JP2012121768A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリビニルアルコール樹脂を材料として用いるにもかかわらず、ガラスとの接着性に優れ、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化が生じにくい合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスを提供する。
【解決手段】三層以上の多層構造を有する合わせガラス用中間膜であって、最外層を除く少なくとも一層が、ポリビニルアルコール樹脂と多価アルコールとを含有するポリビニルアルコール樹脂層であり、最外層がポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有するポリビニルアセタール樹脂層である合わせガラス用中間膜。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール樹脂を材料として用いるにもかかわらず、ガラスとの接着性に優れ、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化が生じにくい合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスに関する。
合わせガラスは、外部衝撃を受けて破損してもガラスの破片が飛散することが少なく安全である。そのため、合わせガラスは、自動車や鉄道等の車両、航空機、建築物等の窓ガラスとして広く使用されている。
合わせガラスとしては、一対のガラス間にポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させた合わせガラスが一般的である(例えば、特許文献1)。
しかし、ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコール樹脂を原料としてアルデヒドを反応させていく複雑な製造工程を経て製造する必要があり、一般に高価である。また、近年の環境に対する影響の軽減という点でも、可能であれば製造工程が複雑であるポリビニルアセタール樹脂の使用量を減少させるべきである。
これに対して、ポリビニルアセタール樹脂に代えてポリビニルアルコール樹脂を合わせガラス用中間膜の材料として用いることが検討されている。
しかしながら、ポリビニルアルコール樹脂から作製した合わせガラス用中間膜は、ガラスとの接着力が弱く、剥離が起こりやすいという問題があった。また、ポリビニルアルコール樹脂から作製した合わせガラス用中間膜は、吸水性が高いために、加熱した際に発泡を起こしやすく、また、吸水量によって物性が大きく変化するという問題があった。
特開平05−186250号公報
本発明は、ポリビニルアルコール樹脂を材料として用いるにもかかわらず、ガラスとの接着性に優れ、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化が生じにくい合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスを提供することを目的とする。
本発明は、三層以上の多層構造を有する合わせガラス用中間膜であって、最外層を除く少なくとも一層が、ポリビニルアルコール樹脂と多価アルコールとを含有するポリビニルアルコール樹脂層であり、最外層がポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有するポリビニルアセタール樹脂層である合わせガラス用中間膜である。
以下に本発明を詳述する。
本発明の合わせガラス用中間膜は、三層以上の多層構造を有し、最外層を除く少なくとも一層がポリビニルアルコール樹脂層であり、最外層がポリビニルアセタール樹脂層である。
このような多層構造とすることにより、ポリビニルアセタール樹脂の一部をポリビニルアルコール樹脂に代替して全体としてのポリビニルアセタール樹脂の使用量を減少できることに加え、ガラスとの接着性の問題や、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化の問題の発生を防止することができる。
上記ポリビニルアルコール樹脂層は、ポリビニルアルコール樹脂と多価アルコールとを含有する。
上記ポリビニルアルコール樹脂は、通常、ポリ酢酸ビニル樹脂をけん化することにより製造できる。上記ポリビニルアルコール樹脂のけん化度の好ましい下限は30mol%、好ましい上限は99.9mol%である。上記ポリビニルアルコール樹脂のけん化度が30mol%未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがあり、99.9mol%を超えると、多価アルコールとの相溶性が低下することがある。上記ポリビニルアルコール樹脂のけん化度のより好ましい下限は45mol%、より好ましい上限は99.3mol%である。
上記ポリビニルアルコール樹脂の重合度の好ましい下限は500、好ましい上限は5000である。上記ポリビニルアルコール樹脂の重合度が500未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがあり、重合度が5000を超えると、工業的に製造が困難となる。上記ポリビニルアルコール樹脂の重合度のより好ましい下限は700、より好ましい上限は4000である。
上記多価アルコールは、上記ポリビニルアルコール樹脂層において可塑剤としての役割を果たす。可塑剤として多価アルコールを用いることにより、透明性に優れる合わせガラス用中間膜が得られる。
上記多価アルコールは特に限定されないが、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、ポリグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及び、トリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコールが好適である。
上記ポリビニルアルコール樹脂層における上記多価アルコールの含有量は特に限定されないが、上記ポリビニルアルコール樹脂100重量部に対する好ましい下限は20重量部、好ましい上限は150重量部である。上記多価アルコールの含有量が20重量部未満であると、合わせガラス用中間膜が硬くなりすぎるために取り扱い性に問題が生じることがあり、150重量部を超えると、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が低下することがある。上記多価アルコールの含有量のより好ましい下限は30重量部、より好ましい上限は100重量部である。
上記ポリビニルアセタール樹脂層は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有する。このようなポリビニルアセタール樹脂層を最外層とすることにより、内層として上記ポリビニルアルコール樹脂層を含んでも、ガラスとの接着性の問題や、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化の問題の発生を防止することができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂は特に限定されないが、ガラスに対する接着力が優れるため、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度は特に限定されないが、好ましい下限は63モル%、好ましい上限は73モル%である。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度が63モル%未満であると、得られる合わせガラス用中間膜の耐水性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度が73モル%を超えると、合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度のより好ましい下限は67モル%、より好ましい上限は70モル%である。
なお、アセタール化度とは、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率を百分率で示した値である。アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K 6728「ポリビニルブチラール試験方法」を用いて測定できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は特に限定されないが、好ましい下限は15モル%、好ましい上限は38モル%である。上記水酸基の含有率が15モル%未満であると、合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記水酸基の含有率が38モル%を超えると、合わせガラス用中間膜が硬くなりすぎるために取り扱い性に問題が生じることがある。上記ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率のより好ましい下限は20モル%、より好ましい上限は35モル%である。
なお、ポリビニルアセタール樹脂の水酸基の含有率は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率を百分率で示した値である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K 6726「ポリビニルアルコール試験方法」を用いて原料となるポリビニルアルコールの水酸基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度は特に限定されないが、好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は20モル%である。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度が0.1モル%未満であると、得られる合わせガラス用中間膜の耐水性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度が20モル%を超えると、合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルアセタール樹脂のアセチル化度のより好ましい下限は0.3モル%である。
なお、アセチル化度とは、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除して求めたモル分率を百分率で示した値である。
上記ポリビニルアセタール樹脂は、通常、ポリビニルアルコールをアセタール化することにより製造できる。
上記ポリビニルアセタール樹脂の原料となるポリビニルアルコールの平均重合度は特に限定されないが、好ましい下限は1000、好ましい上限は5000である。上記ポリビニルアルコールの平均重合度が1000未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがある。上記ポリビニルアルコールの平均重合度が5000を超えると、得られるポリビニルアセタール樹脂の剛性が大きくなり過ぎるため、合わせガラス用中間膜の成形が困難になることがある。上記ポリビニルアルコールの平均重合度のより好ましい下限は1300、より好ましい上限は4000である。
上記可塑剤は特に限定されず、例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4GO)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3GH)、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、ペンタエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、オクタエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ノナエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、デカエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−n−オクタノエート等が挙げられる。なかでも、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)が好適である。
上記ポリビニルアセタール樹脂層における上記可塑剤の含有量は特に限定されないが、上記ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する好ましい下限が30重量部、好ましい上限が70重量部である。上記可塑剤の含有量が30重量部未満であると、合わせガラス用中間膜が硬くなり過ぎ、取り扱い性が低下することがある。上記可塑剤の含有量が70重量部を超えると、合わせガラス用中間膜から可塑剤が分離することがある。上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は35重量部、より好ましい上限は63重量部である。
上記ポリビニルアセタール樹脂層は、ガラスと合わせガラス用中間膜との接着力を調整する目的で、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba等を含む金属塩や、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba等の金属の有機酸エステルを含有していてもよい。上記金属塩や金属の有機酸エステルが合わせガラス用中間膜に含有されていない場合には、合わせガラス用中間膜とガラスとの接着力が強くなりすぎるため、合わせガラスの耐貫通性が充分に得られないことがある。
上記ポリビニルアルコール樹脂層、ポリビニルアセタール樹脂層は、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、染料、着色剤、赤外線吸収剤等の添加剤を含有してもよい。
また、本発明の合わせガラス用中間膜が、上記ポリビニルアルコール樹脂層以外にも内層を有する場合には、該内層に紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料、染料、着色剤、赤外線吸収剤等の添加剤を添加してもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は0.2mm、好ましい上限は1.5mmである。本発明の合わせガラス用中間膜の厚さが0.2mm未満であると、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が低下することがあり、1.5mmを超えると、合わせガラスに適した厚みを超えてしまうことがある。本発明の合わせガラス用中間膜の厚さのより好ましい下限は0.3mm、より好ましい上限は1.3mmである。
本発明の合わせガラス用中間膜の厚さに占める上記ポリビニルアルコール樹脂層の厚さの割合の好ましい下限は5%、好ましい上限は95%である。上記ポリビニルアルコール樹脂層の厚さが5%未満であると、ポリビニルアセタール樹脂を代替するコスト上、環境上の効果が実質的に認められなくなることがあり、95%を超えると、上記ポリビニルアセタール樹脂層を最外層として有しても充分な耐貫通性を確保できないことがある。上記ポリビニルアルコール樹脂層の厚さの割合のより好ましい下限は10%、より好ましい上限は90%である。
なお、上記ポリビニルアルコール樹脂層を複数層有する場合には、上記ポリビニルアルコール樹脂層の厚さは、全てのポリビニルアルコール樹脂層の厚さの合計を意味する。
本発明の合わせガラス用中間膜の厚さに占める上記ポリビニルアセタール樹脂層の厚さの合計の割合の好ましい下限は5%、好ましい上限は95%である。上記ポリビニルアセタール樹脂層の厚さの合計が5%未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性が低下することがあり、95%を超えると、ポリビニルアセタール樹脂を代替するコスト上、環境上の効果が実質的に認められなくなることがある。上記ポリビニルアセタール樹脂層の厚さの合計の割合のより好ましい下限は10%、より好ましい上限は90%である。
本発明の合わせガラス用中間膜を製造する方法は特に限定されず、例えば、各々の層を構成する樹脂組成物を共押出機を用いて押出し成形して形成してもよいし、各々の層を別々に調製した後、これらをラミネートして形成してもよい。
本発明の合わせガラス用中間膜が、2枚の透明板の間に挟持されている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
上記透明板は特に限定されず、一般に使用されている透明板ガラスを使用することができる。具体的には例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入り板ガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収板ガラス、熱線反射板ガラス、グリーンガラス等の無機ガラス等が挙げられる。また、ポリカーボネートやポリアクリレート等の有機プラスチックス板を用いることもできる。
上記2枚の透明板は、同種の透明板であってもよいし、異種の透明板であってもよい。異種の透明板の組み合わせは、例えば、無機ガラスと有機プラスチックス板との組み合わせ等が挙げられる。
本発明の合わせガラスの用途は特に限定されず、自動車や鉄道等の車両の窓ガラスや、建築物の窓ガラス等に好適に用いることができる。特に自動車用ガラスとして使用する場合は、フロントガラス、サイドガラス、リアガラス、ルーフガラスとして用いることができる。
本発明によれば、ポリビニルアルコール樹脂を材料として用いるにもかかわらず、ガラスとの接着性に優れ、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化が生じにくい合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)ポリビニルブチラール樹脂組成物の調製
可塑剤としてトリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40重量部に、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.2重量部と、ベンゾトリアゾール構造を有する紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「TINUVIN 326」)0.8重量部とを添加し、攪拌機を用いて30分間攪拌し、可塑剤溶液を得た。
得られた可塑剤溶液をポリビニルブチラール樹脂(PVB:平均重合度1700、ブチラール化度68.5mol%、水酸基量30.6mol%、アセチル基量0.9mol%)100重量部と充分に混合し、ポリビニルブチラール樹脂組成物を得た。この際、酢酸マグネシウム水溶液を、ポリビニルブチラール樹脂組成物中におけるMg濃度が65ppmとなるように添加した。
(2)ポリビニルアルコール樹脂組成物の調製
ポリビニルアルコール樹脂(平均重合度1700、けん化度88mol%)100重量部にグリセロール70重量部を添加して、充分に混合し、ポリビニルアルコール樹脂組成物を調製した。
(3)合わせガラス用中間膜の作製
上記ポリビニルブチラール樹脂組成物及びポリビニルアルコール樹脂組成物とを共押出機を用いて共押出し成形して、ポリビニルブチラール樹脂層(厚さ100μm)/ポリビニルアルコール樹脂層(厚さ700μm)/ポリビニルブチラール樹脂層(厚さ100μm)がこの順に積層された三層構造を有する合わせガラス用中間膜を得た。
(4)合わせガラスの作製
得られた合わせガラス用中間膜を、23℃、相対湿度28%の恒温恒湿条件で1週間保持した後、2枚の透明なフロートガラス(縦300mm×横300mm×厚さ2.5mm:クリアガラス)の間に挟持し、積層体とした。得られた積層体を、真空バッグを用いて100℃の条件で10分間圧着し、合わせガラスを得た。
(実施例2〜4)
ポリビニルアルコール樹脂組成物の調製において、グリセロールに代えてエチレングリコール、ジエチレングリコール又はトリエチレングリコールを用いた以外は実施例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得た。
(比較例1)
実施例1で調製したポリビニルアルコール樹脂組成物を押出機を用いて押出し成形して、厚さ900μmの合わせガラス用中間膜を得た。
得られた合わせガラス用中間膜を用いた以外は実施例1と同様の方法により、合わせガラスを得た。
(比較例2〜4)
ポリビニルアルコール樹脂組成物の調製において、グリセロールに代えてエチレングリコール、ジエチレングリコール又はトリエチレングリコールを用いた以外は比較例1と同様にして、合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを得た。
(評価)
実施例及び比較例にて製造した合わせガラスについて、以下の評価を行った。
結果を表1及び表2に示した。
(1)耐貫通性評価
得られた合わせガラス(縦300mm×横300mm)を、その表面温度が23℃となるように調整した。次いで、JIS R 3212に準拠して、5mの高さから、合わせガラスに対して、質量2260g、直径82mmの剛球を、合わせガラスの中心部分に落下させた。同様の評価を6枚の合わせガラスについて行い、6枚の合わせガラス全てについて、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが3枚以下であった場合は不合格とした。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが4枚の場合には、新しく6枚の合わせガラスについて再度の耐貫通性評価を行った。剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった合わせガラスが5枚の場合には、新しく1枚の合わせガラスを追加試験し、剛球が衝突した後5秒以内に剛球が貫通しなかった場合を合格とした。
(2)発泡評価
得られた合わせガラス(縦300mm×横300mm)を、80℃の恒温槽に、鉛直の状態で1ヶ月間保持した。保持後に合わせガラスの端部から1cm未満の部位と1cm以上の部位との各々の部位において生じた発泡の数を、目視により観察した。
(3)剥離試験
得られた合わせガラスを、50℃相対湿度95%の恒温恒湿槽に、鉛直の状態で1日間保持した。その後直ちに、合わせガラスを−10℃の冷蔵庫に1日間保存した後、ガラスと合わせガラス用中間膜との間で剥離が観測されなかった場合を合格、剥離が観測された場合を不合格とした。
Figure 2012121768
Figure 2012121768
本発明によれば、ポリビニルアルコール樹脂を材料として用いるにもかかわらず、ガラスとの接着性に優れ、吸水が原因となり引き起こされる発泡や物性変化が生じにくい合わせガラス用中間膜、及び、該合わせガラス用中間膜を用いてなる合わせガラスを提供することができる。

Claims (5)

  1. 三層以上の多層構造を有する合わせガラス用中間膜であって、
    最外層を除く少なくとも一層が、ポリビニルアルコール樹脂と多価アルコールとを含有するポリビニルアルコール樹脂層であり、
    最外層がポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とを含有するポリビニルアセタール樹脂層である
    ことを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 多価アルコールは、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、ポリグリセロール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、及び、トリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコールであることを特徴とする請求項1記載の合わせガラス用中間膜。
  3. ポリビニルアセタール樹脂層は、金属の有機酸エステル又は金属塩を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜。
  4. ポリビニルアセタール樹脂層に含有される可塑剤は、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサノエートであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の合わせガラス用中間膜。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の合わせガラス用中間膜が、2枚の透明板の間に挟持されていることを特徴とする合わせガラス。

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