JP2012102970A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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悟 今井
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立慈 川端
Hirofumi Yanagi
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Abstract

【課題】庫内温度と蒸発器の入口側温度との温度差に基づき膨張弁の弁開度を制御する場合においても、膨張弁の異常を確実に判断する。
【解決手段】本発明の冷凍サイクル装置10は、圧縮機18、放熱器19、膨張弁8及び蒸発器11を含む冷媒回路7を備えたものであって、圧縮機18及び膨張弁8を制御する制御装置9を備え、制御装置9は、蒸発器11により冷却される庫内温度PTに基づいて圧縮機18の運転を制御し、庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teが所定の目標温度差Tesとなるように膨張弁8の弁開度を制御すると共に、温度差Teが所定の限界値Teまで縮小し、その状態が所定期間t3又はt4継続した場合、膨張弁8の異常と判断する。
【選択図】図7

Description

本発明は、圧縮装置、放熱器、膨張弁及び蒸発器を含む冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置に関するものであって、特に、膨張弁の制御に関する。
従来より、例えば低温ショーケースに採用される冷凍サイクル装置は、圧縮装置、放熱器、減圧装置及び蒸発器などを配管により順次環状に接続して所定の冷媒回路を形成すると共に、この冷媒回路内には所定量の冷媒が封入されて構成されている。そして、圧縮装置が運転されると、冷媒は圧縮されて高温高圧のガス状態となり、凝縮器に流入する。凝縮器において冷媒は放熱し、凝縮液化した後、減圧装置にて減圧され、蒸発器に供給される。蒸発器内においては減圧された後の液冷媒が蒸発し、そのときに周囲から吸熱することにより冷却作用を発揮する。
ここで、蒸発器による冷却作用を精密に制御するため、減圧装置として膨張弁が用いられている。通常、この膨張弁は、冷媒回路を循環する流量を制御して、凝縮後の冷媒を減圧させるものであり、冷却負荷に応じて弁開度が調整される。特許文献1に示される如き膨張弁は、蒸発器の出口側と入口側にそれぞれ設けられる温度センサの出力に基づき蒸発器における冷媒の過熱度を測定し、当該過熱度が一定となるように弁開度制御を行っていた。
一方、昨今では、フロン系冷媒の規制により代替品として自然冷媒である二酸化炭素が採用されている。この二酸化炭素冷媒は高低圧差が激しい冷媒で、臨界圧力が低く、圧縮により冷媒サイクルの高圧側が超臨界状態となることが知られている。
係る超臨界冷媒サイクルでは、放熱器側の熱源温度(例えば、放熱器と熱交換する熱媒体である外気温度)が高い等の原因により、放熱器出口の冷媒温度が高くなる条件下においては、蒸発器入口の比エンタルピが大きくなるため、冷凍効果が著しく低下する問題が生じていた。この場合、冷凍能力を確保するには、高圧圧力を上昇させる必要があるため、圧縮動力が増大して、成績係数も低下する不都合が生じる。
このため、放熱器で冷却された冷媒を2つの冷媒流に分流し、分流された一方の冷媒流(第1の冷媒流)を補助絞り手段で絞った後に中間熱交換器の一方の通路(第1の流路)に流し、もう一方の冷媒流(第2の流路)を中間熱交換器の前記第1の流路と交熱的に設けられた他方の通路(第2の流路)に流した後、膨張弁を介して蒸発器にて蒸発させる所謂スプリットサイクル(二段圧縮一段膨張中間冷却サイクル)の冷凍装置が提案されている(例えば特許文献2)。
特開平8−327161号公報 特開2006−242557号公報
一方、所謂プルダウン時では、周囲温度が低い、若しくは、被冷却空間の負荷が低いと、直ぐに蒸発器の出口側温度が入口側温度に近い温度にまで低下してしまい、制御装置が膨張弁を閉め続ける制御を行ってしまう。
そこで、従来では、膨張弁の閉めすぎによる蒸発器の閉塞を未然に回避するため、また、蒸発器の入口側温度が圧縮装置の使用限界の基準として定められた使用基準を下回らないように適切に制御するため、被冷却空間の温度(庫内温度PT)と蒸発器の入口側温度(エバ入口温度EINT)との温度差Te(=PT−EINT)が一定の目標温度差Tesとなるように膨張弁の弁開度を制御していた。
このとき、庫内温度PTが、被冷却空間の設定温度(庫内設定温度ST)より所定温度DF1例えば、10deg高い冷却到達温度CHT(=ST+DF1)より高いか否かで判定し、庫内温度PT>冷却到達温度CHTの場合はプルダウン時、冷却到達温度CHT≦庫内温度PTの場合は安定時と判定する。
そして、プルダウン時では、上記目標温度差Tesを例えばTes1=20degとし、安定時では、プルダウン時よりも小さい例えばTes2=15degとする。膨張弁の操作量は、プルダウン時では大きく、安定時はプルダウン時より小さく、即ち、プルダウン時は安定時よりも一回の操作で大きく開度を変化させ、プルダウン時及び安定時において効率的な冷却制御を実行していた。
上記制御を行っている際に、膨張弁につまりが発生した場合、圧縮装置によって高温高圧の冷媒が吐出されると、冷媒回路内において異常高圧が生じてしまう。そのため、制御装置は、蒸発器の入口側温度の上昇が長時間継続している場合には、膨張弁が閉塞したものと判断し、膨張弁の開度を大きく開き、当該膨張弁の閉塞を解消していた。
しかしながら、実際に蒸発器の入口側温度の上昇が長時間継続してしまうと、当該冷凍サイクル装置が、例えば、業務用冷凍庫などに採用されていた場合、収容されていた物品が温度上昇して、品質低下を招来する。また、上記膨張弁の詰まり以外にも、電気回路に異常が発生して膨張弁の動作不良、不能に陥った場合、膨張弁の開度制御を行えなくなり、収容物品の温度上昇を招来することとなる。
本発明は、従来の技術的課題を解決するためになされたものであり、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差に基づき膨張弁の弁開度を制御する場合においても、膨張弁の異常を確実に判断することができる冷凍サイクル装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮装置、放熱器、膨張弁及び蒸発器を含む冷媒回路を備えたものであって、圧縮装置及び膨張弁を制御する制御手段を備え、該制御手段は、蒸発器により冷却される被冷却空間の温度に基づいて圧縮装置の運転を制御し、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差が所定の目標温度差となるように膨張弁の弁開度を制御すると共に、温度差が所定の限界値まで縮小し、その状態が所定期間継続した場合、膨張弁の異常と判断することを特徴とする。
請求項2の発明は、上記発明において、制御手段は、プルダウン運転の開始から被冷却空間の温度が所定の冷却到達温度に低下するまでのプルダウン時における目標温度差より、被冷却空間の温度が冷却到達温度以下の安定時における当該目標温度差を小さくすると共に、プルダウン時における限界値より安定時における当該限界値を小さくすることを特徴とする。
請求項3の発明は、上記各発明において、制御手段は、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差による判断に関わらず、被冷却空間の温度が所定の高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、膨張弁の異常と判断することを特徴とする。
請求項4の発明は、上記各発明において、制御手段は、膨張弁の異常と判断した場合、圧縮装置を停止し、膨張弁の開度を全閉とした後、所定の規定開度とする回避動作を実行した後、圧縮装置を起動することを特徴とする。
請求項5の発明は、上記発明において、制御手段は、被冷却空間の温度が所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、又は、被冷却空間の温度が高温設定値より高い所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、所定の警報を発し、運転を停止することを特徴とする。
請求項6の発明は、上記各発明において、分流器、副減圧装置、中間熱交換器を更に備えると共に、圧縮装置は、低段側圧縮手段と高段側圧縮手段を有し、低段側圧縮手段で圧縮されて吐出された冷媒を高段側圧縮手段に吸い込ませて圧縮し、該高段側圧縮手段から吐出された冷媒を放熱器に流すと共に、当該放熱器から出た冷媒を分流器にて主回路と副回路とに分流し、該副回路に流れる冷媒を副減圧装置から中間熱交換器に流して分流器から主回路に流れる冷媒と熱交換させた後、高段側圧縮手段に吸い込ませ、主回路に流れる冷媒を膨張弁から蒸発器に流した後、低段側圧縮手段に吸い込ませることを特徴とする。
請求項7の発明は、上記発明において、冷媒として二酸化炭素を使用したことを特徴とする。
本発明によれば、圧縮装置、放熱器、膨張弁及び蒸発器を含む冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置において、圧縮装置及び膨張弁を制御する制御手段を備え、該制御手段は、蒸発器により冷却される被冷却空間の温度に基づいて圧縮装置の運転を制御し、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差が所定の目標温度差となるように膨張弁の弁開度を制御すると共に、温度差が所定の限界値まで縮小し、その状態が所定期間継続した場合、膨張弁の異常と判断することにより、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差で膨張弁の弁開度を制御することにより、圧縮装置の使用限界基準を下回らないような適切な制御を実現しつつ、膨張弁の異常を確実に判断することが可能となる。
また、請求項2の発明の発明の如く、制御手段は、プルダウン運転の開始から被冷却空間の温度が所定の冷却到達温度に低下するまでのプルダウン時における目標温度差より、被冷却空間の温度が冷却到達温度以下の安定時における当該目標温度差を小さくすると共に、プルダウン時における限界値より安定時における当該限界値を小さくすることにより、プルダウン時では早期冷却を実現し、安定時では精度の高い温度制御を実現することを可能としつつ、いずれの場合であっても、より的確に膨張弁の異常を判断することができる。
請求項3の発明によれば、上記各発明において、制御手段は、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差による判断に関わらず、被冷却空間の温度が所定の高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、膨張弁の異常と判断することにより、被冷却空間の温度と蒸発器の入口側温度との温度差による判断と平行して、高温異常によっても膨張弁の異常を判断し、より確実に膨張弁の異常を判断して被冷却空間に収容された被冷却物の保護を図ることが可能となる。
請求項4の発明によれば、上記各発明において、制御手段は、膨張弁の異常と判断した場合、圧縮装置を停止し、膨張弁の開度を全閉とした後、所定の規定開度とする回避動作を実行した後、圧縮装置を起動することにより、一時的な異常を解消することが可能となる。これにより、継続して冷却運転を実行することが可能となる。
請求項5の発明によれば、上記発明において、制御手段は、被冷却空間の温度が所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、又は、被冷却空間の温度が高温設定値より高い所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、所定の警報を発し、運転を停止することにより、上記回避動作を実行しても高温異常が継続した場合、運転を停止して、警報を発することで点検を促すことが可能となる。これにより、早期に点検を実施し、異常に対応することが可能となる。
請求項6の発明によれば、上記各発明において、分流器、副減圧装置、中間熱交換器を更に備えると共に、圧縮装置は、低段側圧縮手段と高段側圧縮手段を有し、低段側圧縮手段で圧縮されて吐出された冷媒を高段側圧縮手段に吸い込ませて圧縮し、該高段側圧縮手段から吐出された冷媒を放熱器に流すと共に、当該放熱器から出た冷媒を分流器にて主回路と副回路とに分流し、該副回路に流れる冷媒を副減圧装置から中間熱交換器に流して分流器から主回路に流れる冷媒と熱交換させた後、高段側圧縮手段に吸い込ませ、主回路に流れる冷媒を膨張弁から蒸発器に流した後、低段側圧縮手段に吸い込ませることにより、放熱器で放熱した後の冷媒を分流し、副減圧装置で減圧膨張された副回路の冷媒流により、主回路の冷媒流を冷却することができるようになり、蒸発器入口の比エンタルピを小さくすることができるようになる。これにより、冷凍効果を大きくすることが可能となり、従来の装置に比べて効果的に性能を向上させることができるようになる。また、分流された副回路の冷媒流は圧縮手段の中間圧部に戻されるため、圧縮手段の低圧部に吸い込まれる主回路の冷媒流の量が減少し、低圧から中間圧まで圧縮するための圧縮手段における圧縮仕事量が減少する。その結果、圧縮手段における圧縮動力が低下して成績係数が向上する。
このような、上記所謂スプリットサイクルの冷凍サイクル装置において、上記各発明を採用することにより、副減圧装置と膨張弁の二つの減圧装置を備えた場合であっても、蒸発器に流入する冷媒を減圧する膨張弁の異常を的確に判断し、被冷却空間の温度が致命的な温度にまで上昇してしまう不都合を未然に回避することを可能とすることができる。
請求項7の発明によれば、上記発明において、冷媒として二酸化炭素を使用したことにより、冷凍能力を効果的に改善でき、性能の向上を図ることができる。
本発明の冷凍サイクル装置を適用する実施例としての業務用冷凍庫の縦断側面図である。 冷凍サイクル装置の冷凍機側ユニットの概略斜視図である。 蒸発器の斜視図である。 冷凍サイクル装置の冷媒回路図である。 制御装置の電気ブロック図である。 運転状態及び高温異常判定の説明図である。 膨張弁異常判定の説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の冷凍サイクル装置10を適用する実施例としての業務用冷凍庫(低温貯蔵庫)Rの縦断側面図、図2は冷凍サイクル装置10の冷凍機側ユニットの概略斜視図、図3は蒸発器11の斜視図、図4は冷凍サイクル装置10の冷媒回路図をそれぞれ示している。
実施例の冷凍庫Rは、例えばホテルやレストランの厨房などに設置されるものであり、前面開口22が扉6にて開閉自在に閉塞される断熱箱体1により本体が構成されている。この断熱箱体1内には、貯蔵室(被冷却空間)5が構成されている。
また、貯蔵室5内上部には、本願発明にかかる冷凍サイクル装置10の蒸発器11と冷気循環用送風機12が取り付けられる冷却室14が仕切板13によって区画形成されている。冷気循環用送風機12より貯蔵室5から冷却室14に吸い込まれた冷気は、蒸発器11と熱交換された後、冷却室14後方の開口から吐出されて、貯蔵室5内は所定の温度に冷却される。
一方、断熱箱体1の天面には前面パネル16等のパネルによって機械室17が画成され、断熱箱体1の天面に形成された開口1Aは、断熱板にて構成されるユニット板21にて閉塞される。このユニット板21の上面には、機械室17内に位置して蒸発器11と共に冷凍サイクル装置10の冷媒回路7を構成する圧縮機(圧縮装置)18、放熱器19と、当該放熱器19を冷却する放熱器用送風機20、電装箱25等が設置される。ユニット板21の下面には、貯蔵室5内上部の冷却室14内に位置する蒸発器11が設けられている。この蒸発器11には、該蒸発器11に付着した霜を融解除去するためのデフロストヒータ15が設けられている。
ここで、図2及び図3を参照して本実施例における冷凍サイクル装置10の冷媒回路7について説明する。本実施例における冷凍サイクル装置10には、冷媒として二酸化炭素が封入されており、高圧側の冷媒圧力(高圧圧力)がその臨界圧力以上(超臨界)となるスプリットサイクル(ガスインジェクション回路)を採用する。
本実施例の冷凍サイクル装置10は、圧縮機18を構成する低段側圧縮手段18A及び高段側圧縮手段18Bと、放熱器19と、分流器37と、合流器38と、補助膨張弁(副減圧装置)39と、中間熱交換器40と、内部熱交換器41と、膨張弁(主減圧装置)8と、蒸発器11とから冷媒回路7が構成されている。
低段側圧縮手段18Aで圧縮されて吐出された冷媒を高段側圧縮手段18Bに吸い込ませて圧縮し、この高段側圧縮手段18Bから出た高温高圧の冷媒を放熱器19に流すことによって、当該高段側圧縮手段18Bから出た冷媒を放熱冷却する。分流器37は、放熱器19から出た冷媒を第1の冷媒流と第2の冷媒流とに分流し、第1の冷媒流を副回路42に流し、第2の冷媒流を主回路43に流す。
分流器37にて分流されて主回路43を流れる第2の冷媒流は、中間熱交換器40の内管(第2の流路)40B、内部熱交換器41の内管41B、ストレーナ44、膨張弁8、蒸発器11、内部熱交換器41の外管41A、逆止弁45が介設された冷媒導入管23、及びストレーナ46を順次通り、低段側圧縮手段18Aの吸込側(低圧部)へ供給されるように接続される。
分流器37にて分流されて副回路42を流れる第1の冷媒流は、ストレーナ47を経て補助膨張弁39から中間熱交換器40の外管(第1の流路)40Aに流れて主回路43を流れる第2の冷媒流と熱交換した後、高段側圧縮手段18Bの吸込側(中間圧部)へ供給されるように接続される。
次に、図5を参照して本実施例における冷凍サイクル装置10の制御装置(制御手段)9について説明する。制御装置9は、汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、時限手段としてのタイマ32、演算処理部33、記憶手段としてのメモリ34を内蔵している。制御装置9には、各種設定スイッチや表示部などを備えたコントロールパネル35が接続されている。各種設定スイッチには、詳細は後述する如く各設定値を任意に設定可能とするLCDパネル(設定手段)36も含まれる。
また、本実施例において、当該制御装置9の入力側には、少なくとも、貯蔵室5内(被冷却空間)の温度(庫内温度)PTを検出する庫内温度センサ(被冷却空間温度検出手段)31と、蒸発器11の冷媒入口側温度EINTを検出するための蒸発器入口側温度センサ(蒸発器入口側温度検出手段)29が接続されている。本実施例において、庫内温度センサ31は、貯蔵室5から冷却室14に吸い込まれる冷気の温度を貯蔵室5内(被冷却空間)の温度(庫内温度)PTとして検出すべく、冷却室14の冷気吸込側に設けられている。
これ以外にも、当該制御装置9の入力側には、外気温度を検出するための外気温度センサ48、中間熱交換器40の外管40Aの入口側温度を検出するための入口側温度センサ49、中間熱交換器40の外管40Aの出口側温度を検出するための出口側温度センサ50、放熱器19の冷媒出口側温度を検出するための放熱器出口側温度センサ51、高段側圧縮手段18Bの吐出ガス温度を検出する吐出ガス温度センサ52等が接続されている。
他方、制御装置9の出力側には、圧縮機18を駆動させる圧縮機モータ(DCモータ)18Mと、冷気循環用送風機12を駆動させる送風機モータ12M、放熱器用送風機20を駆動させる送風機モータ20M、膨張弁8、補助膨張弁39、警報手段として警報ランプ53等が接続されている。圧縮機モータ18Mは、インバータ装置24を介して接続されており、圧縮機モータ18Mの運転周波数を任意に変更可能とされる。また、警報手段は、警報ランプ53の他に、ブザーを採用しても良く、また、警報内容をコントロールパネル35の表示部に表示しても良い。
本実施例において、主回路43に設けられる膨張弁8及び副回路42に設けられる補助膨張弁39は、例えば、制御装置9により発生する駆動パルスに基づき、ステッピングモータによって駆動制御される所謂電子膨張弁を採用する。当該制御、特に膨張弁8の弁開度制御についての詳細は後述する。尚、本実施例では、補助膨張弁39も電子膨張弁を採用しているが、これに限定されるものではなく、キャピラリチューブなど他の減圧手段を用いてもよい。
以上の構成により、制御装置9により冷凍装置10が運転されると、圧縮機18の低段側圧縮手段18Aの吸込側(低圧部)に取り込まれた冷媒は、ここで中間圧まで昇圧される。この低段側圧縮手段18Aにて圧縮された冷媒は、図示しない連通管より密閉容器内に吐出される。一端が密閉容器内にて開放した冷媒導入管は高段側圧縮手段18Bの吸込側に設けられており、低段側圧縮手段18Aにて中間圧まで昇圧された冷媒と、合流器38を経た副回路42からの中間圧冷媒とが混合された冷媒が、当該冷媒導入管より高段側圧縮手段18B(中間圧部)内に流入され、ここで更に所定の高圧まで昇圧される。
このとき、この高段側圧縮手段18Bにて圧縮された冷媒の圧力(高圧側圧力HP)は、超臨界圧力とされ、当該超臨界状態で、放熱器19に流入される。放熱器19を出た冷媒は通過する過程で冷却された後、分流器37に入り、第1の冷媒流が流れる副回路42と、第2の冷媒流が流れる主回路43とに分流される。副回路42に流入した第1の冷媒流は、補助膨張弁39で中間圧(即ち、低段側圧縮手段18Aの吐出圧力であり、高段側圧縮手段18Bの吸込圧力と略同圧)まで減圧される。
そして、中間熱交換器40の外管(第1の流路)40A内を通過し、当該外管(第1の流路)40A内を通過する過程で、内管40Bを通過する第2の冷媒流と熱交換して蒸発する。その後、合流器38にて、低段側圧縮手段18Aで圧縮された後の第2の冷媒流と合流して、高段側圧縮手段18B(中間圧部)に吸い込まれる。
一方、主回路43に流入した第2の冷媒流は、中間熱交換器40の内管(第2の流路)40B内を通過する過程で、補助膨張弁39によって減圧された第1の冷媒流と熱交換して冷却された後、内部熱交換器41の内管(第2の流路)41B内を通過する。当該内管(第2の流路)41B内を通過する過程で、外管(第1の流路)41A内を流れる蒸発器11から出た冷媒と熱交換して冷却される。
そして、内部熱交換器41から流出された第1の冷媒流は、膨張弁8にて蒸発圧力まで減圧された後、蒸発器11内に流入し貯蔵室5内(被冷却空間)を熱源として蒸発し、内部熱交換器41の外管41Aを経て低段側圧縮手段18(低圧部)に吸い込まれる。ここで、内部熱交換器41により、膨張弁8に流入する冷媒は、蒸発器11から流出した低温冷媒と熱交換される。
このように、冷凍装置10が運転されると、冷却室14にて蒸発器11と熱交換された冷気は、冷気循環用送風機12により貯蔵室5に吐出されて、貯蔵室5内を循環した後、再び送風機12によって冷却室14内に帰還する循環を行う。
(A)圧縮機モータ18Mの制御
ここで、制御装置9は、庫内温度センサ31により検出される貯蔵室5内の温度(庫内温度)PTと、庫内設定温度STに基づき、庫内温度PTが庫内設定温度STとなるように、圧縮機モータ18Mの運転周波数制御を行う。通常、庫内温度PTが庫内設定温度STより低いときには、圧縮機モータ18Mの運転周波数を降下させて、高いときには運転周波数を上昇させる。
また、制御装置9は、上記圧縮機18の周波数制御に加えて庫内温度センサ31により検出される庫内温度PTが庫内設定温度STの上側に設定された所定の上限温度HSTに達した場合、圧縮機モータ18Mを起動し、庫内設定温度STの下側に設定された所定の下限温度LSTに達した場合、圧縮機モータ18Mを停止するサーモサイクルを実行し、庫内温度PTを庫内設定温度STに制御する。
(B−1)補助膨張弁39の開度制御
制御装置9は、補助膨張弁39の弁開度を制御する際、先ず、所定のサンプリング周期で外気温度センサ48にて外気温度ATを検出し、メモリ34に取り込む。そして、取得した現在の外気温度ATから中間熱交換器40の外管40Aの入口側温度IMTIの目標値IMTI1をメモリ34に記憶された外気温度ATをxとし、入口側温度の目標値IMTI1をyとする一次関数に基づき算出する。本実施例では、冷媒として高圧側圧力HPが超臨界領域となる二酸化炭素を用いているため、冷媒回路の高圧側圧力HPが超臨界領域にある場合と飽和領域にある場合とで当該一次関数(関数式)は、傾きが異なる。具体的には、当該二酸化炭素の超臨界温度付近、一例として外気温度ATが30℃以上では、30℃未満の場合と比べて、その関数式の傾きが大きくなる。
これは、冷媒として二酸化炭素を用いた場合、外気温度ATが30℃以上では、高圧側圧力HPが超臨界領域となるため、高圧側圧力HPが飽和領域となる外気温度ATが30℃未満の場合と比べて、外気温度ATの上昇による適正な中間圧力の変動が大きくなる。そのため、高圧側圧力の状況に追従して、中間圧力を適正とすべく、入口側温度目標値IMTI1を変更する。
以上より、制御装置9は、取り込んだ外気温度ATから上記一次関数を用いて、当該外気温度ATに対する中間熱交換器40の入口側温度目標値IMTI1を取得する。そして、制御装置9は、取得された目標値IMTI1と、先ほど検出されて取り込まれた入口側温度IMTIとを比較し入口側温度IMTIが目標値IMTI1となるように補助膨張弁39の開度を制御する。このとき、入口側温度IMTIが目標値IMTI1から高いほど補助膨張弁39の弁開度をより絞る方向に、低いほど弁開度をより開く方向に操作量のパルス制御を行う。
また、当該補助膨張弁39の開度制御において、制御装置9は、所定のサンプリング周期で吐出ガス温度センサ52が検出する圧縮機18の吐出ガス温度DTを検出し、当該吐出ガス温度DTが所定値(異常値)以上に上昇した場合、この吐出ガス温度DTを下げる方向に、即ち、補助膨張弁39を拡張する方向に該補助膨張弁39の開度を制御する。これにより、安全性の確保を図っている。
(B−2)補助膨張弁39の温度差制御
尚、補助膨張弁39の開度制御は、上記入口側温度IMTIに基づく制御に限られず、本実施例のように出口側温度IMTOを検出する中間熱交換器出口側温度センサ50を備えた冷凍サイクル装置10では、第1の冷媒流の中間熱交換器40の出口側温度IMTOと入口側温度IMTIとの差IMTeが所定の温度差目標値となるように開度を制御してもよい。
この場合、検出された温度差IMTeが温度差目標値よりも小さいときには、補助膨張弁39の開度を縮小し、大きいときには開度を拡大する。これにより、第1の冷媒流の流量の適正化を図ることで、第1の冷媒流及びこれと分流された第2の冷媒流との最適な流量制御を実現し、スプリットサイクルによる効率改善効果を発揮することができる。
(C)膨張弁8の開度制御
次に、膨張弁8の開度制御について説明する。先ず、制御装置9は、現在、プルダウン運転時(プルダウン時)であるか、冷却安定運転時(安定時)であるか否かを判定する。具体的には、図6に示すように、制御装置9は、庫内温度センサ31により検出された貯蔵室(被冷却空間)5内の温度(庫内温度)PTが、貯蔵室5の設定温度(庫内設定温度ST)より所定温度DF1、例えば10deg高い冷却到達温度CHT(=ST+DF1)より高いか否かで判定する。庫内温度PT>冷却到達温度CHTの場合はプルダウン時、冷却到達温度CHT≦庫内温度PTの場合は安定時と判定する。
上記判定がプルダウン時の場合の膨張弁8の開度制御について説明する。先ず、制御装置9は、庫内温度センサ31により庫内温度PTを検出し、蒸発器入口側温度センサ29により蒸発器11の冷媒入口側温度(エバ入口温度EINT)を検出する。そして、これら庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Te(=PT−EINT)を算出する。
そして、制御装置9は、当該温度差Teが所定の目標温度差Tes1となるように膨張弁8の開度の操作量を取得し、膨張弁8の開度を制御する。本実施例では、プルダウン時に採用される目標温度差Tes1は、例えば20degとする。
一方、上記判定が安定時の場合には、制御装置9は、上記プルダウン時と同様に、庫内温度センサ31により庫内温度PTを検出し、蒸発器入口側温度センサ29により蒸発器11の冷媒入口側温度(エバ入口温度EINT)を検出する。そして、これら庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Te(=PT−EINT)を算出する。
そして、制御装置9は、当該温度差Teがプルダウン時における目標温度差Tes1よりも小さい所定の目標温度差Tes2となるように膨張弁8の開度の操作量を取得し、膨張弁8の開度を制御する。本実施例では、プルダウン時に採用される目標温度差Tes2は、例えば15degとする。
これにより、プルダウン運転の開始から庫内温度PTが冷却到達温度CHTに低下するまでのプルダウン時における目標温度差Tes1より、庫内温度PTが冷却到達温度CHT以下の安定時における目標温度差Tes2を小さくすることにより、プルダウン時では早期冷却を実現し、安定時では精度の高い温度制御を実現することを可能とすることができる。
また、膨張弁8の操作量は、プルダウン時と安定時とで異なる値を採用し、即ち、プルダウン時では大きく、安定時はプルダウン時より小さい値を採用する。これにより、プルダウン時では安定時よりも一回の操作で大きく開度を変化させ、安定時では一回の操作で小さく開度を変化させることで、プルダウン時及び安定時において効率的な冷却制御を実行する。
このように、膨張弁8の開度制御を庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teに基づき制御することにより、例えば、業務用冷凍庫Rの庫内設定温度STが−15℃〜−25℃とされた場合であっても、圧縮機18の使用基準とされるエバ入口温度EINTは、安定時において当該庫内設定温度STに冷却制御される庫内温度PTとの温度差Teが目標温度差Tes2となるように制御される。従って、膨張弁8の開度が庫内設定温度STとエバ入口温度EINTが所定の目標温度差Tes2を有するように制御されることで、該エバ入口温度EINTが所定の使用限界基準を下回らないように適切な制御を実現することができる。
(D)膨張弁8の異常判定
上記膨張弁8に詰まりが発生し、或いは、電気回路に異常が発生して動作不良、不能に陥った場合には、膨張弁8による上述したような開度制御を実行することができなくなるため、貯蔵室5内を所定の冷凍温度に冷却することができなくなる冷却不良状態が生じる。以下に、場合に分けて膨張弁8の異常判定制御について詳述する。
(D−1)プルダウン時
プルダウン時において、制御装置9が上述したような庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teが目標温度差Tes1となるように膨張弁8の開度制御を実行している際に、図7に示すように、制御装置9が、算出された温度差Teが目標温度差Tes1よりも所定値小さい所定の限界値Te1まで縮小し、当該限界値Te1よりも縮小した状態(Te≦Te1)が所定期間t1継続した場合には、膨張弁8に異常が発生しているものと判断する。
本実施例では、プルダウン時における目標温度差Tes1は、20degであり、異常を判断するのに用いられる温度差Teの限界値Te1は、一例として10degとする。また、異常が発生したか否かを判断する限界値Te1を下回ってからの所定時間t1は、一例として30分(例えば30分〜60分で設定変更可能)とする。尚、これらの値は一例であって、これに限定されるものではない。
(D−2)安定時
安定時において、制御装置9が上述したような庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teが目標温度差Tes2となるように膨張弁8の開度制御を実行している際に、図7に示すように、制御装置9が、算出された温度差Teが目標温度差Tes2よりも所定値小さい所定の限界値Te2まで縮小し、当該限界値Te2よりも縮小した状態(Te≦Te2)が所定期間t2継続した場合には、膨張弁8に異常が発生しているものと判断する。
本実施例では、安定時における目標温度差Tes2は、15degであり、異常を判断するのに用いられる温度差Teの限界値Te2は、プルダウン時において用いられる限界値Te1よりも小さい値の一例として8degとする。また、異常が発生したか否かを判断する限界値Te2を下回ってからの所定時間t2は、一例として30分(例えば30分〜60分で設定変更可能。プルダウン時における所定時間t1と同様の時間を採用してもよいが異なる時間を設定してもよい)とする。尚、これらの値は一例であって、これに限定されるものではない。
このように、プルダウン時であっても安定時であっても、庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teで膨張弁8の弁開度を制御することで、圧縮機18の使用限界基準を下回らないような適切な制御を実現しつつ、膨張弁8の異常を確実に判断することが可能となる。
また、本実施例では、膨張弁8の異常が発生したか否かの判断に用いる限界値をプルダウン時における限界値Te1より安定時における限界値Te2を小さく設定している。そのため、プルダウン時における庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teの目標温度差Tes1より安定時における目標温度差Te2を小さくすることで、プルダウン時では早期冷却を実現し、安定時では精度の高い温度制御を行っている場合において、より的確に膨張弁8の異常を判断することができる。
(D−3)高温時
一方、本実施例では、上述したようなプルダウン時及び安定時における庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teが所定の限界値(Te1又はTe2)まで縮小し、その状態が所定時間継続した場合に膨張弁8の異常と判断する制御と平行して、庫内温度PTの高温状態が継続した場合にも膨張弁8の異常と判断する。
即ち、制御装置9は、庫内温度センサ31により庫内温度PTを所定のサンプリング周期にて検出し、当該温度PTが庫内設定温度STよりも所定温度DF2、一例として10deg高い所定の高温設定値TH1(=ST+DF2)以上の状態(PT≧TH1)が所定期間t3継続した場合には、膨張弁8に異常が発生しているものと判断する。尚、当該所定期間t3は、正常にプルダウン運転が行われた場合に、庫内温度PTが当該高温設定値TH1以上の状態が継続し得ない時間よりも長い時間、例えば60分とし、当該時間は任意に設定可能とする。
これにより、制御装置9は、上述したような庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teによる膨張弁8の異常判断の結果に関わらず、当該判断制御と平行して、庫内温度PTが高温設定値TH1以上に上昇し、その状態が所定期間t3継続した場合、膨張弁8の異常と判断することにより、より確実に膨張弁8の異常を判断して貯蔵室5に収容された被冷却物の保護を図ることが可能となる。
(E)膨張弁8異常時の回避動作
次に、上述した如き庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teによる膨張弁8の異常判定又は高温異常検出による膨張弁8の異常判定によって、膨張弁8の異常を検出した場合、制御装置9は、一連の回避動作を実行する。
当該回避動作では、制御装置9は、先ず膨張弁8の異常を判断した場合、圧縮機18の運転を停止し、同様に、冷気循環用送風機12の運転を停止する。そして、膨張弁8の開度を全閉(即ち、制御域最大値、例えば700パルス閉じた状態)とした後、所定の流量が確保される値に膨張弁8の開度(所定の規定開度)とする所定の回避動作を実行する。
その後、制御装置9は、圧縮機18を起動する。これにより、係る一連の回避動作を実行することで、一時的に膨張弁8にゴミ等が詰まってしまっていた場合等の一時的な異常を解消することが可能となる。これにより、当該回避動作を実行している場合であっても、膨張弁8が所定の規定開度とされることで、オイル戻しの確保や、過負荷運転の回避することができると共に、継続した冷却運転を実行することが可能となる。
そして、一連の回避動作を実行することで、庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teがプルダウン時では限界値Te1、安定時では目標温度差Te2よりも拡大していった場合には、若しくは、庫内温度PTが高温設定値TH1より低下した場合には、制御装置9は、係る回避動作によって膨張弁8の異常が解消されたものと判断し、通常の庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teに基づく膨張弁8の開度制御に復帰する。
(F)回避動作によって膨張弁8の異常が解消されない場合
上記一連の回避動作によっても、膨張弁8の異常が解消されない場合、即ち、庫内温度PTとエバ入口温度EINTとの温度差Teがプルダウン時では限界値Te1、安定時では目標温度差Te2よりも拡大していかない場合には、若しくは、庫内温度PTが高温設定値TH1より低下しない場合には、庫内温度PTが低下しないこととなる。
そのため、制御装置9は、庫内温度センサ31により庫内温度PTを所定のサンプリング周期にて検出し、図6に示すように、当該温度PTが庫内設定温度STよりも所定温度DF3、一例として12deg高い所定の異常高温設定値TH2(=ST+DF3)以上の状態(PT≧TH2)が所定期間t4継続した場合には、警報ランプ53を点灯する。圧縮機18及び冷気循環用送風機12は停止せず制御を継続する。
この際、異常高温設定値TH2は、高温時状態か否かを判断するのに用いられる高温設定値TH1と同一、若しくは、異なる値を採用してもよいが、当該高温設定値TH1よりも少なくとも高い温度としてもよい。また、運転を停止するまでの当該所定期間t4は、当該高温時状態か否かを判断するのに用いられる所定時間t3よりも長い時間、本実施例では120分としてもよい。尚、これら異常高温設定値TH2及び所定時間t4は、当該時間は任意に設定可能とする。
これにより、上記回避動作を実行しても庫内温度PTの高温異常が継続した場合、運転を停止して、警報を発することで点検を促すことが可能となる。従って、早期に点検を実施し、異常に対応することが可能となる。
上述したように、本実施例では、所謂スプリットサイクルを採用しているため、低段側圧縮手段18Aで圧縮されて吐出された冷媒を高段側圧縮手段18Bに吸い込ませて圧縮し、該高段側圧縮手段18Bから吐出された冷媒を放熱器19に流すと共に、当該放熱器19から出た冷媒を分流器37にて主回路43と副回路42とに分流し、副回路42に流れる冷媒を補助膨張弁39から中間熱交換器40に流して分流器37から主回路43に流れる冷媒と熱交換させた後、高段側圧縮手段18Bに吸い込ませ、主回路43に流れる冷媒を膨張弁8から蒸発器11に流した後、低段側圧縮手段18Aに吸い込ませることにより、放熱器19で放熱した後の冷媒を分流し、補助膨張弁39で減圧膨張された副回路42の冷媒流により、主回路43の冷媒流を冷却することができるようになる。
そのため、蒸発器11入口の比エンタルピを小さくすることができるようになる。これにより、冷凍効果を大きくすることが可能となり、従来の装置に比べて効果的に性能を向上させることができるようになる。また、分流された副回路42の冷媒流は圧縮機18の中間圧部に戻されるため、圧縮機18の低圧部に吸い込まれる主回路43の冷媒流の量が減少し、低圧から中間圧まで圧縮するための圧縮機18における圧縮仕事量が減少する。その結果、圧縮機18における圧縮動力が低下して成績係数が向上する。
このような、上記所謂スプリットサイクルの冷凍サイクル装置において、上記各発明を採用することにより、補助膨張弁39と膨張弁8の二つの減圧装置を備えた場合であっても、蒸発器11に流入する冷媒を減圧する膨張弁8の異常を的確に判断し、庫内温度PTが致命的な温度にまで上昇してしまう不都合を未然に回避することを可能とすることができる。
また、本実施例では、冷媒として二酸化炭素を使用したことにより、冷凍能力を効果的に改善でき、性能の向上を図ることができる。
R 業務用冷凍庫(低温貯蔵庫)
5 貯蔵室(被冷却空間)
7 冷媒回路
8 膨張弁(主減圧装置)
9 制御装置(制御手段)
10 冷凍サイクル装置
11 蒸発器
12 冷気循環用送風機
18 圧縮機(圧縮装置)
18A 低段側圧縮手段
18B 高段側圧縮手段
18M 圧縮機モータ
19 放熱器
20 放熱器用送風機
29 蒸発器入口側温度センサ(蒸発器入口側温度検出手段)
31 庫内温度センサ(被冷却空間温度検出手段)
32 タイマ(時限手段)
33 演算処理部
34 メモリ(記憶手段)
35 コントロールパネル
36 LCDパネル(設定手段)
39 補助膨張弁(副減圧装置)
40 中間熱交換器
41 内部熱交換器
42 副回路
43 主回路
53 警報ランプ(警報手段)

Claims (7)

  1. 圧縮装置、放熱器、膨張弁及び蒸発器を含む冷媒回路を備えた冷凍サイクル装置において、
    前記圧縮装置及び膨張弁を制御する制御手段を備え、
    該制御手段は、前記蒸発器により冷却される被冷却空間の温度に基づいて前記圧縮装置の運転を制御し、前記被冷却空間の温度と前記蒸発器の入口側温度との温度差が所定の目標温度差となるように前記膨張弁の弁開度を制御すると共に、
    前記温度差が所定の限界値まで縮小し、その状態が所定期間継続した場合、前記膨張弁の異常と判断することを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記制御手段は、プルダウン運転の開始から前記被冷却空間の温度が所定の冷却到達温度に低下するまでのプルダウン時における前記目標温度差より、前記被冷却空間の温度が前記冷却到達温度以下の安定時における当該目標温度差を小さくすると共に、
    前記プルダウン時における前記限界値より前記安定時における当該限界値を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記制御手段は、前記被冷却空間の温度と前記蒸発器の入口側温度との前記温度差による判断に関わらず、前記被冷却空間の温度が所定の高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、前記膨張弁の異常と判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記制御手段は、前記膨張弁の異常と判断した場合、前記圧縮装置を停止し、前記膨張弁の開度を全閉とした後、所定の規定開度とする回避動作を実行した後、前記圧縮装置を起動することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちの何れか一つに記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記制御手段は、前記被冷却空間の温度が所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、又は、前記被冷却空間の温度が前記高温設定値より高い所定の異常高温設定値以上に上昇し、その状態が所定期間継続した場合、所定の警報を発し、運転を停止することを特徴とする請求項4に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 分流器、副減圧装置、中間熱交換器を更に備えると共に、前記圧縮装置は、低段側圧縮手段と高段側圧縮手段を有し、
    前記低段側圧縮手段で圧縮されて吐出された冷媒を前記高段側圧縮手段に吸い込ませて圧縮し、該高段側圧縮手段から吐出された冷媒を前記放熱器に流すと共に、当該放熱器から出た冷媒を前記分流器にて主回路と副回路とに分流し、該副回路に流れる冷媒を前記副減圧装置から前記中間熱交換器に流して前記分流器から前記主回路に流れる冷媒と熱交換させた後、前記高段側圧縮手段に吸い込ませ、前記主回路に流れる冷媒を前記膨張弁から前記蒸発器に流した後、前記低段側圧縮手段に吸い込ませることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちの何れか一つに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 冷媒として二酸化炭素を使用したことを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
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