JP2012127198A - 圧縮機 - Google Patents

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Koki Kamiishida
弘毅 上石田
Naoto Tomioka
直人 富岡
Chihiro Endo
ちひろ 遠藤
Takeshi Fukunaga
剛 福永
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Abstract

【課題】駆動軸の撓みを抑制するとともにピストンの組付性の向上を図る。
【解決手段】ピストン(21)は、ピストン本体(22)と、嵌合部材(23)とを有する。ピストン本体(22)には、軸方向から見て主軸部(33a)と重なり合わないように内周面の一部が窪んだ凹部(22a)が形成されている。嵌合部材(23)は、凹部(22a)と偏心部(33c)との間に着脱自在に嵌合されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮機に関するものである。
従来より、ピストンをシリンダ内で偏心回転させることによって冷媒を圧縮するロータリ型の圧縮機が知られている。この種の圧縮機の中には、シリンダを複数備えたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。ここで、駆動軸の摺動損失を低減して効率を向上するためには、駆動軸の摺動部分で最も軸径の大きい偏心部の直径を小径化するとともに、偏心部の偏心量を大きくすることが好ましい。
そこで、特許文献1,2では、駆動軸の主軸部の外周面に対して偏心部の外周面を窪ませるとともに、副軸部の直径を主軸部の直径よりも小さくしている。ところで、このような形状の駆動軸において、偏心部間の距離がピストンの軸方向の長さよりも短い場合には、副軸部側から偏心部にピストンを挿通させて組み付けようとしても、下側の偏心部を通過したピストンが上側の偏心部に当接して進まず、上側の偏心部に嵌め込むことができないという問題がある。
これに対し、特許文献1では、偏心部間の距離がピストンの軸方向の長さよりも長くなるように駆動軸を形成している。また、特許文献2では、ピストンを軸方向に2つに分割することで、分割したピストンが偏心部間を通過できるようにしている。
特開2003−328972号公報 特開2008−157146号公報
しかしながら、特許文献1のように、偏心部間の距離を長くすると、主軸部と副軸部とをそれぞれ軸受する主軸受と副軸受との間の距離(軸受間距離)が長くなるため、駆動軸の撓みが大きくなり、軸受にかかる面圧が増加して信頼性が低下する。また、特許文献2のように、ピストンを軸方向に分割すると、軸受の隙間管理が難しくなって油膜が発生しにくくなるという問題がある。
また、特許文献1,2では、副軸部側から偏心部にピストンを挿通させるべく副軸部の直径を小さくしているので、駆動軸の剛性を確保する上で不利になるという問題がある。なお、このような問題は、シリンダを1つのみ備えた単気筒型の圧縮機であっても同様に生じるものである。すなわち、駆動軸の主軸部の外周面に対して偏心部の外周面を窪ませた場合には、ピストンを挿通させるために副軸部の直径を主軸部の直径よりも小さくする必要があり、駆動軸の剛性を確保する上で不利になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動軸の撓みを抑制するとともにピストンの組付性の向上を図ることにある。
本発明は、主軸部(33a)と該主軸部(33a)の回転中心から偏心した偏心部(33c)とを有する駆動軸(33)と、該駆動軸(33)の偏心部(33c)に嵌合されるリング状のピストン(21)と、該ピストン(21)を収容するシリンダ室(S)を有するシリンダ(25)とを備えた圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記駆動軸(33)は、前記主軸部(33a)の半径Rm、前記偏心部(33c)の半径Rc、該主軸部(33a)の回転中心に対する該偏心部(33c)の偏心量eが、Rc<(Rm+e)という条件を満たすように構成され、
前記ピストン(21)には、軸方向から見て前記主軸部(33a)と重なり合わないように内周面の一部が窪んだ凹部(22a)が形成されていることを特徴とするものである。
第1の発明では、駆動軸(33)は、上述した条件式を満たすように構成される。ピストン(21)の内周面の一部は窪んでおり、軸方向から見て主軸部(33a)と重なり合わないような凹部(22a)が形成される。
このような構成とすれば、駆動軸(33)の軸方向からピストン(21)を挿通させる際に、ピストン(21)が主軸部(33a)と干渉することなく偏心部(33c)に嵌め込むことができる。また、従来のように偏心部(33c)の偏心量に応じて主軸部(33a)の軸径を小さくしなくても偏心部(33c)に対してピストン(21)を嵌め込むことができるので、駆動軸(33)の剛性を確保することができる。これにより、駆動軸(33)の撓みを抑制しつつピストン(21)の組付性の向上を図ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)を備え、
前記ピストン(21)の凹部(22a)は、前記ブレード(24)と該ピストン(21)との境界位置から前記低圧室(L)側に向かう該ピストン(21)半周分の範囲内に配置されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、ブレード(24)によってシリンダ室(S)内が低圧室(L)と高圧室(H)とに区画される。そして、ピストン(21)の凹部(22a)は、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内に配置される。
このような構成とすれば、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内では、その反対側の範囲に比べて冷媒による圧力負荷が小さいため、ピストン(21)の凹部(22a)を高圧室(H)側に配置する場合に比べてピストン(21)の凹部(22a)に加わる応力を低減することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記凹部(22a)と前記偏心部(33c)との間に嵌合される嵌合部材(23)を備えたことを特徴とするものである。
第3の発明では、凹部(22a)と偏心部(33c)との間に嵌合部材(23)が嵌合される。このような構成とすれば、嵌合部材(23)によってピストン(21)の剛性を高めることができる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記ピストン(21)に一体形成され、前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)を備え、
前記ピストン(21)は、前記シリンダ室(S)内で揺動自在な揺動型の圧縮機構(20)を構成していることを特徴とするものである。
第4の発明では、ピストン(21)にはブレード(24)が一体形成される。ブレード(24)によってシリンダ室(S)内が低圧室(L)と高圧室(H)とに区画される。また、ピストン(21)は、シリンダ室(S)内で揺動自在な揺動型の圧縮機構(20)を構成している。
このような構成とすれば、駆動軸(33)の回転に伴うピストン(21)の自転をブレード(24)によって防止して、揺動型の圧縮機構(20)を実現することができる。
第5の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記ピストン(21)に摺接するように配置され、前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)と、
前記駆動軸(33)の回転に伴う前記ピストン(21)の自転を防止する自転防止機構(50)とを備え、
前記ピストン(21)は、前記シリンダ室(S)内で回転自在なロータリ型の圧縮機構(20)を構成していることを特徴とするものである。
第5の発明では、ブレード(24)によってシリンダ室(S)内が低圧室(L)と高圧室(H)とに区画される。ブレード(24)は、ピストン(21)に摺接するように配置される。駆動軸(33)の回転に伴うピストン(21)の自転は、自転防止機構(50)によって防止される。また、ピストン(21)は、シリンダ室(S)内で回転自在なロータリ型の圧縮機構(20)を構成している。
このような構成とすれば、駆動軸(33)の回転に伴うピストン(21)の自転を自転防止機構(50)によって防止して、ロータリ型の圧縮機構(20)を実現することができる。
本発明によれば、駆動軸(33)の軸方向からピストン(21)を挿通させる際に、ピストン(21)が主軸部(33a)と干渉することなく偏心部(33c)に嵌め込むことができる。また、従来のように偏心部(33c)の偏心量に応じて主軸部(33a)の軸径を小さくしなくても偏心部(33c)に対してピストン(21)を嵌め込むことができるので、駆動軸(33)の剛性を確保することができる。これにより、駆動軸(33)の撓みを抑制しつつピストン(21)の組付性の向上を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、駆動軸を軸方向から見たときの図である。 図3は、圧縮機構を拡大して示す図である。 図4は、駆動軸にピストン本体を組み付けたときの図である。 図5は、ピストン本体の凹部に嵌合部材を嵌合する手順を示す図である。 図6は、駆動軸を回転させたときのピストンの位置を示す図3相当図である。 図7は、実施形態2に係る圧縮機の圧縮機構を拡大して示す図である。 図8は、駆動軸を回転させたときのピストンの位置を示す図7相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る圧縮機の縦断面図である。この圧縮機(10)は、縦長で円筒形の密閉容器であるケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)内には、図1における下寄りの位置に2つの圧縮機構(20)が上下方向に並んで配置され、上寄りの位置に電動機(30)が配置されている。この圧縮機(10)は、冷媒(例えば二酸化炭素)が充填されて蒸気圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置の冷媒回路に設けられる。
ケーシング(11)は、円筒形状の胴部(11a)と、胴部(11a)の上端及び下端にそれぞれ固定された椀状の上部鏡板(11b)及び下部鏡板(11c)とを備えている。
ケーシング(11)の胴部(11a)には、2つの吸入管(12)が貫通するように設けられている。2つの吸入管(12)は、2つの圧縮機構(20)にそれぞれ接続されている。また、ケーシング(11)の上部鏡板(11b)には、吐出管(13)が貫通するように設けられている。吐出管(13)は、ケーシング(11)の内部空間であって電動機(30)の上方において開口している。また、ケーシング(11)内の下部には、圧縮機構(20)等の各摺動部に供給される潤滑油が貯留される油溜まり(11d)が形成されている。
電動機(30)は、ステータ(31)とロータ(32)とを備えている。ステータ(31)は、ケーシング(11)の胴部(11a)の内壁に固定されている。また、ロータ(32)は、ステータ(31)の内側に配置され、ケーシング(11)の内部を上下方向に延びる駆動軸(33)と連結されている。このような構成により、駆動軸(33)は、ロータ(32)の回転に伴って回転する。
駆動軸(33)は、上端側の主軸部(33a)と、下端側の副軸部(33b)と、主軸部(33a)と副軸部(33b)との間に設けられた2つの偏心部(33c)と、2つの偏心部(33c)同士を連結する中間軸部(33d)とを備えている。
主軸部(33a)の上部には、電動機(30)が連結されている。また、主軸部(33a)の下部は、ケーシング(11)の胴部(11a)に固定された主軸受(41)によって回転自在に支持されている。一方、副軸部(33b)は、ケーシング(11)の胴部(11a)に固定された副軸受(42)によって回転自在に支持されている。中間軸部(33d)には、ミドルプレート(43)が連結されている。
偏心部(33c)は、主軸部(33a)及び副軸部(33b)よりも大径の円柱形状となるように形成されている。2つの偏心部(33c)の偏心方向は、位相が180°ずれるように形成されている。そして、図2に示すように、駆動軸(33)は、主軸部(33a)の半径Rm、偏心部(33c)の半径Rc、主軸部(33a)の回転中心に対する偏心部(33c)の偏心量eが、Rc<(Rm+e)という条件を満たすように構成されている。なお、偏心量eは、e>4[mm]とするのが好ましい。
図3は、圧縮機構を拡大して示す図である。図3に示すように、圧縮機構(20)は、シリンダ室(S)を有するシリンダ(25)と、シリンダ室(S)内に収容されるピストン(21)と、シリンダ室(S)を低圧室(L)と高圧室(H)とに仕切るブレード(24)とを備えている。ここで、シリンダ(25)は、シリンダ室(S)の内径D、シリンダ室(S)の高さhが、D/h>3という条件を満たすような偏平シリンダとするのが好ましい。
シリンダ(25)は、ドーナツ板状に形成され、中央の孔にはピストン(21)が収容されている。また、シリンダ(25)には、吸入ポート(25a)と吐出ポート(25b)とが形成されている。
また、図示を省略しているが、主軸受(41)には、吐出ポート(25b)に連通するように吐出通路が形成されている。吐出通路の出口端は主軸受(41)の上端面に形成され、吐出通路はケーシング(11)の内部空間に連通している。
ピストン(21)は、リング状に形成されるとともにブレード(24)と一体形成され、いわゆる揺動ピストンを構成している。上述したように、ピストン(21)は、シリンダ(25)のシリンダ室(S)内に収容され、シリンダ(25)の内周面との間に圧縮室を形成している。
ブレード(24)は、シリンダ(25)に形成されたブッシュ溝(26)に揺動自在に設けられた一対のブッシュ(27)に挟持されている。一対のブッシュ(27)は、それぞれ半球形状に形成され、互いの平面部が対向するように設けられている。ブレード(24)は、一対のブッシュ(27)の平面部の間に摺動自在に挿通されている。
ピストン(21)は、ピストン本体(22)と、嵌合部材(23)とを有する。ピストン本体(22)には、軸方向から見て主軸部(33a)と重なり合わないように内周面の一部が窪んだ凹部(22a)が形成されている。嵌合部材(23)は、凹部(22a)と偏心部(33c)との間に着脱自在に嵌合されている。なお、ピストン(21)の剛性が十分に確保できているのであれば、嵌合部材(23)を嵌合させなくても構わない。
ここで、ピストン本体(22)を偏心部(33c)に組み付ける際には、軸方向から見てピストン本体(22)が駆動軸(33)の主軸部(33a)と重なり合わないように、ピストン本体(22)の凹部(22a)の位置合わせを行い、ピストン本体(22)を主軸部(33a)側から挿通させて偏心部(33c)に組み付ける(図4参照)。
そして、駆動軸(33)を回転(又は、ピストン本体(22)を回転)させて、主軸部(33a)とピストン本体(22)の凹部(22a)とを周方向にずらした状態とする。そして、ピストン本体(22)の凹部(22a)と偏心部(33c)との隙間に嵌合部材(23)を嵌合させる(図5参照)。
なお、上側の圧縮機構(20)のピストン(21)では、上述したように、主軸部(33a)側から挿通させるが、下側の圧縮機構(20)のピストン(21)では、副軸部(33b)側から挿通させるようにすればよい。
これにより、駆動軸(33)の主軸部(33a)側からピストン(21)を挿通させる際に、ピストン(21)が主軸部(33a)と干渉することなく偏心部(33c)に嵌め込むことができる。また、従来のように偏心部(33c)の偏心量に応じて副軸部(33b)の軸径を小さくしなくても偏心部(33c)に対してピストン(21)を嵌め込むことができるので、駆動軸(33)の剛性を確保することができる。これにより、駆動軸(33)の撓みを抑制しつつピストン(21)の組付性の向上を図ることができる。
ピストン本体(22)の凹部(22a)は、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内に配置される。このような構成とすれば、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内では、その反対側の範囲に比べて冷媒による圧力負荷が小さいため、ピストン本体(22)の凹部(22a)を高圧室(H)側に配置する場合に比べてピストン本体(22)の凹部(22a)に加わる応力を低減することができる。
−運転動作−
本実施形態1に係る圧縮機(10)では、電動機(30)を起動すると、ロータ(32)が駆動軸(33)を回転させる。これにより、駆動軸(33)の偏心部(33c)は、主軸部(33a)及び副軸部(33b)の軸心回りに偏心回転する。そして、偏心部(33c)が偏心回転すると、各圧縮機構(20)において、ピストン(21)がシリンダ(25)内で揺動運動を行う。それぞれのピストン(21)の揺動運動に伴って、吸入管(12)を介して圧縮機(10)内に吸入された冷媒は、各シリンダ(25)の低圧室(L)に吸入される。
圧縮機構(20)に吸入された冷媒は、各シリンダ(25)内においてピストン(21)が揺動して低圧室(L)と高圧室(H)の容積が変動することで圧縮される。低圧室(L)には、低圧室(L)の容積が拡大するにつれて冷媒が吸入される。一方、高圧室(H)では、高圧室(H)の容積が縮小するにつれて冷媒が圧縮される。そして、高圧室(H)の高圧冷媒が各吐出ポート(25b)に吐出される。
ここで、図6に示すように、ピストン(21)が揺動した場合でも、ブレード(24)によってピストン(21)が自転することが防止される。これにより、ピストン本体(22)の凹部(22a)は、常にブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内に位置することとなり、凹部(22a)に加わる応力が低減される。
各吐出ポート(25b)に吐出された高圧の冷媒は、主軸受(41)に形成された吐出通路を通ってケーシング(11)の内部空間に吐出される。そして、ケーシング(11)の内部空間に吐出された高圧冷媒は、吐出管(13)を介して圧縮機(10)の外部に吐出される。
なお、ピストン本体(22)の凹部(22a)は、主軸部(33a)の外周面に対応させて湾曲状となるように形成しているが、ピストン本体(22)と主軸部(33a)とが軸方向から見て重なり合わなければ、どのような形状でもよい。
《実施形態2》
図7は、本実施形態2に係る圧縮機の圧縮機構の圧縮機構を拡大して示す図である。前記実施形態1との違いは、ピストン(21)とブレード(24)とが別体に形成されたロータリ型の圧縮機構(20)を備えた点であるため、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図7に示すように、圧縮機構(20)は、シリンダ室(S)を有するシリンダ(25)と、シリンダ室(S)内に収容されるピストン(21)と、シリンダ室(S)を低圧側の低圧室(L)と高圧側の高圧室(H)とに仕切るブレード(24)とを備えている。
シリンダ(25)には、シリンダ(25)の径方向に沿ってブレード溝(28)が形成されている。このブレード溝(28)には、長方形の板状で且つ先端部(24a)が円弧状に形成されたブレード(24)がシリンダ(25)の径方向へ摺動可能に装着されている。ブレード(24)は、ブレード溝(28)内に設けられたスプリング(29)によって径方向内方へ付勢され、ブレード(24)の先端部(24a)が常にピストン(21)に接触した状態で、駆動軸(33)の回転に伴ってブレード溝(28)内を進退するように構成されている。
ピストン(21)は、リング状に形成され、いわゆるロータリピストンを構成している。ピストン(21)は、シリンダ(25)のシリンダ室(S)内に収容され、シリンダ(25)の内周面との間に圧縮室を形成している。
ピストン(21)は、ピストン本体(22)と、嵌合部材(23)とを有する。ピストン本体(22)には、軸方向から見て主軸部(33a)と重なり合わないように内周面の一部が窪んだ凹部(22a)が形成されている。嵌合部材(23)は、凹部(22a)と偏心部(33c)との間に着脱自在に嵌合されている。
ピストン本体(22)の外周面には、摺接凹部(22b)が形成されている。この摺接凹部(22b)の内周面は湾曲状に形成され、摺接凹部(22b)内には、ブレード(24)の先端部(24a)が摺接自在に収容されている。これにより、駆動軸(33)の回転に伴うピストン(21)の自転をブレード(24)によって防止することができる。つまり、ブレード(24)の先端部(24a)と、ピストン本体(22)の摺接凹部(22b)とによって、ピストン(21)の自転を防止する自転防止機構(50)が構成されている。
ピストン本体(22)の凹部(22a)は、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内に配置される。このような構成とすれば、ブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内では、その反対側の範囲に比べて冷媒による圧力負荷が小さいため、ピストン本体(22)の凹部(22a)を高圧室(H)側に配置する場合に比べてピストン本体(22)の凹部(22a)に加わる応力を低減することができる。
−運転動作−
本実施形態2に係る圧縮機(10)では、電動機(30)を起動すると、ロータ(32)が駆動軸(33)を回転させる。これにより、駆動軸(33)の偏心部(33c)は、主軸部(33a)及び副軸部(33b)の軸心回りに偏心回転する。そして、偏心部(33c)が偏心回転すると、各圧縮機構(20)において、ピストン(21)がシリンダ(25)内で揺動運動を行う。それぞれのピストン(21)の揺動運動に伴って、吸入管(12)を介して圧縮機(10)内に吸入された冷媒は、各シリンダ(25)の低圧室(L)に吸入される。
圧縮機構(20)に吸入された冷媒は、各シリンダ(25)内においてピストン(21)が偏心回転して低圧室(L)と高圧室(H)の容積が変動することで圧縮される。低圧室(L)には、低圧室(L)の容積が拡大するにつれて冷媒が吸入される。一方、高圧室(H)では、高圧室(H)の容積が縮小するにつれて冷媒が圧縮される。そして、高圧室(H)の高圧冷媒が各吐出ポート(25b)に吐出される。
ここで、図8に示すように、ピストン(21)が偏心回転した場合でも、ブレード(24)の先端部(24a)がピストン(21)の摺接凹部(22b)内で摺接することで、ピストン(21)が自転することが防止される。これにより、ピストン本体(22)の凹部(22a)は、常にブレード(24)とピストン(21)との境界位置から低圧室(L)側に向かうピストン(21)半周分の範囲内に位置することとなり、凹部(22a)に加わる応力が低減される。
各吐出ポート(25b)に吐出された高圧の冷媒は、主軸受(41)に形成された吐出通路を通ってケーシング(11)の内部空間に吐出される。そして、ケーシング(11)の内部空間に吐出された高圧冷媒は、吐出管(13)を介して圧縮機(10)の外部に吐出される。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態では、圧縮機構(20)を2つ備えた多気筒型の圧縮機(10)について説明したが、圧縮機構(20)を1つのみ備えた単気筒型の圧縮機(10)であってもよい。
また、ピストン(21)の自転防止機構(50)として、ブレード(24)の先端部(24a)をピストン本体(22)の摺接凹部(22b)に摺接自在に収容させた構成について説明したが、この形態に限定するものではなく、ピストン(21)の自転を防止することができれば、その他の構成を採用してもよい。
以上説明したように、本発明は、駆動軸の撓みを抑制するとともにピストンの組付性の向上を図ることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 圧縮機
20 圧縮機構
21 ピストン
22a 凹部
23 嵌合部材
24 ブレード
25 シリンダ
33 駆動軸
33a 主軸部
33c 偏心部
50 自転防止機構
S シリンダ室
L 低圧室
H 高圧室

Claims (5)

  1. 主軸部(33a)と該主軸部(33a)の回転中心から偏心した偏心部(33c)とを有する駆動軸(33)と、該駆動軸(33)の偏心部(33c)に嵌合されるリング状のピストン(21)と、該ピストン(21)を収容するシリンダ室(S)を有するシリンダ(25)とを備えた圧縮機であって、
    前記駆動軸(33)は、前記主軸部(33a)の半径Rm、前記偏心部(33c)の半径Rc、該主軸部(33a)の回転中心に対する該偏心部(33c)の偏心量eが、Rc<(Rm+e)という条件を満たすように構成され、
    前記ピストン(21)には、軸方向から見て前記主軸部(33a)と重なり合わないように内周面の一部が窪んだ凹部(22a)が形成されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)を備え、
    前記ピストン(21)の凹部(22a)は、前記ブレード(24)と該ピストン(21)との境界位置から前記低圧室(L)側に向かう該ピストン(21)半周分の範囲内に配置されていることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記凹部(22a)と前記偏心部(33c)との間に嵌合される嵌合部材(23)を備えたことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
    前記ピストン(21)に一体形成され、前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)を備え、
    前記ピストン(21)は、前記シリンダ室(S)内で揺動自在な揺動型の圧縮機構(20)を構成していることを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
    前記ピストン(21)に摺接するように配置され、前記シリンダ室(S)内を低圧室(L)と高圧室(H)とに区画するブレード(24)と、
    前記駆動軸(33)の回転に伴う前記ピストン(21)の自転を防止する自転防止機構(50)とを備え、
    前記ピストン(21)は、前記シリンダ室(S)内で回転自在なロータリ型の圧縮機構(20)を構成していることを特徴とする圧縮機。
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