JP2012136130A - シフトレバーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】シフトレバーの剛性感を向上したシフトレバーユニットを提供すること。
【解決手段】レバー本体2の側壁のスリット孔210を介して外側に突出するロックピン615を備えるディテントロッド61と、レバー本体2を回動可能に軸支すると共に、ロックピン615の変位を規制する規制面710が設けられたベースブラケット3と、ベースブラケット3側に設けられた摺動面に押し当たる当接部625を含み、凹凸が設けられた摺動面に沿う当接部625の摺動により操作感を付与するディテントスプリング62と、を備えたシフトレバーユニット1であって、レバー本体2は、スリット孔210を介在してシフト方向の両側に配置された第1及び第2の支持部251、272を有しており、ディテントスプリング62は、シフト方向における第1の支持部251と第2の支持部272との離隔を規制する状態でレバー本体2に取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の駆動系を構成する自動変速機をコントロールするために運転者が操作するシフトレバーを備えるシフトレバーユニットに関する。
従来より、車両の駆動系を構成する自動変速機をコントロールするために運転者が操作するシフトレバーユニットが知られている。シフトレバーユニットでは、複数のシフト位置のうちの何れかを、運転者がシフトレバーを利用して選択可能である。シフトレバーユニットで選択可能な各シフト位置は、Pレンジ、Dレンジ等、自動変速機で設定されるシフトレンジに個別に対応している。
シフトレバーユニットと自動変速機との間には、例えば、シフトケーブル等を利用した機械的な伝達手段や、センサ等を利用した電気的な伝達手段等が介設されている。シフトレバーユニットで選択されたシフト位置は、上記のような伝達手段を介して自動変速機側に伝達され、そのシフト位置に対応するシフトレンジが自動変速機側で設定される。
シフトレバーユニットでは、運転者の肘がシフトレバーに当たったり、同乗者がシフトレバーに触れたりしたこと等に起因する意図しない操作を未然に回避するための安全機構が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。このような安全機構としては、例えば、シフトレバーの外周側に突出するロックピンと、シフトレバーの回動に伴うロックピンの変位を規制する規制面と、を組み合わせた機構が知られている。
このような安全機構では、運転者の持ち手をなすシフトノブに設けられたシフトボタンの押込み操作に応じて、前記規制面を乗り越えられる位置までロックピンが退避できるようになっている。シフトボタンを操作しない状態では、意図しないシフトレバーの操作が禁止され得る一方、シフトボタンを押し込めば、運転者の意図に沿ってシフトレバーを操作可能である。
このような安全機構の実現構造としては、例えば、シフトレバーを中空の筒状に形成すると共に、シフトノブの押込み操作に応じて軸方向に進退する棒状のディテントロッドを内挿した構造が知られている。このディテントロッドでは、カギ状を呈するロックピンが先端部に設けられ、シフトレバーの側壁に穿孔されたスリット孔を介して外側に突出している。ロックピンの変位が規制された状態(規制状態)でシフトレバーに対して作用するシフト方向の力は、まずスリット孔の内周面からロックピンに作用し、前記規制面によって受け止められる。これにより、上記のようなシフト方向の力が作用してもシフトレバーの回動が規制される。
しかしながら、前記従来のシフトレバーユニットでは、次のような問題がある。すなわち、規制状態のシフトレバーに対してシフト方向に作用する力はスリット孔の幅を押し拡げる方向に作用するため、スリット孔周辺の剛性が不十分であると、シフトレバーにぐらつきを生じて剛性感が損なわれるおそれがある。
特開2008−30680号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シフトレバーの剛性感を向上したシフトレバーユニットを提供することを目的としている。
本発明は、シフト位置を選択するために所定のシフト方向にシフトレバーを操作可能なシフトレバーユニットであって、
運転者の持ち手をなすシフトノブが取り付けられる筒状のレバー本体と、
前記レバー本体に内挿配置される略棒状の部材であって、前記シフトノブに設けられた操作部の操作に応じて軸方向に進退可能であると共に、前記レバー本体の側壁を貫通するように穿設された溝状のスリット孔を介して外側に突出するロックピンが設けられたディテントロッドと、
前記レバー本体を回動可能に軸支すると共に、前記シフトレバーの回動に伴う前記ロックピンの変位を規制する規制面が設けられたベースブラケットと、
前記ベースブラケット側に設けられた摺動面に押し当たる当接部を含み、凹凸が設けられた前記摺動面に沿う前記当接部の摺動により前記シフトレバーに操作感を付与する弾性板と、を備え、
前記レバー本体は、内挿配置された前記ディテントロッドの軸方向の進退に伴って前記ロックピンが変位できるように軸方向に長く延設された前記スリット孔を介在して前記シフト方向の両側に配置された第1及び第2の支持部を有しており、
前記弾性板は、前記第1の支持部に係止される第1の係止部と、第2の支持部に係止される第2の係止部と、を有していると共に、
前記シフト方向における前記第1の支持部と前記第2の支持部との離隔を規制する状態で前記レバー本体に取り付けられているシフトレバーユニットにある(請求項1)。
本発明のシフトレバーユニットでは、前記レバー本体側の第1及び第2の支持部を利用して取り付けられた前記弾性板によって、該第1の支持部と該第2の支持部との前記シフト方向の離隔が規制されている。前記スリット孔を介在して前記シフト方向における両側に配置された前記第1及び第2の支持部について前記シフト方向の離隔を規制すれば、前記スリット孔が拡幅するような変形を抑制でき剛性を確保できる。このように、前記シフトレバーユニットでは、前記シフトレバーに操作感を付与するための前記弾性板を活用して前記スリット孔周辺の剛性が高められている。
ここで、前記規制面により前記ロックピンの変位が規制された状態において前記スリット孔が拡幅するような変形が生じると、僅かながら前記シフトレバーが動いてしまうおそれがある。このような動きは、運転者側からすると前記シフトレバーのぐらつきのように感じられる動きとなる。一方、上記のようにスリット孔周辺の剛性を確保できれば、前記規制面により前記ロックピンの変位が規制された状態における前記シフトレバーのぐらつきを抑制でき剛性感を向上できる。
このように本発明のシフトレバーユニットでは、シフト操作に操作感を付与するための前記弾性板の取り付け構造を活用してシフトレバーの剛性感が確保されている。
実施例における、シフトレバーユニットの組付構造を示す組付図。 実施例における、シフトレバーユニットをベースブラケット側から見込む側面図。 実施例における、シフトレバーユニットをシフトレバー側から見込む側面図。 実施例における、シフトレバーの断面構造を示す断面図。 実施例における、ディテントスプリングの取付構造を示す斜視図。 実施例における、レバー本体を示す正面図。 実施例における、ベースブラケットを示す正面図。 実施例における、シフト軸の軸支構造を示す断面図(A−A線矢視断面。)。 実施例における、第1の組付手順を示す説明図。 実施例における、第2の組付手順を示す説明図。 実施例における、その他のディテントスプリングを示す正面図。 実施例における、その他のディテントスプリングを示す正面図。 実施例における、その他のディテントスプリングを示す正面図。 実施例における、その他のディテントスプリングを示す正面図。
本発明のシフトレバーユニットにおける実施の形態について説明する。
本発明のシフトレバーユニットとしては、シフトレバーが操作されたシフト位置をシフトケーブル等を介して自動変速機側に伝達する機械式のシフトレバーユニットであっても良く、シフト位置を検知する検知センサを備え、制御信号線等を介して検知信号を出力する電子式のシフトレバーユニットであっても良い。
なお、前記シフト方向とは、前記シフトレバーの操作方向のみならず、この操作方向と平行をなす全ての方向を意味している。例えば、水平方向という語句が、基準となる位置や高度等に関わらず、地球の重力方向と直交する方向を意味しているのと同様である。
また、前記弾性板は、前記第1の係止部と前記第2の係止部とにより、前記シフト方向において前記レバー本体を挟み込む状態で取り付けられていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、前記ディテントスプリングにより前記レバー本体を挟み込む取付構造によれば、前記スリット孔の拡幅を確実性高く抑制できる。
また、前記スリット孔は、前記シフトレバーの回動中心に対して前記シフトノブとは反対側に延設された前記レバー本体の端部に形成されていることも良い(請求項3)。
前記シフトノブとは反対側の延設部分に前記スリット孔を設ける場合、その延設長さを短くすればユニットの小型化を実現できる。一方、延設長さを短くしようとすると、前記スリット孔の端部が前記レバー本体の先端に接近し、先端側に位置するスリット孔の外周部が肉薄となって強度が低下するおそれがある。前記スリット孔の端部を前記レバー本体の先端に開口させれば前記延設長さを最も短くできるものの、前記スリット孔が拡幅するような変形が生じ易くなる。それ故、前記スリット孔を前記シフトノブとは反対側の延設部分に設ける場合であれば、本発明の作用効果が特に有効になる。
また、前記ディテントロッドは、前記レバー本体に対する組付け前に前記ロックピンが一体的に設けられており、
前記スリット孔は、前記レバー本体の先端に開口していることが好ましい(請求項4)。
前記ロックピンが一体をなす前記ディテントロッドについては、前記レバー本体に組み付けるに当たって、レバー本体の端部に開口するスリット孔が必要となる可能性が高い。そして、前記レバー本体の先端に開口するスリット孔では、その開口部分が拡開し易いため、前記スリット孔の拡幅を抑制できるという本発明の作用効果が特に顕著になる。
本発明のシフトレバーユニット1の実施例について、以下、図面を参照しながら説明する。
本例は、シフト位置を選択するために所定のシフト方向に操作可能なシフトレバー10を含むシフトレバーユニット1に関する例である。この内容について、図1〜図14を用いて説明する。
本例のシフトレバーユニット1は、図1〜図5のごとく、運転者の持ち手をなすシフトノブ4が取り付けられる筒状のレバー本体2と、レバー本体2に内挿配置される略棒状の部材であって、レバー本体2の側壁を貫通するスリット孔210を介して外側に突出するロックピン615が設けられたディテントロッド61と、レバー本体2を回動可能に軸支すると共に、シフトレバー10の回動に伴うロックピン615の変位を規制する規制面710が設けられたベースブラケット3と、ベースブラケット3側に設けられた摺動面77に押し当たる当接部625を含み、凹凸が設けられた摺動面77に沿う当接部625の摺動によりシフトレバー10に操作感を付与するディテントスプリング(弾性板)62と、を備えている。
レバー本体2は、内挿配置されたディテントロッド61の進退に伴ってロックピン615が変位できるように軸方向に長く延設されたスリット孔210を介在してシフト方向の両側に配置された第1及び第2の支持部251、272を有している。
ディテントスプリング62は、第1の支持部251に係止される第1の係止部621と、第2の支持部272に係止される第2の係止部622と、を有していると共に、シフト方向における第1の支持部251と第2の支持部272との離隔を規制する状態でレバー本体2に取り付けられている。
以下、この内容について、詳しく説明する。
本例のシフトレバーユニット1は、図1〜図3のごとく、図示しない車両の前後方向に当たるシフト方向にシフトレバー10を操作可能なストレート式のシフトレバーユニットである。このシフトレバーユニット1は、運転者がシフトレバー10を操作しやすいように運転席と助手席との間のセンターコンソールや、運転者に対面するダッシュパネル等に設置される。
なお、以下の説明における「シフト方向」は、狭義のシフトレバー10の操作方向ではなく、この操作方向と平行をなす方向を意味している。本例では、「シフト方向」が車両の前後方向を意味している。
このシフトレバーユニット1によれば、車両の前側からシフト方向に沿って配列されたパーキングレンジ(Pレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)、セカンドレンジ(2レンジ)、ローレンジ(Lレンジ)のうちの何れかをシフト位置として選択できる。
本例のシフトレバーユニット1は、前記レバー本体2及びベースブラケット3のほか、レバー本体2の先端側に取り付けられるシフトノブ4、シフトノブ4に配設されるシフトボタン5、レバー本体2に内挿配置されるディテントロッド61、シフト操作に適度な操作感を与えるディテントスプリング62等を備えている。本例では、レバー本体2、シフトノブ4、シフトボタン5、ディテントロッド61、ディテントスプリング62の組合せによりシフトレバー10が組み立てられている。
シフトノブ4は、図1〜図4のごとく、シフト操作に際して運転者が把持する持ち手をなす部分である。シフトノブ4は、略円柱形状を横に向けたような中空構造の把持部41と、シフト本体2に固定するための取付部42と、よりなる。把持部41の運転者側に面する側面には、中空の内部と連通するボタン取付孔40が開口している。このボタン取付孔40には、押し込み方向に進退可能な状態でシフトボタン5が配置される。運転者側の側面に配置されるシフトボタン5は、シフトノブ4を左手で把持した運転者が親指で操作可能である。
シフトボタン5は、図1及び図4に示すごとく、シフト操作を可能とするための操作ボタンである。このシフトボタン5によれば、例えば、PレンジからDレンジ等への不用意な操作を確実性高く回避できる。シフトボタン5は、運転者が親指で押し込むボタン頭部51のほか、ボタン頭部51の裏面に立設されたカム部52及びガイド部53を備えている。カム部52は、シフトボタン5の押し込み操作に応じてディテントロッド61を軸方向に引き上げるためのカム面521、522を備えている。ガイド部53は、シフトボタン5の押し込み方向の進退動作をガイドするためのレールのように作用する部分である。なお、ガイド部53に対応するシフトノブ4側の収容構造については、図示を省略してある。
カム部52は、図1及び図4のごとく、略一定厚さの片状をなし、高さ方向上方を面するカム面521、522が設けられた部分である。カム部52の先端側に位置する第1のカム面521は、高さ方向の幅が先端から次第に大きくなるように形成され、高さ方向の幅を急激に小さくする垂直面525に連なっている。垂直面525は、カム部52の高さ方向の幅を一定にする平坦部527を介して第2のカム面522に連なっている。第2のカム面522は、第1のカム面521と同様、高さ方向の幅を次第に大きくするように形成され、そのまま、ボタン頭部51の裏面に達している。第1のカム面521は、組立時にディテントロッド61にカム部52を係合させるためのカム面である。第2のカム面522は、組立後の完成状態において、シフトボタン5の押し込み操作に応じてディテントロッド61を軸方向に引き上げるためのカム面である。
ディテントロッド61は、図1及び図4のごとく、中空構造のシフトレバー10に内挿配置される略棒状の部材である。このディテントロッド61では、シフトノブ4側から順番に、カム受け部611、断面円形状の軸部612、軸部612よりも大径の大径部613が配置されている。カム受け部611は、断面円形状の両側を削り取ったような断面略矩形状を呈している。このカム受け部611には、シフトボタン5のカム部52を貫通配置させる貫通スリット孔610が穿孔されている。貫通スリット孔610の内周側面、特に、上部の内周側面は前記カム面521、522に対応するカムフォロアをなしている。
ディテントロッド61の軸部612と大径部613との間に形成される棚面613Sは、ディテントロッド61を大径部613側に付勢するように外挿配置される円筒状の付勢バネ65の座面をなしている。また、大径部613の外周側面には、径方向にカギ状に突出するロックピン615が立設されている。
ディテントスプリング62は、図1、図3及び図5のごとく、バネ鋼よりなる略短冊状の板バネである。このディテントスプリング62は、2箇所の係止部621、622を介してレバー本体2に取り付けられる。第1の係止部621は、レバー本体2に固定される側の端部に形成されている。この第1の係止部621には、後述するレバー本体2の支持ピン253を貫通させるための貫通孔623が設けられている。貫通孔623は、幅方向の略中央に配置されている。第2の係止部622は、長手方向の中間的な位置に設けられている。第2の係止部622は、略短冊状の外形状の両側から幅方向外側に向けて突出する一対の突出片626よりなる。
組付状態のディテントスプリング62において自由端をなす端部には、ベースブラケット3側に押し当たる当接部625が形成されている。当接部625は、バネ鋼を屈曲させて形成された部分であり、幅方向において略一定の断面凸形状を呈している。当接部625は、ベースブラケット3側に押し当たる状態で摺動できるよう、滑らかな曲線により凸形状が形成されている。
レバー本体2は、図1〜図6のごとく、略矩形の断面外形状を呈する中空棒状の筒部21と、筒部21の側面に当たる立設面201に立設されたシフト軸20と、シフト軸20を介して対向する位置に立設された一対の係合部22と、図示しないシフトケーブルを係止するコントロールレバー28と、を有している。本例のシフトレバーユニット1では、コントロールピン281に係止されたシフトケーブル(図示略)を介してシフトレバー10の回動動作が自動変速機(図示略)側に伝達される。
筒部21は、図4のごとく、シフトノブ4側の断面円形状の第1の中空部211と、反対側の第2の中空部212と、よりなる2段の中空構造を呈している。第1の中空部211よりも第2の中空部212の方が内径が大きく、両者の境界には棚面213が形成されている。この棚面213は、ディテントロッド61に外挿配置される付勢バネ65の座面をなしている。車室側に位置することになる筒部21の端部には、シフトノブ4の取付部215が形成されている。シフト軸20の立設位置を超えて延設された他方の端部には、軸方向に長い溝状のスリット孔210が設けられている。
シフト軸20の立設面201には、図1、図2、図4及び図8に示すごとく、シフト軸20を介して対向する一対の係合部22が設けられている。略カギ状の係合部22は、立設面201から突出する支柱部221と、支柱部221の先端側からシフト軸20の軸芯に向かって内周側に突出するように延設されたカギ状部222と、よりなる。カギ状部222には、レバー本体2の立設面201側に面する係合面220が形成されている。
スリット孔210は、図1、図2、図4〜図6のごとく、ディテントロッド61のロックピン615を突出させると共に、軸方向の進退を可能とするための貫通溝である。本例では、筒部21の先端に開口するスリット孔210を採用している。このようなスリット孔210を設けた筒部21に対しては、ロックピン615を一体形成したディテントロッド61の挿入が可能になる。本例のレバー本体2では、幅方向両側の側壁に同様のスリット孔210が設けられ、これにより先割れ状に分割された一対の先割れ端25及び27が形成されている。
一方の先割れ端25には、図5及び図6のごとく、ディテントスプリング62の第1の係止部621が係止される第1の支持部251が形成されている。この第1の支持部251は、靴のつま先のごとくシフト方向外側に向けて突出している。つま先の甲に当たる部分は、ディテントスプリング62の端部を載置する支持面254をなしている。つま先の付け根に当たる側壁には、ディテントスプリング62の端部を挿通させるための貫通窓250が設けられている。
支持面254には、ディテントスプリング62の貫通孔623に嵌る支持ピン253が立設され、つま先に当たる先端には、ディテントスプリング62の端部を押さえ込むカギ状のクリップ部255が2箇所設けられている。クリップ部255は、支持面254に立設されたポスト部256と、ポスト部256の先端からカギ状に折り返すロック部258と、よりなる。ポスト部256は、ロック部258を後退させ得るように弾性的に形成されている。ロック部258の上面には、先端に向けて厚みを薄くするような傾斜面259が形成されている。
他方の先割れ端27には、図5及び図6のごとく、ディテントスプリング62の突出片626を支持する第2の支持部272が形成されている。支持部272は、先割れ端27の先端の角部分をシフト方向外側から切り欠いたような形状を呈している。その切り欠き量は、先端から離れるほど大きくなっており、これによりシフト方向に食い込む略くさび形状の切欠形状が形成されている。このような支持部272によれば、上記のように第1の支持部251に支持されたディテントスプリング62の突出片626を脱落させることなく確実性高く支持できる。突出片626が支持部272から脱落するためには、ディテントスプリング62が当接部625側に変位する必要がある一方、前記貫通孔623に嵌まる支持ピン253によりそのような変位が規制されているからである。
次に、ベースブラケット3は、図1〜図3、図7及び図8のごとく、シフト軸20を挿入する軸孔30を設けた略円柱状の軸支部31と、軸支部31を剛性高く支持すると共に車両に対する取付ステーとしての機能を備えたブラケット部35と、を含む部材である。略円柱状を呈する軸支部31の外周面には、径方向外周側につば状に突出する支持部32が形成されている。支持部32は、軸孔30を介して対向する2箇所に配設されている。支持部32の表面は、レバー本体2の係合面220と僅かな隙間を介して対面する受け面320をなしている(図8)。
支持部32は、シフトレバー10の操作範囲に対応できるように周方向における所定の角度範囲に渡って形成されている。それ故、支持部32は、シフトレバーユニット1におけるシフトレバー10の操作位置に関わらず、レバー本体2の係合面220に必ず対面する(図8)。各支持部32の時計方向の端部は、軸孔30の貫通方向に貫通する空間に面する開放端328となっている。一方、反時計方向の端部は壁面に接している。
ブラケット部35は、車体側に固定するためのねじ孔350、支持部32の外周部分を避けて軸支部31を支持する支持腕部351、組み付けられたシフトレバー10のロックピン615(図1、図2及び図4参照。)を収容するディテント部7を有している。
ディテント部7は、円弧状の内周壁面70と、軸孔30の中心からの距離が異なる外周側の階段状の底面71と、階段状に隣り合う底面71間の規制面710と、により形成された空間である。底面71は、シフトレバー10のシフト位置に対応しており、図2中、時計回り上流側から順番に、Pレンジの底面71P、Rレンジの底面71R、Nレンジ及びDレンジに共通する底面71ND、2レンジの底面712、Lレンジの底面71Lが形成されている。また、Rレンジの底面71RとPレンジの底面71Pとの間には、非常に浅い底面の境界部71Vが設けられている。なお、本例のディテント部7では、Lレンジの底面71Lに対面する部分のみ、内周壁面70が形成されておらず、ディテント部7を内周側の空間730に連通させる抜き孔73が形成されている。
シフトレバー10を組み付ける側のベースブラケット3の側面には、図3のごとく、軸孔30と同心、かつ、大径円弧状をなす摺動面77が設けられている。この摺動面77は、シフトレバー10を操作したときに、ディテントスプリング62の当接部625が押し当たりながら摺動する面である。この摺動面77は、シフトレバー10の操作範囲に対応して設けられている。さらに、Dレンジ、Pレンジ等の各シフト位置に対応して、それぞれ、凹状の窪み部770が形成されている。この窪み部770と当接部625との組合せによれば、シフトレバー10を操作する際、シフト位置毎に適度な操作感を与えることができる。
次に、上記のような部品構成の本例のシフトレバーユニット1の組付手順を図4、図5、図9、図10を参照しながら説明する。
ベースブラケット3に対してレバー本体2を組み付けるに当たっては、予め、図4のごとく、レバー本体2に対してシフトノブ4、シフトボタン5、ディテントロッド61、ディテントスプリング62等を組み付けてシフトレバー10を組み立てておくのが良い。
シフトレバー10を組み立てるに当たっては、まず、レバー本体2の取付部215にシフトノブ4を取り付ける。次に、付勢バネ65を外挿したディテントロッド61を、シフトノブ4の反対側から筒部21に挿入する。付勢バネ65は、筒部21内部の棚面213、及びディテントロッド61の棚面613Sを座面として圧縮されることになり、ディテントロッド61をロックピン615側に付勢する付勢力を発生する。
付勢バネ65の付勢力に対抗してディテントロッド61をシフトノブ4側に押し込んでいき、ロックピン615をレバー本体2のスリット孔210に収容させると共に、シフトノブ4のボタン取付孔40の開口位置にカム受け部611の貫通スリット孔610を位置させる。この状態で、ボタン取付孔40に向けてシフトボタン5を押し込むように挿入していけば、貫通スリット孔610にカム部52の先端を押し込んでいくことができる。
このとき、カムフォロアをなす貫通スリット孔610の内周側面に第1のカム面521が接触し、ディテントロッド61を軸方向に引き上げ可能である。カム部52の垂直面525がカム受け部611を超えるまでシフトボタン5を押し込むと、付勢バネ65の付勢力により貫通スリット孔610の内周側面が平坦部527に当設する位置までディテントロッド61が押し下げられる。この状態への移行後は、カム部52の垂直面525がカム受け部611に係合するので、シフトボタン5を引き抜き不可能になる。シフトボタン5を取り外すためには、ロックピン615を手で押し上げてディテントロッド61を引き上げながらカム部52を引き抜く必要がある。
ディテントスプリング62を組み付けるに当たっては、図5のごとく、まず、係止部621を先頭にしたディテントスプリング62を、先割れ端27側から先割れ端25に向かってシフト方向に前進させていく。くさび状に切り欠かれた支持部272に突出片626が係止される位置までディテントスプリング62を前進させると、係止部621が貫通窓250を貫通し、貫通孔623に対して支持ピン253を一致させることができる。
貫通孔623に対して支持ピン253が一致する状態でディテントスプリング62を傾斜面259に押し付けると、その押し付け力が、傾斜面259を介してロック部258を後退させる力に変換される。この力によってポスト部256が弾性変形してロック部258が後退し、これにより、支持面254に当接するまでディテントスプリング62を押し込むことができる。
そうすると、貫通孔623に支持ピン253が貫通配置される一方、ポスト部256が元の形状に弾性復帰し、ディテントスプリング62の端部に覆い被さるようにロック部258が位置することになる(図5に示す状態)。支持ピン253及びロック部258を含む支持部251は、上記のようにディテントスプリング62の係止部621を支持する。一方、第2の係止部622をなす突出片626は、シフト方向外側から支持部272に係止される。
次に、上記のように組み付けたシフトレバー10をベースブラケット3に組み付けるに当たっては、まず、ベースブラケット3の軸孔30と、シフトレバー10のシフト軸20と、が同軸となるようにシフトレバー10及びベースブラケット3を相対させる。さらに、このとき、シフト軸20を中心としてシフトレバー10の相対回動角度を調整することにより、シフトレバー10の係合部22がベースブラケット3の支持部32の開放端328を超えて位置する所定の組付角度を設定する(図9参照。)。
シフトレバー10の相対回動角度を調整できたら、シフト軸20の軸方向に沿ってシフトレバー10を並進させてベースブラケット3の軸孔30にシフト軸20を挿入していく。このとき、ディテント部7の内周側の空間730にロックピン615が位置するよう、ディテントロッド61を引き上げておく(図9参照。)。
上記のようにベースブラケット3に対してシフトレバー10を組み合わせた後、Lレンジのシフト位置までシフトレバー10を反時計方向に回動させる(図10参照。)。ベースブラケット3のディテント部7には、Lレンジのシフト位置に対応して抜き孔73が設けられている。したがって、Lレンジのシフト位置までシフトレバー10を回動させると、付勢バネ65に付勢されてロックピン615が抜き孔73を介してディテント部7側に突出し、底面71Lに押し付けられる。
なお、本例のシフトレバーユニット1では、シフトボタン5の押込み操作によっては、抜き孔73を超えてロックピン615が内周側に変位しないように設定されている。それ故、シフトレバー10を操作できる範囲は、専らディテント部7においてロックピン615が回動できる範囲に制限されることになり、図9のごとくシフトレバー10を回動させることは不可能な状態となる。
次に、シフトレバーユニット1の動作について説明する。例えば、上記のようにLレンジが選択された状態で組み付けられたシフトレバーユニット1では、シフトボタン5を押込み操作することなく、Lレンジ→2レンジ→Dレンジ→Nレンジに操作可能である(例えば、図2参照。)。LレンジからNレンジに向かっては、対応する底面71が次第に深くなっていくので、ディテント部7内でロックピン615が変位する側に規制面710が現れないからである。
一方、例えば、NレンジからRレンジにシフト操作するに当たっては、Rレンジの底面71Rの方がNレンジの底面71NDよりも浅いので、ロックピン615の変位を規制する規制面710が現れる。そのため、Rレンジにシフト操作するに当たっては、底面71Rと底面71NDとの間の規制面710を乗り越えられるよう、シフトボタン5を押し込んでロックピン615を内周側に位置させた上でシフトレバー10を操作する必要がある。
以上のような構成のシフトレバーユニット1においては、例えば、Nレンジに位置するシフトレバー10をRレンジ側に回動させるような運転者が意図しない外力が作用したとき、ロックピン615によってシフトレバー10の回動が規制される。上記の外力は、まず、スリット孔210の内周壁面からロックピン615に作用し、ベースブラケット3側の規制面710に受け止められる。シフトレバー10側では、ロックピン615から作用する反力が先割れ端25及び27を相互に離隔させる方向に作用する。このとき、先割れ端25及び27が実際に離隔してスリット孔210の開口部分が拡開するような弾性変形が生じると、上記の外力に応じたシフトレバー10のぐらつきを招来し、剛性感が損なわれてしまう。
本例のシフトレバーユニット1では、スリット孔210の両側に位置する2箇所の支持部251、272を介してディテントスプリング62が取り付けられている(例えば、図1、図3、図5参照。)。第1の支持部251では、ディテントスプリング62の貫通孔623に対して支持ピン253が嵌合している。第2の支持部272に対しては、ディテントスプリング62の突出片626がシフト方向外側から係止されている。第1の支持部251と第2の支持部272とは、ディテントスプリング62の取付構造によって相互に離隔できないようになっている。
このように、本例のシフトレバーユニット1では、一対の先割れ端25及び27を離隔させるような弾性変形がディテントスプリング62の取付構造によって確実性高く抑えられている。すなわち、このシフトレバーユニット1では、一対の先割れ端25及び27を離隔させるような弾性変形が抑制され、シフトレバー10の剛性感が十分に確保されている。
なお、本例のディテントスプリングの取付構造に代えて、図11あるいは図12に示す取付構造を採用することもできる。図11のディテントスプリング62は、幅広の係止部621を有している。一方、レバー本体2側の貫通窓250は、係止部621を挿通可能な幅広の上段部250Aと、係止部621が挿通不可能な幅狭の下段部250Bとよりなる。貫通窓250の上方には、レバー本体2の側面から立設されていると共にカギ状に折れ曲がって支持面254近くまで延びるアーム257が配設されている。このアーム257は、弾性変形によりシフト方向に向けて回動可能であり、これにより、貫通窓250の上段部250Aを介した係止部621の挿入を可能としている。一方、幅広の係止部621が貫通窓250を通過したディテントスプリング62は、アーム257の弾性復帰に応じて支持面254に押し付けられ、下段部250Bに配置される。
図12のディテントスプリング62は、略矢印形状を真ん中で分割したような先割れ状の係止部621を有している。この係止部621は、弾性変形により矢印形状の頭部が幅狭化し、これにより貫通窓250への挿入が可能となっている。矢印形状の頭部が貫通窓250を通過すれば、弾性復帰に応じて矢印形状の頭部が幅広になって抜け止めされる。
また、図13に示すディテントスプリング62の取付構造を採用することもできる。摺動面77から当接部625に作用する反力に応じて、同図中、支持部を中心として左回りにディテントスプリング62を回転させようとするモーメントが発生する。シフト方向外側に突出する凸部を含む第1の支持部251を把持するように形成された断面略C字状の第1の係止部621によれば、このモーメントに対抗してディテントスプリング62の取付状態を確実性高く維持できる。第1及び第2の係止部621、622により、レバー本体2の一対の先割れ端25及び27を挟み込むようなディテントスプリング62の取付構造によれば、確実性高く先割れ端25及び27の離隔を抑制できる。
さらに、図13のディテントスプリング62に代えて、両端に当接部625を設けた図14のディテントスプリング62を採用することもできる。この場合には、新たに設けた当接部625に対応できるよう、ベースブラケット3の摺動面77を延設することが好ましい。
なお、本例のシフトレバーユニット1では、レバー本体2に対して直接、シフトノブ4が組み付けられている。本例に代えて、レバー本体2に固定された中空棒状のシャフトの先端にシフトノブ4を組み付けたシフトレバーユニットであっても良い。
なお、本例は、シフト方向に直行する幅方向両側に当たる筒部21の側壁にそれぞれスリット孔210を設けた例である。ベースブラケット3側を面する一方の側壁のみにスリット孔210を設けることも良い。さらに、本例では、筒部21の先端に開口するスリット孔210を採用している。これに代えて、筒部21の先端に開口しないスリット孔であっても良い。この場合には、筒部21の先端をなすスリット孔の外周部の強度を確保するという目的において、本例のディテントスプリング62の取付構造が有効に作用し得る。スリット孔の外周部が破断したりひび割れるおそれを未然に抑制できる。
以上のごとく本発明の実施例を詳細に説明したが、これらの実施例は、特許請求の範囲に包含される技術の一例を開示しているにすぎない。言うまでもなく、実施例の構成や数値等によって、特許請求の範囲が限定的に解釈されるべきではない。特許請求の範囲は、公知技術や当業者の知識等を利用して実施例を多様に変形あるいは変更した技術を包含している。
1 シフトレバーユニット
10 シフトレバー
2 レバー本体
20 シフト軸
210 スリット孔
22 係合部
251 第1の支持部
253 支持ピン
255 クリップ部
272 第2の支持部
3 ベースブラケット
30 軸孔
32 支持部
4 シフトノブ
5 シフトボタン(操作部)
52 カム部
521、522 カム面
61 ディテントロッド
610 貫通スリット孔
611 カム受け部
615 ロックピン
62 ディテントスプリング(弾性板)
621 第1の係止部
622 第2の係止部
623 貫通孔
626 突出片
625 当接部
7 ディテント部
710 規制面
77 摺動面

Claims (4)

  1. シフト位置を選択するために所定のシフト方向にシフトレバーを操作可能なシフトレバーユニットであって、
    運転者の持ち手をなすシフトノブが取り付けられる筒状のレバー本体と、
    前記レバー本体に内挿配置される略棒状の部材であって、前記シフトノブに設けられた操作部の操作に応じて軸方向に進退可能であると共に、前記レバー本体の側壁を貫通するように穿設された溝状のスリット孔を介して外側に突出するロックピンが設けられたディテントロッドと、
    前記レバー本体を回動可能に軸支すると共に、前記シフトレバーの回動に伴う前記ロックピンの変位を規制する規制面が設けられたベースブラケットと、
    前記ベースブラケット側に設けられた摺動面に押し当たる当接部を含み、凹凸が設けられた前記摺動面に沿う前記当接部の摺動により前記シフトレバーに操作感を付与する弾性板と、を備え、
    前記レバー本体は、内挿配置された前記ディテントロッドの軸方向の進退に伴って前記ロックピンが変位できるように軸方向に長く延設された前記スリット孔を介在して前記シフト方向の両側に配置された第1及び第2の支持部を有しており、
    前記弾性板は、前記第1の支持部に係止される第1の係止部と、第2の支持部に係止される第2の係止部と、を有していると共に、
    前記シフト方向における前記第1の支持部と前記第2の支持部との離隔を規制する状態で前記レバー本体に取り付けられているシフトレバーユニット。
  2. 前記弾性板は、前記第1の係止部と前記第2の係止部とにより、前記シフト方向において前記レバー本体を挟み込む状態で取り付けられている請求項1に記載のシフトレバーユニット。
  3. 前記スリット孔は、前記シフトレバーの回動中心に対して前記シフトノブとは反対側に延設された前記レバー本体の端部に形成されている請求項1又は2に記載のシフトレバーユニット。
  4. 前記ディテントロッドは、前記レバー本体に対する組付け前に前記ロックピンが一体的に設けられており、
    前記スリット孔は、前記レバー本体の先端に開口している請求項3に記載のシフトレバーユニット。
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