JPH06255051A - 偏光合わせガラス用中間膜 - Google Patents

偏光合わせガラス用中間膜

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JPH06255051A
JPH06255051A JP5047884A JP4788493A JPH06255051A JP H06255051 A JPH06255051 A JP H06255051A JP 5047884 A JP5047884 A JP 5047884A JP 4788493 A JP4788493 A JP 4788493A JP H06255051 A JPH06255051 A JP H06255051A
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JP
Japan
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film
resin layer
resin
laminated glass
polyvinyl butyral
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Application number
JP5047884A
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English (en)
Inventor
Hiroko Minamino
裕子 南野
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偏光フィルムの偏光性能を低下せず膜とガラ
スの接着性を保持し長期安定的に偏光性能の優れた偏光
合わせガラスを提供する。 【構成】 樹脂層(B) /樹脂層(A) /樹脂層(B) の多層
積層型の中間膜であって、樹脂層(A) は偏光フィルムで
あり、樹脂層(B) はアセタール化度80〜95モル%の
ポリビニルブチラール樹脂(b) と可塑剤からなることを
特徴とする偏光合わせガラス用中間膜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2枚のガラス板間に偏
光中間膜をサンドイッチしてなり、建築物の装飾窓材や
壁材等に用いられる偏光合わせガラスに関し、更に詳し
くは、優れた耐湿性によってその偏光性能を長期にわた
って発揮する偏光合わせガラスを構成する中間膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、偏光フィルム製造方法として、
ポリビニルアルコールフィルムに二色性色素を含有さ
せ、同フィルムの一軸延伸を行って二色性色素を一軸に
配向させる技術が知られている(特開昭56−2541
9号公報参照)。
【0003】しかし、この様な偏光フィルムを建築物の
装飾窓材や壁材等として、外光や湿分、熱等に晒される
場所に使用すると、偏光性能の劣化や退色が起こり、偏
光性能を長期安定的に維持することができない。
【0004】こうした偏光性能の劣化や退色の問題を解
決するため、フィルムとして、通常合わせガラス中間膜
に用いられているポリビニルブチラールフィルムを用い
る方法も試みられている。
【0005】しかし、ポリビニルブチラールは水酸基を
有しているために、水酸基が高湿度下での吸湿を過度の
ものとし、樹脂の水膨潤による力学強度の低下や耐候性
の悪化を引き起こし、特に白化による偏光性能の劣化や
退色を招いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の欠点に鑑み、偏光フィルムの偏光性能を低
下せず膜とガラスの接着性を保持し長期安定的に偏光性
能の優れた偏光合わせガラスを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、中間膜の材料とし
てアセタール化度80〜95モル%の高アセタール化ポ
リビニルブチラールを用いることによって偏光性能低下
の原因となる水分含有率を低下させ、長期安定的に良好
な偏光性能を維持できる偏光合わせガラスが得られるこ
とを知見し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明による偏光合わせガラス
用中間膜は、樹脂層(B) /樹脂層(A) /樹脂層(B) の多
層積層型の中間膜であって、樹脂層(A) は偏光フィルム
であり、樹脂層(B) はアセタール化度80〜95モル%
のポリビニルブチラール樹脂(b) と可塑剤からなること
を特徴とするものである。
【0009】樹脂層(A) をなす偏光フィルムは、例え
ば、高分子フィルムを少なくとも二色性色素を含む溶液
で処理し、ついで同フィルムを一軸延伸することによっ
て製造される。
【0010】高分子フィルムの樹脂(a) としては、透明
性と一軸配向性に優れた樹脂が望ましい。例えば、ポリ
ビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリエステル系、
ポリアクリル系、ポリカーボネイト系、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、エチレン−酢酸ビニル共重
合体系等の樹脂が使用できる。特に好ましくは、二色性
色素の均一吸着性および透明性の点からポリビニルアル
コール系樹脂が選ばれる。
【0011】二色性色素としては、ヨウ素系、アゾ系、
アントラキノン系、ペリレン系、キノフタロン系、ナフ
トキノン系、テトラジン系の染料および顔料が用いられ
る。これらは併用しても構わない。
【0012】二色性色素を溶解する溶液としては、水、
メタノール、エタノール、ブタノール、グリセリン、エ
チレングリコール等の汎用溶媒が用いられる。これらは
混合して使用しても構わない。
【0013】二色性色素濃度は、溶解溶媒に対して0.
02〜5重量%であることが好ましい。この濃度が0.
02重量%以下では一軸延伸後のフィルムに色むらや偏
光性能不足が生じ、この濃度が5重量%を越えても色素
吸着量に有意の差がみられず、不経済となるからであ
る。
【0014】二色性色素染色には、ほう酸およびその化
合物、水酸化物、高級脂肪酸、クロム錯化合物、グルタ
ルアルデヒド等の架橋剤を混合してもよく、これにより
耐水性が向上する。二色性色素の吸着温度は40℃〜1
00℃の範囲であることが好ましい。温度40℃以下で
は色素の基材中への拡散が充分でなく、100℃以上で
は二色性色素溶液の熱劣化が生じる可能性があるからで
ある。
【0015】つぎに、樹脂層(B) の主体をなすアセター
ル化度80〜95モル%の高アセタール化ポリビニルブ
チラール樹脂(b) の製造方法について説明する。
【0016】ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニル
アルコールをアルデヒドでブチラール化することにより
得られ、通常、主鎖のエチレン基にブチラール基とアセ
チル基と水酸基を有する。
【0017】ポリビニルブチラール樹脂の製造原料であ
るポリビニルアルコールの平均重合度は、好ましくは8
00〜3000である。この重合度が800未満である
と、合わせガラスの耐貫通性が劣り、3000を超える
と強度が大き過ぎて安全ガラスとして通常は用いられな
いからである。より好ましい重合度は1000〜250
0である。また、ポリビニルアルコールのケン化度は、
透明性、耐熱性、耐候性を良好ならしめるために、95
モル%以上であることが望ましい。
【0018】アセタール化度約80〜95モル%の高ア
セタール化ポリビニルブチラール樹脂を得る方法として
は、例えば、反応溶媒として、DMSO、トルエン、キ
シレン、四塩化炭素等を30重量%以上含む溶媒を使用
し、ポリビニルアルコールを溶媒に溶解し、得られたポ
リビニルアルコール溶液を所定温度に保持したのち、こ
れにアルデヒドと触媒を加え、アセタール化反応を進行
させ、その後、反応液を所定温度で高温保持した後に中
和、水洗、乾燥の諸工程を経て、ポリビニルブチラール
樹脂粉末を得る方法、あるいは、ポリビニルアルコール
を熱水に溶解し、得られたポリビニルアルコール水溶液
を所定温度に保持したのち、これにアルデヒドと触媒を
加え、アセタール化反応を進行させ、アセタール化度が
50モル%を越えた段階で、反応溶媒として、DMS
O、トルエン、キシレン、四塩化炭素等を30重量%以
上含む溶媒を使用し、反応温度55℃以上で反応を進行
させ、その後、反応液を所定温度で高温保持した後に中
和、水洗、乾燥の諸工程を経て、ポリビニルブチラール
樹脂粉末を得る方法がある。
【0019】ポリビニルブチラールのアセタール化度は
80モル%から95%である。アセタール化度80モル
%以下のポリビニルブチラール膜は、膜とガラスの接着
性が強すぎて安全ガラスの中間膜には通常は使用できな
い。また、アセタール化度が95モル%を越えると接着
に寄与する水酸基の量が少ないため必要な接着力が得ら
れない。
【0020】ポリビニルブチラールに配合される可塑剤
としては、一塩基酸エステル、多塩基酸エステル等の有
機系可塑剤や、有機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン
酸系可塑剤が用いられる。
【0021】一塩基酸エステルの中では、トリエチレン
グリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチ
ル酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキ
シル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の
有機酸との反応によって得られたグリコール系エステル
が好ましい。その他、テトラエチレングリコール、トリ
プロピレングリコールと上記の如き有機酸とのエステル
も用いられる。
【0022】多塩基酸エステルとしては、アジピン酸、
セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数4〜8の
直鎖状または分枝状アルコールとのエステルが好まし
い。
【0023】また、リン酸系可塑剤としては、トリブト
キシエチルフォスフェート、イソデシルフェニルホスフ
ェート、トリイソプロピルホスファイト等が好ましい。
【0024】特に好適な例としては、一塩基酸エステル
では、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレ
ート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソ
エート、トリエチレングリコール−ジカプロネート、ト
リエチレングリコール−ジn−オクトエート等が挙げら
れ、二塩基酸エステルとしては、ジブチルセバケート、
ジオクチルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペー
ト等が挙げられる。
【0025】ポリビニルブチラール樹脂に対するの可塑
剤の含有量は、樹脂100重量部に対して好適には10
〜40重量部である。可塑剤の含有量が10重量部未満
であると耐貫通性が低下し、逆に40重量部を越えると
可塑剤がブリードアウトして合わせガラスの透明性やガ
ラス板との接着性を失うことがあるからである。可塑剤
の含有量の特に好適な範囲は、ポリビニルブチラール樹
脂100重量部に対して、20〜30重量部である。
【0026】本発明による中間膜では、各ポリビニルブ
チラール樹脂層の耐候性を向上させるために通常使用さ
れる紫外線吸収剤(i) 、ポリビニルブチラールの劣化を
防止するための安定剤(ii)、紫外線に対する樹脂層の安
定性向上のための紫外線安定剤(iii) 、樹脂層の熱安定
性向上のための酸化防止剤(iv)等が、ポリビニルブチラ
ールと可塑剤との混合時、またはポリビニルブチラール
の製造過程において、必要に応じて適宜添加される。
【0027】(i) 紫外線吸収剤としては、有効紫外線吸
収波長が300〜340nmである紫外線吸収剤が好ま
しい。紫外線吸収剤はベンゾトリアゾール系、ベンゾフ
ェノン系、シアノアクリレート系等に分類される。
【0028】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2−(2' −ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−5' −
t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'
−ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3'−
t−ブチル−5' −メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5'
−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ−t
−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2' −
ヒドロキシ−3' −(3'',4'',5'',6''−テトラ
ヒドロフタルイミドメチル)−5' −メチルフェニル]
ベンゾトリアゾール等が例示される。
【0029】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシベンゾフェノン、2,2' −ジヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン、2,2' −ジヒドロキシ
−4,4' −ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等が例示
される。
【0030】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3' −ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3' −
ジフェニルアクリレート等が例示される。
【0031】紫外線吸収剤の添加量はポリビニルブチラ
ール樹脂100重量部に対し0.01〜5重量部である
ことが好ましい。この添加量が0.01重量部未満であ
ると十分な耐候性を得ることができない場合があり、ま
た5重量部以上であると中間膜の強度の低下、合わせガ
ラスの全光線透過率の低下等が生じるため、合わせガラ
ス用の中間膜として基本的な機能が損なわれる場合があ
る。
【0032】(ii)安定剤としては、界面活性剤、例えば
ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸
等が用いられる。
【0033】(iii) 紫外線安定剤としては、ヒンダード
アミン系や金属錯塩系の紫外線安定剤が好適に用いられ
る。
【0034】ヒンダードアミン系では、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト、Sanol LS−770、Sanol LS−7
65、Sanol LS−2626、Chimasso
b944LD、Thinuvin−662、Thinu
vin−622LD、Mark LA−57、Mark
LA−77、Mark LA−62、Mark LA
−67、Mark LA−63、Mark LA−6
8、Mark LA−82、Mark LA−87、G
oodrite UV−3404等が例示される。
【0035】金属錯塩系の紫外線安定剤としてはニッケ
ル[2,2′−チオビス(4−t−オクチル)フェノレ
ート]−n−ブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカ
ルバメート、ニッケルビス[o−エチル−3,5−(ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)]ホスフェー
ト、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート、
[1−フェニル−3−メチル−4−デカノニル−ピラゾ
レート(5)2 ]ニッケル等が例示される。
【0036】紫外線安定剤の添加量は0.01〜3重量
部用いることが好ましい。この添加量が0.01重量部
以下であると十分な安定効果が得られず、3重量部以上
では合わせガラスの全光線透過率の低下、中間膜の物性
の低下等が生じる場合がある。紫外線安定剤の特に好ま
し位添加量は0.1〜1.5重量部である。
【0037】(iv)酸化防止剤としては、フェノール系、
硫黄系、リン系等が挙げられる。特に2.6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾール(BHT)、ブチル化ヒドロキ
シアニゾール(BHA)、2,6−ジ−t−ブチル−4
−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−ブ
チルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
4,4′−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−
ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチ
ル−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テ
トラキス[メチレン−3−(3′,5′−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,
1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェノール)ブタン、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,3′−ビ
ス−(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェノー
ル)ブチリックアシッド)グリコールエステル等が好適
に用いられる。
【0038】酸化防止剤は0.05〜3重量部添加する
ことが好ましい。酸化防止剤の添加量が0.05重量部
未満であると十分な酸化防止能力が得られず、3重量部
以上では全光線透過率や中間膜の物性の低下を来たすこ
とがある。酸化防止剤の特に好ましい添加量は0.2〜
1.5重量部である。
【0039】中間膜の積層構成は、樹脂層(B) /樹脂層
(A) /樹脂層(B) の多層積層型である。樹脂層(A) は単
層でも複層でもよい。前者の場合、積層構成は、樹脂層
(B)/樹脂層(A) /樹脂層(B) の3層積層構成であり、
後者の場合、積層構成は、樹脂層(B) /樹脂層(A) /樹
脂層(A) /樹脂層(B) 等の多層積層構成である。
【0040】樹脂層(A) および樹脂層(B) の各厚みは、
通常1μm以上であり、実用上好ましくは5μm〜2m
mである。
【0041】中間膜の厚みは、通常の合わせガラス用中
間膜の厚みと同じく、好ましくは0.2〜1.6mmの
範囲である。この厚みは、合わせガラスとしての耐衝撃
性を確保しかつ耐貫通性の性能を確保するための強度面
も考慮すると、実用上より好適には0.3〜1.2mm
の範囲である。
【0042】樹脂の製膜方法としては、例えば、可塑剤
の添加により可塑化したポリビニルブチラール樹脂を溶
剤に溶解し、この溶液をコーターで塗布して塗膜を形成
した後、この塗膜を乾燥させて膜を得る方法がある。こ
の方法に限らず、押し出し成形、カレンダー成形等によ
り膜を形成することもできる。
【0043】また、他の製膜方法としては、ポリビニル
ブチラール樹脂と可塑剤を含む溶液を樹脂層(A) または
ガラス板に塗布し、得られた塗膜を乾燥して樹脂層(B)
を形成する方法や、多層押出し成形法により樹脂層(B)
と樹脂層(A) の上記積層構成膜を得、これを一対のガラ
ス板で挟んで層同志を接着させる方法等が適宜採用され
る。これらの製膜方法により製膜された中間膜の樹脂層
(B) は完全に接着層溶化しているために樹脂層間での剥
離等は発生しない。
【0044】中間膜をガラス板間にサンドイッチして合
わせガラスを製造するには、通常の合わせガラスの製造
に用いられる方法が採用される。例えば、樹脂層(A) お
よび樹脂層(B) を上記積層構成で積み重ね、得られた多
層積層構成体を両側からガラス板でサンドイッチし、こ
のサンドイッチ体を脱気しておいて熱圧プレスにより合
わせガラスを製造する。また、樹脂(b) と可塑剤とから
なる組成物の溶液を樹脂膜(A) またはガラス板に塗布
し、塗膜を乾燥する方法等も適宜採用される。上記方法
により作製した多層状の中間膜は、層間の接着が強固で
あり界面は完全に相溶しているため層間の剥離は発生し
ない。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例およびこれと比較すべ
き比較例をいつくか挙げ、さらに得られた偏光合わせガ
ラスの性能を示す。
【0046】ポリビニルブチラール樹脂のアセタール化
度の測定方法は、プロトン核磁気共鳴スペクトル(NM
R)により、つぎの手法で行った。すなわち、ベンゼン
・ジメチルスルホキシド(9:1)中の2重量%ポリビ
ニルブチラール樹脂溶液を調製し、少量のテトラメチル
シラン[(CH3 4 Si]を標準物質として添加し、
温度70℃でスペクトル測定を行った。
【0047】実施例1 1)樹脂膜(A) の調製 厚さ50μmのポリビニルアルコール(a) よりなる未延
伸フィルム(クラレ社製)をヨウ素1重量%、ほう酸3
重量%の50℃に保った二色系の色素溶液に約3時間浸
漬した。その後、同液中でこのフィルムを約3倍に延伸
し、延伸フィルムをイオン交換水で水洗し、50℃で一
昼夜乾燥させた。
【0048】2)樹脂(b) の調製 アセタール化度65モル%のポリビニルブチラール樹脂
(積水化学社製)60gを、キシレン1768gに、2
5℃で溶解させた。その後、35重量%塩酸溶液115
g、n−ブチルアルデヒド95gを、つぎのように添加
した。まずn−ブチルアルデヒドを溶液に一括投入した
後、約5分間の攪拌により十分に混合し、ついで塩酸を
約15分間かけて滴下ロートにより添加し混合した。こ
れらを混合してから、約30分後、全系を0.5〜0.
6℃/分の速度で60℃まで60分かけて昇温した。そ
の後、この反応系を60℃で3時間恒温保持し、反応を
完了させた。
【0049】反応完了後、反応混合物に重曹(樹脂固形
分対比で60重量%)を溶解した水/メタノール(混合
比1:1)を大過剰で添加し、触媒を分離させ樹脂を中
和した。その後、この樹脂を大過剰のメタノール中に落
とし、樹脂を再沈殿させ、沈殿物を水洗し、乾燥を経
て、ポリビニルブチラール樹脂の白色粉末を得た。
【0050】このポリビニルブチラール樹脂のブチラー
ル化度は、80モル%であった。
【0051】3)樹脂膜(B) の調製 上記ポリビニルブチラールを50g採取し、これに可塑
剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチ
レート15gを加え、この配合物をミキシングロールで
十分に混練した。ついで、この混練物に酸化防止剤とし
てBHTを0.08g、および紫外線吸収剤としてチバ
ガイギー社のチヌビンPwo0.08gをそれぞれ添加
した後、混練物の所定量をプレス成形機で150℃で3
0分間保持した。こうして、厚み0.76mmの樹脂膜
(B) を得た。
【0052】4)偏光合わせガラスの作製 ポリビニルブチラール樹脂から得られた2枚の膜(B)
と、ポリビニルアルコール樹脂から得られた1枚の膜
(A) とを、積層構成がポリビニルブチラール樹脂層(B)
/ポリビニルアルコール樹脂層(A) /ポリビニルブチラ
ール樹脂層(B) になるように、重ね合わせて、3層の積
層中間膜を得た。この中間膜をそれぞれ1辺10cmの正
方形の厚み3mmの2枚のフロートガラスで両側からサ
ンドイッチし、この未圧着サンドイッチ体をゴムバッグ
へ入れ、20torrの真空度で20分間脱気した後、脱気
状態のまま90℃のオーブンに移し、この温度を30分
間保持した。こうして真空プレスにより仮接着したサン
ドイッチ体を、ついでオートクレーブ中で圧力12kg/
cm2 、温度135℃で熱圧着処理し、透明な合わせガラ
スを作製した。
【0053】実施例2〜4 実施例1の工程2)において、n−ブチルアルデヒドの
仕込量および反応条件をそれぞれ表1に示すものに変え
た以外、実施例1の各工程と同様の操作を行い、表2に
示す偏光合わせガラスを作製した。
【0054】
【表1】 比較例1 実施例1の工程2)を省略し、工程3)において樹脂
(b) としてアセタール化度約65モル%の市販のポリビ
ニルブチラール樹脂を用い、この樹脂100gに実施例
1で用いたのと同様の可塑剤を約36重量部添加して、
樹脂膜(B) を得た。その他の点は実施例1の各工程と同
様の操作を行い、表2に示す偏光合わせガラスを作製し
た。
【0055】比較例2〜4 実施例1の工程2)を省略し、工程3)において樹脂お
よび可塑剤として以下のものを用いて、樹脂膜を得た。
その他の点は実施例1の各工程と同様の操作を行い、表
2に示す偏光合わせガラスを作製した。
【0056】比較例2:アートプラス社製のセルロース
系樹脂「アセチ560」(引っ張り破断点強度210k
g/cm2 、降伏点強度200kg/cm2 )を使用
し、同樹脂100重量部に対し可塑剤としてジメチルフ
タレートを10重量部添加した。
【0057】比較例3:昭和電工社製のエチレン−酢酸
ビニル共重合体「ショウレックスEVA EV21−
1」(引っ張り破断点強度150kg/cm2 )を使用
した。
【0058】比較例4:旭化成工業社製のメタクリル樹
脂「デルペットSR6200」(引っ張り破断点強度4
50kg/cm2 、降伏点強度520kg/cm2 を使
用した。
【0059】性能試験 上記実施例および比較例で得られた各偏光合わせガラス
について、中間膜の物性をつぎの方法により測定した。
【0060】偏光度 偏光合わせガラスの偏光度は、分光光度計で波長領域4
00〜700nmで20nm毎に測定した偏光合わせガ
ラス2枚を配向軸方向に平行に配置したときの平均透過
率(Tx)、および配向軸と直交状に配置したときの平
均透過率(Ty)をそれぞれ測定し、これらの測定値か
ら次式に従って算出した。
【0061】 耐湿性試験 偏光合わせガラスの試験片(300mm×300mm)
を、温度50±3℃、相対湿度95±3%の条件下で4
週間保持した後、合わせガラスの偏光度を測定した。測
定は各試験片毎に3枚ずつ行い、測定値の平均を取っ
た。
【0062】光学特性試験 厚さ0.48mmの中間膜を300mm×300mm、
厚さ2.5mmの2枚のガラス板間にサンドイッチし、
このサンドイッチ体を加熱加圧して偏光合わせガラスを
得、この合わせガラスの光線透過率をJIS−K710
5「プラスチックの光学的特性試験方法」に基いて測定
した。
【0063】また、耐湿性試験後の試験片の状態を目視
観察した。
【0064】各試験の測定結果を表2にまとめて示す。
【0065】
【表2】 表2から明らかなように、実施例の合わせガラスは各試
験項目においていずれも良好な結果を示すことが認めら
れる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、偏光フィルムはアセタ
ール化度の高いポリビニルブチラール膜で挾まれている
ので、偏光フィルムの偏光性能を低下せず膜とガラスの
接着性を保持し長期安定的に偏光性能に優れた偏光合わ
せガラスを提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂層(B) /樹脂層(A) /樹脂層(B) の
    多層積層型の中間膜であって、樹脂層(A) は偏光フィル
    ムであり、樹脂層(B) はアセタール化度80〜95モル
    %のポリビニルブチラール樹脂(b) と可塑剤からなるこ
    とを特徴とする偏光合わせガラス用中間膜。
JP5047884A 1993-03-09 1993-03-09 偏光合わせガラス用中間膜 Pending JPH06255051A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0734852A3 (en) * 1995-03-28 1997-03-19 Central Glass Co Ltd Glass arrangement
JP2000103655A (ja) * 1998-09-30 2000-04-11 Nippon Mitsubishi Oil Corp 反射型ディスプレイ用積層ガラス
JP2012121768A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Sekisui Chem Co Ltd 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス

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