうち、圧縮機24、四方切替弁26、室外熱交換器25、およびアキュムレータ27は、室外機23に配備されている。
室内機1aの空調機本体9は制御部17および送受信ユニット18が配備された制御ボックス16を備えている。制御部17はCPU29を中心として構成され、CPU29に対しデータ入出力自在のデータバス30、メモリMが接続されている。この実施形態において、データバス30のデータ入力側には、操作者により予め外部からデータ入力のために用いられるリモコン31、障害物センサ101、輻射熱センサ105、および送受信ユニット18が配線接続されている。データバス30のデータ出力側には、モータ102、モータ102A、モータ104、および送受信ユニット18が配線接続されている。前記のCPU29は、後で詳述する、人体検出手段35の機能、送風可能角度算出手段36の機能、第1制御手段37の機能、温度ムラ検出手段38の機能、および第2制御手段39の機能を有している。メモリMには、後で詳述するが、室内機1aの風向ベーン103に係る設定吹出し角度範囲Eやその他の制御用データなどのように、それぞれリモコン31から予め入力されたデータが記憶されている。尚、制御部17において、データバス30のデータ入力側には通常運転のための各種センサから出力された検出データが入力されており、データバス30のデータ出力側からは通常運転のために膨張弁34や圧縮機24のインバータ装置に指令信号が出力されているが、それらは一般的なものであり、発明の理解を容易にするため説明は省略する。
そして、室内機1bは、前記した室内機1aとほぼ同じ構造を有しており制御ボックス20を備えている。制御ボックス20には、室内機1aの制御部17に相当する制御部21と、送受信ユニット18に相当する送受信ユニット22が装備されている。室内機1aの送受信ユニット18と室内機1bの送受信ユニット22との間は伝送線19で接続されている。すなわち、送受信ユニット18、送受信ユニット22および伝送線19とから、室内機1aと室内機1bとの間で信号通信を行なう有線式の通信部32が構成される。尚、通信部32を無線方式で構成しても構わない。また、室内機1bと連結される室外機としては、室内機1aと連結された既述の室外機23に並列接続してよいし、室外機23とは別個独立の室外機(図示省略)であっても構わない。
この例では、空調空間4内の上部である天井5に防煙壁等の送風障害物2aが懸垂されており、空調空間4内の下部である床上に背の高いロッカー等の送風障害物2bが設置されているものとする。これらの送風障害物2a,2bは室内機1aによる空調を或る範囲で阻害している。また、この室内には利用者が2人居るものとする。すなわち、室内機1aの吹出し空気が届く領域に人体3aが存在し、室内機1bの吹出し空気が届く領域に人体3bおよび人体3aが存在しているものとする。
次に、上記のように構成された空気調和システムの動作を図6のフローチャートを主に用いて説明する。この空気調和システムにおいて、室内機1aは、空調運転開始後(S100のY)、輻射熱センサ105のセンシングにより空調空間4内の輻射熱が検出されてCPU29に入力される(S101)。そして、CPU29の人体検出手段35は、輻射熱センサ105の検出値に基づいて空調空間4内における人体3a,3bの存在をセンシングする(S102)。そして、人体検出手段35が人体3aの存在およびその位置を検出した場合(S102のY)、CPU29は、人体3aへ向けて送風するようにモータ104を駆動し風向ベーン103を作動させて送風を行なう(S103)。すなわち、CPU29は人体検出手段35の検出値に基づいて風向ベーン103の向きを制御する。
次に、輻射熱センサ105により検出された輻射熱に基づいて、CPU29の温度ムラ検出手段38は、空調空間4内に温度ムラ領域の存在をセンシングする(S104)。温度ムラ検出手段38が空調空間4内で温度ムラ領域αの存在とその位置を検出した場合(S105のY)、CPU29は温度ムラ領域αを解消するために、送風機40のモータ14を駆動制御し吹出し風量を大きくするように制御する(S106)。続いて、吹出し方向に送風障害物があるか否かのセンシングが障害物センサ101により行なわれる(S107)。障害物センサ101が送風障害物を検知しなかった場合(S108のN)、CPU29は通常運転としてのデータをメモリMに記憶させる(S116)。
一方、ステップS108において、障害物センサ101が送風障害物2aおよび送風障害物2bが存在していることを検知した場合(S108のY)、CPU29の送風可能角度算出手段36は、障害物センサ101の検出値に基づき送風障害物2a,2bを避けて送風することのできる吹出し角度範囲Bを算出する。このように吹出し角度範囲Bを算出できた場合、CPU29の第1制御手段37および第2制御手段39は吹出し角度範囲B内となるように風向ベーン103を動作させる(S109)。次に、吹出し角度範囲Bと、予め設定されメモリMに記憶されている設定吹出し角度範囲Eとの比較を行う(S110)。吹出し角度範囲Bが設定吹出し角度範囲Eよりも大きい場合、吹出し角度範囲B内の吹き出し角度で人体3aに送風を届かせるように風量を大きくし(S111)、そのときのベーン角度データおよび送風量データ(モータ14の回転数データ)をメモリMに記憶させておく(S116)。
他方、吹出し角度範囲Bが設定吹出し角度範囲Eよりも狭い場合(すなわち人体3aまたは温度ムラ領域αに向かう吹出し角度が送風可能角度算出手段36により算出された吹出し角度範囲Bから外れているとき:S110のN)、室外機1aは自己の運転を停止する(S112)。同時に、室内機1aにおけるCPU29の第1制御手段37および第2制御手段39が、同一空調空間4内に存在する室内機1bに向けて補助運転要請の指令信号を送信する(S113)。補助運転要請の指令信号を受信した室内機1bの制御部21はそれに応答し(S114)、人体3bに対して送風している送風Dに加えて、人体1aおよび温度ムラ領域αに向かう送風E(図1参照)も送風する補助運転を行なう(S115)。そして、室内機1aのCPU29は、このときの、室内機1bの風向ベーン103の吹出し角度データまたは室内機1bの送風機40の送風量データを、メモリM(記憶手段)にいったん記憶させて以後の制御で利用する(S116)。それにより制御設定処理を終了する。
以上のように、この空気調和システムによれば、室内機1a(第1空気調和機の例)は単独では解消できない温度ムラ領域αおよび調和空気が行き届かない人体3aに対し、同一空調空間4内に存在している別の室内機1b(第2空気調和機の例)と連動して、人体3aおよび温度ムラ領域αに向けて送風を行うことで、人体3aに快適性を与えるとともに温度ムラ領域αを削減することができる。また、障害物センサ101で検知した吹出し角度範囲Bと風向ベーン103の制御データ及および風量データをメモリMに記憶しておくため、吹出し角度範囲Bが設定吹出し角度範囲Eを外れている場合は無駄な運転を省くことができる。他方、吹出し角度範囲Bが設定吹出し角度範囲Eを含んでいる場合は、通常運転開始直後であっても、無駄な範囲への運転を省いて省コスト化を図ることができる。
更に、同一空調空間4内の室内機1a(または1b)は他の室内機1b(または1a)の位置情報を相互にそれぞれの記憶手段に記憶しているので、障害物センサ101による送風障害物2a,2b等の情報を基に、各室内機1a,1bの空調におけるデッドゾーンを演算により特定することができる。尚、室内機1bへの補助要請は室内機1bが停止中であっても有効であり、直ちに室内機1bを起動させて補助運転を行なわせることができる。そして、室内機1aが異常により停止する場合も、異常停止直前に室内機1aが室内機1bに補助要請を行なって補助運転を行なわせることができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2における空気調和システムを説明する。図7はこの発明の実施の形態2における空気調和システムを側面から見た概略構成図である。図8はこの発明の実施の形態2における空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。尚、この実施形態2における空気調和システムおよびその室内機は図2〜図5に示したものとほぼ同じ構成であるので、それらの詳しい説明は必要時以外割愛する。
次に動作について説明する。
上記構成の空気調和システムの室内機1aにおいて、空調運転開始後(S800)、輻射熱センサ105で検出された空調空間4内の輻射熱値に基づいて、制御部17のCPU29は空調空間4内に人体が存在しているかセンシングを行う(S801)。CPU29は人体3aが存在していることを検知した場合に(S802のY)、人体3aの方向に向かう範囲Cに送風を行なう様に風向ベーン103を動作させる(S803)。次に、障害物センサ101で風向に送風障害物がないかセンシングを行う(S804)。障害物センサ101により送風障害物2aおよび送風障害物2bの存在が検知された場合(S805のY)、CPU29は障害物センサ101により送風障害物2aおよび送風障害物2bを検出した検出値に基づいて、送風障害物2a,2bを避けて送風できる吹出し角度範囲Bを算出する。吹出し角度範囲Bを算出できた場合、CPU29は吹出し角度範囲B内となるように風向ベーン103を動作させる(S806)。次に、輻射熱センサ105により検出された輻射熱値に基づいて、CPU29は、空調空間4内における温度ムラのセンシングを行う(S807)。温度ムラ領域αが存在していることを検知した場合(S808のY)、温度ムラを解消するために風向と風量を制御した試行回数が、予め設定されメモリMに記憶されている設定回数を上回っているか否か判定する(S809)。試行回数が設定回数以下の場合(S809のY)、CPU29は、温度ムラ領域αに向けて風向ベーン103を動作させるとともに(S810)、送風機40による送風Aの風量を大きくし(S811)、試行回数に1を加算してメモリMに記憶させる(S812)。他方で、試行回数が設定回数を上回った場合(S809のN)、室内機1aのCPU29は、同一空調空間4内に存在する室内機1bに補助運転要請の指令信号を送信する(S813)。補助運転要請の指令信号を受信した室内機1bの制御部21はそれに応答し(S814)、人体1bに向けて送風している送風Dに加えて、温度ムラ領域αに対して送風Eを送風する補助運転を行なう(S815)。そうして、輻射熱センサ105のセンシング結果に基づいて(S807)、室内機1aのCPU29が、温度ムラ領域αが存在しないことを確認した場合に(S808のN)、CPU29は、室内機1bの風向ベーン103の角度データ(制御値)および室内機1bの送風機40の送風量データ(制御値)をメモリMに記憶させ(S816)、制御設定処理を終了する。
このように、温度ムラが検出されたときは、まず室内機1aの吹出し角度を変更するとともに送風量を大きくして、温度ムラが解消されるかどうか様子を見、これらの動作を設定回数ほど繰り返しても効果がないときに、はじめて他の室内機1bの補助運転をさせるので、室内機1bに対しむやみやたらと補助運転をさせるといったことを防ぎ、室内機1bにその空気調和範囲をしっかりと任せることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3における空気調和システムを説明する。図9はこの発明の実施の形態3における空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。尚、この実施形態3における空気調和システムおよびその室内機は図1〜図5,図7に示したものとほぼ同じ構成であるので、それらの詳しい説明は必要時以外割愛する。
次に動作について説明する。
上記構成の空気調和システムにおいて、室内機1bは、既述した実施形態1または実施形態2のように、空調運転開始後(S900)、人体1aおよび人体1bに向けて送風Dおよび送風Eを送風するが、温度ムラが解消されない場合、室内機1bは同一空調空間4内に存在する室内機1aに補助運転要請の指令信号を送信する(S901)。補助運転要請の指令信号を受信した室内機1aの制御部17はそれに応答し(S902)、補助運転を開始する(S903,S904のS500)。すなわち、室内機1aのCPU29は、障害物センサ101で吹出し方向に送風障害物があるか否かセンシングを行う(S501)。送風障害物2aおよび送風障害物2bが存在していることを検知した場合(S502のY)、CPU29は、障害物センサ101で送風障害物2aおよび送風障害物2bを検知した検出値に基づいて送風障害物2aおよび送風障害物2bを避けて送風できる吹出し角度範囲Bを算出する。吹出し角度範囲Bを算出できた場合、CPU29は、吹出し角度範囲B内となるように風向ベーン103を動作させる(S503)。次に、輻射熱センサ105により検出された検出値に基づいて、CPU29は空調空間4内に人体が存在しているか否かセンシングを行う(S504)。人体3aが存在していることを検知した場合(S505のY)、CPU29は送風機40を制御して送風Aの風量を大きくする(S506)。次に、輻射熱センサ105により検出された検出値に基づいて、CPU29は空調空間4内における温度ムラのセンシングを行う(S507)。温度ムラ領域αが存在していることを検知した場合(S508のY)、CPU29は、温度ムラ領域αに向けて風向ベーン103を動作させるとともに(S509)、送風機40を制御して送風Aの風量を大きくする(S510)。そして、S508で温度ムラが見つからなければ(N)、室内機1b,1aは、そのときの各制御値をメモリMに記憶させ(S905)、制御設定処理を終了する。
以上のように、室内機1bは、単独では温度ムラを解消できない温度ムラ領域αに対して同一空調空間4内に存在している室内機1aと協働して温度ムラ領域αに向けて送風を行うことで、温度ムラ領域αを削減することができる。また、室内機1aおよび室内機1bの障害物センサ101での検出値から算出した室内機1aの吹出し角度範囲Bと風向ベーン103の制御値および送風機40の送風量をそれぞれのメモリMに記憶しておくため、次回の通常運転開始直後でも、無駄な範囲への運転を省き、省コスト化することができるという効果がある。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4における空気調和システムを説明する。図10はこの発明の実施の形態4における空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。尚、この実施形態4における空気調和システムおよびその室内機は図1〜図5,図7
に示したものとほぼ同じ構成であるので、それらの詳しい説明は必要時以外割愛する。
次に動作について説明する。
上記構成の空気調和システムにおいて、室内機1bは、既述した実施形態1または実施形態2のように、空調運転開始後(Sa00)、人体3aおよび人体3bに向けて送風Dおよび送風Eを送風するが、温度ムラが解消されない場合、室内機1bは同一空調空間4内に存在する室内機1aに補助運転要請の指令信号を送信する(Sa01)。補助運転要請の指令信号を受信した室内機1aの制御部17はそれに応答し(Sa02)、補助運転を開始する(Sa03,Sa04のS600)。すなわち、室内機1aのCPU29は、輻射熱センサ105で空調空間4内に人体が存在しているか否かのセンシングを行う(S601)。人体3aが存在していることを検知した場合(S602のY)、CPU29は、人体3aに向かう範囲Cの送風を行なうように風向ベーン103を動作させる(S603)。次に、障害物センサ101で吹出し方向に送風障害物があるか否かセンシングを行う(S604)。送風障害物2aおよび送風障害物2bが存在していることを検知した場合(S605のY)、障害物センサ101により送風障害物2aおよび送風障害物2bを検出したときの検出値に基づいて送風障害物2a,2bを避け手送風できる吹出し角度範囲Bを算出する。吹出し角度範囲Bを算出できた場合、CPU29は吹出し角度範囲B内に向けて風向ベーン103を動作させる(S606)。次に、CPU29は、輻射熱センサ105による検出値に基づいて空調空間4内における温度ムラのセンシングを行う(S607)。温度ムラ領域αが存在していることを検知した場合(S608のY)、CPU29は、温度ムラ領域αに向けて風向ベーン103を動作させるとともに(S609)、送風機40を制御して送風Aの風量を大きくする(S610)。S608で温度ムラが存在していなければ(N)、CPU29はそのときの各制御値をメモリMに記憶させ(Sa05)、制御設定処理を終了する。
以上のように、室内機1bは、単独では温度ムラを解消できない温度ムラ領域αに対して同一空調空間4内に存在している室内機1aと協働して温度ムラ領域αに向けて送風を行うことで、温度ムラ領域αを削減することができる。また、室内機1aおよび室内機1bの障害物センサ101での検出値から算出した室内機1aの吹出し角度範囲Bと風向ベーン103の制御値および送風機40の送風量をそれぞれのメモリMに記憶しておくため、次回の通常運転開始直後でも、無駄な範囲への運転を省き、省コスト化することができるという効果がある。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5における空気調和システムを説明する。図11はこの発明の実施の形態5における空気調和システムを平面に見た概略構成図である。図12はこの発明の実施の形態5における空気調和システムの室内機を示す底面図、図13はこの発明の実施の形態5における空気調和システムの制御動作を示すフローチャートの図である。
図11および図12において、1c,1d,1e,1fはそれぞれほぼ同じ構成の室内機であり、同一の空調空間4内で壁面状部品に配備されている。室内機1c〜室内機1fは互いに制御部へ指令信号を通信する通信手段を有している。また、この空調空間4内には人体3cなどが存在している。そして、2aは防煙壁等の送風障害物であり、空調空間4内の上部に設置されている。2bは空調空間4内の下部に設置された背の高いロッカー等の送風障害物であって、室内機による空調を或る範囲で阻害している。
図12に示した室内機1c(または1d、1e,1f)において、101は障害物センサ、102は制御部からの指示により所定の角度に向く様に障害物センサ101を動作させるモータ、103は風向ベーン、104は風向ベーン103を動作させるモータ、105は輻射熱センサ、102Aは輻射熱センサ105を動作させるモータであり、それぞれ実施形態1の図3で示したものと同じである。8は空気調和機本体の蓋体である。尚、障害物センサ101と輻射熱センサ105の設置位置は風向ベーン103の両端側の蓋体8における2つの角部のうちの1つであっても良い。但し、障害物センサ101と輻射熱センサ105を同じ角部に設置する場合は、お互いの干渉を防ぐために背面で合わせる様に設置することとする。
次に動作について説明する。
上記構成の空気調和システムにおいて、室内機1cは空調運転開始後(Sb00)、人体3cに向けて送風するが、温度ムラ領域βが解消されない状態がある場合、室内機1cのCPU29は、同一空調空間4内に存在して補助運転を行える室内機を探す(Sb01)。室内機1dが補助運転を行なえないのであれば(Sb02のN)、室内機1cは別の室内機1eまたは1fに補助運転の要請を行なう。室内機1dが補助運転を行なえる場合(Sb02のY)、室内機1dの制御部へ補助運転要請の指令信号を送信する。補助運転要請の指令信号を受信した室内機1dは、人体3cに向けて送風を開始する(Sb03)。それでも、温度ムラ領域βが解消されない場合(Sb04のY)、室内機1dは、室内機1cによる動作と同様、室内機1eに対して補助運転の要請を行う。そして、Sb04で温度ムラが見つからなければ(N)、各室内機1c〜1fの制御部は、そのときの各制御値をメモリMに記憶させ(Sb05)、制御設定処理を終了する。
以上のように、室内機1cは、単独では解消できない温度ムラ領域βに対し同一空調空間4内に存在している室内機1d〜室内機1fと協同して送風を行うので、温度ムラ領域βを削減することができる。この場合、同一空調空間4の各室内機1c〜1fは他の室内機の位置情報を相互にそれぞれのメモリMに記憶しているので、障害物センサ101による送風障害物2a,2b等の情報を基に、各室内機1c〜1fの空調におけるデッドゾーンを演算により特定することもできる。また、各制御値をその都度メモリMに記憶しておいて次回に利用するため、通常運転開始直後であっても、無駄な範囲への運転を省いて省コスト化を図ることができる。
1a,1b,1c,1d,1e,1f 室内機(空気調和機)
2a,2b 送風障害物
3a,3b,3c 人体
4 空調空間
9 空調機本体
11 空気吹出口
14 モータ
17 制御部
19 伝送線
21 制御部
29 CPU
32 通信部
35 人体検出手段
36 送風可能角度算出手段
37 第1制御手段
38 温度ムラ検出手段
39 第2制御手段
40 送風機
101 障害物センサ
103 風向ベーン
104 モータ
105 輻射熱センサ(赤外線センサ)
M メモリ(記憶手段)
α,β 温度ムラ領域
B 吹出し角度範囲
E 設定吹出し角度範囲

Claims (4)

  1. 同じ空調空間内に、前記空調空間の空気調和を行なう第1空気調和機および少なくとも1台の第2空気調和機がそれぞれ配備され、前記第1空気調和機および前記第2空気調和機の各空調機本体の空気吹出口に、調和空気の吹出し方向を変更する風向ベーンがそれぞれ設けられ、前記第1空気調和機と前記第2空気調和機との間の信号通信を行なう通信部を備えている空気調和システムであって、
    前記第1空気調和機は、
    前記空調空間内に在る送風障害物の位置を検出する障害物センサと、
    前記空調空間内の輻射熱を検出する輻射熱センサと、
    前記輻射熱センサの検出値に基づいて前記空調空間内における人体の位置を検出する人体検出手段と、
    前記障害物センサの検出値に基づき前記送風障害物を避けて送風することのできる吹出し角度範囲を算出する送風可能角度算出手段と、
    前記人体検出手段の検出値および前記送風可能角度算出手段の算出値に基づいて前記風向ベーンの向きを制御する第1制御手段と、を備え、
    前記第1制御手段は、前記人体に向かう調和空気の吹出し角度が前記送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲または予め設定されている設定吹出し角度範囲から外れているときに、前記通信部を介して前記第2空気調和機に制御指令信号を送信し、前記第1空気調和機の吹出し角度範囲から外れている人体に向けて調和空気を送風するように前記第2空気調和機の風向ベーンを駆動させることを特徴とする空気調和システム。
  2. 第1空気調和機は、空調空間内に在る送風障害物の位置を検出する障害物センサと、前記空調空間内の輻射熱を検出する輻射熱センサと、前記輻射熱センサの検出値に基づいて前記空調空間内における温度ムラの位置を検出する温度ムラ検出手段と、前記障害物センサの検出値に基づき前記送風障害物を避けて送風することのできる吹出し角度範囲を算出する送風可能角度算出手段と、前記温度ムラ検出手段の検出値および前記送風可能角度算出手段の算出値に基づいて風向ベーンの向きを制御する第2制御手段と、を備え、
    前記第2制御手段は、前記温度ムラに向かう吹出し角度が前記送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲から外れているときに、前記通信部を介して前記第2空気調和機に制御指令信号を送信し、前記第1空気調和機の吹出し角度範囲から外れている温度ムラに向けて調和空気を送風するように前記第2空気調和機の風向ベーンを駆動させることを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 第1空気調和機および第2空気調和機の各空調機本体に送風量可変の送風機がそれぞれ設けられ、第1制御手段または第2制御手段は、前記第1空気調和機から人体または温度ムラに向かう吹出し角度が送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲から外れているときに、通信部を介して前記第2空気調和機に制御指令信号を送信し、前記第1空気調和機の吹出し角度範囲から外れている人体または温度ムラに向けて調和空気の送風量を多くするように前記第2空気調和機の送風機を駆動させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和システム。
  4. 第1空気調和機から人体または温度ムラに向かう吹出し角度が送風可能角度算出手段により算出された吹出し角度範囲から外れているときに制御された、第2空気調和機の風向ベーンの吹出し角度データまたは第2空気調和機の送風機の送風量データを記憶する記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の空気調和システム。
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