JP2012108011A - 事故点標定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】事故により発生したサージが線路を伝搬するに従い減衰した場合であっても、精度良く事故点を標定できる事故点標定方法を提供することである。
【解決手段】電力を供給する線路に事故が発生したとき線路の両端のサージ波形を同期をとって測定して記憶し、記憶した線路の両端のサージ波形が最も類似する波形を取り出し、取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、その時間差に基づいて線路の一方端から事故点までの距離を求めて事故点を標定する。
【選択図】 図1
【解決手段】電力を供給する線路に事故が発生したとき線路の両端のサージ波形を同期をとって測定して記憶し、記憶した線路の両端のサージ波形が最も類似する波形を取り出し、取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、その時間差に基づいて線路の一方端から事故点までの距離を求めて事故点を標定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力を供給する線路に事故が発生した場合にその事故点を標定する事故点標定方法に関する。
例えば、電力を供給する線路の事故点を標定する事故点標定方法には、事故瞬時に事故点で発生するサージが線路両端に到達する時間差から標定するようにしたものがある(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、線路の一方端の親局ではサージを受信してからカウンタを起動して時間をカウントし、線路の他方端の子局ではサージを受信してから高周波信号を発生し親局に返送パルスとして送信する。そして、親局において、サージを受信してから子局から送られてくる返送パルスの到着時間差を計数し、事故点を標定するものである。この場合のサージは、電圧サージまたは電流サージである。サージの到達の時間差から事故点を標定するものでは、線路両端においてサージの有無を閾値で判定するようにしている。
図5は、従来の閾値方式による事故点標定方法の説明図である。いま、線路の一方端を基準とした線路位置xを考え、線路の一方端の位置をx=0とし他方端の位置をx=Lとする。そして、時刻t(=0)において、線路の一方端からxfの位置Fで事故が発生し、その事故点F(x=xf)から線路の両端に向けて速度vで進むサージu1(t+x/v)、u2(t−x/v)を考える。
そして、線路の一方端位置(x=0)における受信サージu1及び線路の他方端位置(x=L)における受信サージu2に対して閾値utを設けておき、線路の一方端位置(x=0)における受信サージu1が閾値utを超えた時刻t1を線路の一方端位置(x=0)におけるサージ受信時刻とし、線路の他方端位置(x=L)における受信サージu2が閾値utを超えた時刻t2を線路の他方端位置(x=L)におけるサージ受信時刻とする。
図5に示すように、受信サージu1が線路の一方端位置(x=0)において閾値utを超えたときに受信サージu1の先端から線路の一方端位置(x=0)までの距離をΔx1とし、同様に、受信サージu2が線路の他方端位置(x=L)において閾値utを超えたときに受信サージu2の先端から線路の他方端位置(x=L)までの距離をΔx2とすると、下記の(1)、(2)式が成立する。
xf+Δx1=v・t1 …(1)
L−xf+Δx2=v・t2 …(2)
(1)、(2)式より、事故点F(x=xf)とサージ受信時刻t1、t2の関係が(3)式で示される。
L−xf+Δx2=v・t2 …(2)
(1)、(2)式より、事故点F(x=xf)とサージ受信時刻t1、t2の関係が(3)式で示される。
xf={L−v(t2−t1)}/2+(Δx2−Δx1)/2 …(3)
ここで、Δx1=Δx2と仮定すると、(3)式は(4)式で示される。
ここで、Δx1=Δx2と仮定すると、(3)式は(4)式で示される。
xf={L−v(t2−t1)}/2 …(4)
Lは線路の両端間の距離であるので既知であり、事故点F(x=xf)から線路の両端に向けて進むサージu1、u2も線路により決まる値であるので既知である。従って、線路の両端におけるサージu1、u2のサージ受信時刻t1、t2を測定することによって、その時間差(t2−t1)が求められると、(4)式により、事故点F(x=xf)を求めることができる。
Lは線路の両端間の距離であるので既知であり、事故点F(x=xf)から線路の両端に向けて進むサージu1、u2も線路により決まる値であるので既知である。従って、線路の両端におけるサージu1、u2のサージ受信時刻t1、t2を測定することによって、その時間差(t2−t1)が求められると、(4)式により、事故点F(x=xf)を求めることができる。
電気共同研究第34巻第6号「フォルトロケータ標定信頼度向上対策」第10頁〜第11頁、昭和54年2月28日、社団法人電気共同研究会発行
しかし、サージは線路を伝搬するに従い減衰するので、事故点Fが線路の中央でない限り、サージu1、u2のサージ波形は同じ大きさとならない。このことから、線路両端での閾値utを同じ値に設定しているのでサージ受信時刻t1、t2に誤差が生じたり、サージu1、u2のいずれか一方が検出できないことがある。
図6は従来の閾値方式による事故点標定方法でサージ受信時刻t1、t2に誤差が生じる場合の説明図である。図6に示すように、サージu2の減衰が大きいとサージu2の高さが小さくなり、サージu2の受信時のΔx2がサージu1の受信時のΔx1より大きくなる。そうすると、(3)式の右辺の第2項{(Δx2−Δx1)/2}が零でなくなるので、(3)式の右辺の第2項が標定誤差となる。
また、図7は従来の閾値方式による事故点標定方法でサージu1、u2のいずれか一方が検出できない場合の説明図である。線路の端部に到達するサージu1、u2のピーク値が閾値utに達しない場合には、サージは検出できない。図7ではサージu2が検出できなかった場合を示しており、図7に示すように、サージu2の減衰が大きいとサージu2のピーク値が閾値utに達しないことになり、そうすると、サージ受信時刻t2が定まらないことになる。従って、(3)式または(4)式の時間差(t2−t1)が定まらないので、事故点F(x=xf)が定まらない。
そこで、閾値utを下げることが考えられるが、以下の理由により閾値utをむやみに下げることはできない。閾値utを下げた場合、サージ以外の雑音をサージとして誤検出することがある。すなわち、サージ検出器に侵入する雑音やサージ検出器の内部で発生する雑音により、サージが到達していないにもかかわらず、サージが到達したかのように誤検出することがある。
また、一線地絡事故時には、ピーク値の低い先行サージや消滅したサージの再点弧など、ピークの高いものから低いものまで複数のサージが発生する。そのため、例え閾値を下げても線路の一方端に近い場所で同一時刻に発生したサージのうち、一方端では検出され他方端では検出されないことが起こり得る。他方端で検出できないと、(3)式または(4)式の時間差(t2−t1)が定まらないので、事故点F(x=xf)が定まらない。
本発明の目的は、事故により発生したサージが線路を伝搬するに従い減衰した場合であっても、精度良く事故点を標定できる事故点標定方法を提供することである。
請求項1の発明に係る事故点標定方法は、電力を供給する線路に事故が発生したとき線路の両端のサージ波形を同期をとって測定して記憶し、記憶した線路の両端のサージ波形が最も類似する波形を取り出し、取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、その時間差に基づいて線路の一方端から事故点までの距離を求めて事故点を標定することを特徴とする。
請求項2の発明に係る事故点標定方法は、請求項1の発明において、線路の両端のサージ波形の時間差は、線路の両端のサージ波形をそれぞれ関数で表し、これらの関数の相関関数を用いて求めることを特徴とする。
本発明によれば、線路の両端のサージ波形が最も類似するサージ波形を取り出し、取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、その時間差から事故点までの距離を求めて事故点を標定するので、事故により発生したサージが線路を伝搬するに従い減衰した場合であっても、精度良く事故点を標定できる。また、相関関数を用いて一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求めるので、より容易に精度良く事故点を標定できる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る事故点標定方法を実現するための装置構成図である。
変電所11aの変圧器12aと変電所11bの変圧器12bとは線路13で結ばれている。線路13の両端部には線路13に発生するサージを検出するサージ検出器14a、14b及びサージ波形測定器15a、15bが設けられている。そして、この線路13で地絡事故が発生したとすると、図示省略の保護継電装置が動作し、サージ波形測定器15a、15bに保護継電装置からの事故検出信号が入力される。
サージ波形測定器15a、15bは事故検出信号が入力されると、サージ検出器14a、14bから線路13の両端のサージの波形を同期をとって測定する。すなわち、サージ波形測定器15a、15bはGPS (Global Positioning System)16からの時刻を受信し、その時刻と同期をとってサージ検出器14a、14bで検出されたサージ波形を測定し、測定したサージ波形を演算制御装置17の入力処理部18に伝送する。
入力処理部18は、サージ波形測定器15a、15bから入力したサージ波形を記憶装置19に記憶する。これにより、記憶装置19には線路13に事故が発生したとき、線路13の両端の各時刻のサージ波形が記憶されることになる。
次に、時間差演算手段20は、まず、記憶装置19に記憶した線路の両端のサージ波形の中から、一方端のサージ波形と他方端のサージ波形との組合せで、その重なり度合いが最も大きい組合せのサージ波形を取り出す。これは、事故点で同時に発生し線路13の両端に伝搬したサージは、例え、減衰があって両端に到達したときの大きさが異なっていても、似たような形の波形となることが多いからである。
そして、時間差演算手段20は、サージ波形の重なり度合いが最も大きい組合せのサージ波形を取り出すと、その取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求める。これは、サージ波形測定器15a、15bで測定されたサージ波形には時刻が付与されているからである。例えば、サージ波形の重なり度合いが最も大きい組合せのサージ波形として、一方端のサージ波形の時刻はt1であり、他方端のサージ波形の時刻がt2であると、時間差として(t2−t1)が求められる。
事故点演算手段21は、時間差演算手段20で求められた時間差(t2−t1)に基づいて、線路13の一方端から事故点までの距離を求めて事故点を標定する。例えば、前述の(4)式を用いて、一方端から事故点までの距離xfを求める。事故点演算手段21で求められた事故点は、必要に応じて、出力処理部22を介して表示装置23に表示出力される。また、記憶装置19に記憶するようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る事故点標定方法の手順を説明する。まず、手順1として、線路の両端に設置したサージ検出器14a、14bが検出するサージに時刻情報を付与して記録する。つまり、サージを時刻の関数として記録し記憶装置19に記憶する。図2は本発明の実施の形態に係る事故点標定方法での線路の一方端位置(x=0)及び他方端位置(x=L)でのサージの説明図である。
図2では、事故点Fから発生する複数のサージA、B、Cが減衰しながら線路を伝搬し、線路の両端に伝達することを表している。線路の一方端位置(x=0)にはサージA1、B1、C1として伝搬し、線路の他方端位置(x=L)にはサージA2、B2、C2として伝搬する。
このサージA1〜C1、A2〜C2には雑音N1、N2が含まれ、線路を伝搬してきたサージA1〜C1、A2〜C2は、線路の両端に設けられたサージ検出器14a、14bで雑音N1、N2とともに検出される。なお、図2では雑音N1、N2はサージA1〜C1、A2〜C2と分離して示している。
いま、線路の一方端位置(x=0)に設置したサージ検出器14aで検出される受信信号をS1(t)とし、線路の他方端位置(x=L)に設置したサージ検出器14bで検出される受信信号をS2(t)とすると、受信信号S1(t)は(5)式で示され、受信信号S2(t)は(6)式で示される。
S1(t)=k1u01(t)+N1(t)…(5)
S2(t)=k2u02(t−L/v)+N2(t)…(6)
ここで、u01(t)は、サージS1(t)に減衰がないとした場合の線路の一方端位置(x=0)におけるサージ、u01(t)は、サージS2(t)に減衰がないとした場合の線路の他方端位置(x=L)におけるサージ、N1は線路の一方端位置(x=0)における雑音、N2は線路の一方端位置(x=L)における雑音である。
S2(t)=k2u02(t−L/v)+N2(t)…(6)
ここで、u01(t)は、サージS1(t)に減衰がないとした場合の線路の一方端位置(x=0)におけるサージ、u01(t)は、サージS2(t)に減衰がないとした場合の線路の他方端位置(x=L)におけるサージ、N1は線路の一方端位置(x=0)における雑音、N2は線路の一方端位置(x=L)における雑音である。
また、k1は線路の一方端位置(x=0)におけるサージ減衰定数、k2は線路の他方端位置(x=L)におけるサージ減衰定数であり、サージの減衰係数をαとすると、サージ減衰定数k1は(7)式で示され、サージ減衰定数k2は(8)式で示される。
k1=exp(−αxf) …(7)
k2=exp{−α(L−xf)} …(8)
次に、手順2として、手順1で記録した受信信号S1(t)、S2(t)とを並べ、両者を平行移動させて比較し、両者の波形が最も類似するときのずらした時間(時間差)τを求める。この時間差τと、線路の一方端から事故点Fまでの距離xfとの関係は、以下の(9)式の通りである。
k2=exp{−α(L−xf)} …(8)
次に、手順2として、手順1で記録した受信信号S1(t)、S2(t)とを並べ、両者を平行移動させて比較し、両者の波形が最も類似するときのずらした時間(時間差)τを求める。この時間差τと、線路の一方端から事故点Fまでの距離xfとの関係は、以下の(9)式の通りである。
(L−xf)−xf=v|τ| …(9)
ここで、受信信号S1(t)、S2(t)の二つの信号の波形を比較する手順の具体例として、以下の(10)式に示す相関関数R(τ)を用いて、線路の両端のサージ波形の時間差τを求める場合について説明する。
ここで、受信信号S1(t)、S2(t)の二つの信号の波形を比較する手順の具体例として、以下の(10)式に示す相関関数R(τ)を用いて、線路の両端のサージ波形の時間差τを求める場合について説明する。
R(τ)=∫S1(t)S2(t+τ)dt …(10)
τは受信信号S2(t)の波形の時刻をずらした時間を表し、受信信号S1(t)との時間差となる。また、(10)式の積分する時間の範囲は、測定を行った時間の範囲とする。
τは受信信号S2(t)の波形の時刻をずらした時間を表し、受信信号S1(t)との時間差となる。また、(10)式の積分する時間の範囲は、測定を行った時間の範囲とする。
(10)式に、(5)式及び(6)式を代入すると、(11)式が得られる。
R(τ)=∫{k1u01(t)+N1(t)}{k2u02(t−L/v)+N2(t)} =∫k1u01(t)k2u02(t−L/v)dt
+∫k1u01(t)N2(t)dt
+∫N1(t)k2u02(t−L/v)dt
+∫N1(t)N2(t)dt …(11)
ここで、u01(t)とN2(t)、N1(t)とu02(t−L/v)、N1(t)とN2(t)は、互いに相関がないので、(11)式の右辺の第2項、第3項、第4項の値はごく小さい値となる。そこで、これらの第2項、第3項、第4項の値を零とすると、(11)式は、(12)式で示される。
+∫k1u01(t)N2(t)dt
+∫N1(t)k2u02(t−L/v)dt
+∫N1(t)N2(t)dt …(11)
ここで、u01(t)とN2(t)、N1(t)とu02(t−L/v)、N1(t)とN2(t)は、互いに相関がないので、(11)式の右辺の第2項、第3項、第4項の値はごく小さい値となる。そこで、これらの第2項、第3項、第4項の値を零とすると、(11)式は、(12)式で示される。
R(τ)=∫k1u01(t)k2u02(t−L/v+τ)dt
=k1k2∫u01(t)u02(t−L/v+τ)dt …(12)
ここで、(12)式の関数u01(t)とu02(t)との関係を調べる。図3は時刻tにおけるu01(t)とu02(t)との関係を示す説明図である。
=k1k2∫u01(t)u02(t−L/v+τ)dt …(12)
ここで、(12)式の関数u01(t)とu02(t)との関係を調べる。図3は時刻tにおけるu01(t)とu02(t)との関係を示す説明図である。
図3において、故障点Fから左側のdの距離にサージu01(t)が伝搬し、故障点Fから右側のdの距離にサージu02(t)が伝搬しているとする。図3より、(13)式が成り立つ。
u01{t+(xf−d)/v}=u02(t−(xf+d)/v} …(13)
ここで、線路の一方端位置(x=0)におけるxfとdとの関係は、(14)式で示される。
ここで、線路の一方端位置(x=0)におけるxfとdとの関係は、(14)式で示される。
xf−d=0 …(14)
(14)式を(13)式に代入すると、(15)式が得られる。
(14)式を(13)式に代入すると、(15)式が得られる。
u01(t)=u02(t−2xf/v) …(15)
一方、線路の他方端位置(x=L)におけるxfとdとの関係は、(16)式で示される。
一方、線路の他方端位置(x=L)におけるxfとdとの関係は、(16)式で示される。
xf+d=L …(16)
(16)式を(13)式の右辺に代入すると、(13)式の右辺はu02(t−L/v)となる。従って、x=Lでのu02(t−L/v)の時間をτだけずらして、(15)と等しくできる条件が次の(17)式の通り求まる。
(16)式を(13)式の右辺に代入すると、(13)式の右辺はu02(t−L/v)となる。従って、x=Lでのu02(t−L/v)の時間をτだけずらして、(15)と等しくできる条件が次の(17)式の通り求まる。
t−L/v+τ=t−2xf/v …(17)
従って、ずらす時間τは、(18)で求められる。
従って、ずらす時間τは、(18)で求められる。
τ=(L−2xf)/v …(18)
(18)式を変形すると、線路の一方端位置(x=0)から事故点Fまでの距離xfが(19)式のように求まる。
(18)式を変形すると、線路の一方端位置(x=0)から事故点Fまでの距離xfが(19)式のように求まる。
xf=(L−vτ)/2 …(19)
このとき、(12)式の相関関数R(τ)は、(7)式及び(8)式を参照して、(20)式のように示される。
このとき、(12)式の相関関数R(τ)は、(7)式及び(8)式を参照して、(20)式のように示される。
R(τ)=k1k2∫u01(t)u02(t−L/v+τ)dt
=exp(−αxf)exp{−α(L−xf)}∫{u01(t)}2dt …(20)
図4は、相関関数R(τ)と時間差τとの概念的な関係を示すグラフである。相関関数R(τ)と時間差τとの関係は、概念的に図4に示すようになり、相関関数R(τ)が最大Rmaxとなるときに、受信信号S1(t)、S2(t)とが最も類似するときであるので、そのときの時間差τfを求める。そして、このτfを(19)式に代入して、線路の一方端位置(x=0)から事故点Fまでの距離xfを求め、これにより事故点を標定する。
=exp(−αxf)exp{−α(L−xf)}∫{u01(t)}2dt …(20)
図4は、相関関数R(τ)と時間差τとの概念的な関係を示すグラフである。相関関数R(τ)と時間差τとの関係は、概念的に図4に示すようになり、相関関数R(τ)が最大Rmaxとなるときに、受信信号S1(t)、S2(t)とが最も類似するときであるので、そのときの時間差τfを求める。そして、このτfを(19)式に代入して、線路の一方端位置(x=0)から事故点Fまでの距離xfを求め、これにより事故点を標定する。
このように、線路の両端のサージ波形が最も類似するサージ波形を取り出し、取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、その時間差から事故点までの距離を求めて事故点を標定するので、事故により発生したサージが線路を伝搬するに従い減衰した場合であっても、精度良く事故点を標定できる。
以上の説明では、GPS16から時刻を受信しサージ波形測定器15a、15bの同期をとるようにしたが、GPS16による同期方法でなく別の方法でもよい。例えば、高精度時間プロトコルIEEE1588などの分散クロック同期を利用して同期をとってもよいし、一般の通信回線などを利用して相互に通信し同期を取るようにしてもよい。
11…変電所、12…変圧器、13…線路、14…サージ検出器、15…サージ波形測定器、16…GPS、17…演算制御装置、18…入力処理部、19…記憶装置、20…時間差演算手段、21…事故点演算手段、22…出力処理部、23…表示装置
Claims (2)
- 電力を供給する線路に事故が発生したとき線路の両端のサージ波形を同期をとって測定して記憶し、
記憶した線路の両端のサージ波形が最も類似する波形を取り出し、
取り出した一方端のサージ波形の時刻と他方端のサージ波形の時刻との時間差を求め、
その時間差に基づいて線路の一方端から事故点までの距離を求めて事故点を標定することを特徴とする事故点標定方法。 - 線路の両端のサージ波形の時間差は、線路の両端のサージ波形をそれぞれ関数で表し、これらの関数の相関関数を用いて求めることを特徴とする請求項1に記載の事故点標定方法。
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2010
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