JP2012136559A - ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法 - Google Patents

ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に好適なポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法の提供。
【解決手段】(i)一般式:R1 nSiX1 4-n (1)(式中、nは0〜3の整数であり、R1は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1はハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)で表される1種類以上のシラン化合物に由来し重量平均分子量が300以上1000未満であるポリシロキサン化合物を得る工程と、(ii)該ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを溶媒中で反応させてポリシロキサン縮合反応物溶液を得る工程と、(iii)該ポリシロキサン縮合反応物溶液に、少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後に、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去する工程と、を含むポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法に関し、より詳しくは、半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に好適なポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法に関し、更に詳しくは、絶縁保護膜用に好適なトレンチ埋め込み用のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法に関する。
現在半導体装置においては、素子分離技術としてSTI(Shallow Trench Isolation)技術により素子分離領域を形成する方法が多く用いられている。STI技術とは、基板中、回路素子の間隙にあたる箇所にトレンチを形成し、トレンチ内に絶縁材料を埋め込むことにより、回路素子間の電気的分離を行う技術である。近年のデバイス高集積化の要求の高まりに伴い、STI技術におけるトレンチの開口幅は狭く、トレンチのアスペクト比(すなわち、トレンチの深さを、トレンチの開口幅で除した値)が大きくなる傾向にある。
さらに近年、集積度を向上させるために、素子を2次元的のみならず、3次元的に配置した半導体装置が多数提案されている。この様な3次元構造の半導体装置においては、700℃以上で焼成したときに、より厚膜でのクラック耐性を有することが求められる。
このようなトレンチ埋め込みのための材料としては、高い電気絶縁性が求められるという理由でシリコン酸化物が広く好適に用いられている。
トレンチ内にシリコン酸化物を埋め込むための手段としては、従来、スパッタリング法及びCVD法が主流であり、これらの手法で、トレンチを有するシリコン基材上にシリコン酸化物膜を形成している。しかしながら、近年の半導体素子の微細化に伴い、開口幅が狭くなり、アスペクト比が大きくなる傾向があるため、トレンチ内部への完全な埋め込みが困難となり、トレンチの中にボイド(未充填部分)及びシーム(継ぎ目状の未充填部分)が発生し易い問題が生じている。
この課題を解決する手段として、塗布法により微細溝を埋設し、酸化雰囲気下の焼成によりシリカ膜を形成する方法が知られている。この方法で用いる材料としてはポリシラザン材料、ポリシラン材料、及びシリコーン材料が知られている。
特許文献1では、ポリシラザン材料の中で、ペルヒドロポリシラザンは、トレンチ埋め込み性が良く、シリコン酸化物膜への転化時の硬化収縮が少ない特長が報告されている。しかしながら、ペルヒドロポリシラザンは水蒸気酸化による焼成を必要とするため、基板が酸化されやすいという問題がある。更に近年、トレンチ幅がより狭く、アスペクト比がより大きくなる傾向にあるため、埋め込み性不足の問題、及び厚膜ではクラックが生じる問題、また焼成時にアンモニアガスが発生するため危険であるといった問題があった。
また、特許文献2では、ポリシラン材料は、トレンチへの埋め込み性が良好でストレスも少なく、トレンチ内部のシリカ膜の誘電率が低い特長が報告されている。しかしながら、酸化物膜塗布においてポリシラン化合物は蒸発し易く、また厚膜ではクラックが生じる問題があった。
シリコーン材料は、塗膜焼成時に脱水、及び脱アルコール縮合反応を伴うため、得られたシリコン酸化物膜中にボイド及びクラックが発生する問題があった。また、シリコーン材料からシリコン酸化物に転化する際に大きな硬化収縮を伴うため、膜表面から微細溝の底部に向かって密度が不均一になるといった問題があった。
シリコーン材料を用いてボイド及びクラックの発生を回避する方法として、特許文献3ではシリカ粒子とポリシロキサン化合物とによる組成物が提案されている。しかしながら、特許文献3で酸化シリコン粒子と定義されるシリカ粒子とシリコン原子バインダーと定義されるポリシロキサン化合物とは混合されているだけであるため、溶液のポットライフ(室温での保存安定性)が悪いという問題があり、また開口幅30nm以下であり、かつアスペクト比が15以上のトレンチへの埋め込み性が悪く、ボイドが発生するといった問題があった。
シリカ粒子とポリシロキサン化合物とを縮合反応させた材料については、例えば特許文献4〜6に記載されている。しかしながら特許文献4〜6に記載される材料は層間絶縁膜用途等のために設計された材料である。トレンチへの埋め込み性は層間絶縁膜用途では求められていないため、これらの文献にトレンチへの埋め込み性についての記載はない。
特開2001−308090号公報 特開2003−31568号公報 特開2006−310448号公報 特許第3320440号公報 特許第2851915号公報 特許第3163579号公報
上記事情に鑑み、本発明の目的は、ポットライフが長く、基板に形成された開口幅が狭く高アスペクト比なトレンチ内に埋め込むために好適に使用でき、基板への成膜性及び密着性が良好で、焼成してシリコン酸化物とした際の硬化収縮率が小さく、クラック耐性及びHF耐性に優れる膜を形成できる、ポリシロキサン縮合反応物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、以下に示す製造方法で得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスが、ポットライフが長く、基板に形成された開口幅が狭く高アスペクト比なトレンチ内に埋め込むために好適に使用でき、基板への成膜性及び密着性が良好で、焼成してシリコン酸化物とした際の硬化収縮率が小さく、クラック耐性及びHF耐性に優れる膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
[1] (i)下記一般式(1):
1 nSiX1 4-n (1)
(式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)で表される1種類以上のシラン化合物に由来し重量平均分子量が300以上1000未満であるポリシロキサン化合物を得る第一工程と、
(ii)第一工程で得られた該ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを溶媒中で反応させてポリシロキサン縮合反応物溶液を得る第二工程と、
(iii)第二工程で得られた該ポリシロキサン縮合反応物溶液に、少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後に、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去する第三工程と、
を含む、ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
[2] 該第二工程において得られる該ポリシロキサン縮合反応物溶液が、重量平均分子量1000以上10000以下のポリシロキサン縮合反応物の溶液である、上記[1]に記載のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
[3] 該ポリシロキサン縮合反応物ワニスが、半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に使用されるワニスである、上記[1]又は[2]に記載のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法により得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスを基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、
該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程と、
を含む、絶縁膜の形成方法。
[5] 該基板がトレンチ構造を有する、上記[4]に記載の絶縁膜の形成方法。
本発明により製造されるポリシロキサン縮合反応物ワニスは、ポットライフが長く、基板に形成された開口幅が狭く高アスペクト比なトレンチ内に埋め込むために好適に使用でき、基板への成膜性及び密着性が良好で、焼成してシリコン酸化物とした際の硬化収縮率が小さく、クラック耐性及びHF耐性に優れる膜を形成できる。よって、本発明は基板に形成された開口幅が狭く高アスペクト比なトレンチ内にシリコン酸化物を埋め込むために特に好適である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
[ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法]
本発明は、(i)下記一般式(1):
1 nSiX1 4-n (1)
(式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)で表される1種類以上のシラン化合物に由来し重量平均分子量が300以上1000未満であるポリシロキサン化合物を得る第一工程と、(ii)第一工程で得られた該ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを溶媒中で反応させてポリシロキサン縮合反応物溶液を得る第二工程と、(iii)第二工程で得られた該ポリシロキサン縮合反応物溶液に、少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後に、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去する第三工程と、を含む、ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法を提供する。本発明に従って得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスは、好ましくは、半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に使用されるワニスである。以下、本発明の方法の各工程に関してその詳細を説明する。
(第一工程)
第一工程は、上記一般式(1)で表される1種類以上のシラン化合物を出発物質とし、例えば水存在下及び例えば酸性雰囲気下で、その一部の加水分解及びそれに続く縮合反応を経て、重量平均分子量が300以上1000未満のポリシロキサン化合物を製造する工程である。
上記一般式(1)中のR1の具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、iso−ヘプチル、n−オクチル、iso−オクチル、t―オクチル、n−ノニル、iso−ノニル、n−デシル、iso−デシル基等の非環式及び環式の脂肪族炭化水素基、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセニルエチル、ノルボルネニルエチル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、スチレニル基等の非環式及び環式のアルケニル基、ベンジル、フェネチル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル等のアラルキル基、シンナミル基等のアラアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、及び水素原子等が挙げられる。この中でも、焼成時のシリコン酸化物への転換の際に重量減少が少なく、収縮率が小さい縮合反応物を与えることができる点で、R1は好ましくは水素原子、メチル基又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記一般式(1)中のX1の具体例としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基等が挙げられる。この中でも、縮合反応の反応性が高い傾向にある点で、X1は好ましくは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基である。
第一工程において、上記一般式(1)で表されるシラン化合物は、1種類のみを用いても2種類以上を同時に用いてポリシロキサン化合物を製造してもかまわないが、上記ポリシロキサン化合物が、上記一般式(1)中のnが0であるシラン化合物、即ち下記一般式(2)で表される4官能シラン化合物に由来する成分を含むことにより、成膜性及び基板への密着性が良好になり、上記一般式(1)中のnが1であるシラン化合物、即ち下記一般式(3)で表される3官能シラン化合物に由来する成分を含むことにより、クラック耐性及びHF耐性並びに埋め込み性が良好になる傾向があるため、4官能シラン化合物と3官能化合物とを同時に用いてポリシロキサン化合物を製造することが好ましい。以下に下記一般式(2)及び下記一般式(3)のより好ましい形態について説明する。
SiX2 4 (2)
(式中、X2は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)
2SiX3 3 (3)
(式中、R2は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X3は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)
第一工程において得られるポリシロキサン化合物中の、上記一般式(2)で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合は、好ましくは5mol%以上40mol%以下、より好ましくは10mol%以上35mol%以下である。上記一般式(2)で表される4官能シラン化合物に由来する成分の割合が5mol%未満である場合、成膜性及び基板への密着性が低い傾向があり、一方40mol%超過の場合HF耐性が低い傾向がある。
上記一般式(2)中のX2の具体例としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基等が挙げられる。この中でも、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基は、縮合反応の反応性が高い傾向があるため好ましい。
第一工程において得られるポリシロキサン化合物中の、上記一般式(3)で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合は、60mol%以上95mol%以下であることが好ましく、より好ましくは65mol%以上90mol%以下である。上記一般式(3)で表される3官能シラン化合物に由来する成分の割合が60mol%未満の場合、HF耐性及びクラック耐性が低い傾向があり、一方95mol%超過の場合、成膜性及び基板への密着性が低い傾向がある。
上記一般式(3)中のR2の具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、iso−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、iso−ヘプチル、n−オクチル、iso−オクチル、t―オクチル、n−ノニル、iso−ノニル、n−デシル、iso−デシル等の非環式及び環式の脂肪族炭化水素基、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセニルエチル、ノルボルネニルエチル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、スチレニル等の非環式及び環式のアルケニル基、ベンジル、フェネチル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル等のアラルキル基、シンナミル基等のアラアルケニル基、及びフェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基等が挙げられる。この中でも、焼成時のシリコン酸化物への転換の際に重量減少が少なく、収縮率が小さい縮合反応物を与えることができる点で、R2は、好ましくはメチル基又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記一般式(3)中のX3の具体例としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基等が挙げられる。この中でも、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、及びアセトキシ基が、反応性が高い傾向にあるため好ましい。
第一工程において得られるポリシロキサン化合物の重量平均分子量は300以上1000未満であり、好ましくは350以上900以下である。該化合物の重量平均分子量が300未満である場合、得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスの粘度が高くなり、トレンチ埋め込み性が悪化する。また該化合物の重量平均分子量が1000以上である場合、反応液がゲル化しやすくワニスの製造が困難になる。なお、上記ポリシロキサン化合物の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定され、標準ポリエチレングリコール換算で算出される値である。
第一工程は、好ましくは酸性雰囲気で行う。本明細書において、酸性雰囲気とはpHが7未満の領域である雰囲気を意味する。上記酸性雰囲気は、上記一般式(1)中のX1がハロゲン基又はアセトキシ基を含有する場合は、水を加えることによって共生する酸により形成しても、反応系に酸触媒を加えることにより形成しても、いずれでもかまわない。一方、上記一般式(1)中のX1がアルコキシ基である場合は、酸触媒を加えて形成することが好ましい。
上記酸触媒としては、無機酸及び有機酸が挙げられる。上記無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸等が挙げられる。上記有機酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、シトラコン酸、リンゴ酸、グルタル酸等が挙げられる。
上記の無機酸及び有機酸は、1種又は2種以上を混合して用いることができる。また使用される酸触媒の量は、ポリシロキサン化合物を製造する際の反応系のpHを1〜4、好ましくは2〜3の範囲に調整する量であることが好ましい。この場合、ポリシロキサン化合物の重量平均分子量を良好に制御できる。なお、上記pHは電位差滴定装置を用いて測定することができる。
第一工程においては、上記一般式(1)で表されるシラン化合物に含有されるX1の数に対して、好ましくは0.1当量以上10当量以下、より好ましくは0.4当量以上8当量以下の範囲で水を存在させて重縮合を行うことができる。水の存在量が上記の範囲内である場合、ポリシロキサン縮合反応物ワニスのポットライフを長くし、成膜後のクラック耐性を向上させることができるため好ましい。
第一工程においてポリシロキサン化合物は水又は水と有機溶媒との混合溶媒中で製造することができる。上記有機溶媒としては、例えば、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、及びアミド類等が挙げられる。
上記アルコール類としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の一価アルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等の多価アルコール類、及びエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのモノエーテル類等が挙げられる。
上記エステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。
上記ケトン類としては例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン等が挙げられる。
上記エーテル類としては、上記の多価アルコールのモノエーテル類の他に、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の多価アルコールの水酸基の全てをアルキルエーテル化した多価アルコールエーテル類、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、ヘキサヒドロピラン、1,4−ジオキサン、アニソール等が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素類としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等が挙げられる。
上記芳香族炭化水素類としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
上記アミド類としては例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
上記有機溶媒の中でも、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶媒、及びジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド化合物系溶媒が、水と混合しやすいために好ましい。
上記有機溶媒は、単独で使用してもよいし、複数の有機溶媒を組み合わせて使用してもかまわない。
第一工程において反応温度は特に制限は無いが、好ましくは−50℃以上200℃以下、より好ましくは0℃以上150℃以下の範囲で行う。上記の温度範囲で反応を行うことにより、ポリシロキサン化合物の重量平均分子量を容易に制御することができる。
第一工程において圧力には特に制限は無く、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでも実施することができる。
(第二工程)
第二工程は、第一工程で得られた該ポリシロキサン化合物と、シリカ粒子とを、溶媒中で反応させてポリシロキサン縮合反応物溶液を得る工程である。本発明においては、シリカ粒子をポリシロキサン化合物と縮合反応させることにより、基板への成膜性及び密着性が良好で、クラック耐性及びHF耐性に優れるとともに硬化時に低収縮率である膜を形成できるポリシロキサン縮合反応物ワニスが得られる。
シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等を用いることができる。
上記ヒュームドシリカは、ケイ素原子を含む化合物を気相中で酸素及び水素と反応させることによって得ることができる。原料となるケイ素化合物としては、例えばハロゲン化ケイ素(例えば塩化ケイ素等)等が挙げられる。
上記コロイダルシリカは、原料化合物を加水分解・縮合する公知の方法であるゾルゲル法により合成しても、市販品を用いてもかまわない。コロイダルシリカを合成する場合、原料化合物としては、例えば、アルコキシシラン(例えばテトラエトキシシラン等)、ハロゲン化シラン化合物(例えばジフェニルジクロロシラン等)等が挙げられる。中でも、半導体装置用として金属、ハロゲン等の不純物は少ないことが好ましいため、アルコキシケイ素から得られたコロイダルシリカがより好ましい。
市販品としては、コロイダルシリカとして、例えば、LEVASILシリーズ(H.C.Starck(株)製)、メタノールシリカゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−OUP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、ST−O、ST−50、ST−OL(以上、日産化学工業(株)製)、クオートロンPLシリーズ(扶桑化学(株)製)、OSCALシリーズ(触媒化成工業(株)製)等、粉体状のシリカ粒子として、例えば、アエロジル130、同300、同380、同TT600、同OX50(以上、日本アエロジル(株)製)、シルデックスH31、同H32、同H51、同H52、同H121、同H122(以上、旭硝子(株)製)、E220A、E220(以上、日本シリカ工業(株)製)、SYLYSIA470(富士シリシア(株)製)、SGフレーク(日本板硝子(株)製)等がそれぞれ挙げられる。シリカ粒子は分散媒に分散させた形で用いることもできる。その場合の含有量は、正味のシリカ粒子の質量、すなわち分散液の質量にシリカ粒子の濃度を乗じた値を用いて算出する。
シリカ粒子の平均一次粒子径は、1nm以上120nm以下であることが好ましく、より好ましくは40nm以下、更に好ましくは20nm以下、最も好ましくは15nm以下である。上記平均一次粒子径が1nm以上である場合、クラック耐性が良好であり好ましく、120nm以下である場合、トレンチへの埋め込み性が良好であり好ましい。
シリカ粒子の平均二次粒子径は、2nm以上250nm以下であることが好ましく、より好ましくは80nm以下、更に好ましくは40nm以下、最も好ましくは30nm以下である。上記平均二次粒子径が2nm以上である場合、クラック耐性が良好であり好ましく、250nm以下である場合、トレンチへの埋め込み性が良好であり好ましい。
また、シリカ粒子の平均二次粒子径は、上記の範囲内で、かつ基板に形成されたトレンチのうち、最小の開口幅の0.1〜3倍であることが、トレンチへの埋め込み性が良好である点で好ましく、上記最小の開口幅の0.1〜2倍であることがより好ましい。
上記平均一次粒子径は、BETの比表面積から計算で求められる値であり、上記平均二次粒子径は、動的光散乱光度計で測定される値である。
シリカ粒子の形状は、球状、棒状、板状若しくは繊維状又はこれらの2種類以上が合体した形状であることができるが、好ましくは球状である。なお、ここでいう球状とは、真球状の他、回転楕円体、卵形等の略球状である場合も含むものである。
シリカ粒子の比表面積は、HF耐性が良好である点で、BET比表面積が25m2/g以上であることが好ましく、より好ましくは70m2/g以上、更に好ましくは140m2/g以上、最も好ましくは180m2/g以上である。なお、上記BET比表面積は、N2分子の圧力とガス吸着量とから計算される方法で測定される値である。
ポリシロキサン縮合反応物を合成するために用いる縮合成分中のシリカ粒子の含有量は、好ましくは1質量%以上60質量%以下、より好ましくは10質量%以上50質量%以下、更に好ましくは15質量%以上45質量%以下である。該含有量が1質量%未満の場合は収縮率が大きく耐クラック性が低い傾向があり、該含有量が60質量%を超える場合は成膜性及びトレンチへの埋め込み性が低い傾向がある。
第二工程においてポリシロキサン縮合反応物の製造の際に用いる縮合成分は、上記のポリシロキサン化合物及びシリカ粒子からなることもできるし、他の成分を含むこともできる。他の成分としては、例えば上記一般式(1)で表されるシラン化合物を使用できる。縮合成分として使用されるシラン化合物は1種類でも、複数種用いてもかまわない。複数種のシラン化合物を使用する場合には、1種類ずつ順次反応系中に加えてもよいし、複数種のシラン化合物を混合させてから反応系中に加えてもかまわない。
縮合成分における他の成分として上記一般式(1)で表されるシラン化合物を用いる場合、縮合成分中の該シラン化合物の含有量は、該シラン化合物の縮合換算量で、好ましくは0質量%超過40質量%以下、より好ましくは0.01質量%以上30質量%以下、更に好ましくは0.03質量%以上20質量%以下である。該縮合換算量が0質量%超過である場合、ポリシロキサン縮合反応物ワニスのポットライフがより良好になる傾向があるため好ましく、一方、40質量%以下である場合、クラック耐性がより良好になる傾向がある点で好ましい。
第二工程において得られるポリシロキサン縮合反応物溶液中のポリシロキサン縮合反応物の重量平均分子量は1000以上10000以下であることが好ましく、1500以上8000以下であることがより好ましい。該化合物の重量平均分子量が1000未満である場合、成膜性、硬化収縮率及びクラック耐性が低い傾向がある。また該化合物の重量平均分子量が10000超過である場合、トレンチへの埋め込み性が低い傾向及びポットライフが短い傾向がある。なお本発明においては、最終的に得られるポリシロキサン縮合反応物ワニス中でのポリシロキサン縮合反応物の重量平均分子量としても上記範囲内が好ましい。なお、上記重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定され、標準ポリメチルメタクリレート換算で算出される値である。
第二工程は、通常酸触媒の存在下で行う。酸触媒としては、第一工程に用いるものとして前述したのと同じ酸触媒を挙げることができる。第一工程終了後に酸触媒を取り除く場合には、ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを反応させる際に酸触媒を再度加えることが通常必要であるが、第一工程終了後に酸触媒を取り除かずそのままシリカ粒子を反応させる場合は、酸触媒を再度加えずに第一工程で使用した酸触媒でポリシロキサン化合物とシリカ粒子との反応を行うことができる。しかし、この場合、ポリシロキサン化合物とシリカ粒子との反応時に改めて酸触媒を加えてpHを調整しても構わない。
第二工程においてポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを縮合反応させる際の反応系のpHは、好ましくはpH=3〜7の範囲、より好ましくはpH=4〜6の範囲である。pHが3よりも低いと最終的に得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスの安定性が低い傾向があり、pHが7を超えると縮合反応の速度が速く反応の制御が困難になり実用的ではない傾向がある。なお、上記pHは電位差滴定装置を用いて測定することができる。
第二工程において反応温度には特に制限は無いが、好ましくは0℃以上200℃以下、より好ましくは0℃以上150℃以下の範囲で行う。上記の温度範囲で反応を行うことにより、ポリシロキサン縮合反応物の重量平均分子量を容易に制御することができる。
第二工程おいて圧力には特に制限は無く、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれでも実施することができる。
第二工程において用いられる溶媒は、前述した第一工程において用いることのできる溶媒と同様であり、即ち水又は水と有機溶媒との混合溶媒である。溶媒としては、第一工程において用いたものをそのまま使用しても、他の溶媒を使用してもよい。また、分散媒中に分散した状態のシリカ粒子を用いる場合、その分散媒を溶媒として使用してもかまわない。なお、この場合、分散媒は水若しくは有機溶媒又はこれらの混合溶媒であることができ、第二工程において反応系中に存在させる溶媒の種類は、使用されるシリカ粒子が分散されている分散媒によって変わる。
使用されるシリカ粒子の分散媒が水系の場合は、水及び/又はアルコール系溶媒をシリカ粒子に加えて得た水系分散液をポリシロキサン化合物と反応させてもよいし、シリカ粒子の水分散液に含まれる水を一度アルコール系溶媒に置換してから、このシリカ粒子のアルコール系分散液をポリシロキサン化合物と反応させてもよい。使用できるアルコール系溶媒としては、炭素数1〜4のアルコール系溶媒が好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール等が挙げられる。これらは、水と容易に混合できるため好ましい。
使用されるシリカ粒子の分散媒がアルコール、ケトン、エステル、炭化水素等の溶媒である場合は、水又はアルコール、エーテル、ケトン、エステル等の溶媒を、縮合反応時に反応系中に存在させる溶媒として使用することができる。アルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等が挙げられる。エーテルとしては、例えば、ジメトキシエタンが挙げられる。ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エステルとしては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル等が挙げられる。
第二工程において、中でも溶媒は炭素数1〜4のアルコール水溶液であることが好ましい。
(第三工程)
第三工程は、第二工程で得られたポリシロキサン縮合反応物溶液に、少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去する工程である。これにより高沸点溶媒への溶媒置換を行うことができる。沸点100℃以上200℃以下の溶媒としては、例えば、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、及び炭化水素系溶媒から選ばれる少なくとも1種類の溶媒が挙げられ、エステル、エーテル、及び炭化水素系溶媒がより好ましい。
上記のアルコール、ケトン、エステル、エーテル、及び炭化水素系溶媒の具体例としては、例えばブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、メトキシエタノール、エトキシエタノール、プロピレングリコールモノメトキシエーテル、プロピレングリコールモノエトキシエーテル等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソアミルケトン、エチルヘキシルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ―ブチロラクトン等のケトン系溶媒、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、プロピルプロピオネート、ブチルプロピオネート、ペンチルプロピオネート、ヘキシルプロピオネート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル等のエステル系溶媒、ブチルエチルエーテル、ブチルプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。
第三工程において用いる上記沸点100℃以上200℃以下の溶媒は、沸点100℃以下の成分が留去された後、本発明によって得られるポリシロキサン縮合反応物ワニス中に溶媒として残ることになる。このような溶媒が用いられていることにより、ポリシロキサン縮合反応物ワニスは長いポットライフを有することができる。ポリシロキサン縮合反応物ワニス中の溶媒の含有量は、縮合反応物100質量部に対して、好ましくは100質量部以上1900質量部以下、より好ましくは150質量部以上900質量部以下である。溶媒の上記含有量が100質量部未満である場合、ポリシロキサン縮合反応物ワニスのポットライフが短くなる傾向があり、1900質量部超過である場合、トレンチ埋め込み性が低い傾向がある。
また、本発明においては、上記沸点100℃以上200℃以下の溶媒が、ポリシロキサン縮合反応物ワニスに含有される溶媒全体の50質量%以上を構成することが好ましい。またこの場合、第三工程において沸点100℃以下の成分が完全には留去されず、ポリシロキサン縮合反応物ワニス中に沸点100℃以下の溶媒が存在していても構わない。上記沸点100℃以上200℃以下の溶媒が溶媒全体の50質量%以上を構成する場合、ポリシロキサン縮合反応物ワニスのポットライフが長く、また成膜性が良好であるため好ましい。
本発明によれば、第二工程において用いた溶媒の沸点が100℃未満である場合にも、第三工程において上記沸点100℃以上200℃以下の溶媒を添加し、その後蒸留等の操作によって沸点が100℃以下である成分を取り除くことにより、ポリシロキサン縮合反応物ワニスのポットライフを長くすることができる。
第三工程において、沸点が100℃以下である成分を取り除く際には、その成分が所望の残存量になるまで上記沸点100℃以上200℃以下の溶媒を更に加え、蒸留等の操作を繰り返し実施してもよい。
第三工程における蒸留の方法には特に制限はなく、公知の各種方法、具体的には常圧蒸留、減圧蒸留、薄膜蒸留等のいずれかの方法でおこなうことができる。
(その他の工程)
上記のような手順によってポリシロキサン縮合反応物ワニスを得た後に、イオンを除去するために精製を行ってもかまわない。イオンを除去する方法としては、例えば、イオン交換樹脂によるイオン交換、限外ろ過、蒸留等が挙げられる。
[絶縁膜の形成方法]
本発明の別の態様は、上述した本発明の方法により得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスを基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む、絶縁膜の形成方法を提供する。以下各工程についてその詳細を説明する。
(塗布工程)
上述したような本発明に係るポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法により製造されたポリシロキサン縮合反応物ワニスは、通常の方法で基板上に塗布することができる。塗布方法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ローラーブレード塗布法、スプレー塗布法等が挙げられる。中でも成膜時の塗布厚みが均一である点でスピンコート法が好ましい。
上記基板としては例えばシリコン(Si)基板が挙げられる。また上記基板はトレンチ構造を有することができる。塗布工程において、トレンチ構造を有する基板に例えばスピンコーティング法によってポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布する場合、1段階の回転数で塗布しても、複数段階の回転数を組み合わせて塗布しても構わない。特に、埋め込み性が良好になる傾向があるため、少なくとも1段階目の回転数を低速にし、2段階目以降を高速にすることが好ましい。これは、1段階目に低速で回転させることによってポリシロキサン縮合反応物ワニスを基板(例えばシリコン基板)全面に広げることができるためである。また、ポリシロキサン縮合反応物ワニスの塗布回数は1回でも複数回でも構わないが、成膜性が良好であるという観点及び製造コストの観点から、1回で塗布することがより好ましい。例えば上記のような手順で塗布基板を得ることができる。
(焼成工程)
次いで、焼成工程において、上記塗布基板を加熱する。塗布工程において基板に上記の方法でポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布した後、塗布膜中の残留溶媒を除くために50℃〜200℃の範囲で予備硬化させることが好ましい。そのとき、段階的に温度を上げても、連続的に温度を上げてもよい。予備硬化の雰囲気としては、酸化性雰囲気であっても非酸化性雰囲気であっても構わない。
予備硬化させて得られた膜を次いで加熱焼成することによって絶縁膜を得ることができる。上記の加熱焼成の方法としては、ホットプレート、オーブン、ファーネス等の一般的な加熱手段を適用することができる。加熱焼成は非酸化性雰囲気で行うことが好ましい。また加熱温度は好ましくは200℃超過850℃以下であり、より好ましくは300℃超過800℃以下であり、更に好ましくは350℃超過750℃以下である。加熱温度が200℃超過である場合、得られる膜質が良好であるため好ましく、850℃以下である場合、耐クラック性が良好であるため好ましい。
非酸化性雰囲気とは、真空下、又はN2、Ar、Xe等の不活性雰囲気である。これらの不活性雰囲気中の酸素、水蒸気等の酸化性ガスの濃度は1000ppm以下であることが好ましく、より好ましくは100ppm以下、更に好ましくは10ppm以下である。非酸化性雰囲気の全圧力に特に制限は無く加圧、常圧、減圧のいずれでもよい。
700℃以上900℃以下の高温領域では水素を含む気体中で上記焼成工程を行うことがより好ましい。焼成工程で使用する水素を含む気体は、焼成工程の最初から、すなわち基板がまだ700℃以下の温度である時点から導入してもよいし、700℃に到達してから導入してもよい。さらに一旦700℃以上900℃以下の温度で水素を含まない気体で第一の加熱を行った後に、水素を含む気体を導入して第二の加熱を行うという二段階で行ってもよい。いずれの方法で行う場合も、焼成を終えた後基板が400℃以下の温度、好ましくは室温程度まで冷却されるまで、水素を含む気体を導入したままにしておくのが好ましい。
上述の通り、焼成工程を水素を含む気体中で行えば、シリコン原子と有機基との間の化学結合が700℃を超える高温で切断されても、発生するダングリングボンドを水素で終端することができるため、シラノール基の形成を防止することが可能となる。
焼成工程における熱処理時間は好ましくは1分以上24時間以下であり、より好ましくは30分以上2時間以下である。
焼成工程においては、酸化性雰囲気での加熱焼成と光処理とを併用しても構わない。加熱と光処理とを同時に行う場合の温度は、好ましくは20℃以上600℃以下であり、処理時間は、好ましくは0.1分以上120分以下である。光処理には、可視光線、紫外線、遠紫外線等を使用できる。光処理にはまた、低圧若しくは高圧の水銀ランプ、重水素ランプ、アルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスの放電光、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArCl等のエキシマレーザー等を光源として使用することができる。これらの光源は、好ましくは10〜5,000Wの出力のものである。これらの光源による光の波長は、基板に塗布した膜中のポリシロキサン縮合反応物に少しでも吸収があれば構わないが、好ましくは170nm〜600nmの波長の光である。照射量は、好ましくは0.1〜1000J/cm2であり、より好ましくは1〜100J/cm2である。光処理時に同時にオゾンを発生させても構わない。例えば上記の条件で光処理することによって、基板に塗布した膜中のポリシロキサン縮合反応物の酸化反応が進行し、焼成後の膜質を向上させることができる。
上記焼成工程で得た絶縁膜の表面を、後工程にて疎水化処理剤にさらしても構わない。該表面を疎水化処理剤にさらすことで、上記焼成工程で形成された絶縁膜中のシラノール基と疎水化処理剤とが反応し、絶縁膜の表面を疎水化することができる。
疎水化処理剤は公知のものを使用でき、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ジアセトキシジシラザン、ジヒドロキシジメチルシラン、ハロゲン化有機シラン等を利用することができる。また、環状シロキサン、有機ケイ素化合物、及び環状シラザンも利用できる。
上記環状シロキサンの具体例としては、例えば、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン、トリフェニルトリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、テトラエチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
上記有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、1,2−ビス(テトラメチルジシロキサニル)エタン、1,3−ビス(トリメチルシロキシ)−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,1,4,4−テトラメチルジシルエチレン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサイソプロピルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,1,3,3,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,3−ジメチルテトラメトキシジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジエトキシジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルジエトキシトリシロキサン、テトラメチル−1,3−ジメトキシジシロキサン等のシロキサン化合物が挙げられる。
上記環状シラザンの具体例としては、例えば、1,2,3,4,5,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,3,5,7−テトラエチル−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシラザン、1,2,3−トリエチル−2,4,6−トリエチルシクロトリシラザン等の環状シラザン化合物が挙げられる。
これらの疎水化処理剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
絶縁膜の表面を疎水化処理剤にさらす方法としては、疎水化処理剤を絶縁膜表面に液相で塗布する方法、疎水化処理剤を気相にして絶縁膜表面に接触させる方法等を適用することができる。
疎水化処理剤を液相で絶縁膜表面に塗布する場合は、疎水化処理剤と有機溶媒とを組合せて用いてもよい。好ましい態様としては、有機ケイ素化合物を有機溶媒と組合せて絶縁膜表面に液相で塗布することが挙げられる。
有機ケイ素化合物と有機溶媒との組合せを用いる場合には、有機ケイ素化合物の濃度は特に制限はなく任意の濃度で実施できる。液相で塗布する場合の温度及び時間に特に制限はないが、塗布温度は好ましくは0℃以上100℃以下、より好ましくは20℃以上80℃以下であり、塗布時間は好ましくは0.1分以上30分以下、より好ましくは0.2分以上10分以下である。
疎水化処理剤を気相で絶縁膜表面に接触させる場合は、好ましくは、疎水化処理剤はガスにより希釈して用いられる。希釈用のガスとしては、空気、窒素、アルゴン、水素等が挙げられる。また、ガスで希釈する代わりに、減圧下での接触も可能である。疎水化処理剤を気相で絶縁膜表面に接触させる場合の温度及び時間に特に制限はないが、接触温度は好ましくは0℃以上500℃以下、より好ましくは20℃以上400℃以下であり、接触時間は好ましくは0.1分以上30分以下、より好ましくは0.2分以上10分以下である。
疎水化処理剤を用いて処理する場合、絶縁膜の表面を疎水化処理剤にさらす前に、絶縁膜の脱水処理を行うことが好ましい。乾燥した空気中又は不活性雰囲気下で絶縁膜を熱処理することで脱水処理を行うことができる。熱処理の温度は、好ましくは250℃以上850℃以下、より好ましくは300℃以上850℃以下である。熱処理の時間は、好ましくは0.1分以上2時間以下、より好ましくは0.2分以上1時間以下である。上記温度が250℃以上である場合絶縁膜に吸着した水分を良好に除去することができる。
本発明のポリシロキサン縮合反応物ワニスは、例えば、半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に好適に使用される。
本発明に従って得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスを使用して得られる絶縁膜は、液晶表示素子、集積回路素子、半導体記憶素子、固体撮像素子等の電子部品用の層間絶縁膜、素子分離膜、STI用絶縁膜、PMD(Pre Metal Dielectric)膜、平坦化膜、表面保護膜、封止膜等に好適である。
以下、実施例及び比較例により本発明の実施の形態をより詳細に説明する。本発明はこれらに限定されるものではない。
[ポリシロキサン化合物、ポリシロキサン縮合反応物及びポリシロキサン縮合反応物ワニスの評価項目]
(1) ポリシロキサン化合物の重量平均分子量(Mw)測定
島津製作所社製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、SCL−10APvp、Shodex KF−804Lカラムを使用した。THF溶媒中、固形分濃度が1質量%となるようにして測定し、示差屈折率計(RI)により標準ポリエチレングリコール換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
(2) 第二工程直後のポリシロキサン縮合反応物溶液中、及び2週間保存前後のポリシロキサン縮合反応物ワニス中のポリシロキサン縮合反応物の重量平均分子量(Mw)測定
東ソー製のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)、HLC−8220、TSKgelGMHHR−Mカラムを使用した。アセトン溶媒中、固形分濃度が1質量%となるようにして測定し、示差屈折率計(RI)により標準ポリメチルメタクリレート換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
(3) ポリシロキサン化合物溶液及びポリシロキサン縮合反応物溶液のpH測定
該溶液を40g採取し、電位差自動滴定装置(京都電子工業社製、AT−610)のpH電極により測定した。
(4) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの安定性
ポリシロキサン縮合反応物ワニスのMwを上記(2)記載の手順で測定した。このワニスを室温で2週間密閉保存した後、再び上記(2)記載の手順でポリシロキサン縮合反応物ワニスのMwを測定した。保存後のMwが保存前のMwの2倍未満である場合を○、2倍以上である場合を×とした。
(5) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの成膜性
Si基板にポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布して縮合反応物膜を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、膜の表面を光学顕微鏡にて観察し、ストライエーション又はコメットが観察されない場合を○、観察される場合を×とした。
(6) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの耐クラック性
Si基板にポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布して縮合反応物膜を種々の厚みで成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後700℃、N2雰囲気下で焼成し、焼成後の膜の表面を光学顕微鏡にて観察した。光学顕微鏡にて、膜にクラックが入っているか否かを判定した。クラック限界膜厚が0.8μm未満の場合を×、0.8μm以上1.5μm未満の場合を△、1.5μm以上の場合を○とした。
(7) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの収縮率
Si基板にポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布して縮合反応物膜を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。このときの膜厚T1、及び、その後、700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成した焼成後の膜厚T2を、J.A.Woollam社製分光エリプソメーターM−2000U−Xeで測定した。焼成前後の膜厚から、以下の式:収縮率=(1−T2/T1)×100(%)、に従って収縮率を求めた。収縮率が12%以上の場合を×、8%以上12%未満の場合を△、8%未満の場合を○とした。
(8) ポリシロキサン縮合反応物ワニスのHF耐性
上記(7)と同様の手順で700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下での焼成までを行った。焼成後の膜を、質量比がHF:水=1:299のHF水溶液に10分間浸し、HF試験前後の膜厚を分光エリプソメーターで測定した。Si基板上の膜が溶解するHFレートが50nm/min以上でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01以上であれば×、上記HFレートが50nm/min未満でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01以上であれば△、上記HFレートが10nm/min未満でかつHF浸漬後の屈折率変化が0.01未満であれば○とした。
(9) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの密着性
上記(7)と同様の手順で700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下での焼成までを行った。焼成後の膜に、カッターで格子パターンの各方向に1mm間隔で6本切り込みを入れて、1mm×1mmの25個の格子パターンを形成し、そこへ透明感圧付着テープを密着させ、テープを剥がした。その後の格子パターンを観察し、25個全て剥がれていない場合を○、1〜4個剥がれている場合を△、5個以上剥がれている場合を×とした。
(10) ポリシロキサン縮合反応物ワニスの埋め込み性
開口幅20nm、深さ1μm(すなわちアスペクト比50)のトレンチを有するSi基板にポリシロキサン縮合反応物ワニスを塗布して縮合反応物膜を成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、700℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成した。焼成後、トレンチを有するSi基板を割断し、FIB加工をした後、日立製作所製、走査型電子顕微鏡(SEM)S4800を使用し、加速電圧1kVで観察した。1つの割断した基板中、1000箇所のトレンチ部分を観察した。全ての箇所でボイド又はシームが無くトレンチ内が埋まっていれば◎、5個以下のトレンチにボイド又はシームがある場合を○、5個より多く10個以下のトレンチにボイド又はシームがある場合を△、10個より多いトレンチにボイド又はシームがある場合を×とした。
(実施例1)
蒸留塔及び滴下ロートを有する500mLの4つ口フラスコに、メチルトリメトキシシラン(MTMS)22.2g、テトラエトキシシラン(TEOS)8.9g、及びエタノール82gを入れ、オイルバスを用い78℃で加熱還流した。ここへ水19.2gとpH調整のための適切量の濃硝酸との混合水溶液を滴下することでpHを2〜3に調整し、滴下終了後、78℃中、GPC測定によって得られるMwが650になるまで加熱攪拌し、ポリシロキサン化合物を得た(第一工程)。ここにエタノール75g及びPL−06L(扶桑化学工業社製の平均一次粒子径6nm、固形分濃度6.3質量%の水分散シリカ粒子)92.6gを添加し、pHが4〜5になる様に濃硝酸を滴下した後、80℃、GPC測定によって得られるMwが3000になるまで加熱還流して、ポリシロキサン縮合反応物溶液を得た(第二工程)。加熱終了後、室温まで冷却し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を300g添加し、ロータリーエバポレーターを用いてメタノール、エタノール、水及び硝酸を留去し、ポリシロキサン縮合反応物ワニスとして、固形分濃度20質量%のPGMEA溶液を得た(第三工程)。
得られたポリシロキサン縮合反応物ワニスを用いて上記(3)で示される安定性評価を行い、結果を表2に示した。
また、得られたポリシロキサン縮合反応物ワニスを6インチのSi基板に2mL滴下し、回転速度300rpmで10秒と1000rpmで30秒との2段階でスピンコートを行って塗布基板を得た(塗布工程)。この塗布基板を空気中、100℃で2分間、次いで140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークし、溶媒を除去した。得られたSi基板を酸素濃度10ppm以下の雰囲気下、5℃/minで700℃まで昇温し、700℃に到達後30分間焼成した後、2℃/minで室温まで冷却して、Si基板上に絶縁膜を形成した(焼成工程)。
焼成後のSi基板を用いて上記(4)〜(8)で示される評価をそれぞれ行い、結果を表2に示した。
また得られたポリシロキサン縮合反応物ワニスを開口幅20nm、深さ1μmのトレンチ構造を有するSi基板に2mL滴下し、上記手順でスピンコート、プリベーク及び焼成を行った。焼成後のトレンチ構造を有するSi基板を用いて上記(9)で示される埋め込み性評価を行い、結果を表2に示した。
(実施例2〜実施例8及び比較例1〜比較例2)
第二工程におけるポリシロキサン化合物−シリカ粒子の仕込み質量比(ポリシロキサン化合物は縮合換算量)、第一工程でのポリシロキサン化合物のMw、並びに第二工程でのポリシロキサン縮合反応物のMw及び反応温度を表1記載の様にした以外は実施例1と同様にしてポリシロキサン縮合反応物ワニスの合成を行った。得られたポリシロキサン縮合反応物ワニスの評価結果を表2に示した。
Figure 2012136559
Figure 2012136559
本発明のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法によれば、埋め込み性に優れたポリシロキサン縮合反応物ワニスを得られる。該ワニスから得られる絶縁膜は、液晶表示素子、集積回路素子、半導体記憶素子、固体撮像素子等の電子部品用の層間絶縁膜、素子分離膜、STI用絶縁膜、PMD(Pre Metal Dielectric)膜、平坦化膜、表面保護膜、封止膜等として好適である。

Claims (5)

  1. (i)下記一般式(1):
    1 nSiX1 4-n (1)
    (式中、nは、0〜3の整数であり、R1は、水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基であり、X1は、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアセトキシ基である)で表される1種類以上のシラン化合物に由来し重量平均分子量が300以上1000未満であるポリシロキサン化合物を得る第一工程と、
    (ii)第一工程で得られた該ポリシロキサン化合物とシリカ粒子とを溶媒中で反応させてポリシロキサン縮合反応物溶液を得る第二工程と、
    (iii)第二工程で得られた該ポリシロキサン縮合反応物溶液に、少なくとも1種類の沸点100℃以上200℃以下の溶媒を加えた後に、蒸留により沸点100℃以下の成分を留去する第三工程と、
    を含む、ポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
  2. 該第二工程において得られる該ポリシロキサン縮合反応物溶液が、重量平均分子量1000以上10000以下のポリシロキサン縮合反応物の溶液である、請求項1に記載のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
  3. 該ポリシロキサン縮合反応物ワニスが、半導体素子に形成されたトレンチの埋め込み用途に使用されるワニスである、請求項1又は2に記載のポリシロキサン縮合反応物ワニスの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により得られるポリシロキサン縮合反応物ワニスを基板上に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、
    該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程と、
    を含む、絶縁膜の形成方法。
  5. 該基板がトレンチ構造を有する、請求項4に記載の絶縁膜の形成方法。
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