JP6042151B2 - シリカ粒子を含む半導体用絶縁材料 - Google Patents
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シリカ粒子を、9.5%より大きく30%以下である体積割合で含み、
炭素原子の珪素原子に対する組成比(C/Si)が0より大きく0.85より小さく、かつ
微小角入射X線小角散乱(GI−SAXS)測定における、散乱ベクトルqが0.1nm-1の時の散乱強度I1(q)の、該散乱ベクトルqが0.2nm-1の時の散乱強度I2(q)に対する比(I1(q)/I2(q))が、1.35以下である、半導体用絶縁材料。
[2] 前記炭素原子の珪素原子に対する組成比(C/Si)が0.54以上0.62以下である、上記[1]に記載の半導体用絶縁材料。
[3] 前記シリカ粒子の体積割合が13%以上20%以下である、上記[1]又は[2]に記載の半導体用絶縁材料。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の半導体用絶縁材料の製造方法であって、
ポリシロキサン化合物及びシリカ粒子を含む材料組成物を基板に塗布し、前記材料組成物を焼成硬化させる工程を含み、
前記ポリシロキサン化合物は、下記一般式(1):
R1Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマー及び下記一般式(2):
Si(OR3)4 (2)
(式中、R3は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマーを合計で50質量%以上の量で含むシラン成分を加水分解重縮合することで得られる、半導体用絶縁材料の製造方法。
[5] 前記材料組成物が、前記ポリシロキサン化合物及び前記シリカ粒子の合計100質量部に対して前記シリカ粒子を20質量部以上30質量部以下含む、上記[4]に記載の半導体用絶縁材料の製造方法。
(1) 炭素原子の珪素原子に対する組成比(C/Si)(本開示で、C/Si比ともいう)(原子数比)が0より大きく0.85より小さい。
(2) シリカ粒子の体積割合が9.5%より大きく30%以下である。
(3) 微小角入射X線小角散乱(GI−SAXS)において、散乱ベクトルqが0.1nm-1の時の散乱強度I1(q)の、散乱ベクトルqが0.2nm-1の時の散乱強度I2(q)に対する比(I1(q)/I2(q))が1.35以下である。
本発明の絶縁材料は微小角入射X線小角散乱(GI−SAXS)において、散乱ベクトルqが0.1nm-1の時の散乱強度I1(q)の、散乱ベクトルqが0.2nm-1の時の散乱強度I2(q)に対する比(I1(q)/I2(q))が1.35以下であることを特徴とする。ここで散乱ベクトルqはq=4πsinθ/λであり、2θは散乱角度、λは入射X線の波長である。散乱強度I(q)は散乱体積中の電子密度の揺らぎに関係しており、I(q)から、ナノスケールの周期構造、並びに散乱体の形及び大きさを知ることができる。本発明の絶縁材料は、炭素原子、珪素原子及び酸素原子を含み、かつシリカ粒子を含んでいる。従って、絶縁材料において、シリカ粒子(すなわち珪素原子と酸素原子とからなる部分)とシリカ粒子以外の部分(すなわち炭素原子を少なくとも含む部分)とは電子密度差を有する。例えば、絶縁材料は、有機基を含む珪素化合物(例えば後述のポリシロキサン化合物)を用いて製造でき、この場合、シリカ粒子以外の部分は有機基由来の炭素を含むことになり、シリカ粒子の部分とシリカ粒子以外の部分とは顕著な電子密度差を有する。よって、GI−SAXSで観察される散乱の殆どは、シリカ粒子の粒径及び粒子の分布状態(すなわち配置)に由来すると考えられる。以上により、本実施の形態では、GI−SAXS測定により、シリカ粒子の存在状態を評価する。
半導体用途の絶縁膜のために設計された従来の材料に関し、有機基を含むポリシロキサンを含む材料組成物を用いて形成される絶縁材料は、一般的な絶縁材料であるSiO2のみでは困難とされているクラック耐性、低収縮性、及び疎水性を示す。それらの特性は絶縁材料中における炭素/珪素組成比に大きく依存しうるため、炭素/珪素組成比の決定は極めて重要である。
本発明の絶縁材料は、材料中のシリカ粒子とその他の成分との体積割合の総和を100%とすると、シリカ粒子の体積割合は9.5%より大きく30%以下であることを特徴とする。上記したGI−SAXS測定における0.5nm-1以上の広角領域の測定からは、シリカ粒子の分布状態、すなわち絶縁材料中のシリカ粒子の体積割合に関する情報を得ることができる。本開示のシリカ粒子の体積割合は以下のように定義される。すなわち、SAXS測定における散乱ベクトル(q)が0.5nm-1以上の広角領域における散乱強度プロファイルを、シリカ粒子を剛体球と仮定したときの種々のシリカ粒子体積割合のモデルによる散乱強度プロファイルでフィッティングし、実測プロファイルと一致するモデルプロファイルのシリカ粒子体積割合を、本開示のシリカ粒子の体積割合とする。
シリカ粒子の体積割合が9.5%より大きいことはリーク電流を低減する点で有利である。該体積割合は好ましくは11%以上、より好ましくは13%以上である。一方、該体積割合が30%以下であることはシリカ粒子の凝集を抑制し、リーク電流を低減する点で有利である。該体積割合は好ましくは25%以下、より好ましくは20%以下である。
好ましい態様において、該ポリシロキサン化合物は、下記一般式(1):
R1Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマー及び下記一般式(2):
Si(OR3)4 (2)
(式中、R3は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマーを合計で好ましくは50質量%以上の量で含むシラン成分を、加水分解重縮合することで得られる。
絶縁材料のシリカ粒子以外の部分は、珪素原子を、原子数基準で、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは25%以上、また好ましくは45%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは35%以下含有する。
絶縁材料のシリカ粒子以外の部分は、酸素原子を、原子数基準で、好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上、更に好ましくは45%以上、また好ましくは60%以下、より好ましくは55%以下、更に好ましくは50%以下含有する。
これらの含有量は絶縁材料のXPS測定より得られる炭素、珪素、酸素の元素数比からシリカ粒子(SiO2)の体積割合分の寄与を除いて算出される値である。
本実施の形態はまた、シリカ粒子を含む材料組成物を基板に塗布して塗布基板を得る塗布工程と、該塗布工程で得た塗布基板を加熱する焼成工程とを含む絶縁材料の製造方法を提供する。
好ましい態様は、半導体用絶縁材料の製造方法であって、
ポリシロキサン化合物及びシリカ粒子を含む材料組成物を基板に塗布し、該材料組成物を焼成硬化させる工程を含み、
該ポリシロキサン化合物は、下記一般式(1):
R1Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマー及び下記一般式(2):
Si(OR3)4 (2)
(式中、R3は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマーを合計で50質量%以上の量で含むシラン成分を加水分解重縮合することで得られる、半導体用絶縁材料の製造方法を提供する。
シリカ粒子を含む材料組成物の好ましい製造方法について以下に説明する。
本発明におけるシリカ粒子を含む材料組成物は、好ましくは、下記一般式(1):
R1Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマー及び下記一般式(2):
Si(OR3)4 (2)
(式中、R3は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマーを含むシラン成分を加水分解重縮合することで得られるポリシロキサン化合物と、シリカ粒子とを含む組成物である。
(i)上記シランモノマー(1)及び上記シランモノマー(2)を含むシラン成分を加水分解重縮合反応させてポリシロキサン化合物を製造した後に、シリカ粒子と得られたポリシロキサン化合物とを更に縮合反応させる方法。
(ii)上記シランモノマー(1)及び上記シランモノマー(2)を含むシラン成分を加水分解重縮合反応させる際に、シリカ粒子を共存させておく方法。
(iii)上記シランモノマー(1)及び上記シランモノマー(2)を含むシラン成分を加水分解重縮合反応させている途中に、シリカ粒子を反応系に添加する方法。
[縮合反応物の重量平均分子量(Mw)の測定]
プロピレングリコールモノメチルエチルアセテート(PGMEA)溶液である材料組成物を、縮合反応物の濃度が1質量%になるようにテトラヒドロフラン(THF)で希釈して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。重量平均分子量(Mw)は、標準物質であるポリエチレングリコール(PEG)換算の値として求めた。
(GPC測定条件)
・GPCシステム:SCL−1APvp(島津製作所社製)
・カラム:Shodex KF−804L(昭和電工株式会社)2本直列
・溶離液:THF(流量:1mL/min)
・カラム使用温度:40℃
(1)X線光電子分光(XPS)測定
(測定試料作製)
Si基板に材料組成物をスピンコートにより塗布して成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、600℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成することで厚さ100nm程度の絶縁膜を得た。
(スピンコート条件)
・スピンコーター:Mark−8
・メイン回転数:1600rpm
(1000rpm×10秒+1000rpm×30秒+799rpm×10秒)
・メイン回転時間:40秒
(XPS測定)
サーモフィッシャーESCALAB250を用い、以下の条件で測定を実施した。
(測定条件)
・励起源:mono.AlKα 15kVx10mA
・分析サイズ:約1mm(形状は楕円)
・Survey scan:0−1100eV
・Narrow scan:Si2p,C1s
・Pass Energy
Survey scan:100eV ; Narrow scan:20eV
測定で得られたナロースペクトルから得られる相対元素濃度から炭素/珪素組成比(C/Si)を計算した。
(測定試料作製)
Si基板に材料組成物をスピンコートにより塗布して成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、600℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成することで、厚さ400nm程度の絶縁膜を得た。これを3cm角に切り出したものを測定試料とした。
・スピンコーター:Mark−8
・メイン回転数:1600rpm
(1600rpm×10秒+1600rpm×30秒+799rpm×10秒)
・メイン回転時間:40秒
(GI−SAXS測定と評価)
GI−SAXS測定はSPring−8のBL03XUにて行った。実験の詳細を以下に記す。
GI−SAXSにはX線波長1nmの入射X線を用い、検出器にはイメージングプレート(リガク製R−AXIS IV)を用いた。試料へのX線入射は入射X線と試料面のなす角が0.14°になるように調整した。測定中は雰囲気を真空とし、測定温度は室温とした。2次元GI−SAXSパターンに対しては試料面内の散乱のみを取り出し、これを1次元化した。得られた測定データ中の散乱ベクトル(q)が0.1nm-1の時の散乱強度I1(q)の、該qが0.2nm-1の時の散乱強度I2(q)に対する比(I1(q)/I2(q))が1.35以下である場合を○、1.35より大きい場合は×とした。
材料中のシリカ粒子の体積割合は以下の方法で求めた。得られた測定データの散乱ベクトル(q)が0.5nm-1以上の広角領域のプロファイルを、シリカ粒子を剛体球と仮定した、種々のシリカ粒子体積割合のモデルのプロファイルでフィッティングし、実測プロファイルと一致するモデルプロファイルのシリカ粒子体積割合をサンプルにおけるシリカ粒子の体積割合とした。
(測定試料作製)
p型低抵抗Si基板に材料組成物をスピンコートにより塗布して成膜した後、100℃で2分間、続いて140℃で5分間、ホットプレート上で段階的にプリベークした。その後、600℃、酸素濃度10ppm以下の雰囲気下で焼成することで厚さ100nm程度の絶縁膜を得た。
(スピンコート条件)
・スピンコーター:Mark−8
・メイン回転数:1600rpm
(1000rpm×10秒+1000rpm×30秒+799rpm×10秒)
・メイン回転時間:40秒
次に絶縁膜表面及びSi基板裏面に厚み約250nmのアルミニウムを真空蒸着してキャパシタを作製した。このとき絶縁膜表面にはマスクを介して、半径1mmの円形の上部電極を形成した。
(電気特性評価)
I−V測定にはAgilent社製AgilentB1500A半導体デバイス・アナライザ、Micromanipulator社製プローバー装置を用いた。電界強度が−3.5MV/cmの時の電流密度をリーク電流値とし、値が1.0x10-6A/cm2以下である場合を○、1.0x10-6A/cm2よりも大きい場合を×とした。
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン(MTMS)22.2g、テトラエトキシシラン(TEOS)8.9g、及びエタノール61.9gを加え、撹拌しながら内温75℃まで昇温した。0.7質量%硝酸水溶液1.9gとイオン交換水20.3gとの混合物を滴下しながら加え、滴下後、75℃で2時間攪拌した。その後エタノール103.1gを加え、水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm、6.0質量%濃度)55.5gを滴下した。滴下後、内温80℃まで昇温した。4時間後加熱を止めて室温まで放冷し、反応混合物を得た。
還流管、滴下ロート、及び攪拌機を備えた500mLセパラブルフラスコに、メチルトリメトキシシラン(MTMS)22.2g、テトラエトキシシラン(TEOS)8.9g、及びエタノール82.5gを加え、撹拌しながら内温75℃まで昇温した。0.7質量%硝酸水溶液3.86gとイオン交換水18.4gとの混合物を滴下しながら加え、滴下後、75℃で2時間攪拌した。その後エタノール77.5gを加え、水分散シリカ粒子(BS−01、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径10nm、6.0質量%濃度)95.4gを滴下した。滴下後、内温80℃まで昇温した。4時間後加熱を止めて室温まで放冷して、反応混合物を得た。
水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm、6.0質量%濃度)を95.2g用いるほかは実施例1と同様にして材料組成物B−1を得た(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液。材料組成物の固形分中のシリカ粒子は30質量%)。得られた材料組成物B−1のMwは3407であった。
水分散シリカ粒子(PL−06、扶桑化学工業株式会社製、平均一次粒径6nm)を41.6g用いるほかは実施例1と同様にして材料組成物B−2を得た(固形分濃度18質量%のPGMEA溶液。材料組成物の固形分中のシリカ粒子は15質量%)。得られた材料組成物B−2のMwは3200であった。
Claims (4)
- 珪素原子、炭素原子、及び酸素原子を含む半導体用絶縁材料であって、
シリカ粒子を、13%以上20%以下である体積割合で含み、
炭素原子の珪素原子に対する組成比(C/Si)が0.54以上0.62以下であり、かつ
微小角入射X線小角散乱(GI−SAXS)測定における、散乱ベクトルqが0.1nm-1の時の散乱強度I1(q)の、該散乱ベクトルqが0.2nm-1の時の散乱強度I2(q)に対する比(I1(q)/I2(q))が、0.90以下である、半導体用絶縁材料。 - 前記シリカ粒子の平均一次粒子径が1nm以上15nm以下である、請求項1に記載の半導体用絶縁材料。
- 請求項1又は2に記載の半導体用絶縁材料の製造方法であって、
ポリシロキサン化合物及びシリカ粒子を含む材料組成物を基板に塗布し、前記材料組成物を焼成硬化させる工程を含み、
前記ポリシロキサン化合物は、下記一般式(1):
R1Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基であり、そしてR2は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマー及び下記一般式(2):
Si(OR3)4 (2)
(式中、R3は各々独立に炭素数1〜6の炭化水素基である。)
で表される1種以上のシランモノマーを合計で50質量%以上の量で含むシラン成分を加水分解重縮合することで得られる、半導体用絶縁材料の製造方法。 - 前記材料組成物が、前記ポリシロキサン化合物及び前記シリカ粒子の合計100質量部に対して前記シリカ粒子を20質量部以上30質量部以下含む、請求項3に記載の半導体用絶縁材料の製造方法。
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